ねじれ(Lobotomy Corporationシリーズ)

登録日:2023/05/01 Mon 01:43:02
更新日:2025/03/18 Tue 07:34:56
所要時間:約 ? 分で読めます




Lobotomy Corporation』シリーズの2作目、『Library Of Ruina*1以降に登場する怪奇現象の名前。

Lobotomy社崩壊後、「白夜/黒昼」の後に発生し始めた。
突如として人が幻想体のような化け物になるという摩訶不思議な現象である。
「ねじれ現象」は人間が怪物に変異する現象のほう、単に「ねじれ」と呼ぶ場合には、変異した化け物のほうを指すことが多い。
作中のフィクサー協会、ハナ協会によって設定された名称とされる。

おおまかに言うと人の心が砕けた時に発生する。
当人の望む方法で心に歩み寄り、ねじれを解くことができれば元に戻すことも可能である。
これまで「都市」に発生する脅威は基本的に、安全な居住区「巣」の外から襲ってくるものだったが…
「ねじれ」の場合は余裕で「巣」の中でも発生するため、「翼」庇護下の「巣」すら安全でなくなってしまった。


しかし現状ではこうした情報どころか「ねじれ」という呼称すらほとんど広まっておらず、一般市民はもちろん、フィクサーや翼の社員すらいまいち把握していない事も。
この現象自体がつい最近のものであるという理由も大きいが、「掃いて捨てるような人民にわざわざ手間をかけて知らせるメリットもない」という上層階級の都合も多分に含まれている。

発生したての現象という事もあり、そもそも研究も進んでいない。ある程度精通した人物にとっても、未知の部分はかなり大きいようである。
場合によっては、特異点技術による事件と区別が付きづらく、ねじれかそうでないかが良く分からない場合も。
「急に人間が四足獣になる事件」だの「食人サンドイッチ」だの、ねじれっぽい良く分からない事件などは、騒がれていない*2がそれなりに起こっているようだ。


なおこのページ、ねじれを紹介していく以上とてもネタバレする。
読む楽しみを失いたくない方はスルー推奨。


+ ネタバレ解説
Lobotomy社が都市中に放出し、全ての人たちの可能性に気付かせる「悟り」を与えるはずだった「光」。
これをアンジェラが途中で横奪したために、都市全体へ十分に満たされず、本来確たるE.G.Oとして発現するはずだったものが、どう転ぶか分からなくなった存在。
それが「ねじれ」の正体。

つまりE.G.Oの発現とねじれ現象は表裏一体の物。
自身の可能性を上手く制御出来れば自分だけのE.G.Oを手に入れられる一方で、それに失敗すればねじれてしまう状態になった。
別のゲームで言うとペルソナとシャドウのようなもの。

ほとんど研究されていない現象だけあって、具体的にどういう条件で派生するのかは不明な部分も多いが…
「白夜/黒昼の時に受けた光の影響次第で、各人の発現しやすさが変化する*3
「自らの価値観が崩れ去るほどの心理的衝撃を受けた時に機会が訪れる*4
「ねじれる前の人間は皆、何者かの甘美な声と対話を行う」
「対話の結果、絶望や悲しみなど強い感情に甘え、利己に溺れてしまうとねじれとなる」
「自身を自らのまま律する事が出来ればE.G.Oとなる」
…等の傾向は分かってきている。

だいたいは他責思考に走るとねじれ、絶望を自分で受け止める事に成功するとE.G.O.となるようである。
まあざっくりで良ければ「心が強いとE.G.Oが貰える」ぐらいの認識で問題ないだろう。
とは言えこれらもやはり絶対の物ではなく、一旦E.G.Oが発現し始めてもねじれに変質してしまう場合もあれば、ねじれた後にE.G.Oへ変化するといったケースもある。

ねじれの形は、基本的に各人固有のものとなる。
理性の有無も千差万別で、ねじれた後に理性を取り戻し、己の能力を自覚して操り始めるパターンもあったりと、その形は当人の心理に大きく影響される。
ただし場合によっては固有の物とはならず、周囲の影響を受け複数人で同一のねじれが発現する場合や、周囲と一体化して共同のねじれとなる場合なども存在する。
またある程度一般的なイメージに引っ張られるケースや、似通った要素へ共通して傾く要素などもあるらしい。
ねじれ探偵では「水は憂鬱」「電気はヒステリーなど神経症」との例が挙がっている。

人から産まれ出るか、人そのものが変化するかという違いはあるものの、一応、物としてはアブノーマリティ(幻想体)の一種ではあるとの事。
ただし従来の幻想体とは違う点もあり、エンケファリン反応を常に得る事はできない、不死身の幻想体と違い殺せば普通に死ぬし復活もしない、等の違いもあるようだ。

