メタル化・魔法反射装甲(遊戯王OCG)

登録日:2024/08/16 Fri 19:16:52
更新日:2025/03/08 Sat 22:37:42
所要時間:約 10 分で読めます






(フフ!デビルゾアは機械(マシーン)モンスターじゃねぇ!魔法攻撃も通用するぜ!!)
ミスったなキース!


「いけ!!炎の剣士!サラマンドラの力で攻撃だ!!」


「フフ…バカめ…」


「罠カード発動!!」


「『デビルゾア』はメタル化し攻撃力・守備力がUP!!」



《メタル化・魔法反射装甲》とは、原作『遊戯王』及び『遊戯王OCG』に登場する罠カードである。

カードテキスト

通常罠
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。このカードを攻撃力・守備力300アップの装備カード扱いでそのモンスターに装備する。
(2):このカードの効果でこのカードを装備したモンスターの攻撃力は、モンスターに攻撃するダメージ計算時のみ、その攻撃対象モンスターの攻撃力の半分だけアップする。


【概要】

OCGでは1999年12月9日発売のPlayStation専用ソフト『遊戯王真デュエルモンスターズ 封印されし記憶』の付属特典カードとして初収録。
1つのソフトに全5種からランダムに3枚付属される内の1種であった。
他の4種は関連のある《デビルゾア》《メタル・デビルゾア》《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》と場違い感のある《ハーピィズペット竜》

「メタル化」の名の通り、イラストには全身を鋼鉄化させ鋭い爪と牙・赤い両目を携えたモンスターが描かれている。
サイケデリックな緑色の背景に相反して妖しくもスタイリッシュな印象も受けるものとなっている。
このイラストとは別に、2001年12月22日発売の『PREMIUM PACK 5』にて別イラスト版が収録。*1
赤い渦状の背景・赤い四つ目・両肩のトゲなど、こちらもこちらで妖しさと鋭さを感じるイラストとなっている。



【解説】

OCG化当時は《援軍》《城壁》に次ぐ戦闘補助効果を持った罠カードとして登場した*2

(1)の効果は装備カード扱いとなって装備モンスターのステータスを上昇させるシンプルなもの。
上昇量は300とそこまで劇的ではない。

(2)の効果は「装備モンスターが相手モンスターに攻撃する時、攻撃力を相手モンスターの攻撃力の半分アップさせる」というもの。
これによりこちらから攻撃する分には心強いものの、欠点もある。
  • 相手から攻撃されると(2)のステータス変動効果が発動しない。
  • 「攻撃力が低く守備力が高い相手」だと相手の守備力を越えられずに詰みかねない。

総じて万能と言える性能ではないものの、後述する原作やアニメでの活躍、関連モンスターのカッコよさから現在もファンやロマンを抱く者は多い。
そういった意味では遊戯王を代表するカードの1枚と言えるかもしれない。

現在ではOCG環境のインフレ・加速化が進み、このカードも決闘者達の思い出の中で留まり気味になっている。
しかしあるところでは、現代遊戯王における罠マイスターこと【ラビュリンス】との相性の良さを唱える者も見られた。
多彩な罠を状況に応じてサーチできる【ラビュリンス】だが、罠による除去や突破が通用せずに戦闘を強いられることは起きうる。
そういった場面にて、メタル化姫様こちらの攻撃力を上げて正面突破するためにこのカードに白羽の矢が立ったのだった。*3
今昔の罠を幅広く扱える【ラビュリンス】の面白さが感じられる一幕と言えるだろう。


ん?「『魔法反射装甲』なのに魔法への耐性がないじゃん」だって?それについては後述する。



【原作・アニメでは】


原作でのカードテキスト

モンスター1体の攻撃力・守備力を400ポイントアップ!
さらに装備モンスターは相手の魔法効果を無効化する。
またその魔法効果を対象として受けた時、他のモンスターに移し変えても良い。


