カキツバタ(ポケモン)

登録日:2024/07/11 Thu 21:50:13
更新日:2025/03/18 Tue 22:36:51
所要時間:約10分で読めます





いいえーい! って ほら!
本人も このとおり やる気だぜぃ?


カキツバタとは『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に登場するキャラクター。
ダウンロードコンテンツである『ゼロの秘宝』の後編『藍の円盤』において登場する。


目次


概要


ブルーベリー学園の2年生*1の男子生徒。
但し3回留年しているので、実年齢は他のメンツより上。
ゼイユに言わせると「めんどいの」「いけすかない男」と、あからさまに低評価を受けている*2
イッシュ地方のソウリュウシティ出身。祖父はソウリュウシティの市長兼ジムリーダーシャガ
ドラゴン使いの家系として、ハッサク先生とも知り合い。

上はタンクトップに、オラチフの顔が描かれた黒ジャージを羽織っている。
下は制服の長ズボンだが、ドラゴン柄が縁取りされたマントを腰に巻いている。スカートだと思うだろぃ?
白い髪を逆立てて、前髪の中央には紫のメッシュが入っている。
この髪方と色合いがアメリカンな色の歯磨き粉を連想させるらしく、現実世界でよくネタにされる。
それどころか英語版だと、ゼイユに「歯磨き粉頭」*3とド直球に言われている。

一人称は「オイラ」もしくは「ツバっさん」。
相手のことは基本的に呼び捨てだが、主人公のことは呼び捨て以外に「キョーダイ」「○○さん」などと呼ぶ。
実年齢が周りより上なことを自覚しているのか、おっさんっぽい言動をネタにすることもしばしば。

基本的にルーズな性格で、提出物の締め切りを守らなかったり、借りたノートをグシャグシャにしたり。
マップ紹介では、日中常に眠いくせに夜中までだらだらと起きている、と散々な言われよう。
留年していることも、授業にロクに出席しなかったことが原因。しかもそれを反省するわけでもなく、
「他の奴より学園生活が長く楽しめて得」と言っている有様。

ブルベリーグにおいて四天王の一員を務め、学園ランクは第2位。
使うタイプは祖父と同じくドラゴンタイプ*4

以前はブルベリーグで一番強いトレーナーだった(チャンピオンと名乗っていない理由は後述)が、スグリにその座を奪われてしまう。
彼が一番強かった頃は、みんなでポケモンバトルを楽しむ方針だった*5が、スグリがトップになってからは、その趣向が真逆になってしまった。
主人公をブルベリーグに引き込み、スグリにポケモン勝負で勝ってもらうことで彼の目を醒まさせて欲しいというのが彼の本意。お前がやれよ…と言いたいところだが、後に彼は「楽すんのが板についちまったオイラにゃできなかったからよ」という発言*6から、主人公が来る前にリーグ部の中で1番強かった彼でもスグリに1度負けていることが分かる。
ちなみにブルベリーグに参加したのが自らの意志なのかと主人公がゼイユに聞かれて、
いいえ」と答えても冒頭のカキツバタのセリフで強引にYes扱いされる。

主人公がスグリに勝利し、敗北直後のスグリに

「残念だったねぃ 元 チャンピオン」

と声をかけるシーンは語り草。セリフが完全に悪意でしかありません。本当に、本当にありがとうございました
その後でスグリに、前みたいに楽しくやろうと素直な気持ちを伝えるも、放心状態になっているスグリには届かなかった。
っていうか、「元 チャンピオン」とかトドメを刺したから届かなかったのでは。
一見鬼畜に見えるが、これは「調子に乗っていたスグリへの意趣返し」「自分が負けた仕返し」等と考察されている。
前者はスグリのことを想う行動だが、後者は他力本願な行動なので、プレイヤーがどちらと捉えるかで賛否が分かれる。*7

因みに、彼はチャンピオンとしてリーグ部の仕事を引き受けるのが嫌でチャンピオンを名乗らず*8、仕事を四天王で分担していた、
と話しているので、スグリがチャンピオンになるまでチャンピオンの座は空いていたものと思われる*9


