下書きの記載に関するルールの変更について (24/5/26変更)
記事が完成するまでの間は最低でも週に1度は記事作成相談スレを確認するようにしてください。
記事作成依頼の判断は初稿者に委ねられますが、下書きが完成したと判断しても別の利用者が追記や修正を行うことも踏まえ、記事化依頼前にスレで意見が挙げられているか確認してください。
記事を直接投稿できるメンバーの方も、「記事下書きページを利用する場合は」性急な記事化は避け、スレを確認することを推奨します。
詳しくは利用法をご確認下さい。


記事下書き3

ゲーム記事や用語集項目など、Wikiコンテンツ作成時の下書き用ページです。ここにある記事は正式作成前の扱いのため、リンクの作成や修正依頼・要強化依頼の添付は禁止です。
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メンバー権限がない人は新規ページ作成ができないため、記事の作成は下書きページを経由する必要があります。
メンバーではない人は記事作成依頼所からページ作成を依頼してください。

権限がある人は下書きを経由せず直接ページを作成して構いませんが、以下の場合は下書きページの利用が推奨されます。

  • 記事内容の質に自信がない場合や、第三者によるチェックが欲しい場合
  • 有名作・話題作で編集合戦が頻発することが予想される、判定について揉める可能性が高い場合

加筆、修正、下書きを元にした新規記事の作成は自由です。ただし、 自分がプレイしたことのない作品の記事化は禁止 とします。
また「このWikiで扱う作品」及び「記事作成のガイドライン」を参照の上でお願いします。記事作成相談スレも活用してください。


「記事下書き」は用途別にページが分かれています。


利用法

  • 1. 記事を載せる。
    • 下書きは縦に並んでいますが、新しく下書きを載せるときは必ず最下部に追記してください(下書き作成日が古いものが下部に行くと削除期限日がわかり難くなるため)。
      また、編集が楽になるので記事の最初と最後にareaeditプラグインを付けることをお勧めします。
    • ここに載せた下書きは、初稿作成から1ヶ月が経過すると基本的に削除されます。 記事の投稿時には、必ず記事冒頭に初稿作成日を記述して下さい。記述の無い場合、1か月より早く削除されてしまう可能性があります。
      事情により長期間更新できない場合、個人でバックアップを取る事をお勧めします。
      その場合、初稿執筆者が不在の際に第三者が下書きに直接手を加えることもありますので、執筆に復帰する際は下書きの確認とスレでの相談を忘れずに行いましょう。
      • なお、判定や記事内容について記事作成相談スレで議論中の場合と、避難所にある記事の場合はこの限りではありません。ただし避難所の利用には相談スレへの報告が必要です。
    • 新規記事の判定については基本的に初稿執筆者自身の判断に委ねられています。記事作成のガイドラインに則る限りは自由に付けて構いません。ただし記事作成後に異論が生じた場合、判定変更議論依頼が提出されることがあります
  • 2. 記事を完成させる。
    • 基本的に初稿執筆者が記事の完成に責任を持つようにしてください。 記事は大勢の手で完成させるものですが、下書きに投稿したからといって必ずしも他のユーザーの手が加わるとは限りません。未完成の記事を長期間放置するのは迷惑行為です。
    • もちろん一般記事同様に初稿作成者以外が編集を行うことも可能です。ただし、第三者が以下の事項を行う際は必ず記事作成相談スレに報告を入れてください。悪質な場合は規制されることがあります。
      • 下書きを削除もしくは移動する場合。
      • ゲーム記事の判定を変更する場合(未定のものに付与することも含む)。
      • 下書きを記事として作成する、もしくは作成依頼を出す場合。
      • その他、記事のニュアンスに大きく変更が生じる編集をする場合。
    • 記事が完成するまでの間は、 少なくとも週に1回程度は記事作成相談スレを確認してください。
      • 作成している記事に対して、スレ内で意見や指摘が出ることもあり、初稿作成者が意見や指摘を確認しなかった場合、スレ内の意見や指摘にしたがって大きく内容を書き換えられてしまう可能性もあります。
  • 3. 記事を作成する。
    • 記事が完成したら、作成する前に記事作成相談スレで意見や指摘が出ていないかを確認し、意見や指摘が出ている場合は、その意見や指摘を解消してから記事作成してください。
      • 記事完成後、2,3日の間は意見や指摘が出ないかを確認するといいでしょう。スレで記事が完成した旨を報告し、意見や指摘を募るとより確実です。
      • 意見や指摘を無視して記事作成をした場合、自分では問題ないと思っていても「文章が簡素で内容が薄い」「文章が支離滅裂でわかりにくい」「他のサイト・Wikiからの無断転載」などの理由により、 記事化後すぐに修正依頼や要強化依頼が出されたり、記事化自体が見合わせとなる場合があります。
    • 記事が完成したと判断したら、好きなタイミングで記事を作成して構いません。新規記事作成は管理者とメンバーのみ行えるため、ログインIDを持っていない人は、記事にする際に『記事作成依頼所』で依頼してください。
      • なお、代理作成依頼によって作成された記事の内容に関する責任は執筆者・依頼者に帰結するものとし、代理作成者は責任を負いかねます
    • 記事内容によっては、単独記事として作成するよりも既存の記事への追記の方が良いと判断される場合もあります。
      なお、追記の場合はログインなしでも作業可能です。
      • 追記を想定して記事を作成する場合、下書きの冒頭に追記先の記事名を表記しておくのもいいでしょう。

