イズマ・コロニー

登録日:2025/02/04 Tue 19:02:35
更新日:2025/05/16 Fri 10:52:42NEW!
所要時間:約 4 分で読めます




直径6.4キロのスペース・コロニーは
113.5秒に1回回転し1Gの遠心力を生み出している
私たちを地面に押し付けているこの力は
本物の重力じゃない


イズマ・コロニーは、機動戦士Gundam GQuuuuuuXに登場するスペースコロニーである。
スペースコロニーがどういったものかについては、スペースコロニー(ガンダムシリーズ)を参照のこと。

【概要】

一年戦争開戦後に中立を宣言したサイド(コロニー群)、「サイド6」に属するコロニー。
物語開始時点で主人公、アマテ・ユズリハ(マチュ)、ニャアン、シュウジ・イトウを始めとする面々が住んでいる。

名称であるが、脚本の榎戸氏が『日本の古い地名にも聞こえるし、コロニーっぽくもあるような名前』を求められた際に『イズモ』を提案し、さらに監督の鶴巻氏によって一文字変えたとのこと。*1

中立地帯であるサイド6はこれまで何度も描写されてきたが、総じて悲惨な戦地からは遠い、比較的平穏な場所として描かれてきた。*2
イズマ・コロニーもその例に漏れず平和なようだが、難民問題や非合法の賭け試合「クランバトル」といった不穏な要素も見受けられる。

コロニーの基幹設備の維持管理は「コロニー公社」が行っている。正史では地球連邦政府が管轄する公社だが、連邦軍が宇宙から撤退した『GQuuuuuuX』の世界においてどのような形態の組織かは詳細不明。



【構造】

コロニーとしては開放型*3となっている。

〔居住区〕

文字通り人が住んでいる部分。太陽に近い側。宇宙港(商業港)もある。
ガラス製の採光窓(河)と人々が暮らす地上部分が交互に設置されたシリンダー状の構造となっている。
  • 運河(水が流れる方)がある。
  • 四季が設定されている*4
等、環境は良好な様子。太陽に近い側(商業港に近い側)の方が治安が良いらしい。

採光窓は六角形状の巨大ガラスが幾つも繋がったハニカム構造となっている。

〔工業区〕

居住区でない方の部分。太陽からは遠い側となる。
宇宙から見ると壁面に大量のジャンクヤードが増設されており、歪な形状となっている。
こちらにも宇宙港(工業港)が存在する。

後述のネノクニが「第二工業団地方面」とあるため、おそらく工業区側にも住宅等は存在する。

〔地下隔壁通路〕

コロニーの壁内部に存在する整備等に使うトンネル。住民にとっては「地下」、ということである。
コロニー公社の管理の手が行き届かず、非合法な形で利用されているところもあるとのこと。

エアロックも存在し、5秒間だけならコロニー公社の記録に残らない形で開け閉めができる。
「非常出口」「FIRE EXIT」とデカデカと書かれた非常口もあるため、万が一事故でエアロックが開いても安心である。



【行政】

少なくともサイド6の首都にあたるコロニーではないようで、大統領主席補佐官がコロニー入りするだけでちょっとしたニュースになるほど。
マチュの母親が「監査局」に務めているほか、巨大なビルを構える「軍警察」という組織も存在している。

サイド6全体の話となるが、「大統領主席補佐官」なる職位があることから、サイド6には「大統領」が存在することになる。
なお、大統領官邸は「パルダ(・コロニー)」にあるとのこと。本作初出ではなく、正史でフラナガン機関が存在したコロニーである。

なお、大統領主席補佐官とは現実の米国であれば大統領に次ぐNo.2の実力者と言われることもある職位。辞退しつつも大統領の強い要請でこの職に就いたという「」の実力と信頼の程が伺える。

〔ジオン公国との関係〕

一年戦争時は高い工業力を背景に中立を保ったサイド6。
現在もジオン側からは「独立国家である」とみられており、サイド6にはジオン側の大使館もあるらしい。
だが、その関係はどうも対等なものではないようだ。

まず、劇中でジオン軍がコロニー内に侵入した際に「占領時代に逆戻り」と嘆くコメンテーターの発言があったことから、一年戦争後のいずれかの時期、サイド6はジオン軍に占領されていたことがあったらしい。

