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初稿投稿日: yyyy/mm/dd 追記修正歓迎
#areaedit
*タイトル
【読み】
|ジャンル||~|
|対応機種||~|
|発売元||~|
|開発元||~|
|発売日| 年 月 日|~|
|定価|, 円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO: ()|~|
|廉価版| : 年 月 日/, 円|~|
|配信| : 年 月 日/ |~|
|備考| |~|
|判定| |~|
|ポイント| |~|
//#contents(fromhere)
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**概要
**評価点
**賛否両論点
**問題点
**総評
**余談
#areaedit(end)

一般的な編集の練習などは「サンドボックス」へどうぞ。


初稿投稿日: 2020/9/24 追記修正歓迎

本ページではスーパーファミコンソフト、『アレサ』(判定:良作)および『アレサII』(判定:良作)について記述する。


アレサ ARETHA the SUPER FAMICOM

【あれさ ざ すーぱーふぁみこん】

ジャンル RPG
対応機種 スーパーファミコン
メディア 16MbitROMカートリッジ
発売元 やのまん
開発元 日本アートメディア
発売日 1993年11月26日
定価 9,800円
セーブ 3箇所
判定 良作
ポイント GBからSFCへ
全方位バトル
アレサシリーズ
GB版 / SFC版 / リジョイス


概要(SFC版I)

  • ARETHA』シリーズはGB版が3作品発売されており、SFC版にも進出した。
  • SFCの性能を駆使しGB版から表現力が大幅に向上しており、全方位バトルという独自性の強い要素も取り入れられている。

特徴(SFC版I)

  • ストーリー
    • アリエルは毎晩夢にうなされていた。それは、城が戦火に巻き込まれるという内容である。
    • 本作は序章から始まり、その数年後にファングとともに壮大な本編が始まる。
+ 登場人物、ネタバレあり
アリエル
  • 主人公の女の子。フォーセットの森で祖母のセアラと暮らしている。10才の誕生日から大きな転機が訪れる、祖母セアラから母の形見ゴールドリングを授かり、ニネヴェにお使いに行くところから想像もつかないような冒険の幕開けとなる。
  • 良識があり魔法を得意とする。
祖母セアラ
  • アリエルの祖母でありアリエルと森の奥で暮らしている。
  • 南のニネヴェの道具屋ランゼル、アーマとも交流があり顔が広い。
ジャック
  • アリエルの幼い頃からの友達だが、序章では調子に乗って懲らしめられる。本編最初にではモンスター図鑑をくれるがそれ以降は出番がないのは惜しい。
  • ちなみに、同社の『SONG MASTER』にもジャックが登場するが全くの別人である。
ファング
  • 序章でもらったタマゴから孵化したドラゴンの子供。セアラに『チャッキー』と名付けられそうになるがファングと名付けられる。
  • 普通に人語を話すが、人々は特に驚いたり怖れたりはしないでくれる。
  • 得意戦法は無尽蔵に吹ける炎である。物語が進むにつれ成長して行きグラフィックも変わり能力も大幅に向上。
エフライム
  • 謎に包まれた老人。かつては王宮魔道士であり天才と呼ばされていたが突然行方をくらます。
  • 目的のために手段を選ばない。序盤でアリエルを騙くらかして品物を奪い、セアラとも因縁がある事を仄めかす。後に砂の城でもレイラとザイハルトからも敵視されている。
ドール
  • アレサシリーズ皆勤賞の人気キャラ。本作では水晶の中に閉じ込められていたがアリエルに助け出され共に冒険をするようになる。
マードック
  • ニネヴェ村の道具屋ランゼルの知り合いであり、武器屋を経営している。旅に同行するのは序盤のみであるがそれ以降はシナリオの方で協力してくれる。
カイル
  • 正義感の強いまっすぐな剣士。旧アレサ神殿でアリエルを助けてくれてから彼とは長い付き合いになる。
ダラハイド
  • 謎の多い剣士。紳士的なところであり、作中ではアリエル達が密航がバレて簀巻きにされるところを助けたり、その後も旅に同伴したりしてくれる。
シリア・ミネア・マリー三姉妹
  • 旧アレサ神殿で窮地に陥ったアレサ達を助けてくれる。アリエルが囚われた際はマリーは壁を壊して助けてくれており、シリアは目的が砂漠にある事を占ってくれていたりする。
  • また、中盤では短い間であるがプレーヤーの選択に応じていずれか一人が参戦してくれる。戦い方もそれぞれ異なる。
ザファン侯爵
  • 帝国の重役であり、色々な策を弄してアリエル達を苦しめて来る。ドールを洗脳したりエフライムの娘エルダの死体を弄びぶつけようとしたり、更にはセアラの自宅を襲撃して監禁しているなど多岐に渡る。
  • ドールを洗脳した際は、カイルも「ドール!気でもちがったか!?」と取り乱しており、その直後にドールが襲い掛かって来るがカイルはドールの攻撃に耐えながら必死で説得をする。その甲斐あってかドールは正気に戻るがカイルは重症に陥り、応援に来たアナスタシアに連れられて民家で療養して、その後EDにも登場せず。次回作ではカイルとドールで修行の旅をする。
トラサコ
  • 獣人。森の中で罠にかかっていたところを助けたら行動を共にするようになる。人語も話せるが平仮名がカタカナになる仕様。妖精の国で暮らすのが夢である。
ゾッピール
  • 毛むくじゃらのユニークなキャラ。口癖は「ッピ」
ワーウィック
  • 各地の船を襲う海賊。腕っぷしも相当なものでありカイルでさえもを簡単にねじ伏せる程である。船が海の怪物に飲まれた際は脱出をするべく主人公達と共闘を申し出る。
アナスタシア
  • バシム子爵に両親を殺された過去を持つ。今はワルザックの砦から牢屋からに囚われの身である。
レイラ
  • 砂の城で初登場。ザイハルトとともに謎の老人を追っている。当初はアリエルと敵対していたが後に本当の使命に目覚め共に戦うようになる。
+ ダラハイドについてネタバレ
  • 実はヴァンダール帝国のダラハイド・ガデルエ伯爵であり、終盤で再登場して打ち明ける。「…もう、会うこともないでしょう!」と言うが…
  • マテリアは登場しないが、世界観もGBと繋がっており通貨はPERAで、ハロハロの町が出てきたりする。
  • 魔王ハワードは本作でも次回作でも一切登場しないが、作中ではかつて猛威を振るった魔王として触語り継がれていたり、ダラハイド(2回目加入)がハワードソードを装備していたり僅かに関連性を見せる。更にその後の作品では…
  • 戦闘システム
    • 本作の戦闘はエンカウント方式でドラクエ型のフロントビューのような構成となっている。
    • 手番が回ってきたキャラはアイコンから、攻撃、魔法、道具、防御、逃走などを選択する仕様である。
    • レベルアップした際は、各パラメータの差分が表示される。
    • 魔法の習得はレベルを上げただけでは覚えてくれない。これは、戦闘中に魔法を使用しておけば勝利後に新しい魔法を覚える事がある、という仕様である。
  • 全方位バトル
    • LRボタンでスクロールが行える仕様。1画面ずつで合わせて4画面で1周。つまり、360°を4で割って1画面につき90°である。
    • 序盤のうちは普通に1画面のみであるが、ゲームが進むにつれて4画面も出て来るようになる。
    • 他の3つ分の画面外の敵は、ゲーム画面右上の枠にMマークで表示される。
    • この手の仕様は珍しく、他社では『Wondrous Magic』『グランヒストリア』くらいである。
  • モンスター図鑑
    • 今まで倒した敵の画像と解説文が表示される。
  • ミクストフォーム
    • 倒した敵に応じてソウルを落とすが、それらを合成して武器や防具を作り出す魔法が存在する。
  • 相談コマンド
    • 仲間と会話をすると一枚絵グラとともに次にすべき事を教えてくれる。
  • 名前の変更は自由
    • 現在パーティーにいる仲間のみ自由に変更できる。
      • 空白によるデフォルトがないため忘れたら困る点、後に変な名前で再開するという悲劇もあったりするのでそのあたりは自己責任で行う事。
    • やのまん作品で色々と取り入れられている仕様であり『SONG MASTER』や『FEDA:The Emblem of Justice』でも採用されている。
  • 乗り物
    • 道中では船や飛行手段が手に入る。飛行シーンはMODE7を活用して奥行き感を表現。

評価点(SFC版I)

壮大な世界観

  • やはり個性豊かなキャラクター達であらゆる場所で活躍するのがアレサの魅力の一つと言えよう。素材も良く細部まで作り込まれて世界観を見事に表現している。
  • 多彩なマップ
    • 森や洞窟は勿論、砂漠、海底、火山帯など、多彩なダンジョンが出て来る。
    • 更には、遠景による奥行き感、エフェクトには半透明+波打ちなどの演出も加わりより臨場感が向上。
  • 歩行システム
    • 本作では8方向は移動はせずに、斜め入力をしてもジグザグ移動はしないのだが、地形に当たっても少しくらいなら自動で迂回してくれるので引っかかることなくスムーズに移動できるので便利である。
  • 相談コマンド
    • キャラクターの一枚絵がアニメーションを交え表示される。大きなグラフィックも相まって会話している感がある。
    • 次への目的地も教えてくれるのでゲームに詰まる事はないようになっている。
    • Yボタンでショートカットも用意。即座に相談コマンドに移れる。
  • 文章
    • 漢字が使われており、重要なワードには赤や青の色が付いた文字で強調してくれる。
  • アイテム
    • 消耗品と装備品に分かれているのは快適である。装備出来るキャラも区別し易い。
    • 解説文まで1つ1つ用意されている。ただし、戦闘中には説明文は出ない。

全方位バトル

  • 本作独自とまでは行かないが全方位バトルは非常に珍しく独自の臨場感があって面白い。
    • 全体攻撃の際はスクロールをしながら魔法の演出が行われる仕様で、ド派手かつスピーディーである。
  • 戦闘曲は多彩でザコ戦で2曲、ボス戦で3曲用意されている。

賛否両論点(SFC版I)

  • どこでもセーブ可能
    • 便利ではあるが、これにより緊張感は損なわれるという意見はある。
  • パーティーメンバー全員石化で全滅
    • ゲームボーイ版アレサと違い、戦闘でパーティーメンバー全員が石化すると一般的なRPG同様全滅扱いになった。
  • 主人公が魔法使いという立場
    • 主人公であるアリエルは杖を武器として魔法と使うというポジションであったためか剣類の武器が装備できない。
    • 王女になってからも戦い方が変わるわけでもない。

問題点(SFC版I)

ゲームの構成について

  • OPは飛ばせない
    • 2分くらいのデモがあるが、台詞の早送りも出来ないのでどうしても待たなければならない。
    • ちなみにその冒頭で出て来た人物達は本編でアリエルが後に戦う相手なのだが、OPで後ろ姿を見たきりなのでプレーヤーもアリエルも覚えてはいないだろう。
  • アイテムの上限が厳しい
    • 薬は上限50個まで、アイテムは60個まで、防具は30個までである。
      • 個数は全部合わせての個数であり、例えばポーション30個とメラジン30個持ったら60個であり、それ以上は持てなくなる。
      • 武器・防具を外す際はアイテムが上限だと「持ち物がいっぱいです!!」と言われる。
    • アイテムの整頓は出来ない点、合計所持数も表示されないのは不便なところであり、終始やりくりに悩まされるのは必至。
    • このあたりも次回作で改善される事になる。
  • 宝箱
    • アイテムがいっぱいだと「これ以上、持てないわ!!」といわれるが、中身は言わないので、クスリ・アイテム・装備どれを捨てるべきかも分からない。
  • 序盤の森
    • 序章で小人を追いかけるイベントあるが、特に目印もないためイベントが起こる場所はひたすら歩き回って探し当てるしかない。
  • 期間限定のダンジョンが多い
    • 一度行ったら二度と来れないダンジョンも多いので宝箱を取り逃したら難儀である。
  • イベントで仲間が外れる際に起こるゲームオーバー
    • ザイハルト戦で、ファングだけが生きている状態で勝ってしまうとイベントの後に街中で即ゲームオーバーになってしまう。これはファングが離脱した後に残されたキャラが全滅している計算になるからである。
  • 誤字脱字
    • 子爵とのやり取りの際に返り打ちとあるが、返り討ちとするところである。

