下書きの記載に関するルールの変更について (24/5/26変更) 記事が完成するまでの間https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/17369管理人無脳管理人無脳管理人無脳管理人無脳管理人無脳管理人無脳管理人04054/を確認するようにしてください。
記事作成依頼の判断は初稿者に委ねられますが、下書きが完成したと判断しても別の利用者が追記や修正を行うことも踏まえ、記事化依頼前にスレで意見が挙げられているか確認してください。
記事を直接投稿できるメンバーの方も、「記事下書きページを利用する場合は」性急な記事化は避け、スレを確認することを推奨します。
詳しくは利用法をご確認下さい。


記事下書き3

ゲーム記事や用語集項目など、Wikiコンテンツ作成時の下書き用ページです。ここにある記事は正式作成前の扱いのため、リンクの作成や修正依頼・要強化依頼の添付は禁止です。
また、表示負担軽減のため動画はコメントアウト状態で記載してください。
下書きに画像をアップロードするのは控えてください。記事化後も画像が下書きに残り続けてしまうためです。
アップロード画像を使用する場合は記事化後に該当記事にアップロードしてください。
また、記事化前に画像のチェックが必要な場合には、外部の画像アップロードサービスを利用してください。

メンバー権限がない人は新規ページ作成ができないため、記事の作成は下書きページを経由する必要があります。
メンバーではない人は記事作成依頼所からページ作成を依頼してください。

権限がある人は下書きを経由せず直接ページを作成して構いませんが、以下の場合は下書きページの利用が推奨されます。

  • 記事内容の質に自信がない場合や、第三者によるチェックが欲しい場合
  • 有名作・話題作で編集合戦が頻発することが予想される、判定について揉める可能性が高い場合

加筆、修正、下書きを元にした新規記事の作成は自由です。ただし、 自分がプレイしたことのない作品の記事化は禁止 とします。
また「このWikiで扱う作品」及び「記事作成のガイドライン」を参照の上でお願いします。記事作成相談スレも活用してください。


「記事下書き」は用途別にページが分かれています。


利用法

  • 1. 記事を載せる。
    • 下書きは縦に並んでいますが、新しく下書きを載せるときは必ず最下部に追記してください(下書き作成日が古いものが下部に行くと削除期限日がわかり難くなるため)。
      また、編集が楽になるので記事の最初と最後にareaeditプラグインを付けることをお勧めします。
    • ここに載せた下書きは、初稿作成から1ヶ月が経過すると基本的に削除されます。 記事の投稿時には、必ず記事冒頭に初稿作成日を記述して下さい。記述の無い場合、1か月より早く削除されてしまう可能性があります。
      事情により長期間更新できない場合、個人でバックアップを取る事をお勧めします。
      その場合、初稿執筆者が不在の際に第三者が下書きに直接手を加えることもありますので、執筆に復帰する際は下書きの確認とスレでの相談を忘れずに行いましょう。
      • なお、判定や記事内容について記事作成相談スレで議論中の場合と、避難所にある記事の場合はこの限りではありません。ただし避難所の利用には相談スレへの報告が必要です。
    • 新規記事の判定については基本的に初稿執筆者自身の判断に委ねられています。記事作成のガイドラインに則る限りは自由に付けて構いません。ただし記事作成後に異論が生じた場合、判定変更議論依頼が提出されることがあります
  • 2. 記事を完成させる。
    • 基本的に初稿執筆者が記事の完成に責任を持つようにしてください。 記事は大勢の手で完成させるものですが、下書きに投稿したからといって必ずしも他のユーザーの手が加わるとは限りません。未完成の記事を長期間放置するのは迷惑行為です。
    • もちろん一般記事同様に初稿作成者以外が編集を行うことも可能です。ただし、第三者が以下の事項を行う際は必ず記事作成相談スレに報告を入れてください。悪質な場合は規制されることがあります。
      • 下書きを削除もしくは移動する場合。
      • ゲーム記事の判定を変更する場合(未定のものに付与することも含む)。
      • 下書きを記事として作成する、もしくは作成依頼を出す場合。
      • その他、記事のニュアンスに大きく変更が生じる編集をする場合。
    • 記事が完成するまでの間は、 少なくとも週に1回程度は記事作成相談スレを確認してください。
      • 作成している記事に対して、スレ内で意見や指摘が出ることもあり、初稿作成者が意見や指摘を確認しなかった場合、スレ内の意見や指摘にしたがって大きく内容を書き換えられてしまう可能性もあります。
  • 3. 記事を作成する。
    • 記事が完成したら、作成する前に記事作成相談スレで意見や指摘が出ていないかを確認し、意見や指摘が出ている場合は、その意見や指摘を解消してから記事作成してください。
      • 記事完成後、2,3日の間は意見や指摘が出ないかを確認するといいでしょう。スレで記事が完成した旨を報告し、意見や指摘を募るとより確実です。
      • 意見や指摘を無視して記事作成をした場合、自分では問題ないと思っていても「文章が簡素で内容が薄い」「文章が支離滅裂でわかりにくい」「他のサイト・Wikiからの無断転載」などの理由により、 記事化後すぐに修正依頼や要強化依頼が出されたり、記事化自体が見合わせとなる場合があります。
    • 記事が完成したと判断したら、好きなタイミングで記事を作成して構いません。新規記事作成は管理者とメンバーのみ行えるため、ログインIDを持っていない人は、記事にする際に『記事作成依頼所』で依頼してください。
      • なお、代理作成依頼によって作成された記事の内容に関する責任は執筆者・依頼者に帰結するものとし、代理作成者は責任を負いかねます
    • 記事内容によっては、単独記事として作成するよりも既管理人カス存の記事への追記の方が良いと判断される場合もあります。
      なお、追記の場合はログインなしでも作業可能です。
      • 追記を想定して記事を作成する場合、下書きの冒頭に追記先の記事名を表記しておくのもいいでしょう。

注意点

  • 発売直後のゲームの記事を執筆したい場合、発売日から3か月経過していることが条件となります(3か月ルール)。
    • 移植版や、海外で先行発売された後に国内で発売された作品も、その発売日から3か月の経過を待つ必要があります。
  • 一度に投稿する下書きは一つとし、その下書きを完成させて記事化依頼してから次の下書きを投稿するようにしてください。
+ 下書き用テンプレート。書き方の詳細はテンプレのページを参照

contentsプラグイン(19行目)は必ずコメントアウト状態(先頭に「//」が付いたまま)で記載してください(記事作成時にコメントを外す)。
コメントアウトしない場合、全下書き項目の見出しが目次化されてしまいます。

↓↓↓ここからコピー↓↓↓
----
#areaedit
初稿投稿日: yyyy/mm/dd 追記修正歓迎
*タイトル
【読み】
|ジャンル||~|
|対応機種||~|
|発売元||~|
|開発元||~|
|発売日| 年 月 日|~|
|定価|, 円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO: ()|~|
|廉価版| : 年 月 日/, 円|~|
|配信| : 年 月 日/ |~|
|備考| |~|
|判定| |~|
|ポイント| |~|
//----
//#contents(fromhere)
----
**概要
**あらすじ
**特徴
**評価点
**賛否両論点
**問題点
**総評
**余談
#areaedit(end)
↑↑↑ここまでコピー↑↑↑

一般的な編集の練習は「サンドボックス」へどうぞ。



稿投稿日: 2025/9/16 追記修正歓迎

戦場のフーガ3

【せんじょうのふーがすりー】

ジャンル シミレーションRPG
対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション5
プレイステーション4
Windows(Steam)
Linux(Steam)
発売 サイバーコネクトツー
発売日 2025年5月26日
定価(税10%込) 通常版: 4,180円
デラックスエディション アップグレードパック: 2,200円
アルティメットエディション :7200円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 シリーズファンから不評(予定)
ゲームバランスが不安定(予定)
ポイント シリーズ完結編
遂に舞台は宇宙へ
リトルテイルブロンクスシリーズ
テイルコンチェルト / Solatorobo / リトルテイルストーリー
戦場のフーガシリーズ
1 / 2 / 3


概要

リトルテイルブロンクスシリーズ5作目であり、戦場のフーガシリーズ3作目。

ラストで突如物語が中断された前作から地続きに続く構成になっていて、1作目と2作目で明かされなかった謎について迫る完結編である。

前作でディレクターを務めたヨアン・ゲリト氏は降板し、キャラクターデザインとイベントグラフィックを担当した時津佑介氏も本作には関わっておらず、デザインは全てサイバーコネクトツー内制となった


ストーリー

すべての"絶望"の意味がついに明かされる…!

