ブリジュラス

登録日:2023/12/21 Thu 01:04:56
更新日:2025/01/12 Sun 20:48:12
所要時間:約 6 分で読めます




まわりから 静電気を 集める。 四つん這いの 体勢で 撃ち出す ビームは 絶大な 威力。

山中で 穴を 掘り エサを 探す。 落盤に 巻きこまれても へっちゃらなくらい 頑丈。

ブリジュラスは『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。

【データ】

  • 基礎データ
全国図鑑№:1018
分類:ごうきんポケモン
英語名:Archaludon
高さ / 重さ:2.0m / 60.0kg
タマゴグループ:こうぶつ/ドラゴン
性別比率♂50% ♀50%

タイプ:はがね/ドラゴン

特性:じきゅうりょく(攻撃技を受けると防御が1段階上がる)
   がんじょう(HPが満タンの場合、一撃で倒される技を受けてもHPが1残る。一撃必殺技が効かない。)
隠れ特性:すじがねいり(相手の技を引き受ける特性や技の影響を無視できる。)

HP:90
攻撃:105
防御:130
特攻:125
特防:65
素早さ:85

合計:600

  • 獲得努力値
防御 +3

  • 進化条件
ジュラルドン ⇒ ブリジュラス(「ふくごうきんぞく」を使用する)

概要

初登場は「スカーレット・バイオレット」のDLC「ゼロの秘宝 後編・藍の円盤」。
第8世代で登場を果たしたジュラルドン進化系
ヤツは進化前のポケモンでチャンプと10年火花散らしてたのか。*1


合金製のボディはそのままに、折り畳まれた鉄橋のようなボディラインに変化。
橋桁の下部にあたる胴体前面は紺色と赤色の模様が入った装甲ができ、四肢も橋脚を思わせる形状になった。
体格も2mと大きくなり、落盤にも耐えうるほどの頑丈さになったにもかかわらず、重さは60kgと依然変わらぬ軽量級。

身体を伸ばして四つん這いになり、後脚の主塔部を展開して各部をワイヤーのようなエネルギーラインで繋ぐことで、まるで鉄橋のような形をとる。
機動力を犠牲に重心の安定性を高めたこの形態は、ピンチの際の防御形態・あるいは特殊攻撃を放つ際の砲撃形態となっている。

また、四肢の末端には静電気を収集・蓄積する器官を持っている。でんきタイプでもなく電気エネルギーを体内で生成もできないにもかかわらず、この器官によって充填した電気エネルギーを強力な「エレクトロビーム」として発射することができる。
嵐などの悪天候では静電気の吸収効率が上がるため、このビームをより素早く撃てるそうだ。雨で錆びやすかった欠点は進化の際の特殊合金で克服したのだろうか。

・ストーリーでのブリジュラス

進化アイテムの「ふくごうきんぞく」は、ブルーベリー学園の購買部で300BPという安くもなければさほど高くもない価格で売っている。
テラリウムドーム内のポーラエリア・電気石の洞穴内に1つ落ちていたり、図鑑埋めの報酬になっていたり道具プリンターで手に入ったりと入手機会もそれなりに多めなので、進化には困ることはない。
ジュラルドンもテラリウムドームのポーラエリアに出現するので、ゲットしてすぐ進化させることで即戦力にもなりうる。

トレーナー戦としては、ポケモン界の骨兄貴カキツバタが切り札として使用。
キングドラがあまごいを使ってくるため、エレクトロビームをため無しで撃たれる危険性が非常に高い。
ただ、ドラゴンテラスタルを確定で切ってくる上に特性も「がんじょう」ではないため、素早い特殊型ドラゴンで処理すれば割とあっさり倒せる。
シナリオクリア後では、すじがねいり・でんきテラスタイプというおあつらえ向きのジュラルドンとの交換イベントもある。


・対戦でのブリジュラス

進化前のジュラルドンの時点で既に合計種族値535と言う事もあり、

  • ストライクのように合計種族値据え置きのまま配分だけ変わる
  • 追加進化らしく素早さを下げてふとましく調整される

などなど予想されていたが、実際は耐久面を中心に広く浅く底上げされる形に。
その結果、遂に合計種族値は600となるに至った。
ただ、ブリジュラスは今までの定義の600族と違い1進化であるため、明確に600族と言い切っていいかはまだ未確定
なお、動きが鈍るとされているにもかかわらず素早さはなんと据え置き。

ジュラルドンと違い一番高いのは防御だが、物理に強い特殊~両刀アタッカー配分なのは変わらず。
進化前はあまりにも低かった特殊耐久も申し訳程度には改善されている。

進化前では殆ど強みがなかった通常特性も、両方有用なものに変化したのも強化点。
一方はそれまでバンバドロ系統の専用だった「じきゅうりょく」で、高い物理耐久をさらに強化でき、「てっぺき」と併せて「ボディプレス」戦法がやりやすい。
特に連続技に対しては一発ごとに発動するので、SVの対戦環境では頻繁に飛んでくる「スケイルショット」や「すいりゅうれんだ」などの強力な連続技への対策手段になっている。
もう一方のがんじょうも、一撃必殺技の無効化、「ミラーコート」や「メタルバースト」による反撃や変化技によるサポート行動を保障してくれる。
夢特性はそのまま「すじがねいり」。相変わらず強力な特性ではあるのだが、通常特性二つに押されている形。

