用語集/全般/ま行以降

ゲームに関する専門用語や、当Wikiの記事中に登場する固有名詞に関する一覧。
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マイナーゲーム

売上が少ない、または作品の人気が低いゲームのこと。「マイナーゲー」とも呼ばれる。
このようなゲームは出荷数の少ないゲームが多いが、ATARI2600/2800版『パックマン』等、出荷数が一定以上あっても、ゲーム自体の平均的な評価が高くないという理由でユーザーからの人気が低い作品もそれなりに存在する。
また、ゲーム自体の完成度としてはクソゲーや微妙ゲー、凡作や佳作に該当する作品が多いが、必ずしもそうではなく、たまに良作が該当する場合もある。
上記の通り、これに属するゲームは出荷数の少ない作品が多いため、出荷数の少ない作品の一部はプレミア価格が付くほど入手困難になってしまう。

2010年代以降はゲームのダウンロード販売が台頭し、インディーゲームを中心にDL販売のマイナーゲームが多く配信されるようになった。
そのため、パブリッシャーがゲームのDL販売を続けている限り、DLゲーム限定とは言え昔に比べてマイナーゲームを入手しやすくなった。

マイナーチェンジ

規模の小さな手直しのこと。
ゲームソフトにも、通常版とは別にマイナーチェンジ版が出る場合がある。

要素追加や不具合の修正を中心とする、通常版よりも上位に位置付けられたものは、概ね「完全版」「バージョンアップ(アップデート)版」と呼ばれる。
マイナーチェンジ版は、パッケージイラストの違い程度であったり、先発作品の要素を網羅していなかったり、プレイヤーに有利な要素が下方修正されていたりと、必ずしも上位互換ではないことも多い。

通信・交換要素を売りにしたRPG『ポケットモンスター』では、先発で登場するモンスターが異なるソフトを複数バージョン出し、後発でボリュームアップしたマイナーチェンジ版を出すという独自の手法をとっている。
この場合、後発版単体では理解しにくい要素がある、先発版でしか出現しなくなったポケモンがいるなど純粋な上位互換とは言い難い面もあるが、それ故に通信仕様を活かしやすくなっている。
両方買えば費用も当然2~3本分かかるが、変化した要素を含めてポケモンのコンテンツを長く楽しめる……ということになる。

ポケモン以外では家庭用ゲーム機において、ハードのマイナーチェンジ(コストダウンによる値下げ等)が有名か。
例として本体の形状・サイズが変化したり、使用頻度が低い機能・端子が削除されたりする。また、外観は同じでも内部の設計が出荷時期により異なる場合がある*1

負けイベント

通常であれば敗北してしまうとゲームオーバーになってしまうが、例外として戦闘に敗北することでシナリオが進む演出の一つ。「負け戦(いくさ)」「負けバトル」「強制敗北イベント」等とも。
その時点ではどうしても倒せない強大な敵として印象づけることで、後々成長してから勝つことでカタルシスを得ることができる。
だが、プレイヤーは勝つことを前提として戦闘に臨むので、単純に時間が無駄になる、ラストエリクサーなどの貴重なアイテムを消費した上で敗北したら負けイベントで無駄になったなどの悲劇や、勝てない戦い・実績中の負け数に強制カウントされる仕様があるとモチベーションが下がるとして嫌うプレイヤーも少なくはない。
中には負けイベントと見せかけて、敗北したらそのまま本当にゲームオーバーという罠も……。
やり込みプレイの一種としてこの負けイベントに「何とか勝つ」というプレイヤーもいる。負けイベントに勝った場合のパターンが用意されていたり、勝つのを想定していないので負けた物としてストーリーが進むものや、中にはバグったりすることも。
ゲーム側も勝利対策として強力な自動回復を備えていたり、そもそも無敵である場合もある。

その他、勝敗は関係なくシナリオが進むか一定時間が経過するとイベント等が発生して強制的に戦闘が終了するケース、変則的なものとして敵HPを一定まで自分で削るとイベントになるが、その前にやられると本当にゲームオーバーになるものもある。

  • 負けイベントの例
    • ドラゴンクエストIV』の第4章キングレオ戦……毎ターンHP999回復するので改造でもしないと倒すのは不可能。リメイク版では対策次第で倒せるが、負けたものとして話が進む。
    • ロックマンX』のヴァヴァ戦……敵がライドアーマーに乗っている間はHPの概念がないためどれだけ攻撃しても絶対に倒せず、こちらのHPが一定以下になることでイベントが発生。一方、本作の再現版及びリメイク版では負けイベントがなくなって普通に倒せるようになっており、オリジナル版のようにわざとダメージを受けた結果普通にミスになった人も多かったと思われる。
    • ファイナルファンタジーIX』のベアトリクス戦……途中まではなんとか戦えるが、ある程度戦うと強力な技で強制的に戦闘を終了させられる。1度だけではなく全編を通して3度も負ける。この敗北はターン経過で起こるイベント的なもので、それより前に全滅すると本当にゲームオーバー。なお、シナリオ後半に一時的に仲間になるが、彼女に勝つことは全編通して一度もできない。
    • クロノ・トリガー』の古代ラヴォス戦、『デビルメイクライ5』のユリゼン戦……ラスボスとの初対決という典型的な負けイベントだが、なんとここで倒してしまうことも可能。そのまま特殊なEDへ……。普通の人なら「強くてニューゲーム」で見ることになるが実は1周目から撃破可能である。
    • 鬼畜王ランス』の体験版……プレイした雑誌編集者がプロローグの負けイベントに勝ってしまったために急遽勝ちイベントも追加された。ただし、本編は負けイベントの仕返しから始まるストーリーなので「ガハハ、これで良し」とだけ表示されて終了となる。

マスターアップ

ゲーム開発の最終段階。製品版として完成したデータを納品した状態のこと。
なお「マスターアップ」は和製英語で、海外では「Gone Gold」と呼ばれる。
残る工程はマスターデータを元にゲームソフトを量産し、無事発売日を迎えるのみ……。
が、まれにマスターアップ後に致命的なバグが見つかり、発売日を延期したりワンデイパッチの配布をしたりといった措置を取る必要が出てくることも。

ROMカセット時代においては、ROMカセットの性質上ソフトの短期間での量産が不可能だったこともあって納期厳守の傾向が強かったが、低コスト・ハイスピードでソフトの量産が可能となったCD-ROMメディアがメジャーとなって以降はマスターアップをギリギリまで遅らせるケースが多くなった。
ゲーム機器がインターネットに繋がるのが当たり前になった現代ではマスターアップ後もさらに開発や修正が続けられ、特大のギガパッチをワンデイパッチとして配信することもあり、批判の対象になったりする。

マラソン

長距離走を走る陸上競技のことであるが、文脈によって以下の意味で語られる。

1.MMOにおける戦法の一種。敵を連れ回して被害を最小限に抑えつつ、その間に遠距離攻撃か範囲攻撃を浴びせて倒す。
敵を連れ回している様子が列車や凧揚げに似ていることから、「トレイン狩り」や、海外では「カイティング」とも呼ばれている。
これを敵を倒すことが目的でなく、他の(主に無防備状態の)プレイヤーに誘導して殺させるPKが目的として実行する場合は「MPK」と呼ばれ、PKがシステム的に制限されたゲームでPKを実行する手段として嫌われている。

2.ある目的のために、同じことを延々と繰り返すこと。
ゲーム開始時に有利な状況になるまで「リセット&スタート」や「キャラクター作成&消去」を繰り返す「リセットマラソン」や、レアアイテムが出るまでひたすら同じ敵を倒し続ける「●●(敵の名前orマップ名)マラソン」など。

3.単調な展開を延々と続ける、ひたすら単調なゲーム、特にエンドレスゲームへの揶揄。
インベーダー時代からしばらくのアーケードゲームなどが該当する。時代背景的には、78年~83年頃に特有のものである。
元々賭博機(ゲーミングマシン)から始まったアーケードゲームは、エンディングという「強制的な終わり」が定着するまで結構な期間を要した。
特に『スペースインベーダー』で確立された「ミスをしなければずっと遊べる」システム*2が足を引っ張り、結果マラソン化してからエンディングが導入されるまでの間「長時間プレイ」が店舗運営者から問題視されることとなった。
ちなみに、それ以前のアーケードゲームはだいたい90秒+αで終わるように設計されており、+αがリプレイだったりエクステンドだったりプライズだったりした。
大昔のエレメカでは、店舗運営者がゲーム達成時の特典を「リプレイ」か「プライズ払い出し」か選べたり、「リプレイ」を「プライズ払い出し」の下位の賞としたりといったこともあった。
「リプレイ」と「プライズ払い出し」を同一のプレイで両方獲得出来たりすると結構まずいことになったりもしたが。
「リプレイ」もピンボール等を除けば大抵は1回きり*3なので、短時間で終わるゲームとなり単純なゲームでも冗長なゲームとはならず単調さを感じることはなかったのである。
『ドルアーガの塔』あたりからどのアーケードゲームでもエンディングが付くことが普通になり、90年代に入るとエンドレスのマラソンゲーはほとんどなくなった。

4.基本的に実力よりプレイ回数の方が重要な点数加算式ランキング。「回数ランキング」とも揶揄される。
『QMA』シリーズの「魔法石ランキング*4」や、『アイドルマスター』の「有名Pランキング」等。Wonderland Warsのようにマッチング帯に影響するものは批判が大きい。
特に基本無料ゲーム等では、プレイランキングの上位報酬を釣り餌として課金を誘導できるので*5大概採用されている。
ソーシャルゲーム版アイドルマスターシリーズがその代表例で、「1000位以内を目指していて、イベント終了半日前に300~500位だからと安心して出社、家に帰ったら(昼休みにスマホを覗いたら)1001位以下に落とされていて爆死」はあるあるネタ扱いされるほど。
そのため、いわゆる「コンコルド効果*6」に陥るプレイヤーも少なくない。

マルチエンディング

マルチエンドとも。プレイ中に取った行動などで物語の結末が変わる演出。プレイヤーの裁量が大きいゲームならではともいえる。
マルチのパターンも複数あり、プレイヤーが選んだ人物や組織にちなんだエンディング、プレイ中に回収したフラグによってベスト → ノーマル → バッドと分かれるパターンなどがある。また、人物の好感度などによって細かな違いが生じるものもある。
珍しいパターンでは『クロノ・トリガー』の「ラスボスを倒したタイミング」でエンディングが決まるものなど。
全てのエンディングを見るには周回プレイをするか、分岐地点前でセーブしておくなどが必要。いずれにせよプレイ時間の長いゲームだと総プレイ時間が増え続ける要因になり、相当な労力が必要。
マルチエンドを採用したゲームの続編が出た場合、前作のエンディングの扱いに苦慮することも。

真エンディング / 隠しエンディング

マルチエンドの一種だが、一旦エンディングが流れた後にプレイを続けてフラグを回収したり、隠しボスを倒すことで見ることのできるエンディングのこと。
通常のエンディングでは回収されなかったフラグが回収されたりと、ハッピーエンドであることも多いが、たまに蛇足でノーマルのほうがよかった、なんてものも。

  • マルチEDの続編のゲーム例
    • 真・女神転生II』……前作から数十年後、主人公の選択に関わらず、大衆は秩序を求めてLAW勢力が支配した世界となったところから始まる。
    • The Elder Scrolls III: Morrowind』……前作から遠い土地の話なので直接には影響していないが、神の介入により前作の各EDの出来事が全て起こったという形で辻褄を合わせている。

マルチプレイ

または「マルチプレイヤー」と呼ばれる。同じゲームを複数人で遊ぶこと。対義語は「シングルプレイ」である。
主にゲームで競い合う「対戦ゲーム」のことを指すが、協力しあうゲームの場合は「CO-OP (協力プレイ)」と呼ばれる。
マルチプレイがあると他のプレイヤーと関わることでランダム要素が生まれる為、自然と作品のコンテンツ寿命が延びることになる。

マルチプラットフォーム

通称「マルチ」と呼ばれ、幅広いユーザーが楽しめるようにするために複数のハードで同じ作品を発売する販売戦略。「クロスプラットフォーム」とも呼ぶ。
移植と異なり、こちらは発売日が各ハード間でほぼ同一*7にある。

据置機でのマルチはPS2の頃から各ハード間(特にPS/Xbox/PC)の性能差が小さくなってきたためか、徐々にマルチ販売のソフトが多くなった。
特にPS3からPS4の移行期は、近年の据置機版『ゼルダ』がしばしば行っているように前世代機と次世代機の両方で同じ作品を販売する「縦マルチ」と呼ばれるスタイルも流行した。
これはPS4からPS5への移行期も同じで、SIEに至っては当初は出来る限り縦マルチはしないという方針をPS5の発売から1年も経たない内に転換し*8、2023年まで自社タイトルは全てPS5/PS4の縦マルチにすると発表した*9
また、海外メーカーは最新世代機の発売から3年を目処に旧世代機でのリリースを終了する傾向があるのに対し、国内メーカーは限界ギリギリまで縦マルチを続ける場合が多い。

現在はハードウェアの高性能化に伴い開発費の高騰が避けられないという事情が重くのしかかっていることもあり、据置機だけでなく元々環境の自由度が高いPCにも同タイトルの作品が出ることが珍しくない状況になっている。

弊害として、各ハードに特有の特徴的な機能や性能を完全に無視し、ミドルウエアで実現可能な範疇までしかマシンパワーを生かされない*10ことが挙げられる。
その関係もあり、通常はアーケードを含めたマルチは行われない*11

プロジェクトが後から動いたのか、元から予定には含まれていたが手間取ったのかあるいは大人の事情か、発売から数ヶ月~1年以上経ってから別のプラットフォームでリリースされるケースも多々ある。

レトロゲームの復刻でお馴染みの有限会社M2は「Switch/PS4どちらのハードでも移植・開発しやすくするために、マルチプラットフォームライブラリーを自社で作っている」と雑誌『ゲームラボ』2022年春夏号84ページでコメントしている。
同社が担当したタイトルはSwitch/PS4だけでなくOne/Win(Steam)でも配信されているタイトルがあるので、同社には複数のハードで開発できる環境が整っていると思われる。

マンネリズム

英語で「型にはまり独創性や新鮮味が無いこと」を意味する。
日本では「マンネリ(化)」と呼ばれることが多く、ゲームでは主にシリーズ作品(特に長期的に続いている人気タイトル)に対して使われる。
主な要因は、ゲームシステムの根幹がほぼ変わらないまま引き継がれ続けていること、シナリオ展開やキャラクター描写などが長期的に続くことでワンパターン化している……などである。
昨今のゲーム業界はこのマンネリズムを気にする傾向にあり、マンネリズム化を打破するべく、システムや作画等が大きく変わるなどのテコ入れが図られることが多い。
無論、必ずしもそれらが功を奏するとは限らず、システムを変えたりフルモデルチェンジをした結果、売り上げが大きく落ち込んだり賛否両論を招く場合も多い。
それだけならまだいい方で、最悪の場合そのままシリーズが終焉を迎えることもある。
また、マンネリズムは否定的に捉えられることが多いが、ファンの中には「マンネリズムでもいいから過去作から受け継がれてきた要素はそのまま維持してほしい」と思っているユーザーも少なくない。
とはいえ、マンネリズムの長期化はシリーズそのものの低迷に直結するのもまた事実*12で、開発側にとっては難しい問題である。

シリーズ物の最新作において、シリーズのマンネリズム打破を目指してシステムやキャラクター等を変えたとしても、その変更要素がシリーズ内外の他作品*13の特定の要素の安易な焼き直しだった場合、原則としてマンネリズム打破に失敗したとみなされる。

見えない壁

ここから先に行けそうなのにキャラクターが見えない壁に阻まれたように進めなくなる現象。
2Dゲームにおける画面の端っこなどでよく見られ、主に格闘ゲームにおいてはぶっ飛ばされたキャラがこの現象によって壁も無いのに弾かれたりする。
3Dゲームでは、崖際やマップの果てなどに設置されている場合が多い。