戦闘バランスについて

  • 相手のダメージが表示されない。
    • 『SONG MASTER』ではHPが全て丸わかりだったのに対し本作は逆に分かり辛い事になっている。一応、攻撃した際のエフェクトに応じて効いているかどうかの判別は可能。
    • このあたりは不評だったのか次回作では普通に数字が出るようになっており敵の残りHPに応じて青黄赤と光るようになっている。
  • 魔法の習得
    • 普通にレベルを上げるだけでは魔法を覚えてはくれない。これは、戦闘中に魔法を使っておく必要があるからである。
      • このあたりは作中では誰も何も言わないので分かり辛いところである。
    • 次回作では普通に覚えてくれるようになる。
  • 状態異常が厄介
    • 特に序盤早々コーズ山では、毒(ヤマトゴキブリのエメイン)を受けたり更には石化(ガルダのリトス)まで飛んでくる。
    • 回復アイテムもキュアポイズンは150PERAと現時点では高めであり麓のディル村には売ってないのでかかったら大変である。石化は戦闘不能でEXPも入らず戦闘後に治る事もないが宿屋で治るのが救いである。
    • ボス戦はあるように思わせて実は無く、最悪リセマラでセーブロードでどうにかイベントをこなし宿屋まで逃げ帰れば詰む事はないがとにかく厄介なところである。
      • ストーリー上でも敵がここまで猛威を振るう理由も無く、とても序盤でやるような事ではない。
    • 以降は万能薬みたいなのが600PERAで買えるようにはなるが、今度はアイテム欄の圧迫に悩まされるところである。
  • 戦闘中のやりとりに欠ける
    • 会話も一切なく、ラスボスは第一形態のみで変身はしないのは寂しいところである。
    • GB版では実装されていたのでSFCでも取り入れて欲しかったところである。

総評(SFC版I)

  • アイテムの上限や戦闘のダメージ非表示など色々と不便な点も見られるものの、SFCの性能容量をふんだんに活用してグラフィックなどの素材も非常に作り込まれており更には全方向バトルなど斬新な要素も加わり、アレサの世界観は大きく広がった作品と言える。

余談(SFC版I)

  • サウンドトラック『アレサ~魔法人形のレクイエム』が存在する。これはGB版とSFC版に関連した内容となっている。
  • 『トリネア』
    • モンスター図鑑でサーラを見ると、トリネアのサラとは関係ないとある。
    • この、トリネアとは同社から数週間前に発売されたアクションゲームの事である。ちなみに、ダメージに応じて青黄赤と点滅する仕様は後述するアレサIIにも採用されている。
  • 全方向バトルという概念はとても珍しい
    • 実は本作のおよそ丁度1ケ月後にも、アスキーから『Wondrous Magic』が発売されており採用されている。こちらもアイコン仕様、アイテムの上限が60など色々と共通点もある。
    • もっと後にはバンプレストから発売される『グランヒストリア』でも似たような取り組みが行われている。こちらも本作とはまた違った魅力を打ち出して来ている。

アレサII アリエルの不思議な旅(SFC)

【あれさつーありえるのふしぎなたび】

ジャンル RPG
対応機種 スーパーファミコン
メディア 16MbitROMカートリッジ
発売元 やのまん
開発元 日本アートメディア
発売日 1994年12月2日
定価 9,900円
セーブ 3箇所
判定 良作
ポイント システムは改善
前作の使い回しが目立つ
トッドは添えるだけ


概要(SFC版II)

本作は、前作から1年後に発売された作品。SFCアレサIの続編である。
アリエルは同じ夢にうなされる。それはカイルとドールが襲撃されるというものだった。
そんなある日、ドールから手紙が届く。それは邪悪な者達と遭遇し戦いで苦戦を強いられているというもの。
まさに、悪夢が現実になるのではと居ても立っても居られないアリエルは早速向かう事になった…

特徴(SFC版II)

+ 登場人物
アリエル
  • 本作でも主人公を務める。前作の冒険で女王になっている。
    • レベルは1からであり装備や魔法も殆ど忘れている仕様である。また、今回は良く落ちるわねとメタ発言もあり。
トッド
  • コモの村で猟師をやっている。
  • 序盤では心強い存在で冷静で的確な判断力をみせるが後に敵の策によりEDまで寝たきりになってしまう。
ドール
  • 本作でも勿論登場。前作のカイルと一緒に修行の旅に出ていたが強大な敵達に遭遇して苦境に陥ってしまい、その旨をアリエルに手紙を送る。
カイル
  • 前作で活躍した剣士。その終盤で負傷してベッドで療養していたが全治している。それからドールと共に修行の旅をしていたが、謎の勢力に遭遇し行方不明になる。
  • 本作では最後まで共に戦う事になる。
ジェラック
  • 成り行きで共に冒険に参加するが、レッド・ソー峡谷の吊り橋で遊んでいたところ踏み外し生存が絶望視されてしまう。
ゾッピルド
  • 本作でも登場。エレメンタルドラゴン様のところで修行をすべく虹の国を出たが森へ迷い込んでしまう。
  • 高所恐怖症で方向音痴である。
仮面の騎士
  • 謎に包まれた人物でアリエルたちを何度も助けてくれたりする。カイルから太刀筋の特徴を指摘されており、もしかしたら前作のキャラではないかと噂されている。
アーケン
  • リヴァティエの英雄の一人で傭兵王の戦士と呼ばれていた。ワニのような外見で粗暴なイメージがあるが人望が厚い。顔も広く賢者ミロンとも面識がある。
  • 普段はゼークト城で国王を務めておりオルトバ公とザークを側近に従えている。
  • 戦闘では斧を得意としており、ザヴェーナックという技などを使う。
賢者ミロン
  • リバティエの英雄の一人。最高の魔術を極めた大賢者。今はエルケシア大陸の北方の地のナムール山に住んでいる。以前何かの戦いで転生術を使い子供の姿になる。
  • 仲間にはならないが、アーケンとは旧知の仲であり、要請された際はドールを救うために力を貸してくれたり、移動魔法をアリエルに伝授してくれる。
ミネルウァ
  • 女性の剣士。2年前に亡くなった父の意志を継ぎ守護剣士としてミロンに仕えている。
ユノ
  • 巫女をやっていたが問題行動を起こしアーケンに窘められる。地理に詳しい事と、攻撃魔法が使えるのが強み。
アクバル
  • ミューリッツを裏から支配している盗賊たちの親玉。アーケンとは不仲である。
  • 『SONG MASTER』のアッハルと名前が似ているが全くの別人である…が、【ガマのコンパス】の件ではアーケンの弱みを握りフルボッコにした挙句、アリシア達を殺害までしようとするなど、とんでもないゲスのクソ外道とされている。
バロメッツ
  • 闇の者たちの総元締めであり、ヴェロキナ、エムプーゼを従え各地に飛ばし脅威をもたらし多大な犠牲者まで出している。
  • その際は、アーケンの戦友でありユノの父親だった人物を復活させこちらにぶつけてくるなど、こちらも卑劣漢。
  • リバティエの英雄
    • 20年前に突然現れた闇の者3人を死闘の末、次元の彼方に封印したと語り継がれている者達の事である。騎士ソーン、アーケン、シャクラの巫女レア、ミロン、その守護剣士ウザ。5人の勇者である。
    • リヴァティエとはその舞台になった場所から付けられている。
  • 前作にあった全方向バトルや相談コマンド、モンスター図鑑、名前変更などの要素は本作でも健在もしくは進化している。
    • 戦闘面では必殺技が採用されたり魔法エフェクトも順当に強化されている。なお、戦闘で逃げた際は何も得られず、モンスター図鑑にもカウントされる事はない。
    • 魔法の習得については、普通にレベルを上げれば覚えるようになった。

評価点(SFC版II)

メニュー関連

  • 相談コマンド
    • 大きな画像が表情豊かにアニメーションするのは健在で好評である。会話する相手も選べるようになっているので会話感が向上したと言える。
    • メニュー画面を開いてステータスを選ぶと前作では歩行グラのみだったのに対し、本作では大きなグラフィックがアニメーション付きで表示される。
      • ついでに言うと、今作で追加された必殺技とその解説文まで用意されているので個性がより表現されたと言える。
  • グラフィック付きの会話では前作では仲間にしたキャラしか話さなかったが本作では敵のグラフィックも用意されている。
  • アイテムのインターフェースが快適になった
    • おかしな上限などというものが撤廃…とまではいかないまでもかなり緩和されている。
    • 所持数も増えており合計個数から種類になった。それぞれ回復系24、戦闘系16、補助系12、装備品50、そしてイベントアイテムがアイテムを圧迫しないように特殊に分類されている。
      • それぞれ最大99個まで持てるようになっており、プレーヤーの負担は軽減している。
  • 装備関連
    • 武器防具にカーソルを合わせると、解説とパラメーターが表示される。更に装備出来るキャラが前に出てきて上には矢印が出る、これは装備した後が強いかどうか分かり易い。
    • 装備品は数値だけではなく追加効果などの特質もあり個性が出ている。
    • 「自動装備」は便利であり、「装備固定」は外れないように出来る。手動で意図的に外す際は外れるので融通が利く。

戦闘面

  • 必殺技の採用
    • 戦士系のキャラは必殺技が使えるようになったので尚更頼もしく思えるだろう。
    • 使用する際はEPを消費する。MPの戦士版みたいなもので強い技ほど多く消費する。また、仲間が戦闘不能にされたりするとEPが全回するのが熱い。
  • カーソル位置は記憶されるようになった。
    • それだけかと思うが、前作で毎回コマンドを選ぶのは意外と手間で意外とバカにならなかった。
  • 敵の戦術は多彩
    • モングラは焼き直し感はあるのだが、色々な戦い方が用意されている。前作で印象に残ったのはスリープで眠らせて叩くのが有効だったくらいであるが本作では魔法を吸収したり反射したり色々な事をやってくるので個性がより出ている。
  • 敵の表示について
    • 敵にダメージを与えた際は数値が表示されるようになった。
      • しかも、相手の残りHPの割合に応じて青、黄、赤と点滅するのでどれくらいダメージを与えたかおおよそ分かるようになっている。
    • 他の画面の敵はマークで表示
      • 従来は「M」で表示されるのみであったが、本作では色々な形状のマークになっており、種族が大まかに分かるようになった。

その他

  • 遠景の奥行きスクロールの種類が増えた。
    • 前作では山で遠くの町が見える遠景のみであったが本作では、峡谷、火山、魔道器内部など種類が多い。
    • 空気遠近法も考慮されており奥行き感が上手く表現されており見易く邪魔にならない。更にただの静止画ではなく遠くで川が流れていたりしているなど、こちらも細かく作り込まれている。

賛否両論点(SFC版II)

  • ストーリーは一本道
    • 4つの魔石を集めに行くと言うと、順番が選べそうに思えるがアーケンに言われた通り固定の順番だったりする。
    • メンバーも固定。前作は一時的なNPCを選ぶくらいは出来た。

問題点(SFC版II)

使い回し

  • 前作の使い回しが多い
    • まずタイトル画面の構成とBGMと演出が前作と変わらない。
    • 仲間はアリエル、ドール、カイル、ゾッピールなど前作で登場したキャラが多い。
    • ただし、舞台の方は新しくなっており前作で行けたところは出てこない代わりに色々なダンジョンが用意されている。
    • ザコ敵のグラフィックは火竜、剣、ゴリラ、樹木、スケルトン、スライム、セントール、ゾンビ、デーモン、ネズミ、魔女、メデューサなど前作で登場したものばかり、しかもポーズまで同様で嫌でも使い回しが目立ち新鮮味に欠ける。
      • そして、流石にボスの方は使い回しではなくちゃんとオリジナルである。
    • 単品として見れば気にならないと言いたいが、本作は続編ものであり前作をやっていないと置き去り感があるし、前作をやっていると焼き直し感があり、どっちに転んでも上手く行かないところである。
    • とは言え、使い回しが気にならないと言うのなら本作は更に良い選択肢となりうる。

