Lobotomy Corporationの用語一覧

登録日:2023/03/29 Wed 23:13:31
更新日:2025/04/23 Wed 22:00:17
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この項目では、韓国のゲームスタジオ「Project Moon」が配信するゲーム『Lobotomy Corporation』の世界観に登場する語句の解説を行う。
同じ世界観を共有する続編『Library Of Ruina』『Limbus Company』の用語についてもこの項目で扱う。
言うまでもなく、一部はガッツリとネタバレを含むため閲覧注意。







▼世界観



「都市」



ゲームにおいて共通の舞台となる世界。
巨大企業財閥である「翼」に監視される正しくディストピアである上に、それ以外にも魑魅魍魎が跋扈している魔境。
遠景を見るに、煌びやかなハイテクと薄汚いスラムが混在した世界観。
他所様の作品でたとえるなら、ブレードランナーみたいなあんな感じ。
治安や倫理観は完全に終わっているが、「都市」の外である「外郭」と比べればこれでもまだマシな方だという。
外郭は人同士の争いがないが、常識の通用しない怪物たちに怯えながら生活しなければならない。

「区」

25ある「都市」の区分。

中央の1区から始まり、時計回りに渦を巻くように2区から25区までが分布している。
また、「翼」と「区」は対応しており、A社なら1区、B社は2区、C社は3区…という具合で企業都市として保有する。
ちなみにL社は12区。
ただ、Z社に限っては「区」を持たないようだ。

全体の南東には川が存在し、外周には列車が走っているらしい。

区は一つ一つがとても広く、それぞれに特徴が存在する。
例えば23区の裏路地では食人文化が当たり前のように蔓延したりしている。また、それぞれの区にはタブーが存在し、14区では映像の録画が禁止されておりそれを破るとタブーハンターと呼ばれるフィクサーに処分される。

「巣」

区の一部であり、「翼」と特異点の恩恵を享受できる経済的に豊かな場所。
我々の世界でいう富裕層が住んでいる。
「都市」の中では数少ない安全な場所である。
そのため巣以外に住んでいる者は、巣に入ろうと躍起になっている。L社に入社する人材が絶えないのもそのお陰。

何故これ程までにディストピアな世界観で安全なのかというと、「頭」による規律で守られているためである。
そのため掃除屋は「巣」には来ず、「指」であろうと「巣」の建物は破壊できない。
もし破ろうものなら区を担当する「翼」の実行部隊が飛んでくるし、最悪「爪」と「調律者」がやって来る。

但し「翼」が折れた場合については例外。「翼」の加護の無い巣は一気に裏路地と変わらない無法地帯と化す。
二作目以降は「ねじれ」の発生により、巣も完全に安全とはいかなくなっている。

巣の住人は時折「羽」とも呼称される。
彼らは『翼』に守られる雛ではなく、いずれ抜け落ち生え変わる羽でしかない」とはとある都市の人間の言葉。

裏路地

区の一部であり、巣から外れた外郭に近い部分。
荒廃が進んでおり、治安は悪い。
場所によっては毎日ギャング映画の如く抗争が繰り広げられることもある。
しかし常ではない。巣には巣の、裏路地には裏路地の秩序があるのだ。
時折HEクラス幻想体レベルの化け物が出ることもあるらしい。

ちなみに「裏路地の夜」と言われた場合、それは日が沈んだ後の事ではなく午前3時13分から80分間の事を指す。
その間は全ての支援が受けられず、闊歩する掃除屋達によって目に付いた有機物全てが刈り取られる。

但し都市の星や特色フィクサークラスの戦闘能力や異能等を有していれば掃除屋を凌いだり逆に刈り取る事も可能……である事を逆手に取り、証拠が残らない様やりたい放題をとある都市の星9人と特色フィクサーはしまくっていた


掃除屋
午前3時13分から80分間の間、裏路地に出現する怪物の集団。
有機物を手当たり次第に捕食する性質を持ち、襲われれば、というかその時間帯に外を出歩いていれば勿論命はない。

分厚い防護服に身を包んだ特殊清掃員か除染作業員のような姿をしているが、その防護服の中にはドロドロに溶けた肉のような液体が詰まっている、いわゆるスライム系の生物。
有機物を襲って食らうのはこの液体を補充するため、つまり人間で言うところの食事にあたる。

基本的には脅威となる存在だが、裏路地の住民からは「邪魔な相手に酒を飲ませるなどして意識を奪い、外に締め出して掃除屋に襲わせる」「夜を待ってから殺した相手の遺体を外に放り出し遺体を処理して貰う」という形で殺人や証拠隠滅に利用される場面もある。

あと都市の星になる様な存在や特色フィクサーといった上澄みともなれば話は別で、寧ろなんか食われたり蹴り殺されたり八つ裂きにされたり人形の素材にされたりとRPGのスライムの様にポコジャカ狩られている
これらは裏路地の夜以外のタイミングで襲撃を食らったらしく、彼らの一番厄介な要素である多少やられようが止まることなく掃除を続ける集団暴力を発揮できないためと思われる。

そもそも掃除屋が危険なのは上記の80分だけであり、それ以外なら一応コンタクト可能。彼らの発する声は数字の羅列だが、ちゃんと意味を持った「言語」である。
都市の人間の多くは知らないが、人間並みの知能を持っており、家族という概念も存在している。当然、人間のそれと同一ではないが。
また80分間の行動時間も、そもそも都市を統括する「頭」の指示であり、掃除屋たちのお陰で裏路地の治安は最低限保たれていると言っても過言ではない。


遺跡

都市の地下や外郭に存在する謎の廃墟。
都市にとっても未知のテクノロジーが多く用いられており、使えそうな遺物を持ち出して使用する便利屋も存在する。

しかしLobotomy社の危険度で言う所のHEALEPHクラスの怪物が平然と闊歩する危険な場所でもある。
R社の傭兵部隊も遺跡の探索任務では半壊する事も良くあるらしい。

その存在は時折語られるものの、本編中では踏み込んだ描写が無いため詳細は不明。
都市の真下に何故そんな場所があるのかも不明。

大湖

都市南部のV社、U社、T社、S社が接している湖。
脳圧嵐やマグロ津波など字面だけでも意味不明な異常気象が発生する地域であり、色々ぶっ飛んでる都市においても「大湖に陸の常識は通用しない」とまで評される。
何せ見た目からして「海のように広く、色とりどりの水が線を引いたように仕切られていて、さらには変な生き物が沢山浮かんでいる」有様である。
「鯨」と呼ばれる正体不明の怪獣も生息し、判明しているだけでも「全てを貫くマカジキ鯨」「全てを白化させる蒼白の鯨」「全てを渇かせる真っ赤な鯨」といった存在そのものが天災レベルの危険生物ばかり。
また大湖には『規則』と呼ばれる一定の区域毎に守らなければならない独自のルールが存在し、これを破ると『波』と呼ばれる災害が押し寄せてくる。
大湖の規則を書面に残すことはU社の禁忌に指定されているため、波を避けるにはU社から直接情報を買うか、あるいは経験者から口伝してもらう他ない。


大湖それぞれにあるルールを破ると「波」とともに襲いかかってくる怪物。
名前こそ「鯨」だが、その実体は目が沢山あり手が生えている魚人のようなナニカ、という形容しがたいルックス。





食文化

文字通りのディストピア世界観なので、まともな食事を取れるのは巣に暮らす人々ぐらい。
そうでないならば当然ながらまともじゃない食事が主になる。具体的に言えば得体のしれない何かしらやカニバリズムなど。
というよりも、巣に暮らす人々の口に入るものすらまともなモノではない可能性がちょくちょく示唆されている。
更に言えば、巣で安息を謳歌する上流階級ほどむしろ「マトモじゃないモノを珍味として食べたがったり、美食として嗜む」傾向があるらしく、わざわざ人肉料理を好き好んで食べに行く変人も結構いるのだとか。

体を義体化した人間については複雑な食の事情が見られる。
安価で粗悪な義体だと物を食べても味がしなかったり、逆に高級な義体なら味を楽しむ為の機能が搭載されていたりする等、基本的に高価な義体であればあるほど食事も普通に楽しめる。
また、あらゆる有機物を捕食する事が可能な義体を用いている謝肉祭メンバーや、食事の代わりに電力供給を行うネモ所長という風に、特殊な食事を行う義体も見られる。
鉄の兄弟のように低質・安価な義体を使う者は、燃料と脳を保護する液を定期的に補給することで生命維持を行っている。

