Lobotomy Corporationの用語一覧

登録日:2023/03/29 Wed 23:13:31
更新日:2023/05/22 Mon 17:59:25
所要時間:約 30 分で読めます




この項目では、韓国のゲームスタジオ「project moon」が配信するゲーム『Lobotomy Corporation』の世界観に登場する語句の解説を行う。
同じ世界観を共有する続編『Library Of Ruina』『Limbus Company』の用語についてもこの項目で扱う。
言うまでもなく、一部はガッツリとネタバレを含むため閲覧注意。



世界観関連


「都市」

全ゲームにおいて共通の舞台となる世界。
巨大企業財閥である「翼」に監視される正しくディストピアである上に、それ以外にも魑魅魍魎が跋扈している魔境。
遠景を見るに、煌びやかなハイテクと薄汚いスラムが混在したブレードランナーっぽい世界観。
治安や倫理観は完全に終わっているが、「都市」の外である「外郭」と比べればこれでもまだマシな方だという。

「外郭」

人類が捨てていった世界。要するに「都市」の外の世界。
見た目としては、荒涼とした砂漠とも荒地ともつかない大地といった感じ。
無法地帯を通り越したこの世の終わりと呼ぶに相応しい場所であり、ALEPHクラスアブノーマリティレベルの化け物すら稀にいるらしい。
一応場所によっては人が生活している場合もあるらしいが、その様子は凄惨の一言。
「都市」および「巣」からは隔絶されているらしく、「外郭」から「都市」に入るには複雑な手続きが必要とのこと。

「翼」

世界を引率し発展させる使命を帯びた大企業。計26社存在し、A社〜Z社とアルファベットで分けられている。
それぞれの「翼」が一社につき一つ、自身の支配地区である「区」と、「特異点」という超常的テクノロジーを保有している。
その中でも『頭』、『目』、『爪』の異名を轟かせるA社、B社、C社は別格の存在であり、担う役割から察するにこの3つのアルファベットを関する翼は一度も折れていない模様。
また三社の最大の特徴にして調律者、凝視者、処刑者が都市の中で最高位に君臨する理由が『特異点の特許管理』を産業とするA社による『全ての特異点の運用』が可能であるという事。
特異点には「頭」の監視が入るが、認められた場合は特許として保護される。
大体の「翼」は特異点による事業で荒稼ぎをしている。

