ストライク(ポケモン)

登録日:2011/07/02 Sat 16:04:41
更新日:2024/05/11 Sat 16:18:20
所要時間:約 12 分で読めます




両手の鋭いカマは硬いものを切れば切るほどさらに切れ味を増していく。



出典:ポケットモンスター、6話『ポケモン大量ゲットだぜ!ミュウへの道!!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


ストライクとは、『ポケットモンスター』シリーズのポケモンの一種である。

■データ


全国図鑑No.123
分類:かまきりポケモン
英語名:Scyther
高さ:1.5m
重さ:56.0kg
タマゴグループ:むし
性別比率:♂50♀50

タイプ:むし/ひこう

特性:むしのしらせ(HPが1/3以下になると虫技の威力が1.5倍になる。野生ポケモンとの遭遇率が上がる)
  /テクニシャン(威力が60以下の技の威力が1.5倍になる)
隠れ特性:ふくつのこころ(相手の技で怯むと素早さが1段階上がる)

HP:70
攻撃:110
防御:80
特攻:55
特防:80(初代のみ55)
素早さ:105
合計:500


努力値:攻撃+1


両手に鋭いカマを持つカマキリのようなポケモン。
目にも止まらぬ素早さで両手のカマを使って忍者の如く相手を切り裂く。汚いなさすが忍者きたない
更に草むらでは緑の体が保護色となり、更に見つけづらくなる。こいつ絶対忍者だろ……あもりにもひきょう過ぎるでしょう?
また、背中の羽を使って飛ぶことは極稀にしか無いらしい。じゃあ何で飛行タイプなんだとか言っちゃいけない。そのおかげでつばめがえしにタイプ一致補正が乗るんだから。俺はこれで忍者きらいになったな

色を識別する能力があり、特に赤を好むらしい(赤にしか出現しない理由付けである)
なおサトシのピカチュウが「ケチャップ好き」という設定は、このストライク(とエレブー)の習性を活かすための一発ネタだったのは有名な話。

ポケモンスナップ』では登場までが多少面倒だが、登場すれば翔ぶ姿を見れる。


金・銀以降は「メタルコート」を持たせて通信交換することでハッサムへと進化する。
進化後のハッサムより耐久面では劣る分、素早さではストライクの方が勝る。
ちなみに、進化前ではあるが進化後のハッサムと合計種族値は変わらない。
そのためハッサムとは進化関係にありながらも、能力的にはほぼ別ポケといっても過言ではない。

また、ヒスイ地方では分岐進化する種で、メタルコートの代わりに「くろのきせき」を使用してバサギリに進化する。

■ゲームでのストライク


初代から登場し、サファリゾーンでゲットすることができる。ちなみに赤にしか出現しない。
その後も「虫取り大会でしかゲット出来ない」など、出現率の低い「虫の中ではそれなりのレアポケ」としての立場を貫いている。
ストーリー攻略要員としては攻撃と素早さが高いため一見使いやすそうだが、自力で威力の高い技をあまり覚えない上にゲットも難しい。
そのためあまり使われない。


ジムリーダーとしてはツクシが使用。
GB時代の金銀では「れんぞくぎり」による全抜きを狙ってくる。合計種族値500はこの段階では反則級のスペックであり、威力10だからとナメてかかると止められなくなることも。
連発される前に「すなかけ」や「えんまく」で対策する、ヒノアラシの火力で押し切る、直前の洞窟で手に入るイシツブテに「いわおとし」を覚えさせるなどの対策を講じることになる。
よくチコリータが「不遇御三家」「ハードモード」と呼ばれるのは、かつてのヒトカゲ、あるいは直前のハヤト相手で通用した「最初の相棒をレベリングして倒す」という手段が「タイプ一致技は1/4にされ、長期戦は高火力のれんぞくぎりで否定される」とまったく通用しないから。
この時期にもなるとチコリータを切ってイシツブテやポッポに鞍替えし、肝心のチコリータはそのままボックスに預けて殿堂入りという人も決して少なくなかった。