ハムハムパンパン
作中に登場する人気ファストフードチェーン。サンドイッチやフィッシュ&チップスで有名。
裏路地や巣を問わず様々な場所に出店しているらしく、利用者は口を揃えて「とても美味しい」とベタ褒めしている。
また、プロムン公式のコラボカフェとして同名の店が現実にも出店されており、公式ファングッズやコラボメニューを楽しめる。

菩薩チキン
フライドチキンが人気商品のファミリーレストラン。K社管轄の巣にて営業されている。
生命工学に秀でるK社の影響を大きく受けている店で、ここのチキン料理に用いられる鶏は脚と翼を増やされまくったバイオ鶏を用いている。
とはいえ、バイオ鶏は異形である事を除けばごくごく普通の鶏と変わらず、その上肉質や肉の柔らかさを客好みに細かく調整できるというスグレモノ。
高級食材でもあるらしく、倫理と見た目さえ気にしなければかなりマトモな部類の食材とも言える存在。

ウンボンのチキン酒場
K社管轄の巣で営業していた飲み屋兼軽食店。ウンボンは社長の母親の名前。ウーティスはそうと知らずに「ダサい」と言ってしまった
該当地域に菩薩チキンが出店する前から存在しており、それ絡みのアレコレで一時期大変な事になっていた。
店主のボンちゃんパパの作る秘伝のタレに漬け込んだチキン料理が人気メニューだったとか。レシピはトップシークレットだが、ラーメンストッパーに使われてた
菩薩チキンとの客の取り合いの過程でそのレシピが失伝してしまい前の味を出すことは不可能になったものの、現在はボンちゃんパパが立ち直った事もあってか再び盛況となっている。

ピエールのミートパイ
裏路地の伝説的存在「8人のシェフ」に憧れる女料理人ピエールが、相棒のジャックと共に経営する軽食店。
この店の売り出すミートパイは現地の人々に人気で、激戦区のグルメ通りにて11年近くも繁盛している。
……なお、件の存在やピエールらが作る料理の素材についてだが、まあ、その、うん。要するに人間である。
そんなわけで一応危険度ランクが設定されており、「都市怪談」扱いとなっている。






「外郭」


人類が捨てていった世界。要するに「都市」の外の世界。
見た目としては、荒涼とした砂漠とも荒地ともつかない大地といった感じ。
高速で走る汽車が都市と外郭を分け隔てている。外郭から都市に入るには非常に複雑な手続きが必要。
無法地帯を通り越したこの世の終わりと呼ぶに相応しい場所であり、アブノーマリティで言うとALEPHレベルの怪物すら稀に現れるという。
「頭」によって不純物とみなされたものが追放される先でもあり、殺人鬼や化け物、違法ロボットがひしめき合っている。

場所によっては人が生活している場合もあるらしいが、その様子は過酷の一言。
明日を迎えるときに肉片が残っていれば良いほうとされる程に長く生きれるのは稀で、いつ襲い来るとも知れない怪物から身を寄せ合って自衛し、わずかな食料を求め都市から廃棄されるゴミすら食糧に生きている。
ある村には「狩人」と呼ばれる、怪物から人々を守る強力な個人戦力がいたようだが…一日村を空けただけで全滅してしまった。

怪物

文字通りの怪物。超常的な生態系や能力を有し、人に害をなす。
外郭に多く存在するらしいが、今のところほとんど描写された事が無いので詳細は不明。
どこからどうして発生し始めたのかも不明。
後述する「アブノーマリティ(幻想体)」はこのカテゴリの中の分類の一つらしい。

黒い森

Project Moonお馴染み3鳥の出身地。どのような場所か実際に描写されてはいないが、ゲーム内テキストから光が一切届かず生物も1匹もいないと思われる。
元は美しく暖かい森で、たくさんの仲間が住んでいたようだが…とある怪物の出現により跡形も無くなった。



▼企業



「翼」


世界を引率し発展させる使命を帯びた大企業。
都市を高みに導くものという意味で「翼」と呼ばれる。

計26社存在し、A社〜Z社とアルファベットで分けられている。
それぞれの「翼」が一社につき一つ、自身の支配地区である「区」と、「特異点」という超常的テクノロジーを保有している。

その中でも『頭』、『目』、『爪』の異名を轟かせるA社、B社、C社は別格の存在であり、担う役割から察するにこの3つのアルファベットを冠する翼は一度も折れていない模様。
また三社の最大の特徴として調律者、凝視者、処刑者は『特異点の特許管理』を産業とするA社による『全ての特異点の運用』が可能である

特異点には「頭」の監視が入るが、認められた場合は特許として保護される。
大体の「翼」は特異点による事業で荒稼ぎをしている。

+ ▽各「翼」紹介
A社
「都市」を統治する「翼」であり、実質的にこの世界を支配する企業。
後述する「頭」のことであるため、詳しくはそちらを参照。

B社
A社、C社と組み、「都市」を監視し「不純物」や「都市の規定違反者」を発見する企業。
後述する「目」のことであるため、詳しくはそちらを参照。

C社
A社、B社と組み、「都市」の規定を破った「不純物」を粛正する企業。
後述する「爪」のことであるため、詳しくはそちらを参照。

D社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

E社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

F社
「閉じられたあらゆるものを開く」特異点を保有するとされる。
──調律者は「妖精」という特異点由来の技術を持ち、幻想体管理室を自由に開けられる。(『Lobotomy Corporation』)
──高い金をあげて買った「妖精」が鍵穴に入ってドアを開けてくれる。(『ねじれ探偵』)
の記述から、"Fairy"の"F"である可能性が高い。
上記説明にあるように、調律者ガリオンはこの特異点を愛用しており、セフィラシステム・ビナーになった後も多少劣化しているとはいえ特異点兵器「妖精」を用いて戦う。

G社
「重量を自由に調節できる」という記述より、「重力を制御する」特異点とみられる。("Gravity"の"G"か)
──ミール工房製ガントレットはG社の特異点が使用されている。
ガントレットの中にちりばめられた「球」は重量を自由に調節することができる。(『ねじれ探偵』)
また、この前の旧G社は体の一部を昆虫にする人体改造技術を保有しており、虫化兵隊を生産し、物語以前に発生した「煙戦争」にも参加していた。しかし、三作目『Limbus Company』の時点では虫化した残存兵が徘徊し汚れ仕事をするのみである。
囚人の一人であるグレゴールは「ゴキブリやカブトムシを思わせる甲虫の片腕」を持っているが、これは彼もG社によって虫化させられた改造人間であるため。
彼はかなり珍しいタイプで、人間の見た目をほぼ保った状態で虫化の強さを得ているとのこと。

H社
三作目『Limbus Company』で登場した「翼」。社名は「Hongwon Biotechnology Group(鴻園生命工学グループ)」。
裏路地の住民たちが薬学を極めた結果、服用者に様々な力を与える「丸(ワン)」と呼ばれる丸薬型の特異点を開発することに成功。そのまま翼へとのし上がったとされる。
管轄下の巣は「超巨大な箱」ともいえる形をしたコロニー都市で、そこをひっくるめて「鴻園」と呼称する。
内部は複雑に建造物が絡み合う歪な構造で、文字通りのコンクリートジャングル。住民も保有する建物を大きくしたり気まぐれに移転させるため、まるで生き物のように街の有り様が変化するという。
「巨大な箱型の都市」「常に変化し続ける内部構造」という特性から元ネタはおそらく香港、およびかつて実在した巨大スラム街「九龍城砦」と思われる。
実は一作目でH社の名前だけは出ていたのだが、そちらはかつてガリオンが壊滅させた「折れた翼」で、現在の鴻園生命工学とは全く異なる企業である。

I社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

J社
三作目『Limbus Company』で登場した「翼」。
「開かれている、あるいは貫かれている全てのものを閉じ込め、施錠する」という特異点を保有している。F社とは正反対の特異点と言える。(意味からして"Jailer"の"J"か)
調律者ガリオンは特異点兵器「錠前」を持っており、現在も「劣化した錠前」という名前の弱体化版を使用しているが、その名称からJ社の特異点の可能性が高い。
サービスの1つとして「人間の記憶に鍵を掛け、その人間が外部に情報を漏らさないようにする」ことがわかっている。
J社の区画にはもともと「願望シール」と呼ばれる人の運(のようなもの)を抽出し物体化する技術が存在しており、そのセキュリティ手法として発達した上記技術が特異点として認められたという。
なお、願望抽出技術は特異点として認められなかったらしい。

