闇乃武

登録日:2015/11/13 Fri 21:40:49
更新日:2023/03/19 Sun 07:30:09
所要時間:約 6 分で読めます






女の始末は後だ!これより抜刀斎を迎え討つ(・・・・)!!

中条!角田!八ツ目!今こそ我等「闇乃武(やみのぶ)」の力の見せどころだ!!



闇乃武(やみのぶ)とは、漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する架空の集団。

“東の隠密御庭番衆“と並んで、“西の闇乃武”と称される幕府直属の暗殺集団。
本編の明治時点では既に事実上壊滅しているが、人誅編において緋村剣心の口から語られた人斬り抜刀斎雪代巴(緋村巴)にまつわる幕末の回想の中で敵として登場。
幕府側にとっての脅威であった抜刀斎を暗殺するため巴を利用して暗躍し二人を陥れ悲劇を生み出した。
また、この一連の計画が剣心と幼い雪代縁の心に深い傷と因縁を残す結果となり、本編で人誅編の事件を引き起こす元凶の一端となっている。


出番が少ない為に詳しい背景や構成員の過去などはあまり掘り下げられていないが、策謀を重ね、抜刀斎を追い詰める確かな能力を備えており、
敗北した際には自身の命を捨ててでも敵を追い込む為、迷わず自爆を敢行するなど暗殺者としての矜持を持っている。
……え?無名異?あいつは元々金堀の人だし…

ちなみに並び称されている割に御庭番衆側からの言及は全く無い。



■構成員

全員黒い忍装束のような服を身に纏い、口元を覆面で覆っている。そして何故か全員白目を剥いている。
CVはOVA『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』、演は実写映画版『るろうに剣心 最終章 The Beginning』より。

◆村上

演:奥野瑛太

最初に登場した闇乃武。
2本の刀の柄を長い鎖で繋いだ「連鎖刀」という武器を所持しており、“連鎖刀の村上”と呼ばれている。
回想序盤、斥候役として抜刀斎を襲撃。
連鎖刀の鎖で抜刀斎の動きを封じて止めを刺そうとしたが、連鎖刀を逆利用したカウンターで肩から胴体にかけて切り裂かれ、惨死。
直後に現場に姿を見せた巴と抜刀斎の出会いを自身の血の雨で演出した。
単身で万全状態の抜刀斎をホームグラウンドではない結界の森の外で追い詰めた何気に凄い奴であり、
辰巳が抜刀斎を「村上を倒すほどの手練れ」と評している事から、周囲からも一目置かれていた事が窺える。
「もう一人味方がいただけで勝てたんじゃないか」とか「何故捨て駒的な役目に使った」とか思ってしまうが、
彼が敗死した後の闇乃武は自分達が有利になるまで抜刀斎に一切攻撃を仕掛けなくなるほど警戒しているため、
「村上が単身で抜刀斎を倒すのが前提であり、巴を抜刀斎の弱点にするのは村上が死亡した時のための保険だったのでは」とする声も。

名を名乗らないまま死んだ為、「幕府の刺客」として紹介されていたが、後に辰巳の台詞から本名が判明した。

抜刀斎に挑む直前、逆恨みから彼を闇討ちしようとしたゴロツキを殺しているのだが、その際発した「邪魔だ 逝ね!」という台詞は一部から地味な人気を得ている。


◆中条

演:平埜生成

闇乃武の一員であり、乙和瓢湖の親友。
日本刀の他、乙和から譲り受けたバネで鉄製の矢を高速で打ち出す暗器「袖箭」を所持しており、これらを用いた不意討ちを得意としている。
仲間内では比較的テンションが高く、口数も多い人物。また、以前乙和と共に殺した人数を競い合った過去があるなど、殺人を楽しむ手合いだった模様。

結界の森における最初の刺客として抜刀斎に襲いかかり、傷を負わす。
しかし、巴を攫われた事で頭に血が上っていた抜刀斎には全く通じず、両手を切り落とされてしまう。
なんとか洞窟まで逃れるが、追ってきた抜刀斎に巴の居場所を告げると予め仕掛けておいた爆薬を使って自爆。
道連れとまではいかなかったものの、その轟音で抜刀斎の聴覚を狂わせる「結界」と化した。