ただしねじれたままでいるとどのみち完全に幻想体へと変化してしまうらしい。
変化のスピードはこれまた人によるようだが。

ちなみに「人間が本人の精神的歪みによって幻想体へと変貌する」場合のみをねじれ現象と呼ぶようで、「外的要因が人間を化け物に変化させる」現象はこれに当て嵌まらない。
例えば女王蜂が職員を眷属に変化させるような例はねじれではない。


また、他責に逃げるでもなく自分で受け止めるでもなく、単に絶望で心が折れてしまったりすると、ねじれのなり損ないである「大罪」へと変化するようである。
こうなると人間らしい自我や個性は消え去り、ねじれと違って元にも戻れず、人としては死んだも同然の状態となる。
「大罪」は七つの大罪に由来する7種類が存在し、種類ごとに特性と容姿が変わる。また強い個体ほど容姿はより大きく、特性はより強烈になる傾向がある。


ねじれ発生時の「対話」にはLobotomy社創設の重要人物「カルメン」が大きく関わっている事が暗示されている。
と言うか『Limbus』ではっきりと名前が出たが、現状どういう意図でそのような事を行っているのかは不明。





▽ねじれ一覧


永遠なるパーティ(A Party Everlasting)



ピアニ



本の針



,D@;Q7Y

人差し指のとある人物が絶望によりねじれてしまった姿。
詳細は「人差し指」個別ページへ


残響

特色フィクサーと都市の星クラスのねじれで構成された集団。
詳細は「残響楽団」個別ページへ


人魚

19区(S社)の漁村で虐待を受けていた人たちが魚のように変化した存在。
今の生活を脱したいというストレス+水辺が近くにある環境といった要因が重なったせいか、水を渇望しているらしい。
ねじれの一例として挙がっただけの存在で、それ以外の情報はない。


瞳に満ちる空



風船人間



考えの料理人



写真家



模擬試験



テヨン物産



仮面



赤い水槽と鯉



樫の木の村



夢の洗濯屋



稲妻人間



霧の射手



ジョムスン


「大罪」

▼S-08-XX-XX

諸君らも知っての通り、大罪はねじれにすらなれない個体である。

▼-

ダンテ、あの人格牌とかなんとかをどっかに落としたりしてないよね?

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    


▽『Limbus Company』初出のねじれ一覧


『Limbus』ではねじれの研究が進んだことで分類法則も制定。
危険度」-「被害予測値」/「罪悪属性」-「分類番号a」-「分類番号b」という構成で分類番号が割り振られるようになった。

「罪悪属性」はおそらくラテン語における七つの大罪の頭2文字。
多分「IR(ira:憤怒)」「LU(luxuria:色欲)」「PI(pigritia:怠惰)」「GU(gula:暴食)」「??(??*5:憂鬱)」「SU(superbia:傲慢)」「IN(invidia:嫉妬)」と思われる。

とは言え、これら番号が定まったのは7.5章「LCB定期検診」以降の話。
それまではLobotomy社の分類法則に倣って分類してみたり、未研究のまま番号全てが「?」で構成されていたり、かなりまちまちであった。
現在はそれら全てに、新たな分類番号が割り振られている。
例えばシナリオでも例に挙がった「HE-06-PI-20-01」。
これは「危険度HE内では中の上クラスの強さ。怠惰属性の20-01番。」という意味になる。

▼00-00-00 / LU-11-04

クソみたいな口笛をずっと吹きながら…僕にも近付いてきました…。

O`-01-11-28IR-11-02

彼らが走り迫るときは甘酸っぱい匂いがするのである!

▼ - / SU-20-05

いくら強さで名を馳せたとしても、そのような弱い感情を持った指揮官は十分にこちら側で対応が可能だと判断されます。

IN-20-12

今や、あの野郎は自分から地獄に歩いて入ってるみてぇだ。

IN-20-13

殴ってでも落ち着かせてしんぜよう!

PI-20-01

人間はもらうときは公平になれますが、あげるときは公平になれません。ほとんどがそうだと思います。




▽???


黒い箱







ネタバレ解説に関連する項目一覧







追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • Lobotomy Corporation
  • Library Of Ruina
  • Limbus Company
  • ネタバレ項目
  • Project Moon
  • アブノーマリティ
  • ねじれ
最終更新:2025年03月18日 07:34

*1 と外伝作品『WonderLab』

*2 幸いにも死傷者1桁で済んだとの事

*3 これはあくまで発現までのハードルの高低でしかない。そもそも光を受ける前から固有E.G.Oを有していたカーリーも居るし。

*4 ただし心理的衝撃を受けてすぐねじれる場合もあれば、寝てる間に変貌するパターンもあったりと不定な部分もやはり多いらしい。

*5 現状登場していないので不明。候補としてはacedia(無気力の大罪)、tristitia(悲嘆の大罪)あたりだが、敵としての憂鬱大罪は本来七つの大罪に無いmorositas(陰鬱)である。あと本作のロゴに書かれている残りの大罪はavaritia(強欲の大罪)だったりもする。

*6 シーズン1でのイベントなので上限30