注意点

  • 発売直後のゲームの記事を執筆したい場合、発売日から3か月経過していることが条件となります(3か月ルール)。
    • 移植版や、海外で先行発売された後に国内で発売された作品も、その発売日から3か月の経過を待つ必要があります。
  • 一度に投稿する下書きは一つとし、その下書きを完成させて記事化依頼してから次の下書きを投稿するようにしてください。
+ 下書き用テンプレート。書き方の詳細はテンプレのページを参照

contentsプラグイン(19行目)は必ずコメントアウト状態(先頭に「//」が付いたまま)で記載してください(記事作成時にコメントを外す)。
コメントアウトしない場合、全下書き項目の見出しが目次化されてしまいます。

↓↓↓ここからコピー↓↓↓
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#areaedit
初稿投稿日: yyyy/mm/dd 追記修正歓迎
*タイトル
【読み】
|ジャンル||~|
|対応機種||~|
|発売元||~|
|開発元||~|
|発売日| 年 月 日|~|
|定価|, 円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO: ()|~|
|廉価版| : 年 月 日/, 円|~|
|配信| : 年 月 日/ |~|
|備考| |~|
|判定| |~|
|ポイント| |~|
//----
//#contents(fromhere)
----
**概要
**あらすじ
**特徴
**評価点
**賛否両論点
**問題点
**総評
**余談
#areaedit(end)
↑↑↑ここまでコピー↑↑↑

一般的な編集の練習は「サンドボックス」へどうぞ。



初稿投稿日: 2025/10/9 追記修正歓迎

デッドゾーン

【でっどぞーん】

ジャンル アドベンチャー
対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売・開発元 サンソフト
発売日
()は書換開始日
1986年11月20日(1987年1月10日)
定価 2,980円
プレイ人数 1人
判定 なし
ポイント SFのアドベンチャーは異質ながらストーリーは本格的
ディスクシステム初のアドベンチャーゲーム
ゲーム本編でBGMなしは寂しい


概要

サンソフトが1986年にファミリーコンピュータディスクシステム用ソフトとして発売したコマンド選択式SFテキストアドベンチャーゲーム。
1983年に公開された同名のアメリカ映画(日本では1987年公開)とは全く無関係でストーリーは完全にオリジナルなもの。

テキストアドベンチャーは推理系サスペンスモノが一般的な時代としては異色なSF世界観で、恋人のキャリーを見つけるためにコロニー内を探索する。
キャラクターデザインはもりけん氏を起用している。


ストーリー

遠い未来にあたる宇宙歴0385年。
既に地球は、膨大に膨れ上がった人口を支えられず、新たなる居住地を宇宙に求め、スペースコロニーを建設し始めた。
これが宇宙歴の始まりである。

以来385年、523号のコロニーが建設され、かつての地球人のほとんどが宇宙で生活するようになり、今や地球への旅行が人々の夢となっている。
太陽系の開発は既に終わり、ここ数年来はシリウス太陽系の開発が始まっていた。それまではワープ航法が試験的或いは非常時のみ許可されていたが一般的な使用が認められ、自由に往来できるようになった。

カーク・マックレーはシリウス太陽系コロニー第3号のチーフ技術者で、数日前に任務を終えたばかりであった。
カークにはマリーという婚約者がおり、結婚を目前に控えていたが、マリーの仕事の都合で延期せざるをえなくなっていた。
これで仕事納めになる祝いにカークは手製のロボット「キャリー」をプレゼントする。