突然のマルトの失踪!謎の声に誘われ禁忌の洞窟へ向かった子どもたちは、雲海に捨てたはずのタラニスを発見する。

マルトを救うべく再びタラニスに乗り込み、ベルマン帝国に進入した子どもたちの前に、ベルマン最強の”魔血騎隊”が立ちはだかる!
(公式サイトより引用)

ゲームシステムの特徴

・基本的なシステムは前2作の項を参照


新要素

新キャラクター

  • シャティ
  • 本作で初登場したタラニスΩのナビゲーションaiであり、見た目は完全な四足の雌猫。過去作のナビゲーションaiよりも高性能であり、本作の新要素である『シャティの記憶領域』は彼女の能力を使ってタラニスΩの能力を拡張させるという、システムと直結したキャラクターである。『1』のブリッツ、『2』のバニラと同様に本作のキーキャラクターであり、終盤にて正体が明かされる。

新システム

  • シャティの記憶領域
  • ゲームを進行させる事によって『ここ掘れワンニャン』『シャティのお店』『スキルマネージャー』の3つの機能が解禁され、ゲーム内で習得した(後述)VPを記憶領域内で消費する事でタラニスΩの能力を上昇させる事が出来る。
  • ここ掘れワンニャン
    • バーチャル空間内にある採掘場に子供達と同行するアシストキャラを模したアバターを派遣する。所謂『放置系ゲーム』に近いシステムであり、採掘所に派遣するアバターを選択し、次のインターミッションで採掘結果が出るとVPを入手可能となる。
  • スキルタイル
    • 獲得したVPでタラニスΩの性能を向上させるシステム。ヘックス状にパネルが配置されており、VPを消費してパネルを開放させる事が出来る。
  • シャティのお店
    • 獲得したVPでアイテムを購入する事が出来る。
  • アシストキャラ
    • 前作同様イベントの進行中に『覚悟』のパラメーターと『共感』のパラメータどちらかを上昇させる選択肢が出現し、特定の数値に達するとアシストキャラが加入する。各キャラには好感度が設定されており、後述の通信イベントで上昇させる事が出来る。
  • アシストアタック
    • 加入したアシストキャラの必殺技を発動させる事が出来る新システム。技の発動にはダメージを与えるor受ける事で蓄積される『アシストゲージ』が必要であり、加入しているキャラクターの好感度によって技の威力が異なる。一部のキャラの技の発動条件にはアシストゲージの蓄積以外にもクールタイムが設定されており、ターンの経過と共にクールタイムが蓄積されて行くという仕組みになっている。
  • コンボシステム
    • 前2作の弱点攻撃を発展させたシステム。敵機体の弱点を突くと高いダメージを与えられる他、バーストシンボルを上昇させる事が可能であり、シンボルが高ければ高い程、弱点攻撃時のダメージが上昇する。ゲージが最大になると必殺技が自動発動する。
  • パワースポット
    • 前作の飛行船サービスに該当するシステム。『アイテムを生成』(通常のショップで言う購入)、『アイテムを分解』(通常のショップで言う売却)、指定のエンカウントマスを排除出来る『長射程キャノン』、指定のマスへ移動する『テレポート』、空のマスを指定のマスに変換出来る『ポイントクリエイト』が使用可能であるが、最初から全ての機能が使えた飛行船サービスとは異なり、スキルタイルを開放する事で段階的に使用可能となる。
  • アカシャパネル
    • 様々な隠しイベントを条件付きで解放したり、一度クリアした章を遡る事が出来る新システム。1周目は大半のイベントにロックが掛かっており、実質的にシステムとして機能するのは2周目以降となる。
  • アシストイベント
    • 加入したアシストキャラの様々な一面を垣間見る事が出来る隠しイベント。各イベント名は『○○の回想』と題されており、解放する為にはゲーム中で対象となるアシストキャラを覚悟/共感のパラメーターの取得によって加入させる必要があり、一度解放させると『○○の回想2』『○○の回想3』と続けて解放される。
  • アドバンスジェネレーター
    • クリア後に解禁される所謂ボスラッシュ。本編と同様に12章で構成されており、1章クリアする度に隠しイベント『アッシュの回想』が解放される。
  • 通信イベント
    • 前作の出会いイベントを継承したシステム。通常の絆イベント同様に加入したアシストキャラ達が子供達と対話を行う事が可能であり、イベント終了時には好感度が上がる。
  • ケモペディア
    • 前2作の登場人物紹介と地名紹介を統合したシステム。イベントシーンで青色の掛かった文字が表示されると自動的にケモペディア登録される仕組みになっており、章の進行によって情報が追加される
  • ソウルキャノン
    • 本作ではタラニスのHPが一定数下回るとランダムで子供達がソウルキャノンのチャンバー室に駆け込むシステムに変更され、発射までのターン数が前作の20ターンから4ターンに変更された。確定演出が入ればソフトリセットを実行しても無効化される事は無く、敵機体撃破後のイベントから始まる。
  • メガソウルキャノン
    • 章の山場となる特定のボス戦で発動可能となるタラニスの最終兵器。マーナガルムや通常のソウルキャノンと異なるのは子供達全員が犠牲なる点が挙げられる。ゲーム中では5回発動を迫られる事となり、発動条件はタラニスのHPが残り2割に達する事。一度発動すると全滅エンドに突入する。
  • ファストモード
    • 全戦闘をスキップ可能にするシステム。言うなればRPGの部分を排除してゲーム全体をイベントのみの進行にする公式デバッグモードであり、ファイナルファンタジー7~9のリマスターで実装されたブースト機能に近い。
      • 新規セーブデータ作成時にファストモードでゲームを開始するとエンカウントマスは爆撃で強制排除して素材アイテムのみ入手可能になり、戦闘時には通常攻撃が『反応弾』(無条件で戦闘に勝利出来る砲撃)に変化する。

評価点

シリーズ集大成と言うべきストーリー展開

  • 前作のエンディングで中断されたストーリーのその後が本作で描かれる事となり、今まで明かされなかった謎が怒涛の展開と共に明かされるのは圧巻と言える。
    • ストーリー自体も敵対勢力のドラマが薄かった前作よりも様々な軍事的陰謀うずまく『1』に近い構成となっており、序盤から重く残酷なシーンが続くが、タラニスΩに乗った子供達が戦争に勝利する事で、ガスコの人々が救われて行く王道の展開と変化していくのが本作の魅力と言える。
      ただし、王道である一方で『1』から敵対勢力として描かれてきたベルマン帝国の終焉が本作で遂に描かれる事となり、帝国の内部腐敗や築き上げてきた科学力による滅亡など今まで以上に暗くシリアスなストーリーも展開される。
      • 『ジュブナイル物の王道でありつつ、陰で不穏さも見え隠れするシリアスなストーリー』と言うのはこれまでのリトルテイルブロンクス作品全てのストーリーテリングを凝縮したと言える構成となっており、本作で描かれる戦争の結末もどの陣営が正しかったのかはプレイヤーの想像に任せる形となっている。
  • 前2作で描写の薄かった子供達や周りを固めるガスコの軍人達も、本作で追加された各種イベントにより設定が補完される事となり、問題点が大幅に改善されることとなった。特にマルトとメイを主役としたメインストーリーでは王道とも言える兄弟の絆が描かれる事となり、前作まで悩み苦しんでいたマルトが覚醒し、世界の命運を背負う正義のヒーローへと成長していくのは『soratorobo』の主人公レッドを彷彿させる熱さがある。
    • アシストシステムと通信システムの導入により、それまで影の薄かったガスコ軍もストーリーの根幹に関わる様になった。特にメルローとマスカットは子供達に対して未来を託しつつ、戦争を終わらせる為に加勢するなど描写が大幅に増え、前作の失態を返上する位のキャラ付けが成されている。

向上した巨大兵器同士のバトル

  • ストーリーのスケールが広がった影響で、機体のグラフィックが画面半分を埋め尽くす程巨大なものとなった。機動兵器(所謂ロボットアニメ)物の要素が強かったシリーズだが、3部作の完結編である本作ではそれまでのリトルテイルブロンクスが培ってきたメカニックガジェットのノウハウが最大限に生かされたものとなっており、特に11章の地球全生命を賭けた決戦は非常に熱く盛り上がるものとなっている。

豊富なファンサービス

  • 前シリーズにあたる『soratorobo』との繋がりが明確なものとなり、ストーリーの後半ではプラズマ雲海を超えて旧世界から存在しているオーストラリア大陸に向かい、タラニスΩに乗った子供達は世界の真実を知る事となる。
    • 『1』のエンディングでも僅かに『soratorobo』のキャラが顔と名前を伏せた状態で登場していたが、本作ではオーストラリア大陸にそびえ立つフツの塔のAIであるユルルングルが直接登場し、旧来のファンを驚かせる展開を見せる。
  • ストーリー中盤でも『soratorobo』の序盤に登場したクイニィが重要なキャラとして登場する。ただし設定も性格も全く違うキャラとして扱われているので、過去作で登場したクイニィと同一人物なのか、姿を借りただけの所謂スターシステムなのかは不明。