原作『遊戯王』では、『決闘者の王国編』での名デュエルのひとつ『城之内vsバンデット・キース』にてキースが使用した罠カードとして登場。
魔法攻撃を受け付けないフルメタル仕様の機械デッキの使い手であるキースだが、突如守備力の低い悪魔族モンスター《デビルゾア》を召喚。
これをキースのプレイングミスと見做した城之内が、《炎の剣士》《サラマンドラ》による魔法攻撃で倒そうとしたところでこのカードを発動。
《デビルゾア》を機械モンスター《メタル・デビルゾア》へと変身させ、魔法攻撃を跳ね返して返り討ちにしてみせた。
同デュエル後半では、城之内が《ものマネ幻想師》の効果でメタル化をコピーして《真紅眼の黒竜》に使用。
《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》へと変身させ、機械vs機械・盗みvs盗みの激闘を繰り広げた。

上記のように原作では「魔法攻撃を反射する」効果が描かれたものの、OCG化にあたってその点はオミット。
ステータス上昇値も400から300に減少し、攻撃力変動という独自の効果が付けられた。「魔法反射」要素が名前だけなのはこのためである。
それもあってか、アニメDMでの同デュエル時は《魔法反射装甲・メタルフォース》という別の名前のカードに変更されている。

原作でのこのカードの出番はこれっきりだが、アニメ作品ではOCG効果で何度か再登場を果たしている。
アニメDMでのアニオリデュエル『闇遊戯vsステップ・ジョニー*4』にて、ジョニーが《音楽家の帝王》に対して使用。
KISSメタルロッカーな《ヘヴィメタル・キング》へと変身させたが、前述した「相手からの攻撃には無意味」という欠点により敗北を喫した。
また『ドーマ編』では城之内が竜崎とのデュエルで《真紅眼の黒竜》に使用。
ここでは《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》には変身せずそのまま進行している。

アニメGX』では、デュエルアカデミアノース校の江戸川が万丈目とのデュエルにて《メタル・デビルゾア》と共に使用。
この際に攻撃名が「メタル・エックス・シザース」いう鉤爪攻撃ならぬレーザー攻撃に名付けられるなど、なかなか恵まれた描写がなされた。
また天上院吹雪がダークネス吹雪化した際に《魔法反射装甲・メタルプラス》というメタル化の派生カードと思わしきカードを使用。
《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》の派生モンスターである《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》へと繋げた。



【関連カード】

前述の通り原作ではこのカードによって様々なモンスターの変身体が登場している。それらも関連カードとしてOCG化された。
さらに時には直接的な派生カードも登場した。

  • 《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》
特殊召喚・効果モンスター
星8/闇属性/機械族/攻2800/守2400
このカードは通常召喚できない。「メタル化・魔法反射装甲」を装備している自分フィールドの「真紅眼の黒竜」1体をリリースした場合にデッキから特殊召喚できる。

城之内が使用した、メタル化した《真紅眼の黒竜》機械化した黒い竜というロマン溢れるカッコいいデザインが目を惹く。
攻守が元から400ずつ強化され、レベルも1上昇している────


それだけである。


召喚条件を読んで察した人もいるかもしれないが、このカードを特殊召喚すると装備させていた《メタル化・魔法反射装甲》墓地送りになる。
便利な戦闘補助効果を持ったカードが、出したこのカードに装備し直されるなんてことは無く墓地送りになるのである。

そうして出てくるのは、及第点といえる攻撃力2800の実質的なバニラ
原作だとこの姿で《メタル化・魔法反射装甲》の効果を発揮していたにもかかわらず、効果を引き継ぐでもなく何故か実質バニラ
効果が実質無いにもかかわらず*5、効果モンスターであるため、バニラサポートを受けられない。

特殊召喚する前よりも攻守が100上がり相手ターンで戦闘破壊されるリスクは僅かに減るが、自分から相手モンスターに攻撃する時の攻撃力はほぼ確実に減少する。
しかも種族がドラゴン族から機械族になるので、ドラゴン族サポートを受けることもできなくなる。
さらに機械族になる関係上、相手が《サイバー・ドラゴン》を出してきたら食われる

つまりどういうことかというと、元の《真紅眼の黒竜》に《メタル化・魔法反射装甲》を装備させたまま戦わせる方が強いのである。

さらに言うと、このカードを出せるのはデッキからのみ。つまり手札に来たら完全な事故札と化すのである。
もしファンデッキを組むのであれば、デッキに戻す手段を用意するなどの対策が半ば必須となる。
正直効果を引き継いでいたとしてもこのリスクを嫌って不採用になりかねないのに、実際はリスクを背負った上で弱体化するのでどうしようもない。
《黒炎弾》など《真紅眼の黒竜》をコストにするメリットを見出すにしても《真紅眼の闇竜》やEXデッキの素材にすれば良いだけである。