それから5ヶ月。マリーの仕事は順調に進み、カークはスペースボート設計の仕事を行っていた。
シリウス第3惑星は人間が住むに最適とされ、移住計画が浮上したためである。 そんなカークの元にマリーから、ライオネックスでの仕事が順調なため1ヶ月スケジュールが縮まりそうだと通信が入った。
そしてパーティの準備をしているので遊びに来てほしいと誘われたのだった。

3日後、カークはライオネックスに到着。工事が終わったためか関係者の姿はなくひっそりしていた。
驚かすともりでいるのか?訝しんでいたが、その時レーザーショックガンの光が降り注ぎ、カークは気を失った。
気が付けば、あたりは薄暗く地下室のようだった。よく見るとそれは廃棄所で壊れたロボットが散乱していた。

「一体何が起こったんだ!何故俺はここにいるんだ!」

カークの叫び声は、虚しく廃棄所にこだますだけだった。

ライオネックスとは

スペースコロニー524号「ライオネックス」
シリウス第3惑星から54,000kmのところに予定で、惑星とその衛星「サフィアン」の中間点にあたる居住人数10万の小型コロニー。
第3惑星移住に向けての研究所のような役目を持っており、移住開始時には宇宙ステーションの役割を担うことになる。
広大なスペースポートを持ち、食糧供給が大変重要な役割となるため、農場や食料研究用の施設等が充分に取られている。
自己修復の機能を持っており、流星等の衝突による損傷にも直ちに分析し修復が働く。
またゴミ収集や農作業を行う「作業ロボット」治安維持を務める「公安ロボット」コロニーそのものの修繕を行う「修理ロボット」が配備されている。
これらロボットはマザーコンピュータからの電波指令で動いている。マザーコンピュータの動力源はメインは原子力。サブとして太陽エネルギーも可能。
マザーコンピュータルームはコロニー中心部にビルのような形で建っており、駐在員の部屋や農業研究所、ロボット動力質があり、コンピュータ自身はその上にある。

キャラクター

  • カーク・マックレー
    • 本作の主人公。
    • 地球連邦宇宙開発局勤務の27歳。木製第2大学で宇宙工学を専攻した。宇宙物理が得意。
  • マリー・プラント
    • 本作のヒロイン。
    • 26歳でカークの1年後輩にあたり、同じ部署に勤務している。水星第7大学で電子工学を専攻。今回初めてプロジェクトのチーフ技術者に選ばれた。
  • キャリー
    • カークによって作られたロボットで、マリーにプレゼントされた。5ヶ月の間マリーとライオネックスで行動を共にしていたので、ライオネックスのことはそれなりに知っている。

内容

  • 根本的にはスタンダードなコマンド選択型テキストアドベンチャーゲームになっている。
    • プレイヤーは廃棄所に閉じ込められたカークとして、その危機的状況を脱して恋人マリーを探しに行く。
    • 判断を誤るとゲームオーバーになることがある。その場合、そのフロアの最初からの再開となる。
    • テキストはコマンドを含め、すべてがカタカナ表記となっている。
  • コマンドは非常に細かく「ミル」「シラベル」が分かれているだけでなく「トル」「アケル」の他「オク」「イレル」「ウゴカス」「ノル」など独特なコマンドまである。
    • ほかに、特有のコマンドとしてキャリーが帯同している場合「キャリー」というコマンドがありキャリーに協力を頼むことができる。
  • ゲーム本編ではBGMがない。
    • タイトルとエンディング、後述のミニゲームのみBGMあり。
  • 文字表示音はタイプライターを打つような音。
    • 『ルパン三世』のサブタイトルで使われているようなバチバチ音と言えばわかりやすいだろう。