ここから先に行けないことを示すのに「見える壁」だと閉塞感が生まれるため、室内など狭い空間であることを意図したデザインでない限り見えない壁が立ちはだかる。
フェンスのような不自然でない形で囲うこともあるが、その場合「この程度のものをなんで越えられないんだ?」という不自然さが逆に出てくるという問題が生じる。
マップの端だけでなく見えない壁によってマップ内の膝の高さにも満たない石や段差を乗り越えられない作品もあり、『Sniper Elite 3』ではそんな段差を越えるように手榴弾を投げると見えない壁に跳ね返されて手元に落ち、死ぬハメになる箇所がある。
作品によっては、壁そのものは(見えない壁を含め)存在しない代わりに、外に出ると継続ダメージを受ける(戻れば止まる)、敵前逃亡と見做されて即敗北になる、と言うパターンも存在する。

古今東西様々なプレイヤーが見えない壁の向こうへ行こうとあらゆる手を尽くしてきた。
行けたところで大抵は何もない虚無の空間が広がっているだけだったり、地面の判定が無いので無限に落ち続けたりするなのだが…。
稀にテストプレイ用のステージがあったり、配置ミスしたであろうオブジェクトや宝箱があったりする場合も。
特にTPS『メビウスオンライン』では普通に作りこまれていた*14……が「ゲームが重い理由はこれだろ」と突っ込まれたりも。

ミニゲーム

ゲーム内で遊べる短いゲームのこと。
大抵の場合本編とは無関係の寄り道要素として手軽でさくっと遊べて、クリアするとなんらかのご褒美がもらえたりする。
一方で、『グルーヴ地獄V』や『メイド イン ワリオ』のようにミニゲームの詰め合わせ的な作品もある。
やりこみ要素として実装されているものもあり、やりこみすぎて本編よりプレイ時間が長くなる、なんてこともしばしば。
寄り道要素として認識されている場合が多いので、クリア必須でさらに難易度が高かったりすると批判の対象になることもある。
もらえるご褒美が強力すぎてバランスブレイカーだった場合でも批判が起こるが、「やらなければいい」「あること自体が問題」といった議論に発展してしまう場合も。

ミリオンヒット

販売本数100万本のこと。キリのいい数字ということもあって国内販売における大ヒット作の指標のひとつになっている。
200万本はダブルミリオン、300万本はトリプルミリオンと呼ばれる。50万本だとハーフミリオンとなる。
ゲームバブルと言われた1990年代のスクウェア(現スクウェア・エニックス)ではミリオン達成するかしないかで続編を作るか否かを決めていたと言われていた時期があり、『ゼノギアス』はぎりぎり100万に到達しなかった為に続編作成には至らなかった。
また『機動戦士ガンダム 一年戦争』のように無理に100万本出荷してしまったがために値崩れを起こしてしまったケースもある。
オプーナ』は「100万本が目標」という開発者の大言壮語が有名になり、過小評価されている。
このように「ミリオン」という言葉には販売・制作側を狂わせる何かがあるらしいが、ゲーム市場の縮小のみならずダウンロード販売が一般化してきている為、たとえ今後ゲーム市場がV字回復をしたとしてもパッケージだけで100万達成するというのは厳しくなってきている。
なので任天堂では「セルスルー」という用語を使い、DL販売数とROM販売数を合計した数字を出すようになっている。
また、全世界が市場となった現在では、国内の販売数よりも世界での累計販売数をアピールすることも増えている。

無印

1.移植や完全版が出た時、元のタイトルにサブタイトル的な言葉が付いたりして、なおかつオリジナルから追加や修正が施されたりすると、比較のためにオリジナルを「無印」と呼んだりする。
2.続編が出た後に第1作を便宜上「初代」「無印」と呼ぶこともある。

なお読み方は「むじるし」だが、読み易さを考慮して「むいん」と読まれる場合もある。

無敵

相手からの攻撃などが当たっても無効となる状態。
様々なゲームにおいて主人公を一時的に無敵にできるアイテムがあったりするだけでなく、特にアクション系のゲームにおいてはゲームバランスの微調整に役立てられる要素。
たとえば敵に囲まれても過剰な袋叩き(いわゆるハメ殺し)にされないように、敵からダメージを受けた後に主人公が数秒間だけ無敵になったり、逆にボス敵などを単純なゴリ押しで突破できないように敵側に無敵判定がついたりする。
対戦アクション、対戦格闘ゲームなどでは無敵時間がどうプログラムされているかがキャラクターや攻撃技のバランスに影響を与える。

FCの時代には裏技として、コマンドを入力すると無敵状態で遊べる物もいくつかあった。有名な所では『ゼビウス』や『スターフォース』等。
中には『謎の村雨城』の「残機数を100にすると無敵になる」という、もはややり込みのご褒美的なものも。

なお、無敵状態でも穴に落ちたり地形に挟まれると死ぬことが多い。この事に関しては「無敵であっても不死身ではない」と説明されることが多い。
穴から這い上がったり地形をすり抜ける等の復帰能力があるのならともかく、復帰能力が無いのに不死身ではハマリ状態に成ってしまい逆に困る(リセットするしかなくなる)ので、ある意味当然と言えよう。

ムービー

狭義には映画のことだが、ゲーム用語としてはゲームプレイの合間に挟まる映像のこと。ムービーシーンとも。
ゲームの節目節目に流れることでゲーム中では実現困難な演出を取り入れたり、ご褒美的役割を果たしている。
3DCGムービーが多いが、たまに2Dアニメーションや実写のムービーを使用するゲームもある。
ゲームの大容量化が進んだPS以降、特に『ファイナルファンタジーVII』以降はイベントシーンにムービーを多用するゲームが増えていった。
ストーリー性を重視しているゲームではムービーの内容も力が入っているものが多く、現在ではゲームの演出方法としては欠かせない物となっている。

ただ、QTEでもない限りムービー中はプレイヤーが介入できないため、あまりに頻繁だったり長すぎたりすると「ムービーゲー」「映画を作ればいい」と揶揄される要因になったりする。
演出の一つとしてムービーの質は重要だが、ゲーム部分がおざなりになっていると評価を落としやすい*15

なお、英語圏を始めとした海外ではゲーム内のムービーは主に「Fullmotion-Video (フルモーションビデオ)」と呼ばれており、ムービーと呼ばれることはほぼない。

プリレンダリングムービー

あらかじめ作成されたムービーデータを「再生」させたムービーのこと。
ハードの性能にあまり左右されないのでPS1~PS2の頃は美麗な映像表現のためによく使われた。
レンダリング画質や解像度の向上に伴い、プリレンダムービーはゲームの容量を大きく圧迫するようになったという欠点がある。
特に『ファイナルファンタジーXIII』はプリレンダムービーがゲームの全容量の大半を占めていた。
また、ムービーシーンの発生の前後で読み込みが入ることでゲームの流れにぶつ切れ感を生じさせてしまう他、ムービーとゲーム本編双方のモデリングのがしっかり作りこまれていないとギャップが目立ってしまうという欠点もある。
近年ではハードとグラフィックの進化により、プリレンダリングのムービーはオープニングの導入部やエンディングなどの限定的な場面でしか見ることはなくなっている。

また、ムービーはあくまで映像であり、映像そのものの表現形式は問われないため3DCGムービーだけがムービーのすべてではなく、2Dアニメーション映像が使われることもある。

リアルタイムレンダリングムービー

プリレンダムービーと逆に、あらかじめ作成したムービーを流すのではなく、プレイ中のキャラクターそのものを非操作に切り替えシーンに沿った演技をさせることで進行させるものがリアルタイムレンダリングムービーである。
プレイ中のゲームシーンから途切れることなくムービーシーンに移行できるため、ムービー発生の前後で映像のぶつ切れ感がなくなり、ポリゴンモデリングの質の差からくるギャップも抑えられる他、キャラの見た目や装備を変えるとムービーにも反映されるというギミックを導入できる。また、プリレンダムービーより多少の容量削減が見込める側面もある。
半面、3D技術が高度に発達した今では、3Dモデリングや待機モーション、口パクなどの細部の挙動の作りこみがきっちりなされていないと出来の悪い人形劇に見えてしまうという欠点もある。
キャラモデルを普段のプレイ用とムービーシーン用のモデルで使い分けるということをしているゲームもある。マシンパワーの向上したPS3/360以降で積極的に取り入れられるようになった。

メアリー・スー(Mary Sue)

シナリオでの扱いやキャラ性能が異様に優遇されたり、あからさまに製作者の自己愛が投影されていたりする二次創作のキャラクター
元々はTVドラマ「スタートレックシリーズ」の二次創作作品*16に登場したキャラクターの名前であり、
この時点では「作り手側の願望が込められた、ありがちな万能キャラ設定を揶揄する目的で書かれたパロディ小説」的なものであった。
それが転じて、「ぼくのかんがえた理想の完璧キャラを他人の作品にねじ込む」意味を含む用語となった。

基本的に一次創作物を紹介している当Wikiとは一見無関係そうだが、上記は言葉が生まれた頃の定義で、現在はもう少し幅広い意味で使われている。
公式のリメイクや続編での追加キャラはもちろん、時には原作の登場人物でも、作者のお気に入りが露骨に透けて見えると「公式~」「~化」という表現で批判されることが多い。
公式作品でも原作者が関わっていない場合は広義には二次創作なので、唯の「メアリー・スー」呼ばわりしても問題はない。

類義語も多数存在。やたら冷遇される等他キャラを優遇する為の踏み台でしかない「Anti-Mary (逆メアリー・暗黒メアリー等と訳すらしい)」、男性版を指す「ゲイリー・ストゥー(Gary Stu)」または「ゲイリー・スー(Gary Sue)」等。

めくり

2D対戦格闘ゲーム用語の1つで、相手を飛び越えつつ、相手の背後から攻撃するテクニックのこと。
発祥はゲーム雑誌・ゲーメストの『ストリートファイターII』の攻略記事で、もともとはリュウ・ケンのジャンプ強キックを相手の背中側に当てることを指し(いわゆる「ケツ蹴り」)、そこから他のキャラ・ゲームに対しても使われるようになった。
背中をギリギリかすめるその姿が「背中の皮をめくる」ように見えることが語源らしいが、飛び越された相手が向きを変えるさまを本のページやカードをめくる動きに例えた、と言う説もある。

『ストII』やそれに類似するシステムの格ゲーの場合、基本的にガードは自分のキャラの向いている方向とは逆の方向にレバーを入れることで行う。
しかし飛び越しざまに攻撃されると、攻撃された瞬間にキャラがどっちを向いているか判別がしにくく、そのためどちらにレバーを入れればガードできるか咄嗟には分かりづらくなる。
特に多くの2D格闘ゲームの仕様には、振り向いたときキャラの見た目の向きと内部的な向きが一致しない瞬間があり、その瞬間に攻撃されるとキャラが向いている方向にレバーを入れないとガードが出来ない。
これによって、相手を混乱させガード失敗を誘発させるのがめくりの目的である。間合いの調節が難しいので、ダウンした相手の起き上がりに繰り出すのが一般的。
また、キャラが攻撃を受けた時は、その方向に関わらず後ずさるため、めくり攻撃がヒットした場合は相手のキャラはこちらに近づいてくることになり、その後の連続技が決めやすくなるというメリットもある。

『ストII』でのめくりは偶然の産物ではあったが、めくり攻撃をするか普通に前から攻撃するか、はたまた攻撃せずに着地して投げ技を出すか……という選択肢の存在により新たな読み合いが生まれることになった。
そして、以降のゲームでも特にジャンプからの攻めを重視したゲームでは意図的に入れられることも多くなった。ゲームによっては、最初から背後の相手を攻撃することが前提の「めくり専用技」を持つキャラも存在する。

ただし、2D対戦格闘であればすべてのゲームで上記のめくり戦法が使えるわけではない。
振り向きが手動のゲームやボタンでガードするゲームでは意味をなさないし、ガードの揺さぶりは可能でも「めくり攻撃を受けると相手ののけぞりベクトルが反転し、自分の方に近づいてくることがない」調整がされているゲームもある。
また、対策として、移動起き上がりが実装されていたり*17、ある程度起き上がりタイミングを任意で調整できたり、ガードを試みずひたすら攻撃入力を連打する「暴れ」や、あるいは最速で無敵状態付きの迎撃技を出す「リバーサル」が強い設計にされているタイトルもある。

TCGにおいては、手札リソースが尽きて、引いた札を即座に使うような状況を指す。山札のカードをめくるようにしてプレイ宣言をするところから。互いに手札がなく、盤面が拮抗している場面を「めくり合い」と呼ぶ。

メタ

英語で「高次の」と言う意味。本サイトの趣旨では「現実世界(ゲームキャラクターから見ての高次世界=作者やユーザーが居る世界)」を指す場合が多い。

メタゲーム

対戦ゲームにおけるキャラクター選択やチーム構成、TCGでのデッキ構築など、ゲームのプレイ開始前から行われる駆け引き。いわゆる「勝負は戦う前から始まっている」と言う奴である。
『Wonderland Wars』など、野良でチームを組まれることを前提としたゲームでは編成時点で勝敗の予想がついてしまう状況もあり得るので、キャラクター選択や、編成に合わせたリビルドといったメタゲームも実力のうちである。
『ガンスリンガーストラトス』のようにローカルでチームを組んで参戦する「バーストマッチング」前提のゲームともなると更に高度なメタゲームが可能となっており、チーム内で最適な編成が組まれるのが当然といった趣である。
特に有名なのは(アナログゲームだが)TCG『マジック:ザ・ギャザリング』の1996年世界大会(通称:ネクロの夏)で、当時の最強デッキ「ネクロディスク(黒デッキ)」を倒すことに特化した「白単12Knights」で参戦した人物が優勝したこと。なんと対戦相手全員がネクロディスクだったのだ*18
なお、「白単12Knghits」は黒に対して強いだけで他の色に対しては並みの強さでしかない。ネクロディスクが最強デッキとして大流行していたからこそ優勝出来たのだ。
一方でこの話の最後のオチは「決勝戦の相手が『白対策も施されたネクロディスク』であり、自分のデッキ登録で大ポカをやらかしていたが*19、それでも勝てた*20」だったりする。
メタゲームの時点で既に劣勢だったとしても諦めないことも大事。

ある意味、高校野球等の「組み合わせ抽選会」も(唯のクジ/運ゲーではあるが)この類だろう。

メタ推理 / メタ行動

ゲーム内で示された内容以外のデータを元に推理や行動を行うこと。
例を挙げると「テレビドラマで重要キャラ以外にまで出演料の高い有名俳優をあてがう余裕は無い」という制作側の事情を知っている者が「探偵もので、レギュラー陣以外に1人だけ有名俳優が演じている役があったら、そいつが犯人」と推理する…というようなもの。
ゲームで例えるなら、「原作が攻略本」と揶揄されている『修羅の門 (MD)』や『AKIRA』等だろう(逆に引っ掛けに使う作品もあるが)。当然原作を読んでいない(読んでいても無視する)ならメタ行動とはならない。
プレイヤーが犯人役の『金田一少年の事件簿 星見島 悲しみの復讐鬼』では、原作で使われたトリックを使うと必ず金田一少年に見破られてしまうので、「原作では使われていないトリックを使う」という逆方向でのメタ行動を求められる。

TRPG等のボードゲームでも、シナリオの元ネタを推測して事件解決を図るメタ推理、キャラクターが知らないはずの知識(プレイヤー知識)を元に行動するメタ行動等が存在する。
他にも『人狼ゲーム』では、ゲーム中の推理に盤外要素を加味して考慮する(PLがどのような性格であるかを推理要素に加味する等、メタ推理を行うプレイヤーも居る。