その他

  • OPは飛ばせない
    • その尺は何と9分。台詞の早送りも出来ないのでどうしても待たなければならない。
  • モンスター図鑑
    • 本作でも用意されているのは良いのだが、その場所が非常に分かり辛い。
      • 序盤のグラの町で、川沿いに5本の木が1つの石を取り囲むように並んでいる場所がある。その中央の石を調べると手に入る。知っていれば簡単であるが、前作では手に入れないと先へ進めないようになっていたのに対し、こちらはノーヒントなので最後まで気が付かなかったプレーヤーも多い。
    • 期間を逃すとコンプできないモンスター
      • 序盤のロゴス氷原の「アメーバー」「ラージマウス」であるが、道中で倒しておかないと埋める事は出来ない。氷原の方は二度と来る事が出来ないからである。しかもすぐに終わる短さなのでエンカウントしなかったり逃げると図鑑には載らない。序盤でグラの町へ来たばかりの時点でこの事に気付いてからニューゲームから9分間を潰してやり直す事が出来ればまだ良い方で、殆どは気づかずにゲームを進めてしまったプレーヤーの方が多かった。
  • 宝箱関連
    • 「これ以上は持てないわ!!」
      • 所持数が緩和されたとはいえ上限があるのでアイテムがいっぱいだと持てないと言われる。本作でも中身は示されず捨てるアイテムに困るのは相変わらずである。
    • 中身のバージョンアップ
      • 後で取りにくれば中身がバージョンアップしている事もある。本作ではあえて無視して後で取りに来るという意味不明な手間が厄介である。更に前作では一度きりのダンジョンが多く宝箱を取り逃さないようにプレイしており、本作でもそれに倣ってしまったプレーヤーも多数。
      • 非常に分かり辛く、失敗した事にすら気付いていないプレーヤーも多いだろう。
  • 文章・会話について
    • 誤字脱字
      • わしの手には追えぬ→手には負えぬ、危険な目に会う→あう、とすべきところである。しかも何度も出て来る。
    • 中盤で行先を言われるが…
      • ミルバトスから南へといわれるのだが、実際に南へ向かっても目的地へは着かないので知らずに迷ったプレーヤーも多かっただろう。
      • 本当はすぐ南西に位置しているので、ここからすぐ南西だと言うべきだった。こちらも知っていれば簡単であるが、言われた通りまっすぐ南へ行くと丁度画面外で見えない位置にあるので見落としたプレーヤーも多い。
    • 会話をしている間はスクロールが止まる。
      • 溶岩で上昇している際の会話で、どんどん早くなっていくと言われているのに、スクロールが止まっているのは流れがおかしい。
  • 戦闘中では本作でも会話が無かったりラスボスも第一形態のみであるのは寂しいところである。

総評(SFC版II)

  • 前作の使い回しが多く焼き直しという印象が強いが、インターフェースは改善されて遊び易くなっている。特に新しい要素はないが演出も強化されており全体的に高品質であり他のRPGにはない魅力も多く現在においても高く評価されている作品と言える。

余談(SFC版II)

+ エンディング
  • エンディングではアリエルたちがバロメッツと共に死亡したアーケンを探す旅に出るところで終わり、スタッフロールが流れる。
  • SFCでアレサ3…ではなく、『リジョイス 〜アレサ王国の彼方〜』が発売されている。1995年4月21日。
    • ドールは勿論登場して共に戦ってくれる、更にGB版と同じ時代を舞台にした作品で猛威を振るっていた魔王はここに来てSFCで最初で最後の登場となる。
    • シリーズ物としては、RPGではなくアクションRPGだったり、主人公は見た事もない人間しかも悪ガキとして評判が悪いため、そこに感情移入出来るかどうかで賛否が分かれる作品であり、外伝という扱い方をされている。
  • エンディングでは続編を思わせている。しかし、アレサシリーズの続編の発売は未だに未定である。
  • やのまんはゲーム事業から撤退し、日本アートメディアはソーシャルゲーム中心にゲーム制作を続けているものの、さすがにシリーズの復活は難しいと思われる。

初版投稿日:2020年10月8日

滅やばたにえん

【めつやばたにえん】

ジャンル パズル&アドベンチャー
対応機種 Nintendo Switch
メディア ダウンロード
発売元 レジスタ
開発元 Yotalien Games
発売日 2020年2月27日
定価 1496円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:Z(18才以上対象)
セーブデータ 3個
判定 良作
ポイント ドット絵による容赦ないゴア表現
死に覚えゲー(死ぬのは主人公ではない)
テキストのない物語


全員を助け出す事は、とても困難な事です。
それはパズルとしての難しさではなく、
あなたの精神にとって困難という意味です。


概要

2019年1月にリリースされたAndroid/iOS用の無料ゲーム『やばたにえん』の移植版と、続編である新作『滅やばたにえん』がセットになったダウンロード専売ソフト。
以下、本項目では『やばたにえん』を『無印』、『滅やばたにえん』を『滅』と記述する。

なお、Android版『無印』および後に配信されたAndroid版『滅』については、開発元にして配信元であるYotalien Gamesが法人であるのか同人サークルなのか不明。iOS版の両作品はYotalien Gamesの代表者Takeshi Nagahara氏の個人名義で配信されているためインディーズゲーム扱いとし、本wikiでは参考程度の記載に留める。

ゲーム内容

  • スーパーファミコン時代を彷彿とさせるドット絵で描かれた脱出ゲーム。舞台となる屋敷内には様々なデストラップに8人の女性が囚われており、選択を誤ると(あるいは意図的にトラップを作動させると)彼女達は無残に殺害される。そのため全編ドット絵でありながら異例のCERO:Z判定となっている。
    • プレイヤーの操作する主人公自身が死ぬことはない。何人の女性を死なせようが、いずれかのエンディングに辿り着くか詰み状態になるまでゲームは続く。
  • 状況を説明するテキストは最低限しか存在しない。後述のヒント箱を除けば、蝋人形を調べた時に(救出対象の人間ではないことを示すためと思われる)「精巧な蝋人形だ」というメッセージが表示されたり、本来その場所で使えるはずのアイテムだが状況が異なるため使用できない際に特殊なメッセージが出たりする程度。アイテムの説明文もないため、使い方は名称と形状などから自分で考える必要がある。
    • 逆に言えば、テキストメッセージが出てくる状況・場所には「何かがある」と思っていい。
    • 救出対象の女性達には死亡時の断末魔と救出時の短いボイスが用意されているが、それ以外の台詞は本編内には存在しない。ちなみにボイスは旧世代ゲーム機の合成音声風だが、実は合成ではなくちゃんとスタッフが演じたものを加工した音声である。
  • マルチエンディング。単純な救出人数による分岐ではなく「誰を助けたか」「特定の女性を無傷で助けたか、負傷した状態で助けたか」「キーとなるアイテムを使っているか」などで結末が左右される。他のエンディングの条件を満たしていない場合は、救出した女性達が脱出する描写のみでスタッフロールが流れる「凡庸エンド」となる。
    • エンディング数は『無印』では凡庸含め5つ。行動によってはエンディングに辿り着けず詰んでしまうことがあるが、その際は見るからに禍々しい赤いヒント箱が出現し詰んだことを教えてくれる。つまり、できることがなくなったように見えても赤い箱に遭遇していなければまだ詰んではいない……はずなのだが(後述)
    • 『滅』ではエンドリストに載る正規エンディングは凡庸含め5つ*1、詰みパターンは存在しない。さらに、条件を満たすことでリストにない隠しエンドへ辿り着くことができる。
    • 全てのエンディングを見ても特典はない。エンドリストが埋まって満足感を得られるだけである。

システム

基本システム

『無印』『滅』双方でシステムは同一である。

  • オーソドックスなポイント&クリック式の脱出ゲーム。左スティックでカーソル移動、Aボタンで調べる。所持アイテムを選択した状態でそれを使える場所を調べると使用したことになる。
    • 調べたりアイテムを使用したりできる箇所にはカーソルが吸い付くため、ちょっとしたヒントになる。
    • 調べるだけのつもりが、うっかりハサミを選択したまま切ってはならないロープに対しAボタンを押してしまい取り返しのつかない結果に……なんてこともある。ごく一部、詰みやエンディング分岐に大きく関わる場面でのみ「本当にする?」と確認ダイアログが出てくることもあるが、人が数人死ぬ程度のことでは確認してくれない。
  • アイテムは4つまで持ち運び可。一部のアイテムは元あった場所へ戻す、または特定の場所に置いておき後で回収することができる。

STEP

  • 時間の経過を示す概念。1回の移動、または装置の操作など時間を要する行動をするごとに画面右下に表示された「STEP」の数字が増える。
    • 費やした手数というのに近いが、調べるだけ・小さなスイッチのオンオフ程度の一瞬でできそうな操作だけではSTEPは増えない。
  • 屋敷内の仕掛けの中には、作動させてからの経過STEP数によって状況が変化するものがある。ストーブに点火すると一定STEP後に室内の氷が溶ける、モーターを動かすと次第にロープが巻き上げられるなど。
  • これにより、仕掛けが囚われの女性を殺してしまう前に救出しなければならない「時限イベント」と呼ぶべき状況が存在する。厳しいものでは一手でも無駄な行動をすると救出失敗になることも。
    • 状況の変化はあくまでSTEP数によるもので、リアルタイムではない。急いで操作する必要はない。
    • 時限イベントは全て「スイッチを入れてから一定STEP以内に救出用アイテムを持って戻ってこなければならない」といった形のもので、プレイヤー自身が仕掛けを作動させなければ発生しない。例えばゲーム開始後、何にも触らず移動だけを繰り返していてもその間に誰かが死ぬことはない。
      • もちろん初見ではどれが時限イベントのスイッチか、状況を解決するアイテムはどこにあるか、何STEP以内に戻ればいいかなどわかるはずもない。仕掛けを把握するまでは何度も断末魔を聞くことになるだろう。
  • STEP数が貯まると、特定の場所でヒント箱を出現させることができる。ヒント箱を調べると主にその場所の仕掛けについて文章でヒントが表示される。
    • 一度ヒントを見た場所で再度ヒント箱を出すと、より直接的な内容の「スーパーヒント」になる。
    • ただし見られるのはあくまで「その場所に関するヒント」であり、次にどこへ行けばいいか・現在持っているアイテムはどこで使えるのかなどは教えてくれない。