そして、サイド6とジオン公国の間には何らかの地位協定が締結されていることが度々言及されている。
詳しい内容は不明だが、劇中描写から以下のことが分かっている。
  • ジオン国民(軍人に限る?)がサイド6内で法に触れても、地元警察は引き渡し要請に応じる義務がありジオン公国側の司法で扱われる。ただし現行犯逮捕の場合は適用されない。
  • サイド6内部は未だにジオンの管制空域下にあるため、コロニー内に戦艦が突っ込んできたりしてもサイド6側は大っぴらに文句が言えない。*5
  • 赤いガンダムの捜索については地位協定の適用外であり、ジオン側に優先権がある。このため、赤いガンダム絡みと立証できれば割と無茶も通るらしい。作品は違うが、ルパン絡みなら天下御免で行動できる銭形みたいな話になるのだろうか。

〔監査局〕

現状、詳細不明の組織。ただし主席補佐官のイズマ入りの際に出迎えに向かったのが監査局のタマキ・ユズリハ(マチュの母)であることを考えると、イズマ・コロニーの行政における最上位の組織であることは間違いない。
ただ、監査と名の付く組織が政府高官の出迎えに向かった理由は今のところ謎である。

〔軍警察〕

一年戦争後、ジオン公国の増長を警戒したサイド6が「沿岸警備隊(コーストガード)」を再編して結成した組織。
戦力としてジオン公国から戦後に払い下げられたザクを改修したものを使用している。

パイロットスーツはヘルメットにチューブが接続された独自のものを採用。「マルモ(おそらく違法MSの意)」や「マルツイ(追跡・捕縛)」といった特有の隠語を使う。また、「装甲機動隊」なる特殊部隊が存在する。

サイド6政府全体の意向かは定かではないが、とにかく排他的な気質。
とりわけ難民を目の敵にしており、街角で厳しく取り締まったり、難民街では足元を気にせずMSで着地し「どうせ違法建築だから」という理由で難民の家を無警告で破壊。装備や残骸を躊躇なく周辺にばら撒き多数の負傷者を出すなど彼らに対してはかなり横暴。
そのため難民は無論、タマキのような政府高官からも評判が悪いようだ。
ジオン公国への警戒心も強く、ジオンの士官を現行犯逮捕した際もだいぶ手荒く扱った様子(ただしこの時は「軍用機でコロニーに無断侵入した挙句内部で戦闘しておきながら黙秘」と洒落にならない真似をされており、多少手荒になるのは無理もないが)。

一方、一般市民からはジオン軍の無茶な行動に対し対応が不十分と抗議されるなど、板挟みの苦労を味わっている側面も。

下記の軍警ザクのカラーリングや選民思想の強そうな隊員の態度から、ティターンズマンハンターがモチーフではないかと一部の視聴者からは噂されている。

軍警ザク

払い下げられたザクをリペイント&改修した機体。
通常機はネイビーブルーに塗装されており、左腕に装備された盾には白で「警察」と書かれている。肩に小さなパトランプまで付いており、パトレイバーならぬパトMSということだろうか。
特殊部隊仕様のカスタム機もあり、こちらは黒い機体色でパトランプは後頭部にある。更に通信用アンテナを増設した指揮官仕様も存在。
装備には以下のようなものがある。
  • 電磁警棒:イン⚪︎ラムを彷彿とさせる武装。MSの無力化用だろうか。
  • 刺股:ザクの身長と同じぐらいの長さ。軍警ビル前に立っていた機体が装備。
  • モップ:居住区外壁の落書きを掃除するのに使用。宇宙空間で効果はあるのだろうか。
  • ザクマシンガン改:特殊部隊機が使用。マガジンが通常のザクマシンガンとは異なり、ボックスマガジンとなっている。
  • 増設ブースター:特殊部隊機が使用。プロペラントタンク付きの大型なもので、緊急出動やMS追跡に使う模様。現着後はその場でパージする。

運用時は2機一組で行うMAV戦術を取るのが基本の様子。



【産業】

ジオン軍から払い下げられたザクを利用するジャンク屋が大量に居ることが確認されている。

また、工業区に大規模な工業団地が少なくとも2つ以上存在するようだ。

〔民間ザク〕

モノアイが青色になっているのが特徴。これは戦闘用プログラムが外されていることを表している。
ペンチ状のアームに換装し、「黒潮建設」とペイントされた機体などが確認されている。なおこの黒潮建設、同じくカラー作品であるエヴァにも名前が登場している。

作中人物の発言から、パイロットには元連邦軍人が多いことが窺える。雇用対策にもなっているらしい。

〔太陽光遠心炉〕

立方体の物体が多数コロニー周辺に浮遊しているが、これは整形したデブリで工業区外周にある官民共同の「太陽光遠心炉」に投入している。描写から太陽光を反射・集中させたエネルギーを利用する溶鉱炉で、ソーラー・システムと原理は同じ。これによりデブリを溶解した上で、コロニー自転で生じる遠心力による比重差を利用して洗煉を行っていると推測される。