メタ発言

「メタ発言」は「メタフィクション発言」の略で、登場キャラクターが「はっはっは、アニメだからね」「勝ったッ!第三部完!」「テレビの前の皆も一緒に考えてネ」等の、主に自分達の存在が作り話だと自覚したり、登場人物がプレイヤー自身に呼びかける台詞がそれにあたる。
ただし、安易に導入したり使いどころを間違えると作品への没入感を下げたり製作者の独りよがりと見られることが多いため、扱いが難しい手法でもある。
近年のゲームだとチュートリアルやヘルプで作中の登場人物に「メニューの○○から××を選ぶんだ」「画面のここをタッチするのよ」「〇ボタンを押すと攻撃できるぞ」等とゲームシステムや用語の解説をさせている物が多いが、これもメタ発言にあたる。
なお、ゲームの生声実況やゆっくり実況動画では「安易なネタとして入れやすい」「メタとパロディのネタでとりあえず安定して笑いが取れる」という使い勝手の良さもあり、すっかり頻繁に使われるネタとなった。

ボードゲーム分野でもメタ発言と呼ばれるものは存在し、TRPGではロールプレイ(キャラクター発言)ではない発言(プレイヤー発言)がメタ発言と呼ばれる。
ただし、このメタ発言に対し規制を施すTRPGも存在しており、例えば『ワープス』で「こいつ怪しいな」と言った場合は、プレイヤー発言のつもりだったとしても自制心チェックに成功しない限りキャラクターが口に出してしまう(当然、NPCの心証が悪くなる)ルールが存在した。
『ウィッチクエスト』では自制心チェックさえ無く問答無用で発言の責任を取らされる場合も*21

メタフィクション

日本で単に「メタ」と言ったらこのことを指すことが多い。
登場キャラクターがメタ発言を行う、ナレーションや天の声に反応する、画面に撮影機材等を態と映り込ませる等、フィクション(作り話)であることを意図的に演出することを指す。いわゆる「楽屋ネタ」の一部もここに含まれる。
極端な例だとアメコミの『デッドプール:キル・ザ・マーベルユニバース』は冒頭が「デッドプールが編集部に乗り込んで無理やり描かせた」となっており、「この話はジョークだよ、次回からは元通りだぜ」で〆ている。
源流は16世紀の「ドン・キホーテ」まで遡ることが出来、かなり古くからある物語手法である。

似たようなもので「演劇オチ*22」というのもある。
エンディングで主人公役と敵役が笑顔で共演するシーンを描ける(一種のファンサービス)等の利点はあるが、これは上手くやらないと夢オチと同類とみなされ、興醒めされることになる。

メタスコア

様々なウェブサイトからレビューを取得し、その評価を数値化する海外のウェブサイト「Metacritic」が公表する総合点。
ゲームのみならず、映画、テレビ番組、ミュージック・アルバム等幅広い分野を手がけている。
多くのレビューサイトが出している点数などを平均化しているので信頼性も高く、ゲーム制作側からも高得点をアピールすることもある。
レビューサイトからの評価以外にも別個にユーザーの投票によって評価を決めるユーザースコアもあるが、こちらは誰でも書ける。
そのため、日本のAmazonレビューのように荒らしによって平均点が極端に下がる、または極端に上がることもザラである。

メディアミックス展開

1つの作品をゲーム・漫画・小説・アニメ・映画・音楽・イベント・ホビー等々、様々な形態に広げて発表していくことを指す。
ゲームはゲームを遊ぶ環境を整えなければ触れられないが、間口の広い別媒体で発表すればその分ファンの裾野を広げる事ができる。
また、各メディアはそれぞれに特長があり、同じ作品に対し異なる切り口から異なる魅力を楽しめるとして既存ファンにも強くアピールする手法である。
ゲームのみならず映像作品や書籍なども嗜んでいる層も多くいる為、当たればメーカーにとってはさらなる利益増大・人気拡充につながる。

別メディア作品のゲーム化、発売されてから人気の出たゲームの他メディア進出、最初からメディアミックスを想定して同時進行……等々、企画の出発点は様々である。ゲーム以外の作品がゲーム化した場合は「キャラゲー」にも当てはまる。
後発のメディアミックス作品が、元作品の内容の補完や、ゲームの容量や開発期間の都合で入りきらなかった要素を含んでいる場合もあり、当Wikiでも時折、他メディアの情報に一部触れている記事がある。
ゲームが中心となっているメディアミックス展開としては「.hackプロジェクト (Project.hack)」が挙げられ、第1期は『.hack』で第2期は『.hack/G.U.』が中心になっている。

1つの作品に収められる情報量に限界があるのは仕方のない事だが、事前の断わりなく他作品の視聴や読了が必要であったりすると強く批判されるは場合も。
上に挙げた『.hack』シリーズもシリーズ内のアニメ等にも目を通しておかなければ置いてけぼりを食らうというハードルがプレイする敷居を高くしてしまっている。

なお、ゲーム原作のアニメが逆輸入という形でゲーム化されることもあるが、この時に権利上の問題が発生することも多々ある。
例えば、『Pokémon Puzzle League』はアニメ『ポケットモンスター』準拠のゲームであるが、海外版のアニメ主題歌の権利で問題が発生したため国内未発売となった。ちなみに、『パックランド』もアニメ版準拠である。
『パックマン』がそうであった様に、国内未公開のアニメも意外に多い。

メモリーカード

セーブデータの保存に必要な外部ツール。
不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)を使うことでデータ保存のための電池・電源が不要となっているため、バッテリーバックアップに比べてセーブデータ消失の悲劇が起きる可能性はかなり低い。
通常は問題にならないとは言え、書き換え回数に限度があったり、物によっては衝撃に弱かったりするため完全とは言えないが、耐久性に関しては比べ物にならない。
メモリの高性能化が劇的に進んでいったため、次第にデータ量の大きなものやゲームそのものもメモリーカードに保存できるようになり、運用の幅が広がった。
一方でダウンロード販売が普及し、HDDの方がいくつか欠点はあれど安価・大容量・高速アクセス可能なため、第7世代(PS3/360/Wii)以降の据置機ではメモリーカードは使われなくなり、本体内蔵のストレージに保存するのが当たり前になった。

ゲーム機によっては専用のストレージが用意されることがあり、特にソニーの携帯機におけるPSPからPSVの移行期において、汎用のソニーメモリースティックから専用カードに変更されていた。

アーケードゲームにおいては、現行はほぼ完全に非接触型ICカードが主流となっている。
過去には『ドラゴンクロニクル』『アイドルマスター』のように接触型の磁気カードが使われ、ゲームデータの他に再印刷型のカードで視覚情報も書き込まれていることもあった。
しかし、現在ではIDのみが記録された読み取り専用型のICカードを使用してセーブデータはサーバ上に保管するのが主流である。
以前から使われていた磁気カードではどうしても記録域の劣化が避けられず、データ破損対策としてカードの使用回数に制限を設ける必要がでて、ユーザーに大きな負担を強いていたというのが原因。

サーバ保存の利点はデータ書き換えによるメディア破損を発生させないようにし、万一破損や紛失した場合の復旧も容易にする*23ことが出来、何よりセーブデータの改ざんを防げるという意味合いが大きい。
一方で欠点としてはオフラインでは何もできないので、サーバメンテナンス中*24やサービス終了時にデータにアクセスできなくなり、特にサービス終了すると有無を言わさず全てが失われることが挙げられる。
また、ID保護やIDに紐づけされた個人情報保護のために相応のセキュリティ対策も求められる。
磁気カードの場合はこの逆で、オフラインでも最小限プレイ出来てデータへのアクセスもできる環境が確保できるが、カードが消耗品となり破損するとデータロストとなる。
また、『DERBY OWNERS CLUB』では、磁気カードの複製による不正行為も行われた。折衷案としてはカードに書き込んだデータのバックアップをサーバーにも保管するという方法がある。
これによって、破損したカードデータの復元を「再発行」という形で行えたり、サーバ上のデータと矛盾するカードデータ*25の読み込みがあった時に不正データとして検出できたりするようになる*26

モーションキャプチャー

現実の人物や物体の動きをデジタル的に記録する技術。モーキャプ(mocap)と略される。
関節や頂点部分の位置をカメラや慣性センサでデータに取り込む方法が主流。
キャラクターの動きをより人間らしくすることでリアリティのある映像になり、かつ大幅な省力化*27にもなるため様々なCGメディアで導入されている。
ただし、あまりモーキャプにこだわり過ぎると「走って止まって振り返る」などの動作がもっさりして見えるという弊害もあるため、上手くデフォルメする技術も求められる。
ゲーム業界で使われ始めたのはポリゴン描写が容易となったPS/SS世代からであり、ムービーシーンだけでなく3D対戦格闘ゲームで実在する武術をその道の熟練者に演じてもらう等の利用方法がある。
この技術を顔の動きに応用した「フェイシャルキャプチャー」によって、リアルな表情の変化をCG描写することも可能となっている。

モーションコントロール

プレイヤーの動きでゲームをコントロールすること。
ジャイロ/加速度センサーも参照。あれもコントローラ自体を動かすことで入力を行うモーションコントロールの一つ。
Wiiの「Wiiリモコン」やPS3の「PSMOVE」が代表的で、マイクロソフトの「Kinect」で遂にプレイヤーはコントローラーを持たないまでに至った。
このように第7世代で一躍主流になりつつあったモーションコントロールだが、その後の世代では主軸ではなくコントローラーを動かすことでAIMできたり『リングフィット アドベンチャー』のようにコントローラーの位置からプレイヤーがどう動いたかを検出するようなサブの機能として取り入れられている。

萌え擬人化

漫画・アニメ・ゲームにおいて人間以外の生物や無生物を人間の姿にして萌えの対象にすること。
美少女(幼女含む)・美女化が大半だが、イケメン化される事も在り対象層は男女を問わない。
擬人化対象は古典的に擬人化されていた猫や犬などの動物もあれば、植物・宝石ゲームハード・OS・兵器・国家だったりと無節操にも程がある位枚挙にいとまがない。“八百万の神々”を信仰してきた「日本人ならでは」と言える……のだろうか?
(同じ動物でも)「元ネタの姿を基調として人間体に描く(『ミッキーマウス』等)」「見た目は元ネタのままだが人間のそれにのっとった行動や心理表現をする(『ジャングル大帝』等)」という古典的な擬人化とは少々趣が違い、概要の通り「対象を(コスプレじみた)人間の姿にする(『けものフレンズ』等)」というのがポイント。
「元ネタを想起させるデザインの服装やアクセサリーを身に着けた人間*28の姿*29」で描かれ、いわゆる「獣人」等とも違い顔は人間そのものである*30

古くから『MS少女』(大日本絵画)や『OSアイドルWinちゃん』(エンターブレイン)等の作品が存在していたが、2004年ごろに「備長炭」を萌え擬人化した『びんちょうタン』(アルケミスト)が産地の公式マスコットに採用されたのがブームの奔りと言われている。
更には「キャラを作る際に元ネタの逸話やデザインを参照出来て楽」「まとまった数のキャラクターを作れる」と言う事情もあってか、2010年代に入ると特にソーシャルゲームを中心に人気のジャンルとなった。
実在した軍艦を美少女化した『艦隊これくしょん -艦これ-』(DMM)や、実在する刀剣を美男子化した女性向け作品『刀剣乱舞』(DMM)はその代表例と言えるだろう。

また、実在する有名剣士や武将の男性を美少女化した『行殺(はぁと)新選組』『恋姫†無双』や、実在した男性エースパイロットを美少女化して「ミリタリー×美少女」ブームの奔りになった『ストライクウィッチーズ』等を肇とした「女体化(にょたいか)」と言うジャンルも並行して存在する*31
萌え擬人化との違いは元ネタが人間(主に男性)であること。
逆に女性の美男子化をメインとした男体化商業作品は2017年現在存在しない*32

なお、単に「元ネタより美形にした・若々しくした」と言う場合は、よほど極端にやらない限りこのジャンルに含まれない。
そもそも演劇や実写映像作品でも役者の方が元ネタより美形になるのは普通である*33

萌えゲーアワード

元は「美少女ゲームアワード」と言う名で各種ゲームをユーザー投票も参考にしつつ評価するというもの。
大賞の他にも部門毎の賞もあるので思わぬ良作を発掘する材料になることもままある。

大雑把に言えば美少女系のPCゲームで製作会社が萌えゲーアワードへの参加を申請しているものが対象。
少なくともとんでもないクソゲーが大賞などに選ばれることはまず無いのでこれで上位となる作品は比較的安心して購入出来る。
参加対象に大手の作品などは少ないので片手落ちでもあったが、現在では大手の参加も増えた。

欠点としては、仕方ない話ではあるが熱心な(投票に参加する)ファン・購入数の多い作品・メディア展開や宣伝が激しい作品程上位に来る傾向にある。
好き嫌いが非常に激しい作品や肩透かしや微妙……という意見が多い作品等も大賞含めて多く上位にランクインしている。
審査委員の意見が評価が怪しく、そして強過ぎるのでは?という感じがする場合も割とある。
よく宣伝や評価にも使われているが(当Wiki内でも記載されていることが多い)、アワードを盲信せずに自分好みの作品であるかどうかを判断することが大切である。

もっさり

元々は「野暮ったい、垢抜けない」という意味の言葉。
ゲームでは快適な進行を阻害されてテンポの悪い様子を指し、「爽快感」「サクサク進む」の対義語のようなものとして「もっさり感」と表現する。
以下はもっさり感の原因となる例。

  • 無駄に長い演出・ムービー
  • 妙に硬いザコ敵
  • 自キャラの鈍重な動き
  • 入力遅延(ラグ)
  • 長いロード時間
  • 処理落ち

アクションゲームやシューティングゲームといった、スピーディな動きや快適なレスポンスを重視されるジャンルでは特に問題となりやすい。
プレイヤーの入力操作と意識がゲーム中のキャラの動きと一致し、テンポよくバッタバッタと敵をなぎ倒していく魅力は、もっさり感を指摘されるゲームにはおよそ望めない。
その代わりになりうる魅力がない限りは「アクションゲームとして欠陥がある」と言われているに近い。

もっとも、この演出の重さも使い所による。「ごっつい大男がハンマーを速いとは言えないスピードで振り回し、攻撃が多段ヒットするのにその1段1段に長めのヒットストップがかかる」という場合は確かにテンポが煩わしいとはいえ、重量級武器での攻撃の迫力が出ている(重厚感)と認識される場合もある。
もちろんこの場合「ヒットストップ終了後に敵に大ダメージが入り、他の攻撃より遠くに吹っ飛ぶ」等、それなりの爽快感がなければ単なるもっさりである。
そういう意味でも、世の中にはもっさり感が魅力になってしまった稀有な例もあるが、やはり例外的な存在である。

モンゴリアンスタイル

PCゲーム、特にFPS/TPSの操作スタイルの1つで、「コントローラー + マウス」でプレイすること。
通常PCゲームを遊ぶ時は「マウス + キーボード」か「コントローラー」でプレイするのが一般的だが、このスタイルでは左手にコントローラーを、右手にマウスを持つ。
「マウス + キーボード」の場合、マウスによるエイム操作が優れている一方でWASD移動が難しく、ゲームにおけるほとんどの操作を左手で行う必要があり、加えて左手への負担が大きい。
一方で「コントローラー」は左スティックによる移動は快適で操作も両手で満遍なく行うことが出来るが、右スティックでのエイム操作が難しくFPS/TPSでは思い通りの攻撃が出来ないという問題がある。
この2つのスタイルの問題点を解消しなおかつ長所をいいとこどり出来るのがモンゴリアンスタイルであり、CSからPCへ移行して来るユーザーにもオススメなスタイルである。

ただし、当然ながらこのモンゴリアンスタイルにも欠点があり、プレイ時に操作する為のキー及びボタンが必然的に足りなくってしまう。
その為、使用するマウスをボタン数の多いゲーミングマウス*34にするか、CS用に販売されているマウス付属型のコントローラーを使用することで欠点を補う必要がある*35
また、レレレ撃ち*36と言ったWASD操作時に本領を発揮する技術の効果が半減してしまうという欠点もある。

また、PC向けのFPS/TPS作品ではほとんどないが、1台で複数人のローカルマルチプレイをサポートするゲームの場合、1人分ではコントローラーとマウスの同時操作には対応していない。