リメイクのHGSSではれんぞくぎりに変わり「とんぼがえり」を使用。突然初手に出てきて逃げを打つ。
登場時期にしては高火力で、後続のサナギポケモンを盾にしてくるためこちらもなかなか厄介。
かつては長期戦になればなるほど理不尽さを増していたが、こちらは短期決戦に特化しているため厄介さの質が異なっており、一概に比較はできない。
ヒノアラシやワニノコなんかを選んだ人だとむしろHGSSの方が強いと感じるはず。逆にチコリータを選んだ人は「難易度調整されてる!」と感動したものである。

ちなみに強化版では進化形のハッサムに取って代わられており、実質リストラされている。せめて同一個体だと信じたい…まぁアニメのタケシのイワークもハガネールに進化したし、そういうことなんじゃないだろうか。

金銀のむしとりたいかいでは計算式の都合上、ストライクかカイロスを捕獲しておくと1位になれる確率が上がる。
エリートトレーナーのケンが出ていない場合はほぼ確定。出ていた場合は……全力で祈りましょう。
そんなわけで単なるむしタイプのポケモンなのに、見方によってはキマワリやキレイハナの入手にも密接にかかわっている。

対になるポケモンとしてカイロスがいる。
どちらかといえばヘラクロスっぽいという意見や、「ヘラクロスのライバルはハッサムだろ*1」という意見などこの辺はまとまった見解がない。


■アニメでのストライク


こちらではエレブーとライバルのように扱われたことがある。そんなにカイロスと絡ませたくないのか…
さらにその後、ポケモンリーグ編の第四試合に登場。それなりに作画に気合が入ったかっこいいバトルを繰り広げたが、圧倒的に有利なはずのフシギダネに敗北を喫する。しかしこのストライク、実はその後のポケモンを引き立てるための前哨戦にすぎなかった

オレンジ諸島編では年老いたストライクがケンジの手持ちになった。
実力は高いが寄る年波のせいかスタミナに欠け、長期戦に弱い。少し活躍してはぜえぜえと息切れする姿は、ポケモンに「老い」や「年齢」というデバフ概念を生々しく持ち込んだ初期の例。
一応古老枠のようなポケモンはいたけど、当時は老人キャラっつったら亀仙人を皮切りにだいたい「食えない強者」ってキャラ付けで、ポケモンもレベルを上げれば強くなるだけでデメリットなんてなかった。
この「老いたストライク」というのは、当時は結構衝撃的なキャラ付けだったのだ。

ちなみに一部ではケンジの声優が声優だけに絶叫ネタが浮かび上がる者もいる。

SM編では名前ネタのためか野球回に審判として登場。
鳴き声が「ストライク」なのでどんな球でもストライクになってしまうのだが、頑張って「クソボール!」と言ったりもしていた。
ロトム図鑑に「クソボールロト!」と抗議されるシーンとその後の流れは、ポケモンアニメの素朴な世界観を表している名シーンだ。これ海外だとどうなってんだろう

劇場版『ミュウツーの逆襲』ではソラオが手持ちにしている他、招待状を受け取った他のモブトレーナーが ストライクの足に捕まって嵐で荒れ狂う海を越えようとしている という衝撃的なシーンがあった。
サトシたちですら手持ち*2では渡れないと断念していたというのに。流石に無茶だろ……
なおご存知の通り実際にミュウツーの城にたどり着けたのはそれぞれサトシ一行とソラオ達3人、およびロケット団トリオのみなので結果はお察しである。

ポケットモンスターSPECIALでのストライク


第一部の主人公レッドのライバル、グリーンの手持ちとして登場。
幼い頃から一緒にいる、レッドで言うところの「ニョロ」に当たるポケモンであり、グリーンが一番頼りにしているポケモン。
シジマの下でグリーンと共に特訓したことで、ノーマル技である「きりさく」でゴースを切り裂ける特殊技能を持つ。このシーンは非常にかっこいい。
後にハッサムへと進化したが、変わらずグリーンの相棒として手持ちにいる。