+ ▽各「翼」紹介
  • A社
「都市」を統治する「翼」であり、実質的にこの世界を支配する企業。
後述する「頭」のことであるため、詳しくはそちらを参照。
  • B社
A社、C社と組み、「都市」を監視し「不純物」や「都市の規定違反者」を発見する企業。
後述する「目」のことであるため、詳しくはそちらを参照。
  • C社
A社、B社と組み、「都市」の規定を破った「不純物」を粛正する企業。
後述する「爪」のことであるため、詳しくはそちらを参照。
  • F社
「閉じられたあらゆるものを開く」特異点を保有するとされる。
 ──調律者は「妖精」という特異点由来の技術を持ち、幻想体管理室を自由に開けられる。(『Lobotomy Corporation』)
 ──高い金をあげて買った「妖精」が鍵穴に入ってドアを開けてくれる。(『ねじれ探偵』)
の記述から、"Fairy"の"F"である可能性が高い。
上記説明にあるように、調律者ガリオンはこの特異点を愛用しており、セフィラシステム・ビナーになった後も多少劣化しているとはいえ特異点兵器「妖精」を用いて戦う。
  • G社
「重量を自由に調節できる」という記述より、「重力を制御する」特異点とみられる。("Gravity"の"G"か)
 ──ミール工房製ガントレットはG社の特異点が使用されている。
  ガントレットの中にちりばめられた「球」は重量を自由に調節することができる。(『ねじれ探偵』)
また、この前の旧G社は体の一部を昆虫にする人体改造技術を保有しており、虫化兵隊を生産し、物語以前に発生した「煙戦争」にも参加していた。しかし、三作目『Limbus Company』の時点では虫化した残存兵が徘徊し汚れ仕事をするのみである。
なお、明言されていないものの囚人の一人グレゴールが「ゴキブリやカブトムシを思わせる甲虫の片腕」を持っているため、G社によって虫化させられた改造人間の可能性が高い。
  • J社
三作目『Limbus Company』で登場した「翼」。
「開かれている、あるいは貫かれている全てのものを閉じ込め、施錠する」という特異点を保有している。F社とは正反対の特異点と言える。
調律者ガリオンは特異点兵器「錠前」を持っており、現在も「劣化した錠前」という名前の弱体化版を使用しているが、その名称からJ社の特異点の可能性が高い。
サービスの1つとして「人間の記憶に鍵を掛け、その人間が外部に情報を漏らさないようにする」ことがわかっている。
J社の区画にはもともと「願望シール」と呼ばれる人の運(のようなもの)を抽出し物体化する技術が存在しており、そのセキュリティ手法として発達した上記技術が特異点として認められたという。
なお、願望抽出技術は特異点として認められなかったらしい。
  • K社
Lobotomy社と協定を結んでいる「翼」。
ナノマシン技術、医療技術に関する特異点を持つとされ、細胞レベルでの修復も容易く行う。
医療系だからか、K社関連ワードは人体に関するものを使用していることが多い。
ちなみに『Lobotomy Corporation』のゲーム中、研究で使用可能になるHP-N弾(HP回復弾)がK社の技術である。
  • L社
一作目『Lobotomy Corporation』の舞台となる「翼」。
現実で言うところの電力会社にあたる会社であり、W社やR社など、大量のエネルギーを必要とする「翼」とは密接な関係にある。
ちなみに比較的新興の企業であり、物語以前に発生した煙戦争で折れた前L社の空席に座ったことになる。
詳しくは後述の「Lobotomy社」を参照。
  • N社
二作目『Library of Ruina』外伝小説『ねじれ探偵』で登場した「翼」。社名は「Nagel und Hammer社(ドイツ語で釘と金槌)」か。
その実態は三作目『Limbus Company』、およびその前日譚『Leviathan』で明らかとなった。
特異点の詳細は不明だが、主要な商品は「自殺自動販売機」なる禍々しいモノ。聞いただけで忌避したくなるが、これを求めてN社の巣へ移住する人々もいるらしい。
また、そのほかに「経験缶詰」という商品がある。
  • R社
Lobotomy社が懇意にしている「翼」。
いわゆるPMC(民間軍事会社)で、専属の特殊部隊を派遣しての武力制圧を生業とする。
また、所属するチームは「R」で始まる動物の名前を冠している。これまでに登場したのはウサギチーム(Rabbit)、トナカイチーム(Reindeer)、サイチーム(Rhinoceros)。
エネルギーさえもらえるなら、自社から派遣したチームが全滅しようと気にしない素振りを見せる。
一作目には味方側の機能として、二作目には敵キャラとして登場する。
  • T社
Lobotomy社が懇意にしている「翼」。社名は「Time Track社」。
時間に関する特異点を所有しており、時間固定や時間遡行を事業としている。
タイムトラベルに関与する描写はあまりなく、どちらかといえば時間を圧縮、回収して時間の流れる速さを変えることで「精神と時の部屋」のようなものを作り出すために使われていることが多い。
時間の操作には莫大なエネルギーを要するようで、Lobotomy社からのエネルギー供給提携前は大規模な技術にはなりえなかった。
Lobotomy社のエネルギーとT社の特異点を使い共同開発した「TT2プロトコル」なるものがLobotomy社の業務に利用されている。
TT2プロトコルの存在はゲームのロード画面でも確認することができる。
ちなみに、身近なところでは煮込み料理の時間短縮にも応用されているとか。