なお、「モンゴリアンスタイル」という名称の由来は一切不明であり、モンゴル人が本当にこのようなスタイルでPCゲームをプレイしているかは定かではない。

ロシアンスタイル

キーボードを膝の上に置きマウスを横向きに構えてプレイすること。
この名称は『QUAKE』のロシア人プレイヤー「Cooller」がやりだしたことに由来する。
机の上の障害物を無くし、マウスを広くぶん回せるという利点がある。ただしなぜマウスを横向きに持つかは永遠の謎。
折衷案としてマウスは普通に持つがキーボードは膝の上に置く「セミロシアンスタイル」というプレイヤーも存在する。


やりこみ

プレイヤーがゲームに設定された目的を超えてプレイすること。
主に育成要素のあるゲームに多く、「レベル60もあれば十分クリア可能なのに全員のレベルを99まで上げる」「逆に可能な限り経験値を取得しない低レベルクリアを目指す」等が挙げられる。
ゲームのジャンルにもよるが、「一切攻撃せずに(弾を撃たずに)クリア」「アイテムを一切使用せずにクリア」「ノーミスノーボムでクリア」「全アイテムを取得」「タイムアタック」「ランキング上位を目指す」等もメジャーなやりこみプレイとして人気。
楽しくて仕方ないうち気づいたらなのか、単に暇なのか、ゲームを骨の髄までしゃぶりつくすその姿勢はいつしか称賛の対象となった。

『ファミ通』の人気企画に「やりこみ大賞」というのものがあり、そこに投稿されたやりこみの数はゲーム猛者集団であるファミ通編集部をして唸るほどのものが企画のたびに大量に送られてきたとか。
そんな中、「FF5やりこみ大賞」の募集中に、本来なら選考外であるはずの『星をみるひと』をただクリアしただけ」というものが投稿、掲載されるという珍事が発生。
やりこみ猛者の縛りプレイなどが犇く中、ただの1ゲームをクリアしただけでやりこみと認められた超難易度ゲームは非常に珍しい存在であろう。
ましてや黎明期の高難度風潮が過ぎ去ったRPGなどなら尚更のことである。

やりこみ要素

骨の髄までしゃぶりつくしてくれるプレイヤーの存在に開発者としても感じ入るものがあったのか、あるいはゲームソフト容量に余裕が出てきたからなのか、たった一度クリアしただけで即中古屋行きにされるのを憂えたのか……。
ゲームの中におまけ要素として仕込まれたアイテム&モンスター図鑑を始めとする蓄積型の要素は、セーブ環境の整った時代から数を増すことになる。
内容も次第にエスカレートしていき、総プレイ時間のように分かりやすいものから、何かをした回数まで事細かく記録されるようになり、
ついには実績/トロフィーのように、もはやハード単位の標準機能として搭載されるまでに至った。

ただし、それも当然ながら程度による。このやりこみ要素の回収が面倒か苦行、かつ報酬が「超強力な要素」「ゲームバランスの根幹」か「コンプリートに必須」など無視できない部類になってくると、そういうものは「やりこませ要素」として問題視されることになる。

他、ゲーム自体に問題はないがトロフィーなどの数で「上下関係」を構築しようとするプレイヤーが現れ、問題視される事もある。
特にプレイヤー同士の交流が盛んなゲームでは、そういった「上下関係」の是非を問う論争が繰り広げられる場合も多い。

ユーザーインターフェース

略称:UI。ユーザーとゲーム(システム)が情報をやり取りするための場所。メニュー画面やステータス表示画面等を指す。
ゲームプレイ中はUIを見る時間が長いため、UIの快適さ=ゲームの快適さといっても過言ではなく、UIが見にくい・使いづらいとそれだけでゲームそのものの評価を落とす要因になりえる。
逆にUIが優秀で使いやすいというのは半ば前提でもあるため、それだけではゲームの評価には大きく影響しない(もちろん評価点としては挙げられるだろう)地味ながら重要な点。
『Fallout』シリーズのPip-boy等、主人公が身につけるガジェットがUIの役割になっていたり、FPSでは兵士のヘルメットに映されるHUDがUIとされていたりと、場合によってはゲーム世界への没入感を高める役目も担っている。
アーケードゲームでは、筐体そのものやコンパネの構造までUIに含まれる。
また、開発会社が同じ場合、別の作品にそのUIを使い回す場合がある。


ライセンス

ざっくり言うと「○○していいですよ」という許可のこと。
ゲームにおいては、各種権利の使用料を払って他社作成のフォントやゲームエンジンなどを使用する「ライセンス使用許諾」を指すことが多い。エンドロールなどにもその会社の名前が記載される。
大昔は実在の車も平気で出してしまうことが多かったが、車のデザインなどにも権利は発生する。
そのため実在の車を多数登場させるレースゲームは、スタッフロールのライセンス部分が「車そのもののライセンス表記に加え、レースカーに貼り付けてあるリバリーに関連する企業」と膨大になるため、物凄く長くなるのはご愛嬌。同様に『スーパーロボット対戦』も参戦作品数(と、声優の多さ)故にライセンス数も多い。
また、社のポリシーや独占契約により「AメーカーのBという作品にはライセンスを提供するが、Cには提供しない」「D社以外のゲームには一切ライセンスを出さない」「E社以外にもF社のゲームにもライセンスは提供するが、他の車と混走出来なくする」等、ライセンスに制限がつくこともあり、プレイヤーからは批判の対象になる場合もある。

スポーツゲームでも題材や内容によってはその競技を統括する団体/法人の許諾を得る必要がある。特に放映権がビジネスとなっているオリンピックを題材としたゲームは顕著。

また、サードパーティによるコントローラーやアクセサリなどの販売もライセンス制度を取っている場合が多い。
特にコントローラーは実際に純正品とほぼ同じ機能・動作をするという保証を付けてくれるので、相性問題に悩まなくてすむというのが利点。
逆にこのせいで「Xbox&WindowsとPSどちらにも対応した共用コントローラーが実質的に生産不能」というネックを抱えている*37
一応、両対応の非ライセンス商品は存在するが、それらは「純正Xboxコントローラーチップを内蔵し偽装」や「コントローラーに純正のコントローラーを接続し、信号を偽装して接続」などの手段を取っている。

ラグ

英語で「遅延」のこと。主にプレイヤーが入力してから入力が反映・実行されるまでの時間差を指しており、「入力遅延」または「Input Lag」とも言う。
主に格闘ゲームやアクションゲーム、シューティングゲームではこれがあることで「自分の攻撃が当たらない」「相手(敵)の攻撃を避けられない」等と言った要因につながりやすいため、時折シビアに見られる傾向がある。

近年は液晶モニターと無線コントローラーが主流になったため、ブラウン管に比べるとどうしても機材側でのラグが出やすく、開発やゲーマー双方の悩みのタネとなっている*38
特に無線コントローラーは当初の性能が尾を引いてか、無線コン全てでラグが出ると思い込んでいる人が結構いるが、少なくともSwitchやPS4以降の純正機種を含むBluetooth接続コントローラーはなぜか逆に無線のほうがインプットラグが少ないという実験結果が出ている。

また、オンラインゲームにおいては相手プレイヤーやサーバとの通信になんらかの問題が起きて遅延が生じている状態を指す。
多少の遅延なら問題のないこともあるが、重度になると相手が突然ワープしたり、移動した場所から戻されたりとプレイに支障が生じることもある。
FPSや格ゲーを中心としたアクション物ではこの通信ラグが問題となり、「世界中に繋がる」はずのネット対戦でも、海外勢とはまともな試合にならない場合が多い。
このラグは「アンテナ」や「Ping」で大体どのくらいと判別出来るが、無線LAN使用者は「ロビーではアンテナが3本立つのにゲームになるといきなり悪くなる*39」人も多い。
「無線と分かった瞬間即キックされる」「無線に人権は無い」とまで言われ、不特定の人とのマルチプレイは有線接続が鉄則とされるのはこれが原因。
地方を中心に「有線接続でもパケットロスはしないのでアンテナは3本立つし動作は遅くならない、でも人より0.08秒遅れるので、見えた位置に撃っても当たらない」なんて人もいるが、単に反応が遅いだけかも知れないので無線野郎と罵るのはやめるのが無難。

ラジコン操作

3Dゲームにおけるキャラクターの操作方法の1つ。
「方向キーを右に入力するとキャラクターが画面の右側に移動する」というような操作ではなく、「キャラクターを前に進めさせるのは方向キーを上に入力したときだけ」「進みたい方向を変更するときはキャラクターをその方向へ転換させる必要がある」という操作方法。
一見ややこしいが『バイオハザード』のように固定カメラが場面によってしょっちゅう切り替わるゲームにおいては場面によって方向キーをいちいち入力し直す必要がないという利点がある。
また、同作においては直感的に操作できないことで恐怖感を増幅させるという効果も担っている。

乱数

ゲームの「確率」「ランダム性」を実現するために、ゲーム内部で設定、または計算される数値のこと。
多くのゲームには「1/64の確率で手に入る」「1/4の確率で失敗する」などの確率判定が存在するが、コンピューターのプログラムは命令に忠実に動くものであり、確率、つまり「同じ状況で同じ命令を出しているのに違う結果が出てくる」という動きは本来実現できない。
そのために、ゲーム内部では常に変化する数「乱数」を持っておき、この数を処理に組み入れることで、プレイヤーが同じ操作を行ってもこの乱数の数値によって異なる結果が生まれることで「確率」という概念を実現している。
ゲーム内部で振るサイコロのようなものと思えばいい。

これの存在によりゲームに意外性が生まれるが、乱数の要素が強すぎると「運ゲー」と批判される。
なお、現代の技術ではコンピューター上で完全な乱数を再現する事は限りなく困難であり、すべてが何かしらの計算式を使って算出する疑似乱数である。例としては「円周率の各桁の数字」等。

乱数種(ランダムシード)

上記の乱数を抽出するためのキーワード*40
乱数種を引数として乱数関数を呼び出すことで乱数を生成する。乱数種が一意であれば、生成される乱数テーブルも一意である。

そのため、乱数種を保存することで過去の抽選結果を完全再現することが可能である。
近年のゲーミングマシンは、ティルトスイッチが反応するなどで中断されたゲーム結果が再開後に完全再現されるが、それは乱数種が保存されているからである。
N88BASIC(86)で乱数種の宣言をせずに乱数を発生させるとプログラム実行毎に毎回同じ結果が出たりするのもこれ。

乱数種の生成規則の中に現在時刻を用いるなどで疑似乱数を完全な乱数に近づける工夫はBASIC時代から行われている。

乱数調整

前述のとおりコンピューターの扱う乱数は乱数発生器(計算式)を使って算出する疑似的なものである。
つまり算出される乱数には一定の法則が存在する。その法則を解析して思い通りの結果を出すのが乱数調整である。
チートと混同される事も多いが、乱数調整はデータを直接改ざんしない点でチートとは区別される*41
有名な例を出すと『ポケットモンスター』シリーズの一部の作品は乱数調整を行うことで、短時間で高い能力を持ったポケモンや色違いポケモンの入手が可能。
ただし仕様の穴を突いた遊び方であること、ポケモンの育成効率や色違いの入手難易度に格差が生まれることから賛否両論があり、肯定派と否定派による論争が繰り広げられている*42

作品によっては乱数調整を防ぐために乱数発生器に高精度の時計を絡めることも多い。
この仕様であれば1/60秒単位の正確な操作ができないかぎり乱数調整が不可能なので、乱数調整=反則(TAS等の外部ツールを使っている)と言える。
逆に『スーパーロボット大戦』シリーズ等のターン制ゲームは「リセット技」を防ぐ為「ステージスタート時に乱数を固定、乱数は1行動で1つしか進まない」とするシステムを導入している*43物もある。
逆に考えればその行動の前に「別のユニットを移動させる」と乱数が進み、違う結果を出せるため、乱数が時間で進むよりも乱数調整をやり易くもなっているのだが、ポケモンと違い対人戦が無い作品が多いのであまり問題視はされていない。
一方で『勇者30』シリーズの様に乱数調整前提のゲームも存在する。

セガシステム16版『テトリス』や『ぷよぷよ』『バトルガレッガ』等で知られる「電源パターン」も乱数発生器を初期化する事により、CPUに常に同じ動きをさせる*44ことが目的なので乱数調整に近い。
最初期のゲームである『スペースインベーダー』や『パックマン』は、乱数の精度が低いうえプレイの度に自動的に初期化されるので、実質的に常に電源パターン状態になっている。

メダルゲームやパチンコ・パチスロなどの遊技機や、オンラインポーカーやオンラインカジノなどでは乱数精度を高めるために専用チップを使用したり、外部機関の認証を受けた乱数発生器を使用したりして乱数調整を防いでいる。
特にパチンコやパチスロでは過去に電子メトロノーム*45を用いた乱数調整による攻略を受けたり、ソフト内部に意図的にバグを設けて乱数調整することで違法な仕様を実現したりしたため、現在では専用のチップを用いて乱数調整防止を図っている。

ランチャー

英語の「launcher」のこと。同じ「launch」でも、「ローンチ」と読むと全く異なる意味になるので注意(詳しくは「ローンチ」の項を参照のこと)。

パソコン黎明期に於いては「ランチャーソフト」といえば、メニューにconfig.sysやautoexec.batを登録して、メニューからソフトを選ぶだけで最適環境に切り替えて起動してくれるソフトで、NEC機全盛期にはサードパーティ製のハードディスクに付属しているのが普通だった。
これの出来の良し悪しでハードディスクの売れ行きに影響し、とりわけPC-9821発売時にはPC本体に「98ランチ」というランチャーソフトが付属するなどの流行になった。
これがWindowsのかつての標準シェル「プログラムマネージャー」となり、そして「エクスプローラー」などのファイルマネージャーと融合。
スマホや現行ゲーム機ではアイコンの多数並ぶメニュー画面へと進化し、現在ではランチャーは標準装備となったともいえる。

ゲームのダウンロード販売においては、各認証サービスプラットフォームがゲームソフトを起動するランチャーを配布し、ランチャーからゲームを起動するようになっている。
Steamのクライアントソフト、GOG Galaxy、Epic Games Launcher、UBISOFT connect(旧名:Uplay)、EA Originなどがある。
SteamやEpic Games StoreにおいてUBIやEAのゲームを購入すると、SteamクライアントやEpic Games LauncherからさらにUBISOFT connectやOriginを起動することになる。
なお、Epic Games Storeで購入したUBIの一部ソフトにおいては、最初の起動はEpic Games Launcherから行ってUBISOFT connectへ紐付ける必要があるが、2回目以降はEpic Games Launcherを飛ばしてUBISOFT connectから起動できるようになるものもある。
GOG Galaxyは他プラットフォームのアカウントを紐付けることで、プラットフォームをまたがった所有ゲーム一覧を作成できる。
その一覧画面から、GOGで所有していないが他のプラットフォームで所有しているゲームの起動を行うと、GOG Galaxyが他プラットフォームのランチャーを経由してゲームが起動する。
この方法でEpic Games Storeのゲームを起動すると、Epic Games Launcherの使用リソースが少なくて済むという裏技がある。

Unityゲームエンジンを使ったインディーズ製のPC向け作品においては、表示解像度やキーバインドを設定する機能を具備した個別のUnityゲームランチャーを経由してゲーム本体を起動するというまどろっこしい仕様になっているものがある。
そういうゲームはゲーム本体では表示解像度やキーバインドの設定が出来ないものも多い。
『Stellaris』においては、発売から数年後にアップデートによってランチャーが追加され、そのランチャーの不具合によって以前より不便になったという本末転倒な事態となった。
Kalypso製のWin版『Railway Empire』や『Tropico 4』等は起動時に「Kalypsoランチャー v2.0.11」なるランチャーが起動し、それの「Launch Game」をクリックすると「Kalypsoランチャー v2.0.4」なる別のバージョンのランチャーが起動するというクソ仕様のまま放置されている。