■対戦でのストライク


初代では虫タイプ共通の問題点としてまともな一致技が与えられなかった。しかも飛行技すらなく、使えるのは「きりさく」「すてみタックル」「はかいこうせん」等ノーマル技ばかり。
当時「きりさく」はほぼ確定急所なので非常に強烈な技だった*3が、タイプ一致で使える上に素早さでも勝り他の技も充実しているペルシアンの方が強力。
オマケにひこう複合のせいで、ロクなひこう技もない癖に「ふぶき」や「10まんボルト」等で無駄に弱点を突かれてしまう。
じしん」は無効だが当時のじしん使いは上記の技を持つケンタロスや4倍弱点の「いわなだれ」を使うゴローニャダグトリオが中心なのでさっぱり利点にならない始末。
技不足に関しては「どくどく」+「かげぶんしん」で技スペを埋める、「つるぎのまい」などで積んで補う*4などの手もあるが、いずれにせよゲンガーには手も足も出なかった。
ピカチュウ版では「つばさでうつ」を習得したが、当時の威力は僅か35、一致補正込みでも52止まりという悲しさ。そんな技なのに修得するのはLv60。これでどうしろと。
そんなわけで恵まれた外見や少年の心をくすぐる設定に対し、実用面はそれはもうひどいものだった。
少年たちは友人やポケスタのCPUの使う理不尽なエスパータイプ対策としてストライクを育てたりレンタルしたりして、「全然対策にならねぇ!」と嘆いたものである。

金銀からは念願のタイプ一致虫技「れんぞくぎり」を習得。これで高い攻撃が活かせるよ!やったねストちゃん!
……かと思われたが、対戦で使うにはあまりに貧弱な性能であり、まともな虫技を使うなら「めざめるパワー(虫)」を粘るしかなかった*5
(第四世代までの「れんぞくぎり」は初期威力が10であり、3ターン目以降まで待たなければまともな火力が出ない)
「つばさでうつ」も威力が35から60に上がったが、それでも一致補正込みで威力90、上記のめざ虫も最大で105止まりという微妙な数値。
なのでぶっちゃけ「すてみタックル」or「おんがえし」+「めざめるパワー(闘)」等の不一致技のみの構成の方が使いやすい。
さらに虫技・格闘技共にストライクより火力の出せる新入り・ヘラクロスの登場により完全に影に隠れてしまっていた。

第三世代ではめざパに頼らなくても使える念願の虫技「ぎんいろのかぜ(威力60)」と、イメージもぴったりな飛行技「つばめがえし(威力60)」を獲得。
努力値の仕様変更もあって耐久型ポケモンが使いづらくなり、相対的な火力アップにも成功した。
「ところでめざパの最大威力って70だったよね?」 そうだね。そんなわけで結局ヘラクロスには大きく水をあけられたまま。
しかしそれでもめざパなしで虫技が使えるというのは大変な進歩であり、「こらえる+きしかいせい」のコンボが使えたこと、
それが特性「むしのしらせ」とうまくかみ合っていたこと、「カムラのみ」「チイラのみ」などの有用な持ち物が登場したことなどから、
ストライクはようやくまともな対戦の場に躍り出ることができたのだ。

第四世代からは特性「テクニシャン」を獲得。「ぎんいろのかぜ」は特殊化したせいで死に技になったが、代わりにPPの心配がない「シザークロス」、交代技として当時たいへん強かった「とんぼがえり」を獲得したのでむしろ使いやすくなった。
特に結構高い素早さから繰り出される、テクニシャン補正を乗せたタイプ一致つばめがえしはなかなかの爽快感。
「きあいのタスキ」「こだわりスカーフ」など相性のいいアイテムも登場。岩技のトレンドも命中率とひるみの追加効果のある「いわなだれ」から、命中率にますます難のある「ストーンエッジ」に変わったことでストライクにとってはむしろ戦いやすい環境に変化。
タスキつぶし用の「でんこうせっか」にもテクニシャン補正が乗るのが地味にうれしい。
ちょっと面白いところだと「影分神」ことビーダルを相手に「つばめがえし」で分からせたりと、アタッカーとしては結構な個性派ポケモンだった。