四天王チャレンジ


マップ北西のポーラスクエアが彼のエリア。

チャレンジは「ドーム限定勝負」。
テラリウムドーム内で捕まえたポケモンのみで、3人のトレーナーを倒すとクリア。

「今までの貯金で ホイホイ 勝っちまっても つまんねーもんな!」

外からタマゴを持ち込んでドーム内で孵化させたり、ドーム内で通信交換で入手したりというズルは通用しません。
ついでにテラレイドバトルで入手したポケモンも不可*10

ドーム内で捕まえてしまえば、あとは技をいじったり特性を変えたり、レベルを上げたり努力値を振るのも自由。
手っ取り早いのはポーラエリアにいるラプラスを数匹捕まえて、「ほろびのうた」で強引に倒してしまう方法。

なお、縛りはチャレンジのみの話であり、チャレンジ突破後のカキツバタとの戦闘前には手持ちを一度入れ替えるか、チャレンジの時と同じもので戦うかの選択肢を与えられる。
こういう不器用な気遣いはできるのがカキツバタという男であるそもそもミニリュウ系統は学園内で出てこない*11


手持ちポケモン



たぎれ 竜の血
すべてを 支配 しろぃ

ポケモン 性別 Lv. 特性 技構成 持ち物
カイリュー 78 マルチスケイル しんそく
かみなりパンチ
アイススピナー
おいかぜ
ヤチェのみ
フライゴン 78 ふゆう ワイドブレイカー
じしん
ほのおのパンチ
ストーンエッジ
いのちのたま
オノノクス 79 かたやぶり ワイドブレイカー
じしん
アイアンヘッド
りゅうのまい
きあいのタスキ
ジュカイン 79 かるわざ リーフストーム
アクロバット
シザークロス
ドラゴンエール
じゃくてんほけん
キングドラ 79 すいすい ハイドロポンプ
れいとうビーム
ぼうふう
あまごい
たつじんのおび
ブリジュラス
(テラスタイプ:ドラゴン)
80 じきゅうりょく エレクトロビーム
りゅうのはどう
ラスターカノン
バークアウト
とつげきチョッキ

使用するボールはまさかのモンスターボール。飄々として本心を見せないという、彼らしいチョイス。
ブルベリーグ特有のダブルバトルテラスタルするのは切り札のブリジュラス
他の四天王は性別が統一されているのだが、彼のはバラバラ。彼の自由さがよく表現されている。
テラスタルさせるときは笑顔になるが、特にアクションは取らない。同じくアクションは取らないが無表情なスグリと対照的。

使うポケモンは粒揃いであるが、あまりダブルバトルを活かした戦法では無く、むしろシングルバトルに近い構成。
他の四天王のパーティや技構成と比べると、分かりやすく、ダブルバトルとしては下記のように隙が割と多い。
  • 開幕のカイリューは「おいかぜ」でサポートするが、タイプ一致のメインウェポンが無く、性格いじっぱりだが努力値はHBDに振られているため火力に乏しい。
  • フライゴンは『ヤチェのみ』をカイリューに取られており、耐久面に努力値も振られていないため、サブウェポン程度のこおり技で簡単に落ちてしまう
    カイリューは特性『マルチスケイル』なので、半減実こそフライゴンが持ちたかったところでは…。
  • 相性優先で技を出すため、カイリューが倒れた場合にもフライゴンとオノノクスは「じしん」で平気で相方を巻き添えに攻撃する。おまけにオノノクスは特性『かたやぶり』なのでフライゴンの『ふゆう』を無効化したうえで巻き添えにする始末。
  • 相性補完のジュカインも、あまり噛み合ってない確かにタマゴグループは怪獣・ドラゴンであるし、旧作ではメガシンカするとドラゴンタイプが追加されていたけど
    他の四天王のパターンから見れば、ここにはほのおはがねタイプが入る流れ*12に見える。
    しかもこのジュカイン、性格いじっぱりにもかかわらず「リーフストーム」を覚えた両刀であり、「ドラゴンエール」でサポートもさせるためかカイリューと同じく努力値HBD振りというツッコミだらけな調整が施されている。*13
  • 切り札のブリジュラスも、せっかくドラゴンタイプの弱点をはがねタイプで打ち消しているのに、テラスタルすることでドラゴン単タイプになってしまい、全体を通して弱点(特に「フリーズドライ」)が一貫してしまう。
    また、「エレクトロビーム」は特攻上昇+雨下だと溜め無しで連発可能といったように性能こそ驚異的であるが、事前にキングドラが雨を降らせていない or 止んでしまうとダブルバトルにおいては性能がガタ落ちする
  • そしてドラゴンパーティながら、メインウェポンとなるべきドラゴン技が全体的に貧弱第3世代か?
    前述したカイリューだけでなくキングドラもドラゴン技を切っている
    ゲームの進行度を考えると、「げきりん」や「りゅうせいぐん」、初代よろしく「はかいこうせん」を振り回してもおかしくなさそうなのだが…。