ランボースタイル

実銃や実際の戦争を元にしたFPS/TPSであるにもかかわらず、「主人公が大量の敵を正面から打ち倒す」という場面を揶揄したもの。
これは、同様の様相でヒットした映画『ランボー / 怒りの脱出』『ランボー3 / 怒りのアフガン』のように感じる事からこの名前がついた。
あくまでも揶揄なので、『Serious Sam』や(TPSではなくTPAだが)『無双シリーズ』のように最初から狙っていたり、架空の世界だったりする場合はそう呼ばれる事が少ない。

リアルな戦争物をプレイしていたはずが、リアルさのかけらもない映画的な展開になったとしてFPSプレイヤーからは基本的に嫌われる存在。
Medal of Honor: Allied Assault』で製作陣がランボースタイルに不満を持ったために大量退社、Infinity Wardとして独立したというのはその筋では有名な話。

しかし、あまりにもリアルに寄せすぎると「敵が少数かつすぐ隠れる」や「FPSなのにSの部分がほとんど無い」となってしまう。
それ故ゲームとしての面白さに乏しいことから、Infinity Wardが手掛ける『Call of Duty』シリーズもランボースタイルとなっており、市場を見てもランボースタイルのFPSが主流となってしまっている。
とはいえ、ランボースタイルを嫌がりInfinity Wardを立ち上げたコアメンバーのほとんどが既に退社済み*46という事情もあり、単純に「Infinity Wardだからランボースタイルが嫌い」というのは既に過去の話となっている。

ちなみに、2021年5月には当時の『CoD』シリーズ最新作である『Black Ops Cold War』において、DLCで公式にランボーがオペレーターとして登場している。

+ 『Call of Duty』に登場したランボー

同様の語源で、本来は隠れたり暗殺しながら進むものであるステルスゲームを、真正面から敵をなぎ殺しながら進む力押しプレイも「ランボープレイ」などと呼ぶ。

RMT(リアルマネートレード)

MMORPG等においてリアルマネー(現実世界の通貨)でゲームマネー(ゲーム内通貨)を買う行為。
ゲームマネー以外のゲーム内財産をリアルマネーで買う行為も含まれる。
楽して強くなろうと言うプレイヤーが買い手になりやすい。「プレイ時間が少なくなってしまう真面目な社会人よりも、無駄にプレイ時間が多いニートの方が有利なんておかしい」と自己正当化することも。
昔はそれほど問題視されていなかったが現金収入になることから、迷惑行為やアカウント強奪をしてでもゲームマネーを稼ごうとするいわゆる「業者」が登場。
ゲーム内でインフレを起こしたり、アカウントを奪われたプレイヤーが引退したりと言う問題が起き、大概のゲームで禁止されることになった。
終いには運営側のゲームマスター*47が己の権限を使ってプレイヤーのゲームマネーを奪いRMT業者に売って数千万円儲けたなんて話も。
なお、よく業者の中身は外国人だと騒がれるが、そもそも日本人プレイヤーが買うから成立するビジネスだと言うことを忘れてはならない。

  • ゲームマスターがRMT目的で不正アクセス禁止法を犯し逮捕された例

公式RMT

運営自身が主催するRMT。
「赤の他人(RMT業者)を儲からせるよりは」と言う考えの下に運営自身が主催するようになったもので*48、当然ここでのRMTは規約違反にならない。
RMT業者に対して「公式より安くないと売れない → RMT業は美味しくない」と言う圧力を掛ける事もできる。
例として、ハクスラ系アクションRPG『Diablo3』は公式で「オークションハウス」としてRMTが出来る環境を用意しており、ユーザー同士でリアルマネーを用いたアイテム交換が推奨されていた。

転じて、運営がリアルマネーで売っているアイテム(課金アイテム)を買い、それをゲーム内で他のプレイヤーに売ることでゲームマネーを得る行為を指すことも。
主に「課金アイテムばかりに力を入れてゲーム本編はおざなり」と言う揶揄での運営批判に使われる。

リーク

「漏れる」という意味の英単語だが、文脈によっては情報漏えいのことを指す。新作ゲーム情報から役員人事や会社合併など、まだ公開していない情報が第三者によってすっぱ抜かれること。
リークと一言に言っても関係者から噂を聞いたという取るに足らないものから、機密情報が書かれた資料が何らかの理由で公に出てしまうといったクリティカルなものまで情報の濃度は様々。
事前に情報が漏れるということは情報の鮮度が公式発表時に薄れてしまう、売上にも影響を与えるということなので各社リークには神経を尖らせている。
特にE3等の大きなイベントの前には真偽綯い交ぜになった様々な情報が飛び交うためか、近年ではイベントで大々的に発表する前にTwitterなどの大規模SNSで前もって予告してしまう、といった手法も見受けられるようになってきた。

しかし、それでも近年は悪質なリークが後を絶たない。そして、インターネットが発達した現代では昔のソレとは拡散スピードが比べ物にならない。
「Xbox Series S」や『Half-Life: Alyx』は公式発表の直前に全情報がリークされ、『FORTNITE』のチャプター2に至ってはテスターが守秘義務契約を平然と破り自身のSNSで全情報をリークした。
前述したE3直前のリークも、近年では毎年のように発表される全タイトルがリストアップされてリークされるため、「企業内部にリーカーが買収した内通者が存在するのではないか」という憶測もある*49
実際、『バトルフィールド2042』正式発表直前にリークされた映像はEAの社内プレゼンテーション用に制作されたものであったらしく、企業内部にもリークする人間が存在するのは事実のようである。
このような現状からPSのSIEのようにE3参加を取り止める企業も年々増えており、リークされた作品は発表の前倒しを余儀なくされるなど、ゲーム業界にとって頭の痛い問題となっている。
そもそもの話、リークは企業の情報を盗んで勝手に暴露する行為であるため、法的措置を取られかねない違法行為であることをユーザーもしっかりと認識するべきであろう。

その一方で、未だに毎年新作が発売されている『Call of Duty』シリーズのリークは、発表される半年ほど前からあまりにも詳しい情報が毎度のようにリークされているため、「公式が話題作りでわざとリークしている」という噂がある。

他にも、『Magic: the Gathering』は一定ランク以上のプロプレイヤーに「スポイラーリスト」と呼ばれる全カード一覧を、一般プレイヤーより一足早く渡していることが公然の秘密となっている。
それを故意に流出させたとして、出場停止などの重いペナルティを課した事実を公式記事で上げたこともある。

稀に公式が予定よりも早くHPを更新したり、Twitterでつぶやいてしまったり、といったうっかりリークしてしまう事例もあったりして「お漏らし」と呼ばれている。

リージョン

DVDやBD、ゲームソフトの販売・利用がされる地域のこと。
地域を示すコードのことをリージョンコードといい、対応地域外の機器ではソフト等を再生/使用できないようにすることをリージョンロックと呼ぶ。
逆にリージョンロックされていない状態のことをリージョンフリーと呼ぶ*50

複数地域にまたがって販売する場合、ローカライズにかかる時間等で遅れが生じるため、ローカライズされたものが流通する前に輸入で手に入れて販売ロスが生じないようにするための仕組。
デジタルメディアが一般的になってから普及した仕組だが、ROMカセット時代のゲーム業界ではカセットの形が物理的に違うことで互換性を消す措置を取っていた(例:FC/NES、SFC/SNES)。
さらにFC用のソフトにはセキュリティチップが入っていないため、セキュリティチップの必要なNESでは絶対に動作しないが逆はチェックしないので、FC本体にゲタ(中間ハーネスの役割を持つ特殊カートリッジ)を噛ませ、その上にNESのカートリッジを挿すことでソフトが起動可能だったりする。
同様にSFC/SNESやN64においてもゲタを用いることで相互に動作させることができた。
MDもBIOSによってロックがかかっているが、ユニバーサルアタプターと呼ばれるゲタや、メガキーと呼ばれる改造BIOSで相互に動く場合が多い。
しかし海外版とは映像出力の違いにより垂直同期周波数が異なる*51ため、ゲームテンポに違いが出るので注意。
特例にNG(MVS/AES)のROMカセットがある。これは業務用と家庭用とで完全な互換性があり、ゲタ使用で接続すればあとはBIOSを以て判別するので、家庭用カートリッジをそのまま業務用基板として動作させられることも可能という思い切った仕様だった。

近年はオンラインストアによる世界同時発売が当たり前になったうえ、仕様地毎に設定を変えるコストを嫌い、完全リージョンフリーの場合が多い。
ただ海外ストアでソフトを購入するためにはドル建てやユーロ建てが可能なクレジットカードを用意する必要があるうえに、SteamなどのPC版移植については他機種市場を含む様々な利権が絡んでいるせいか、パブリッシャーによるもののリージョンフリーは徹底されていなのが現実である。
詳しくは「おま国」の項目を参照されたし。

リストラ

英語で組織の再構築を意味する。
正式には「リストラクチャリング」だが日本では「リストラ」と略され、「解雇(=クビ)」の意味で言われる場合が多い*52
ゲームやアニメでは専ら過去の人気キャラを続編やリメイクなどで登場させない行為を指す。

長期シリーズを展開する上でキャラは時に新規展開を妨げる枷となることも少なくない。
しかし、長く続くシリーズ程キャラに対するユーザーの愛着は増えていくものであり、そんな愛着のあるキャラが突然いなくなれば反発が起きるのは当然。
特に続投されたキャラがいて削除されたキャラがいる場合、ファン内で大きな不公平感を生みいらぬ対立を煽ることにもなりかねない。
低人気キャラなら削除のリスクも低い様に思えるが、その場合いわゆる濃いファンが多い傾向があるのでそれはそれでリスクが高い。
実際、「○○がいるからプレイ意欲が湧く」というのはあっても、「○○がいないからプレイ意欲が湧く」というのはよっぽどのことがない限り存在しない。

キャラの削除が受け入れられるかどうかは、そのシリーズのキャラがどう変遷してきたかが大きく影響する。
例えば『ストリートファイター』シリーズなどの格闘ゲームでは一部の御馴染キャラ(リュウ・ケン・春麗など)を除き、登場キャラはシリーズ初期からタイトル毎に大きく入れ替わっている。
シリーズとしてそれが常態化しているため、ユーザー側の認識も「キャラは毎回変わるもの」との向きが一般的である。
逆に旧作のキャラが全員続投してシリーズ展開を続けている作品は「キャラはずっと変わらないもの」という固定観念がつくため、削除で大きな反発を呼ぶことになる。
また、キャラの削除はユーザー側からは見えないいわゆる「大人の事情」で片付けられることも反発を大きくする理由である。

その一方で、『サクラ大戦3』等の例にあるようにキャラの入れ替えが成功を収める場合もある。
このケースは「前作のキャラにもきっちり見せ場がある」「新キャラの役割がそれまでの作品と被らない」などといった新旧双方の描写を大事にしている場合が多い。

ちなみに、実際の英語において「解雇」を表す正しい言葉は「レイオフ (layoff)」である。
当然ながらゲーム業界でも「リストラ」に相当する解雇はよく行われることであり、2023年には1年間でスタジオ閉鎖も含め6000人以上が解雇された模様(参照)。

リスポーン

再登場・復活といった意味。
主に敵が再び登場することを指したり、自分が死んだ時の復活地点を指す。

リスキル

「リスポーン・キル (Respawn Kill)」の略。
倒されて復活したプレイヤーをリスポーン直後に殺すこと。
これができてしまうと死亡 → 復活 → 死亡……を延々と繰り返すことになり、特定プレイヤーの動きを著しく制限させることができるが、プレイヤーのゲームへの参加意欲を削ることになってしまうため問題になりやすい。
ゲームによって復活後に無敵時間があったり、復活地点が狙えないようになっているなど様々な対策がなされている。しかしそれでもどうにかしてリスキルしたりと、そう簡単に無くならない問題。

リセット

もう一度(RE)セット(SET)すること。プレイ中のゲームを再スタートしてやり直す行為。
ゲーム機についている「リセットボタン」を押すと瞬時にリセットできる。
下記ソフトリセットとの対比で「ハードリセット」と表現される場合もある。
本来はフリーズ等でゲームが進行できなくなった時に電源を落とさずにリブートできるよう本体に設置されているリセットボタン*53を使ってゲームを読み込み直すための機能なのだが、ゲームでよくない結果が出たときや、特定のセーブデータで選択肢等を間違えた時にも使われる。
なお、実行中のプログラムを終了させずに再起動するのでデータの破損を招く場合があるため無闇に行ってはいけない。

FCではバッテリーバックアップの故障を防ぐために「リセットボタンを押しながら主電源を切る」という行為が推奨されていた。
SFC以降では電源断時に保護機能が付いたが、リセットを押しながら電源を切るとこの保護機能が働かないため、逆に「リセットボタンを押さずに電源を切ってください」となった。

近年のゲーム機では「ホーム画面」という概念が生まれ、起動中のゲームを電源を落とさずに直接終了することができるようになっている。この関係で、Wiiを最後に本体にリセットボタンはつけられなくなった*54

ソフトリセット

本体にある「リセットボタン」を押さずに、コントローラーのボタンを特定の組み合わせで押したときにリセットされるようゲームソフトウェア側でプログラムされている仕組みのこと。
「リセットコマンド」もしくは「パッドリセット」等とも呼ばれる。
本体まで移動しなくても手元でできる利点があるが、ソフトウェア側にプログラムが搭載されていないとリセットできない場合も多々あった。
乱数の初期位置が戻らない等、ソフトリセットとハードリセットで挙動が違うゲームも多かったが、ハード側の内部機能として「ホーム画面」やアプリリセットなどが実装されてからは影が薄くなった。

リソース

英語で「資源」を意味する「resource」のことで、主にIT用語として見かける言葉だが、ゲームでは「運用すると何かを得られるもの」のような意味で用いられる。
判り易い例はアイテムやお金。消費と引き換えに魔法を使う「マジックパワー」や、カードゲームなら手札そのものがリソース。時にはキャラクターもリソースになりうるし、ターン制SLGのターンも一種のリソースである。
使えば減少し、無くなると行動に制限を受けるため、どう上手く使うかがカギとなる。
この仕組みはゲームデザインの基本とも呼べるものなので、ゲーム記事の解説文にもこの用語が時折登場する。
リソースが無くなるのは問題だが、余らせておくのも「資源を戦力に変換せず無駄に溜め込んでいる」だけであり逆に問題なため、RTS界隈では「リソースは回収=消費がベスト、さらには貯蔵資源も0が理想」と言われている。
もちろん「高コストのユニットを作るため」だとか、「文明を進化させて強いユニットで強襲する」などの理由で溜め込むのは戦術なので問題にはならない。
ただし、それを読まれて生産前に仕掛けられたら元も子もないので、その辺りは臨機応変に放出を決断すべき。

ゲーム理論的な話以外では、マシンパワー、メーカーの人的資源、開発予算や期間もリソースと言える。
「グラフィックにリソースを割く」とする場合は、グラフィックをゲームの売りとして、数・バリエーション・演出などに力を入れていることを表す。
「特定ジャンルにリソースを割く」とする場合は、その特定ジャンルに力を入れていることを意味する。
メーカーで見ると、東亜プランならばシューティングに、SNKならば対戦格闘アクションに開発リソースを割いている典型例である。

しかし、大抵のリソースは有限なのが現実。多く割り振れなかった要素には、その作品の欠点が浮上しやすい。
ならば、さらに多くのリソースを追加しよう…そうやって発売日を延ばしたり、PCの要求スペックを上げたりしたゲームが、ユーザーの目にどう映るか。こういうのは、限られたリソースを上手く使えなかった例である。
また、特定ジャンルの流行が廃れると、そのジャンルにリソースを傾けすぎた場合は方向転換がうまくいかずそのまま経営破綻してしまうメーカーもあり、先述の東亜プランやSNKはその代表例である。

よくあるクソゲーの誕生パターンとして、ゲームの本質から離れた要素にリソースを割き過ぎた結果、肝心のゲーム本体に使えるリソースがほとんど残らなかった、というものがある。
シリーズが長くなり過ぎた作品の場合、外注の人物*55がキャリアに応じたギャラを要求することで、末期にはギャラでリソースが枯渇するなんてことも。