《名推理》で墓地に送れる闇属性・機械族であるため、そうした面に着目するという活用方法も一応ある。

これらの点から不遇カードの一員と化してしまったが、やはりそのカッコいいデザインと原作での活躍に心を奪われたファンは多い。
不遇さを嘆かれるという意味では愛されてる証拠かもしれない。

攻撃名は黒炎弾を英訳した「ダーク・メガ・フレアー」と、これまたカッコいいもの。
GXではこれが《真紅眼の黒竜》の攻撃名になっている。

  • 《メタル・デビルゾア》
特殊召喚・効果モンスター
星8/闇属性/機械族/攻3000/守2300
このカードは通常召喚できない。自分フィールドの、「メタル化・魔法反射装甲」を装備した「デビルゾア」1体をリリースした場合にデッキから特殊召喚できる。

こちらはキースが使用した、メタル化した《デビルゾア》
素体となる《デビルゾア》のテキストには「真の力をメタル化によって発揮すると言われているモンスター」と、その繋がりが直球で記されている。

こちらもオリジナルよりレベルが1、攻守が400上昇で装備状態より100強化され3000打点に到達。
問題点は《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》と同様だが、強面の悪魔が無機質な機械へと変貌を遂げるインパクトからこちらもファンが多い。

攻撃名はGXにて「メタル・エックス・シザース」と名付けられた。原作とDMでは突撃攻撃してたのに何でGXじゃレーザー攻撃なんだ

ちなみに素体の《デビルゾア》だが、このカードを除くとぶっちゃけ使い道が無かったりする。
同じ闇属性・悪魔族にはレベル6故にリリース1体の《デーモンの召喚》がおり、しかも攻撃力が100しか変わらない。
さらに融合や「デーモン」サポートも受けられないと、非常に使いにくい。

  • 《レアメタル化・魔法反射装甲》
永続罠
フィールド上の機械族モンスター1体を選択して発動できる。このカードがフィールド上に存在する限り、その機械族モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、そのモンスターを対象にする魔法カードの効果を1度だけ無効にする。
選択したモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。

アニメGXの放送前に登場した、メタル化の派生カード。
イラストに描かれてるモンスターは「PREMIUM PACK 5」の別イラスト版《メタル化・魔法反射装甲》に描かれていたものと似ている。

原作での《メタル化・魔法反射装甲》の効果を意識してか、魔法を防ぐ効果を付与できるようになった。
が、付与できる対象が機械族限定かつ防げるのは一度だけ、全体除去には無力という点が力不足か。

そんなこのカードだが、アニメGXでカイザー亮がデッキに入れてたり『デュエルターミナル』でキースの専用ボイスがあったりと優遇されてる点もある。

  • 《メタル化寄生生物-ルナタイト》
ユニオンモンスター
星7/水属性/水族/攻1000/守 500
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして、フィールド上のこのカードを自分フィールド上表側表示のモンスターに装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
装備モンスターは相手がコントロールする魔法の効果を受けなくなる。(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで、装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)

別イラスト版《メタル化・魔法反射装甲》に描かれたモンスターによく似た頭部をしたユニオンモンスター

こちらは装備モンスターの種族を選ばずに、相手の魔法への完全耐性を付与させることができる。
自身が最上級モンスター故に装備まで手間がかかるのがネックか。

このカードの派生モンスターとして、モンスター効果への耐性を付与できる《メタル化寄生生物-ソルタイト》も存在する。

【非OCGゲーム作品では】

『遊☆戯☆王デュエルモンスターズII 闇界決闘記(DM2)』で初登場。その時は《メタル化》という装備魔法であった。
特定のモンスターを別のモンスターに変化させる効果だが、DM2ではカードプールの関係上《デビルゾア》しかメタル化できない。
しかし変化後のモンスターも通常モンスターのため、こちらかを経由せず初めからそちらを召喚すればいいという問題がある。
そもそも機械族はフィールド魔法で強化されないため変化前より強化されているかは微妙。投入コストだけは低いが……
一応DM4では2体生け贄から変化させれば2体生け贄ラインを超えられるため、投入コスト節約できるだけまだマシな方か。
対応するモンスター2体は城之内デッキ専用のためこのカードも城之内デッキ専用……と思いきや何故か海馬デッキでも使える。いらねえ!