相当な実力を持っていると紹介されているのだが、タロが一度も勝てたことが無いというのは本当なのか…?*14

ただし使用ポケモンの個々のステータスは非常に高く、技のバリエーションが多く様々なタイプに対抗してくる。
シングル戦仕様に近いということは逆に言うと単体でも非常に強いということであり、こちらも今までのノリでシングル戦ポケモンを使っていると押し切られる可能性が高い。
パーティ全体で一丸となって勝ちにくる他の四天王と異なり、一匹一匹が各個撃破してくるような戦略。そこに対抗して、ダブルバトルでの戦い方やポケモンの連携を意識すれば勝ちやすい相手となっている。

「ワイドガード」があればフライゴンとオノノクスの厄介な「じしん」と「ワイドブレイカー」を防ぐことができる。前述したようにこの2体は味方を巻き添えに攻撃しがちなため、カイリューを先に倒してからじめんやドラゴンに耐性がないポケモンを並べ、技を誘発させて防ぎながら戦う方法も有効である。
もしくはカイリューをやけど状態してあえて放置し、もう片方を徹底的に叩く戦法もある。

カキツバタの手持ちは一応ダブルバトルなので多少は連携も考えている。だが結局のところシングル向けとなっている辺り「仲間たちを取り持とうとしながら1人で突っ走ってしまう」カキツバタの性格を表しているとも言える。

勝負に勝つとわざマシン226「ドラゴンエール」をくれる。
このドラゴンエールによって、スグリのカミツオロチが完成したことについてカキツバタの心境や如何に…。
対戦後の写真撮影では、主人公の肩に腕を乗せて笑顔でピースサインをする。気だるげな彼の、学生らしい一面である。

クリア後の再戦時には手持ち全体のレベルが+5される他、ブリジュラスの技が「りゅうのはどう」→「りゅうせいぐん」に置き換わる。
弱点が一貫していることは変わりないため、学校最強大会のレベル上昇に伴い居場所を失った金策ニンフィア転校そのまま使える(むしろハイパーボイスをフル活用出来る)ことから新たな金策として注目を集めている*15…のだが、オノノクスだけはきあいのタスキを持っている上に攻撃・素早さV+努力値全振りなのでニンフィアだと上からこおりフェアリー対策の「アイアンヘッド」で殴られ、技を打つ前に倒されかねないので注意。なんだかんだで縁者である

交換してもらえるポケモンは隠れ特性ジュラルドン。また、ペアルックになれる上着をもらえる。


余談


  • 名前の由来はアヤメ科の植物、カキツバタ。
    ちなみに祖父であるシャガと、親族では無いがアイリスもアヤメ科の植物からきている。

  • 実家とは関係があまり良くないのかカキツバタは実の祖父であるシャガに対してジジイと言ったりシャガも留年し続けているカキツバタに悩まされているのかハッサクに愚痴を聞いてもらっていたりする。
    • 彼が留年し続けている考察として本人の素行や学業面は勿論、実家が高名なドラゴン使いの一族であり祖父はソウリュウシティのジムリーダー兼市長、姉弟子もしくは妹弟子であるアイリスがイッシュ地方の現チャンピオンというエリートでありマイペースなカキツバタにとって堅苦しいので居心地が悪いのではと思われる。

  • 何考えてるか分からないとか、何かたくらんでるとか、周りから散々な言われようだが、スグリを含めてリーグ部(学園)全体を元の楽しい明るい空気に戻したいという想いは一貫している。
    ただ、元々ルーズで適当な性格が災いして色々と手順を踏まず、周りに相談や根回しもしないため、一人暗躍しているようなイメージを持たれている。そのため周りの評価とは裏腹に、裏がありそうで実は何も無かったというのが実情。
    主人公がチャンピオンになったことでギスギスした空気はやわらかくなったが、スグリが休学してしまったことについて、
    「思い描いたようには なかなか うまく いかないねぃ」とこぼしている。