前述の専用技「エレクトロビーム」は1ターン目に溜めつつ特攻を上げ、2ターン目に攻撃するでんきタイプ版「メテオビーム」のような溜め技
更には図鑑説明通り、雨の時にため無しで放てるという「ソーラ―ビーム」の雨版のようなおまけ効果もある。普段はタイプ不一致であるものの、威力が130もあるためサブウェポンとして十分な性能。
なお、専用技としてはわりと珍しくタイプ不一致だったりする。この辺りは性質を優先した形か。
その他メインウェポン・サブウェポンは進化前と同様だが、新たに「じしん」「はどうだん」「メテオビーム」を習得可能になった。

欠点は先述の通り特殊耐久の脆さ。
改善されたとはいえ並のアタッカー程度の指数しかないため、弱点を喰らって耐え抜けるほどではない。
専用技と雨パの相性はいいのだが、「ハイドロポンプ」辺りは直撃すると一気に危険水域に至りかねない。
一応「がんじょう」と「ミラーコート」「メタルバースト」で抗う事は可能だが、基本的には分が悪い。
そのため、「とつげきチョッキ」でフォローするのは十分あり。*2
努力値の配分を調整してチョッキを持たせれば物理耐久と同等の特殊耐久を得られるのはジュラルドンと同じ。
ちなみに進化による防御特防種族値の上昇値が同じため、チョッキ込みの特殊耐久を物理耐久と同等まで引き上げるために必要な努力値も進化前と変わらない。
型によっては前作で使っていた配分を流用しやすいところは育成時の利点となるだろう。

また、ジュラルドンの欠点である「ほのお技がない」という点も据え置きで、対はがねはかくとう技や「じしん」頼り。特に特殊で固めるとサーフゴーが重い。

同じドラゴン・はがねタイプの600族としてヒスイヌメルゴンの存在が気がかりだが、あちらが鈍足特殊受け気質なのに対し、こちらは中速物理受けと役割は被っていない。
何よりボディプレス戦法の威力や素の特殊火力はこちらの方が上で、更にあちらが覚えない「でんじは」・「ステルスロック」といった補助技も覚えて且つ「がんじょう」による行動保証もあることから起点作成役もこなせるため差別化は容易である。


総括すると、ジュラルドンの強みと弱みをそのままスケールアップさせた正統派の進化系。
進化すると傾向がガラリと変わる事も多かった最近の追加進化としては、割と珍しいタイプと言える。

そして迎えたレギュレーションFではシングルバトル・ダブルバトル共に「エレクトロビーム」を用いた積みアタッカー、物理受け、起点作成、味方殴りと「ボディプレス」を絡めた詰め要員、「ワイドブレイカー」「バークアウト」によるデバフの撒き散らしを始めとしたブリジュラス特有の戦術の多彩さを存分に活かしており、シーズン序盤ながら使用率上位を維持。
その後も順当に使用率を上げていき最終的にはシーズン14シングルバトルで10位を記録。
またレギュレーションFから追加されたポケモンの中では最上位の使用率となった。
ダブルバトルのシーズン14においては最終18位。十分高い順位ではあるが、こちらではガオガエンタケルライコエンテイエルフーンといった新旧の猛者の後塵を押す形。
しかし一方で前作ジュラルドンの採用理由に直結していた「すじがねいり」が非常に少数派に留まっており、「ねこだまし」筆頭にあらゆる低火力攻撃技や範囲攻撃に巻き込まれる形で起動する「じきゅうりょく」の有用性を存分に示している。

なお、ブリジュラス登場によりジュラルドンに「しんかのきせき」が適用されるようになった。
……しかし、きせきを持っても特殊耐久はとても高いとはいえず(元があまりにも低いため、HDきせきジュラルドンとHDブリジュラスの特殊耐久はさほど変わらない)、物理耐久も「じきゅうりょく」で簡単にフォローして抜き去ってしまうため、進化前で運用する理由はあまりない。素早さも一緒なので……。というかそもそも通常特性が弱すぎるし。


余談

  • 名前の由来は「ブリッジ(橋)」+「ジュラルミン」と思われる。ただ、ここでの詳細な説明は割愛するが、実際のジュラルミンは橋の素材には全く向いていない。

  • 600族が同世代で2種登場するのは、第3世代以来。しかし、ブリジュラスの場合は「1進化」「道具による進化」「世代を跨いだ追加進化」と600族としては前代未聞の事例ばかりであり、600族認定に違和感を覚える人も少なくないようである。道具で進化できるということは、タマゴで生まれたばかりのジュラルドンをすぐ進化させることでLv1の600族ができるということであり…ジュラルドンの進化前も同時に追加すればそこまで違和感はなかったのではないか、という声もなくはない。

  • 追加進化ではあるものの、ジュラルドンがピカチュウ、イーブイ、ニャース同様「キョダイマックスできる進化前ポケモン」になったため、ソード・シールドからSVに連れていく場合はキョダイマックス個体は入国不可。ダイスープで事前に適性を除去する必要があるので注意。


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最終更新:2025年01月12日 20:48

*1 進化させたらさせたでキョダイマックスが使えなくなる可能性もでてくるが…種族値の合計はラグラージと同じなので数字は問題ない。

*2 実際前述のカキツバタも持たせている