真DMではカードプールがDM2と同様のため《デビルゾア》専用。
……と思いきや、+《地雷蜘蛛》《TM-1ランチャースパイダー》を、+《聖なる魔術師》《エンシェント・エルフ》を融合召喚できたりする。
他にも魔法・罠カードを使った融合も可能であり、
《粘着テープの家》《機械改造工場》
《メタル化》《千年の盾の儀式》
《迷宮変化》《ゲート・ガーディアンの儀式》
《酸の嵐》《人形の儀式》
《魔菌》《ウィルスカード》
《電撃鞭》《サンダー・ボルト》
といったメタル化・機械化をイメージさせるパターンが見られる。
融合召喚で別のモンスターにするため融合元の強化はリセットされてしまうが、この「別のモンスターにする」点がミソ。
《デビルゾア》で攻撃→《メタル化》《メタル・デビルゾア》に変化→別のモンスターになったため《メタル・デビルゾア》で追加攻撃」
と一気にダメージを稼ぐコンボを行える。1ターンに1枚ずつしかカードを置けないルールがなければかなり強力だっただろう……



と、そんなこんなで一線級ではないながらも決闘者達の思い出として印象深い1枚となった《メタル化・魔法反射装甲》であったが…………









「メタル化」配備!

強化反射装甲で侵攻を弾き返せ!!


「なに!!リメイクだと!!」



2024年7月27日発売のパック「RAGE OF THE ABYSS」にて、リメイク&「メタル化」のカテゴリー化
さらに『城之内vsキース』を意識したカード達が収録されることが決定!!

原作ファンならお気に入りのデュエルとして挙げる者も多いあの一戦。
そこに登場したモンスター達のリメイク・名シーンを意識したイラストには懐かしさが浮かぶ。
何より印象深くも微妙な立ち位置だった《メタル化・魔法反射装甲》がリメイクされ、それらを現代遊戯王で扱えることに感動した決闘者達は数知れず。

肝心のそれらの効果は、元々のらしさを残しながらも現代遊戯王らしく強化や柔軟性がパワーアップ。
詳細は後述するが、原作で素体となったモンスターの種族であるドラゴン族・悪魔族が主軸のデッキでは出張採用も検討できるようになっている。
現代遊戯王におけるデッキ構築の幅広さにも影響を与えることとなった。

以下、テーマの動きの分かりやすさの為にリメイクされた「メタル化」から関連カードを解説していく。



【リメイク関連カード】

罠カード

  • 《メタル化・強化反射装甲》
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体をリリースしてこのカードを発動できる。
「メタル化・強化反射装甲」のカード名が記された通常召喚できないモンスター1体を自分の手札・デッキ・墓地から特殊召喚する。
その後、このカードを以下の効果を持つ装備カード扱いでそのモンスターに装備できる。
●装備モンスターは攻撃力・守備力が400アップし、魔法・モンスターの効果では破壊されず、相手は装備モンスターを魔法・モンスターの効果の対象にできない。
選択したモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。

リメイクされ、新たな力を得た「メタル化」。
イラストのモンスターもこれまでの面影を残しながらも、随一の頑強さが伺えるものとなっている。

その効果は素体となるモンスターをリリースし、自身の名が記されたモンスター(以下「メタル化モンスター」とする)を除外以外から特殊召喚
その後このカードを装備させ魔法だけでなくモンスター効果にも強固な耐性を付与させるという「強化反射装甲」の名に恥じない性能である。
何気に装備時のステータス上昇値も原作通りの400となってたりする。
一方で「破壊以外の対象に取らない効果」と罠全般への耐性は付与できない点には注意しよう。
この点は原作でメタル化モンスターが《落とし穴》《右手に盾を左手に剣を》の効果を受けた点を考えると、ある種の再現と言えなくもない。