K社
Lobotomy社と協定を結んでいる「翼」。
ナノマシン技術、医療技術に関する特異点を持つとされ、細胞レベルでの修復も容易く行う。
HPアンプルというどんな傷も一瞬で治療する薬品が主な特産品。(脳は治らないが脳が残っていればどんな部位でも再生が可能)後述のHP-N弾もHPアンプルを改良したものである。
またこれとは反対に生体を崩壊させる崩壊アンプルというものもある。
医療系だからか、K社関連ワードは人体に関するものを使用していることが多い。主な産業はHPアンプルを使った食糧生産や治療。
ちなみに『Lobotomy Corporation』のゲーム中、研究で使用可能になるHP-N弾(HP回復弾)がK社の技術である。

L社
一作目『Lobotomy Corporation』の舞台となる「翼」。
現実で言うところの電力会社にあたる会社であり、W社やR社など、大量のエネルギーを必要とする「翼」とは密接な関係にある。
ちなみに比較的新興の企業であり、物語以前に発生した煙戦争で折れた前L社の空席に座ったことになる。
詳しくは後述の「Lobotomy社」を参照。

M社
三作目『Limbus Company』で登場した「翼」。社名は「MDM Entreprise」。
月光石という精神汚染を防ぐ石を取り扱っている「翼」。
正確に言うと、見聞きするものにノイズを挟むことにより直視を避けるようにすると言うもの。リウ協会の制服にある金の刺繍がこれ。

N社
二作目『Library of Ruina』外伝小説『ねじれ探偵』で登場した「翼」。社名は「Nagel und Hammer社(ドイツ語で釘と金槌)」か。
その実態は三作目『Limbus Company』、およびその前日譚『Leviathan』で明らかとなった。
特異点の詳細は不明だが、主要な商品は「自殺自動販売機」なる禍々しいモノ。聞いただけで忌避したくなるが、これを求めてN社の巣へ移住する人々もいるらしい。
また、そのほかに「経験缶詰」という商品がある。

O社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

P社
一作目『Lobotomy Corporation』で少しだけ触れられ、三作目『Limbus Company』で登場した「翼」。
巣は近代~現代ヨーロッパ風のモダンな都市で、住民やP社職員もイタリア系の名前が多い。
保存食、建築、防護装備など、災害対策や安全性を重視したものを開発する「翼」。
倫理と人の命が紙よりも軽いプロムン世界観らしからぬ、命と安全を重視しまくっている企業。おそらく由来も"Protect"。
販売する缶詰食料は100年だろうが200年だろうが平気で長持ちして出来立ての美味しさを維持し、P社特製の建材にて建造された家や施設は、外が地獄絵図になろうとも中にいる人間を誰一人死なせなかったという徹底ぶり。
ただしその安全性への追求は狂気の域に片足を突っ込んでおり、とにかく「安全である」ということ突き詰め続けた結果「T-09-82/3月27日のシェルター」という幻想体を作り出したりする事も。
一周回ってむしろ危険な企業と化しているのは「翼」らしい。

Q社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

R社
Lobotomy社が懇意にしていた「翼」。
いわゆるPMC(民間軍事会社)で、専属の特殊部隊を派遣しての武力制圧を生業とする。
また、所属するチームは「R」で始まる動物の名前を冠している。これまでに登場したのはウサギチーム(Rabbit)、トナカイチーム(Reindeer)、サイチーム(Rhinoceros)。
エネルギーさえもらえるなら、自社から派遣したチームが全滅しようと気にしない素振りを見せる。
一作目には味方側の機能として、二作目には敵キャラとして登場する。

S社
三作目『Limbus Company』で登場した「翼」。社名は「Salpippyeo Agroindustries(サルピッピョ畜産農業)」で、サルピッピョはハングルで「肉・血・骨」という意味。
農業や漁業など、生産を重視した一次産業に関わる会社。保有特異点の詳細は不明。
S社の巣や社屋は中世の朝鮮を思わせる古風なもので、まるで韓国の時代劇に出てくるような町並みが広がる。
自然環境も他の巣と比較するとかなり良好で、きれいな山林や河川などが見られる。
が、自然環境は良くても人々と「翼」職員の生活環境は最悪と評しても過言ではない。
どうやらS社の社長は自らを「王」と称して憚らないとてつもなく傲慢な人物らしく、職員は「兵士」、市民は「国民」や「奴隷」として扱われる。
腐敗した社内…もとい、「王朝」を改革するために努力した者もいるが、そういった者は次々と謀殺されていったという。
そんな歪んだ体制に義憤した一部S社上層部は離反を決意。民を守るための組織として「剣契」という傭兵団を作り出し、S社に反抗していた。

T社
Lobotomy社が懇意にしていた「翼」。社名は「Time Track社」。
時間に関する特異点を所有しており、時間固定や時間遡行を事業としている。
T社の巣の中心部には文字通り「色」を回収する装置が存在するらしく、近づくにつれて世界がセピア調からモノクロになっていく。
このため色を持つにはT社から物ごとで個別に色を買わなければならず、よってT社で全身に色を持つことができるのは特権階級に限られる。
また、T社の巣では無許可で技術を開発することが許されず、違反して技術を隠し持っていると徴収職により技術を取り上げられてしまう。

時間操作を生業にするとは言ってもタイムトラベルではなく、時間を圧縮、回収して時間の流れる速さを変えることで「精神と時の部屋」のようなものを作り出すために使われていることが多い。
時間の操作には莫大なエネルギーを要するようで、Lobotomy社からのエネルギー供給提携前は大規模な技術にはなりえなかった。
Lobotomy社のエネルギーとT社の特異点を使い共同開発した「TT2プロトコル」なるものがLobotomy社の業務に利用されている。
Lobotomy社倒産後も活動できている辺り、おそらく独自にリソース確保手段を獲得できたようである。
TT2プロトコルの存在は一作目のロード画面でも確認することができる。
身近なところでは煮込み料理の時間短縮にも応用されているとか。

なぜかW社の列車にもT社の社章が見られるが…?

U社
『共鳴叉』という特異点を持つ翼。
共鳴叉は物体同士を自由に結合することが出来、「まるで最初から自分の付属品であるかのように機能する」とのこと。
また現状保存の技術を持つことでも知られており、「開けるまで絶対に劣化しない缶詰」などは都市で広く流通している。
むしろ技術に詳しくないものには後者の方が有名で、劇中ではある人物がパジョンを出来立ての状態のままにするためにU社の保存機を使っていた。ちなみに保存機はかなり高い。
都市南部に広がる「大湖」の上に巨大な船を浮かべており、そこが巣になっている。
後述するが大湖の「規則」を紙に書いたりして保存することは禁忌とされており、破ればU社からタブーハンターが飛んでくる。

V社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

W社
Lobotomy社が懇意にしていた「翼」で、社名は「Warp社」。
特異点を利用して「どんな場所にも10秒で到着する列車」を運行している。一作目でR社のウサギチームがどこからともなく現れるのは、W社の特異点を使っているからである。
W社の特異点の利用にはかなりのエネルギーを使うらしく、「以前のL社」もエネルギー会社だったがあまり売ってくれなかったらしい。
現在のL社との仲は良好らしく、職員が「休暇をもらったらW社のツアー旅行に行くんだ!」とフラグを立ててはしゃいでいる者もいる。

X社
特殊な合金を採掘、生産している「翼」。この合金は工具や船のパーツなど多分野で使うことが可能であり「特色」の1人も使っている。

Y社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

Z社
まだ情報のない「翼」。今後に期待。

なお、何らかの理由で会社が潰れる事も当然起こるが、その場合は翼にちなみ「折れる」と呼称される。


特異点

26ある「翼」がそれぞれ一つずつ保有する特別な技術の総称。
「頭」の監視が入り、特許により保護されている。

現状その概要が判明している特異点には、以下の様なものが存在する。
  • 「エネルギーの抽出技術」(L社)
  • 「永久食料の生産」
  • 「思い通りの生物を作る製造業」
  • 「空間移動」(W社)
  • 「時を固定し現在を保存する」(T社)
  • 「次元を捻じ曲げて地獄からエネルギーを抽出する」
  • 「どんなものでも閉じ込めて鍵をかける」(J社)
  • 「閉じられたあらゆるものを開く」(F社)
  • 「重力制御(G社)」
  • 「別々の物質を簡単に結合させる(U社)」