現在の観点では意外かもしれないが、実はこの時点でのハッサムとの評価は「相互互換」というか、ほとんど「覚える技が似通っている別のポケモン」といった感じだった。
ハッサムは当時としては耐久力が高いため、炎タイプ技の一点読みくらいでしかタスキを持たせる理由がなかった。なんなら中途半端な物理型を相手に強気に出ていけるポケモンですらある。
補助技も結構優秀なものがそろっており、それを使って戦うことが前提の型も作り出せる。ただしテクニシャン補正の乗るタイプ一致技に恵まれておらず、しかも素早さが低い。こういった事情から「どっしりと腰を据えて戦う」タイプとみなされていた。
一方でストライクは非常にもろいのでタスキとの相性がよく、ステルスロックを撒かれるとHPを半分持っていかれることもあって先発に向いている。
テクニシャンで火力も補えて素早さも高いので、「フットワークを生かして戦う」タイプとみなされていた。まだ防御面の個体値を理想にするということも行われていない時代だったこともあり、当時台頭してきたかくとうタイプのポケモンを切り刻む枠だった。
早い話、この時点では単純なアタッカーとしてはストライクの方が強く、ハッサムはまだまだ使いづらかったのである。

プラチナ版ではテクニシャン補正の乗る「むしくい」を入手。確実に世代を追う毎に強化されていった。
しかし進化系のハッサムはなんとこれに加えて「バレットパンチ」を入手。タイプ一致+テクニシャン補正の乗る威力90の先制技という当時としては法外な性能は、環境内から鋼弱点の脆いポケモンを駆逐してしまう。
ここに来てハッサムはようやく強ポケ・厨ポケへの昇格を果たし、ストライクは「一芸には長けていても進化後にはかなわない」というよくある進化前ポケモンという立ち位置に落ち着いたのだった。
ポケモンの種族値や火力もインフレの一途をたどっており、「ひかりのこな」すら環境最前線の持ち物から消えた今となっては「タイプ一致つばめがえし」なんてさしたる芸にもならないのだ。

現環境でも十分に活躍できる物理速攻アタッカーだが、虫タイプには強敵が多いためかランダムバトルではあまり目にしない。
しかし、マイナーポケとしてしまうには惜しいポテンシャルを秘めている。

特筆すべきは特性の「テクニシャン」。
この特性により主力技である「つばめがえし」や「むしくい」を強化することができ、先制技の「でんこうせっか」や「フェイント」も脅威となる。
「ダブルアタック」の合計威力も「おんがえし」を僅かに超える上、連続技である分「みがわり」等を壊しつつ攻撃できるという地味な利点もある。
「どろぼう」の最大火力は「はたきおとす」に劣るが、「奪った道具を使える」「相手の持ち物に左右されずに威力を出せる」「同威力で2回以上撃てる」等が利点。

もう一つの特性「むしのしらせ」は身代わりで自らHPを減らして発動し、「シザークロス」による全抜きを狙う場合に採用できる。
きあいのタスキ」を使っての「カウンター」からの発動も可能。

「ふくつのこころ」はあまり使い所がない。
弱点が多く耐久力も並程度のため基本的に相手に先制されること自体避けるべきである。
特に「いわなだれ」なんか食らったら怯み以前の問題だし。

テクニシャン適用技以外でのサブウェポンとしてはや岩突破用の「かわらわり」や「つじきり」「おいうち」等。
反射技の「カウンター」も使用でき、種族値や耐性、持ち物の関係でハッサムよりも狙いやすいかもしれない。

何故かハッサムと違い「アクロバット」を覚えないのが残念。

しかし、進化前であることから、「しんかのきせき」を使用可能。
弱点を突かれやすいことから紙耐久だと思われがちだが、意外と耐久の種族値自体は平均的である。
これに奇石の効果が加わることで防御・特防の種族値が130以上という高耐久を得られる。