評価点

  • 脱出ゲームとしての歯ごたえ
    • 基本はオーソドックスな脱出ゲームではあるが、救出とSTEPという概念を加えたことでパズル的な面白さが格段に増している。不用意に調べ回れば死者が出るため総当たりでは解決できず、時限イベントでは無駄な行動を控えて効率的に動く必要に迫られる。初見プレイでは8人中せいぜい2人、うまくいって3、4人程度しか救出できないだろう。トライ&エラーの末に今まで助けられなかった女性を救出できた時の達成感はかなりのもの。
    • 調べられるオブジェクトはわかりやすく描かれており、一見何もない場所や極小のポイントを調べなければならないような状況は存在しない。脱出・謎解きゲームとしてフェアであるといえる。
    • 仕掛けの動作や救出の順番が重要になる局面もある。例えば、救出に用いるアイテムの中には「使える場所が複数あるが、一度使うと失われる」ものが存在する。考えなしに使ってしまうと救出できなくなる女性が出てくるため、先に助けないと手遅れになるのは誰かを意識しなければならない。
    • 一部の女性には救出方法が複数存在し、どの方法を採ったかが他の女性の生死やエンディング分岐に関わってくる。ある女性を特定の方法で助けた時に入手できるアイテムが、別の誰かを救うために必須である……といった具合。1つの助け方を突き止めたところで終わりではなく、他の助け方がないか再考が必要になることも多い。
    • 舞台となる屋敷は『無印』と『滅』で異なっているが、いずれも複雑でありながら構造を理解すると謎解きの助けとなる合理的なマップ構成をしている。こちら側からは開かないドアはどこから回り込めば開けられるか、上に続いているシャフトの先を調べるにはどこへ行けばいいか、この場所から下に落とした物はどこで見つかるか……といった答えに辿り着いた時はちょっとしたアハ体験が味わえる。困った時はマッピングしてみると道が開けるかもしれない。
      • 全体マップはYotalien Games公式サイトにて公開されている。どうしても謎が解けない時のヒントとして非常に有用だが、当然ながら大きなネタバレとなるため閲覧は自己責任で。
  • プレイヤーの心を抉る演出と仕様
    • 前述の通り、囚われの女性が死亡するのはプレイヤーが仕掛けを動作させた結果である。直接手を下した訳ではなくとも「自分のせいで死なせてしまった」という後味の悪さが残る。それが「次は絶対に救出しよう」というモチベーションにも繋がる。かの『慟哭 そして…』や『Revive ~蘇生~』などを彷彿させる要素である。
    • 判断ミスの結果として死ぬだけならともかく、エンディングの中には敢えて女性を見殺しにしたり、大きな怪我が残るような助け方をしたりしないと見られないものがある。エンディングコンプは全員救出で問題無くできる『慟哭 そして…』などよりもよほどプレイヤーの心を抉る仕様である。ドット絵の可愛らしさと死に様の悲惨さが相まって、罪悪感と背徳感をたっぷり味わえる。
    • 冒頭の文章は公式PVにある文言だが、まさに「あなたの精神にとって困難」なのだ。

賛否両論点

  • ドット絵でのゴア表現
    • CERO:Zは伊達ではない。トラップが作動してしまえば、女性達はホラー映画さながらの無残な死を遂げることになる。
    • 例を挙げればギロチンの刃で両断、機械に巻き込まれてミンチ、圧死して潰れた頭から脳が飛び出すなど。血が勢いよく噴出する、死亡した後もしばらく痙攣しているなど演出が妙に細かくエグい。オプションで過度な流血表現はオフにすることができるが、それでもスプラッタ耐性のない人には勧められない。
      • とはいえ、死ぬ瞬間が描写される場面は意外と少ない。多くの場合「STEP経過により死亡条件を満たして画面外から断末魔が聞こえ、心当たりのある場所に行ってみると死体になっている」という状況になる。ミンチになる過程や死の瞬間こそが見たいというような人やコアなリョナラーには物足りないだろう。
    • 等身の低いドット絵でのやや誇張されたグロ描写を「可愛いキャラが悲惨な死に方をするギャップがきつい」と感じるか、「シュールで笑えてしまう」と感じるかは個人の感性によるところが大きい。独特の緊張感と背徳感はあるが、恐怖を感じられる「ホラーゲーム」かと問われると微妙。
  • 本編中にはBGMがない
    • BGMが流れるのはタイトル画面とエンディングのみである。探索中は基本無音であり、その中で物を動かした時の効果音と断末魔だけが響くというのが緊張感を増すが、やはり寂しいと感じる人もいる。
    • 数少ないBGMはフリー音楽素材サイト「魔王魂」の作品を使用しており、選曲は好評。せっかく助けた女性達が全滅する悲惨なエンドでRPGのボス戦ででも流れそうな格好良い曲が流れるのには初見では絶句するかもしれないが、ゲームの世界観に浸っている内に「こうじゃないと」と思えてくることだろう。
  • ゲーム内だけでは全貌のわからないストーリー
    • まず、ゲーム開始時のオープニング演出などは一切ない。プレイヤーの操作する主人公は何者なのか、なぜ女性達を助けるのかといった説明もなく、操作説明を読んだらそのままマップ内に放り出される。
    • 女性を救出した時の台詞から彼女達の人となりを何となく察せられたりはするものの、囚われるに至った事情は話してくれないし会話イベントがある訳でもない。主人公と面識がありそうな台詞を発する女性もいるが詳細は一切語られない。
    • 凡庸以外のエンディングではドット絵ムービーが流れ、ストーリーの一端を知ることができる。と言ってもテキストも台詞もないのでプレイヤーによって解釈が分かれる部分も多いが。
      • 『無印』には真エンディングと呼べるものがあり、それを見れば大体のストーリーは想像できる。それ以外のエンドはほぼマルチバッドエンドである。ゲーム的にはベストといえるエンドEも幸せな結末ではないし、むしろ何がハッピーで何がバッドかわからなくなるのだが。
      • 『滅』は複雑な背景を持つ物語であり、複数のエンディングを見て情報を繋ぎ合わせなければ理解は難しい。1つのエンディングだけではムービーに登場する人物が何者なのか、どういった関係かすらわからないだろう。断片的な情報を組み合わせて考察することをパズル的に楽しめる人ならば興味を惹かれるだろうが、明確な種明かしを期待しているとポカーンとすること間違いなし。
      • なお、『無印』と『滅』のストーリーは繋がっている。救出対象にも2作ともに登場している人物も。
    • そして、ゲーム内の全ての情報を集めても謎は大量に残る。Yotalien Gamesの公式Twitterおよびpixivアカウントでは不定期にキャラクター設定や物語の背景についての解説が公開され続けており、ファンの間では様々な考察が行われている。継続的に供給される新情報を材料に考察を楽しみたいファンには好評だが、ゲーム内のみで全て情報を出して完結させてほしいと考える人には消化不良感が残るだろう。
    • これは好みの問題だが、考察といっても現実的な推理ができるミステリー系の作風ではない。そもそもゲーム本編からしてゾンビやワープ装置といった非現実的な要素が堂々と出てくるカオスな世界観である。「なんでもあり」を楽しめる人向け。
    • また、悪意に満ちたトラップの数々から想像できる通り、ゲーム内外で判明するバックストーリーも陰鬱かつ陰惨なもの。登場人物のほとんどが何らかの闇を抱えており*2、エンディングにも手放しにハッピーエンドと呼べるものはない。人によっては胸糞悪いと感じたり、登場人物を嫌いになってしまうこともあるだろう。苦労して助けた少女が公式の人物紹介で「邪悪の権化」と書かれているのを見てテンションが上がる向きには好評であるが。
  • 一部のエンディング条件の難解さ
    • 到達する条件が複雑、かつヒントが少ないエンディングが存在する。
      • 『無印』では真エンド扱いのエンドEへの到達が非常に難しい。女性達を救出した後にある場所である操作をする必要があるのだが、それを示すヒントがさりげなさすぎて気付きにくい。ヒント箱を開ければ手掛かりが、スーパーヒントならほぼ答えが見られるが、ノーヒント縛りで到達するには柔軟な発想力が必要。
      • 『滅』においてはエンドⅡが鬼門。詳細を伏せて説明すると「キャラクターAを死亡させた上で条件を満たした時のみ入れる部屋があり、そこに特定方法で救出したBを連れていくことでアイテムが手に入る。そのアイテムを使用した上でC・Dも救出する。なおE救出のために取った行動によってはアイテムを使うためのフラグが折れる*3」といったもの。
      • A死亡時のみ入れる部屋、BとEに複数の助け方があることには試行錯誤の過程で気付く人も多いと思われる。問題はそれらの組み合わせのヒントが極めて少ないことである。このエンドのみ自力到達できずネットの攻略情報に頼ってしまった、という人も少なくない。
    • 前述の通りエンドEは特別扱いであり、また公式Twitter・pixivでエンドⅡの後日談エピソードが描かれているのを見るに、これらの最難関エンディングはシリーズの物語における「正史」にあたる結末である可能性が高い。そのため意図的に到達を難しくしてあるのかもしれない。

問題点

『無印』『滅』共通の問題点

  • セーブ・ロードを誤爆しやすい
    • セーブ画面・ロード画面がそれぞれ独立しておらず、データ管理の画面を開くと同じセーブスロットに対するセーブとロードの項目が横に並んでいるという独特のUI。このためセーブしようとしてロードしてしまう、またはその逆といった事故が発生しやすい。
    • このゲームのプレイ時間の多くは試行錯誤に費やされるものであり、進め方を覚えてしまえば1プレイの時間は短いため、誤操作でデータを失っても一度進めたところまでのリカバーが容易いのが救いではある。
  • スマートフォン版と比べると割高
    • スマートフォン版の『無印』は無料、『滅』は490円(税別)である。実にSwitch版の約3分の1。
      • ただしスマートフォン版はセーブスロットが2つ、画面を直接タップする形式のためカーソルが吸い付くことでのヒントがない、『無印』はヒント箱を得るための条件がSTEPではなく広告閲覧、といった差異があり、価格を考えなければSwitch版の下位互換である。1000円の差をどう見るか……。
    • 『滅』のスマートフォン版は2020/9/18配信開始。前述の通り考察を楽しむ側面が強いゲームなので、Switch版を早期に購入したユーザーはいち早くプレイしてネタバレを気にせず公式の新情報を追うことができたと考えれば元は取ったといえるかもしれない。今から購入する場合はそのアドバンテージはなくなっているが。

『無印』に固有の問題点

  • 進行不能バグの存在
    • あるエンディングへの到達直前のセーブデータをロードすると、一部フラグがリセットされているのか通常この段階ではできない行動ができてしまう。これを行うとエンディングへの移行条件を満たせなくなり詰み状態になる。バグによるものなので赤いヒント箱も出ず、予備知識がないと詰んだことにも気付きようがない。

『滅』に固有の問題点

  • 隠しエンドの存在に気付きにくい
    • エンドリストの存在が仇となり「リストにない隠しエンド」の存在に思い至らないプレイヤーは少なくないだろう。しかもこの隠しエンドで判明する情報は『滅』の物語の核心ともいえるもので、これを見ているか否かで他のエンディングの理解度が雲泥の差となる。
      • ある場所でヒント箱を出現させることで、隠しエンドの存在を示唆するヒントを見ることはできる。しかしその場所は特に難しい謎解きのない、普通ならただ通過するだけの場所であり、そこでヒントを見ようという発想にはなりにくい。ヒント箱を出せる場所では箱アイコンに色が付くので、鋭い人は「何故こんな場所でヒントが出せるんだ?」という観点から気付ける可能性もあるが。
      • また、隠しエンドの条件には『無印』のあるエンドの条件と近いものが含まれている。「今回はあの条件のエンドはないのかな?」と疑問に思って試した結果、首尾よく辿り着ける人もいるだろう。ただ『無印』での条件の他に別のフラグも関わっているため、試しても見付からないということも十分有り得る。
        + 隠しエンド条件について中程度のネタバレ 隠しエンド到達には「あるアイテムを取得する前に特定の条件を満たすこと」が必要である。『無印』経験者ならば「特定の条件」には容易に察しが付くものの、「アイテムを取得する前に」の部分はヒント箱に頼らなければまず気付かないだろう。そのアイテム自体も物語上重要なものでも何でもなく、「主人公が入手する前に別人がそのアイテムを入手・使用したことで展開が変わる」というだけなので、先に入手してはいけないというのは結果論に過ぎない。if展開の隠しエンド条件としてはアリだが、知らないと他のエンディングを理解できないレベルの重要情報をここまで厳重に隠す必要があったのか……。

総評

ふざけたタイトルで全編ドット絵のグロゲーという一見イロモノな作品であるが、その実は練りに練られた謎解きを楽しめる高難度の脱出ゲームである。演出・ストーリーは強烈に人を選ぶが、頭を使う楽しみ、そして謎が解けた時の達成感は出色のもの。
グロ描写について行けるか不安な方は、体験版代わりにスマートフォン版『無印』をプレイしてみると良い。開始数分で流血の惨事が見られることだろう。
全エンディングを制覇し物語に興味を惹かれたら、是非とも公式Twitter・pixivへ。ゲームそのもののインパクトにも劣らぬクセの強さを備えた「やばたに娘」達に魅了される人は後を絶たない。