◆角田

演:一ノ瀬ワタル

闇乃武の一員。
かなりの巨漢であり、見た目に違わず手にした大斧で周囲の樹木を斬り倒し、それを敵にぶつけるというパワフルな戦法を取る。
無名異とコンビを組んで中条に続く刺客として抜刀斎と交戦。
その猛攻で確実にダメージを与えて追い詰めたが、自身のダメージを省みない抜刀斎の予想外の戦法で両足を切り落とされて敗北。
直後に地中に仕掛けておいた爆薬を起爆させ、自身の命と引き換えにその閃光で視覚を狂わせる「結界」と化した。


八ツ目無名異

演:成田瑛基

闇乃武の一員にして後の六人の同志の一人。
この頃から手足は常人より長く、牙も鋭いが、まだ両腕の長さは揃っている。
しかし、基本黒いシルエットのみで描かれている為、見た目は完全にヴェノム
角田と共に抜刀斎に挑み、角田が飛ばした樹木に隠れて接近し、長い手足を使って一方的に攻撃を加えるという戦法で追い詰めた。
しかし、油断した隙に右手を脇差で木に張り付けられて動けなくなった結果、抜刀斎に自身の姿を見られてしまい、
一族の秘伝を守る為に抜刀斎抹殺を誓うと右手を無理やり引き裂いて拘束から脱出し、その場から逃走した。

ちなみにこの時右手を犠牲にした為か、後の「人誅編」では右手を布で覆い隠している。

余談だが、再筆版においては最終的に「外印が大陸から連れてきた回転に神を見い出す部族の戦士」という設定に落ち着いたが、当初は「擬人化したゲッター2」という凄まじい没案があった。
というか、『剣心皆伝』で公開された没イラストがマジでSSサイズになったゲッター2。正式採用されなくてよかった…のか?


◆辰巳

CV:内田稔 / 演:北村一輝

闇乃武を率いる老人。
鍛え抜かれた屈強な肉体の持ち主であり、徒手空拳による殺人体術「術式無敵流」の使い手。
同じく無敵流使用者である戌亥番神の師匠に当たるが、特に師弟愛は無かった模様。
純粋な戦闘力のみならず、策を弄し敵を追い込んでいく老獪さを備え、用済みとなった巴をあっさり始末しようとするなど冷酷な人物。

結界の森の最奥の御堂で抜刀斎を待ち受け、対決。
中条、角田との連戦と結界の効果で満身創痍となった彼に容赦なく無敵流の技を浴びせて追い詰めた。
しかし、両者の間に割って入った巴によって動きを止められた所を抜刀斎の刀で巴諸共切り裂かれ、絶命した。

なお、同じ無敵流で見た目も同じラリアット技だが、番神の技は「轟斧爆」なのに対し辰巳の技は「斧爆」となっている。



■結界の森

闇乃武がアジトとしていた場所。
深い森の中には雪が降り積もり、最奥には廃屋と化した御堂がある。
特殊な磁場によって入った者の感覚を狂わせ、「第六感」を封じるという効果を持ち、これを免れるのはこの森で修練を積んだ闇乃武のメンバーのみ。
また、各所に爆薬が設置されており、敗れた闇乃武はこれを使って自爆し、標的の「聴覚」と「視覚」を狂わせる。
更に最奥に辿り着く頃には戦闘の負傷と吹き荒ぶ雪に体力を奪われ、「触覚」を封じられるという算段になっていた。



■関係者


雪代巴
抜刀斎に殺された許婚の仇討ちのため、闇乃武に協力した女性。
「抜刀斎の弱点を探る」という役目を負っていたが、抜刀斎に接するうちに互いを本当に愛するようになってしまう。
実は辰巳の狙いは「巴自身が抜刀斎の弱点となる事」であり、その目論見通り、巴を人質にする事で抜刀斎を自分達に有利な結界の森に誘い込んだ。
しかし、巴の最後の裏切りにより、抜刀斎抹殺は失敗に終わった。


雪代縁
巴の弟。
姉の幸せを奪った抜刀斎を憎み、巴に黙って闇乃武に連絡役として協力するが、利用された結果、最愛の姉を喪ってしまう。
この姉の死が彼の心に大きな歪みを残すこととなる。
なお、縁が集めた「六人の同志」は闇乃武関係者が縁含めて4人もいるが、わざわざ関係者を集めた事に意味があるのかは不明(「抜刀斎に恨みをある者を選りすぐった」とは言っているが、番神と乙和は口実にしているだけだし…)。
ただ、無名異には(挑発だろうが)「姿を見せてくれるのなら、自分の目的を話してもいい」と語っていた事から、外印以外のメンバーの中ではある程度信頼していた模様。