これにより、安定して「つるぎのまい」や「こうそくいどう」を積むことができる。
さらそれをバトンタッチで後続に回すことも可能。
ハッサムやテッカバトンでも同様の動きはできるが、そいつらよりも耐久力で勝るのは明確な強み。回復技の「はねやすめ」も奇石型と相性が良い。
その他、「とんぼがえり」による撹乱や「おいかぜ」「ひかりのかべ」による後続サポートも可能。


しかし、弱点が5つ、特に岩4倍が痛く、本来有利な格闘や地面に落とされてしまう事が多い。
いくら「しんかのきせき」を持たせても岩技は基本的に耐えられないため、「とんぼがえり」か何かで逃げよう。
4倍弱点を確実に耐えるという意味では「きあいのタスキ」の方が信頼できるが、こちらは「ロックブラスト」や「ステルスロック」に弱い。
安定する奇石、ほぼ確実に一発耐える襷、どちらも一長一短である。

それ以外の持ち物候補としては決定力を上げる「いのちのたま」「こだわりハチマキ」や、撃ち逃げ向きの「こだわりスカーフ」等。

現環境ではフェアリータイプが幅を利かせているため虫技の通りが非常に悪く、この点でも鋼複合の進化後の方が使いやすいのが辛い。
特にカプ・コケコにまともに通るのはダブルアタック等のノーマル技ぐらいしかない。

システム上はあくまでも進化前であるためリトルバトルにも出場可能。
その完成された種族値は同ルールにおいて明らかに抜きん出ており、存在そのものが反則とまで言われるほどの強さを誇る。なにせ元々最終進化系なので種族値は高いし、そこに「はかいこうせん」「ギガインパクト」のような高火力技が解禁されているため。
ポケモンスタジアム金銀で「トゲピーヒトカゲが活躍する素朴なルールなんだろうな~!」と思って扉を開けたプレイヤーに強烈な洗礼を浴びせる切り裂き魔。そのかわいいポケモンたちを容赦なく斬殺していく。
同じ追加進化組のニューラと共に常にトップメタとして君臨しており、ストライク対策のためだけにイワークが使われたりする。リトルってなんだよ
こんな圧倒的な性能なもんだから、裏リトルカップはストライク、ラッキー、イワーク、ポリゴン*6を1つのパーティに入れた「だいすきクラブのヒロキ」が登場する決勝までは前哨戦なんて呼ばれる。
直前までのどこか穴が残るパーティや戦術に比してあんまりにもガチガチであり、その温度差は「なんやこの厨パァ!?」と爆笑必至。作業ゲー感も一気に吹き飛ぶ。

剣盾のDLC『鎧の孤島』では教え技で新たに「ダブルウイング」を習得。威力40の2回攻撃の飛行技であり、テクニシャンでしっかり威力が強化されるので相性は抜群。さらにダイマックスを使えば素早さが一段階上がる「ダイジェット」になるため攻撃性能が飛躍的に強化された。
ただし第七世代での主力技であった「むしくい」「はねやすめ」が剣盾では覚えられなくなってしまったので注意。
解禁前は「グラスメイカー」+「グラススライダー」で暴れるゴリランダーへの対策として注目されたが、実際はゴリランダーと同時採用されることが多いエースバーンに相性上不利なので、メタとしてはあまり役に立たず対戦でも偶に使われる程度。


ポケモンカードゲームでのストライク


第2弾「ポケモンジャングル」の★(キラカード)として初登場。
色を問わずエネルギー3つで相手に30ダメージを与える「きりさく」と、草エネルギー1つで「きりさく」のダメージを倍にする「つるぎのまい」を持つ。
進化しないたねポケモンで、条件付きとは言えエネルギーが3つあれば60ダメージを与えられるという、当時としては破格のコスパを誇るカードだった。

特に進化カードを多用するデッキだと、
最初に場に出されたコイツに「つるぎのまい」→「きりさく」を繰り返されて育つ前にたねポケモンがズタズタにされて敗北とか日常茶飯事だった。