一部のイベントがフルボイス化した

  • 前作まではナレーションとナビゲーションAIのみにフルボイスが当てられていたが、本作では一部のシーンに限り『テイルコンチェルト』以来のフルボイス化が実現した。
    • それまでテキストのみでしか言語を発さなかった獣人キャラが声優陣によって声が吹き込まれるのは圧巻であり、村瀬歩氏が演じるマルトの主人公らしい熱演はもちろんの事、ラスボスであるとある人物の怨念に満ちた怪演は必見。フルボイス化によってキャラクター性が掘り下げられる事となった。

賛否両論点

ストーリー上浮かび上がる数々の謎・懸念点

+ ベルマン帝国について
  • 本作のベルマン帝国は『1』でネコヒトから抽出した生体エネルギーを『魔導』として実用化する事に成功し、皇帝であるカイザーがガスコとの終戦を破棄するという序盤から前作否定の過激さを見せる。その技術革命の恩恵で戦艦や魔導兵器を製造してガスコを侵攻するが、『1』で行われた人体実験が何故数百年飛び越す程の超科学に発展したのかは説明が無く、現実で言う第2次世界大戦期並の文明レベルであった帝国が突然に未来文明を築き上げるのは違和感が強い。
  • 本作の序盤では前2作では描写すらされなかったベルマン帝国の国土にタラニスが侵攻する事になるが、何故かワールドマップの地図上では現実のオーストラリア大陸の様な真っ平な地平であり、侵攻パートの背景グラフィックはシェットランドの使い回しと新たに作成された軍事基地のみであり、村や一般人等は一切登場しない。

帝国側のネームドキャラについて

レバーカイザー皇帝

  • 『1』で存在のみ言及されていた皇帝が突然本作になって登場する。容姿は筋骨隆々の体躯に軍服とマントを羽織り、両手両足には甲冑を装備している。一人称は『我』。
  • 作中ではガスコを滅亡させる為に自らが指揮を取り、マルトを拉致して自ら銃を取り出し処刑する等、開幕早々から悪役としての存在感を遺憾なく放つが、ストーリー上のバックグラウンドは一切描写されていない為、突然現れた暴君の様な扱いでしかなくストーリー上の立ち位置が良く分からないので若干不気味に感じる。
    • そしてストーリー中盤の6章に差し掛かると、巨大戦艦ガルガンチュラの甲板部分に巨大な放電コイルを設置し、旧世界の兵器『ヘルヘイム』を呼び出すという突然の謎侵攻を始める。
      • 思惑通りにヘルヘイムは出現するが、その強大な力を制御出来ずにガルガンチュラはヘルヘイムに乗っ取られてしまい、ガルガンチュラとカイザーは融合してしまう。兵器となったカイザーは理性を失い、タラニスΩを襲う様になるが、戦闘に勝利すると何故か燃え尽きた様な姿勢で息絶えてしまう
      • それまで魔導兵器でガスコを侵攻していたが、何故指揮系統を突然変えて魔導とは一切関係ない放電コイルを触媒にヘルヘイムを召喚する事になったのは謎であり、古代兵器が放電コイルで呼び出されると言うシチュエーションは余りにもシュール。その上で制御出来なくなってカイザー自身が破滅してしまうのはそれまでの尊大さからすると情けなく感じてしまう。
  • 良く言えば多大なインパクトはあるものの、おおよそプレイヤーが共感出来ない狂人の様なキャラ付けであり、物語の中盤において帝国内部でも内乱が起きている事が判明し、一部の帝国の軍人達はガスコ軍と結託して反乱組織を結成している事実が明かされており、態度が尊大の割には人望の薄い独裁者でしかなく、インターミッション内の絆イベントでもシーナとブリッツは頻繁に『早くカイザーが居なくなれば良いのに』とヘイトを持たされる事から作中での扱いは非常に悪い。
    • ぞんざいな扱いである事には変わりないが、カイザー自身の発言から過去にガスコとの何らかの因縁があった事が明かされ、その恨みから戦争勃発に踏み込んだとの事だが、発言を汲み取るのならば、カイザー自身もガスコ側から加虐的な被害を受けたと言う事であり、生々しく残る額の傷が何かしら凄惨な過去があると思われるが、結局明かされる事は無かった。

ブルットヴルスト

  • 『1』の7章で戦死したと思われたネコヒトの狂科学者がサイボーグになって再登場する。本作ではカイザーの下で兵器開発を行っており、一度タラニスに敗北した恨みから同じくカイザーの部下である魔血騎隊と組む事になるが、収容所の主任を務めていた時の威厳は完全に失われ、魔血騎隊のメンバーからは全く信用されずに軽蔑されている。
    • 背中には生命維持する為の魔導エネルギーが刺さっており、四肢は完全な義手と義足、顔にはフランケンシュタインのような縫い目があるなど五体満足だったかつての容姿は失われ、余りにも救われない容姿になってしまっている。その上、魔血騎隊のメンバーであるサイクと共に魔導兵器『サイグリフ』に搭乗してタラニスΩに戦いを挑んだ時に『やめろ!古傷が疼く!』と戦闘時の衝撃を嫌がったり、修復作業の際に『あっ・・・・あっあっ!』と自身が造り出した毒ガス砲座に対して快楽を覚えるかのような奇声を発する事からサイボーグとなってしまった影響で身体能力も知能も著しく低下している事が窺える。また、本作のアシストイベントであるバウムとシュトーレンが主役の『老将の回想2』ではシュトーレンに対してまるで別人の様な媚へつらう態度を取るなど、以前の尊大で傲岸不遜さとはかけ離れており、精神的には完全に崩壊してしまっている。
      • それもそのはず、以前のブルットの『実験の為にネコヒトを乱獲し、自らが暴君として君臨する』と言うポジションはカイザーに奪われてしまった為、作中での存在感は非常に薄く、アクの強かった性格もまるで別人の様に変貌してしまった為、何故再登場したのかが分からず存在自体が不快でしかない。
  • 11章で地球の命運を掛けた決戦が行われた後、子供達が全員生存していれば最終章である12章に進む事が出来るが、その衝撃的な内容が『ガルガンチュラ融合したブルットがガスコの上空を飛来し、核爆発を起こして国ごと心中しようとする』と言うあまりにも突然過ぎる展開であり、つまりブルットは本作のラスボスと言う事である。
    • 本作の物語は実質的に11章で終わっていて、12章はそれまでの決戦の流れとは一切関係無い完全に独立した物語であり、何故その様な展開になったのかは謎。艦の先端には顔面崩壊した巨大なブルットの顔面が融合していると言うあまりにもグロテスクなビジュアルで表現され、ボス戦開始前の半壊したガルガンチュラからメキメキと顔面が生えて来る紙芝居は最早トラウマレベルである。
    • 突然脇役でしか無かったブルットが兵器化してラスボスとして立ち塞がるのは多くのプレイヤーを困惑させるだけでしかなく、超展開に至るまでの経緯があまりにも欠如しているので『ポッと出のラスボスを皆の力で滅する王道展開』や『この様な展開を迎えて後味が悪くなる』等、意見が非常に分かれてしまっている
    • そして、本作のラストバトルで行われる2度目のジャッジメントチャンスで他人を排し、自らの力で頂点に上り詰めた事を告発する。つまり、今までブルットがやってきた行為は自分以外の人間を排する為の復讐であるという事であり、人格が歪んで復讐鬼になったと言えども、根は孤高の努力家だったという事である。しかし、それらの要素は物語全体を読み込まないと見えてこないので、あまり興味のないプレイヤーからするとカイザーと同じくポッとでの悪役でしか無いであろう。自身が生み出した究極の発明が僅か1年半で自国の文明を爆発的に飛躍させるが、周囲の軍人達は嘲笑うばかりで驚異的な努力を微塵にも認めておらず、それどころか破滅への引き金を引いてしまったのはあまりにも救いがない。
      • 一応、フォローしておくと33歳の時点で収容所の主任を務め、自身の部屋のデスクには山詰みになった大量の書類や試験管が散乱し、傍らには脱走者を始末する為の拳銃が置かれている事から軍の中でもトップクラスの実力と権威を持っている事が明かされおり、本作のシークレットイベントである『ソックスの秘密』では過去にマエストロがブルットと深層域で接触して生体電池を開発する様に知識操作した事が明かされており、選ばれた者しか到達できない深層域に踏み込んで上位者と接触出来た事からすると、形こそは異なるものの、マルトやアッシュと同じくブルットも選ばれた存在であるという補完がなされている。