シナリオの内容から推察するに、「世界のバランスに影響を及ぼすほどの技術」なのではないかとされる。

また、折れた翼の特異点は「特許切れ」扱いになり、一般的な技術として都市に公開されたり五本指や他の翼を含む組織・企業が丸ごと権利を買い上げて独自の特異点とする事もある。
  • 「人間を糸に分解する装置」(仕立屋組織「謝肉祭」が権利保有)
  • 「身体能力を向上させる刺青」(中指、親指下部組織「捨て犬」、その他アウトロー寄りの人間が使用)
  • 「空間を切り裂く斬撃」(W社が権利保有)
  • 「義体化」(翼、協会、フィクサー、組織の構成員等を問わず、幅広い層に使われている)
  • 人間と同じ様な感情・自我を持つ人工知能」(かつては合法だったが、現在は「頭」の法律により禁止)

これらが現状判明している「特許切れ特異点」である。


「頭」

作中世界を統治する存在。
「翼」の一つでもあり、A社=「頭」である。
企業名は恐らく『Arbiter』社であると思われる。

「目」を通じて「翼」や「都市」全体の動向を監視。
意にそぐわない要素があった場合、「調律者」と「爪」を派遣して滅ぼす。
「翼」という概念が生じたあとに生まれたようだ。

他にも特許管理や「都市」全体のルール制定などもここが管轄しており、一種の司法組織でもある。
但しそのルールには不可解なものも多く、「都市」の人々も疑問に思うことがある。
一例として
  • 壁を貫通する威力の銃を作ってはいけない(しかし殺人行為そのものには一切お咎め無し)
  • 同一人物(クローン人間等)が2人以上一つの都市に存在してはならない(ただし7日間の猶予があり、7日経過する前にクローンかオリジナルどちらかを殺処分して最終的な個体数一人まで減らせるならノーカン)
  • 人間そっくりな見た目のロボットや義肢は作ってはならない(明らかに人外と分かる型であればOK。このため、都市には機械の化け物みたいな見た目の「人間」がかなりの割合で存在する)

1作目、2作目のメインキャラクターであるアンジェラは精巧に人間に似せて造られたアンドロイドであるため存在自体が許されず、もし「頭」に見つかってしまった場合は即刻破壊される運命にある。


調律者
「頭」の意にそぐわない事態が確認された時に派遣される、「爪」を追従させた襲撃部隊の現場指揮者。
金色のハニカムパターンが刻まれた黒いコートやマントを羽織っており、「処刑者」や「凝視者」と違って見た目だけは普通の人間。
ただし彼らも立派な改造人間の類。「頭」から各特異点を元とした攻撃手段*1を与えられており、絶大な力を行使することが可能。

強いて欠点を上げるなら独特の口調とその圧倒的な力故の『余裕』によって『話が長い』事
…ネタの意味もあるが嘘ではなく、過去作において調律者が長話をした結果、不純物に認定された存在に活路を開かれて粛清に失敗しているケースが二度もある。
何なら元調律者である人物もその事を認めている。



「目」

「頭」の命を受け「都市」を監視する存在。
翼としてはB社の地位を有している。
企業としての産業は『翼の廃棄処分』。
企業名は恐らく『Beholder』社であると思われる。


凝視者
「目」に所属する担当者。モニターに映された白い人型という姿をしている。
調律者に付き従い、必要な情報を提供する。
また、空間転移技術や放送技術等も有しており、それらを使って巣や翼を廃棄処分*2等搦め手や戦略単位での特異点運用を得意とする、現状は直接戦闘の描写は出ていないものの規格外な力を有していることは疑いない。
また、二作目の最終決戦で図書館が戦略的勝利条件を満たして処刑者と調律者が粛清を切り上げて撤退する際、まるでブラウン管の投影映像が消失するかのように撤退していったのを見るに『テクスチャ』関連の特異点を独自に有している模様。



「爪」

「頭」の命を受け「都市」にそぐわない物として『不純物』の称号を与えられた存在を排除する存在。
故に担う産業は『不純物に対する粛清機構』。
「頭」が指揮官、「目」が監視員とするなら、実働部隊あるいは機動隊にあたる。
二作目では「足爪」とも表記される。

翼としての地位はC社。
企業名は恐らく『Claw』社であると思われる。


処刑者
「爪」に所属する担当者。鉄仮面のような頭部と機械化した片腕を持ち、それらに『血清』で満たされたシリンダーが接続されている。
調律者に付き従い、邪魔者や目標を排除する。
脳改造と思わしき技術で手にした特異点を用い魔術師然とした『現象』を引き起こす調律者に対し、処刑者は肉体に機械的な改造を受けており、特異点を『血清』の形で体内に取り入れて白兵戦を実行する。
一作目ではこの処刑者にあたる存在に「爪」という名が振り当てられていた。





▼民間組織



便利屋/フィクサー


金さえ払われれば猫探しから戦争まで何でもやる、都市において最も普及していると思われる職業。翻訳事情により二作目以降は「便利屋」から「フィクサー」となった。
ハナ協会に認定された資格を保有し、9級から1級までの階級が存在する。
1級フィクサーの中でも飛び抜けて優れた者には、協会より色にちなんだ称号が与えられる(特色フィクサー)。
同じフィクサーという括りでも、方針や仕事内容が多岐にわたるらしく、中でも特定の家に年単位で長期間雇われるフィクサーを「バトラー」という。いわゆる使用人とかメイドと言われる人。

中でも特色などごく一部のフィクサーは、「処刑者」や「調律者」と渡り合うことも可能なほどの実力を持っている。


特色フィクサー

「赤い霧」カーリー
いくつもの伝説を残し、都市最強とまで言われた超武闘派の「特色」。通り名の由来は、その圧倒的な力と速度でもって敵を引き裂いた後に生じる赤い血の霧と、彼女が纏う独特な赤く輝く鎧から来ている。
シリーズにおいて名実ともに「最強」の座を欲しいままにする存在。どういうわけかシリーズを追うごとにその強さの説得力が増していっている。
Lobotomy社の前身である研究所に雇われ、ボディーガードとなっていた。どうもこの時期からあの特徴的な鎧と、誰も見たことの無い奇妙な形の大剣を持つようになったらしい。

「青い残響」アルガリア
微細に超振動する大鎌を自在に振るう「特色」。通り名の由来は、戦闘後に生じる独特な残響音から来ているらしい。
二作目では組織を図書館に差し向けるなど暗躍、また後述の「ねじれ」達を集めて何か企んでいるようだが…
ある事件以降、現在の彼は話が通じるようで通じない、狂人も同然な状態となっている。

「紫の涙」イオリ
紫色のスーツに身を包み、刀・刺剣・大剣の3つを携える老齢の「特色」。蛇のイメージで描かれることが多いが、通り名の由来は今のところ不明。イオリおばさん
かなり前に息子を亡くしたらしく、息子と再会する方法をずっと探している。その目的の為あちこちに神出鬼没に現れては暗躍しているらしい。
二作目のプロローグでローランが発言していた「紫の涙」もこの人。どうやらローランが「図書館」に放り込まれたのに関与しているようだが…

「黒い沈黙」アンジェリカ/ローラン
都市で初めて確認され、そして壊滅的な被害を出したねじれ「ピアニスト」を討伐した「特色」。通り名の由来は、黒い手袋が持つ周囲の音を消す機能から来ているとか。
さすがに「赤い霧」ほどではないが十分に戦闘もこなせる「特色」で、その特殊な手袋からメイスに斧にランスやリボルバー、果ては身の丈以上の巨大な剣などあらゆる武器を取り出し、状況に合わせて臨機応変に戦う。
ピアニスト以外にも「中指」を壊滅状態にする、吸血鬼を倒す等、まつわる逸話には血なまぐさいものが多い。

「朱色の十字」???
朱色に熱された巨大な十字架のような武器を振るう。通り名の由来もこれだろうか?
ナレ死したので情報がすごく少ない

「赤い視線」ヴェルギリウス
三作目「Limbus Company」に登場した「特色」。通り名の由来は、彼の赤い眼とそれによる鋭い視線だと思われる。観察力・洞察力に長けているような描写も見られる。
二作目の主人公ローランによれば、「都市でもっとも危険な特色」とのこと。特色の例にもれず圧倒的な戦闘力を誇るが、現在は主人公・ダンテの案内人に徹している。
赤い視線が戦えば囚人たちが苦戦するステージも余裕…のはずだが、制約でもあるのか戦闘に加わることはない。
ゲームだけをプレイしていると無愛想で重苦しい理不尽な人物と感じるだろうが、彼が主役を務める前日譚『Leviathan』で彼の意外な側面を知ることができる。

「藍色の老人」???
U社の管理する21区の「大湖」で巨大な銛を振るい、五大鯨と呼ばれる巨大な怪物を標的とする「特色」。通り名の由来は不明だが、皺や髭など他の人に比べて確かに老人と言える風貌をしている。
全部の要素が殺しに来るこの都市で「老人」と呼ばれることはある種の栄誉なのかもしれない。
普段は大湖で鯨を追っており、少なくとも五大鯨の一体である「全てを貫くマカジキ鯨」を討伐した実績を持つようだ。