◆飯塚
声:中尾隆聖 / 演:大西信満

長州派維新志士にして桂小五郎の側近の一人。
抜刀斎の仕事(暗殺)の検分役を務めており、他の志士質と共に彼をからかうなど陽気な人物。
しかし、裏では間者として幕府や闇乃武と通じており、抜刀斎の存在を始めとした長州側の情報を売り渡していた裏切り者。
結界の森で闇乃武が敗れた後に正体が露見した為、報酬を持って逃亡を謀るが、
その道中に追手として現れた志々雄真実の人斬り初仕事の獲物となり、焔霊の一撃で真っ二つになりながら焼却された。


乙和瓢湖
中条の親友であり、彼の仇討ちを口実に六人の同志に加わるが、実際のところはただ殺しを楽しむ為に参加しただけである。


戌亥番神
辰巳の弟子である無敵流の使い手。
師を倒した抜刀斎を倒して自身の実力を証明すべく、六人の同志に加わる。
ちなみに辰巳自身については負け犬扱いしており、仇討ちというつもりは無い模様。



■追憶編(OVA)

原作の回想をベースとしている為、敵として登場。
一応全員登場はするが、声があるのは辰巳だけで他のメンバーは喋らず、無名異に至っては逃走する際の後ろ姿くらいしか映らない始末。
しかし、その為か全員落ち着いた雰囲気の暗殺者然としたキャラクターとなっており、中条や辰巳は性格の一部が異なっている。
あと白目ではない。

キネマ版

武田観柳が集めた者達の中に無名異以外のメンバーが登場。
しかし、鵜堂刃衛に中条が即座に首を落とされたのを皮切りにまとめて始末された。
キネマ版の設定では辰巳と番神は特に師弟関係ではない模様。

■宝塚歌劇版

東京編が物語のベースなので登場しないと思いきや、剣心が十字傷に秘められた過去を歌う楽曲『不殺の誓い』の中で巴と辰巳(+清里明良)が登場する。
このため、原作未読でも十字傷の経緯が把握出来るようになっているが、代わりに2人の出番は1分程度で終わる。忙しい人のための追憶編
なお、辰巳は小袖と袴を着て刀を振るう、ごく普通のモブ武士扱い。無敵流なんて無かった。

北海道編

本編の連載が終了してから18年後に連載が始まった正式の続編である「北海道編」で闇乃武の残党が本編にまさかの登場を果たす。
人斬り抜刀斎の謀殺に失敗した後は信任を失ってしまい、組織は凋落の一途を辿り、以降は誰彼構わず金で兵隊を派遣する傭兵稼業になり下がっていた事が判明し、その稼業の一環として志々雄一派にも兵を派遣していた。
組織凋落の切っ掛けになった人斬り抜刀斎を怨敵として逆恨みしており、現在はより大きなビジネスパートナーとして北海道全土を実検戦闘の戦場にせんと破壊活動を行う劍客兵器に下っている。


◆佐古
もじゃもじゃの髪型が特徴的な現闇乃武の実働隊を率いている。性格は短気且つ粗暴。鎌が内蔵されている鉄扇を得物としている。
長谷川明日郎や相楽左之助らに雑魚扱いされているが、それでも劍客兵器2人からの同時攻撃を往なせる程には実力はある。
佐古が旭を招集するために赤べこに訪問した際に置き忘れた一枚の写真が「北海道編」の始まりとなる。


◆老婆
本名不明。事実上の現闇乃武の長。粗暴な佐古でも老婆には反論出来ない。


祚々(ぞぞ)兄弟
劍客兵器の拠点を襲撃した明日郎の前に姿を現した二人組で、名前の通り台詞の語尾に「ぞ」をよくつける。
二人揃って上半身裸な上に密着しているので非常に暑苦しい。
「闇乃武双技 肉十字変化」なる技を操るそうだが、剣心にあっさり敗北し見せ場も無く退場した出オチキャラ。



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最終更新:2023年03月19日 07:30