離脱

味方ユニット・キャラクターがパーティーメンバーからいなくなること。
主にシステムよりもシナリオ重視の作品において用いられる用語であり、入れ替え前提、かつ加入の任意・自由度が高いシステム*56には用いられない*57

同じキャラクターが仲間 → 離脱 → 再び仲間へというパターンは「一時離脱」と、ユニークキャラが仲間からいなくなって以後二度と戻ってこない場合は「永久離脱」と称される。離脱前提で一時的に仲間になることを「スポット参戦」とも呼ぶ。
なお、『ファイアーエムブレム』や『Wizardry』ライクゲームでの死亡・消失(Lost)に代表される、敗退/戦闘不能時にそのままキャラが永久離脱してしまう場合はキャラロストと呼称される。

『スーパーロボット大戦』シリーズでは時々寺田Pが「今回はサングラスの人は裏切りません」というコメントをすることがあるが、これはシャア・アズナブル*58のことを指している。
シャアは原作で敵 → 味方 → 敵と立場を入れ替えていったキャラであり、スパロボでもこれに沿った展開を行うことが何度かあったが、能力が高く即戦力となる人気キャラが抜けるどころか敵になって出てくると愕然とするプレイヤーも多かった。
結果、以降の作品でも離脱を警戒して使わないプレイヤーが続出したため、その事前処置として販売前にこのような告知を行うようになったのである。

この一時離脱期間をめぐって、よくユーザーからは文句が漏れてくる。
再加入時の状態は大きく分けて「抜けたときのまま」「プレイヤーに合わせて成長」「既定値」の3パターンにわかれる。
だが、「既定値」で再加入して一時離脱以前の経験値が無駄になるだけならまだしも、「抜けたときのまま」はレベルや装備次第では非常に危険なことになる場合がある*59
ちなみに、初期値に戻されるのも「既定値」の一種だが、この場合は完全に「要介護」である。

永久離脱の場合は、やはりプレイヤーが育てたのを無駄にするのは忍びないのか、最初から育てる必要がないほど強い・経験値が入らない・装備変更や一部操作が不能などといった仕様での暗示があったり、離脱者の所持アイテムが何らかの形で自動的に戻ったり、あるいは入れ替わりで仲間に入る新メンバーにその経験値や装備品が引き継がれる等の救済措置があったりする。
装備などが自由に付け替えできる場合は持ち逃げされる恐れもあるが、「知っている」場合は逆に装備を剥かれて即2軍行きという対処法があったりする*60
中には中ボスやラスボス(!)として出てくる場合や、プレイヤーが育てたレベルに強化が上乗せされた上で敵になるという恐ろしいパターンもある。

オンラインゲームでは、複数のプレイヤーで編成されたパーティの構成員が何らかの理由(回線不良やマシンフリーズ、管理者によるペナルティ等)でログアウト(退出)となった場合に離脱が発生する。
対戦ゲームではCPUによる代打ち(離脱したプレイヤーに成り代わってCPUの操作するNPC)が入る場合があるが、それ以外ではそのままゲーム上から消滅することになる。
特に人狼系ゲームなどは「突然死」として扱うなど、ストーリー的な意味合いを含めた処置を行う場合もある。

リブート

英語の「Reboot」のことで、本来はPC等機器の「再起動」を意味する言葉。
近年では「シリーズの仕切り直し」と言った意味でも用いられることが多い。
新しく作り直す、ということで「リメイク」と混同されがちだが厳密には異なる。
リメイクが過去に出た作品を元にして作り直す、に対してリブートは過去作の設定を受け継いだ上で登場人物を一新したり、過去作をなかったことにしてまた新しく再開するなど様々な形でのリブートがある。
ナンバリングタイトルの場合、リブートを境にナンバーが外されることも多い。

  • リブートした作品
    • Call of Duty: Modern Warfare』……舞台を現代に移しナンバリングと世界観をリセット。
    • トゥームレイダー』……冒険家ララ・クロフトの原点を描きつつシリーズを一新した。
    • Saints Row』……世界観をリセットし、キャラクターをリニューアル。
    • ソウルキャリバーVI』……時代設定を初代に戻し世界観をリセット。ナンバリングは継続。
    • 戦国無双5』……時代設定及び世界観をリセットし、キャラクターをリニューアルしたが……。ナンバリングは継続。
    • スターフォックス ゼロ』……64版をベースにしながら世界観をリセット。
    • ソニック・ザ・ヘッジホッグ』……15周年記念に原点回帰で新生ソニックをやろうとしたが……。
    • HITMAN』……世界観はほぼそのままに、ストーリーをゼロから刷新し、過去作のストーリーは無かったことになった。

リプレイ

  1. 再ゲーム。昔のアーケードゲームで好成績を出した時の褒賞として用いられた。近年では『三国志大戦(新)』の「無料進軍」がこれに近い。
  2. 再生。ゲームプレイ(試合)を、プレイログを元に再現したもの。最近の対戦ゲームではこの機能が搭載されることが増えており、動画化してダウンロード保存できるタイトルもある。
  3. 一度クリアしたゲームをまた最初からプレイすること。何度もやりたくなるようなゲームは「リプレイ性が高い」などと言われたりする。
    1回のプレイが短く何度も遊びたくなる中毒性の高いものや、分岐があって展開やEDが変化するシナリオ、ハクスラ系で強くなりすぎたのでもう一度最初からなどリプレイする理由は様々だが、ひとつ言える確かなことはそのゲームにどハマりしたということ。

リマスター版 / Redux

過去ハードや携帯機の作品を据置機・HD画質に対応するよう改修した移植版。
元々4:3比率の画面であったものは16:9に直されたり、元の画面モードを選べるものもある。価格は完全新作に比べ安く設定されていることも多い。
大半はゲーム内容はそのままだが、プラットフォームを移したことで操作性が大きく改善されたり、中には更に要素を修正したりすることもある。
例えば『メタルギアソリッド ピースウォーカー』の場合、PSPではかなり悪かった操作性が改善されただけでなく画面レイアウトが変更され見やすくなっている。
また、『キングダム ハーツ』のように少しながら追加要素がプラスされている場合もあり、この手の追加要素の場合は元のゲームのDLCが最初から存在している、海外版が遊べる、倍速モード等を追加するなどといったものが中心となっている。
ただし、オリジナル版からの忠実な移植を求めるユーザーも少なくないため、360版『斑鳩』『電脳戦機バーチャロン』シリーズのようなオールドスクールスタイルのゲームは業務用のパターンと若干異なるだけで批判の的になりかねない。

移植作業は外部のデベロッパーに任され、オリジナル版スタッフは監修程度にとどまることが多く、その場合各デベロッパーの技術力の差が表れることがある。
その為、本来上位のスペックのハードに移植することでグラフィックの向上やフレームレートの改善がされるはずが、グラフィックの劣化やフレームレート低下に加え処理落ちの頻発、さらにはオリジナル版にはないバグまで発生してしまうことがある。

リメイク

過去に発売された作品を現行ハード向けに作り直した作品のこと。
単に別の機種に移植した場合や上記のリマスター版等もここに含んでしまう場合も多々あるが*61、あえてこの言葉を使う場合は何らかの大きな改変要素があることが基本である。場合によっては「フルリメイク」「再構成」「リニューアル」等という表現が使われることもある。
リメイクと一口に言っても一定の制作方法で作られる訳ではないため、原作に忠実なものから原作とは別物レベルまでピンキリである。
例を挙げると、最低限の改変(ゲーム性の再調整・グラフィックやサウンドの変更)に留めて忠実にリメイクしたもの、一部以外大幅に改変したもの、当時最新作のシステムでリメイクしたもの等が挙げられる。
オリジナルをプレイ済みでも再度やってみたくなった時にプレイしやすかったりリメイクで不満点が解消される、マイナーな機種で発売されたゲームやプレミア価格で入手し辛いレアゲーを知る一つのきっかけにもなるなどの利点がある。

その一方で、ゲーム性やゲームバランスが当時と異なっていたり、キャラクターデザインやBGMのアレンジまたは差し替えなどが賛否両論になる場合も多い。
特に大幅な改変を行うリメイクは元との比較を受けるため改変箇所がどうしても目立ちやすく、改変部分がネットやSNSで話題になることも少なくない。
さらにリメイクにあたって、倫理的な理由や法的規制の変化などから当時の表現が完全再現できないことも多い。
差別用語、残酷表現、非アダルトゲームでの女性の裸体等はまず間違いなく修正の対象になる*62

オリジナルをVCやゲームアーカイブスでなかなか配信しない方針・ないし配信できない状況にあるメーカーやタイトル(例:『ドラゴンクエスト』シリーズ等)に於いては、粗が多いリメイクは必然的にファンからの評価が厳しくなる。

リメイク製作にあたって主要開発者が退社しているなどで関わっていないことも多く、この場合も風当たりが非常に強くなりがち。
皆が認める様なシステム改良なら受け入れられやすいのだが、赤の他人が公式なのに無闇に物語やキャラクターの性格の改悪やメアリー・スーを捻じ込む・評価されていた部分を変更するなどをするといった、いわゆる「リメイク版開発担当者による私物化」は当然ながら大バッシング(+原版の中古価格高騰)の原因となる。

リマスター同様、開発チームや各デベロッパーの技術力の差が表れることがある。
特にグラフィックやインターフェイスは当時の最新作と遜色ないものもあれば、オリジナルの延長線上に過ぎないものもある。
特に2D見下ろし型のゲームからフル3Dゲームに移行し4頭身以上に上がったシリーズにおいては、2D時代の原作を尊重して敢えて頭身を抑えたリメイクが多く見受けられる。

原作の再現を重視するユーザーがいる一方で、目新しさや新鮮なゲーム体験等をリメイクに求めるユーザーも存在するようで、相反する要素を両立し誰もが納得する出来にすることの難しさは想像に難くなく、それぞれに合わせた販売戦略も要求される。
両者の需要の両立は非常に難しいが、「前者向けの原作再現のリメイクと後者向けの原作からのスピンオフをほぼ同時に出す」「原作の移植も配信する」「BGM等をオリジナルのものに切り替えられる」「思い切ってどちらかのみを対象とする」等、様々な試みがなされている。

リモートプレイ

PCやスマホなど*63からインターネットを経由して、自宅のゲーム機にアクセスしてプレイできる機能。PS系列は3以降、Xbox系列はOne以降のハードに搭載されている。
PCやスマホはディスプレイ兼コントローラとして操作情報の送信とゲームの映像の受信・表示を行い、実際のゲームの動作はアクセス先のゲーム機が行う。その意味ではクラウドゲームの形態に近い。
ネット環境さえあれば外出中も自宅のゲームを楽しめるが、当然ながらメディアソフトの入れ替えはできないほか、高速かつ安定したネット環境でないと動作・描画遅延や強制切断が起こりうるため、アクションやマルチプレイには向いていないという欠点がある。
また、常時通信を行うため、スマホでプレイする場合は無線LANを経由するかデータ容量無制限のプランに加入していないと通信制限に引っかかったり使用料が高額になるといったリスクもある。

理論上

元来は科学実験などの場において「こうすればこうなる(はず)」というような意味合いの単語。
が、現代用語では、バニラゲーム上で実現しうる可能性のあること全般を指し、ゲームでは例えば「レベル1でもラスボスに勝つことは理論上可能」などのように用いられる。

TASと認められる条件はまさに「理論上はゲームの実機動作で再現可能なこと」である。

理論値

本来は「理論で得られた数値」を指し、実際にやってみて得られた数値である「実験値」と対をなす言葉だが、ゲームでは作成・入手可能な最高の数値のことを指す。
例えば、装備品の追加ステータス補整としてパラメーターが+1~5される効果を3つ付けられるという場合、計+15されたものを「理論値装備」と称したりする。
「期待値」とは根本的に異なるので注意。また上の「理論上」と同様に科学分野でも意味が異なるのでこちらも注意。

アーケードゲームを中心に、理論上の最大スコアを理論値と呼ぶこともある。
音ゲーであれば、「ミス無くプレイできたなら、このくらいのスコアが出る」という意味の理論値。
また、運の要素が絡むゲーム(一部STGの得点アイテムなど)であれば、乱数も最大の値を引き続ける必要がある。

レアゲー

何らかの理由で出回りが極端に悪かったゲーム。
家庭用ゲーム・PCゲームではゲーム内容にかかわらず中古価格が高騰し入手も困難となり*64、アーケードゲームではそのタイトルに触れることが極端に難しくなり設置店舗が聖地化することもある。

英レア社が開発したゲームもレアゲーと言われる事はあるが、別に何の関係もない。

レーティング

ある対象に対し、特定の基準に基づき等級分けや数値化を行ったものを指す英語の「rating」のこと。
ゲームにおいては、その作品に定められた対象年齢を意味する。
ゲームと言ってもその表現は千差万別であり、中には発達段階の子供には不適切なものも存在する。
特にゲームは「プレイヤーが操作して遊ぶ」という性質上、何かあった時に槍玉に上げられやすい*65
そのため、業界の自主規制という形式でそれぞれのゲームには対象となる年齢を定めたレーティングが存在する。

1993年にアメリカで残虐格闘ゲーム『Mortal Kombat』が社会問題化したのをきっかけに、翌1994年にレーティング機関「ESRB」が誕生。
その後は世界各国で独自のレーティング機関が誕生していき、日本ではSSのゲームにのみ独自のレーティングが定められていたが、2000年代に入ってから全てのCSゲームを対象にしたレーティング機関が誕生した。

以下の項目では、日本における主要なレーティング機関を解説する。

CERO

特定非営利活動法人「コンピュータエンターテインメントレーティング機構 (Computer Entertainment Rating Organization)」のこと。「セロ」と読む。2002年に発足。
倫理規定などを設けてゲームの年齢制限・対象年齢を決める機関であり、ゲーム内容やメーカーから送られる資料を元に判定している。
これにより、各ハードメーカーが独自に行う従来のレーティングと違い、統一基準の設定が実現した。

英字 対象年齢 帯色
A 全年齢対象
B 12才以上対象
C 15才以上対象
D 17才以上対象*66
Z 18才以上のみ対象

この他にCERO:教育・データベースのレーティングが存在するが、少しでもゲーム的な要素があればゲームソフトと見なされてしまうため、これに該当するレーティングのソフトは少ない。
初めてCERO:教育・データベースのレーティングに指定されたソフトは、2006年4月20日に発売されたPSP用ソフト『みんなの地図』である。

CERO:A以外のタイトルは、含んでいる要素を示す「コンテンツディスクリプターアイコン (コンテンツアイコン)」を表示している。
何をどうすればレーティングが上昇するのかは明確ではなく*67、高すぎると広告が打てなくなる等の弊害が生まれ、低い方がプロモーションとしては有利*68だが、低いと演出や表現に制限が掛かるといった面もある。
旧作を再販する際はその都度CEROの審査が必要であり、現在の基準に沿わせて修正を入れる*69ことがある。
その為、新作もレーティングを意識して描写をマイルドにする例は多いと思われる。
また『メルルのアトリエ』のように発売後、提出資料の不備が発覚しレーティングが取り下げられ、次の出荷分から段階を上げて販売したという例もある。

CEROを考慮した行動が出来に影響したとされるゲームの一例
移植の際にテキストや残酷描写を修正した ファイナルファンタジーVIアドバンス *70
天外魔境II 卍MARU *71
一旦はCEROを考慮して内容を削減したが、後に対象年齢を犠牲にその内容を復活させた 3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!
ファイナルファンタジーXII *72
表現をマイルドにしたら情けない出来になった みてはいけない
CERO:Zでも審査が通らなかったので日本国内では正規販売されなかった Dead Space (リメイク版含む)
The Callisto Protocol
国内版ではゴア表現規制に加え一部のクエストが削除された Fallout 3 (日本語版)
ドイツ版の後追い規制で潜入工作員に棒立ち強要 Call of Duty: Modern Warfare 2 (日本語版)
北米版から年単位で発売が遅れた上に、国内版はマルチプレイのサーバーが日本隔離 Gears of War 2 (日本語版)
国内仕様の360本体では海外版ディスクを使用したとしてもゴア表現規制により全実績解除不可能 Gears of War 3 (日本語版)
国内版はWin版も含めゴア表現規制により本来のゲーム性が崩壊し爽快感を損ねる代物となった Bulletstorm (日本語版)
国内版では女性キャラクターが漏れなく胸に布を巻いている The Witcher 3: Wild Hunt (日本語版)
復刻版ゲーム機に収録したかったがCERO:Zでも足りないので諦めた ソード・オブ・ソダン (日本語版)
CEROが審査した後にメーカーが自社都合で表現を抑えたのでCERO:Zなのに見合っていない*73 ASSASSIN'S CREED VALHALLA (日本語版)
Call of Duty: Black Ops Cold War (日本語版)
リメイク時にCERO対策として一部シーンを穏当な表現に変えたのに、再リメイクの際に判定が上がった パワプロクンポケットR
ファイナルファンタジーVI (ピクセルリマスター)