「黄緑の乙女」???
現状このフィクサーオタクの口から名前が出ただけで詳しいことは不明。今後の情報に期待したいところ。

「???の???」ジークフリート
色は不明だが恐らく特色フィクサーの一人。現在はK社と専属契約を結んでおり、ヴェルギリウス曰く「月給取り」とのこと。
派手なメイクにマント、そしてボディスーツという如何にもな「スーパーヒーロー」の姿をした男。性格は豪快な目立ちたがり屋。
そのエキセントリックな見た目と戦い方からファンも多いらしく、本人の性格もあってかサインなどのファンサービスにも快く応じてくれる。
武器は左右非対称の義手。巨大な右腕を振るえば並み居る敵をまとめて薙ぎ払い、細い左腕からは生半可な装甲相手なら易々と貫く高出力のレーザーを撃つ。
初登場時はそのあまりにも場違いな姿と言動からギャグキャラじみた雰囲気を醸し出していたが、いざ戦うと40秒弱でLCBの囚人全員を殺害して無力化するなど、特色の名に恥じぬ規格外の強さを誇る。


協会

現在12つ存在するフィクサーの協会。
治安維持、戦闘、暗殺、情報、特許、取引といった依頼を管理し、事務所に斡旋したり直接解決したりする。
協会やその傘下の指定事務所にはそれぞれに特徴が存在しており、得意分野が大きく異なる。
寒い北部には比較的厚着の装備が多かったりするように、地域によって装備や戦法の方向性に個性があるようだ。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
ハナ協会
真っ白な衣服が特徴的な、フィクサーそのものを統括する協会。主武装は意思ひとつで自在に形が変化する、黒い結晶。槍状に構えたり手足にまとわせて格闘を強化したりと、汎用性が高そうに見える。
すべてのフィクサー業界に対する決定権を持っており、フィクサー免許の発行や剥奪、ランクの昇格・降格審査、事務所設立の認可、特色の指定、都市災害ランクの決定など、その仕事内容は多岐にわたる。
하나(ハナ)は韓国語で1の意味。

ツヴァイ協会
治安維持活動を担当し、戦闘よりは探索や護衛任務を得意とする協会。モットーは「あなたの盾」。
紺色の衣服が特徴で、南部における主武装はその名にかけてか、ツヴァイヘンダーという種の大剣。その他、光るメイスのような武器も見られる。
甲冑型の装備が普及している西部においては「ツヴァイ騎士団」の名で知られており、マントをはためかせグレートソードを振りまわして依頼人より目立つことで対象を守るようである。
zwei(ツヴァイ)はドイツ語で2の意味。

トレス協会
工房を統括管理しており、工房が新しく作った武器の審査や課税を担当する。
まだこれといった情報が少ない協会。
tres(トレス)はスペイン語で3の意味。

シ協会
暗殺任務を担当する協会。闇の中で動くためか黒い衣装を着ていて、主武装は刀身の赤い刀。
「誰にでも平等な死」をモットーにしており、金さえ払えばターゲットの身分や素性を一切問うことなく始末してくれると評判。*3
日本的な意味でブラック企業であり、南部では邪魔なメンバーに直接制裁を加えず仕事を回しまくって過労死させようとする迂遠な嫌がらせが横行していたり、登場するメンバーが働きすぎで死にかけた社畜同然の状態だったりした。
それでもなお仕事に手を抜こうとしないあたりに嫌なリアリティがある
四(シ)は日本語で4の意味。また、任務にかけて「死」をエンブレムとしており、夕の箇所が赤く4の形になっているのが特徴。

センク協会
青いハットとコートが特徴の、決闘依頼を担当する協会。
主武装は南部と西部では現実でも決闘に使われたレイピアで、東部では超高熱を帯びる装具を用いた徒手空拳。
個人間での決闘によって物事を決める際、代理として決闘してくれる。
前述のシ協会が暗殺、後述のリウ協会が多人数での戦闘を得意とするのに対し、こちらは一対一の正面戦闘を得意とする。
仕事があまり多くないためか、他協会との交流会なども開いているようだ。
協会内での格付けも決闘で決めるらしく、部下が上司に決闘を申し込み、そのまま下剋上を成し遂げることも珍しくないという。
cinq(センク)はフランス語で5の意味。

リウ協会
燃えるような赤が目立つ、武闘派の協会。最初の6課で手甲、4課で外套、3課で剣…というように、上の課に上るたび新しい武具がもらえるシステムらしい。
リウ協会は「暗殺」や「決闘」ではなく、「正面からぶつかり合う大規模戦争」を専門としており、集団同士の戦闘に優れた人材が揃い踏みしている。
協会員の衣装に施された金の刺繍にはM社の特異点「月光石」が使われており、精神汚染系に対する一定の耐性を持つ。
また、発火機能をもつ武装によって炎の技を繰り出し、敵を焼き尽くすことに長ける。炎にかけてか、協会内の雰囲気はあたたかいようだ。
六(リウ)は中国語で6の意味。

セブン協会
緑の外套が特徴の、情報調査専門の協会。主武装はセンクのものより地味めなレイピア。
名のある組織や、ねじれ現象など、都市の大部分の情報を持っている。(流石に翼の特異点などの深い情報は持っていないが)
直接出向いて事件を解決する際はシ協会やリウ協会と連携することが多い。
戦闘スタイルは片手剣術。ツヴァイ協会やセンク協会の技術を真似ている描写も見られる。
南部支部には紅茶好きが多く、有志がセブン協会カフェを運営しているほど。
seven(セブン)はイギリス英語で7の意味。

エイト協会
現時点であまり詳細が明かされていない協会。
大湖での航海を行う人々は自動的にエイト協会のフィクサーと見なされるため、探索を専門とする協会と推測されている。
エイハブによる猟団「ピークォド号」も許可証を持っていたので、一応はここのフィクサー扱い。

+ ▽セブンとエイトどっちが英語(アメリカ)?
察しのいい管理人はお気付きと思うが、各協会の数字と囚人番号は連動している。
アメリカモチーフのイシュメールが囚人番号8番であるため、おそらく英語としての8だろう。どうせイギリス英語でもアメリカ英語でも数詞は変わらんけど...

ヂェーヴィチ協会
青緑色の衣装をまとう、運送や伝達関連を専門とした協会。協会員のほとんどはどうも金に困ってるようで、高額報酬をあてに頑張っているようである。
お望みの人に宛てて、大事なものや情報を奪われたり危害を加えられたりせず、約束した時間にきちんと伝達する仕事。
それだけ?と思うかもしれないが、都市は暗殺やら抗争やらねじれやら、危険な事がとにかく発生するので結構難しい。
また、都市は上下にびっちり建てられた建物や構造、そしておなじみ特異点による空間拡張やらで地図で見るより断然広いとのこと。

北部では「ポルードニツァ」という配達用鞄を支給している。これは次元鞄の一種で、内部が拡張されていたり荷物の重量を感じなくなったりと便利なもの。
都市の禁忌に触れない程度の簡素なAIが組み込まれており、道案内を行ったり、「デリバリーキャリア」なるエネルギーを解放して戦闘サポートを行ったりする。
配達が遅れるほど出力が上昇する仕組みの様だが、あんまり遅いと溜まり過ぎたエネルギーが配達者を爆散させる。残った鞄はセキュリティモードが作動するので安心(?)。
девять(ヂェーヴィチ)はロシア語で9の意味。

ディエーチ協会
首にかけた黄金色のストラが特徴の、情報集積と研究を専門とする協会。図書館と教会が合わさったような、宗教的ともとれる組織。
協会の特性上、遺跡の探索や発見された遺物の分析と探求も行っているらしい。
特殊な専用装備により習得した知識を対価に物理的な力を得ることが可能で、難しい貴重な知識であるほど力は強くなるが、対価にした知識は揮発し消えてしまう。
孤児院の側面も持っており、後々協会のフィクサーとする代わりに身寄りのない子供たちを保護して守っているため、都市に存在する組織の中でも屈指の良識派。

協会内の人間は徒手空拳で戦う「拳派」と、鍵型の武装を扱う「鍵派」の二つの派閥に分かれている。
公開当初は鍵って何だ?J社の特異点のことか?それともキーブレードか?とか色々推測されていたが、ほんとに鍵を振り回していた。
派閥によって勉強方法にも差が出るらしく、拳派は手探りでものごとに触れ分析するが、鍵派は鍵についたレンズを通して知ることで鍵に知識を充填するようだ。
鍵は込めた知識によって自在に大きさを変える武器となるが、知識の燃費は拳派より悪いらしい。