魔血騎隊

  • ベルマン帝国最強の戦闘部隊であり、『soratorobo』に登場するクーパーズ特務室を彷彿させる存在。メンバー全員が魔導能力を有していて、リーダーのアッシュを筆頭に火炎能力を操るパイロック、念動力を操るサイク、テレパシーを有するティーエで構成されている。ストーリー上でも屈指の強さを誇り、序盤の1章では生身のマルトを各自の能力で圧倒させる等、その戦闘力は計り知れない。カイザー直属の戦闘部隊と言う事になっているが、その実態はカイザーも帝国の事も全く信用してない破壊活動を楽しむ集団であり、6章になると各自所有している魔導兵器を帝国軍から持ち逃げして人望の無いカイザーをあっさり裏切って離反する。これ以降、魔血騎隊は独立した陣営としてタラニスと対峙する事となるが、魔血騎隊とカイザー(及び帝国)がどういう関係だったのかは明かされていない。
    • 一見すると他の帝国のネームドキャラと同じく雑な扱いに見えるが、実際は独自の美学を持った悪の陣営として物語上の扱いは優遇されており、雑に退場したカイザーやブルットよりも遥かに悪役としての見せ場が多い。
    • 物語上では世界の破壊を目的とするリーダーのアッシュの命令で3度タラニスΩの前に立ち塞がるが、ボス戦前には操縦席に座するメンバーの特殊演出*1が挿入され、非常にダサいが熱くバトルを盛り上げる。
  • 本作のシークレットイベント『アッシュの回想』では魔血騎隊は世界破滅を企む組織『赤の一族』の末端だった事が明かされる。『soratorobo』でも登場した謎の男クイニィが異能の力を持つ獣人達を迎え入れ、組織入りを果した者は赤い衣装を纏うと言う掟がある。つまり、ベルマン帝国に属する戦闘部隊と言うのは名ばかりで、アッシュ達は最初から赤の一族として破壊活動を行っていたと言う事である。
    • 何故クイニィが組織のスカウトマンを務めているのかは作中では明かされておらず、そもそも『soratorobo』で登場したクイニィと同一人物なのかすら謎。『soratorobo』の序盤で登場したクイニィは本作の冷徹さとは対照的に、主人公レッドに対して知識と助言を授ける理性的な人物であったため、本作とのギャップが非常に激しい。
+ 明かされる数々の超設定

浮島世界の獣人達について

  • 8章の終盤で黒幕であるマエストロがメイをウイルス銃でハッキングした事により、浮島世界の獣人達が純粋な生物ではなくデータで構成されカス管理人カスた人工生物だという事実が明かされる。11章でマエストロが浮島世界の獣人達のデータを一人残らず掌握し、強制的にリセットコマンドを発動させようとしたのもこの設定があるからこそと言える。
    • データで構成された人工生物と言えども、食事を取ったり子孫を残したりする事が可能であるため、生態的にはなんら生身の生物と変わらない事は(過去作を含めて)前2作から描かれているが、データで構成されている故にマエストロの様な上位者から改竄を受ける事が可能であるというのは本作で突然出てきた新設定である。『2』でハンナが復活したり『1』でフラムやブルットが即死レベルの爆発に巻き込まれても生存出来たのもデータ上の存在だからという説明が付く。
      • しかしながら、命の尊さを描いてきた過去作を否定するかのような改悪設定である事には変わりなく、データである以上は上記の通り設定の改変や後付け設定の付加等の力業が可能であるという事であり、本3部作で描かれてきた戦争の悲惨さが蔑ろにされているとも取れるであろう。

マジパン家について

  • 物語の終盤において突如マルトの母方家系が時空干渉の能力(作中では未来視と表記)を有している事実が明かされる
    • 過去や現在など様々な時空に干渉する事が可能であり、タラニスが敗北しても特定のチェックポイントまで遡る事が可能というシステムが実装されているのもこの干渉能力があるためと上手く説明がつく。ただし、過去や未来に身を投じて破滅の結末をその身で体感すればする程精神に異常きたして身体までもが狂暴になっていくという副作用が存在し、作中ではマルトとメイとアッシュの兄妹3人、そして母エマが時空干渉の能力を有しており、5年前の事件でアッシュがエマとウィードを殺したのも、2人が将来マルトが能力の副作用で狂暴化するのを危惧して家に火を放ち殺害しようとした所、アッシュが共々殺害してしまったと言うものである。兵器に搭乗する事でその力はより強大な物となり、世界すら滅ぼす力を得てしまう事が明かされている。
      • 上記の通り、マルトの時折見せる気性の荒さ等で伏線らしきものは見せていたが、完結編3作目で突然明かされるのはあまりにも唐突な超展開であり、辺境の村で暮らす一家が世界を破滅しかねない特殊能力を持っているのは設定的に無理があるだろう。一方で父方家系であるマルトの父ウィードと祖父バーリィは村の人間ではなく他所から渡り歩いて来た牧師だという事が村人の発言から明かされており、マルトの殺害を不本意ながら企んだウィードはともかく、バーリィはストーリーには全く関わらない存在なので違和感が強い。息子夫婦が凄惨な目に遭っても何も思わないのか・・・・
+ あまりにも世界観から浮き過ぎたアシストキャラ達
  • 本作ではタラニスΩの乗組員である12人の子供達の他に『1』と『2』で登場したキャラがアシストキャラとして戦闘に参加する事となるが、ストーリー上で深く関わるのはフラム、バニラ、マスカット、メルロー、ニア、ルネ、老将校のみであり、その他のキャラは特定条件を満たすだけでストーリーの進行に関係なく唐突に加入するので違和感が強い。
    • 戦闘中にアシストゲージが溜まれば各自アシスト技が使用可能になるが、本作の舞台は地上だけではなく上空や月面にまで広がるので、同行しているアシストキャラ達は何処であろうと援護してくる。特に月面は新人類である獣人達が到達できない未知の領域なのにもかかわらず、負傷した女性軍人が乗るバイクが月面を走行していたり、11歳の少女が搭乗する小型飛空艇が航空しているのは設定的に無理があるだろう。