ちなみにメタル化モンスターのテキストには「指定された種族のモンスターをリリースして発動した《メタル化・強化反射装甲》の効果で特殊召喚出来る」とある。
これはあくまでも正規手順に必要なリリース元の指定であり、《メタル化・強化反射装甲》の方には発動時にリリースするモンスターに指定はない
そしてメタル化モンスターは一度正規手順で特殊召喚すれば蘇生・帰還ができる特殊召喚モンスターで、《メタル化・強化反射装甲》は墓地からも特殊召喚可能。
故に、一度正規で出したメタル化モンスターを蘇生する場合には《メタル化・強化反射装甲》で指定された種族以外のモンスターをリリースしてもOKだったりする。


  • 《時の機械-タイム・エンジン》
通常罠
このカード名はルール上「メタル化」カードとしても扱う。
(1):自分フィールドのモンスターが戦闘または相手の効果で破壊された場合、その内の1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果でレベル5以上の機械族モンスターを特殊召喚し、自分のフィールドか墓地にこのカード以外の「メタル化」罠カードが存在する場合、さらに以下の効果を適用できる。
相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
その後、この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

『城之内vsキース』に決着をつけたカードである《時の機械-タイム・マシーン》のリメイク。
イラストでは決着シーン同様に飛び出しながらダーク・メガ・フレアーを放つ《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》が描かれている。
エンジンという名前は『遊戯王R』でキースが使った《エンジンチューナー》からか。

「メタル化」罠カード扱いされるためサーチが容易にでき、リメイク前同様破壊されたモンスターを直ちに場に戻すことができる。
この時条件が噛み合えば……要約するとメタル化を装備していたメタル化モンスターが場に戻れば相手モンスター全滅&バーンが発生する。
キースが語った時間差(フェイント)で反撃する」かの如き一撃をお見舞いすることが可能なのだ。
リメイクされたメタル化モンスターによる3000台バーン&ガラ空きになった相手に直接攻撃が決まれば、それこそワン・ショット・キルさえも見込める。

総じて「メタル化」の奥の手かつ、決まれば原作のようにデュエルに決着をつける切り札となり得るカードと言えるだろう。


  • 《メタル化・鋼炎装甲(フレイム・コーティング)
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):「メタル化・強化反射装甲」のカード名が記された自分フィールドの表側表示モンスター1体をリリースしてこのカードを発動できる。
「メタル化・強化反射装甲」のカード名が記された通常召喚できないモンスター1体を召喚条件を無視してデッキから特殊召喚する。
その後、このカードを以下の効果を持つ装備カード扱いでそのモンスターに装備できる。
●装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを墓地へ送る事ができる。

『SUPREME DARKNESS』で登場した、共に登場した《鋼炎の剣士》版のメタル化ともいえる、2枚目の新メタル化。

素体となる種族を選ぶ必要がある《メタル化・強化反射装甲》に対し、こちらはその名が記された下記のモンスター達を素体にすれば、どんなメタル化モンスターにも変身させることができ、メタル化モンスターを新たなメタル化モンスターに変身させるなんてこともできる。
ただし蘇生制限は満たさないこと、デッキからしか呼べないこと、耐性は一度きりなど、長所と短所が合わさっている点も覚えておこう。

原作では《炎の剣士》《メタル・デビルゾア》に魔法攻撃を反射され返り討ちに遭っており、このカードのイラストは「反射された攻撃を、こちらもメタル化して防いだIFのシチュエーション」を意識してるのではないかと言われている。


モンスターカード

最上級モンスター

  • 《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》
特殊召喚・効果モンスター
星8/闇属性/機械族/攻3400/守2400
このカードは通常召喚できず、レベル5以上のドラゴン族モンスターをリリースして発動した「メタル化・強化反射装甲」の効果で特殊召喚できる。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。
デッキから「メタル化」罠カード1枚を自分フィールドにセットし、このカードをデッキに戻す。
(2):相手が効果を発動した時に発動できる。その発動を無効にする。
その後、相手フィールドの攻撃表示モンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを相手に与える事ができる。