東西南北の支部には数多の知識を持った「聖者」なる人物が一人ずつ存在し、学業に励んで数多の知識を持つことで謁見することが出来るようになるとか。
彼らは遺跡の遺物の中でも特に貴重な「聖物」をそれぞれが保管していて、協会員が装備するストラや鍵は聖物の劣化版に過ぎないらしい。
dieci(ディエーチ)はイタリア語で10の意味。

ウーフィ協会
契約や取引に関することを扱う協会。主武装は槍に鋭利な刃が付いた、ハルバードのような武器。
切断に特化しているらしく、主に契約不履行者への処罰に使われる。
契約の仲介や立ち合い、契約不履行が起こった際の制裁などが主な業務。
Öufi(ウーフィ)はスイスドイツ語で11の意味。

???
12番目の協会があるはずだが……現時点では一切の情報が無いので謎。
各協会の命名法則に従うなら「ドデカ協会」ではないかと推測される。δώδεκα(ドデカ)はギリシャ語で12の意味。すげえデカそう

???
作中人物の発言から、ねじれ現象を専門とした協会が新たに発足しようとする動きがあるらしい。今後のストーリー展開に期待。
各協会の命名法則に従うなら「チナツト協会」ではないかと推測される。třináct(チナツト)はチェコ語で13の意味。

事務所

基本的なフィクサーの仕事場。協会以上に特徴が千差万別である。
事務所の中には協会との繋がりを強めた「協会指定事務所」なども存在する。
事務所の仕事の中には直接「翼」からやってくるものもあるが、それ相応のリスクと報酬がある。


工房


フィクサーが使う武器や道具を製造する機関。
分けて扱われることもあるが厳密にはフィクサー事務所の一形態で、場合によってはフィクサーのように依頼を受け持つこともある。
とにかく多種多様な技術が存在する都市では工房も同様に千差万別であり、中には『特異点』をも利用した装備を作る工房も。
都市の最先端技術を知れることもあって所謂「工房オタク」というのも少なくない様子。



仕立屋


工房と同じく、フィクサーや組織の人間が用いる道具を作る機関。
こちらは主に「服」を専門としており、特別な生地でオーダーメイドの衣装を製造する。

高品質な服は義体化や刺青、バイオ改造等の強化施術に匹敵する身体能力強化をもたらしたり、重装甲のパワードスーツや鎧と同じような防御性能を保有する。
しかし、当然ながらそんな高級品は強化施術に匹敵するレベルで高価。
さらには仕立屋のスタンスによっては彼らに気に入られて得意様になったり、より上の協会や組織へ所属して「ちゃんとした企業顧客」にならないと売ってくれないこともある。

服の生地の由来は千差万別。
例えば「謝肉祭」と呼ばれる仕立屋は、所属するメンバーが特許切れ特異点で造られた特殊な義体に肉体を換装しており、人を文字通り「捕食」出来る。
この捕食した人間を体内で分解して糸に換え、吐き出した糸を布として織る事で「素材の人間に因む強化をもたらす生地」を製作できる。
彼らの作る生地は高性能な上に、「謝肉祭」がどの組織にも属さず自由に服作りを楽しむ芸術家気質の者たちだったので、中々のレアモノとして人気だったようだ。


組織


フィクサーに属していない仕事人の事。協会の営業許可証を持っていないものが主にここへ分類。
数多の組織が存在するが、その頂点は「親指」「人差し指」「中指」「薬指」「小指」と呼ばれる5つの組織「五本指」に集約される。
彼らが文字通り裏路地を一手に握っているというわけだ。

基本的には協会及びフィクサーと敵対的ではあるが、フィクサーは組織がないと仕事がなく、事務所の中には殺しを禁じているものだってあるらしい。
そんな時に活躍するのが組織であり、フィクサーにできないことは組織が、キレイなところはフィクサーがやるという風にお互いになくてはならない存在。
稀にフィクサーと組織が協力することもあるとか。

基本的に何かしらの思想や目的のある者たちが集い、看板を掲げればもうそれは「組織」とみなされる。
そして、こういった組織にすら入れない人間は裏路地では「ネズミ」と呼ばれる底辺とされ、力ある存在からの搾取や暴虐の対象にされる。

五本指

親指
規律と階級を重んじる指。
目下の者は目上の者に意見することもそれを疑問に思うことも許されず、質問でもしようものなら凄惨な拷問が課せられる完全な縦社会。
絶対なるゴッドファーザーがトップにおり、そこからアンダーボス、カポ、ソルダートと続く。
下部組織もヤクザや半グレといった「如何にもなアウトロー」が主で、組織内の仕組みも親指に則り徹底した上下関係を強いる形になりがち。
小規模版親指とも言える「黒雲会」や、約束の遂行を至上とする「捨て犬」など、良くも悪くも「ヤクザ者の闇のルールを重要視する」ような組織が主となる。

主武装として銃を使うが、税金の都合で弾丸をばらまくのは金を使いすぎるため、銃剣で切りつけたり銃床を鈍器のごとく振るったりする。
節約のため親指は弾丸を自主制作しているというが、それでも結構金はかかる。銃を扱わず徒手空拳で戦う者もそこそこ。

人差し指
何が誰が何の目的を持って送ってきているのか不明な指示書「指令」を盲目的に信仰する指。
通常、「指」の保護を受けたり所属したりするには定期的に金品を貢ぐ等の対価が必要になるが、「人差し指」は例外的にその義務を廃している。
組織自体も厳しいマナーや上下関係などはなく、雰囲気も緩め。

が、唯一絶対の義務として「定期的に送られてくる『指令』に書かれている内容を遂行する」ことが求められ、拒否した者はその場で処刑される。
渡される指令は「今すぐ帰宅し、条件を満たすまで家から出ない」「特定の地区のゴミ箱の上で昼食を摂る」といったまぁまぁやれないこともないようなモノもあれば、
隣人に汚物やゲテモノで作った料理を食わせる」「特定回数目で遭遇した人間の指を切断する」「他人が挨拶に応えたらその相手の、無視されたら自分の心臓を摘出する」といった自他問わず命の危険が伴う指令まで来てしまう。
指令の意思を果たす「代行者」やそれを補佐する「遂行者」、指令を人々に届ける「伝令」などがいる。

主武装として剣を使う。これは遂行者として「指令」に認められれば届けられる。
実績を積み代行者や伝令として認められれば、各人の個性に合ったオーダーメイドの剣が「指令」から届くらしい。
それらは大剣であったり大鉈であったり、一人に複数の剣が届くことも。

中指
義理と報復を重んじる指。
構成員を家族と呼び、自身や家族の怨恨を帳簿に逐一記入し、それに応じた報いを与えることを信条としている。
たとえ些細なきっかけでも、一族や仲間を根絶やしにするレベルの苛烈な報復を行うこともある危険な指。
メンバー同士の絆はとても深く、上級幹部のとある人物のセリフを借りると「親指のような堅苦しい上下関係もなければ、人差し指みたいに意味の分からないルールに従う必要もない」とのこと。
実際に彼らの様子を見ると、身内間のやりとりは和気あいあいとした空気で、構成員としての居心地はトップクラスに良いものに見える。
とはいえ、足抜けしようとしたクィークェグが執拗な追跡を受けている事から、この組織を辞めるのには相当な覚悟が必要と思われる。
下部組織も気に入られているという前提が必要であるが彼らの「家族」に含まれる事があり、それらへの被害が中指にとっての報復トリガーとなる。
そのため、中指下部組織は他の組織や民間人に「自分たちに逆らうと中指に報復を受けるぞ」という脅し文句を交渉に用いる。

構成員はもっぱら近接格闘を用いて戦う。彼らは肉体強化の効果を持つ特殊な刺青を入れており、報復を果たすたびに追加で刺青を入れてもらう仕組みになっている様子。
なお、この刺青の技術は中〜小規模の組織などにも使われており「業者によって当たり外れはあるが義体化よりも手軽で施術も安価、肉体強化もできる上に見た目による威圧も出来る」と好評。
代表例を挙げれば裏路地の半グレ集団「捨て犬」や、ヤクザの「黒雲会」など。あれらはどちらかというと親指の傘下だけど