評価点

  • グラフィックが豊富。
    • ほとんど一枚絵ではあるものの、それが場面場面はもとよりコマンド1つ1つでも細かく切り替わる。
      • しかもグラフィックの表示部分も大きく、それでいて大雑把さもない。
    • どのグラフィックも当時にしては非常に細かい部分まで描かれており、アドベンチャーでは特に重要な部分の一つであるため、その部分の出来が良いのはゲームのトータルクオリティへの貢献も高い。
    • 同じ絵でも、その中でアクションが発生するなど、ちょっとしたアニメ感覚。
  • ストーリーは短いながらも中身は濃密で構成もしっかりしたものとなっている。
    • 説明書のバックストーリーを見ないと前提の部分はわからないが恋人のマリーを探しに行くという目的は理解できるし、最初の「廃棄所」という、いかにも「まずは脱出」という最初の目的も飲み込みやすい。
    • そして、だんだん階層を上に上に向かっていくという流れになるのも、それを通して目指すべき場所を感じ取りやすい。
  • ちょっとしたネタ要素。
    • 本作を語る上で有名なのはなんといっても『いっき』とのコラボで、物語の途中のあるポイントで同作のタイトルを模した画面に切り替わる。
      • そして、始まるのは神様から投げられたおむすびを取る同作のボーナスゲームを模したもので、権兵衛と田吾の代わりにキャリーがそれを行うシュールさも笑える。
      • 本来「いっき」と表示されていたタイトル名まで、これ専用に平仮名で「でーっどぞーん」と和風なフォントで作られているなど地味に凝っている*1
      • ただ、そんな突飛な展開も上述通りしっかりストーリーの流れに上手く乗ったものになっている。
  • 当時にしては非常に珍しい音声合成。
    • バリエーションは少ないがゲーム開始と同時の「なぜ俺は、ここにいるんだ!?」とカークの声が聞こえるのは驚いた人が多いと思われる。
      • キャリーコマンド選択時の「キャリー ドェース(でーす)」もキャリーの見た目通り愛嬌をたっぷり感じられる。

賛否両論点

  • 基本的に少ないヒントで直感的な判断をしなければならない。
    • この点はかなり理不尽に思えるが、世界観的にどちらかといえば冒険として判断を試していると考えればまんざら悪いともいいきれない。
    • 実際、ストレートでクリアした場合20分もかからずあっさり終わってしまうので、それはそれで虚しいものがある。
      • また謎解きの難易度自体はそこまで高くはなくゲームオーバーもあるにはあるがちょっとしたことであっさり多発するようなアンバランスなものでもない。

問題点

  • コマンドが多すぎて表示しきれない。
    • コマンドが多彩なのは良いのだが、一度に表示できていない。
    • そのためBボタンで切り替える頻度が高く少々煩わしく感じやすい。
      • スペースは広く取られているので、コマンドのボックスをもっと広く取ってもよかっただろう。
  • ゲーム本編にはBGMがない。
    • まだ草創期とはいえ本編の大部分で無音なのは少々寂しく感じられる。
    • また、それでいて後述のミニゲーム中はタイトルからちゃんとBGMが付いているのはちぐはぐ。
  • ネタとしては面白いが『いっき』を模したミニゲームが地味に厄介。
    • なにしろ1つでも取り逃すとアウトで全部取り切れるまで何度もリトライさせられる。ミスが続いても中断できない。
    • そして投げるペースはオリジナルよりも早く、ほぼ同時に2つ3つ飛んでくることもある。
      • 最初はネタが面白くても、繰り返しているうちにさすがにだれてしまう。
  • アドベンチャーなのに登場人物が少ない。
    • カークとマリーのみで、キャリーを人物とみなしても3人だけでモブのような人物すらいない。
      • このようなアドベンチャーゲームはキャラクターも魅力になるだけにさすがにキャラ不足。
  • 音声合成自体は良いのだがラストで叫ぶ「マリー!」の声が、よくあるスロー再生したような重い声にしか聞こえず、けだるい印象しかなくイメージに合わない。
    • おそらく、イメージとしてはCMでのカークの叫びをイメージしているのだろうが似ても似つかない。

総評

ストーリーは短いながらもグラフィックは描写ごとに細かく用意されビジュアル要素は文句なしで、よくある「文字ばかりで退屈」なことにはなりにくいのが強み。
本作はほとんどノーヒントで判断力を試している一面が強いので、それに合わせて画面の変化が多いことは実際に行動している感覚を醸し出してくれている。
それだけにゲーム本編にもBGMがあれば、より一層ゲームに没入してストーリーを堪能できたかと思うと、残念の一言に尽きる。またキャラの少なさもアドベンチャーとしては物足りないところではある。