なぜかW社の列車にもT社の社章が見られるが…?
  • W社
L社が懇意にしている「翼」で、社名は「Warp社」。
特異点を利用して「どんな場所にも10秒で到着する列車」を運行している。また、一作目でR社のウサギチームがどこからともなく現れるのは、W社の特異点を使っているからである。
W社の特異点の利用にはかなりのエネルギーを使うらしく、「以前のL社」もエネルギー会社だったがあまり売ってくれなかったらしい。
現在のL社との仲は良好らしく、職員が「休暇をもらったらW社のツアー旅行に行くんだ!」とフラグを立ててはしゃいでいる者もいる。

特異点

26ある「翼」がそれぞれ一つずつ保有する特別な技術の総称。
「頭」の監視が入り、特許により保護されている。

現状その概要が判明している特異点には、以下の様なものが存在する。
  • 「エネルギーの抽出技術」(L社)
  • 「永久食料の生産」
  • 「思い通りの生物を作る製造業」
  • 「空間移動」(W社)
  • 「時を固定し現在を保存する」(T社)
  • 「次元を捻じ曲げて地獄からエネルギーを抽出する」
  • 「どんなものでも閉じ込めて鍵をかける」(J社)
  • 「閉じられたあらゆるものを開く」(F社)

シナリオの内容から推察するに、「世界のバランスに影響を及ぼすほどの技術」なのではないかとされる。

「頭」

作中世界を統治する存在。
「目」を通じて「翼」や「都市」全体の動向を監視。
意にそぐわない要素があった場合、「調律者」と「爪」を派遣して滅ぼす。
「翼」の一つでもあり、A社=「頭」である。
企業名はおそらく『Arbiter』社であると思われる。
「翼」という概念が生じたあとに生まれたようだ。
他にも特許管理や「都市」全体のルール制定などもここが管轄しており、一種の司法組織でもある。
但しそのルールには不可解なものも多く、「都市」の人々も疑問に思うことがある。
一例として
「壁を貫通する威力の銃を作ってはいけない(しかし殺人行為全般にはお咎め無し)」
「同一人物(クローン人間等)が2人以上一つの都市に存在してはならない(但し7日以内にクローンかオリジナルどちらかを殺処分して一人まで減らせるならノーカン)」
人間そっくりな見た目のロボットや義肢は作ってはならない(明らかに人外と分かる型であればOK。このため、都市には機械の化け物みたいな見た目の「人間」がかなりの割合で存在する)」

L社に所属する精巧なアンドロイドであるアンジェラはこのうち最後のルールにひっかかってしまっており……

  • 調律者
「頭」の意にそぐわない事態が確認された時に派遣される、「爪」を追従させた襲撃部隊の現場指揮者。
「頭」から各特異点を元とした攻撃手段を与えられており、絶大な力を行使することが可能。
強いて欠点を上げるなら独特の口調とその圧倒的な力故の『余裕』によって『話が長い』事……ネタの意味もあるが嘘ではなく、過去作において調律者が長話をした結果、不純物に認定された存在に活路を開かれて粛清に失敗しているケースが二度もある。
何なら元調律者である人物もその事を認めている。

「目」

「頭」の命を受け「都市」を監視する存在。
翼としてはB社の地位を有している。
企業としての産業は『翼の廃棄処分』。
企業名はおそらく『Beholder』社であると思われる。

  • 凝視者
「目」に所属する担当者。
調律者に付き従い、必要な情報を提供したりする。
また、空間転移技術や放送技術等も有しており、それらを使って巣や翼を廃棄処分*1等搦め手や戦略単位での特異点運用を得意とする等、現状は直接戦闘の描写は出ていないもののやはり規格外な力を有している。
また、二作目の最終決戦で図書館が戦略的勝利条件を満たして処刑者と調律者が粛清を切り上げて撤退する際、まるでブラウン管の投影映像が消失するかのように撤退していったのを見るに『テクスチャ』関連の特異点を独自に有している模様。

「爪」

「頭」の命を受け「都市」にそぐわない物として『不純物』の称号を与えられた存在を排除する存在。
故に担う産業は『不純物に対する粛清機構』。
「頭」が指揮官、「目」が監視員とするなら、実働部隊あるいは機動隊にあたる。
二作目では「足爪」とも表記される。
翼としての地位はC社。
企業名はおそらく『Claw』社であると思われる。