特色フィクサー『黒い沈黙』によって南部の中指は『折れた』状態に陥ったらしい。

薬指
アート集団。
某財団世界の「Are We Cool Yet?」のようなもの。
保護下にある住人を芸術大学に強制的に入学させ、評価されなければ段々と権利を剥奪されていき、保護を受けられなくなる。
最終的に何度も赤点を取って落第してしまうと、完全に見限られて即時殺害。生徒たる住民たちは怯えながら日々芸術を作成している。
指輪の巻き具合で階級が決まるらしく、1つ巻の指輪を持つものは下っ端のスチューデント。
2つ巻の指輪は持つものはドーセント、3つ巻の指輪を持つものはマエストロと呼ばれるようだ。
どうも建物や作品評価の様相が韓国の芸術大学に似てるらしく、韓国のファンが学生時代を思い出して精神力ダメージを喰らっていたとか。

主武装として刺突に特化した槍を使うようだが、これはあくまで「点描派」と呼ばれる一派の武器であり、他の構成員が何を振るうのかは今のところ謎。

小指
今現在一切の情報が出ていない存在。今後に期待。




▼物事



都市災害ランク


フィクサーの統括たるハナ協会が都市に存在する災害・事件・脅威を格付けした評価。
危険度ではなく「その案件にいくら金を払えるか」で決まる。
が、危険度に比例して上がっていくのは間違いない。
ランクは以下の通り。
  1. あらぬ噂:文字通り「本当にあるのか無いのかも不確かな噂」レベルの存在。
  2. 都市怪談
  3. 都市伝説:名前に反し、ここから実害も大きくなってくる。フィクサー協会の動きも本格化。
  4. 都市疾病
  5. 都市悪夢:「翼」が自身の巣の被害状況を考慮し、協会へ正式な依頼を出して対処をお願いするレベル。いくつかの事務所による大規模な討伐部隊が結成される事もよくある。
  6. 都市の星:脅威としては最大級の存在。3桁4桁程度、下手をすればもっと人が死ぬのは当たり前。
  7. 不純物:ハナ協会は指定できない。ランクというより「都市に存在してはならないもの」を指す。
    「頭」が直接指定し、「処刑者」や「調律者」を用いて都市から積極的に排除しようとする。



煙戦争


Lobotomy Corporation』の時系列よりも前に起こったとされる戦争。
複数の企業が参戦した「翼」間の戦争。
Lobotomy社は、この時に折れた旧L社の後釜として新設されたとされる。

この名称は、戦場となった「巣」が煙に包まれていたことに由来する。
そこにあった「とてつもない何か」を奪う事が各社の目的だったとされる。
しかしそれが何なのかは、末端の兵士たちにはまったく知らされておらず、ただただ凄惨であった事以外は謎に包まれている。

しかし大規模な戦争であっただけに多くの人間を巻き込んでおり、『Library』では主人公のローラン、『Limbus』ではグレゴールがこの戦争によって人生を狂わされている。
他にも『ワンダーラボ』では多くの難民を生んでいる事が描写されているし、戦争の責任をなすりつけられ破滅したG社部長など、関係者にも数えきれないほどの被害者が存在すると思われる。

『Library』内で語られたエピソードによると、かつてローランとサルヴァドールはそこで「翼が奪い合う物のおぞましい正体」を見たようだが…
当時一介の兵でしかなかった彼らにそれを記憶しておくことは許されず、記憶抹消処理を受けたために覚えていないようである。





▼Lobotomy社関係



"Lobotomy Corporation"


一作目の舞台となる会社。"翼"のひとつ。『Lobotomy Corporation』はここの経営を行うゲームである。
独自の資源「エンケファリン」を産出しており、環境に優しいエネルギー供給会社として知られているようだ。確かに嘘は言ってない
旧L社は煙をモクモク出しながらエネルギーを抽出していたらしく、環境に優しいエネルギーとの謳い文句ならば他の翼も歓迎していたのかもしれない。
ゲームで舞台となる「本社」の他、多数の支部があり、次回作「Limbus Comapny」ではその跡地の様子が描かれている。
いろいろあって二作目では廃業しており、ここからエネルギーを買っていたR社やW社の経営が傾いたり、L社の"区"の治安が急速に悪化したり、跡地に「図書館」なる組織が現れて人を喰らっていったりとそれはもう凄いことになっている。


Lobotomy社が展開するエネルギー(エンケファリン)の抽出元。正体不明の怪物。
力尽きると卵のような形態に変化しエネルギーを蓄え、その後再び蘇る。要するに不死身。
業務時間になると職員がお世話をしてエネルギーを製造するが、それ以外の時間はクリフォト抑止力なる力で活動停止させられている。
ちなみに支部には本編に登場する個体の2Pカラーの様な見た目をした「変異体(亜種)」も存在している。
2作目以降では「幻想体」と呼ばれる。
LORで言及されている限り、10万人もの死者を出したねじれ「ピアニスト」はWAWクラス相当の強さで、ALEPHとなると都市壊滅の危機がありうるらしい。
Lobotomy社内においては、クリフォト抑止力によって相当能力が抑え込まれていると思われる。

この世に存在してはいけないものの欠片。
L社にとってはアブノーマリティの出来損ない。
過去・現在・未来と時間に跨る存在であり、アブノーマリティに近似した存在でありながら制御ができない。
普段は実体を持たず社内を彷徨っているが、アブノーマリティと共鳴し時が来れば実体化する。

"認知フィルター"

管理人の精神安定のため実行されている処理。
エージェントの死や残酷描写に対する精神負担を減らすため余計なグロ描写がカットされ、人間もデフォルメされた2・3頭身に見える様に干渉されている。
見ただけで精神を崩壊させる幻想体もフィルターを通せば個性的なマスコットに過ぎず、故に管理人業務に支障をきたすことが無くなる。
中にはマスコット化やデフォルメも通用しないレベルでおぞましく、文字通り視認=SAN値直葬のヤバイ幻想体も存在しており、そういった存在に対しては文字通り「見せられないよ!」と言わんばかりのベタ塗り修正で対応している。
セフィラを認識する際にも働いており、現実では箱型の彼らを人間型として認知出来るのもこれのお陰。
わりと普及している技術ではあるらしい。


▼図書館関連




"図書館"


L社の崩壊後に現れた謎の場所。二作目『Library Of Ruina』の主な舞台で、アンジェラやローラン達が拠点としている。
普段は霧に覆われており立ち入ることができず、突如として現れる「招待状」を介さなくては入ることすら叶わない。
まるで蜃気楼のように存在だけがあり、まっすぐ図書館に進んでも霧の中で道に迷ってしまうらしい。
しかし一人の例外が招待状を使わず侵入したようで…?

"招待状"

上述の図書館に入るためのチケット。
大まかに「あなたを図書館に招待します。招待に応じて試練を乗り越えたなら本をあげますが、駄目だったらあなたを本にします」といった旨の内容と、景品となる本の目録が書かれている。
送付すると「持つべき人」の手元に「ごく自然な形で」出現し、この招待に応じれば図書館に「ゲスト」として転送される。また、応じた場合に限り、図書館のメンバーはゲストが招待に応じる直前の様子を覗き見ることが可能。
招待に応じるかどうかは受け取った人次第のため、招待に応じずに招待状を捨てれば拒否することも可。無論、その場合は図書館のメンバーに生活を覗き見られることもない。

"本"

図書館に置いてある情報媒体。
通常の本のように執筆するのではなく、生きた知性体が図書館の中で命を落とすと引き換えに生成される。中にはその知性体が持っていた情報、つまり人生が記されている。
招待状によれば「あなたが望むならば本は知識、財産、力になりえる」とあり、ただの本なのか、それとも超常的な力を持つサムシングなのかは謎。

Lobotomy社が蒸発した後に起こった白夜・黒昼事件の後に発生し始めた、怪奇現象。突如として人が幻想体のような化け物になるという摩訶不思議な現象である。
余裕で巣の中でも発生するため「翼」庇護下の巣すら安全でなくなってしまった。
化け物に変化することを「ねじれる」と表現するが、単に「ねじれ」と呼ぶ場合には、変化したその化け物単体を指すことが多い。
「ねじれ現象」はおおまかに言うと人の心が砕けた時……要するに深い絶望にさらされた際に発生する現象であり、当人の望む方法で心に歩み寄り、ねじれを解くことができれば元に戻すことも可能である。たまに自己矛盾を起こして死ぬけど
この現象を乗り越えることで自らのE.G.Oを得られるのだが、E.G.Oを発現したからといって以降はねじれにならなくなるわけではない
一度乗り越えたとしても心が再び折れたり壊れたりしようものなら、E.G.O発現者でも容赦なくねじれ化は発生する。