耐魔法装甲のフルメタル仕様となった《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》のリメイク。
イラストでは装備魔法《闇竜族の爪》も装備しており、メインデッキに入る「レッドアイズ」モンスター史上最高の攻撃力を得た*6

《メタル化・強化反射装甲》で特殊召喚する場合、リリース素体として「レベル5以上のドラゴン族」が必要となる。
【レッドアイズ】のみならずドラゴン族デッキなら楽々出張採用できる。【ビーステッド】と合わせれば他にドラゴン族が居ないデッキでも出しやすい。
ただし機械族になるのでドラゴン族サポートは受けられない点はリメイク前と変わらないため注意。

その効果は、まず手札から見せることで「メタル化」罠カードを《灰流うらら》を避けながらセットできる
これによりリメイク前の事故要因としての立場を解決している。
自身召喚用の《メタル化・強化反射装甲》だけで無くリメイク前の《メタル化・魔法反射装甲》などもセット出来るロマン仕様。
更に「効果を何でも無効」という強力な妨害+「レッドアイズ」お得意のバーン効果まで獲得。
《メタル化・強化反射装甲》による耐性&高攻撃力と合わせて、一線級の活躍をしてくれるだろう。

「無効&バーン効果」は、キースの《スフィア・ボム 球体時限爆弾》による爆破を防ぎ逆にダメージを与えた場面が元ネタと思われる。


  • 《メタル・デビルゾア(エックス)
特殊召喚・効果モンスター
星8/闇属性/機械族/攻3000/守2300
このカードは通常召喚できず、レベル5以上の悪魔族モンスターをリリースして発動した「メタル化・強化反射装甲」の効果で特殊召喚できる。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。
デッキから「メタル化」罠カード1枚を自分フィールドにセットし、このカードをデッキに戻す。
(2):1ターンに2度まで、相手が魔法・モンスターの効果を発動した時、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。

攻撃名「メタル・エックス・シザース」の名を冠した《メタル・デビルゾア》のリメイク。
イラストではその鋭い鉤爪をX字に振り回す姿が描かれている。やっと鉤爪攻撃できたね

《メタル化・強化反射装甲》で特殊召喚する際に必要なリリース素体は「レベル5以上の悪魔族」
前述した【ラビュリンス】のほか、【デモンスミス】でも採用することができる。

手札から見せて「メタル化」罠カードをセットできるのは《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》と同様。
こちらは相手の魔法・モンスター効果に反応して2回まで相手モンスターを破壊することができる。
1ターンに2体も破壊を行えるのは牽制としてオイシイが、効果自体を無効には出来ないこととやはり罠には無力な点には注意。
《メタル化・強化反射装甲》の耐性を活かして上手く立ち回ろう。

相手モンスターを破壊するのは《炎の剣士》《サラマンドラ》による魔法攻撃を跳ね返して返り討ちにしたシーンが元ネタと思われる。
罠にだけ反応しないのは《落とし穴》で破壊されたが故か。


  • 悪魔獣(あくまじゅう)デビルゾア》
効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2600/守1900
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドにモンスターが存在する場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードが手札に存在する場合に発動できる。このカードを守備表示で特殊召喚する。
自分の墓地に「メタル化・強化反射装甲」が存在しない場合、さらに相手は自身の手札からモンスター1体を特殊召喚できる。
(3):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「メタル化」罠カード1枚を自分フィールドにセットする。

《メタル・デビルゾア》の素体となった《デビルゾア》二つ名を冠してのリメイク。

王国編のルールを意識してか、相手モンスターがいる場合にリリースなしで召喚or無条件で守備表示で特殊召喚することが可能

後者は相手にも手札からの特殊召喚を許すが、上手く立ち回れば城之内を罠にハメたキースのように相手を罠にハメられるかもしれない?
このカードも「メタル化」罠カードをセットでき、そのまま《メタル・デビルゾアX》に繋げられる。
容易に召喚・特殊召喚可能な最上級モンスターであるため、各種素材やアタッカーとしても優秀といえる。


  • 真紅眼の鋼爪竜(レッドアイズ・メタルクロウドラゴン)
効果モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの裏側表示カード1枚を墓地へ送って発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合、自分フィールドか墓地に「メタル化・強化反射装甲」が存在していれば発動できる。
自分のデッキ・墓地から「メタル化」罠カード1枚を手札に加える。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は「メタル化」罠カードをセットしたターンでも発動できる。

