登録日:2025/01/29 Wed 22:43:05
更新日:2025/05/11 Sun 09:14:03
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【性能】
通常モンスター
星4/
地属性/
戦士族/攻1700/守1150
オノを持つ戦士。
片手でオノを振り回す攻撃はかなり強い。
【原作・アニメにて】
見た目は筋肉質の戦士であり、名前の通り片手斧を持っている。
正統派の戦士の出で立ちであり見た目はかっこいい。
またテキストに反して両手で斧を振るうこともある。
攻撃名は「疾風切り」であり、こう見えてスピードにも長けるようだ。
炎の凡骨デュエリスト
城之内克也が主戦力としていたカード。原作ではレベル6。
彼がデュエルを本格的に始めてからずっとデッキに居続けており、当時の城之内デッキのモンスターの中ではなかなかのステータス。
その為、《
炎の剣士》や《ガルーザス》らと共にデュエルの緒戦でよく召喚された。
……のだが、《炎の剣士》と比べて活躍の場に乏しい。
迷宮兄弟戦では《鎖付きブーメラン》を巧みに使いこなし遊戯のモンスターを助けたり玄人じみた活躍をすることはあれど、基本的には出てきて即やられるかませ犬。
アニメ版のバトルシティ編では主力だった《
伝説のフィッシャーマン》のレベルが5になったため彼の代役として登場するも、そもそもフィッシャーマンが割とやられ役だったので必然的に《アックス・レイダー》もそうなってしまった。
バトルシティ決勝戦の組み合わせを決めるデュエルにて
海馬の《
破壊輪》をくらい苦しみながら爆破された姿は印象深い。
とはいえこれだけやられるシーンが多いということはそれだけ使われているという証拠でもあり、そのステータスは脅威だったと言える。
攻撃力1700は作中に出てきたモンスターではかなり高い方なのは間違いなく、だからこそこのモンスターがサクッと処理されてしまうという「デュエルや敵デュエリストのレベルの高さ」を描写するのにうってつけと言えよう。
なお
ゴースト骨塚からは「何の面白みもないただの戦士系コモンカード」とバカにされている。
ちなみに遊戯王において「レア」という呼称は良く使われるが、他のカードゲームと違い「コモン」という呼び方は骨塚以外は全く使っていない。OCGでも「ノーマル」という呼称が使われて久しい。
聞き慣れない言葉故に親に意味を聞いたり辞書で調べた当時の少年少女も多いのでは?
【OCG、ラッシュデュエルでの活躍】
BOOSTER4で登場。当時の下級戦士族では最強のステータスを誇る。
……が、当時はあまり種族の意味がなく、《ランプの魔精・ラ・ジーン》《シーザリオン》(攻撃力1800)や《メカ・ハンター》(攻撃力1850)や《ヂェミナイ・エルフ》(攻撃力1900)も同じパックで登場し、正直出てきたときから立つ瀬がない状態。
「原作でおなじみの通常モンスター」の中ではかなりマシなステータスなのだが、結果的に気休め程度の差にしかならなかった。
現在のカードプールで言うと、
バニラ・戦士族・地属性はそれぞれサポートが豊富とはいえ、攻撃力1800を誇り
X-セイバーサポートに対応する《X-セイバー アナペレラ》、守備力1600で
融合サポートを利用できるうえ
第2期からの古参な《
戦士ダイ・グレファー》を差し置いてこのカードを優先するメリットはない。ついでに守備力0だが攻撃力1800のニーサンこと《
聖杯に誘われし者》も居る。
この状況で普通にお鉢が回るということは無いと言っていいので、城之内の
ファンデッキで使われるのが関の山だろう。
……という事情は、2025年現在の、ある程度の財力を持つ大人だから言えることであり、実は当時の子どもたちにとっては事情が違う。
なぜなら彼らにとっては少ない小遣いをやりくりしてパックを購入しなければならず、《アックス・レイダー》はデッキの穴を埋めるカードとして重宝された。
更に「BOOSTER4」が登場した頃、日本では遊戯王はおろか対戦型トレーディングカードゲームもようやく産声を上げだした時期であり、構築済みデッキはもとよりカードショップすらほとんどない。
そういう店がある場所も、
東京都の
秋葉原、
大阪府の
日本橋と言った「サブカル専門街」に行く必要があり、やはり子供達の財力では厳しいだろう、地方なら尚更だ。
こうなるとまさしくカードダスやパックから出たカードが全ての財産であり、そうなると40枚のデッキ構築すら難しい。