え?ポケモンカードゲームのルール上、3ターン経たないと「きりさく」が使えないんじゃないか(エネルギーカードは1ターンに1枚のみ)って?甘い。
「つるぎのまい」はともかく、「きりさく」には必要なエネルギーカードに色指定がないため、
1ターン目に草エネルギーを付けて「つるぎのまい」をし、次のターンに無色2個エネルギーを付ければ、最短2ターンで60ダメの「きりさく」が撃てるのである。
ちなみに、60ダメを喰らっても余裕なたねポケモンは当時の環境では少数派で、ほとんどのたねポケモンにとっては致命傷だった。

また攻撃面以外でも、HPは70あり、闘タイプへの抵抗力を持ち、それに加えて「にげる」のコストはゼロ。インチキカードもいいかげんにしろ!
ラッキープクリンキラーのエビワラーはコイツで止まっていた。

当然使用者も多い、というか当時を知る人だと「ほとんどのデッキに必須といっても過言ではなかった」。
「殿堂入りカード」(★が4つ以下になるように調整してデッキに入れなくてはならない)にも指定された。それも★2つである(最大2枚まで、かつ他の便利カードを諦める必要がある)。
後に★1つに下げられ、デザインの一新によって現在公式大会では使用できないが、当時のストライクの強さがわかるというものである。

ちなみに、2015年現在でストライクのカードは8枚出ているが、流石に初代ほどのぶっ壊れ性能は持たない。
かっこいいイラストのカードが多いので、興味があれば公式ホームページで見てみるといい。

なお、ポケモンカードGBでは初代のストライクがそのまま収録されているため、特に闘ポケモン主体のデッキを使っていると相手に使われると非常に厄介。
ライバルのランドなどこれを愛用しているNPCも多いので、
枠が余っているなら炎エネルギーがいらない炎ポケモンカード(ブースターなど)を保険として採用するのもアリ。

ちなみに更なる余談としてGB2にはスラッシュダウンのみを持っているストライクが収録されているが、こちらも逃げるサポートなどを駆使してベンチにひっこめる戦法をするとこのストライクほどではないが、
このゲームのカードプールでは「2エネ40ダメージ」がかなり破格なので普通に強かったりする。


と、この手のサイトで語ってくれる人は大体ポケモンカードGBネタで終わってしまうが、別にポケモンジャングルの後に出たストライクだってこのストライクにこそ劣るが負けてはいない。
そもそもポケモンカードは結局ファングッズなので、人気の鋼ポケモンであるハッサムが強めにデザインされることが多い。
そのためハッサムの進化前として常に高い需要を誇り、イラストだって気合いが入っている。
つまり強いストライクやかっこいいストライクは、いつだって人気があるのだ。

たとえば「スラッシュダウンのみを持っているストライク」ことストライク(拡張シート緑)なのだが、
こちらは一度ベンチに引っ込めてから出せば2エネ40ダメージを連発できること、上述のポケモンジャングル版に規制(殿堂ポイント)をかけるルールが多いことなどからむしろ現在ではこちらのストライクにお呼びがかかることが多い。
ストライクに規制をかけないルールの場合はさすがにポケモンジャングル版に軍配があがるが、それは上述された圧倒的な性能ではなく「(わるい)ハッサムへの進化前」という役目が軸になる*7始末で、アタッカーとしてはなお拡張シート緑版の方が強いとする意見すらある。
ぶっちゃけGB以降もカードプールが増え、その後互換を切られてなお20年以上研究を続けて煮詰まりきった魔境においては「いろんなことができて超便利なインチキカード!」という万能ストライクより、「たとえ他のことに不器用でも、2エネ40ダメージで確実にぶっ殺す」役割特化なストライクの方が使いでがいいのである。
一芸は多芸に通ず、みたいでいい話ではないか。

また、ジャングル版ストライクの調整版として「R団のストライク」というカードも登場。
次のダメージ倍加の「つるぎのまい」ではなく、これ以降コイントスの結果で相手のダメージを0にする「かげぶんしん」になっており、さらに草無無で40ダメージを放つ「こうそくカマ」になっている。
攻めのジャングル、守りのR団といった趣なのだが、こちらは「かげぶんしんが地味にうざいので序盤の壁として役に立つ」「旧裏にしては色拘束が薄い」「つるぎのまいを使わなくても火力が十分」「殿堂ポイントが付与されない」といった点から色々なデッキに採用できる。

