ククルス・ドアン

登録日:2022/04/18 Mon 22:32:56
更新日:2025/04/15 Tue 22:37:09
所要時間:約 7 分で読めます





俺は…俺は…!

俺は!子供達を殺させはしない!!

ククルス・ドアンとは『機動戦士ガンダム』に登場した人物である。

●プロフィール

年齢:19歳(!?)
所属:ジオン公国軍
階級:なし(脱走兵)*1
搭乗機:ザクⅡ*2
声:徳丸完(TVアニメ版)、戸谷公次(ギレンの野望等)、乃村健次(機動戦士ガンダムオンライン、エクバシリーズ等)、武内駿輔(劇場版)


●概要

アニメ版第15話「ククルス・ドアンの島」に登場する青年。
なお、この回は俗にボトルショーと呼ばれる作品全体の筋とは無関係なエピソードとあってか、アニメ版を再編集した劇場版三部作では丸々カットされており、登場していない*3

上記の通り19歳であり、信じ難いが当時の基準で未成年である。
ただし漫画版では妻子持ちであったり、媒体によって変わっている可能性がある。
劇場版ではザクの日スペシャルトークショーにて武内駿輔氏に「歳上を演じる事になって〜」といった質問があったのに加え、小説版によると40代前半くらいの男ということになっている。
一年戦争中期から後期の時点でザクを任されていたあたり、ベテランと言っても差し支えないだろう。
ちなみに一年戦争時の19歳と言えばブライト・ノアバーニィボッシュあたりが該当する。
パイロットとしての技量も高く、島に近付くものは連邦、ジオンに構わず挑んでは装備を奪っていた*4
その動きはアムロをして「速い!」と言わしめ、コアファイターから発射されたミサイルをその辺に落ちているを投げつけて迎撃したり、銃を持った他のザクを素手で追い詰めて正拳突きで沈めるなど、人間離れした芸当が目立つ。
ちなみにこの正拳突き、腹をぶん殴って背中から爆風が発生した


元々はジオンの軍人であったが、現在はとある孤島で子供たちとスローライフを送っている。
その子供たちはかつて自分が流れ弾によって殺めてしまった民間人の子供である。
軍を脱走した理由も、彼らを殺せという命令に従えなかった為。
しかし、今でもその当時の凄惨な光景を悪夢として見ることがある。
当然ながら子供たちも軍人嫌いであるが、ドアンには心を許しており、ドアンも彼らを守るために戦っているのであった。


物語の最後に、彼のザクは「戦う力は戦いを呼ぶ原因である」として、アムロによって海へと投げ捨てられることになる。
子供たちはアムロを責めたが、ドアン自身はそんな子供たちの方をなだめた。

あのお兄ちゃんのやった事はとても良いことなんだよ。

こうして彼は、ようやく戦いの日から抜け出すことが出来たのであった。

ゲームでの扱い

一話限りのゲストキャラでありながら、そのインパクト故かゲーム作品にもちょいちょい参戦している。

その中でも特筆すべきは『Gジェネレーションアドバンス』だろう。
そもそも一話限りのゲストキャラが普通に仲間入りする時点で驚きだが、なんといっても黄金のザクの存在が異彩を放っている。
そう、なんとあの流派東方不敗よろしくハイパーモードを発動させたのだ。
その気迫は本物で、ドモン・カッシュにもモビルファイターとしての素質があると認められたほど。
同作ではニムバス・シュターゼンが因縁の相手として立ちはだかるが、ドモンの助言により上述のハイパーモードに目覚め、そのままEXAMを発動させたブルーディスティニー2号機を圧倒。
プロフィールにも書かれた通り、多くのプレイヤーを恐怖させ、同時に腹筋をぶっ壊していったことだろう。
ちなみにリメイク前の『Gジェネレーション ギャザービート』の時点でも登場しており、条件を満たすと自軍に加入する。
こちらでは東方不敗との交信イベントは存在するが、流石にハイパー化はしない。

エクストリームバーサスシリーズではEXVSFB家庭用DLCにおいて初登場。
ロラン・セアックを同名の子供と勘違いして女の子扱いしかけたり、ジオンのエースからは脱走について咎められつつも見逃される掛け合いが存在する。
アムロに対してはかなり思い入れがあるのか、Hi-νガンダム時代までになると立派なエースになってくれたのを喜ぶ姿も。