  • 処刑者
「爪」に所属する担当者。
調律者に付き従い、邪魔者や目標を排除する。
肉体に機械的な改造を受けており、調律者とはまた異なる形*2で各特異点を使用し攻撃を行う。
また、調律者が魔術師然とした『現象』を引き起こして特異点を運用する傾向が多いのに対し、処刑者は『血清』を取り込んでの白兵戦を主体としている。
一作目ではこの処刑者にあたる存在に「爪」という名が振り当てられていた。

「区」

25ある「都市」の区分。中央の1区から始まり、時計回りに渦を巻くように2区から25区までが分布している。また、「翼」と「区」は対応しており、A社なら1区、L社なら12区をを企業都市として保有する。
全体の南東には川が存在し、外周には列車が走っているらしい。
区は一つ一つがとても広く、それぞれに特徴が存在する。
例えば23区の裏路地では食人文化が当たり前のように蔓延したりしている。また、それぞれの区にはタブーが存在し、14区では映像の録画が禁止されておりそれを破るとタブーハンターと呼ばれるフィクサーに処分される。

「巣」

区の一部であり、「翼」と特異点の恩恵を享受できる経済的に豊かな場所。我々の世界でいう富裕層が住んでいる。
「都市」の中では数少ない安全な場所である。
そのため巣以外に住んでいる者は、巣に入ろうと躍起になっている。L社に入社する人材が絶えないのもそのお陰。
何故これ程までにディストピアな世界観で安全なのかというと、「頭」による規律で守られているためである。
そのため掃除屋は「巣」には来ず、「指」であろうと「巣」の建物は破壊できない。
もし破ろうものなら区を担当する「翼」の実行部隊が飛んでくるし、最悪「爪」と「調律者」がやって来る。
但し「翼」が折れた場合については例外。「翼」の加護の無い巣は一気に裏路地と変わらない無法地帯と化す。
二作目以降は「ねじれ」の発生により、巣も完全に安全とはいかなくなっている。

裏路地

区の一部であり、巣から外れた外郭に近い部分。
荒廃が進んでおり、治安は悪い。
場所によっては毎日ギャング映画の如く抗争が繰り広げられることもある。
しかし常ではない。巣には巣の、裏路地には裏路地の秩序があるのだ。
時折HEクラス幻想体レベルの化け物が出ることもあるらしい。

ちなみに「裏路地の夜」と言われた場合、それは日が沈んだ後の事ではなく午前3時13分から80分間の事を指す。
その間は全ての支援が受けられず、闊歩する掃除屋達によって目に付いた有機物全てが刈り取られる。
但し都市の星や特色フィクサークラスの戦闘能力や異能等を有していれば掃除屋を凌いだり逆に刈り取る事も可能……である事を逆手に取り、証拠が残らない様やりたい放題をとある都市の星9人と特色フィクサーはしまくっていた

  • 掃除屋
午前3時13分から80分間の間、裏路地に出現する集団。
出現すると有機物を手当たり次第に捕食する性質を持ち、襲われれば、というかその時間帯に外を出歩いていれば勿論命はない。
が、都市の星になる様な存在や特色フィクサーレベルとなれば話は別で寧ろなんか食われたり蹴り殺されたり八つ裂きにされたり人形の素材にされたりスライムの様にポコジャカ狩られている
分厚い防護服のようなものに身を包んだ人間のような姿をしているが、その防護服の中にはドロドロに溶けた肉のような液体が詰まっている、いわゆるスライム系の生物。
有機物を襲って食らうのはこの液体を補充するため、つまり人間で言うところの食事である。

便利屋/フィクサー

金さえ払われれば猫探しから戦争まで何でもやる仕事人。翻訳事情により二作目以降は「便利屋」から「フィクサー」となった。
ハナ協会に認定された資格を保有し、9級から1級までの階級が存在する。
1級フィクサーの中でも飛び抜けて優れた者には、協会より色にちなんだ称号が与えられる(特色フィクサー)。
同じ便利屋という括りでも、方針やスタンスが大きく異なるようだ。
一部の便利屋は、「爪」や「調律者」と渡り合うことも可能なほどの実力を持っている。