つまりジャングル版ストライクは、今の……というかカードプールだけなら互換切りの前くらい(約20年前)ですでに陰っていたってわけ。
もちろん未だにポケモンカードGB環境で遊ぶんだったら十分なインチキカードなのだが、それは遊戯王で言えば「タッグフォース環境ではモグラは強い」みたいな話である。


一気に時代を下るが、ポケモンカードDPで同じく「つるぎのまい」でダメージが2倍になる「スラッシュダウン」を持ったストライクが登場した。
「スラッシュダウン」はこのカード含め、カードによって威力は違えど「連続では使えない」共通点を持った技となっている。

コイントス次第で50ダメージを与えられる「れんぞくぎり」や次の相手の攻撃を受けなくなる「ざんぞうぎり」を持ったストライクもいる。
「リスクのある高火力」「ある程度の守りの能力」という点は、いずれも旧裏時代に大活躍した先輩たちの名残を持つといえるだろう。


ちょっと変わった話をすると、ポケモンカードの「進化」のルールに波紋を投げかけたカードでもある。
ストライクのカードは、ポケモンカードe(第二世代、新裏化直後)~ADV・PCG期(第三世代)の進化ルールにちょっとした混乱をもたらしたことがあった。

ポケモンカードは名前が違うポケモンはルール上まったく別のカードとして扱われる
ポケモンカードGB勢なら、エレキクラブのユカの「ピカチュウデッキ」なんかが分かりやすいだろうか。ピカチュウが全7種12枚入っているが、ライチュウに進化できるのは純正ピカチュウのみである。
さて、ポケモンカードADVの構築済みデッキに当時新しいシステムだった「ポケモンex」の販促を兼ねたカードが収録されており、その中に「ストライクex」というカードがあった。
しかしこのストライクexはルール的にちょっと厄介な問題を抱えていた。カードe時代(exという概念がない時代)のハッサムには「ストライクから進化」としか書かれておらず、このストライクexから進化することができなかったのである。
「ストライクex」のもたらしたルール的な問題点のせいで、ハッサムは原作人気があるにもかかわらずカード化が非常に遅れてしまい、カード化されたのも「R団のハッサムex」というあくタイプを併せ持つ変わり種としてであった。

その後一般パックでやっと「ハッサムex」が登場したのだが、この際に通常のストライクに加えてexから進化できることも明記されていた。
そして実用性はともかくとして、ハッサムexは「通常のハッサム」「ストライクex」という2種8枚の進化前を用意することができるポケモンとなったのである。
一方exではない通常のハッサムは、カード化されるまでその後かなりの長い時間を要することになる。

当時遊んだことがないと「何言ってんのか分からん」ってなるだろうが、つまり進化のラインに関するルールが一番面倒くさかった頃の生き証人ってわけ。似たようなポケモンとして「ラッキーex」というパターンもある。
長寿ゲームの歴史には必ず失敗談がついて回る。ぶっ壊れカードの話で盛り上がるのもいいが、こういう失敗談を後にどう生かしているのかというのを調べてみるのもなかなか面白い。
たとえばストライクexの失敗の場合、のちのシリーズで目玉と扱われるEXやGX、Vといったシステムは「たねポケモン」として扱うこと、絶対に進化系が出ないと分かっているポケモンでのみ制作するなどの工夫につながっているのだ。


このようにストライク(ハッサム)は、実は本当にマニアックな話がいくらでも出てくるすさまじい沼だ。

ポケモンカードのストライクならではの地味に困る余談として、検索システムとの相性の悪さがあげられる。
2023年8月13日の時点で、ストライクと検索してヒットするカードはなんと67件。ミュウツーが71件なので「随分と人気があるんだな」と思って調べていくと、ストライクと縁もゆかりもないポケモンがやたらヒットしているのだ。
ワザの名前に「○○ストライク」というものが多く、これが検索に引っかかってしまうのである。
同様の現象は「サンダー」「ラッキー」「ブルー」なんかにもあるのだが、ストライクの場合は有用なカードの進化前として調べたいことが多いので結構面倒。
他にも初代のポケモンは意外なものに検索を妨害されることがあるので、暇があったら調べてみるといいだろう。「プリン」あたりは「スプリンクラー」「プリンセス」などがヒットしてちょっと面白い。