1話で描写されているように整形デブリは多数が浮遊していて、業者が回収しても投入待ちの渋滞が生じており炉の処理能力が追いついていないのが現状。
一因としてジャンクの買取価格の上昇があり、その原因はジオンの積極的購入と噂されている。




【文化】

日本語が準公用語に採用されているらしく、劇中では路線案内図や道路交通案内図といった様々な部分が日本語で表記されている。

また、戦後は合法・非合法問わず多数難民が押し寄せた結果社会の多様化が進んでいるとのことで、後述する「ネノクニ」では日本語や英語以外に中国語表記の看板やハングル語の落書きがみられる。

〔通貨〕

単位は「ハイト」。

なお、「ハイト」の初出は機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争であり、同作内のサイド6・リボーコロニーにて使われていた。同作内の物価が同様に適用されるとした場合、
  • ウイスキーの水割り:3ハイト5クール
  • コロニー間のシャトルチケット:520ハイト
となる。1ハイト150円ぐらいの感覚だろうか?

本作内では以下の物価が提示されている。
  • 地下鉄の料金:1.35ハイト
  • マチュの電子マネー残高:29.41ハイト
  • マチュの想像内での賠償金額:200万ハイト
  • インストーラーデバイス:5000ハイト
  • オンラインカジノの賞金:573.25ハイト
  • 中古のスペースグライダー:安くて15万5千ハイト

5000ハイトでかなりの大金とのこと。物理貨幣の制度は不明だが、シュウジはデバイス代を何らかのコインで支払おうとしていた。
……5000ハイト相当なら諦めが良すぎるし、見た目通りのはした金だったら支払いどうする気だったのだろうか。

〔スマートフォン〕

イズマ・コロニー特有の文化ではないだろうが、現地の文化を示すものとして紹介する。

文字通り、現代日本にも普及するスマートフォン。画面がひび割れてもしっかり機能してくれる。
難民の少女でも持っているため、安価に手に入れる手段もあるようだ。…盗んだ可能性もあるが。
劇中ではスマホを使い、紛失防止タグで無くしたものを追跡するシーンもある。

日用レベルで使えるということは、ミノフスキー粒子による通信妨害は殆ど起きていないことの証左といえよう。

〔ウェブサイト〕

以下の3種類が確認されている。

Foolypedia

百科事典サイト。型番を入れれば非合法パーツのことまで分かる*6など、掲載されている内容はかなり広範な模様。
戦争の英雄の記事もあったが、掲載されていた写真は白黒だった。軍事機密なのだろうか。
なお、『Fooly』は監督の過去作である『フリクリ(Fooly Cooly)』から来ている可能性が高い。

動画配信サイト

You⚪︎ubeそっくりのサイトでニュースを配信する「RCB」の公式チャンネルや、後述するクランバトルの配信サイトなどが確認されている。

後者であるが、クランバトル自体は違法であるはずなのに動画の視聴はスマホやバーのTVから簡単に行える様子。インターネット黎明期のアレコレが思い出される。

ニュースサイト

正確にはマチュの想像の中での登場。「日昇新聞」という新聞のWeb版。由来は「サンライズ」だろう。
自分がもしトップニュースを飾ることになったら、と考えた彼女は渋面を作った。
ガイアとオルテガは「PRSHOT」というメディアでマッシュの不倫報道を目にしているが、劇中描写からして2週間程前のニュース*7のため、これは遅れて来た他サイドのニュースの可能性もある。


〔クランバトル〕

一年戦争後、民間にも大量に払い下げられたジオンのMSを使ってジャンク屋等が始めた賭けバトル。かなりの大金が動くようで、キャンセルしたりしたら身代が傾く模様。

戦闘は2vs2で行う「MAV戦」が基本。頭部を壊されたら負け扱い。銃火器の使用もありなので命の危険もある。参加者にはジオンや連邦の元軍人もいる様子。

なお、払い下げられたMSは戦闘用プログラムを使うための「インストーラーデバイス」は外されており、本来ならザクマシンガン等の使用は不可能。しかしデバイスが闇市場で高額で取引されているため、資金さえあれば軍用機並みの重武装も可能となる。ちなみに手に入らない場合、素手で殴り合う他なくなるようだ。