特色フィクサー
  • 「赤い霧」カーリー
かつて都市最強とまで言われた超武闘派の「特色」。
シリーズにおいて名実ともに「最強」の座を欲しいままにする存在。
Lobotomy社の前身に雇われ、ボディーガードとなっていた。
  • 「青い残響」アルガリア
音(振動?)に関する特殊能力を持つ「特色」。後述の「ねじれ」達を集めて何かをしようとしているらしい。
妹を亡くしたのをきっかけに精神を病み、現在の彼は話が通じるようで通じない半廃人状態となっている。
  • 「紫の涙」イオリ
紫色のスーツに身を包む老齢の「特色」。かつて息子を亡くしているらしく、死んだその息子と会う方法を探している。
二作目のプロローグでローランが発言していた「紫の涙」もこの人。どうやらローランが「図書館」に放り込まれたのに関与しているようだが……?
  • 「黒い沈黙」???
初めて確認されたねじれ「ピアニスト」を討伐した「特色」。
「赤い霧」ほどではないが戦闘に強い「特色」で、ピアニスト以外にも「中指」を壊滅状態にする、吸血鬼を倒す等、まつわる逸話には血なまぐさいものが多い。
一応正体は判明しているが、存在自体が二作目『Library of Ruina』の根幹に関わる重度のネタバレなので、調べる際は注意。
  • 「朱色の十字」
熱された十字架を使って攻撃する。性格や名前は不明。
  • 「赤い視線」ヴェルギリウス
三作目「Limbus Company」に登場した「特色」。
二作目の主人公ローランによれば、「都市でもっとも危険な特色」とのこと。特色の例にもれず圧倒的な戦闘力を誇るが、現在は主人公・ダンテの案内人に徹している。
赤い視線が戦えば囚人たちが苦戦するステージも余裕…のはずだが、制約でもあるのか戦闘に加わることはない。
ゲームだけをプレイしていると無愛想で重苦しい理不尽な人物と感じるだろうが、
前日譚『Leviathan』で彼の意外な側面を知ることができる。
  • 「黄緑の乙女」
現状名前が出ただけで詳しいことは不明。
  • 「(称号不明)」ジークフリート
K社に所属する「特色」。戦闘しながら自撮りしたりサイン応対をしたりと、やたらファンサービスに篤い。

協会

12つ存在するフィクサーの協会。
治安、戦闘、暗殺、情報、特許、取引といった事務所に降りてくる仕事を管理している。
協会やその下にある事務所にはそれぞれ特徴が存在しており、協会によって得意分野が変わってくる。

  • ハナ協会
フィクサーを管理する協会。
すべてのフィクサー業界に対する決定権を持っており、フィクサーとして活動するための免許の発行をしたり、特色の指定を行ったりしている。また、都市災害レベルの決定もハナが決める。
ハナは韓国語で1の意味。

  • ツヴァイ協会
治安維持活動を主に担当し、戦闘よりは探索や護衛任務を得意とする。
座右の銘は「あなたの盾」。
ツヴァイはドイツ語で2の意味。

  • トレス協会
工房を統括管理しており、工房が新しく作った武器の審査や課税を担当する。
トレスはスペイン語で3の意味。

  • シ協会
暗殺を得意とする協会。
「誰にでも平等な死」をモットーにしており、金さえ払えばターゲットの身分や素性を一切問うことなく始末してくれると評判。*3
日本的な意味でブラック企業であり、邪魔なメンバーに直接制裁を加えず仕事を回しまくって過労死させようとする迂遠な嫌がらせが横行していたり、登場するメンバーが働きすぎで死にかけた社畜同然の状態だったりする。
それでもなお仕事に手を抜こうとしないあたりに嫌なリアリティがある
シは日本語で4の意味。