余談

  • タイトルの「やばたにえん」とは2013年頃から若者、特に女子高生の間で流行したとされるスラングである。「やばい」を意味する「やばたん」の進化系として、お茶漬けで有名な食品メーカーの名前をもじった「やばたにえん」が用いられるようになったらしい。件の食品メーカーの株価に影響が出たとか出なかったとか。
    • 2018年、某人気漫画家がこの言葉を題材として「危機的状況に陥った女子高生が『やばたにえん』と呟く」というイラストを発表。この女子高生は「やばたにえんちゃん」の通称で呼ばれ、多くのイラストレーターにより彼女が様々なピンチに陥るイラストが描かれるというファン活動(?)が行われた。生命の危機に曝された少女というモチーフを考えると、本作はこの「やばたにえんちゃん」に着想を得て制作されたのかもしれない。
    • なお、女子高生の言葉という印象が強い語であるが、実は本作の登場人物には女子高生と呼べる人物はほとんどいない。学生と兼業のアイドルや、高校生か大学生かわからない「苦学生」がいる程度である。あとは社会人だったり境遇的に学校に通っていそうになかったり、そもそも人間じゃなかったり……。
  • 公式Twitter・pixivでは製薬会社のラボが舞台と思しき次回作『やばたにえん酸(仮)』が開発中である旨も発表されている。プラットフォームは不明。ストーリーは『無印』『滅』と繋がっており、続投キャラもいる模様。

初稿投稿日:2020/10/10 追記修正歓迎

もと子ちゃんのワンダーキッチン

【もとこちゃんのわんだーきっちん】

ジャンル クリックアドベンチャー
対応機種 スーパーファミコン
発売元 味の素
開発元 不明
発売日 1993年
定価 非売品
プレイ人数 1人
備考 懸賞ソフト
判定 バカゲー

概要

大手食品メーカー・味の素が関わった唯一のゲームソフト。ゲーム起動時に味の素のCMコールが入るゲームなど後にも先にも本作のみだろう。
市場で販売されたものではなく、味の素マヨネーズの懸賞として配布されたものである。その為、ゲームを通して味の素マヨネーズがやたらとプッシュされており、ゲームそのものがコマーシャルとなっているとも言える。
非売品ではあるが、3,000本×6回の計18,000本と少なくはない数を配布。その為、中古市場には意外と流通しており、懸賞ゲームながら知名度はそれなりに高い。

プレイヤーは案内人の女の子「もと子ちゃん」に味の素マヨネーズを買ったお礼として「ステキなところ」に案内されるが、何故かそこでメモを探すように指示される。
ゲームの目的は、そのメモに書いてある材料を集め、料理を作ってもと子ちゃんに食べさせる事である。

特徴

  • ゲームとしてはポインタを操作して画面を調べていくクリックアドベンチャーにあたる。
    • 画面上のオブジェクトはクリックすると様々なリアクションを返し、先に進むためのフラグになったり、食材が手に入る事もあるが、多くはその場限りのリアクションとなる。これらの反応を見ていくのもこのゲームの楽しみ方の一つ。
    • 基点となるキッチンには三つのメモが置かれており、それぞれに料理の材料が書かれている。それに応じて、三匹の動物(ペンギン、ゾウ、サル)と共に各ワールドに赴いて材料を集める。
    • 材料を全て集めると料理パートに移る。画面上の指示に従って、調理器具や材料をクリックしていき、料理を作る。全ての料理を作るとゲームクリアとなる。
  • これだけならまともなゲームに思えるだろうが、本作はその世界観の異質さから非常にカオスな様相と化しているのである。

変な点

  • まず拠点のキッチンからして現実離れしている。「ワンダーキッチン」のタイトルは伊達ではない。
    • 時計の針は鳥になって飛び立ち、冷蔵庫(野菜室?)からは音楽が流れ、プリンはバレリーナへと変異して壁の絵の中に入っていく。そして冷凍庫は雲の上に、オーブンからはサバンナに、流し台の下の戸棚からは魔女の寝室へと繋がっている。
    • 各ワールドも、雲の上の城に入れば何故かそのまま海に落ちて目の前に海賊船が現れたり、その海賊船の大砲からはキャベツが飛び出したりなど、常識の通じない世界となっている。
    • 中にはサバンナでライオンに喰われたと思ったら、そのライオンが捕まって一緒にサーカスに連れて行かれる。というややブラックな展開も。
  • 食材もどれもフリーダムなものばかり。
    • 海中ではしいたけがクラゲに混ざって泳ぎ、サーカスではキーウィ()がキウイフルーツへと姿を変え、海賊船のパラソルはミサイルのように飛び立った後にスイートコーンに変化する。…本当に食べていいものなのだろうか?
  • プレイヤーが操作する指ポインタも単なるアイコンと思いきや、指を足に見立ててタップダンスや玉乗りを披露する、扉に挟まって痛がるなど、やたら自由な振る舞いを見せる。
  • 料理一品分の食材を揃えると、もと子ちゃんの祖父の「もとじろう」が現れ、マヨネーズに関する諸々を聞かせてくれる。
    • しかし「味の素と他社のマヨネーズを通行人に食べ比べしてもらったら味の素の方が美味しいという人が多かった」「味の素マヨネーズは何故美味しいのか」と、モロに宣伝込みの内容である。
      • 一応、マヨネーズの起源(の一説)と言ったまともなトリビアもある。
    • ちなみにもとじろうは料理に応じて衣装が変わる。誰得
  • 料理パートでは全ての料理で勿論、味の素マヨネーズを使用。袋から開封するといちいち「デデデデン♪」という大袈裟なSEが入る。
    • また、何故かスイートコーンも味の素製という事になっている。上述の通り、元は海賊船のパラソルなのだが…。
  • ちなみにこれだけ味の素マヨネーズ推しながら、マヨネーズ自体は料理パートで使う調味料に過ぎず、この混沌の世界には一切関わってくる事はない。マヨネーズの国だとか魔法のマヨネーズだとか言ったファンタジックなものは存在しない。

評価点

  • クリックポイントは多く反応も様々で、この世界観に馴染める人なら楽しんで探索できる。
  • 料理パートは結構本格的で、デフォルメされながらも本当の料理を作っている気分が味わえる。
    • 基本指示に従うだけなので失敗したり違うものができる事は無いが、器具を毎回水洗いしたり、塩胡椒を異常に振りかけたりと色々と遊ぶ事もできる。
    • また、フライパンに事前に油を引いたり、仕上げにマヨネーズをたっぷり掛けた場合*4など、もと子ちゃんのセリフが変わるという作り込まれた部分もある。
    • 勿論、どれも現実で調理可能。また、料理パート後やエンディングでは他にもマヨネーズを使った簡単な料理を教えてもらえる。
      • ちなみにレシピの中では「マヨネーズ」ではなく「 味の素 マヨネーズ」としっかり強調されている。コマーシャルは忘れていない。
  • 魔女の寝室ではオセロがプレイ可能
    • 勝っても何も無いがCPU(魔女のおばば)はそこそこ手強く、本作プレイヤーからは食材集めよりオセロに夢中になってしまったという意見も少なくない。

問題点

  • もとじろうの講釈が長い
    • しかもスキップもメッセージ送りも不可。文字スクロールも遅く、ただひたすら終わるまで待たなければならない。
    • 繰り返しプレイしてやり込むようなゲームではないとは言え、毎回宣伝込みの講釈を聞かされるのは苦痛である。さっさと料理させて下さい…。
  • ボリュームは薄い
    • 懸賞ゲームだけにゆっくりやっても一時間程度で終わる。食材探しも1ワールドは3マップ程度で済む。
    • そのくせ前述の通りもとじろうの講釈が長いので、手早くプレイするとプレイ時間を講釈が相当占める事に。
    • また、これは調理方法の都合だが、「パイナップルのサラダ」は材料を切って混ぜるだけなのであっと言う間に終わってしまう。
  • セーブ、パスワードは無い
    • 短いゲームではあるが、料理パートだけプレイしたかったり、レシピを聞きたかったりしたらまた最初からやらなくてはならない。そしてその都度、爺の長話を聞く羽目に…。
  • 本編とは関係ない小ワールドでは、一つ前のマップに戻れる「ホウキ」と、キッチンに戻れる「ランプ」が入手可能だが、短い上に戻る必要の無いゲームなので利用価値は乏しい。
    • 「ホウキ」は一つ前のマップでもっと遊びたい場合になら使えるが、「ランプ」は入手した小ワールドから帰るぐらいにしか使い道が無い。
  • マヨネーズ主体の料理という都合もあるのだが、作るのはどれも混ぜる系の料理ばかり。料理好きの人はもう少しバリエーションが欲しいと思うかもしれない。
    • 料理完成後にもと子ちゃんからレシビを教えてもらえるのも、全て混ぜて作るソースである。
  • クリアしてももとじろうからレシピを二つ教えてもらえるだけで、あとは作中のマップが映し出された後にタイトルに戻る。スタッフロールは無い。

総評

混沌としたゲーム内容は大人から見たらサイケデリックであり、怪作・奇作などと評される事が多く、あながち否定も出来ないが、本来対象としていたであろう未就学児(特に女児)からしてみれば夢のある世界と言える。流し台や冷蔵庫が別世界に繋がっているなど、なんともメルヘンな設定である。
書籍『超クソゲー』に載せられた所為もあってかクソゲー扱いされる事もしばしばあるが、料理パートも含め、小さな子供の知育ゲームとして見ればなかなかによく出来たゲームという見方もできるだろう。

余談

  • パッケージには「原案:寺村輝夫、絵:永井郁子」と書かれている。
    • 両名は童話『こまったさん』『わかったさん』シリーズを手掛けた作家であり、本作がこのような世界観になっているのはその影響が大きいと思われる。
    • 寺村氏は『ぼくは王さま』シリーズでも知られており、本作の不可思議な演出は同シリーズに通じる部分が多い。また、もと子ちゃんもどことなくわかったさんに似ている。
    • しかし本作にスタッフロールが無い所為か、この両名が関わっている事はあまり知られていない。
  • もとじろうの講釈の中で「マヨネーズが菌に強い」という話が出るのだが、その際に表示されるバイ菌が何故かドクターマリオ』に出てくる三色のウイルスそのもの
    • この事から、開発は任天堂ではないかという噂も囁かれている。
  • タイトル画面でしばらく待つと、もと子ちゃんから笑顔が消え、もとじろうと入れ替わる小ネタがある。しかもタイトルも「もとじろうのワンダーキッチン」になってしまう。
    • 勿論、ただのネタなので、もとじろうの為に料理を作る内容になったりはしないのでご安心を
  • 2020年現在、味の素マヨネーズは「ピュアセレクト」シリーズとして販売されている。本作で紹介されている料理を作る時は必ずこれを使うように。
    • 味の素の公式サイトで多数のレシピが公開されているが、その中に本作の「トマトカップのサラダグラタン」とよく似た「トマトカップマヨグラタン」がある。具材は異なるが、調理方法はほとんど同じ。

初稿投稿日: 2020/10/11 追記修正歓迎

超原人

【すーぱーげんじん】

ジャンル アクション
対応機種 スーパーファミコン
発売元 ハドソン
開発元 エーアイ、レッドカンパニー
発売日 1994年7月22日
定価 8,800円
プレイ人数 1人
レーティング 【VC】CERO:A(全年齢対象)
配信 バーチャルコンソール
【Wii】:2010年11月16日/800Wiiポイント(配信終了)
判定 良作
PC原人シリーズリンク