血鬼
特殊な「ねじれ」の一種……というより、便宜上ねじれ扱いされているナニカ。白夜・黒昼現象よりもずっと前から存在している亜人種。
見た目こそは人間とあまり変わらないが、人の肉を喰らい血を啜る文字通りの吸血鬼。寿命も普通の人間より遥かに長い。
血を自在に操る異能をデフォルトで保有しており、血によって刃や爪牙を作り出したり、人間をアンデッド化させて使役する等が可能。
彼らの活動スタンスは様々で、『血染めの夜』のようにその悪名を轟かせている者もいれば、普通の人間として人々の中に紛れて生きる者もいる。

血鬼は生涯に2人、人間を血鬼に変える事が出来、この時、より世代の古い血鬼を上位とした上下関係が構築される。
この上下関係は儒教的な親子関係に近く、親しい間柄ではあるものの、下位の眷属が上位の眷属に無礼を働く事は非常識のようである。
また血鬼は世代に応じた数字で「第○眷属」と呼ばれ、世代を遡るほど数字も若くなる。
最初の世代である「第1眷属」は各地に何人も存在しており、彼らをそれぞれ長老としたコミュニティが都市に点在しているらしい。
また、血鬼のコミュニティ間には「不干渉協定」のようなものがあるらしく、ある一族の血鬼が窮したとしても他の一族に助けを求めることはなく、他の一族もあえて知らんぷりをするという。

ちなみにproject moonが昔公開していた設定によれば、何ゆえか最初に血鬼へと変異した「はじめの血鬼」なるものが存在しており、その者に「館」という場所にて血鬼へと変えられたのが第1眷属たちだとか。(エレナもそのうちの1人。)
ただし現在この設定は閲覧できなくなっているので、今でも活きている設定かどうかは不明。


"E.G.O"

己の心、あるいは幻想体から発生する強力な装備。文字通り誰かの自我が形になったもの。
元々はL社の開発した技術で一種の特異点のようなものだったが、ある時期からその技術を要さずとも「発現」するようになった。
人が極限のストレスに晒され「ねじれ現象」が発生したとき、その「ねじれ」を抑え込んで制御下に置くことができれば、自分の心から生まれた、自分だけの「E.G.O」が生まれる。
ねじれ化が解けて(=絶望を乗り越えて)人間に戻れた者も、その経緯上E.G.Oに覚醒しやすい。また、絶望も諦めも知らない精神的な超人であればねじれ化の兆候すらすっ飛ばしてE.G.Oを発現させることも。
自分のでなければ使用できないわけではなく、幻想体のエネルギーから抽出されたE.G.O装備を身につけることでも同じように高い戦闘能力を獲得できる。
どちらのパターンでも高い性能を誇るがE.G.Oと幻想体は表裏一体の存在であり、メンタルが不安定だとそのE.G.Oに体を侵食されて暴走してしまうデメリットも共通。
またE.G.Oには覚醒段階というものも存在するようで、人によってはそれぞれ不安定E.G.O:○○、開花E.G.O:○○と呼び名が分けられている。

"声"

深い絶望の中にある者や、心が壊れてしまった者にコンタクトを取ろうとしてくる、正体不明の存在。「あの方の声」「優しい声」「美しい声」とも呼ばれる。
通称通りそれは美しく優しい声をしているらしく、ほとんどの声は苦しむ者を肯定して楽な道へ進ませたり、諦めることを勧めるという。
その声に耳を傾け自分で立ち上がる意地や、絶望の中でも諦めない意思を捨ててしまうと、ねじれ化は急速に進行して完全な怪物へと変じてしまう。
だが、声を聞いた者が覚悟を決めたり一種の開き直りで腹を括った場合、ねじれ化が収まり更には自らのE.G.Oが「開花」。その人間が困難に立ち向かう力を得られる。

どちらにせよ、声を聞いた者はなにかしらの特別な力を得るという事には変わりはないようだ。
問題は、その声が聞こえる状況というものがどれもその人にとっては想像を絶するような地獄絵図だったり、自死を考えるほどに追い詰められた状態であることだが。

"白夜・黒昼"

都市を三日間光が照らし、四日間闇が覆った事件の事。
この事件は同時にL社の崩壊、「ねじれ」の発生が始まるなど両者との関係性が疑われている。ぶっちゃけプレイヤーは知ってる。
前作の外伝『ワンダーラボ』ではその当時の様子が描かれており、「裏路地すら鎮まる程全ての人々が『穏やかで安らかに』なる」白夜と「誰もが静まり帰り絶望に包まれた」黒昼とされている。

なお、多くのプレイヤーの間に見られたのが『「黒昼」という幻想体がいる』という誤解。
あくまでもこの名称はL社の内状を知らない外部が名付けたものであり、幻想体の「白夜」と名称が被っているのは(メタ的な視線は置いておいて)全くの偶然である。


▼LC関連




"リンバス・カンパニー(LC)"


Lobotomy社が折れてから数年後に設立した、中規模の新興企業。
謎多き物質「黄金の枝」の回収を主業務としており、表向きは「何でも屋」として各地を巡りながら調査をしている。
まだまだ歴史の浅い企業故に仕事を選ばず、綺麗な仕事も汚い仕事も何だって請け負う。

"メフィストフェレス"

機関車のようなデザインのバス。設計・製作はLCの幹部にして科学者であるファウスト
車両前方には巨大な「口」を持ち、サイズこそは一般的なバスだが車内は空間を文字通り歪めてかなり広く造られている。
稼働に要する燃料はエンケファリン、タンパク質、血液など。車両の「口」へ人間を放り込めば脳髄よりエンケファリンを吸い出し、残った死体も余すことなく燃料化する。

異空間化したバス後部にはLCB所属の各囚人の自室、ダンテが寝食や書類仕事を行う管理人室などが存在しており、バスそのものが「LCBの事務所」および「社員寮」として機能している。
そのためかこのバスは都市より一つの家と認識されているようで、「裏路地の夜」であっても掃除屋は車内の人間には手を出さない。
また、「鏡屈折鉄道の駅」「Lobotomy社のような場所」「図書館のような場所」「採光ダンジョンの入口」等、様々な亜空間に通じる扉もある。

どうやらこのバスには高度なAI、あるいは生命に近しいナニカが搭載されているようで、燃料が少なくなれば不満を示すように機体の調子が悪くなり、点検等を行うとまるで痛みを訴えるかのように轟音を響かせる。

"窓硝子(ガラス窓)"

研究者による集まり「九人会」が開発した、平行世界干渉装置。
その名の通り窓の形をしているが、覗き込むと違う時間軸・世界線の自身が投影される。
「重ね合わせた可能性をツギハギして肉体を強化するもの」「指定した事象を各時間軸より抽出して映像化するもの」などの改良・派生版も存在する。
特異点一歩手前に至った超技術で、いくつかの「翼」もこれに興味を示している。


「窓硝子」の改良品の一つ。
イサンによって様々な特性を追加されたもので、手鏡や姿見などの形状を取る。
最大の特徴はただ別世界を観測するだけではなく、「写った世界に住む自分の同位体とお互いに話したりできる」という点。
各パラレルワールド側でもイサンがこれの発明に成功しているようで、場合によっては観測者同士が双方向で干渉し合う事もある。

生けるバス「メフィストフェレス」はこの鏡が持つ機能をさらに拡張し、「その人間が様々な平行世界でどんな存在となったのか」といった事象を抽出したカートリッジ型アイテム「人格牌」を作れる。
それらをダンテが持つPDA端末へ装填する事で、並行世界の彼らへと存在そのものを一時的に上書きするというとんでもない事が可能。
LCBの囚人達はこれを活用することで状況に応じた様々な姿に文字通り「変身」し、変幻自在の戦いを披露出来る。


"黄金の枝"

Lobotomy社倒産後、関連施設の廃墟にて発見されるようになった特殊な物質。
見た目こそ小さな木の枝めいたものだが、それ一本だけで世界法則や因果すら捻じ曲げる全能の力を持つ。
その凄まじさは「身に取り込んだ者に超人的な力を与える」「ある人間を全ての時空から存在ごと完全抹消」「強力なクリフォト抑止力を生じ巨大な怪物を無力化したり環境汚染を一気に浄化する」等とやりたい放題。
人の願いを叶えてくれる願望器としての側面もあり、この物体が持つ力は底無しであることを圧倒的存在感と共に示している。
LCは何らかの目的を以て、この全能の具現を集めているようだが……?



▼関連項目











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最終更新:2025年04月23日 22:00

*1 脳手術によって脳内に特異点をインストールされているらしい

*2 空間転移で外郭に追放する

*3 ということは、他所に頼むとしがらみを理由に断られるのだろうか?