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シューティングツクール95」を以下のとおり復元します。
*シューティングツクール95
【しゅーてぃんぐつくーるきゅうじゅうご】
|ジャンル|シューティングゲーム作成ソフト|&amazon(B00005ODCT)|
|対応機種|Windows 95~XP|~|
|発売元|アスキー|~|
|開発元|アジェンダ|~|
|発売日|1998年1月23日|~|
|定価|9,800円|~|
|廉価版|VALUE!:2001年11月21日/3,800円|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|ツクール95の中では知名度低し&br()一度に出せる敵の弾に制限あり&br()出来は及第点だが他に良いツールはあるか&br()|~|
|>|>|CENTER:''[[ツクールシリーズリンク>ツクールシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
Windowsに初めて対応した『シューティングツクールシリーズ』の一作。タイトルの最後に「ツクール95」というタイトルが付く作品群の一つ。~
『95』というタイトルだが『シューティングツクール98』より発売は後、というよりこちらが98年に発売されている((シューティングツクール98のタイトルの由来は、PC-98で展開されたことにちなむ。))。~
製作は『[[RPGツクール4]]』で何かとお騒がせだったアジェンダ、本作はそれより前に発売された作品である。~
ただし本作はアップデートに対応していたため、ツクール4ほど悪評は集まっていない。~

それでも仕様の壁や修正しきれなかったバグはあり、ツクラーを悩ませてしまった。~
ただ、アジェンダ製らしくその仕様に反した機能美は当時としてはなかなかのもので、どこか魅力を感じるツールでもあった。~
本作は一応『シューティングツクール』と名のつく作品の中では最新作である。その後本作の機能は『[[アクションゲームツクール]]』の中に実質集約された。

**評価点
-初心者にやさしい設計
--後のツクールシリーズと同じく、上級者はやりこめば良いゲームがつくれるようにはなる。

-これまでのツールにはない機能の実装
--ステージの途中にイベントが設置出来るようになった。この機能の実装により、ステージ中のスクロール方向転換に対応した。
--Windowsに対応したことで間口が広がった。それでもマイナー感は否めないが。
--その他、ショップ強化などのシステムも実装され、より当時のシューティングにおける最新的な要素を取り込んでいる。

-他ジャンルのシューティングが製作可能に
--シューティングツクールと言えば横スクロール系列がメインだが、本作はトップビューやカーソル指定式のアクションなどが製作可能。

-速度調整をツールがやってくれる
--通常のスクリプトだとこの点は当然自分で計算しなくてはならないが、本ソフトはその手間を省いてくれる。

-変数機能が存在すること
--『RPGツクール95』では何故か変数の要素が除外されたため、本作は意外と大きな評価点となっている。
--この変数の概念は、『ツクール4』でも上手く作用している。同社は変数に対する理解だけはしっかりしていたと言える。

-意外と広い拡張性
--スキルを要するものの、仕様の穴を抜けて仕様以上の芸当が出来るという点は他のツクールと同様である。

**問題点
-厳しい出現制限
--敵弾が60までしか出せず、いわゆる弾幕ゲーは製作が難しい。
--ただし、敵本体を含めて出現させる数を増やすといった荒業でどうにか出来ないこともない。
--ちなみにチップの出現可能数は通常敵が100体、中ボス10、ボス1、爆風は味方含めて80となる。
---これを組み合わせることによって、擬似的に敵弾を増やすことは可能。

-画像がbmpファイル仕様のため、処理落ちが目立つ
--重いデータを復数表示させようとすればあっという間に処理落ちする。この辺りは製作者の匙加減一つではあるが…。

-イベントのコピーが出来ない
--他のツクールの大半で出来た機能が何故か搭載されていない。

-細かいバグが放置されている
--一応、製作上致命的かつ目立つバグはほとんど解消されたがいくつかは放置され、そうこうしているうちにアップデート対応は終わってしまった。

**総評
「ツクール4を作ったアジェンダ製作」と聞いて身構えるかもしれないが、本作はそれほど出来の悪いツールではない。~
不便さはところどころ目立つが、少なくとも有名所のシューティングゲームと同系統のものを作ることは概ね可能である。~
ツクール4は「バグと一部仕様の不釣合いさえなければ良い作品」だったが、本作を省みるに同社のポテンシャル自体は低くないのである。

バリュー版なども登場したものの、他のツクール95シリーズに比べると普及率が低く知名度も高くない。~
当時は他に優良なツールがあり、本作をわざわざ選ぶ必要性が薄かったためである。~
コンテストパーク応募作品の中でも、本作製ゲームが極端に少なかった事からもそれが窺える。~

先の通りシリーズは続かず、以降は『アクションゲームツクール』に血脈を託した。~
だが、残念ながら当の後継作によって、それもまたすぐに絶えてしまうのであった。

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