『ALLIANCE INSIGHT』で登場した、《真紅眼の黒竜》《闇竜族の爪》を装備した状態でのリメイク。
キース戦で装備された《闇竜族の爪》だが、アニメDMでは《真紅眼の黒竜》本来の持ち主である竜崎が城之内戦で使用しており、この姿の発出もこの『城之内vs竜崎』だったりする。*7
装備してるのにステータスが変わってない?なんでか完全復活パーフェクト城之内様がチラつく?知らんなぁ

セットカードをコストにすれば簡単に特殊召喚でき、各種素材やアタッカーとしても使いやすい。
それまでは罠カード故に受動的な動きを強いられていた【メタル化】には画期的な、セットしたターンに「メタル化」を発動できる効果を持ち、セットした《メタル化・強化反射装甲》をコストにしていれば、そのまま(2)の効果で回収し、(3)の効果ですぐさま万能無効持ちの《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》へと繋げられる(ただし“デッキ”の一文のせいで(2)の効果がうららに引っかかる点に注意)。


上級モンスター

  • 鋼炎の剣士(メタルフレイム・ソードマン)
特殊召喚・効果モンスター
星6/炎属性/機械族/攻2500/守1600
このカードは通常召喚できず、レベル5以上の戦士族モンスターをリリースして発動した「メタル化・強化反射装甲」の効果で特殊召喚できる。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。
「鋼炎の剣士」以外の「メタル化・強化反射装甲」のカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加え、このカードをデッキに戻す。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手が効果を発動する度に、このカードの攻撃力は300アップし、相手に500ダメージを与える。

『SUPREME DARKNESS』で登場した、メタル化の被害者であった《炎の剣士》もまさかまさかのメタル化。

《メタル化・強化反射装甲》で特殊召喚する際に必要なリリース素体は「レベル5以上の戦士族」。海外先行で強化された【炎の剣士】でも採用できるが、名称にシナジーが無い点には注意。

「メタル化」罠カード以外にも《メタル化・強化反射装甲》の名が記されているカードなら何でもサーチできるが、セットではないのでうららに防がれる点に注意。
それとは別に、《真紅眼の鋼炎竜》を思い出させる「効果反応バーン+自己強化」効果を保有。メタル化の耐性と合わせれば、相手を消耗させる壁役としての活躍が見込めるだろう。

ちなみにこのカードのステータスは《炎の剣士》《サラマンドラ》で強化された際のステータスと、レベルも原作の《炎の剣士》と同じだったりする。


下級モンスター

  • 鋼鉄の幻想師(メタル・イリュージョニスト)
効果モンスター
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「メタル化」罠カード1枚を自分フィールドにセットする。
自分の墓地に「メタル化・強化反射装甲」が存在する場合、さらに自分は1枚ドローできる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードのレベルは相手ターンの間4つ上がる。
(3):種族を1つ宣言して発動できる。このカードは相手ターン終了時まで、宣言した種族になる。

メタル化をコピーした《ものマネ幻想師》メタリックな外見となってリメイク。
構えた鏡には《メタル化・魔法反射装甲》に描かれたメタル化モンスターが映っている。

こちらも「メタル化」罠カードをセットでき、場合によってはドローも可能。
ただしドロー効果のせいでうららにひっかかる点に注意。

強力なのはもう一つの「レベル上昇&種族変更」効果で、メタル化モンスターのリリース素体として代用できる。
ステータスの低さを活かせばサーチやリクルートも簡単なので、リリース素体に困ったらありがたく活用させていただこう。

レベル上昇効果は原作の《ものマネ幻想師》がレベル5だった点が元ネタ。


魔法カード

  • 《迫り来る機械(マシーン)
通常魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):「メタル化・強化反射装甲」のカード名が記されたモンスター1体か「メタル化」罠カード1枚を自分のデッキ・墓地から手札に加える。
(2):自分フィールドに「メタル化」罠カードが存在する場合、墓地のこのカードを除外し、相手フィールドの守備表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを表側攻撃表示にする。