実は「対象」となっているだけで、CERO:Dのソフトを17歳未満が購入・プレイすること自体は禁止されていない。
これについてCERO側は「基本的に購入・プレイを制限するものではなく、あくまでも参考にしてもらう為に表示している」と説明している。
しかし、CERO:Zだけは18歳未満の購入が禁止されている。これに関しては特に厳しく、小売店は18歳未満に売ってしまうと新たに仕入れができなくなるなどの措置が下されることがある。
ヤマダ電機の一部店舗のように、ガラスケースの中に隔離したうえで店員を呼んで身分証明書を見せないと購入できないという対処を行っている所もある。
もちろん、大人が買ったものを子供に貸す分に関しては規制しようがないが、だからと言ってSNSなどで公言するのは避けるべきだろう。
不利益を被るのはメーカーや小売店であり、ゲーム業界にも悪影響を与えかねない。

なお、CERO:Zでも容認されるのは暴力表現のみであり性的表現のあるアダルトゲーム、いわゆるエロゲーは対象外となる*74
表現の自由は最大限尊重するとはいえ、どんな表現を使ってもよいというわけでなく、度を越えた暴力表現や性器/乳首/性行為などのストレートな性的表現等、CEROの倫理規定において禁止表現とされる内容に抵触するソフトにはレーティングを付与しない。
なお、アーケードゲームはCERO審査の対象外であり、審査は行っていない。PCゲームは作品によって審査されている場合もあるが、基本的には対象外という扱いとなっている。

その中立性や審査基準には疑問の声もあり、「判断基準が国内の大手ゲームメーカーと中小や海外のゲームメーカーでは基準が違う」「ハード補正疑惑」「基準が曖昧で、いつの間にか変化する*75」等の批判も多い。
コンテンツアイコンに関しても「普通に考えて付いてしかるべき項目がない」というのは日常茶飯事*76、中には「何故この項目がついているのか分からない」と首をかしげたくなるものもある*77

一般的な傾向としては、海外の審査団体と比較して、文化面ではキスやハグと言った恋愛表現や露出度の高い水着レベルの性的要素・ギャンブル・ナチス*78に緩い。
逆に犯罪や人間の部位欠損、特に頭部損壊といった暴力表現やプレイヤーによる非戦闘員の虐殺、実在する国や宗教・企業・民族への侮辱表現に厳しい傾向がある。
その為、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』や、昨今の『ポケモン』でギャンブル描写が削られるなど、「CEROでは問題ないが海外の審査機関に配慮して描写を削る」という事例も見受けられる。
一方で、海外のゲームに比べて国産のゲームに対しては規制が緩くなる傾向もあり、『バイオハザード5』や『龍が如く OF THE END』ではヘッドショットで頭部が吹き飛ぶにもかかわらずレーティングはCERO:Dである。

他国の例としては、前述した北米圏の業界団体であるESRB(エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会)、EU圏内を中心にヨーロッパの29か国を対象にゲーム審査を行っているPEGI(汎欧州ゲーム情報)、活動に法的な裏付けのあるドイツのUSK(ソフトウェア事前審査機構)がある。

そもそもCEROは護送船団方式/予防型の「 マスメディアや世論から批判されないための自主規制機構 」であり、「審査基準は『ゲームをよく知らない人が見たらどう思うか』」「審査をするのはゲームをあまり知らない一般人」である点は意外と知られていない。
あくまで一般社会からの反応を重視するスタンスのため「専門の教育トレーニングを施した、ゲームのことを知らない一般人」をその都度用意してゲームの内容を判断してもらっている。よって、同じゲームでも審査のたびに結果が変わることは原理上ありうる。
また前述の『パワプロクンポケットR』のように時間経過で一般社会の側の認識が変化した場合はそれに引っ張られることもある。
この辺りを理解していないと、的外れな批判になりがちとなる。また、CEROがなかった時代は各種ハードメーカーによる独自の表現規制がより厳しかったことも現実として忘れてはいけない。

CEROはいちNPOであり、そのレーティングもゲーム業界内で用いるいわば「内輪の基準」ではあるが、公的機関がその基準を利用することはある。
多くの県はCERO:Z指定のゲームソフトを自動でその県の有害図書に指定するように条例を整備しており、条例での裏付けをしていないが指定ソフトを有害図書に近い扱いとみなす自治体はもっと多い。
役所は猥褻な本やビデオを有害指定する経験は積んでいてもゲームは詳しくないのでCEROという基準があるならそのレーティングをそのまま流用すれば審査コストが浮くという考えである。
一方で、そもそもCERO設立の目的の1つはゲームを知らない役人に勝手に規制されないための自主規制なので、CEROが定めた基準をそのまま公的機関が追認するという実績が出来上がるのは、CEROやゲーム業界にとって歓迎すべきこと。
そしてこれらは、それを目指してCERO自体が長年、国や自治体と協議し続けた結果なのである。

なお、「難易度を示す表示」と勘違いしている消費者が一定数存在しているが、CEROレーティングは難易度を示すものではない(参照)。
対象年齢が高めのタイトルは難易度が高い、操作が難しい、ゲームシステムが複雑であるなどでマニア向けが多いため、こうした誤解が生じてしまうと思われる。

IARC

International Age Rating Coalition (国際年齢評価連合)」の略。デジタルゲームに対してのレーティングを行う国際機関。2013年に発足した対象年齢の審査機関としては比較的歴史が浅い組織。
日本のCEROや北米のESRB、欧州のPEGIのようなそれぞれの国のみでなく、全世界共通で使用できるレーティングを目指しており、既にいくつかの国のレーティング機関と連携をしている。
例えばIARCはESRBやPEGIとの連携を済ませており、IARCのレーティングを取得するとESRBやPEGIのレーティングに変換されてその対象国ではそちらの表示を行うことができる。

CEROは前述のIARCとの連携はまだ実現しておらず、IARCのみ取得したゲームを日本で販売することは出来ないと長年思われていた。
しかし2018年にマイクロソフトが、2020年に任天堂が、2021年にソニーがIARCのみ取得したゲームを国内CS機でダウンロード販売することを解禁した*79*80
ただし、IARCはデジタル配信ゲームを想定したレーティングであり実物をパッケージ販売するゲームには適用できないため、(その点を修正しない限りは)パッケージ版を出すゲームについては他の手段でレーティングを取る必要がある*81

また、IARCレーティングの審査は「アンケートのような設問をソフトメーカーが答えてIARCに送信するだけ」と簡素かつ無料となっている。
中小ゲームメーカーにとっては安上がりかつ簡単にレーティングを取得できるので有用だが、ほぼ自己申告のみで世界各国に渡るレーティングを取れることから信頼性には疑問の声もあり、実際に以下のような事例がある。
2022年6月にPLAYSMがSwitchで配信した『常世ノ塔』は、国内で審査を受けていればCERO:B(12歳以上対象)くらいとなる性的描写のある作品であるにもかかわらず、IARC:3+(3歳以上対象)で申請してレーティング取得した。
そして配信から数日後に問題となり配信停止、ゲーム内容はそのままレーティングを再取得して2段階上のIARC:12+(性的ほのめかし)で再配信した。

ソフ倫

PCゲームの倫理規制を行う民間団体。正式名称は「一般社団法人コンピュータソフトウェア倫理機構」となっており、1992年に発足。
いわゆる「沙織事件(クソゲーまとめ@ウィキ(跡地))」で起きたエロゲー業界バッシングへの対策として生まれた自主規制団体。
そのため、主にアダルトゲームメーカーで構成され、性表現・暴力表現に対するレーティングを行っている。

昭和末期の映像系ポルノ業界のごたごたから設立された「映像倫(旧・メディ倫)」と比べると、未成年者の表現に厳しい傾向がある。
まぁ、メディ倫の規制が緩いのは「設立当初から長年に渡って警察をはじめとした官僚の天下りを受け入れていたから」というのがもっぱらの噂だが。

レベル

基本的に、キャラクターの強さを示す指標。たいていの場合、これを上げることが「育成」と呼ばれる行為になる。
『ポケットモンスター』シリーズや『ファンタシースターオンライン』シリーズ等のように、この数値自体が明らかにパラメータの計算式に組み込まれている*82場合もあれば、『アイドルマスター』のようにパラメータから逆算した単なる指標であることもある。
通常は半永久的だが、MOBAやローグライク、TCG『ヴァイスシュヴァルツ』などのようにゲーム(試合)毎にレベルを初期値に戻されるものもある。
初期値は基本的に1で、「レベル0」は技能を持たないことを意味することが多い。
例外的に『アイドルマスター』では初期/下限値が2として扱われ、レベル1はチュートリアル中の「アイドルになる前の状態」と言う設定がある*83

アタリゲームズ製の作品やパズルゲーム等のように、ゲーム進行に応じた難易度(システムやステージの難易度)上昇を示している(つまり「ステージ」と同義である)場合もある。
例えば『テトリス』や『ガントレット』では、レベルが上がると強くなるのはプレイヤーではなく、ゲームやステージの難易度である。

レベル上げ

RPGなどで文字通りレベルを上げるためのプレイ。「レベリング」とも言われることも。
強敵に勝てず、先に進めない場合は少し戻って戦闘を繰り返すことでレベルを上げるのだが、多くの場合は退屈で苦行となる。
昔のRPGではプレイ時間を稼ぐためにこのレベル上げに時間を費やすようなデザインのゲームも多かったが、近年では無理にレベル上げをしなくとも進めるようなデザインになっていたり、レベル上げが簡単に行えるようなアイテムなどが用意されていたりと救済策も多くなってきたためか、レベル上げが必要となるようなデザインは批判されるようになってきた。

レベルキャップ

レベルアップできる上限のこと。
MMORPGでは長く遊ばせるためにアップデートによって徐々に上限が引き伸ばされることが多い。
99レベルがキャップというのが一般的だが、ゲームによってそれ以上だったり、60レベルなど中途半端なところがキャップだったりもする*84
MMOでないゲームも近年はアップデートやDLCによってキャップが引き上げられたりすることも。
レベルキャップ自体は存在しないが、モンスターを倒した時に貰える経験値が「レベル差」を考慮して計算されるため、レベルアップがモンスター側のレベルによって制限される*85「実質レベルキャップ」を導入しているゲームもある*86
……と言うか大概のMMOでは両方が導入されている。初級者向けの狩場に上級者(特にBOT)が居座らないようにするためだろう。極端な例だとゴールドさえ落とさなくなる作品も存在したほど*87

レベル差補正

戦闘を行っている者同士のレベル差に応じてダメージなどに補正が入ること。
近年のRPGでは敵もレベルを持っている物が多く、同レベル帯であれば適度に苦戦し、彼我のレベル差が大きい場合は高い方が一方的に勝つ、という調整をされている場合が多い。また自分が相手より低レベルなほど経験値が増える補正と併用していることも。
ゼノブレイド』のように広大なフィールドに場違いなレベルのモンスターを配置し、後々レベルがあがってから倒すことで成長を実感できたりといったことができるようになっている。
一方で装備や戦略を工夫するよりレベルを上げることの方が効果的であったりするのでレベル差補正のあるゲームは攻略しがいのないゲームという意見もあったりする。
また、通常に進行する場合でも避けられない戦闘でレベルが適正未満だと戦闘に勝てず、レベル上げを余儀なくされるということも。そのため低レベルクリアが極端に難しくなっていることが大半。

レベルデザイン(Level Design)

「一区切りのゲームプレイを設計すること」を意味する言葉で、多くの場合はゲームの1ステージ/1エリア単位のマップ制作のことを言う。
ステージ上のどこにどういう障害物を置き、敵をどう配置し、どこにたどり着いて何をすればそのステージはゴールになるのかなどを設計する。
なお、レベルデザインの「Level」は「段階」という意味から「ゲームの区切り」を表しており、強弱という意味合いはここには存在していない。
日本では上述したようにステージにおける難易度をレベルと呼ぶ文化が古くから定着していた影響か、レベルデザインを「ゲームの難易度を調整すること」と広くとらえて、ゲーム中に出てくる武器や怪物のパラメーターを調整する担当者をレベルデザイナーなどと呼ぶ人も結構いるが、これは誤用である。
レベルデザインはむしろパラメーター調整では表しきれないゲーム体験をデザインする職分である。
ただ、レベルデザイナーの思想が最終的な「ゲームの難易度」に影響を与えることはしばしばある。

廉価版

発売から一定期間経過したソフトを低価格で再販するもの。「ベスト版」などとも呼ばれる。
メーカーが中古市場に対抗しつつ新規購入層を獲得するために行うもので、廉価版と呼ばれるが機能削除などはされていないものが大半である。
それどころか場合によってはバグが修正されていたり、追加コンテンツが初めから入っていたりと太っ腹なものもある。
一方で、なんらかの理由により中古の値崩れが早すぎて「廉価版出すまでもなかった」というソフトもある*88

廉価版にはそのハードにおける公式の廉価版と、ソフトの販売元が独自に発売する廉価版の2種類がある。
公式の廉価版としてはPSハードの「PlayStation Hits」と、Xboxハードの「Greatest Hits」が代表的。
販売元独自の廉価版ならスクウェア・エニックスの「アルティメットヒッツ」や、EAの「EA BEST HITS」などが有名である。
ただし、近年は公式の廉価版はリリースの数が大幅に減っており、販売元独自の廉価版が主流となりつつある。
加えて、ダウンロード販売が普及*89してからは各プラットフォームにて定期的に実施されるダウンロード版の激安セールもあるため、廉価版の存在自体が衰退しつつある。
廉価版だと発売時に少し話題になる程度だがセールであれば行われる度に話題になるうえ、ダウンロード版なら製造・流通コストがかからず中古市場に流れる心配もなく品切れもないというメリットがあるため、こちらの方が企業にとっても都合が良いと思われる。

ちなみに、任天堂ソフトは幅広いユーザー向けの良作が多い等の要因で新品自体がロングセラーになりやすく、数か月から数年にかけて新品売上が中古売上に勝るとも劣らない売上を維持しているため、廉価版を出さないことがほとんどである*90
ただしSwitchの場合、有料の「Nintendo Switch Online」加入者限定で購入できる「2本でお得 ニンテンドーカタログチケット*91」を販売している。

また、GOTYを受賞した記念に発売される「GOTY版」というものも存在している。
ゲーム・オブ・ザ・イヤー エディション(参考)

また、ハードにも廉価版があり、こちらは通常版の発売日に左右されないことが多く、ゲーム機だとAV仕様FC*92/SFCジュニア*93/2DS*94/Switch Lite*95/PS one*96/薄型PS2*97/薄型PS4*98/XSS*99当たりが有名であるが、ソフトの廉価版とは違い機械媒体であることを理由に高い製造コストが発生する。
そのため、物理ソフトの導入口*100や使用頻度の低い機能/端子が削除/削減される、ハード性能が低下してる等、通常版ハードに比べて特定の要素が劣化してるものがほとんどである。