「機動戦士ガンダムオンライン」ではマップとしてククルス・ドアンの島が登場。
また、ドアンザク自体もいわゆる「やくもの」として登場する。
普段はのどかな孤島でのんびりしているが、被害を与えられると豹変、即死級の攻撃を放ってくる鬼神と化す。

『スカッドハンマーズ』でも№6「太平洋の激闘」にて登場
自分のテリトリーに入ってきたアムロが駆るハンマー持ちのガンダムに場を去るように警告し、その後戦闘になる。
が、彼の駆るザクは岩を的確に投げたりこちらのシールド防御を崩したりこちらのハンマーを的確にガードしたりと、ある意味でTV版以上の格闘技の達人として立ちはだかる。
その後は侵入してきたジオン軍の部隊に対して、それらに対処するためにNPCとして加勢してくれるがやはりキレッキレの動きで敵を次々撃破してくれる頼もしい味方として活躍し、その後物資を回収したアムロ一行と別れた。
彼本人は原作とほぼ差異のないシリアスな雰囲気で接触しているのだが、やはり本作のシュール且カオスな空気に違和感なく溶け込んでしまっている。

ガンダムバトルシリーズでは3作目の『クロニクル』以降にドアンザクが登場。
わざわざ他のザクの流用ではなく専用のほっそりモデルが用意されているなどこのシリーズ特有の間違った本気が垣間見える。
性能も一切武装がない代わりに格闘や投石で戦う漢仕様。
炎上するファイアロックや痺れ効果のあるサンダーロックを投げられる謎の仕様もあるが…。

●THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島

THE ORIGIN』の本編でも本エピソードは割愛されている為出番はない*5。が、なんとスピンオフ作品の主要人物として抜擢された。

本作では脱走に至る経緯に微妙に変更が加えられていたり、数名の部下を率いる部隊の小隊長であった事が判明している。
ただ、それでもやはり年齢に対する言及がない為、もしそのままならとんでもないエリートだったのかもしれない。


機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

2022年6月3日に劇場公開の映画作品。
本編ではこの時点では登場していないスレッガー・ロウが出ていたり(代わりにリュウが既に死亡している)、ドアンザクがヒートホークを持ってガンダムと戦ったりと、本編を踏襲しつつTHE ORIGINの要素を取り込んだif展開となっている。
他にも時期が原作だとランバ・ラル戦の前なのに対しこちらは後、場所も何処かわからない(一節だと長崎県の五島列島)からアレグランサ島と明言されている。

ドアンザク/ドアン専用ザク

ドアンの乗機について解説する。
ファンからはドアンザクと呼ばれているが公式名称は基本的にただのザクⅡである。

TV版

放映当時はF型とかJ型とかの設定は無かったため 普通の量産型ザクⅡ でしかないはずなのだが、なんか やたら細身で動力パイプも細く、口吻状のパーツが妙に長い。
これは第15話が完全外注で作画監督すらいない状況下で製作された影響による作画崩壊なのだが、パンクカットも用いられた敵方のザクは比較的普通の体系なのでドアンザクの異形さが余計に際立つ。
武装は無いため 岩と徒手空拳 を武器とする。

漫画版

一般的な『THE ORIGIN』版のザクⅡ
作画崩壊していない。
武器は 岩と悪質タックル。

劇場版

正式名称として MS-06Fドアン専用ザク の名を与えられた。
アニメ版『THE ORIGIN』に登場するC型ザクのデザインを踏襲している。
型式からわかる通り通常の 量産型ザク であるF型であり、専用機とは名ばかりの機体。
細身の体系や口吻状のパーツが長いといった原典の作画崩壊 度重なる戦闘によるダメージやその場しのぎの雑な補修のために外装パーツが外れたり歪んだりして「異形」になった という設定に基づいて再現されている。
また、ランドセルは原典のザクのものに近い簡素なデザインに改造されている。
専用機」という響きや「倒した敵のパーツを再利用している」という設定からカスタム機の様に思えるが、実態はメカニックではないドアンが一人で整備、補修しているためキャラクターグッズなどで 通常のザクより性能が落ちている とはっきり明記されている。
武器は ヒートホークと岩 で、居合いの要領で敵を一撃で倒していく。片側のブースターが使用不能になっているため、それを逆手に取ったトリッキーな動きも披露した。