クランバトルのクラン

  • ポメラニアンズ
「カネバン有限公司」のクラン。元々はジェジーとナブがパイロットだが、成り行きで主人公マチュ(登録名同じ)とハラヘリムシことシュウジが参加する。
  • フォースネークアイズ
マチュが初めて対戦したクラン。カスタムされたザク2機を使用している。
ザクマシンガン、閃光グレネードといった重装備をしていることから、ある程度豊富な資金を有していることが伺える。
現役ジオン軍人の解説によれば「MAVの基本に実に忠実」。同伴していた若きパイロットの推察によれば、パイロットも元ジオン兵である可能性があるとのこと。
パイロットの登録名は「PYRO」と「YETI」。
  • ファットマヴ
第4話冒頭でポメラニアンズが勝利したクラン。パイロットは「オーバーウェイト」と「ラブハンドル」。
それぞれ左肩を赤・青にペイントしたザクを使用。
  • CRS
内実は軍事警備会社ドミトリーの宣伝クラン。それだけに装備は軍用レベルで、従来は軽キャノンを運用していた。
第4話では横流し品のゲルググ2機をカスタマイズして投入。この時のパイロットは「MAMAMAJO」ことシイコと「HAL」ことボカタ。
  • バイナリーズ
GGGとOOOこと、元ジオン公国エースパイロットのガイアとオルテガのクラン。「黒い三連星」から一つ減った「連星」を意味する。
使用MSは一年戦争から2人が愛機としたリック・ドム。
  • トゥエルブオリンピアンズ
クランバトルランキングのトップに座するクランで、名はギリシャ神話のオリュンポス十二神を意味する。

この他、第4話でマチュが見ているリーダーボードには「FRED MARTIANS」、「GOLFSTROM」、「ZUMTHORS」といったクラン名が表示されている。

〔出版文化〕

マチュの私物として「宇宙の歩き方・地球」という書物が確認されている。その他の出版物は登場していないが、少なくとも学校の教室にプリントを貼る文化は残っている。

〔フードデリバリーサービス(Deli Eats)〕

いわゆるU⚪︎er Eats。広く普及している様子で、後ろ暗い目的がある時に変な場所に向かう際の隠れ蓑にピッタリ、のはずだ。

〔ドラッグストア〕

存在していること、少なくとも絆創膏は売っていることが確認されている。
絆創膏のパッケージには「ADHESIVE BANDAGE」とデカデカと書かれている。

〔愛媛みかん〕

主人公の一人、ニャアンの想像の中で登場した。正確には「愛媛みかん」と書かれた段ボール箱である。
ニャアンは他コロニーからの難民であるため確定ではないが、イズマ・コロニーには高確率で「愛媛みかん」が存在するということになる。

実はガンダム世界に日本の果物が登場するのは初めてではなく、初代ガンダム劇場版では「青森りんご」の段ボール箱などが登場する。
真面目に受け取るなら、日本の果物はブランド化に成功したと見るべきだろうか。



【主な施設/場所】

〔地下鉄〕

日本の地下鉄を思わせる鉄道網。路線図を見る限り、複数の環状線を含むかなり複雑なシステムの様子。
劇中では「CL環状6号線」が登場。同線の路線図には「第二工業団地方面」の文字が確認できたため、居住区と工業区を結んでいる路線と思われる。

マチュはこれを使って通学や塾通いを行っている模様。
清潔さと治安は日本並みのようで、車内で昼寝もできるし、夜遅くになっても17歳の女子高生が安心して利用できるようだ。

駅名はカムデン、キャリントン、アールコート、イフヤ、ネノクニなど。

なお、路線図に「蒲原線」、「ジンガミネ」、「オオカンバラ」といった名前が見られるため、地名等のモチーフは新潟県であると推測されている。「イフヤ」も新潟の地名が元らしいとのこと。

〔ハイバリー高校〕

マチュの通う高校。サイド6の中でも有数のお嬢様学校とのこと。
制服は空色のシャツにストライプのネクタイ、スカートもシャツと同色の空色である。マチュは白のセーターも着ているが、他の生徒は着ていないため勝手に身に付けている可能性がある。
授業風景等は描写されていないが、少なくとも進路指導はある様子。

ちなみに生徒のレベルであるが、「スフィンクス」と答えるべきところを「ピラミッド」と言ってしまうなど、少なくとも地球に関する知識は少々怪しい様子。コロニー育ちなので仕方がないが…
なお、本項目冒頭のコロニーに関する文章はマチュの独白という形で流れるため、彼女らの宇宙に関する知識は現代人を凌駕している可能性が高い。
一方でマチュが非合法のクランバトルに参戦しているのは言うに及ばず、親のアカウントでオンラインカジノに興じている生徒もおり、退廃的な一面も見られる。