だとすると攻撃力1700のコモンカードの価値は今のそれとは段違いと言えるだろう。
遊戯王の原作ではしばしば所持カードのことを「手札」というシーンがあるが、そう考えるとパックから「引いて」手に入れたカードを「手札」と呼ぶのは間違いではないだろう。たとえデュエルに使わなかったとしても。
そういう意味では過去、それも初期の初期のカードと言えるかも知れないが、現代の環境でも半端な攻撃力を活かせる【
原石】に入れてみるのも面白い。
地味なところでは守備力1150という数値は彼と《バーニングソルジャー》のみという貴重なステータスである。
ちなみに
再録パックでは原作での扱いに反してウルトラレアという高
レアリティで収録された事もある。
そのため、このパックでは上記のような手に入れやすいお手軽なカードという立場が全くなく、同様にウルトラレアになった《二頭を持つキング・レックス》共々逆に少ない小遣いから引き当てた子供たちを落胆させる悪名高いハズレアと化していた。
このようにOCGでの彼は庶民の味方からガッカリレアまで務めた珍カードとも言えるだろう。
城之内VS
キースのベストバウトを再現した【
メタル化】に与する魔法カード《迫りくる機械》にも描かれている。
……守備封じで攻撃表示にされ万事休すというシーンであるが。
なお《アックス・レイダー》本人はまだメタル化していない。
「攻撃力1600でも強い」ゲームバランスであるラッシュデュエルでは《アックス・レイダー》は少々強すぎたため登場できていない。
2025年時点ではインフレの進行により攻撃力1700の非LEGEND下級モンスターは
既に実装されているものの、守備力が100の倍数でない事が災いしそのままでの登場は望み薄と言える。
残念ながらそれも難しい、というのが結論である。
まず前提として、ラッシュデュエルでは守備力を参照するカードが非常に多い。
そのため、守備力を変更する改訂がOCGとは違い「ちょっとした変化」では済まない。使用感に影響が出てしまう故にOCGの性能を知っているプレイヤーからはどう転んでも悪感情を抱かれやすい。
また、「ステータスを改訂してまで特定のバニラに固執する理由が乏しい」というのも大きい。
このカードに限らず初期バニラのステータス等似たり寄ったりで、種族と攻撃力が同じで十分に代わりになりうるカードが多く、そちらを採用してしまえば事足りる事が多いのだ。このカードについても《戦士ダイ・グレファー》がまさしく当てはまる。
しかし参戦の難しい《アックス・レイダー》の代わりというべきか、《マックス・レイダー》という上級カードが登場。
スペックはこんな感じ。
通常モンスター
星7/地属性/戦士族/攻2400/守1400
オノを持つ戦士。極限まで自分を追い込み、肉体を鍛え上げた。
二挺のオノを振り回す攻撃はかなり強い。
イラストとフレーバーテキストがちょっと豪華となり、二刀流の斧を扱うかっこいいものとなっている。
……が、戦士族の最上級には既に攻2500/守2500かつ相手の最上級召喚を防ぐという効果を持つ《魔将ヤメルーラ》 が存在しており、やっぱり立つ瀬がない状態である。
とはいえレベル7の地属性通常モンスターということで《先の兆し》や《
潜入開始》と言った強力カードを組み合わせられるのは利点。
カードイラストへの登場も多く、愛されているモンスターと言えるだろう。
【ゲームでの活躍】
というわけで高いっちゃ高いがぶっちゃけ中途半端なステータスの《アックス・レイダー》であるが、そんな彼にも活躍の場があった。
それが
遊戯王デュエルリンクス。
カードプールがOCGから大幅に削られているこのゲームの最初のパックで《アックス・レイダー》は堂々登場。ウルトラレア(最高レアリティ)で。
というのもこの時点では彼の攻撃力1700は下級モンスターの中で最強であり、対抗できるのが自壊効果を持つ《カラテマン》くらいという、
《アックス・レイダー》黄金時代。
……と言いたいが
それ故のURという高すぎるレアリティが足を引っ張り、彼を揃えるより低レアカードのコンボをするほうが手っ取り早く、割とすぐに彼より攻撃力の高いカードが続々と追加され、使う意味が無くなった。
彼が出てくるパック「アルティメットライジング」に書かれている謳い文句「高い攻撃力で序盤のフィールドを制圧」という言葉が虚しく響く……。
極めつけが城之内のセリフ。なんと召喚したときに「ウルレアモンスターだぜ!!」と
追い打ち優遇されてんのかされてないのか良くわからないセリフが途中で追加された。