●人間関係

伝説のニュータイプだが、今はまだ成長中の少年。
当初は子供たちを騙して盾にしていると思っていたが、子供の為にザクと戦う姿を見て、彼を信じて戦いから解放する。
ドアンからは、成長すればいい兵士になると評価されていた。
逆シャア時代までの戦闘を見るに、ドアンの格闘技センスはしっかりアムロに受け継がれていたようだ。

  • ロラン・チュアン
アムロと同年代くらいの少女。
ドアンに寄り添い、彼の事をいつも案じている献身的な性格。
劇場版では登場せず、おそらくカーラという少女にその役は委ねられたと思われる。
ホワイトドール?ムーンレィス?知らない子ですね…。


  • タチ、クム、チヨ
ドアンが連れている3人の子供達。
かなりの軍人嫌いであり、軍人を見つけたら投石や燃えた枝を投げ攻撃してくる。
アムロは最初は子供たちがドアンを慕っていることが認められず「ここはジオンの支配下か?」「よくも手懐けたものだ」といった疑問を浮かべていた。
しかし本当の意味でドアンの事を慕っており、彼の悪口を言うと怒り出すほど尊敬していた。
だがやはり子供ということもあり、ドアンのザクを沈めてしまったアムロを責めてしまう。彼らがその行動の是非を知るのはもう少し先の事となるだろう。
余談だがチヨはパンチラシーンがある。*6
ジオンのザクが攻めて来た際に崖から落ちてアムロに救われるのだが、お姫様だっこの形となり白いそれがずっと見えている。

劇場版では子供たちは総勢20名の大所帯となった。
また彼らのように「死んだ母親に寄り添い泣き叫ぶ子供」の要素はロペという少年に統合された。(ドアンが最初に助け出した子供も彼である)
他にも見つけた時は父親の腕だけを引っ張っていた子供もいるなど彼らはみな壮絶な体験をしている。
しかし終始アムロに対して敵意を浮かべていたタチ、クム、チヨと違い、劇場版の子どもたちはアムロがドアンたちと共に働いたり交流を深める事で仲良くなっていった。
それとまたもや幼女のお色気シーンがある。


Gジェネレーションアドバンスでは彼の助言により「魂の拳」が目覚め、人智を超えた力を発動させるに至った。
誰が呼んだか「ドアン・カッシュ」。

Gジェネレーション ギャザービートとアドバンスにて、こちらは上官と部下という因縁の関係。
アドバンスでは彼に追い詰められたことで、ドアンは真の力に目覚めることとなる。

  • 連邦兵
アムロがククルス・ドアンの島に来ることとなった救難信号を送った兵士2人。
しかし辿り着いたころには戦闘機のコクピットに縛られ、パイロットスーツを着たまま灼熱の太陽に照らされるという拷問めいた扱いをされていた。
アムロは彼らを救おうとするも一人は耐えきれず絶命。
もう一人も何者かの投石から逃れるために無理矢理動かしたのが負担となったのか、命尽きることとなった。
その何者かの正体は前述の通り子供達であり、間接的ながらもトドメを刺してしまうのであったがその事は触れられなかった。
この話ではアムロがドアンに対して終始懐疑的であるが、それは連邦兵に対して行われた鬼畜な行為や間接的とはいえ子供たちに人殺しをさせた事が原因と考えると納得は行く。
だが結果的に死ぬよりも辛い目にあわされた挙句死に、更に話の流れで存在を完全に忘れ去られるなど非常に不憫な存在であった。
ちなみに彼らの乗っている戦闘機は「フライアロー」という機体で、映像中だとこの回にしか登場しない(しかも既に破壊されている)というどマイナーな戦闘機である。

「ククルス・ドアンの島(劇場版)」ではオミットされる…かと思いきや、なんとジムのパイロットとして登場。
だがドアンのザクに傷一つ付けることも出来ず圧倒され、恐怖に支配されたまま戦死。
とはいえテレビ版のように苦しませずに殺しており、ある意味ではそれも慈悲だろうか。
しかし彼らが行方不明になったことで、アムロ達ホワイトベース隊に「残敵掃討」…この島の正体不明の敵の無力化が命じられるのであった。
また小説版によると破壊しきれなかったジムを海に不法投棄しているのだが、中のパイロットもそのままというゾッとする一文が書かれている。
子供たちに慈悲を向ける一方で敵に対しては容赦しないという、矛盾を孕んだドアンの言動は果たして…。