余談

  • バッドエンドのメッセージは「シンデ マッタ ガヤ」「モウ1カイ ヤロマイ」とモロに名古屋弁なのもサンソフトらしいところ。
    • ただ当時のサンソフトは名古屋市ではなく、愛知県でも名古屋市からは少し離れた江南市である。
      • もっとも、その程度の距離なら名古屋弁はそこそこ浸透しているが。
  • ゲームスタート前にセーブデータに名前を登録するが、その後キャスティングが表示される際にカークにはその名前、それ以外は「HVC-022」となっている。
    • その「HVC-022」とはディスクシステムの型式名だったりする。
  • 徳間書店の「わんぱっくコミックス」で漫画化された
    • 同誌はもりけん氏の漫画作品も掲載していたが本作の漫画は、こばやし将氏によるもの。
    • 後に単行本化されているためレアな中でも比較的入手しやすいのが幸い。
  • もりけん氏は1986年12月発売の『マドゥーラの翼』や1988年1月発売の『リップルアイランド』でもキャラクターデザインを担当している。
    • これら作品も徳間書店の「わんぱっくコミックス」で漫画化され、こちらはもりけん氏自身によるものになっている。
      • ただし前者の方は、もりけん氏のものよりも、みなづき由宇氏によるゲームコミック版のビキニアーマールシアのインパクトが強すぎて存在感という点では本家の方が喰われ気味。
  • 『ナゾラーランド第3号』(1988年3月11日発売・ファミコンディスクカード)にカークが登場しており、本作の後日談を語っている。
    • その中で最後の約束通り、もう一度キャリー(キャリー2)を作って今はマリーと楽しくやっているとのこと。
  • サンソフトは本作に続くディスクソフトのアドベンチャーゲームとして『皇帝の闇』という剣と魔法で戦うファンタジー系のアドベンチャーを予定していた。
    • だが本作の感想アンケートが中学生以上からの回答がほとんどだったようで小学生以下のプレイが少なかったと見るや次のサンソフトのアドベンチャーゲームは低年齢層の親しみやすさを重視したメルヘンチックなものへと路線変更となった。これこそが前述の『リップルアイランド』である。
      • 当初はディスクカードで予定していたが、それも後々ロムカセットに変更となった。

初稿投稿日: 2025/10/18 追記修正歓迎

マリオオープンゴルフ

【まりおおーぷんごるふ】

ジャンル スポーツ(ゴルフ)
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売・開発元 任天堂
発売日 1991年9月20日
定価 5,825円
プレイ人数 1~2人
判定 スルメゲー
ポイント 非常にバラエティに富んだ全5コース(90ホール)
まともに勝負できるまで上達しないといつまでたっても1コース
それでも多少は救済あり
マリオシリーズ


概要

1991年9月に任天堂から発売されたファミリーコンピュータソフトのゴルフゲームで、名前の通りマリオがプレイヤーキャラに据えられている。
ゲームの地盤そのものは1987年に任天堂により開催された『ディスクファクストーナメント』の『ゴルフUSコース』をさらに発展させたような内容になっている。
ただ上記作品やその前身にあたる『ゴルフJAPANコース』『ゴルフ』はともにハル研究所開発だが本作は任天堂自身によって開発されている。


内容

  • 基本的なショットの方式は上記『USコース』から引き継いでいる。
    • つまり「①スイングを起こす」「②ダウンスイングに入る」「③インパクトポイントを決める」のボタンを3回押し方式。
    • ③のタイミングで中央の白マーカーの位置で止めるとまっすぐのボールになり、ド真中なら「SUPER SHOT」と表示され飛距離がグンと伸びる。
      • 白のマーカーはアイアンの方が広い。マーカーより左で止めるとスライスボール(右曲がり)になり、右で止まるとフックボール(左曲がり)になる。
    • スイングスピードが「SLOW」<「MED」<「FAST」の3段階あり、速いほど飛距離を伸ばせるが、その分、タイミングがとりにくくなる。
    • タテ方向でボールを打つポイントは任意で5段階調整でき、さらにスイング中にも上や下を押しながらインパクトすることで、さらに調整が可能。上を叩くほど低いボールになり落下後に転がりやすい。反対に下を叩くほど高いボールになり落下時に止まりやすい。
  • ライによる飛距離の落ち度合いが段階的な点は『USコース』から持ち越されているが、それに「ランダム性」という新ステータスが追加。
    • これは深いラフやバンカーほど、その度合いが高くなる。つまり「ただ飛ばない」だけでなく、悪いライほど飛ばない中でも想定外に飛んだりする。
  • ズームアップ機能により、バンカー落ちした場合やピン(カップ)周辺ではリアル視点でその挙動が再現される。
  • バッテリーバックアップにより1打単位で記録されている。
    • これによりいつでも中断・再開が可能。
    • なおショットして打球の位置が確定する前にリセットしたりすると、1打足されたまま元の位置からショットすることになる。
  • ストロークプレーの1Pモードはステージクリアーのような要素を兼ねており、途中で既定のオーバーパーに達するとゲームオーバーで打ち切られてしまう。
    • このモードで18ホールを完走することで次のコースが使用可能になる。
  • コースは全部で6通り。
    ()内はストロークプレーモードでゲームオーバーになる規定スコア。
    • ①JAPAN COURCE(+18)*2
    • ②AUSTRALIA COURCE(+12)
    • ③FRANCE COURCE(+8)
    • ④HAWAII COURCE(+4)
    • ⑤UK COURCE(+2)
    • EXTRA COURCE(+8)
  • 初期状態からプレイできるコースは「JAPAN COURCE」のみで、クリアー(全18ホールアウト)するごとに次のコースが解放される。
    • 「EXTRA COURCE」はクリアー済のコースからランダムで選ばれる。「JAPAN COURCE」をクリアーした時点から選択可能。
  • マッチプレーも搭載しており、プレイヤー同士だけでなくCPU相手に行うこともできる。
    • CPUプレイヤーは3人おり、ルイージ(アマ)トニー(セミプロ)ビリー(プロ)で、当然肩書の通り後者ほど強い。
  • ホール毎個別のトレーニングが可能で、この場合はIIコントローラーで風向きも自由に調整できる。
    • 他にスタートボタンで、同じ場所から連続でショットできる。
  • プレイデータは累積でも記録されており、各コースのベストスコアやホールインワン、アルバトロス、イーグルなどを出したホールが記録される。
    • 「EXTRA COURCE」で出した場合、その元となったホールとコースナンバーで記録される。