概要

PC原人シリーズの初のスーパーファミコンソフト。元々が「PCエンジン」に因んだタイトルだった為、本作もハードに合わせて「超(スーパー)原人」となっている。

特徴

  • 基本的な操作は旧作と同様。「ボンク」をメイン攻撃方法として、主人公の原人を操作する。ラスボスもお馴染みのキングタマゴドン三世。
    • スピンボンク、三角飛び、大車輪、根性登り、滝登りと言ったアクションも踏襲している。
    • 花を取ると行けるボーナスステージも健在。但し、ボス撃破後のボーナスステージは無くなった。
  • 更に本作には『PC原人3』のキャンディによるサイズ変化が採用されている。
    • 青いキャンディを取ると巨大化して「でか原人」に、赤いキャンディを取ると縮小化して「マメ原人」に、黄色いキャンディを取ると通常サイズに変化する。
    • サイズ毎に異なった技が使用可能な他、でか原人だと攻撃力が上がるが当たり判定が大きくなり、狭い道も通れない、マメ原人だと逆に攻撃力は低いが当たり判定が小さく狭い道も通れると言った違いがある。
    • マメ状態だと足場や攻撃に使え、壁に反射する「絶叫攻撃」が可能。でか状態だとにこちゃんチップを消費して特殊技を使うことができる。
    • 今回はダメージを受けてもサイズは元に戻らない。また、でか状態は前作ではでか過ぎた所為か少し小さくなっている。
  • 肉によるパワーアップも健在だが、今回もまた変身形態は一新された。今回は顔だけではなく胴体も変わるようになった。パッケージによると「ダーウィンもビックリの進化論」だそうな。
    • ごるご原人
      • 一段階パワーアップ。名前の通りゴ◯ゴ13のような顔つきに。しかもマメごるご状態で出す絶叫は「スナイプ!」というそのものズバリな形態。ディレクターの吉川昇一氏が『ゴルゴ13 第一章 神々の黄昏』に関わっていた関係だろうか?
      • 従来の一段階目と同様、グランドボンクで画面全体の敵の動きを止められる。通常サイズでは敵の動きを止める金縛り光線が撃てる。でかごるごになると鳥のような姿になり、卵爆弾を産んで攻撃が可能。
    • ニョッヘ~原人
      • 二段階パワーアップ。名前も見た目もイッちゃった形態。この形態になると一定時間無敵になる。
      • 従来の二段階目と同様、グランドボンクで画面全体の敵にダメージを与えられる。通常サイズでは舌を伸ばして攻撃する。でかニョッヘ~になると身体が某怪獣のような姿になり、一定時間透明になれる。但し、でか状態だと攻撃方法が尻尾で叩くものになってしまうので、ボンクが一切できなくなる。
    • カニ原人
      • 従来同様、原人が押し潰されると何故かカニ化する。キャンディを取ると元に戻る。今回はカニ原人の姿でシューティングゲームを行うステージが存在する。
  • ばね花はジャンプ台になる黄色と、アイテムや敵を放出する赤、肉を放出するオレンジの三種類で、青や緑は廃止された。
  • 今回はステージ毎にサブタイトルが付けられている。また、ステージ間にはストーリーを表現するデモシーンが用意されている。

評価点

  • アクションの楽しさは健在
    • 従来の基本アクションは一通り揃っており、シリーズの集大成とも言える出来になっている。タイトルの「超」は単なるハードネタでは無い。
  • シリーズ最大級のぶっ飛んだ世界観
    • 元々、原始時代に現代やSFを折り混ぜたカオスな世界観を作り上げていたシリーズだが、本作はその中でも荒唐無稽さ、壮大さは群を抜いている。
    • まずオープニングからして原人がキングタマゴドン三世のご丁寧に立て札まである罠によって現代日本に飛ばされるという幕開け。というわけでステージ1は現代の街なのだが、ステージが進むと巨獣の体内を経て宇宙に飛び出し、月面の遺跡銀河帝国亜空間と凄まじいスケールにまで発展していく。最早、原始時代は終盤のみ。
    • ステージ4の序盤は惑星サイズにまで巨大化した原人で宇宙を進む。大きさ的な意味でも壮大。
      • 次のマップに移ると元に戻るが、その舞台となる「彗星帝国」はデ◯・スターのような巨大宇宙要塞。過去作のような時代錯誤的要素を通り越して、一気にSF感が増す。
    • ラストバトルでは更に(大きさ的な意味で)壮大な展開が待ち受ける。ラスボスにトドメを刺す際の演出もこれまたぶっ飛んでいる。
      + ネタバレ
      • 自ら巨大化して原人を倒そうとしたキングタマゴドン三世だが、原人に巨大青キャンディーを取られて同サイズに巨大化され、最後の戦いを演じる。
      • 原人が勝つと、タマゴドンのメカから更に巨大な青キャンディーが飛び出し、それを取った原人は最早画面に収まらないほどにまで巨大化する。
      • 最後のミッションはその超巨大化原人を操作してタマゴドンのメカを踏み潰せ、というもの。最後の最後まで壮大なスケールで展開する。
      • ちなみに最終ステージのタイトルは「史上最大の超決戦」。正に「最大」であった。
  • 進化したグラフィックによる多彩なステージ
    • お馴染みキャラのグラフィックやアイコンなどは『PC原人3』から色数が増えたぐらいで殆ど変わっていないが、ステージは格段に進化。背景まで細かく書き込まれており、更にステージのバリエーションが大幅に増えたことで飽きずにステージに挑戦していける。
    • ステージ1の最初のマップは、原人が雷門を破って出てくる通り浅草がモデルであり*5、アサヒビール本社の有名な金の炎のオブジェまで再現されている。怪獣のう◯こではない。
    • ステージ2の巨獣の住処が何故か現代風の家。テレビもベッドもある。どんな巨獣や。
      • しかも巨獣の体内への入り方は、グラスに注がれたジュースの中を泳いでストローに入り、そのまま飲まれるというなんとも可笑しな方法である。
      • 過去作にも体内ステージは存在したが、この巨獣の体内では迷路状になった脳味噌を進んだり、血管を泳いで進む事になる。
    • ステージ4序盤では背景に小さく映る惑星に名前が律儀にも表示されている。冥王星も当時は惑星扱いだったのでちゃんとある。
  • ストーリーは一本道だが、ステージの攻略ルートは複数用意されており、ショートカットしたり隠し部屋的なマップに行けたりと探索の楽しみがある。
    • サイズ変化によって行ける場所が異なる場合があるので、複数プレイで新たな発見をする事も。
  • 従来同様マップ毎にやたらコミカルな名前が付けられているが、今回は入り口の立て札に書いてあるのではなく、画面右上に表示される形式に。常に見えるのでマップの印象を強めている。
    • ただの地名の時もあれば、攻略のヒントになっている場合もある。今回はボス部屋にも名前があるのだが、なんとそのボスの弱点ズバリである。
  • ハード移行によってBGM、SEも大きく進化
    • BGMはシリーズらしいコミカルなものから、迫力のあるもの、シリアスなものまで幅広い。
      • 「は~とはどきどき」で流れる「Beating Heart」、「む~んたわ~ず」で流れる「Zero Gravity」、ゲームオーバー曲などの優しい曲もあれば、地下洞窟などで流れる「Underground」「Lava Cave」と言った不気味な曲、有名な「剣の舞」のアレンジ「Engine Room」や、「あめだすいせい」で流れる「Big Comet Empire」と言った緊迫感のある曲も用意されている。
      • 特に「もじのる~む」「あくうかん」で流れる「Twilight Space」はその中でも異彩を放つほどの格好良さから高い人気を誇る。
    • 原人や一部の敵は攻撃を喰らうと「わー!」などと声を上げる。悲鳴ではあるが悲痛さは無く寧ろ愉快な演出であり、本作をよりコミカルに彩っている。
    • また、今回のボスは爆発音が妙にリアルで迫力のあるものになっている。

賛否両論点

  • でか原人の特殊技が「首ちょんぱ攻撃」。
    • その名の通り首をちょん切って、頭を転がして攻撃する。演出はコミカルになっているが、人によっては気持ち悪く見える。しかも性能的にも微妙。

問題点

  • 無敵のなり易さ
    • 二段階パワーアップで簡単に無敵になれるというシリーズの仕様上、仕方ない部分もあるのだが今回は肉がかなり配置されており、テンポ良く進むと肉を取り続けてずっと無敵のまま進める事すらある。いくら難易度が抑えめとは言え、この点はヌル過ぎるという声も。
    • また、無敵になると無敵専用曲に変わるので、せっかくの良BGMがなかなか聴けないという事もある。
  • ボスの強さにもばらつきがあり、弱いボスは本当に弱い
    • 多くのボスが弱点を攻撃し放題なので、無敵時間の短いボスならハメが通用する。また、でか状態だと攻撃力が高いのであっと言う間に決着が付いてしまう。逆に言えばマメ状態だとなかなか倒せない事でもあるが…。
      • ステージ1の「ブルムーン」は無敵時間が短く、下からジャンプして羽に頭突きするだけで倒せる。ヒント通りに頭を攻めてもやはりすぐに爆散。
      • ステージ2の「ビフィズスグレート」も攻撃らしい攻撃もしてこないので、弱点に頭突きするだけ。安置が狭いのででか状態だと敵に当たりやすいが。
      • ステージ4の「ブフーバー」は弱点の当たり判定は小さめだが、攻撃し放題なのは変わらず。
    • 一方でステージ3の「ラビルーナ」はダメージモーションが長いので簡単にハメで倒す事は出来ない。一応、スピンボンクを活用すればハメられない事もないが、相当な連打が必要である。
      • また、ステージ5の「オニックス」は特定のタイミングでしか攻撃が当てられず、それまでのようなハメ戦法は一切通じない。
    • ラスボスは第三形態まであるが、一定時間耐えるだけの第一形態を除き、いずれも突進しかしてこない。しかしフェイントを多用するのでなかなか攻撃を当てられず、強いというよりは面倒な相手になっている。
  • でか状態での特殊技はコストが掛かる割に役に立たない
    • 特にでかごるごの卵爆弾は使い所に困る上、爆発は自分にも当たり判定がある。
    • 一方、でかニョッヘ~の透明化は攻撃や棘すら無効するという高性能で、終盤にはそれを駆使して進むシーンすらあるほど。
  • ハードが移行してもセーブやパスワードと言った中断機能は無い
    • 全6ステージだが、一つのステージが結構長いのでクリアまでには相応の時間が掛かる。しかし電源を切ればまた最初からなので、ぶっ通しでプレイしなければならない。
    • せめてもの措置なのか、ステージ3のボス戦前にあるルートを通るとステージ5までワープが可能になっている。
  • 2人プレイの廃止
    • 『PC原人3』では可能だったのだが、本作は完全1人プレイ用になっている。
  • 捕食ザコの存在
    • 前作にも登場した、原人を捕食するザコ。うっかり接触すると喰われてその体内の小ステージに飛ばされる。胃液の中などを通って出口(つまり直腸)に辿り着くと元の場所に戻る。
    • 最初のうちはインパクトがあって面白いのだが、そのうちただテンポを阻害する存在となり果てる。これが何体もいるマップも存在し、しかも種類も増えている。
  • ストーリーイベントでテキストが殆ど無い
    • 明確なセリフはラストステージ前のデモでキングタマゴドン三世が僅かに喋るだけで、後はラストシーンの「おぼえてろよ!」だけ。ボスは一言も喋らないし、ステージ間のデモでは台詞も無く原人が落ちたり吹っ飛んだりするだけ。
    • 長々とストーリーを説明するようなゲームではないとは言え、今回は超展開に次ぐ超展開のぶっ飛んだストーリーなので、だんだん理解が追いつかなくなる。特に中盤は何故ここを通るのか、何が起きているのかが分かりにくい。
      • 彗星帝国とは結局何だったのか、キングタマゴドン三世の「最後の手段」など、勢いで察するしか無い。
    • 登場人物と呼べるキャラも原人とタマゴドンぐらいしかおらず、プリンセス・ドラゴンなどの過去作キャラも登場しない。
    • その為、今回はスケールの壮大さの割にストーリー自体は「タマゴドンの装置で未来に飛ばされた原人が、色々な所を巡って原始時代に戻り、タマゴドンを倒す」と、極めてシンプルにまとめられてしまう。
  • ポーズのSEが怖いと言うか悲しげで暗い気分にさせる
    • 実際、ゲームオーバー時に原人が倒れた時やミニゲームでのタイムアップでもこのSEが流れるので、そういう用途で作られた音なのが分かる。何故これがポーズ音なのだろうか…?