「ククルス・ドアンの島(劇場版)」における元部下達。
かつてドアンは彼らを指揮していたが、とある市街戦の際に彼らを置いて一人脱走した。
「置いていかれた」彼らに取ってドアンの話題はタブーであり、その想いは殺意を伴った憎悪にまでなっている。

●ドアンの戦法

  • TV版
ドアン曰く「MSの格闘技」。
丸腰のザクで一気に間合いを詰めつつ飛び蹴りやタックルを仕掛ける等、対ガンダム戦における赤い彗星を彷彿させる格闘を繰り出す他、正拳突きでコックピットをぶち抜くという突っ込みどころ満載な必殺技で追っ手のザクを撃破している。
また、クラッカー投擲の技術を応用したと思われる投石*7も得意であり、作中ではコア・ファイターから発射されたミサイルを一抱えもある巨石で撃墜している。
ヤバすぎる。

  • 劇場版
ヒートホークを利用した接近戦を得意としており、ヒートホークを「腰で切る」ことによる遠心力やザクの重量を乗せて斬擊を放つ「ヒートホーク居合い斬り」とでも言うべき技術でルナチタニウム合金製のシールドを一撃で真っ二つにするほどの威力に増大させている。
ブースターによる小ジャンプを繰り返すトリッキーな動きで敵の銃撃を回避しつつ、間合いを詰めつつヒートホークの一撃で倒すというのが基本戦法となっており、作中では敵のバズーカの連射を最小限の動きでピョンピョンスキップするかのように回避しつつ敵に接近し続けるというア・バオア・クー戦のアムロを彷彿させる変態機動も披露している。
また、アムロのガンダム戦では不意打ちでビームライフルを捨てさせ格闘戦に持ち込み、崖側に追い込んで足場を崩落させるという地形を利用した戦法も見せた。

●アムロ唯一の黒星&最強オールドタイプ候補

TV版、劇場版ともに、実は一年戦争時でアムロに勝利した唯一の敵キャラでもある。
まだまだ序盤で未熟な部分が多く、尚且つコア・ファイターに搭乗していたアムロを撃墜したTV版はともかく(それでも神業だが)、劇場版ではラルのグフ、黒い三連星のドム、シャアのズゴックとの戦いを経たアムロのガンダムに対し、不意打ちと地の利を利用したとはいえヒートホーク一本だけ握りしめたボロッボロのF型ザクで挑み無力化してパイロットごと無傷で鹵獲という撃破される以上の最大級の敗北を与えて勝利している。
また、この際ランバ・ラルやドレン艦隊の妙に強いリック・ドムのパイロット、『THE ORIGIN』版ジブラルタルの決闘でのシャアも回避できなかった「シールドを囮にしてビームサーベルで居合い斬りを繰り出す」というアムロの十八番の技をあっさり回避している
そりゃ作中でも「赤い彗星かドアンか」と言われるだろう。
因みにオーディオコメンタリーによるとドアンは戦闘中に罪悪感を抱えながら敵と対峙しており、アムロとの戦闘ですら本気ではなかったとのこと。
実際に映画の公式ホームページのキャラクター紹介にも「歴戦の戦士となりつつあるアムロの乗るガンダムを圧倒するほどの実力を持つ。」と明記されている。
また、劇場版ではガンダムを背後からの不意打ちで崖際に追い込み、その後の居合い対決で足場への攻撃を誘発させて崩落させガンダムに勝利しているが、劇場版のノベライズ版ではこの崖崩れが起こらずに戦い続けていた場合、アムロは死んでいたことが描写されている。具体的にはジャンプからの着地の隙にヒート・ホークの水平斬りを喰らって御陀仏になっていたところを崖崩れによって免れたとのこと。
それ以外にも、性能的には上のジム2機のミサイル・ビーム攻撃を全て回避した直後に瞬殺し、かつての仲間にしてエース部隊であるサザンクロス隊との戦闘では、機動力・武装・装甲の全てが通常のザクを遥かに上回るダナン&セルマの乗る高機動型ザク(地上用)と互角の戦いを繰り広げた末に倒している。
これらのことから、映像化された作品の中では最強のオールドタイプと言えるだろう。