施設に付いてだが、お嬢様学校なので教卓や机には伝統的なデザインが採用されている。
また、敷地内には立派な飛び込み台が付いたプールがあり、マチュはかつてここから逆立ち→飛び込みという曲芸染みた行為をやってみせたことがある。

〔マチュの自宅〕

高層マンションの最上階に存在する。政府官舎らしい。
現在はマチュと母・タマキの二人暮らし(外交官の父は単身赴任中)。
通っている学校のグレードも合わせて考えると、サイド6内でも相当裕福な暮らしをしていることが伺える。

ダイニングキッチンと風呂の構造は葛城ミサトのマンションのものによく似ている。
制作会社がスタジオ・カラーなので遊び心を利かせたと思われるが、風呂に窓がある等、間取りは明らかに異なる。

マチュは地球や海への憧れからか、自室には地球儀や多数のクラゲの写真を飾っている。

〔軍警ビル〕

正式名は軍警察総局と言い、その名の通り軍警察の本部。居住区の中心に位置する黄金色に輝く巨大ビルであり、その大きさは周辺の高層ビル群一区画に相当するほど。
桜田門にある警視庁本庁舎を縦横2倍にした感じだが、なぜそんなにデカいのだろうか…?

劇中に登場したのは取調室。また留置場は存在するようで、とあるジオン兵はここでマグショットを撮られるハメになった。あと、建物の大きさに比例するが如く、玄関前の階段がやたらと長い。

〔ビルの上に立つ神社〕

ビルの上に建立された神社...というより祠か。現代日本でも都心などで見かけることがある。劇中描写から、マチュが通う塾に比較的近い場所に存在する模様。

祠の周りにはお稲荷さんが鎮座しており、参道には灯篭が2つ立っている。参拝時はビルの壁面に付いた階段から屋上まで直接登れるため、ビル内を通過する必要がない。

ただ、ビルの屋上にある割にキチンとした柵が設置されていない。こんなところで大立ち回りして大丈夫だろうか…?

〔ネノクニ〕

CL環状6号線の終点駅の名前であり、その周辺の地区名。隣駅はイフヤ。第二工業団地の近くにあるらしい。元ネタは恐らく「根の国」。
一年戦争によって生じた非合法難民が集まっている地区であり、違法建築が折り重なった難民街が形成されている。
街中には使われなくなった地下隔壁通路へと続くハッチやエレベーター跡らしき穴が残されている。

制作陣曰く民主化運動中の香港の街並みをモチーフにしたようで、「福」をひっくり返したマーク(倒福)*8がザクの胸に付いていたり、道端で中華鍋を振る人の姿が見られたりする。

〔カネバン有限公司〕

ネノクニの一角に事務所を構えるジャンク屋。実のところ、他にも色々な商売に手を染めている様子。
事務所のある雑居ビルの地下にはザクを秘匿している格納庫が存在する他、クラバ観戦は別途使用している区画ユニットで行っている。
「全員全果」*9と書かれた額縁が飾ってある。

ちなみに「有限公司」は現実の中国や台湾に存在する会社の形態であり、日本語だと概ね株式会社といった意味合いになる。


追記・修正は葱抓餅*10を食べながらお願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダム
  • 機動戦士Gundam GQuuuuuuX
  • ジークアクス
  • サイド6
  • スペースコロニー
  • 日本文化
  • 宇宙世紀
最終更新:2025年05月16日 10:52

*1 『大ヒット御礼舞台あいさつ』のインタビューより。

*2 『大ヒット御礼舞台あいさつ』のインタビューでは『平和ボケ』『カリカチュアされた日本』と表現されている。

*3 ソーラーパネルと採光窓があり、太陽光でコロニー内を照らす方式。対する密閉型は窓が無く、中心軸に疑似太陽光ライトを置く

*4 マチュのフィギュアに夏服と冬服が存在する

*5 戦艦ソドン側がミノフスキー粒子散布をしていない=戦闘行為をする姿勢を見せていないので強硬策も取れなかった可能性がある。

*6 現実のWikipediaも非合法な代物についての情報は結構あるので不自然ではない。戦時中は合法だったことも記載されている。

*7 マチュの初バトルが6月9日で、ニュース日付が6月11日、2人が読んだ時点でマチュは5回クラバに出ている

*8 「福が来ますように」という中華圏の験担ぎの一種。日本で言うところの招き猫的なもの。

*9 恐らくは仏教用語の一つ「善因善果」のもじり。意味としては善行をすれば必ずそれが良い報いとなって自分に返ってくる、というもの。

*10 刻んだ葱を混ぜた生地を焼いた物に卵やベーコンなどを挟んで食べる、主に台湾やシンガポールといった東アジア圏のポピュラーな屋台料理。