総評

シリーズ特有の面白さに加え、ハード移行による演出の進化とぶっ飛んだ世界観の正に「超」な原人である。
無敵のなり易さはアクションゲームに慣れている人にはややヌルい印象もあるだろうが、ゲーム全体がヌルゲーになっている訳ではない。
シリーズファンも、ライトなアクションが好きな人もやって損は無いのだが、惜しむらくは後述の通りバーチャルコンソール配信が終了してプレイのハードルが高くなった事か。

余談

  • 後に本作の続編『超原人2』が発売された。
    • 本作のシステムを踏襲しているが、舞台が原始時代に戻った事で雰囲気は過去作に近くなった。シリーズでも地味な印象が拭えず、海外でも発売されていない。バーチャルコンソールでも配信されなかった。
    • 最早キングタマゴドン三世の口癖「おぼえてろよ!」は何故か敵側の合言葉の如く(タマゴドン以外にも)連呼され、ラストシーンでもいつも通りタマゴドンの「おぼえてろよ!」と、「つづく」の表示で終わっている。
      • しかし、結果としてこれが(リメイクを除くと)シリーズ最終作になってしまい*6、「おぼえられず、つづかなかった」と言う悲しい結末に。
      • 海外では携帯アプリの『Bonk's Return』がリリースされているので一応報われている。
  • 海外でも『Super Bonk』のタイトルで発売されたが、冒頭の浅草の町がチャイナタウンに変更されている。
  • WiiバーチャルコンソールではPCエンジン三部作や『PC電人』と共に本作も配信されていた。
    • しかしPCエンジンの4作はWiiUバーチャルコンソールでも配信されているが、本作だけはそちらでは配信されず、Wiiショッピングチャンネル終了に伴って本作の配信も終了してしまった。
  • ステージ3のボス「ラビルーナ」と戦うマップの名前が「みみがかんじちゃう」。
    • 単純に耳が弱点というだけなのだが、本作唯一の女性型ボスという事もあってよく「卑猥に聞こえる」とネタにされる。
    • また、ステージ1のボス「ブルムーン」のマップ名は「あたまがよわい」。…別の意味にも見える。

初稿投稿日: 2020/10/17 追記修正歓迎

DISORDER6

【でぃすおーだー しっくす】

ジャンル サスペンス・フィクションアドベンチャー
対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
発売・開発元 5pb.
発売日 2013年8月22日
定価 通常版6,800円
限定版8,800円(共に税別)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:C (15歳以上対象)
判定 クソゲー
ポイント ヘタレ過ぎる主人公
出番が無さ過ぎるヒロイン
どこがサスペンス?
サスペンス・フィクションアドベンチャーシリーズ
DUNAMIS15 / DISORDER6

概要

5pb.とDivision ZEROのダブルプロデュースによる「サスペンス・フィクションアドベンチャー」の第二弾。
クローンとして生み出された学生達の人間模様や時間のループを描いた前作『DUNAMIS15』と異なり、記憶喪失の少年と多重人格の少女の逃走劇を描く。

関涼子を始めとする前作のライター陣は参加せず、六花梨花、健部伸明、稲村竜一がシナリオを手掛けた。キャラクターデザインは前作に続いて長浜めぐみが担当した。
前作プロデューサーの市川和弘、金杉はじめの両名はゼネラルプロデューサーとして携わっており、本作も「SDR project」を冠している*7

ストーリー

雨が降る夜、少年は倉庫のような場所で目を覚ます。
右手には重厚な手錠。
その鎖の先はシーナと名乗る不思議な少女の左手に繋がっていた。
彼女は少年のことを「ジョー」と呼ぶが、自分にはその記憶がない。
それどころか今までの記憶全てが抜け落ちていた。

自分は何者なのか?

状況が飲み込めないまま出口を探しているうちに、
二人は白衣の女性の死体を発見する。

一体誰が殺したのか?

愕然とする中、明かりとして灯していた火が倉庫の荷物に燃え移り、
二人は命からがらその建物を後にする。
外に出て彷徨っていると、一人の刑事・コバヤカワに遭遇する。
彼女は二人を殺人事件の重要参考人として連行しようとするが、
目が覚める直前の記憶のない二人では不利だと判断し彼女の前から逃亡。
そして二人は容疑者として追われることになったのだった。

「鎖で繋がれた男女」「記憶喪失」「逃亡」

失われた記憶から手繰り寄せた真実とは――?

特徴

  • 基本的なシステムは前作と同様。一本道のノベル形式で、選択肢は即バッドエンドかアナザーエンドに進み、後に影響しないものが殆ど。
    • 前作にあったフローチャートは廃止され、代わりに好きなチャプターから再スタートが可能になった。また、TIPS(用語集)も廃止された。
  • 本作の特徴はヒロインが多重人格者であることにある。タイトルの「ディスオーダー6」の通り6つの人格を有し、状況に応じてそれらが表層化し、ストーリーを動かしていく。
    • 主人公は何故かヒロインと手錠で繋がっており、否応なしに行動を共にすることを強制される。
  • ストーリーは全6チャプター。前述したように一本道のシナリオだが、途中の選択肢次第ではヒロインの別人格と個別のエンディングを迎える場合もある。
    • また、一度トゥルーエンドを迎えた後は別ルートへの分岐が出現する。