  • 実年齢も歳上なのだが、タロが珍しく呼び捨てにする人物。
    本人もなぜ自分だけ呼び捨てにされるのか分かっていない。
    両名とも親族がイッシュ地方のジムリーダーなので、その繋がりで実は幼馴染だから…という可能性も考えられるが、おおかたカキツバタのいい加減さに呆れて敬称すらつけたくないのだろう。

  • 番外編で復学したスグリには元チャンピオンとしつこく呼んで、うざがられている。
    休学した際にはスグリとも楽しくやりたかったと言っていただけに、嬉しくて絡んでいるように見える。
    とはいえ、そのしつこさにはスグリもキレて、一瞬ハイライトまで消える。
    2人の溝が完全に埋まるのはもう少し掛かりそうだが、互いに完全拒否まではしていないので、いつかは仲間に戻れることを願うばかりである。
    • ちなみにスグリの部屋にはポケモンの弱点が書かれた紙が貼られており、そのうち2枚はブリジュラスとフライゴンというカキツバタのポケモン。
      スグリはチャンピオンを目指す際に特にカキツバタを警戒していた事が暗示されている。
      他の2つがなぜかカラマネロサワムラーな理由は不明だが、学園内にブルベリーグ四天王以外にもやり手がいたのだろうか?

  • こんな奴だが、あのオモダカが唯一リーグ部のメンバーの中で直接スカウトしようとした人物でもある。実際のところ彼の「いかなる時もポケモン勝負を楽しむ」というスタンスは奇しくもネモに近しい部分があり、オモダカもそれを感じ取ったのだろうか。

  • 上記で記載された通り賛否が分かれる言動を取るキャラではあるが、Nintendo DREAMで実施された「ポケモンS・Vゼロの秘宝キャラ人気投票」ではなんと6位という高順位*16を獲得しているので人気キャラであることは間違いない。



おーす 未来のチャンピオン!
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最終更新:2025年03月18日 22:36

*1 「カキツバタさんって 2年生だけど…… あれ? 去年も おととしも 2年生だった ような……」と言われている

*2 さらには「あいつは信用しちゃダメ」「 裏で何考えてるか分かんない」「本当にムカつくすっとこどっこい」とも。

*3 toothpaste-haired

*4 偶然か否かは不明だが「留年」と「辰年」を掛けた秀逸なジョークになっている。

*5 リーグ部の説明を「部員同士でポケモン鍛えて勝ったり負けたりどんちゃんさわぎしようぜーって部活」と発言

*6 ブルベリーグの四天王を全員倒した時に聞ける。

*7 後に彼はアカマツからも「ヒールムーブもやり過ぎるな」と言った旨の忠告をされている。

*8 チャンピオン=リーグ部部長となり、部の仕事を一手に引き受けるシステムらしい。

*9 実際、ゼイユに紹介された時、元チャンピオンとは呼ばれず、ブルーベリー学園で一番強かった奴と言われている

*10 結晶洞窟で入手した扱いになるため

*11 何で持ってんの、って思うが、カキツバタはソウリュウシティ(イッシュ本土)出身であるため、(少し遠出になるが)リュウラセンのとうに行けば手に入る。あるいはパルデアにいるハッサクに横流ししてもらう手もある。

*12 ドラゴンの弱点である氷、フェアリーに有利

*13 メタ的な話をすると、他の四天王も1体だけ御三家を採用している為、はがねを持っているのがネリネが採用したエンペルトだけなので、ジュカインの他に適任がいるかと言われても同じくメガシンカでドラゴン複合になるリザードンしかいないと言う実情もあるのかもしれない。そのリザードンはほのおタイプなのでこおり・フェアリーに有利でなおかつフリーズドライの一貫を切れる。

*14 某赤い動画で検証されており、タロvsカキツバタはどちらが勝つこともあり得る。

*15 ニンフィアの相方としてホワイトキュレムが選ばれることも。ソウリュウシティ出身のカキツバタにかつて街を凍結させたキュレムを繰り出すことに心を痛めるプレイヤーも…

*16 人気キャラであるネモ、アオキ、グルーシャ、ナンジャモよりも上。