原作121話のタイトルを冠した魔法カード。
アックス・レイダー《『守備』封じ》させて《メタル・デビルゾア》でトドメを刺そうとしたシーンが描かれている。
キースが城之内の罠にハマるというマヌケなシーンに繋がるところなのは触れないであげよう

「メタル化」罠カードだけでなくメタル化関連のモンスターもデッキ・墓地と幅広くサーチできるが、うららに引っかかる点に注意。
墓地からの《『守備』封じ》効果で丸腰になった相手モンスターを攻撃してトドメを刺せれば爽快だろう。攻撃反応罠に引っかかって絶望しても泣くなよ


ちなみに、上記のシーンが描かれた120話のタイトルは『鋼鉄の襲撃者』である。


【余談】


強力な効果を得た《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》《メタル・デビルゾアX》
しかしどちらも単体では効果が発動した際「無効にするが破壊はしない」「破壊はするが無効にしない」と、少し惜しい点が目に付く。

しかし片方ずつでは惜しくとも、この2体が場に揃えば……
「通したくない効果は《レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン》で防ぎ、通してもいい場合は《メタル・デビルゾアX》で破壊」
と強固な盤面が完成する。

そこに近年頻出している「キースが遊戯王初心者に優しくレクチャーする、良識ある遊戯王上級者に改変されるコラ画像」が融合事故。
結果、メタル化リメイク決定の際に
「メタル化は城之内とキースの友情のカード」「キースが城之内に託した魂のカード」
などなど、新しい存在しない記憶ネタが決闘者の間で横行する珍事も発生したのだった。
奇しくも「メタル化」カードとしてリメイクされた《時の機械-タイム・マシーン》は『遊戯王R』にて城之内がキースの物を(勝手に)借りて使用*8し、決闘後にキースに返却すると言う流れで登場しており、まるで友情のカードの様な扱いがされていた。冷静に考えると盗んだカードを本来の持ち主に返しただけなのだが

リメイク前メタル化モンスターの救済?知らん、そんな事は俺の管轄外だ



「フフ…バカめ…罠カード発動!!」

「『クソ項目』は良項目化し追記力・修正力がUP!!」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 城之内克也
  • 天上院吹雪
  • 江戸川
  • 真紅眼の黒竜
  • デビルゾア
  • 罠カード
  • 通常罠
  • 王国編
  • 遊戯王GX
  • メタル化・魔法反射装甲
  • 機械族
  • リメイク
  • バンデット・キース
  • ステップ・ジョニー
  • 攻撃力アップ
  • メタル化
  • ゲーム付録カード
  • 原作出身
  • 装備カード化
  • 遊戯王OCGデッキ項目
  • 炎の剣士
最終更新:2025年03月08日 22:37

*1 このパックには《レッドアイズ・ブラックメタルドラゴン》も別イラストで収録された。

*2 順番としてはその2種の3日後、このカードより早く《鎖付きブーメラン》も登場している。ゲームボーイソフト付属カードであり、一般向の再販は2年以上後であったが。

*3 この相性を評価されてか、マスターデュエルでのラビュリンスのシークレットパック「悪魔の城に潜む罠」には《メタル化・魔法反射装甲》が収録されている。

*4 闇遊戯と杏子のデート回にて、ゲームセンターで杏子とダンスバトルゲームで対戦したナンパ男。アニメでは杏子を巡って闇遊戯とデュエルする、プロダンサー志望という彼自身の掘り下げがなされるなどして出番が増加した。

*5 ちなみにテキストは全て召喚条件である。

*6 《真紅眼の黒竜》の攻撃力2400+《メタル化・魔法反射装甲》での上昇値400+《闇竜族の爪》での上昇値600=3400

*7 原作ではキース戦で唐突に登場した《闇竜族の爪》を、《真紅眼の黒竜》と共に竜崎から貰ったと解釈する為の補完であると思われる。

*8 ちなみに初使用vsメンド・シーノ戦ではなんの前触れも説明もなく使用していたので混乱する読者もいた。vsキース戦で初めて「準決勝後にキースが放置していったカードからくすねた」と言う経緯が明かされた。なお、城之内は「デッキ置いてどっか行ったお前が悪い(意訳)」と開き直っている。