  • センク協会
個人での決闘関連の依頼を担当する協会。都市内でも依然とした決闘で決めるらしい。

  • リウ協会
武闘派の協会。
シ協会と同様戦いに特化した協会だが、シ協会が「特定ターゲットの確実な暗殺」を主業務としていたのに対し、リウ協会は「正面からぶつかり合う大規模戦争」を専門としており、格闘術に優れた人材が揃い踏みしている。また、炎の技の使い手が多い。
リウは中国語で6の意味。

  • セブン協会
情報調査専門の協会。名のある組織の情報や最近起こったねじれ現象など都市の大部分の情報を持っている。(流石に、翼の特異点の情報は持っていないが)K社の巣(11区)に事務所を構えている。(『ねじれ探偵』4話)戦闘スタイルはフェンシング、武器はレイピア。
セブンは英語で7の意味。

事務所

基本的なフィクサーの仕事場。協会以上に特徴が千差万別である。
事務所の中には協会との繋がりを強めた「協会指定事務所」なども存在する。
事務所の仕事の中には直接「翼」からやってくるものもあるが、それ相応のリスクと報酬がある。

組織

フィクサーに属していない仕事人の事。数多の組織が存在するが、その頂点は「親指」「人差し指」「中指」「薬指」「小指」と呼ばれる5つの組織に集約される。
基本的には協会及びフィクサーと敵対的ではあるが、フィクサーは組織がないと仕事がなく、事務所の中には殺しを禁じているものだってあるらしい。そんな時に活躍するのが組織であり、フィクサーにできないことは組織が、キレイなところはフィクサーがやるお互いになくてはならない存在。稀にフィクサーと組織が協力することもある。

五本指
  • 親指
規律と階級を重んじる指。
目下の者は目上の者に意見することもそれを疑問に思うことも許されず、質問でもしようものなら凄惨な拷問が課せられる。
主な武器として銃を使う。*4

何が誰が何の目的を持って送ってきているのか不明な指令に盲目的に従う組織。
この組織には金品を貢ぐ必要はないが、唯一絶対の義務として「定期的に送られてくる紙に書かれている内容を遂行する」ことが求められ、拒否すれば保護を受けられなくなる。
指令を果たす「代行者」やそれを補佐する「遂行者」、指令を届ける「伝令」などがいる。
主な武器として剣を使う。これは遂行者や伝令として認められれば届けられる。

  • 中指
現状あまり情報が出ていないが構成員を家族と呼び、家族に危害が加われば苛烈な報復をするらしい。
特色フィクサー『黒い沈黙』によって『折れた』状態に陥ったらしい

  • 薬指
アート集団。
某財団世界の「Are We Cool Yet?」のようなもの。
保護下にある住人を芸術大学に強制的に入学させ、評価されなければ保護を受けれなくなる。
指輪の巻き具合で階級が決まる。

  • 小指
今現在一切の情報が出ていない存在。今後に期待。

Lobotomy社関係


"Lobotomy Corporation"

一作目の舞台となる会社。"翼"のひとつ。『Lobotomy Corporation』はここの経営を行うゲームである。
独自の資源「エンケファリン」を産出しており、環境に優しいエネルギー供給会社として知られているようだ。確かに嘘は言ってない
ゲームで舞台となる「本社」の他、多数の支部があり、外伝漫画『ワンダーラボ』ではその一つ「O-5681支部」の様子が描かれている。
いろいろあって二作目では廃業しており、ここからエネルギーを買っていたR社やW社の経営が傾いたり、L社の"区"の治安が急速に悪化したり、跡地に「図書館」なる組織が現れて人を喰らっていったりとそれはもう凄いことになっている。


"アブノーマリティ/幻想体"

Lobotomy社が展開するエネルギー(エンケファリン)の抽出元。正体不明の怪物。
業務時間になると職員がお世話をしてエネルギーを製造するが、それ以外の時間はクリフォト抑止力なる力で活動停止させられている。
ちなみに支部には本編に登場する個体の2Pカラーの様な見た目をした「変異体(亜種)」も存在している。
2作目以降では「幻想体」と呼ばれる。

"認知フィルター"

管理人の精神安定のため実行されている処理。
エージェントの死や残酷描写に対する精神負担を減らすため、余計なグロ描写がカットされキャラの頭身もデフォルメされた2・3頭身に見える様に干渉されている。
またセフィラを認識する際にも働いており、現実では箱型の彼らを人間型として認知出来るのもこれのお陰。


図書館関連


"図書館"

L社の崩壊後に現れた謎の場所。二作目『Library Of Ruina』の主な舞台で、アンジェラやローラン達が住んでいる。
普段は霧に覆われており立ち入ることができず、突如として現れる「招待状」を介してでなくては入ることすら叶わない。しかし一人の例外が招待状を使わず侵入したようで…?