加入するアシストキャラ達

  • バニラ
    • 前作でタラニスの乗員だったガスコ大統領の令嬢が本作ではアシストキャラとして加入する。通信イベントで前作で死亡したシェイン大統領の跡を継ぐ為に戦線から退き、首都ファラオの復興の為に勉学に励む姿が描かれている。
    • アシスト技は自軍の運を上昇させる『おしゃれロケット弾』。
  • ニア
    • ベルマン帝国の女性軍人でありながら腐敗した帝国政治を武力で打倒しようと企てるレジスタンス組織のリーダー。腐敗した帝国の軍人達を『ベルマンの悪魔』と罵倒し、一人称は『オレ』。性格は勇敢で獰猛だが、同じくベルマンの女軍人だったフラムとは対称的に加入当初から子供達に対して協力的な態度を見せる。
      • アシストイベント『ニアの回想1』では反乱組織とガスコ軍が結託するまでの経緯が明かされるが、そのファーストコンタクトが直接電話を掛けて交渉すると言う斜め上の手段であり、僅かな交渉だけであっさり帝国への侵攻作戦が成立する。 軍の警備ザル過ぎるだろ・・・・
      • 同じく『回想3』では実の父がカイザーである事が判明し、8年前まで母と共に生体電池の被験者だった事が明かされる。その凄惨な過去がきっかけでクーデターを起こすのも頷けるが、イベント内の子供達との会話の中で突然出てきたポッと出の事実であるのと、カイザーとの因縁は本編では一切描写されてない為、プレイヤーからすれば単なる父殺しにしか見えないだろう。
      • アシスト技は自軍の命中率を上昇させる『迅速なる空爆』。バニラと同じくアシストゲージさえ溜まればリチャージ無しで発動出来る為、序盤での有用性は高い。
  • メルロー
  • フラム
    • 『1』でタラニスに敗北して機体の炎上に巻き込まれ、『2』でジンの看病を受けて生存していたベルマン帝国の女軍人がまさかの戦線復帰する。本作では多少の啖呵を切りつつも、改心して子供達の味方になった様子が描かれている。
      • 『1』の炎上に巻き込まれた後に奇跡的に生還し、ジンとシェットランドの市民達に介抱された事がジンの絆イベントで明かされているが、肝心の炎上からどうやって逃れられたのかは明かされず、生死の境を彷徨い意識を取り戻す際に何故か養父であるプレッツェルと対面する。しかし、突然フラムの前に現れたプレッツェルは何故か無言。そのままフラムはジンの部屋で目を覚ますが、このイベントの流れに何の意味があったのかは明かされていない。前作から引っ張ってきたジンとの愛憎について通信イベントで子供達から問い詰められるが、何か複雑な心境がある様で、フラム自身も本心を明かさない。
      • 搭乗機はバイク。アシスト技である『冷徹なる一撃』は装甲ランクを最大2段階下げる全体攻撃だが、戦闘時に使うと爆発のエフェクトが発生する。『1』の8章ボス戦後に機体が破壊されても拳銃一丁でタラニスに対して白兵戦を仕掛けようとしたが、本作では悲願が達成され、バイクに跨った狙撃で敵機体の装甲を何故か破壊出来る様になっている。
  • 老将校(バウムとシュトーレン)
    • 『1』から登場している老将校2人が本作でもアシストキャラとして参戦する。シュトーレンは軍に残留し、カイザーの腐敗政治に対して異を唱える反乱組織側だが、バウムは度重なる戦争に対して嫌気が指したせいで退役し、『シューカの冒険』のアパレルを身に纏う一般人となっている。
      • 『老将の回想1』では帝国にある別荘で余生を過ごすバウムが描かれているが、放浪中に迷い込んだワッパを保護したりと以前よりも寛容になっている事が明かされており、『回想3』ではシュトーレンの説得に応じて一時的に戦線に復帰する姿が描かれている。
      • アシスト技はバーストシンボルを上昇させる『狡猾なる一撃』。戦闘時のボイスで『がぁぁぁぁっ』と雄叫びを挙げる事から老いても衰えぬ獰猛さは健在である事が伺える。
  • ジル
  • ハクス
    • 前作で消滅したと思われたタラニスのAIがデータ破損した状態で現存していた事がアシストイベントで明かされる。第一発見者はブリッツで、生前のオリジナルハクスが幼少期に口ずさんでいたベルマンの童謡を鼻歌で歌っていたと言う様子をブリッツに目撃される。データの破損故にまともに会話すら出来ない状態だったが、ブリッツと交流を深める内に少しづつ自我を取り戻して行く姿が描かれ、『ハクスの回想3』では生前のオリジナルハクスが幼少期の出来事がきっかけで人格が歪んでいき、闇に堕ちてしまった事を謝罪する姿が描かれている。
      • アシスト技は『タラスクス召喚』。
  • ジャンヌ
  • ルネ
  • 軍神
    • シシ族の亡霊戦士であり本作最大のネタキャラ
      • 本編での登場は一切無く、特定の共感と覚悟のパラメーターを習得する事で突如アシストキャラとして加入する。ボロンの先祖と言う事らしいが、穏やかな子孫とは対照的に性格は怠慢を許さない獰猛な性格で、戦闘パートで聞ける『ぬわーっはは!』の掛け声はかなり豪快である。一方で通信イベントでは争いを好まないボロンに対して懸念する姿が描かれ、カイルやソックスに対して『友として性根を鍛えてやって欲しい』と折って頼み込む姿が描かれる。
      • アシスト技は『神々の一撃』。雄叫びと共に装備している大剣を敵機体に斬りつける技らしいが、何故亡霊の身で豪快な攻撃が繰り出せるのかは全く説明がなく、敵兵士からすればポルターガイストでしか無いだろう。
+ 月の陣営について
  • 前作から登場した黒幕であるマエストロと似た容姿の前作までヌーヴェルン卿と呼ばれたルネとキーキャラクターとなるカタリナはベルマン帝国とも魔血騎隊とも異なる第3の陣営であり、彼らは獣人ではなく冷凍睡眠の副作用で長寿となった旧世界の人間だと言う事がストーリー終盤で明かされる。タラニスΩに乗る子供達と対峙する第3の陣営と言っても実質的に敵対するのはマエストロのみであり、ルネとカタリナは子供達の協力者と言う位置付けである。

マエストロとルネとカタリナについて

  • マエストロ
    • 前作で断片的に語られていた兵器製造組織『クルセイド』の創設者であり本名はピエール。リセット後の地球に降り立ったルネとカタリナとは異なり、月のジュノ・ミネルヴァと結託して地球の新種族である獣人を滅亡させ、同時にデータとして保存されている人類を復活させる事を目的としている。
      • 上記の通り地球には降りずに月を拠点としている為、深層域を利用して様々な獣人達の知識操作を行う事で戦争の原因を生み出して自身の計画を遂行する姿が描かれているが、タラニスに乗った子供達によって幾度と無く戦争は終結させられているので、完結編である本作ではメイを誘拐して時空干渉の能力を強制的に覚醒させようとする荒業を見せる。能力を覚醒させたメイを様々な時空に飛ばす事によって無数の知識を集めさせて人類を復活させる方法を見つけ出すが、ゲーム上では破滅的な体験をしたメイが精神崩壊を起こして泣き叫ぶと言う表現に統一され、実際にどのような凄惨な体験をしたのかは描写されていない為、どう見ても獣人の幼女を苦しめている変質者にしか見えない
      • 前作では間接的にマルトの手助けをする等、中立的な立場にあるキャラだったが、目的が明かされた本作では獣人滅亡とジュノの中にデータとして格納された人類を復活させる為に自ら戦争を起こす戦犯者としての本性を現す事となる。ただしストーリーが進むにつれ、またもや計画が潰える事となり、その度にミネルヴァに責任転換する等、悪役らしかぬ情けなさが見えてくる。
      • 同じ月開発チームであるルネとカタリナとは異なり、コールドスリープから目覚めた後も40年間月基地に残留し続ける事になるが、10章ではマルトとルネはマエストロの自室に入る事になるが、足を踏み入れた彼らは現代感丸出しのモデルルームの様な部屋を目にする。確かに40年間孤独であれば快適な空間を欲するのも頷けるが、暗くシリアスな本作の世界観とは全く合わないのは事実であり、その光景は余りにもシュール過ぎる。
      • 終盤ではミネルヴァが生み出したティタノマキナ『ヘカテケイア』と融合し、タラニスΩに乗った子供達と地球の存亡を賭けた決戦を行うが、マエストロは地球全体に謎の粒子を散布する事で獣人達のデータを1人残らず掌握し、情報集積体の器である『マスターシード』に格納する事で文字通り浮島世界の全獣人達を人質にする事に成功する。恐らく時空干渉を発動させているメイからマスターシードの製造法を抽出させたと思われるが、今まで企てた計画が失敗続きだったマエストロが幼女を検索機に仕立て上げただけで万能の技術体系を得る事が出来たのかは説明不足感が強い。
      • トゥルーエンドではヘカテケイアが破壊された事により、肉体そのものを無くして魂だけの状態と化して自身の敗北を認めるが、クリア後に解禁されるシークレットイベントを見ると、相変わらず飄々とした態度で深層域を通じて獣人滅亡を企んでいる事が判明する。つまり、敗北しようが肉体を失おうがマエストロ自身は不死身であり、深層域を通じて幾らでも悪事を企む事が可能であると言う事である。地球を守る為に打倒した黒幕が何の反省もしないのはプレイヤー(と、必死に闘ってきた子供達)からすればあまりにも報われないだろう。
  • ルネ
    • 前作から登場していた新聞配布人のヌーヴェルン卿がマンガ新聞に掲載されている『シューカの冒険』の作者であるルネと同一人物である事が序盤で判明し、前作のマエストロと同一人物だという投げ掛けはミスリードだった事が判明する
      • カタリナと同じくマエストロと袂を分かって獣人側の味方に付いたため、月の陣営の中では比較的理性的かつ温厚である。ストーリー上でも滅亡前の世界を知る者としてシューカの冒険を描く事を責務としており、悲劇を起こさない為の語り部として獣人達を導く姿が描かれている。
  • カタリナ
    • 月開発チームの紅一点であり、ルネの元恋人。ルネと同じく40年前にコールドスリープから目覚めた後にプチ・モナ村に辿り着き、正体を隠しながら村人達と共に暮らす。交流を深めていく内に獣人達への理解が深まるが、カタリナは原因不明の病に掛かり死の淵に立たされてしまう。そして、死の間際に肉体を捨ててタラニスのai『シャティ』に転生することになる。
      • 序盤で張られた謎が一気に明かされる衝撃的なシーンだが、何故村の獣達と交流を深めたのに四足の雌猫aiに姿を変えたのかは謎。カタリナは擬人化反対派だったのか?。トゥルーエンドでは実体化してルネの飼い猫になり、形は違えど結ばれる事になる。
+ 回収されていない謎

深層域について

  • 本作の黒幕であるマエストロは深層域を通じて闇落ちした獣人達に戦争を起こす切っ掛けを与える知識を授けていると言う事実が判明したが、肝心な空間の詳細は明かされずに回収されていない謎となっている。
    • ただし、本作のケモペディアで『限られた者しか踏み入れる事の出来ない仮想空間』と言う設定の補完がされており、背景に描かれている『とある存在』からすると勘の良いシリーズ経験者なら空間の実態についておおよそ予想が付くだろう。