なお一年戦争ではザクでパイロットが搭乗したガンダムを倒したパイロット&機体としては
  • 武装がヒートホークのみのザク改に搭乗し煙幕やバルーンの囮、罠として仕掛けたMS用のグレネード等を駆使してNT専用ガンダム「アレックス」を中破させアムロに引き渡されるのを阻止するもミンチより酷くなったバーニィ
  • ソナーや両肩のキャノン砲、スモークディスチャージャーなどを装備し整備兵が「部隊最強のMS」と言わしめるほど魔改造された旧ザクでガンダム六号機「マドロック」を不意打ちや煙幕、優れたソナーで翻弄しなんとか撃破したゲラート
  • サイコ・ザクに搭乗しフルアーマーガンダムをほぼ相討ちで撃破したダリル

等がいる。但し、サイコ・ザクはザクとは名ばかりの超兵器だし、バーニィもゲラートも攪乱装備をフル活用した上に相手側が本調子ではなかった*8上でようやく撃破に持ち込めたわけだし(それでもすごいが)、いずれの例もガンダム側のパイロットはアムロほど卓越した技量は持っていないので、F型を自力で改修した結果通常のものより性能が落ちているザクでジャブローで改修され性能が向上した万全な整備を受けたガンダムに乗るアムロを圧倒したドアンは(ガンダムを撃破した)彼らと比べても隔絶した技量の持ち主であることは疑いようがない。

戦績

TV版

■VS連邦軍一般パイロット(乗機:フライアロー)

詳細は不明だが恐らくドアンザクにより 投石で撃墜された ものと思われる。
パイロット二名はコックピットに拘束され、日光に照らされ蒸し焼きにされて殺された。
惨すぎる……。

■VSアムロ(乗機:コアファイター)

ドアンから降伏を促されるも拒否し戦闘開始。
ミサイルで関節を破壊しようと試みるも、ドアンはアムロをして「 速い! 」と言わしめるほどの反射神経でザクを操縦し一発目のミサイルを回避し、二発目のミサイル 投石で相殺する という異次元すぎる操縦スキルで無効化
ミサイルの爆風に巻き込まれたコアファイターは着水しアムロは気絶。
アムロに勝利した

■VSドアンへの刺客(乗機:ザク)

ドアン抹殺のためザクマシンガンを装備したザクに搭乗し ルッグンにぶら下がって来た
島を守護するドアンと対峙する。
ドアンザクの投石を回避 したり、 ガンダムとドアンザクという化け物二体に果敢に挑む など度胸がヤバイ
ガンダムに飛び蹴りを放つもシールドで弾かれる。
その後、今度はドアンザクに飛び蹴りを放つが やっぱりシールドで弾き飛ばされる 学習しろ!
しかし弾き飛ばされながらも銃口をドアンザクから離さずに射撃し頭部の動力パイプを撃ち抜いたり、ドアンザクの追い討ちパンチを回避したり、ドアンザクが 何処からともなく取り出してぶん投げてきた巨岩をあっさり回避 したりマシンガンでドアンザクのコックピット付近を撃ち抜く等 なんかやたら強く 、ドアン相手に善戦する。
しかし最後は崖際に追い込まれ、マシンガンで攻撃しシールドを吹き飛ばすも正拳突きをコックピットに叩き込まれ、 何故か衝撃が背後に貫通しランドセルが吹き飛び崖から落ちていった

劇場版

■VS連邦兵*9

ジオン軍に追い込まれ、民間人に集団自決を強要していた連邦兵士達。
ザクを持ち逃げしジオンを脱走した直後のドアンと遭遇。
無理心中をやめるようドアンに促されるも抵抗したため皆殺しにされた。
この際にドアンにより連邦兵から救出されたのがカーラであった。

■VSアレグランサ島守備隊

秘匿されたICBM発射基地を守護するアレグランサ島守備隊。
詳細は不明だが ドアンザク一機に皆殺しにされた とのこと。

■VSドアンの追跡者(乗機:ザク)

脱走したドアン抹殺のためアレグランサ島にやってきたが返り討ちにされ機体は海に沈められた。

■連邦軍偵察部隊(乗機:ジム×2、ガンペリー)