■ストライクとオシャレボール


ストライク系統は第七世代の時点で登場した全てのボールに入れることができる、数少ない存在である。
遺伝可能なものだとサファリゾーンでしか使えないサファリボールはもちろん、虫取り大会でしか使えないコンペボールや現在は閉鎖したPDWでしか使えないドリームボール、UB専用のウルトラボールにも入れることができる。過去には配布個体もいたのでプレシャスボール入りもおり、勿体無いがもちろんマスターボールにも入る。

中でも、サファリボールに入ったストライクは特に貴重な存在である。
というのも、ストライクが出現するサファリゾーンは第三世代のファイアレッドのみだからである(リーフグリーンはカイロスが出る、カイロスはホウエン地方にも生息している)。
第一世代にもサファリボールはあるが、VC版で捕まえたポケモンを送ってもサファリボールにはならず、普通のモンスターボールになってしまう。
メロメロボディも使えない劣悪な環境で粘るだけでも一苦労。

ガラル地方では遺伝可能な全ボールを通常プレイで入手可能になったため、この特徴は珍しいものではなくなった。しかし一方でサファリボールストライクの入手難易度も若干だが緩和されており、サファリボールでその辺にいるストライクを普通に捕まえればよくなった。
とはいえ、剣盾のサファリボールは鎧の孤島必須、更に排出可能性が0.1%と入手難易度が鬼で、サファリボールストライクを持っているだけで注目されると思うので、持っている人はファイアレッドを引っ張り出して捕まえて連れて行くのはどうだろうか。
その後、SVではDLC『藍の円盤』にてブルーベリー図鑑の完成報酬でサファリボールが入手可能になり、(DLCは必須であるが)入手難易度はさらに緩和された。

ヒスイ地方にも登場するため、ヒスイ地方限定のボールにも入れられるが、オリジンボールだけは仕様上入れられないため、「全てのボールに入れることができる」という特徴はディアルガパルキアに譲ることになった。

ひまなじかんから いきなり とびだして ついきしゅうせいを していく すがたは まるで アニヲタの ようだ。

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最終更新:2024年05月11日 16:18

*1 この理論を取ると、「カイロスは最終進化系なのにライバルが進化前」「そのライバルはリトルカップやしんかのきせきなどで補強を受けられるのに……」というカイロス不遇ネタにつないでいける。つまりどちらかというとカイロスいじりからアプローチしたネタ。

*2 サトシはゼニガメ、カスミは大きくてスターミーがいる程度。実際に海で出したのはヒトデマンのためハナダジムに預けた後の時系列である可能性もある

*3 リザードン(ほのお・ひこう)やサンドパン(じめん)の生命線でもあったほど圧倒的だった。

*4 ただし当時の仕様上「きりさく」との相性は最悪。

*5 これ自体はヘラクロス以外の虫ポケモンに共通している。そのためこの状況が改善する第四世代、あるいはハッサムが環境の中央に躍り出るプラチナ版まで、虫タイプの愛好家の間では「ヘラクロスとそれ以外」という区分ができていたほど。ヘラクロスは本当にそれだけ別格だった。……まぁヘラもヘラでめざパ格闘とか飛行とか粘らなきゃいけなかったんだけど。

*6 すべて当時のリトルカップルールのTier1

*7 上述した性能に加え、結構マニアックな話になるのだがストライクは草タイプ、ハッサムは鋼タイプとして印刷されている。このせいで昔はエネルギーのやりくりが難しく、「ストライクを使うなら草エネルギーを入れたいが、ハッサムに進化させると用済みになってしまう」点がなかなか難しかった。この点ジャングル版は無色3つで技が放てるので無駄がない、という理屈。