問題点

  • サスペンスとは程遠いシナリオ
    • ヘタレでM気質な主人公「ジョー」がヒロイン「シーナ」の破天荒な別人格達に振り回されるのが基本で、後半までとにかくドタバタのやりとりが繰り広げられる。サスペンスフィクションを名乗りながら、実際は殆どラブコメ調である。
    • 何処とも分からない倉庫で目を覚ます記憶喪失の主人公。自身と手錠で繋がれた謎の多重人格少女。そこに転がる見知らぬ女の死体という謎だらけの幕開けで、そこから自分達を殺人事件の容疑者と疑う刑事や、執拗に主人公の命を狙う殺人鬼の少年に追われることになる…と、チャプター1だけならミステリー、サスペンスの雰囲気が出ており、期待が持てそうに思わせるが、実際は上記の通りである。
      • 体験版はこのチャプター1が丸々入っている。その為、体験版に惹かれて購入すると落胆する可能性が極めて高い。
    • 前作のような狂気や心の闇に迫る訳でもなく、かと言って別の新たなサスペンスドラマを生み出せているかと言うと、とてもそうは言えない。
      • メインのストーリーそのものも、言ってしまえば「主人公の身内の小競り合い」で、前作より遥かにスケールが小さくなっている。それが明かされるのも相当後なので、ドタバタラブコメが急に終わったと思ったら、後は流れで内輪揉めの終盤戦へ。前作のようなラストの盛り上がりは無く、寧ろ盛り下がっていく。それらを差し引いてもシナリオの完成度自体低く、設定の練り込みや驚きのカタルシスは乏しくツッコミ所も多い。
      • シナリオライターの一人である健部氏は『偽典・女神転生』や『I/O』、『メモリーズオフ After Rain』などの数多くのゲームシナリオに携わっていたのだが…。今回は深くは関わっていないのだろうか?
  • 主人公が度を越したヘタレで、殆どの場面でナヨナヨした態度を取る。とにかく優柔不断であり、喋る際もいちいち言葉に詰まり、何をするにも尻込みして慌てふためいてばかりで、それでいて活躍シーンなども殆ど無いのでストレスの原因に。声優の演技(CV:小野賢章)も見事なまでにヘタレを演じきっているのが却ってプレイヤーを苛立たせる。
    • 選択肢では勇気を振り絞ったり、敢えて危険に立ち向かうこともあるが、大抵は返り討ちに遭ってバッドエンド行き。見せ場は悉くヒロイン(の別人格)が持って行ってしまう。
    • M男気質という設定まであるので、特に暴力的な人格「マリカ」の発現中は徹底した下僕扱いを受けるのを見続けなければならない。プレイヤーにもM属性が無ければきついシーンが少なくない。
    • 冒頭で死体を発見した際もヒロインをすぐ犯人と疑う。記憶が無く、冷静さを失っているとは言え、流石に短絡的ではなかろうか。
    • 一応、最終盤ではようやく見せ場があるのだが、事件収束にそこまで大きな貢献をしたとも言い難く、やはり主人公としては力不足。また、失った記憶に関してもほぼ戻らず、殆ど口頭で知らされるだけ。
  • ヒロインの本来の人格「シーナ」は大人しく、幼馴染とされる主人公を慕う純粋な少女だが、別人格は女王様のようなドS「マリカ」、女たらしの男性人格「ハヤト」、駄々っ子で大食らいの自称5歳「ユーノ」と、いかにも騒々しくサスペンスとは無縁そうな人格が揃っている。そして実際のストーリーもその印象通り…。
    • 「マリカ」は主人公を召使いのように扱き使い、「ハヤト」は行く先々で女性を口説き、「ユーノ」は駄々をこねたり暴飲暴食で騒動を巻き起こす。サスペンスらしさなど欠片も無いシーンが殆ど。
      • 「ハヤト」メインのエピソードでは、主人公とヒロインがそれぞれ女装と男装(身体は女、人格は男)をしてミックスバーで働かされるなどと言う展開もある。
    • 5番目の「ナヴィ」という人格は登場する必要があったのかと思えるほど出番が極めて少ない。ストーリー上でも大した役割はないし、個別のエンディングもない。本当におまけ程度の人格である。
      • 人格統合の際に「(主人公が)嫌いじゃなかった」と、取って付けたような好意を見せる。他の人格と違って交流どころかろくに話もしていないのだが…。
    • 各人格名が判明した後でも、どの人格が表層化しようが名前表示は「シーナ」なのでややこしい。
    • 人格がコロコロ変わる上、殆どの場面で別人格の方が出張ってくるので「シーナ」本来の人格は驚くほど出番が少なく、掘り下げはかなり甘い。
      • 通常、多重人格ものは普段は主人格で行動し、必然性のある場面で別人格が表層化するのが一般的だが、本作の場合は別人格が終始出突っ張りというシチュエーションばかりで、主人格のはずの「シーナ」はなかなか出てこない。
      • というか、「シーナ」自身は自分が多重人格者である事自体に気付いておらず、主人公達も説明しない所為で状況を理解すら出来ていないので、本筋にもまるで絡んでこない。本来の「シーナ」としての見せ場は殆どチャプター1で終わってしまい、結果としてヒロインにも拘らず出番が殆ど無いという事態に。主人公も「シーナに会いたい」と言うようになるが、プレイヤーも思わずそう言いたくなるほどの出番の無さである。
    • 別人格達は何かしらの役割を持って生まれたものであると説明されるが、作中の人格交代の多くは必然性が感じられないその場のノリで行われる。
      • 特に「マリカ」は「力技でジョーとシーナを守る際に発現する」と説明されるが、実際の所は誰彼構わず高圧的な態度を取ったり平然と他人のバイクを奪うなど、当人が一番のトラブルメーカーである。
    • 別人格達は記憶の共有ができていないので、切り替わるとまず状況判断と説明からやり直し。それまでの会話も勿論途切れるし、交代はいつも唐突なので周りの人間も混乱する。
      • それでいて、無駄な人格交代が多いので、「話している最中にヒロインの態度が変わる」→「◯◯に変わってたのか!」という(ギャグの)流れがやたら繰り返される。そして交代したらしたで、別人格がトラブルを都合よく解決してしまう。
    • そして別人格達はこんなに出突っ張りでありながら、ストーリー終盤に差し掛かる前に悉く消滅(主人格と統合)して他のキャラ同様、完全に退場する。
      • 以降は新たに登場した6番目の管理人格だけを主軸としたストーリーが展開され、他の人格がストーリーに大きな影響を遺したり、再登場すると言った事は一切無い。勿論、主人格の「シーナ」の出番が増えるなんて事も無く、そちらもエンディング直前までまるで登場せず。
  • 他の登場人物は元暴走族の姐さんと愉快な舎弟達、くノ一のようなウエイトレス化粧の濃い派手なオカマと、キャラ自体が悪い訳ではないが、サスペンスに合わないどこかズレたキャラばかり。やはりドタバタ系のシチュエーションコメディの雰囲気が漂う。
    • それでも作中で魅力あるキャラとして表現出来ていれば良いのだが、ストーリーに深く関わらないまま退場するキャラばかりなので感情移入もしにくい。序盤から登場して主人公達と親しくなる姐さんと舎弟達ですら終盤は完全に消え去り、以後の再登場も無し。冒頭から主人公達を追っていた刑事も終盤には関わらず、エンディングで急に主人公への疑いを解く。
    • 前作では章毎に視点となるキャラを変えるなど心理描写が巧みだったが、この通り本作では主人公とヒロイン以外のキャラは捨て石のような扱いが多く、掘り下げが極めて浅い。
      • 黒幕はかなり背景が語られるが、出番は終盤のみでそれ以前は主人公のフラッシュバックにチラっと登場するだけなので、印象が強いとは言い難い。
  • 前作の黒幕と酷似したキャラが冒頭で死体となって登場するという、前作プレイヤーには衝撃的なサプライズがある。
    • 前作では黒幕が辛うじて生きていた事がエンディングで明かされており、当然これを見た前作プレイヤーはいやが上にもどんな関連性があるのか期待させられるが…。
      + ネタバレ
    • なんとそれらは前作との関連性を含めて最後まで明言されない。そのキャラは容姿ばかりか苗字まで前作黒幕と同じであり、CVも同じ声優が務めている。挙句、性格までそっくりと、同一人物としか思えない設定になっているにも拘らず思わせぶりなだけで終わり、結局謎のまま。
      • その人物が作中で何をしたか、何故殺されたのかは発覚するものの、正直「それで?」としか言いようが無い真相である。
      • 名前だけが微妙に違い*8、これまた何か意味がありそうな雰囲気を漂わせるが、そんなものは無かったというオチである。単にキャラを使い回したとも言える。
  • 再プレイ時には主人公達を追う刑事側の視点で描かれる小シナリオが随所に挟まる。
    • しかし特に驚きの事実が発覚する、刑事側の心情が深く描かれる、という事もなく、本編で分かる事のおさらいをしたり、刑事達の動向が多少分かる程度でしかない。
    • また、再プレイとは言ってもクリア後ではなくメッセージが既読にさえなっていれば良いので、初回でシナリオ発生地点を過ぎる→その地点の前のデータをロード→再び読み進める、で見られてしまう。
  • 胸糞殺人鬼「マリヲ」
    • ゴスロリ衣装で女装し、主人公の命を執拗に付け狙う少年で、主人公が関わった人を次々と手に掛ける。
    • シナリオの基本展開が上記の通りなので、本作のサスペンス成分のほぼ全てを一人で担っている。しかし…。
      + ネタバレ
    • そもそもマリヲは主人公を守る役目を負っていたが、極めて個人的な感情から使命を放棄して命を狙っていた。マリヲを制止できるのは彼が傾倒する姉だけで、その姉も主人公を守る使命を負っている。
      • が、姉の目の届かない所ではマリヲは平然と暴挙に出ており、姉はそれが分かっていながら対応がいつも後手に回って制御しきれていないという体たらくであった。
      • つまり本作のサスペンス部分の多くは根幹の事件とはさほど関係無い。一応、マリヲも関係者ではあるが、別に黒幕が指示したとか言った複雑な背景があった訳でもなく(と言うか主人公が死んだら黒幕の計画も台無し)、単なる一個人の私怨に過ぎなかったという真相である。しかもそのマリヲの件の決着も非常にあっけなく、納得し難い。
    • 終盤、マリヲの正体を知らされる主人公だが、なんとその姉から「(マリヲの行動を)主には黙っていて欲しい」と言ったような虫がいいにも程がある頼みを受ける。
      • マリヲが殺傷したのはいずれも主人公の恩人ばかりであり、当のマリヲも罪悪感が欠如している為、姉に叱られて表面上謝っただけでまるで反省していない。当然、主人公もその頼みを簡単に聞き入れたりはしないが、最終的には結局許す事に。
    • その後はマリヲが報いを受ける事はなく、ピンチに陥った主人公を仕方なく助けて表舞台から退場する。エンディング直前でも、まるで今までの所業など無かったかのように主人公を助けに来る、という役割に。これで納得しろと言われても多くのプレイヤーにとっては無理な話だろう。
      • 挙句、マリヲの正体を知る場面で彼にセクハラ行為をさせられるコメディシーンが空気も読まず挿入される。こんな事で笑える人がいるだろうか?
  • また、登場人物達の成長劇でもあった前作に対し、このマリヲの例を見れば分かる通り本作で成長するキャラはほぼ皆無。精々、主人公ぐらいだが、それも大分終盤になってから。
  • ヒロインの別人格に個別のエンディングが用意されているマルチエンドだが、単に該当する選択肢を選んだらエンディングを迎えて終了というだけで、バッドエンドと大差ない。
    • 内容も「宝くじを一枚買ったら大当たりで豪遊生活へ」「失われた記憶も追われている事実すらも全て放り投げて中華料理の修行に出る」「上記のミックスバーで働くうちに楽しくなって本職にしてしまい、女装、男装したまま追手の刑事達とのドタバタ逃走劇を続けていく*9」と、これまたヤケクソなコメディに走ったものばかり。
      • 分岐となる選択肢はごく普通であり、一回それを選んだだけでいきなりこのような結末へと至るので、初見では笑うよりも唖然とすること間違いなし。まるでネタのバッドエンドだが、これが途中で迎える個別エンドなのである。
      • こんな内容なのに、トロフィー/実績では「服従の終焉」「暴食の終焉」「倒錯の終焉」などと無駄に物々しいタイトルが付けられている。
    • ストーリーを最後まで進めても、後味の悪い結末を迎えてしまう。スタッフロールも無いのでトゥルーエンドではないであろう事はすぐに分かるが…。
      • 実はその後でもう一度終盤をやり直すと選択肢が追加され、トゥルーエンドが迎えられるという分かりにくい構成になっている。ストーリー上の必然性も特に無いので、何故初見から進ませてくれないのか分からない謎仕様と化している。
      • しかしそのトゥルーエンドは…。
+ ネタバレ
事件は終わったが、シーナはこの事件の記憶を全て失っていた。
今のシーナにとってはジョーはこの数日間、共に逃避行を繰り広げたパートナーではなく、数年ぶりに再会した幼馴染なのだ。
ジョーはそんなシーナを問い詰めることは無く、ただ「一緒に生きていこう」と告げた。
  • 一見ハッピーエンドだが、ヒロインに関する諸々を放棄した投げっぱなしのエンディングである。
    • しかも終盤では「記憶とは人格」であり、人格を構成する上で記憶が如何に重要であるかが何度も語られるので、それまでのテーマを全否定するような結末とも言えてしまう。
      • そもそもラストシーン直前までは綺麗に収まりそうな流れだったのに、何故それを切って最後の最後でこんな形に帰着させるのだろうか。
    • 他の登場人物のその後も全く描かれないので、尚のこと虚無感が大きい。せめて前作のように丁寧なエピローグや後日談シナリオでもあれば…。
  • 単純にボリュームも少ない。前作と比べても明らかに早く終わり、しかもその中はグダグダな日常パートがかなり占める。
  • トゥルーエンド後はヤンキーの姐さん「ヒナコ」と家出少女「アユミ」がそれぞれ主軸となる「ヒナコルート」「アユミルート」に分岐可能になるが、後述するように充実したヒナコルートに対し、アユミルートは上記の別人格のエンディングと大差無い短小シナリオで、内容も鬱なものであり、トゥルーエンド後にわざわざ見たいと思うものではない。
    • しかもアユミルートは分岐は最も遅いので、ヒナコルートの後で見て最後の最後で暗い気分になってしまう可能性が高い。
  • 2013年のソフトでありながらクイックセーブ、クイックロードが搭載されていない
    • 前作には勿論あったし、前作と同時期に発売した悪名高い『code_18』もPSP版に限っては搭載されていた。何故その二年も後に出た本作に搭載されていないのか。

評価点

  • 立ち絵の動きが豊富
    • ぱっと見はキャラの立ち絵とメッセージウインドウが表示されるごく一般的なADVだが、キャラの立ち絵が実によく動く。画面の演出も豊富で、見ていて飽きない。
  • 声優陣は前作はベテラン、中堅で塗り固めていたが、本作は主人公とヒロインを始めとして若手の人気声優も起用している。
    • 特にヒロイン(CV:早見沙織)は人格の演じ分けが見事。それだけに自称5歳児の「ユーノ」だとキャラの痛々しさが滲み出るが。
    • 勿論、若手のみならず中堅、ベテランも幅広く起用。演技は申し分無い。
    • 前作でエンディングを歌っていたが本編には出演していなかった今井麻美も参加している。但し、キャラ自体は脇役ですぐに退場する。
  • 最早お約束だが、BGMは良い。前作に続き、阿保剛を始め@sound、Czk、yuta*starと言った作曲陣が担当しており、安定の高品質である。
    • 主題歌も良曲。エンディングテーマは前作同様に今井女史が歌唱している。
  • ヒナコルート
    • トゥルーエンド後に分岐可能なルートの一つ。本編であっさり退場したキャラ達が再登場し、本編の鬱憤を晴らすかの如く活躍するという、熱く盛り上がる展開が用意されている。結末も正に大団円で、読後感が良い。
    • 本編では報いを受けず改心もしなかったマリヲもこちらでは初めて自身の行為を省み、最後は姉と共に自首して罪を償う形になる。釈然としなかった本編よりもずっとカタルシスを味わう事が出来るシナリオとなっている。
    • 一方、ジョーとシーナは完全に主人公(笑)とヒロイン(笑)と化してしまい、最後もかなり強引にハッピーエンドで締めているので彼らのドラマとしては非常にあっけないものに。また、本編で明かされる真相も一部伏せられたまま終わってしまう*10。スタッフロールも無いので、あくまで本編のモヤモヤを解消する為のifルートという事なのだろう。
      • だが、出来る事なら本編をそのようなモヤモヤが燻る形で終わらせないで欲しかったものだが。
      • 寧ろ、このルートの展開を適宜盛り込んで本編の方を充実させれば、作品自体の評価もある程度上がったのでは無いのだろうか。
  • ドタバタ系のコメディが好きな人ならある程度は楽しめるかもしれない。
    • キャラのやり取りもそういう系統の作品によくあるものが多く、最初からそう割り切っていれば楽しく読めるシーンも途中まではいくらか見受けられる。立ち絵がよく動くので、コメディシーンの演出自体は良い。
      • ただ、それも後半に差し掛かる頃までであり、以降はコメディでもサスペンスでもない面白みに欠けた展開で最後まで行ってしまう。前述のヒナコルートならこのノリのまま終われるが、それにはまず通常ルートをクリアしなければならない。
  • グロ描写はほぼ無い
    • 精々マリヲの殺人シーンぐらいで、前作のようなドぎつい暴力シーンやグロテスクな表現は殆ど無くなっている。そう言ったものが苦手な人には評価点にあたるかもしれない。

総評

『DUNAMIS15』の系譜となる新たなサスペンスとして期待されたが、
蓋を開けてみればサスペンスを投げ捨てたトンデモ系ラブコメであり、仮にラブコメ作品として見ても物語の完成度自体が低い。
体験版の時点での掴みこそ良かったものの、それを過ぎると後は一気に転落していく。
サスペンスをお望みなら前作か同系統の作品をプレイした方がずっと有意義なのは言うまでもなく、
キャラが気に入ったり作風自体に興味を持った人でも、クリア後に満足感が得られるかはかなり怪しいだろう。

ミステリアスSFアドベンチャーとも科学アドベンチャーとも違う、サスペンス・フィクションアドベンチャーとして舵を切った本シリーズだが、
二作目にして早くもコンセプトを見失ってしまい、本作の不評もあってか第三弾が発売される事は無かった。

最終更新:2020年10月22日 10:35