評価点

  • 収録されたコースは5コース=90ホールと豪華ラインナップ。
    • ファミコンではもちろんのこと、スーパーファミコンでも、ここまで豊富なホールを詰め込んだソフトは少ない。
    • 中身も現実的なリアル設計ホールから、後半に解放されるホールはゲームならではなエキセントリックなものまで多種多様。
  • クラブを選択できる。
    • これによりウッドによるパワースタイルからアイアンを多数所持したコントロールスタイルまで、自分の理想を反映しやすい。
  • トレーニングモードは個別のホールを選択して練習できる。
    • 後述の通り元々やりこんで上達する前提ということもあり、躓いたホールや苦手なホールをピンポイントで選んで徹底して練習できるのは良心的。
      • しかも本来ランダム要素であるはずの風まで調節できたり、同じポイント(シチュエーション)から何度もショットを試すことができる。
  • CPU相手にマッチプレーができる。
    • これは1987年2月の『ゴルフJAPANコース』以来できなかったことで、一人でもマッチプレーができるのは遊べる幅を広くしている。
    • しかも対戦相手まで3通り用意されている。
  • 相変わらずライ設定も非常に細かくなった。さらに「ランダム性」の導入。
    • 一口にラフやバンカーでもその深さなどでクラブの飛距離に及ぼす影響が変わり、それもそれぞれ3段階あり、さらに「ランダム性」という新要素が追加されたことによる不安定さにより、今まで以上にフェアウェイキープの重要度が増している点も、よりリアルゴルフに近づいている。
  • ズームアップによるグリーンタッチや、バンカー落ちのリアル感覚。
    • 特にグリーン上のパットではカップをかすめるときに入るか届くか淵に当って跳ねて入るかどうかなど、その1挙動に手に汗握る。
    • パットのみならず、アプローチからもカップ周辺で弾んでかすめる挙動やピンにあたってのチップインなど様々なシチュエーションに対応している。

問題点

  • 大叩きから忍耐力で上手くなる前提というトーナメントイベント向きなツワモノ仕様は相変わらず。
    • 安定してまっすぐ打つことが望めず、それをするだけでもかなりの練習が必要になる。スイングスピードも3段階あり、それぞれマスターしなければならない。
      • その上、本作ではワッグルもできなくなったためラウンドしながらのショット直前でのタイミング合わせもできなくなった。
    • しかも、これをマスターしなければ規定以内のスコアなど到底望めず初期状態の「ジャパンコース」しかできないため持ち味である多彩なコースも体感できない。
      • 最初の「ジャパンコース」は17オーバー以内でクリアーというのは甘そうに思えるがゴルフゲーム慣れしていないとならこれを達成するだけでもかなりの忍耐が必要となる。
  • バッテリーバックアップを悪用してOBのペナルティを軽減できてしまう。
    • あからさまなミスショットをしてしまいOBが避けられないと思ったら打球が止まる前にリセットすることで、元の位置に戻ることができてしまうのでインチキがまかり通ってしまう。
      • つまり、2打目がOBなら本来「元の位置から4打目を打つことになる」になるがリセットして再開すれば「元の位置から3打目を打つことになる」ので結果的に1打軽減される。
      • もっともそこまでOBを出してしまう時点で本作を楽しむレベルには到底なりえないのだが。
  • 一度既定のオーバースコアに達してしまうと、その時点でゲームオーバー。
    • 最終的にそれをオーバーしてしまうというならばまだしも、後々バーディで取り戻せる可能性すら無視するのは少々石頭に思えてしまう。
    • UKコースの後半は760ヤード以上でパー5*3という常識外れの超ロングコースが3度も登場するためパープレイで回るのすら厳しい。
      • その上、当該のコースはたった2オーバーでゲームオーバーなので前半のうちにアンダースコアを出しておくのがほぼ必須となっているが、パー4のミドルホールでさえパー5に近いホールばかり(パー4では6番ホールの428ヤードが最短)なのでバーディを取ることすらかなり難しい。