本作の時系列について

  • 『1』のトゥルーエンドにて本作の時系列が『soratorobo』から700年~1000年程前と言う事実が明かされたが、本作で新たに時空干渉の設定が追加された事によりマルトやメイ、そしてアッシュが能力を行使する度に別の時空に転移していると言う事実が明かされた為、過去に展開された旧リトルテイルブロンクス作品はそれぞれが別の世界線で展開されているパラレルワールドと言う疑惑が浮上する事となった。*2

人を選ぶストーリー展開と衝撃的な結末

  • 完結編と称されているがストーリー自体はかなり駆け足気味であり、良く言えば整合性無視の勢いのある王道展開、悪く言えば説明の無い超展開が終始続いているとも取れる。
+ (以下、意表をつく超展開ついて(ネタバレ注意につき格納)
  • 本作のストーリーは端的に表すと『世界の滅亡を企む3つの敵陣営とタラニスΩに乗る子供達が交戦する』というものである。3つの敵陣営は思想こそ異なるものの、目的自体は共通しており、12章の中でタラニスΩと交戦する勢力が頻繁に入れ替わる弊害で意表を突いた超展開が続く。
    • Aの陣営と交戦する→Bの陣営と交戦する→Aの陣営と交戦する→Cの陣営と交戦すると言った感じであり、それらの陣営との交戦が12章の中で無理に詰め込まれているので、連載漫画等で良くある打ち切り寸前の如くストーリーが進行する。
    • 中盤辺りを過ぎると唐突に文明滅亡前の旧世界の謎に迫る展開となり、それまで目立たなかったとある人物が獣人ではなく世界滅亡前から生きている生身の人間だという事実が発覚する。終盤になるまではその人物の亡くなった恋人を懐述するロマンスに発展するので、マルトを始めとする獣人の子供達は彼の恋路を見守る脇役の様な立場となる。獣人主体のリトルテイルブロンクスであるはずなのに滅亡前の人間達のロマンスに話が割かれるので置いてけぼり感が強くなりがちである。
  • エンディング後の時系列にあたる『マルトの秘密EX』は、なんと15年後の後日譚が描かれ、その内容とは、成長したワッパが赤い衣を纏った犯罪者を追跡している場面から始まり、その男は成長したメイを標的にしている事が明かされる。メイを見つけ出して男は銃口を向けるが、何者か問い詰めるワッパに対して男は『僕はアッシュじゃない・・・・・マルトだ!』と発言し、その話は突然終わってしまう。
    • 場面は変わって退場したはずのマエストロが登場し、『終わったはずの物語が何らかの力が作用して再び動き出している』という旨の衝撃発言を残す。作中でも赤い衣を纏った集団は『赤の一族』と呼ばれ、危険な破壊活動を行うが、マルトはアッシュの予言通りに組織入りして闇落ちしたと言う事なのだろうか?。13歳まで生身の戦闘能力を一切持って無かったマルトが15年後に凶悪な犯罪者になるのは全く説明がつかない超展開でしかなく、3作通して手堅く厳守されてきた『か弱い獣人の子供達が巨大な戦車に乗って戦争に身を投じる』と言うコンセプトを否定しかねない衝撃的な結末と言えるだろう。
  • 本作でもゲーム中での特定の記録を残す事によってタイトル画面の歯車が点灯する仕組みになっているが、全て点灯すると『シークレット動カス管理人カスかぁカス管理人画』が解放される。
    • その衝撃的な内容はと言うと『ガスコともベルマンとも異なる何処かの国で、ネコヒトの女性が赤い衣を纏った謎の男に頭を銃弾で打ち抜かれて息絶えている』と言う衝撃的な映像で、最後に男の全身が映し出されるシーンで帽子の羽飾りの位置が右向きになっている事から赤の一族入りしたマルトによる犯行だと言う事が分かる。*3
      • 完結作だと称されていた本作だが、またもやシークレット動画で次回作と思わしき映像を流すのは好意的に受け取れば『次回作に期待する』と刮目して待つ事が出来るが、完結を望んでいたプレイヤーにとっては所謂『終わる終わる詐欺』だと解釈されても仕方がない。前2作で明かされなかった大部分の謎は本作で回収されたが、敵陣営で完全に壊滅したのはベルマン帝国のみで、全く反省してない黒幕マエストロや宿敵である魔血騎隊は逃亡を許してしまったので宙に浮いた部分はそのままである。トゥルーエンドでもタラニスは『1』のエンディングと同じ機能停止しただけで、機体そのものは丁重に禁忌の洞窟に保管されているので、『2』の序盤の様にいつ再起動してもおかしくない状況であろう。

ファストモードについて

  • 全戦闘を排除して実質的に難易度をゼロに出来るファストモードだが、一度ゲーム開始時に設定しまうと本作のシステムの殆どを停止させた状態でゲームが進行してしまうので、プレイヤーによっては単調に感じてしまう。
    • ただし、ファストモードに設定した状態でも実績解除とシークレット含む全てのイベントを開放させる事は可能であり、実質的に資金もVPも無制限に使えるので、通常のプレイでは出来ないやり込みも可能というメリットもある。

問題点

両極端と化したゲームバランス

  • 敵機体の新技『アクセルバースト』の導入により前2作以上に敵の火力が上昇し、序盤から初見殺しの高難易度となった。
    • 戦略重視の『1』新要素との兼ね合いが功を成して安定した良バランスの『2』とは別ベクトルの難易度であり、理不尽な敵機体の集中砲火をプレイヤーが切り抜けなければならないという所謂『死にゲー』に属する不安定な調整となっている。
  • 極めつけはボス戦でのソウルキャノンの使用イベントであり、20回行動で強制発射となった前作とは大きく異なり、本作では4回タラニスのHPが一定数下回るとソウルキャノンの発射が確定してしまう仕様に変更された。無論スキルや回復アイテムでHPを最大近くまで回復すればカウントを停止させる事が出来るが、対策を考えないとすぐにダメージを受けて再びカウントが進行してしまうので、回復する→ダメージを受けるの悪循環に陥りがちである。
  • 最も最難関なのが6章のパラスカイザー戦であり、両腕部分が攻撃力最大5段階上昇のバフ技を行動順無視で連続使用してくるので、一瞬でソウルキャノン使用イベントを発生されられる事も珍しくない。対策を取るには6章ボス戦までに最大までタラニスΩのステータスを上昇させる必要があり、火力で両腕を沈めればバフは解除出来るので優位に立てるだろう。
  • 本作の新要素としてスキルタイルが挙げられるが、序盤は50~100程度のVPしか獲得出来ない為、まるで使い物にならないが、ストーリーを進める度に獲得できるVPが増えて行くので効果を発揮するのは中盤以降となる。
    • ただし、スキルタイルはVP消費して一度解放すれば永続的に効果が発揮されるので、有利なタイルを優先的に解放していけば中盤以降はバランスが徐々に崩壊し、難易度低下に繋がってしまう。
      • 最もバランス崩壊を引き起こすのがポイントクリエイトによるインターミッションマスの設置であり、それまで3回までしか行えなかったインターミッションを最大5回まで行う事が可能となる。デメリットとして通常のインターミッションよりも使えるAPが少なく10しかないものの、VPの乱獲やタラニスΩの改造等、出来る事が一気に増えるせいで後半の戦闘が有利になり過ぎてしまう。それまで劣勢を強いられてきたゲームプレイが一気に単調なものとなるので、バランス崩壊を引き起こさない為には敢えてスキルタイルを開放させない等の縛りを設けるしかない。
  • クリア後に解禁されると言う触れ込みのアカシャパネルだが、実際は最終章である12章より手前の11章でノーマルエンド(バットエンド)をわざと達成すれば解禁されるので、12章の難易度が皆無になると言う問題点が生じる事となり、ある意味本作最大の被害者とも言えるラスボスが上記のフライング解禁によりあっさり滅する事となるのはあまりにも報われないであろう。
    • アカシャパネル自体も常に制限が設けられた中でゲームが進行する本シリーズのシステムを根幹から否定するかのような仕様であり、一度解禁させるとファストモード同様に制限なくショップでの売買やインターミッションの利用が可能となってしまう。