アレグランサ島を偵察しに来た連邦軍部隊。
◇VSミサイル装備ジムのパイロット
ミサイルビームライフルの弾幕を張るが、その隙間を縫って接近され、ジャンプによりザクの重量を乗せたヒートホークの一撃で撃破された。
機体は海に遺棄された。
◇VSキャノン装備ジムのパイロット
ビームとキャノンでドアンザクを狙うも当たらず、恐怖から背中を見せて逃げ出すが背後からヒートホークの一撃をくらい撃破された。
◇VSガンペリーパイロット
護衛のジムを殲滅されたためろくに反撃できずに撃破された。

■VSアムロ(乗機:ガンダム)

残敵掃討のためアレグランサ島に降り立ちザクの足跡を調べていたところ、背後からドアンザクの奇襲を受ける。
済んでのところで振り向くが 相撲の要領で崖っぷちまで追い込まれる
仕方なくビームライフルを投げ捨てガンダムのパワーを活かして押し返し、ドアンザクと対峙する。
ヒートホークを手に突進してきたドアンザクに対してシールドを構えて視界を封じ、シールドでヒートホークの攻撃を受けつつビームサーベルを引き抜き居合いの要領で斬りつける 最強の初見殺しを放つ がアムロをして『速い!』と言わしめる反射神経で 見て回避余裕ですと言わんばかりにバックステップで回避 される。
斬られたシールドを投げ捨て示現流の構えを取り、ドアンザクと斬り結ぶも防戦一方に追い込まれ、何とか反撃するも足場への攻撃を誘発され、脆くなった足場の上でドアンザクのヒートホーク居合いを跳躍で回避した結果、足場が崩落。
崖下に落下しアムロは気絶。
アムロに勝利した
因みにノベライズ版によると崖の崩落が起きなかった場合はガンダムが跳躍からの着地の際に着地時の硬直の隙を狙った着地狩りヒートホークの水平斬りをくらっていたとのこと。
また、気絶したアムロを殺さず保護した理由も「子供だったから」であり、大人だったら 普通に射殺されていた。
そのためアムロは短時間に二度も幸運に命を救われていたことになる。

■VSサザンクロス隊(乗機:高機動型ザク(地上用))

メンバー5人の内、WB隊のガンキャノン二機を一蹴したエグバ、セルマ、ダナンの三人と対峙。
ドアンから撤退を促されるも拒否されたため交戦となる。
◇VSダナン
元々ドアンと戦いたがっていたダナンは興奮のあまりセルマの制止も聞かずに突撃。マシンガンで攻撃を仕掛ける。
TV版と違い、 マシンガンの弾幕を全て回避 する変態挙動を見せるドアンザクに対し、弾切れになったマシンガンを捨ててヒートホークを構え格闘戦を仕掛ける。
そのせいでバズーカ装備のセルマはダナンを援護できなくなった。*1
ドアンザクのヒートホークを回避するなど善戦するが肩のシールドで殴られるなど押されていき、最後は居合い対決に敗れコックピット付近を斬られ撃破された。
因みにノベライズ版では 投石で撃破された
◇VSセルマ
バズーカを連発してドアンザクを攻撃するが 最小限のジャンプで攻撃を避けながら走り寄ってくる というア・バオア・クーでのアムロを彷彿させる挙動を見せるドアンザクに距離を詰められ、バズーカを放棄しヒートダガーに持ち変えて居合い対決をするがコックピット付近を斬られ撃破された。
◇VSエグバ
示現流の構えでヒートサーベルを持ちドアンザクを攻撃するが、ジャンプで回避され翻弄され島のクレーターに誘い込まれる。
しかしクレーターでの決闘では ドアンザクの動きが露骨に悪くなる が、これはアムロの見せ場を作るための大人の都合エースの乗る高級機との三連戦による疲弊+ドアンザクのパワーダウンが重なった結果と思われる。
実際、クレーターでの戦いでは何故かドアンザクが一度もジャンプやバックステップをしておらず推進剤が切れた可能性はある。
やがてドアンザクを防戦一方に追い込んでいき 右腕を吹き飛ばす。
投石で反撃されるが 柔らかい溶岩石だったため ダナンとは違い全く通じなかった。
ドアンを絶体絶命に追い込むも駆けつけたアムロの乗るガンダムに阻まれ、その後は 白い悪魔に倒された
こいつもこいつで化け物級パイロットと二連戦する羽目になった可哀想なやつであった。