総評

細かいライのコンディション、クラブ選択など他作品での良いところは貪欲に取り入れ、さらにズームアップで見せるグリーンやバンカーでの挙動などまさしく終焉期を迎えたファミコンにおける任天堂式ゴルフゲームの集大成といわんばかりの出来。
そこに加えて本作の最大の目玉ともいえる色とりどりな5コース(90ホール)の超豪華なホールラインナップともなればゴルフゲーム好きにとっては、まさしくヤミツキ必至となるだろう。
ただ、それを味わうためには様々ライにおけるショットのコツやクラブの使い分けなどテクニックを身につけなければ始まらないのも相変わらずで、会得するまでの忍耐力がなければ限られたコースしか遊べず、本作のゲームとしてのポテンシャルをフルに引き出せないものになってしまう。
ホールの個別練習出来たりなど多少はフォローされているものの根本的には相変わらずのツワモノ仕様で、そしてトーナメントイベントもないので、とことんゴルフ好きでそれに耐えられる者でなければ脱落してしまうだろう。


その後の展開

  • 『ディスクファクストーナメント』から4年を経て発売されたマリオのゴルフゲームではあるが、この後もピタリと止まってしまい後継ハードのスーパーファミコンでは発売されずじまいに終わっている。
    • 次は8年も後の『マリオゴルフ64』(N64)『マリオゴルフGB』(GBC)まで出ない。
      • 本作は元より上記ディスクソフトも巷では『マリオゴルフ』と呼ばれてきたが、以後はそれが上記作品以降正式名称となる。開発はすべてキャメロットによって行われる。
    • なおゴルフ以外で「マリオのスポーツゲーム」という括りならばバーチャルボーイでローンチとなった『マリオズテニス』が上記2作品よりも先に出ている。

余談

  • 名目上は任天堂単独開発となっているが本作でもチーフプログラマは当時ハル研究所に所属していた岩田聡氏*4である。
  • 説明書の14頁に「実際のGOLFと違うルール」という記述があるが「③打数制限」(50打以上はカウントされない)以外は実際のゴルフそのままである。
    • ①のOBに関しては「コース画面の外にボールが出た時はOBとなり、2打加算されてショットしたポイントに戻ります。」(原文まま)と無印の『ゴルフ』から7年も経っているのに誤認識が変わっていない。
      • 実際にはペナルティは2打ではなく1打。1打加えられた上に元の位置に戻されるため実質的に2打分損している*5という解釈が正しい。
  • 裏技的な隠れ救済措置としてストロークプレイでコース選択時にIIコントローラーのAとBを押しながら確定するとオーバーパーの猶予が1打プラスされる。
    • また2度ゲームオーバーして同じコマンドを試すとさらに1打プラスされる(ただし最大+10まで)。
  • 本作自身のルーツが『USコース』にあるためなのか、パッケージのマリオは左記作品と同様に星条旗柄のオーバーウォールを着ている。
    • また、タイトル画面や公式イラストの1つではマリオの隣にキャディとしてピーチ姫が登場しているが、反対側にはルイージ(こちらは緑の星条旗柄)のキャディとして、当時マリオの漫画作品などはセカンドヒロインとして立ち位置が固まっていた『スーパーマリオランド』のデイジー姫が再登場している。
      後にセットで扱われることがしばしば見られるルイージとデイジーの絡みの起源は本作である。
      • ただしパレット制限の関係か、ゲーム中のタイトル画面ではピーチとデイジーの服の色が同じシチュエーションの公式イラストと大きく異なって緑と青になり、デイジーの髪色もピーチと同じくすんだ金髪になっている。また、実際のゲーム中にキャディーとして登場するのはピーチのみ。