『マーナガルム』『出会いイベント』『港イベント』『ベルマンレポート及びドキュメント』『禁断のルート』『飛行船サービス』『リーダスキル』の廃止

  • システムの刷新に伴い、前作で実装されていた多くのシステムが廃止される事となった。
    • 前作で子供達の戦闘不能と引き換えに強力な攻撃を放つマーナガルムは有利になり過ぎたせいか今作では使用不可となり、任意で放つ特殊攻撃という点ではアシストアタックに継承されたと言える。*4
    • 出会いイベントは通信イベントに継承される形で廃止となり、好感度の実装によりゲーム性が増したが、モブキャラと会話する上での選択肢も廃止された弊害で味のある交流が無くなってしまった。
    • 本作ではタラニスが航空能力を得たために港には立ち寄る事が出来なくなり、代わりに章が始まる前にメイが過去世界にダイブする『黄昏の村』に立ち寄る事が出来る様になった。
      • 黄昏の村は港と同様に村人との会話とショップの利用が可能であるが、港の様に多くの人々との交流やカフェでの戦争の状況に対する情報収集が出来なくなっている。確かに黄昏の村自体は後半のストーリー展開にも大きく関わる重要な場所であるが、戦争の状況が把握出来なくなったのでストーリーの説明不足感を引き起こしてしまった感が強く、それが後半の超展開の引き金を引いてしまったと言える。
    • ストーリーを補完するゲーム内小説であるベルマンレポート及びドキュメントはキャラクターごとのサブイベントに代わる形で完全廃止された。各サブイベントは便宜上主役を務める11人の子供達とサポートキャラ12人+宿敵であるアッシュにまつわるエピソードが展開されるが、中には本編との関連性がない水増しのコメディテイストのエピソードも含まれているので、プレイヤーにとっては蛇足に感じる事も。
    • リーダスキルはマルチリーダスキルに継承される事となったが、任意でのスキル習得が廃止され、子供達各自が最初から習得しているのでシステム面では劣化とも言える仕様になってしまった。

ビジュアル面での劣化

  • 前2作よりもイベントシーンでのスチルの量が増えた本作だが、キャラクターデザインとイベントの作画を担当した時津祐介氏は本作では不参加である為、使用されているスチルの大半は前作の使い回しと圧巻の巨大兵器が描かれているビジュアルが中心なった。
    • その弊害で時津氏持つ独特の水彩画のような色彩はシンプルなブラシ塗りに変更され、シリーズの顔役である獣人が描かれているスチルの数が減少している。
  • キャラクターデザインも過去作に比べて新規デザインが圧倒的に減少し、本作初登場のキャラクターで全身の立ち絵が描かれているのは魔血騎隊のみ。その他のキャラは肩までのデザインしか描かれていないと言う不遇さである。
    • 後日談であるシークレットイベントでは成長したマルト達の姿が描かれているが、顔のデザインはそのままに服装と等身が変更されただけなので、背が高くなってオシャレしただけにしか見えない。*5
    • 前半の悪役を務めるカイザーに至ってはイベントシーンの立ち絵すら用意されておらず、イベントで使用されているイベントグラフィックは初登場のスチル『卑劣なる嘲笑』のトリミングである。
      • そのスチルは『頬杖を突きながら余裕の表情を浮かべて玉座に座っている』と言うもので、どんなに非常事態に陥っても微動だにせずに同じトリミング画像が表示され続けるのは非常にシュールである。
  • 本作では戦車に搭乗せず獣人達が白兵戦を行うと言う描写が存在するが、その実態はゲーム上ではなく2Dのイベントシーンで表現されており、1章において魔血騎隊が兵器に搭乗しない生身の状態でマルトを制圧するシーンなどはスキル名の表示→画面上に点滅するエフェクト→苦しむマルトの掛け声というまるで一昔前のADVの様な安っぽさ全開であるため、劇的に向上した3Dの巨大兵器バトルとの差が激しい。トゥルーエンドでも魔血騎隊がとある人物を粛清する為に銃殺する場面があるが、そのシーンも画面が一瞬だけ赤く点滅するエフェクトだけで表現されているため、凄惨なシーンがあまり伝わらずにシュールに感じる。

パズル要素が強くなった遺跡探索

  • 広範囲で複数の標的を破壊できる『ボム』と遺跡探索を行わずにAPだけを消費して素材だけを入手出来る『ドローン』が追加されたが、どの遺跡もボムを有効活用しないと全素材回収が出来ない仕組みになっているので、プレイヤー腕組みの複雑なパズルが中心となった。
    • その弊害で探索でのアクション要素が減少し、パズルを解く為に前2作以上に部屋を往復しなければならないので非常にテンポが悪くなった。
      • 前作ではツタの絡んだ壁は通常弾と発と炎の結晶を付加した属性弾の2発で破壊出来たが、ボムは一回の爆破で壁ごと破壊可能なので、炎の結晶の存在意義が失われてしまった。
  • ドローンによる素材回収は通常プレイで直接回収するよりも効率の悪いものとなっており、狙った素材が回収出来ないので有用性は低い。ドローンを使う位なら直接回収した方が有益なのでシステムとしては存在意義の薄いものとなっている。

頻発する不具合と未完成と思わしき数々の仕様

  • 新システムの大幅追加の弊害で前2作よりも不具合が頻発し、発売当初はゲームが進行不能になる致命的な不具合がプレイしたユーザーから多数報告される不祥事が起きた。
  • 完結編となる本作だが前2作よりも侵攻画面での処理落ちや画面暗転からのゲーム開始までのロードの長さが目立ち、所謂未完成と思わしき部分が多く見られる。
  • クリア後にボスラッシュに挑戦出来る『アドバンスジェネレーター』は最終章よりも手前の11章のノーマルエンドを達成すれば一週クリア前に解禁されると言う仕様なので、最後までボスラッシュを進めると最終章に突入する前にラスボスと戦えると言う不具合が生じてしまう。特にラスボスの存在は大どんでん返しと言える位の意表を突く位のインパクトがあるので、ネタバレを回避したければ注意してプレイする必要があるだろう。

総評

前作からの衝撃のラストを経て満を持して発売されたシリーズ完結作。集大成と言うべきロボットアニメ最終章さながらの熱く泣ける展開の連続はプレイしたユーザーから高い評価を得る事に成功し、意表を突いた数々の超展開は良い意味で3部作のラストに相応しい出来となっている。

だが一方で、開発サイドで大きな問題があった事が公表されており*6、前作まで続投されていた主要スタッフが大幅に抜けた事で大幅なシステム変更が生じたのは事実であり、良バランスだった前作から一転して本作のシステムはバランス崩壊を招く大味なものとなった。ストーリーに関しても熱く感動できる反面、新設定の投入により考えれば考える程複雑で説明不足なストーリーとなっており、非常に人を選ぶ出来となってしまった

また、本作で描かれる結末も王道のラストから一転して非常に報われないものとなっており、完結作と称しておきならが『次回作に続く』と言う形式で締め括られるのは半ば打ち切りエンドに近いと言っても過言では無いだろう

上記の総評から過去作以上に賛否が分かれてしまっており、『最高傑作』と『シリーズ最低作』どちらのベクトルも兼ねた作品となっている。

余談

  • 前作のシークレット動画では本作の開発段階のスチルがボイス付きで映し出されていたが、製品版となる本作で使用されたスチルとは完全に別物になっている。
  • 中でも『プチモナ村が英雄を生み出す為の村』と村長が発言するスチルや『軍神の生まれ変わりであるボロンが覚醒して真の姿を発現させる』スチル等、本作の製品版では実装されなかったスチルが数多く存在する。


初稿投稿日: 2025/09/23 追記修正歓迎

三相奇談

【さんそうきだん】

ジャンル アドベンチャー imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
対応機種 Windows 10 64 bit(Steam)
発売元 indienova
開発元 Everscape Games
発売日 2025年1月14日
定価 1,700円
プレイ人数 1人
備考
判定 良作
ポイント ケモノが織りなす群像劇と推理ADV

概要

いわゆる「ケモノ」と呼ばれるキャラクターが主役の推理アドベンチャーゲーム。 多少アクション要素も含まれるが、移動とジャンプくらいなのでアクションが苦手でも深刻に捉えなくともよい。


あらすじ

『三相奇談』の舞台は、空想上の東方世界である。青龍城、それは数千年前から、ヒト、アヤカシ、龍族が生息する町である。だが今ではかつての繁栄を失い、道術、絡繰術、それから失われた古代技術が横行する混沌の時代に陥った。今、この町に闇が忍び寄り、未曾有の危機が訪れようとしている…… (Steamの販売ページより引用)


操作キャラ紹介

  • 浄飯
    • 狼の和尚。縁を見る、切る、ものを破壊する力を持っている。
  • 参宝
    • 狐の道士。方術と調合に長けており、材料と炉があればなんでも必要な道具や薬を作れる。
  • 月羞
    • 蛇の画家。化けの皮を自身に描いて変装できるほか、絵画の中に入れる能力がある。