"招待状"

上述の図書館に入るためのチケット。
大まかに「あなたを図書館に招待します。招待に応じて試練を乗り越えたなら本をあげますが、駄目だったらあなたを本にします」といった旨の内容と、景品となる本の目録が書かれている。
送付すると「持つべき人」の手元に突然現れるようにして出現し、この招待に応じれば図書館に「ゲスト」として転送される。また、応じた場合に限り、図書館のメンバーはゲストが招待に応じる直前の様子を覗き見ることが可能。
ちなみに招待に応じるかどうかは受け取った人次第のため、招待に応じずに招待状を捨てれば拒否することも可。無論、その場合は図書館のメンバーに生活を覗き見られることもない。

"本"

図書館に置いてある情報媒体。
通常の本のように執筆するのではなく、生きた知性体が図書館の中で命を落とすと引き換えに生成される。中にはその知性体が持っていた情報、つまり人生が記されている。
招待状によれば「あなたが望むならば本は知識、財産、力になりえる」とあり、ただの本なのか、それとも超常的な力を持つサムシングなのかは謎。

"白夜・黒昼"

都市を三日間光が照らし、四日間闇が覆った事件の事。
この事件は同時にL社の崩壊、「ねじれ」の発生が始まるなど両者との関係性が疑われている。ぶっちゃけプレイヤーは知ってる。
前作の外伝『ワンダーラボ』でその時の様子が描かれており、「裏路地すら鎮まる程全ての人々が『穏やかで安らかに』なる」白夜と「誰もが静まり帰り絶望に包まれた」黒昼とされている。

なお、多くのプレイヤーの間に見られたのが『「黒昼」という幻想体がいる』という誤解。
あくまでもこの名称はL社の内状を知らない外部が名付けたものであり、幻想体の「白夜」と名称が被っているのは(メタ的な視線は置いておいて)全くの偶然である。

"ねじれ現象"

Lobotomy社崩壊後・白夜黒昼後に発生し始めた怪奇現象。突如として人が幻想体のような化け物になるという摩訶不思議な現象である。
余裕で巣の中でも発生するため、「翼」庇護下の巣すら安全でなくなってしまった。
単に「ねじれ」と呼ぶ場合には、変異した化け物を指すことが多い。
「ねじれ現象」はおおまかに言うと人の心が砕けた時……要するに深い絶望にさらされた際に発生する現象であり、当人の望む方法で心に歩み寄り、ねじれを解くことができれば元に戻すことも可能である。


"E.G.O."

己の心、あるいは幻想体から発生する強力な装備。
人が極限のストレスに晒され「ねじれ現象」が発生したとき、その「ねじれ」を抑え込んで制御下に置くことができた場合、このE.G.O.が手に入る。
また、自分のでなければ使用できないわけではなく、幻想体などから生成された武具を身につけることでも同じように高い戦闘能力を獲得できる。
どちらのパターンでも性能に違いはないが、メンタルが不安定だとそのE.G.O.に体を乗っ取られて暴走してしまうデメリットも共通。


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最終更新:2023年05月22日 17:59

*1 空間転移で外郭に追放する

*2 調律者が脳改造と思わしき技術で特異点を使用するのに対し、処刑者は特異点を血清の形で体内に取り入れて使用する

*3 ということは、他所に頼むとしがらみを理由に断られるのだろうか?

*4 ただし、さすがに弾丸をばらまくのは金を使いすぎるため銃を鈍器のように使う