初稿投稿日: 2025/10/23 追記修正歓迎

つり革

【つりかわ】

ジャンル アクション
対応機種 iOS 12.0以降
Android 7.0以上
発売元 吉本興業
開発元 カヤック
発売日 2025年6月6日
定価 無料(広告表示あり)
プレイ人数 1人
判定 なし
ポイント つり革のスマホ移植
ジャイロ操作にも対応
野田ゲーシリーズ


概要

スーパー野田ゲーPARTY』 『スーパー野田ゲーWORLD』に収録されていたゲーム『つり革』をスマホ用に移植したもの。
これまでの野田ゲー同様、クラウドファンディングで開発資金と素材を集めており、出資者の描いたイラスト・ボイス・BGMがゲーム内に使用されている。
公式の通称は『野田ゲーつり革』もしくは『つり革モバイル』。


特徴

  • 激しく揺れる電車の中でバランスを保ち、画面外に飛び出さないように耐えるゲーム。
    • スマホを横向きに持ってプレイする。操作方法は、画面上に表示された矢印をタップして左右移動。画面上部をタップすることでつり革につかまることができる。
    • オプションでジャイロセンサーを使用可能。ジャイロをONにすることで、デバイスを直接傾けて左右移動ができるようになる。タップ操作との併用も可能。
  • 路線ごとに、何秒間揺れに耐えたか記録が残されるようになっている。
    • オンラインランキングには非対応だが、SNSのXに記録を投稿することが可能。

評価点

  • 元のゲームとスマホとの相性の良さ
    • 元々がカジュアルなゲームデザインと、シンプルなゲームシステムなので、スマートフォンとの相性は中々悪くない。
    • また、新たにジャイロセンサーを活用した操作体系を採用しており、Switch版のつり革とは、また違ったプレイ感覚を楽しむことが可能

賛否両論点

  • 好記録を出すには、ジャイロセンサーの活用が求められる。
    • ジャイロセンサーとタップ操作を併用することで、タップ操作のみでは、耐えられない揺れにも耐えることが可能であるため、好記録を目指すなら、ジャイロセンサーの使用は必須である。
      • デバイスを直接傾ける都合上、画面が見づらくなってしまうなどの、弊害が出てきてしまう。
    • もっとも、あくまでも記録を出したいというストイックな人に関しての話であるため、記録更新を気にせず、普通に楽しむ分にはあまり問題ではない。後述する「銀河鉄道」もジャイロ不使用で開放可能である。

問題点

  • タップ操作になったせいで誤操作を引き起こしやすい
    • Switch版と異なりスマートフォンへと移植されたことにより、誤タップによる操作ミスを引き起こしやすい。
    • 画面が縦長の機種の場合、矢印の外側をタップしても反応しないので、その場合は矢印の内側をタップした方が、誤タップを防ぎやすくなる。
  • 一部路線アンロックの難易度
    • とりわけNo.60の「銀河鉄道」を開放するには、「鹿児島本線」を600秒(10分)以上揺れに耐えないと開放できないため、かなり大変。
  • バグ
    • ジャイロセンサーを一度ONにすると、OFFにしてもジャイロセンサーが反応してしまう、というバグがある。
    • 広告が表示された後、タップが効かず操作不能になることがある。

総評

元々がカジュアルなゲームであったため、スマートフォンへの移植との相性は良く、中々悪くない出来。
ジャイロセンサーへの対応など、追加点があるのも魅力。
一方で、Switch版のつり革の経験者からすると、操作体系の違いから戸惑いやすい部分が多いのは、少々難点。
広告ありとはいえ、無料で遊ぶことができるため、興味があればDLしてみるといいだろう。


余談

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最終更新:2025年10月24日 21:17

*1 細かい所でクレジットも『いっき』は「1985 SUNSOFT」なのに対して「1986 SUNSOFT」に変えられている。

*2 名前こそ同じだがディスクファクストーナメント『ゴルフJAPANコース』とはまったく別物。

*3 現実での最長ロングコースはザ・ロイヤル・ゴルフクラブの16番ホールで705ヤード。

*4 後に任天堂に移籍し社長となりDS・Wiiなどを生み出し現職のまま2015年7月、55歳の若さでこの世を去った。Switchは2017年3月の発売だが生前の同氏によるもの。

*5 1打目(ストローク)でOBなら1打(ペナルティ)が加えられ2打を打ったことになり次の3打目(ストローク)は1打目の位置から打つため本来1打目の地点に到達するのに3打を要している。