評価点

  • ストーリー
    • 小さな違和感が次第に増えていき、最後にあっと驚くどんでん返しが待っているという展開が見事。 ゲーム内のすべての情報を正確に覚えていない限り気付けない展開が待っており、違和感そのものに気付けなかったとしても選択肢で提示してくれるため推理パートに入りやすい。
  • キャラクターのグラフィック
    • 表情が豊かなだけでなく、メインで操作する3人など重要キャラクターたちは差分毎にポーズが大きく変わる。ゲーム中のミニキャラの動きも滑らか。
    • 妖しのキャラも種族が豊か。鹿獣人などケモノの世界ではあまり見ない種族もいる。
  • 翻訳とローカライズが完璧
    • キャラの個性が喋り方でわかるほどローカライズがしっかりしており、脱字や表記揺れはわずか。
  • BGM
    • フリーBGMと書き下ろし曲を使用しており、そのどれもが東洋ファンタジーにぴったりな楽曲となっている. ゲームを進めればサウンドテスト機能が開放され、いつでも聞けるようになる。
  • 目標が常に表示されている
    • ゲーム進行に必須の目標とそうでないサブ目標の両方が常に画面に表示されており、プレイの邪魔にならない位置であるためスムーズなゲーム進行が可能である。

賛否両論点

  • 謎解きについて
    • ゲームが進むにつれて謎解きも難しくなっていくが、どうしても自力でできないときはスキップできるようになっている。ゲームオーバーの概念もないため、緊張感がないと思う人と安心してプレイできると感じる人に分かれる。

問題点

  • キャラの名前が覚えにくい
    • 中華ファンタジーにありがちなことだが、漢字だらけで読みが説明されるのは主要な一部のキャラのみ。 そのため、4話の誰が誰だったかを記憶しなければならないパートでは苦労する可能性がある。
      • 前述の通りゲームオーバーはないため、いくら間違えても問題ないのが救い。
  • 「世界の秘密」の解除条件
    • 実績とは別に、各話には「世界の秘密」というコンプ要素がある。それらの条件をすべて達成すると隠しキャラに会えるほか、作中世界である青龍城について補足が入る。そのためコンプリートを目指したい要素だが、2つの実績の条件が相反しており1回のプレイでは同時に達成できないようになっていたり、ヒントが不親切だったりする。
  • キャラの取り違え
    • 少数だが、誰が喋っているセリフであるかを明らかに取り違えて書かれているテキストが点在する。ローカライズが完璧であるがゆえにこれらのシーンが悪目立ちしている。

総評

プレイヤーをあっと言わせる謎とシナリオに満ちた傑作東洋ファンタジー。 ケモノに嫌悪感がなく、謎解きが好きであればぜひプレイしてほしい。



初稿投稿日: 2025/09/28 追記修正歓迎

ゲームセンターCX 有野の挑戦状 1+2 REPLAY

【げーむせんたーしーえっくす ありののちょうせんじょう わんつーりぷれい】

ジャンル ゲームinゲーム
対応機種 Nintendo Switch
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 インディーズゼロ
(開発協力:MUTAN)
発売日 2024年2月22日
定価 5,900円+税
9,500円+税(DVD付限定版)
プレイ人数 1人~2人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
フジテレビ関連作品リンク

概要

CSのテレビ番組「ゲームセンターCX」の20周年記念として開発されたゲーム。
ニンテンドーDSで発売された『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』『ゲームセンターCX 有野の挑戦状2』を一本のソフトにまとめてリマスターしたものとなっている。


システム

ゲームを開始するとメニュー画面が開き、有野の挑戦状1と2、その他いくつかのモードからどれかを選択する事になる。
有野の挑戦状1と2の基本的な内容はDS版とほぼ変わらないので以下は変更、追加点について。

  • 完全新作ゲーム『炎の格闘サラリーマン ヤッタロー』が追加。ベルトスクロール型のアクションアドベンチャー。
    • 独自のシステムとして、ごく一部の例外を除いた全ての敵と名刺交換ができる。名刺をたくさん集めれば昇進しヤッタローのHPが増える。
    • 本作はマルチエンディング。ゲーム内でとった行動でエンディングが変化する。中にはかなり見つけにくいエンディングも…
    • 元ネタは恐らく『ダウンタウン熱血物語』。『たけしの挑戦状』もちょっと入っている。
  • 新モード「ランキングチャレンジ」が登場。今作のいくつかのゲームがオンラインランキングに対応しており挑戦すれば自分の記録をランキングに入れられる。
    • インターネットにさえ繋がっていればNintendo Switch Onlineに加入していなくても参加できる。
  • 「トリオトスDX」で二人対戦プレイ、「ガンデュエル」で二人協力プレイができるようになった。
    • ただしオフライン。オンラインでの協力、対戦は不可。
  • 「有野の挑戦状(1)」にギブアップ機能が追加された。
  • 「有野の挑戦状(1)」でも有野少年の声のON/OFFが可能になった
  • DS版では上画面にゲーム画面が、下画面に有野少年の部屋が表示されていたが今作は画面が一つしかない。
  • そのため今作は画面の中のテレビにゲームを映し、テレビの左右にゲームのプレイヤーと有野少年を配置する形になった。
    • 設定でゲーム画面だけの表示にもできる。
  • DS版にあった「メモ帳」は廃止された。

評価点

  • 元々評価の高かったDS版の内容が今作で全て網羅できる。
  • 2画面だったDS版とは画面表示の形式は変わったが「友達の家でゲームで遊んでいる」感覚は再現できている。
  • 新作ゲーム『炎の格闘サラリーマン ヤッタロー』もなかなか完成度は高く楽しめる出来。
    • 有野少年の声もこのゲーム用に新しいのが用意されている。
  • 「トリオトスDX」の二人対戦、「ガンデュエル」の二人協力ができるようになったのも大きい。
  • DS版より格段に画面が綺麗になり、有野少年の部屋も細かい所が見えるようになった。
  • 「1」の「からくり忍者ハグルマン3」で、設定ミスにより入手不可能になっていたディフェンアップギアがちゃんと入手できるようになった。
  • DS版の「2」にあったいくつかのバグは修正された。

問題点

  • 今作はあくまで「リマスター」のため基本的な部分はDS版そのまま。つまりDS版の欠点もほぼそのままである。
    • 特に問題なのは「2」の「本日の挑戦」で特典コンプリートに時間がかかりすぎる事。普通にやったら2年ほどかかる。
    • なおDS版での「誕生日に挑戦すると大量得点」のイベントが今作では「番組放送開始日である11月4日に挑戦すると大量得点」に変更されている。
    • 「2」のストーリーモードを「はじめから」にすると「本日の挑戦」で得た特典もリセットされる欠点もそのままである。
  • 「2」のゲーム雑誌にある銀はがしは、画面に表示されたコインを動かしてこする形式になった。
    • 直接画面をこすっていたDS版と比較して味気なくなった。まぁハードの仕様上仕方ない部分もあるが…
  • DS版では下画面に雑誌内の攻略情報や裏技のページを開けたままプレイできたが今作ではできなくなり少し不便になった。ハードの仕様のためこれはどうしようもないが…
  • 『炎の格闘サラリーマン ヤッタロー』に対応したゲーム雑誌は存在しない。つまり攻略情報や裏技を知る事が出来ない。
    • 裏技についてはある所に隠されてはいる。タイトル画面のホワイトボードと説明書をよーく見よう。
    • エンディングが変わる条件も基本ノーヒント。自力で全てのエンディングを見るのは至難の業。
      • これは開発スタッフもインターネットやSNSでの情報交換を前提としているようである。(ファミ通.com掲載のインタビューより)
  • 欲を言うならば、の話になるが「2」で名前だけ登場した「ガディアクエスト2」*7は今作でも追加されなかったのは残念な所。
+ アップデートで改善された問題点
  • 発売当初はロードが長く、DS版より明らかにテンポが悪かった。
    • 現在はアップデートで大幅に短くなり、テンポはかなり良くなっている。

総評

収録されたゲームはどれも完成度が高く、ファミリーコンピュータ現役時代なら1本のソフトとして通用するレベル。
それら全て+新作1本が今作で遊べるというかなり贅沢な内容。
DS版経験者はもちろん、今作で初めてプレイする方にも是非プレイしてほしいオススメの一作。

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最終更新:2025年10月03日 23:55

*1 何故かサイクだけは狂気の表情を浮かべている

*2 『soratorobo』の歴史である700年~1000年の時系列はシシ族とオオカミ族が合戦を行っていた古代の時代であり、本作の世界観とは大きく異なるものとなっている

*3 アッシュは羽飾りの位置が左向き、マルトは右向きと言う対称的なデザインとなっている

*4 タラスクスが前作で完全消滅してしまった為、使用不可となってしまったのも設定面の整合性の擦り合わせとして考えれば頷ける

*5 例として挙げるのならばワッパは顔は10歳のままに無駄に豊満なバストとなっている

*6 https://x.com/BGBEJAPAN/status/1873351596136190398?s=19 45分辺りの発言

*7 「ガディアクエスト」と「ガディアクエストサーガ」の間の話。