●余談

ここまで触れなかったが、彼の乗るザクⅡはなんだかやたら細長い。
いわゆる作画崩壊であり、毎週放送されていたアニメの宿命といえよう。
ただ、崩壊と言ってもザクに関してはその細長さ以外には特に破綻している部分はない。
ファンからは島の環境で痩せた等とツッコまれている。
途中から現れた正規のザクは特に違和感はない為、余計にそう見えてしまう。
また、ガンダムの方も妙に面長になったりずんぐりむっくりになったり、出撃時にビームライフルを持っていたはずが一瞬でバズーカに切り替え、その直後またビームライフルに持ち替えてたりもする、なんというか味のある回である。*10

劇場版では「ドアン専用ザク」とされており、一部の装甲は汚れたり剥がれたり等、渋いデザインとなっている。
原作アニメでの歪さは整備不良によるものと解釈され、細長い頭部はフレームが歪んで上下の間に隙間が空いたため、ほっそりした体格や細い動力パイプは装甲やカバーの脱落などで(通常のザクとかけ離れ過ぎない程度にアレンジして)表現されている。
またブースターも故障しており片方しか吹かない。だがドアンはそれを逆手に取りアクロバティックな動きを生み出している。
ちなみにこれ元は宇宙用のF型である。現地で改造されているとはいえ、それで上記の活躍が出来るのだから、シャアに匹敵すると言われるのも已む無しだろう。

言ってしまえばただのザクなので当然これまでキット化はされておらず、熱心なファンの中には改造して自作し、さらにジオラマまで制作する猛者もいた。
2022年には映画公開に合わせて上記の「ドアン専用ザク」としてプレミアムバンダイにてHGシリーズの商品化が決定した。


2022年3月9日、ザクの日に行われたスペシャルトークでは安彦監督が「出来の悪い話」「15話は作画崩壊」という評判を見て、因縁のある話だったと明かした。
そこで、サンライズの新旧社長が揃ったところで「(映画を)やりたい」と言ったところ、快諾を得てトントン拍子に話が進んだとのこと。
また、ドアンザクは武器を持っていないというのも存じなかったらしく、熱心なスタッフに徒手空拳で戦うのを教えてもらったらしい。
監督曰く「見るに耐えないので見たくなかった」という衝撃的なカミングアウトも飛び出した。作監してなかったので放っておいた罪悪感などもあったらしい。
上記のドアンザクのいわゆる異形なデザインについても「作画の崩れだ」と発言していたが、カトキハジメをはじめとするドアンを愛するスタッフによって、結局このほっそりしたデザインで押し通されたとのこと。

またサンライズの風間洋氏によると15話の作画監督は「鈴村一行」なる人物とクレジットされているが、実際は海外に作画を下請け発注したために原画チェックもろくに出来ず用意された偽名で架空の人物であるとのこと。

久米田康治作の漫画『かってに改蔵』単行本第5巻収録のエピソード「とらうま町最後の日!?」では「未来に向けてガンダムのククルス・ドアンのエピソードを残しておく」「その結果、未来ではククルス・ドアンの映画が公開されている」というネタが描かれていた。まさか現実のものになるとは久米田先生もびっくりであろう。


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  • ガンダムに勝ったザク
  • ファースト劇場版未登場
最終更新:2025年04月15日 22:37

*1 漫画版では脱走前の階級は少尉

*2 作品によってC型、J型、F型となっており、設定が安定しない

*3 北米でも彼のエピソードはまるっと削られているらしい。

*4 もっとも、好き好んで戦っているわけではなく、アムロに対しては「武器を置いていくなら見逃す」と警告していた。

*5 安彦監督曰く「捨て回」であり「いい話」と評価していた。

*6 当時はアニメにおける女性のパンチラは割とお約束である

*7 MSサイズの巨石。

*8 アレックスは調整がピーキー過ぎてパイロットが扱いきれておらず整備も万全ではない、マドロックはパイロットが仲間を殺された怒りにより冷静な判断が出来なかった

*9 ノベライズ版のみ

*10 作画崩壊でよく話題に上がる、ルッグンの下からにゅっと出てくるデカい顔のガンダムもこの回である