なお稼働当初は城之内はこのカードにセリフがなく、何故か骨塚の方にセリフがあった。内容は「なんのおもしろみもないただの戦士族カードか……」と罵倒するものだが、攻撃名の「疾風切り」をちゃんと言ってくれる。
以上のようにプレイヤーにも公式にも遊ばれている感があるが、それでもほんの一瞬だけでも活躍の場所があったということは彼にとっては救いと言えるだろうか。
ちなみにラッシュデュエルのゲーム「遊戯王ラッシュデュエル 最強バトルロイヤル!!」では《マックス・レイダー》が主人公の最初の方の実質的な切り札となっている。
召喚演出もあり、ゲームシステム上長い付き合いとなるので愛着も湧くかもしれない。
BANDAI版ではレベル6・攻撃力2300・守備力1500とかなりのステータス。
このゲームは守備力も重要なのだが、攻撃力が高いカードはおしなべて守備力が低く相手の得点になりがちのところ、《アックス・レイダー》はそちらも高いということで、総じて強力なカードとなっている。
なおカードイラストだがなぜか肌が青く、鎧も寒色系の出で立ち。
斧を掲げている躍動感あるイラストをしており、どこか印象深い。
アニヲタwikiのメンバー権限を持つ戦士。
片手でキーボードを打ち回す追記・修正はかなり強い。
- バンダイ版だとやたら強くてみんな使ってた記憶がある -- 名無しさん (2025-01-29 23:15:54)
- OCGでもなぜかウルトラレアになったことがある。KONAMIはなんかこいつを過大評価しすぎである -- 名無しさん (2025-01-29 23:16:44)
- このカードもリメイク来そうな気がする -- 名無しさん (2025-01-29 23:43:05)
- アックス・レイダーとかアルティメーターとか、王国編の城之内のデッキで活躍したのは真紅眼と炎の剣士と千年竜コンボだけじゃないと教えてくれる。ギルティアももう少し活躍させてほしかった(見た目はカッコいいので) -- 名無しさん (2025-01-30 00:45:24)
- ヂェミナイやメカハンターはブースター(カードガチャ)だから田舎だとすぐ売り切れて手に入らずにこういったカードたちを使ってた思い出 -- 名無しさん (2025-01-30 09:22:39)
- もっと強いカードがあったのはたしかにそうだが、必ずしもそういうカードが手に入るほど遊戯王OCGが普及していたわけでもなかったので、なんだかんだで次点のエースだったりした人も多い気がするな。リメイクでカテゴリ化してもいいんだぜ? -- 名無しさん (2025-01-30 09:31:07)
- このカードに限らず100の倍数では無いステータスだとラッシュの登場に支障が出る問題がな…。リメイクすれば出せるけど逆に言うとリメイクしないと出せないのでネックになる -- 名無しさん (2025-01-30 13:03:07)
- お財布事情で1800ラインすら満足に揃えられない子供時代だと、城之内君の使用モンスターで攻撃力1700ってのは魅力的だった。ラジーンやレインボーフィッシュ等が揃うまでお世話になったよ。 -- 名無しさん (2025-01-30 16:01:29)
- 初期のリンクスだと城之内に専用の台詞がなく、何故かゴースト骨塚に専用の台詞があったりするんだよな -- 名無しさん (2025-01-30 20:28:57)
- ↑3 素人考えだと1100か1200にすればといいと思うんだけど、遊戯王だとステータスを更新することはないから難しいのだろうか。 -- 名無しさん (2025-01-31 09:18:48)
- 充分に面倒。ラッシュは守備力を参照するサポートが非常に多いから適当に設定すると想定外の事故が起きるんよ -- 名無しさん (2025-02-02 09:17:24)
- まぁ守備力弄るの面倒ってのもあるが、このカードに限って言えば「攻撃力1700の戦士出したいならダイグレファーの方が良くない?」ってのはあるので。あいつ元々人気高いしOCGの時点で派生存在するから断然輸入はしやすい -- 名無しさん (2025-02-02 09:31:36)
- まあ昔のブースターに入ってたのは使い道はあるけどブースタークロニクルのウルトラレア版は擁護出来ないぜ! -- 名無しさん (2025-02-02 09:45:53)
- ↑二頭を持つキング・レックスとヂェミナイ・エルフもその枠だったな... -- 名無しさん (2025-02-10 11:05:05)
最終更新:2025年05月11日 09:14