連打・連射

ボタンを連続で押すこと。
連打を操作性の主軸とした作品、もしくは攻略上多くの連打が必要とされるゲームは連打ゲーの通称で呼ばれており、古くはコナミの『ハイパーオリンピック』が連打ゲーの元祖と言われている。
昔のACTやSTGでもより多く・より早く攻撃するために連打力を要求された。
しかし、連打行為は使用頻度によるがかなり疲れるだけでなく、コントローラーの寿命も縮める。
そのため次第にゲームデザインの核から逸れていき、現在では、簡単操作&短時間プレイのミニゲームや、連打操作を想定した屈強な入力デバイスを持つ一部のアーケードゲームなどでしか見られなくなった。
STGにおいては後述の「シンクロ連射装置」を取り付けたり、セミオート機能を搭載したり、家庭用ハードにて「連射機能」付きコントローラーが発売されるなどしている*101
連打には上述のような問題だけでなく、筋肉系の病気を患っている人が連打に必要な筋力を維持できなかったり、あるいは無理に連打をすることで腕を痛めてしまい、それが原因でクリアできななくなるかゲーム進行に不利になるという問題もある。
2021年4月、『Dead by Daylight』の公式がそれまで生存者側がフックに吊されたときの生存手段が、これまでボタンの連打だったものを回転するポインタを指定の範囲内で止めるという方法に変更すると発表した。
これは筋肉にハンデを負っている人がフックが原因で不利な状況になってしまうという指摘に対応したものである(参照)。

余談だが、連射機能搭載のコントローラーを最初に開発したのは、16連射で有名なあの高橋名人。
「高橋名人の高速連打はコントローラー内部にバネを仕込んで改造しているからだ」と言う都市伝説を受けて本人がネタ半分で実際にやってみたというもの。
ただ実際には、バネ自体の厚みによってボタンが最後まで押し込めなくなってしまい、意味が無かったというオチがついている。
ちなみに実際の測定は17連射だったが、コンピュータ的に16のほうがキリが良いという理由で秒間16連射と銘打っていたという。
なお、FC周辺機器の連射コントローラは最大30連射*102なのだが、ソフトウェア上で最大15連射までしか認識しないゲームも一部あるため、それを聞きかじった人がFCのハードウェア上の限界が15連射としばしば誤解することがある。

シンクロ連射

ゲーム内の処理速度に同調(シンクロ)することで、理論上最高効率の連打を実現させること。もしくは先の効果をもたらす(AC基板用の)外部取り付け連射装置基板のことを指す。
それまで一般的だったアナログ連射では、ゲームの進行とは無関係にボタン信号を出力するため、ゲーム内で判定しているfps:60の中間でボタン信号を出力してしまったり、正確に30連でなく29連や31連になってしまい、理想の連射が実現出来なかった
そこで垂直同期信号をトリガーとすると、うまくゲームの処理速度と一致させ、最高速での連射が可能になるのである。 本来なら「シンクロ連打」と呼ぶべきだが、主にSTGで使われていたので*103「シンクロ連射」と呼ばれている。

秒間60フレーム稼働のゲームの場合、ボタンOn Offを1フレームで交互に出力すれば最高速の連射となるが*104、「On Off Off Off On」もしくは「On On Off Off On On」と出力させると秒間15連射と、最高速以外の連射もシンクロさせて動かす事が可能。
それって何に使うの?と思われがちだが、処理落ちしても垂直同期信号はそのまま出力するゲームの場合、外部的には60fpsだが、内部判定が30fpsとなる。
この場合30連のままだと「On off On off (太字が30fpsで内部判定部分)」と入力を拾ってしまい、ボタン押しっぱなしの判定になってしまう。
ここで15連を使うと「On off off off On」で最速連射となる。『Gダライアス』ではとあるステージだけ15連でないとβビームをカウンター出来ないというのが典型例。

過去のACSTGではこれの有無が難易度に直結することも多々あったため(例:『ダライアス外伝』)、そういうゲームにこの装置を取り付けているかどうかでお店側の理解度や店員の知識が窺い知れてしまう、という罪作りな点もあった。
とはいえ自作しない限りはシンクロ基板1つで大体数千円程の費用がかかってしまい、その外部投資はオペレーターにとっては不評であった。
例に上げた『Gダライアス』は「シンクロ連基板に加え、15連と30連が両方無いとダメ」で、『ダライアス外伝』は「On → Off出力の30連と、Off → On出力の30連が必要*105」となる。
さらには『バトルガレッガ』では「最低10連、12連、15連の切り替え。究極域のスコアを目指すなら追加で8.6連、20連、30連の6段切り替えが必要」というオペレーター泣かせとなっている*106

そのため最近のSTGではボタン長押しで自動連射するセミオート連射機能や、『首領蜂』シリーズのようにAボタンがセミオート、Cボタンがフルオートなどの連射システムをシステム側で標準実装するようになった*107
なおゲーム本体に組み込まれたソフトウェア連射機能なら、当然(と言うか嫌でも)fpsにシンクロしている。

なお、『バトルガレッガ』など連射速度をソフト側で測定し、それに応じて難易度を自動的に上昇させるようなものや、連打系のスポーツゲームで連射装置を不正として検出するために一定以上の連射速度を不正と判定して極端に遅い連射速度に置き換えられるようなものもたまに存在するので注意。

ローカライズ

外国産ゲームを国内で販売するにあたって「最適化」すること。またはその逆。
マルチリンガルタイトルでも日本語は対象外であることが多い為、権利を買ったパブリッシャーが行うべき必須作業。
表示言語の翻訳、字幕や吹き替えを行う他、表現規制もその国に合わせて内容が変わったりする。
また、PS4以前のPSハードのゲームは日本では◯が決定ボタンだが、海外ではXbox系コントローラーに合わせて×を決定ボタンにするといったUIの変更もされていた*108

PCゲームだとダブルバイトコード(2バイト文字)への対応*109や、昔ならばPC/AT特化の仕様をPC-9800シリーズに対応させる*110作業も含まれる。 こうした日本へのローカライズ作業はよく語りぐさになっている程の結構な難物である模様で、
かくいうWindowsの初期バージョンも、当初は極東(=日本)だけ「NEC機などのPC/AT非互換機への対応」という問題を背負っていたことがあった。

アーケードゲームでは、リデンプション機能の削除や電気的仕様の変更なども含まれる。

ロード

データを読み込みすること。これにかかる時間のことをロード時間といい、頻繁にあったり長かったりすると評価を下げる要因になる。
ゲームの進歩と共に大容量化が進み、ロード時間は年々長くなっているが、開発者の努力で長くならない工夫がされてはいる。
しかしそれでも大作ゲームで十数秒ならまだいいほうで、ひどいと1分近く待たされたりすることも。

余談だが初代PSで遊んでいるときに「カシャ」と音がすると「あ、戦闘始まるな」と思うのは当時のゲーマーあるあるである。
もっとオールドゲーマーになるとロード時のアクセス音の違いで「あ、あの敵が出るな」までわかったとか。
FDのアクセス音はCDの比にならないレベルで大きいので、余計に印象に残りやすいのかもしれない。

現行ではロード時間の速さに関してはシリコンメディアが優勢という状況になっている。
この関係で、2017年発売のSwitchではeMMCまたはmicroSDカード、2020年発売のPS5/XSX/XSSではSSDが標準ストレージとして採用されている*111

ローディングスクリーン

ゲームのロード中に表示される画面のこと。単にロード画面とも。
ゲームの大容量化の弊害として一回のロードにかかる時間が長くなったため、ロード時間を紛らわすためにきれいな画像やゲームの豆知識などを表示させている。
ナムコは一時期ロード中に自社レトロゲームをミニゲームとして仕込むことがあり、例えばPSの初代『リッジレーサー』ではゲーム起動中に『ギャラクシアン』で遊ぶことができた。

ロール

  • 「roll (振る)」
    • 「横回転」のこと。いわゆる「ローリング」のことで、特にフライトシミュレーションで飛行機の動きを説明する際に使われる。
    • 「さいころ(ダイス)を振る」こと。いわゆる「ダイスロール」のことで、主にボードゲーム(RPGやSLGを含む)で使われる
    • 「丸めた紙幣=札束(札巻)」の意味。ゲーム(と言うかギャンブル)大会で「参加費無料」のことを「フリーロール」と言う。
  • 「role (役、役割)」
    • 「(役者的な意味での)役」のこと。「ロールプレイングゲーム」のロールはこの意味。
    • ネットゲーム等の多人数プレイにおける「役割分担」のこと。ソロプレイ用ゲームでも複数のキャラを扱う時には使われるは場合がある。
+ MMORPGにおける役割分担の一例
  • 「tank (タンク)」…高い防御力で敵の攻撃を積極的に受け、防御力の低い味方がダメージを受けないようにする盾役。
  • 「DD」…「Damage Dealer(ダメージディーラー)」もしくは「Direct Damage (ダイレクトダメージ)」の略称。前者はアタッカー全般を指し、後者は後述するNukerと同義。
    • 「Melee (メレー)」…近接物理アタッカー。鈍重だが一発は重い両手剣タイプ、一発は軽いが手数の多さで時間当たりの累計ダメージを稼ぐ双剣タイプなど、ダメージの稼ぎ方は多種多様。
    • 「Nuker (ヌーカー)」…遠距離もしくは大火力アタッカー。両手剣より遅く重い魔法タイプが主だが、作品によっては手数勝負の機関銃タイプ等も存在する。
  • 「Healer (ヒーラー)」…回復役。攻撃を行うことはからきしなのがほとんどだが、防御面についてはゲームの傾向によってまちまち。
  • 「Buffer (バッファー)」…味方を強化することで戦闘を優位に運ぶ支援役。語源は「バフ / デバフ」の項を参照。
  • 「Debuffer (デバッファー)」…敵を弱体化することで戦闘を優位に運ぶ支援役。

ロールプレイ

そもそもはプレイヤーが特定の役割を担う遊び全般のことで、「おままごと」「お医者さんごっこ」などもロールプレイの一種である。研修業界(?)では「ロープレ」と略す人もいる。
CRPG(コンピューター・ロール・プレイング・ゲーム)においては、システムで縛られているわけではないのに「脳筋戦士だから魔法は一切使わない」「非力な魔法使いだから大剣や鎧は装備せずローブのみ」といった縛りを設けるようなプレイや、物語上で何かを依頼されたときに「正義感の強いキャラだから無償で受ける」「金にうるさいから報酬を引き上げさせる」といった選択肢の選び方をしたり、自分の思い描いたキャラならどう行動するか、ということをシミュレーションしながら遊ぶ方法。
ロールプレイを重視したゲームでは主人公をキャラメイクして作ることになるのに加えゲーム中では一切話さないことが多く、そういった演出上の不自然も脳内で補完できることがロールプレイを楽しむ上で不可欠となる。
逆にこうしたゲームでロールプレイを行わず膨大なクエストを手当たり次第に遊んだ場合、プレイヤーによってはすぐに飽きてしまい最悪の場合「作業ゲー」と感じる自体に陥り、ゲーム本来の面白さを味わえない可能性が高い。
総じてプレイヤーの主体性や想像力が問われる遊びであり、いかに没入感・感情移入を深められるかが肝要となるため、ロールプレイ重視のゲームは人を選ぶ作品であると言えよう。

なお、JRPGの主人公の多くは作者によりキャラ設定を決められている場合が多いが、TRPGではこういうプレイヤーキャラクターを「プレロールドキャラクター(Pre-Roled Character:設定済キャラクター)*112」と呼ぶ。

  • ロールプレイが重要視されるRPGの例……『The Elder Scrolls』シリーズ、『Fallout』シリーズ等

悪人プレイ

フリーシナリオのオープンワールド系RPGの様なゲームの進め方が自由度の高いゲームにて、商品・所持品の窃盗や攻撃すべきでないNPCキャラの殺害といった(ゲーム内においても)犯罪行為を主だって行うプレイの総称。反意語は善人プレイ。
当然犯罪行為がやすやすと許される訳もなく、犯罪行為が衛兵や警察に見つかると逮捕されたり攻撃を受けたり、悪名が広まるとNPCに嫌われたり、マルチエンディングであまり良い結末を迎えられない等のペナルティが用意されている事が多く、一種の縛りプレイとなりやすい。
それでも現実で出来ない事をゲーム内でやりたくなるのも人の性だが、あまりに「出来るにもかかわらず」悪人プレイにデメリットばかりだとゲームの批判点となる可能性がある。
なお自由度が高いゲーム性でも『Grand Theft Auto』シリーズの様に主人公がアウトローでメインミッションに犯罪行為が組み込まれている様なゲームにはこの用語は基本使われない(悪人プレイが基本な為)。

ローンチ

「進水」や「発射」を意味する英単語「Launch」のこと。「新商品の発売」という意味を持っており、主に新しいゲームハードの発売のことを指す。
新型ゲーム機の初動は特に重要で、発売初期に十分な出荷台数を用意できなかった、販売タイトルに恵まれなかったなどの理由で躓いてしまうとその後盛り返すことなく短命で終わってしまう……なんてハードもある。
そのため同時発売するローンチタイトルには特に力を入れ、目玉ソフトの開発が遅れた場合はハードそのものの販売も遅らせるということもしばしば。

ローンチタイトル

ハードと同時発売のソフトである「Launch title」のこと。
ゲーム機はどんなに性能が良くてもソフトが無ければ宝の持ち腐れなので、ハードの売り上げを牽引する役割を持ったソフトである。
なお、同じlaunchの語でも、「ランチ / ラウンチ」と読むと全く異なる意味になるので注意(「ランチャー」の項参照)。

ローンチタイトル自身から見れば、初動1週間は新ハード特需を見込める勝負時。
出来の方はどうかというと、満を持して発売された力作あり、間に合わせのような駄作あり……という訳で、発売初日に買うのは良い目も悪い目もそれなりに出る博打。
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』等、元々は前世代機で開発されて作り込まれ、それが次世代機のロンチに置き換えられていきなり名作が生まれるパターンもある。

その他ソフトの一覧はハード毎のローンチソフトリンクを参照。

ローンチタイトルの中に人気作がなければ、ハード自体が爆死に追い込まれることもある為、メーカーとしても質量共に充実させたいところである。
8ラインスロットやビデオポーカーなど、どう考えても家庭用機でやるものとは思えないメダルゲーム(賭博ゲーム)流用のソースで作った*113間に合わせのタイトルでローンチタイトルの水増しを行った為に爆死し、最終的に旧SNK倒産の原因となった*114ネオジオポケットのような悲惨な例もあるので、ローンチタイトルの出来はハードの購入を決断するための指標にもなる。
ハード発売前なので、ファーストから開発機を提供されなければローンチに参加できないため、ローンチに参加できるということはそれだけファーストと信頼関係を結んだか、実績のある大手メーカーということになる。

ロイヤリティ

特定の権利を利用する際に権利を持つ者に支払う対価である「Royalty」のこと。該当するものとしては印税や著作権使用料等が挙げられる。
正しくは「ロイヤルティ」なのだが、後述の理由もあり、日本語においては「ロイヤリティ」と書くことが通例となっている

ゲーム業界ではサードパーティがゲームソフトをリリースする際にファーストパーティに支払っている。
要は使用料であり、ファーストパーティにとってはこのロイヤリティこそがゲーム事業における収益の要となる。
具体的にいくら支払われているかは契約に関する話*115なので公にはされていないが、概ねゲームソフトの価格10%程度だと言われている。
サードパーティのソフトがファーストパーティのソフトより若干高めの価格なのはロイヤリティが絡んでいる(もちろん、それ以外の要因も多々あるが)。
ATARI2600にアタリから離脱した開発者達が「Activision」を立ち上げ、ATARI2600の「カートリッジを交換すれば様々なゲームが遊べる」仕様に目をつけ*116、カートリッジだけを販売する商売を始める。
この商売についてアタリと争った結果、サードパーティはロイヤリティを支払うという現代まで続くモデルが形成されることとなる。
その後、ロイヤリティの旨味をしめたアタリが無秩序にサードパーティを受け入れていき、かの有名なアタリショックを引き起こすことになる。
ちなみにPCゲーム市場には原則的にロイヤリティという概念がないため、マイクロソフトは家庭用ゲーム機に参戦する際にPCゲームの感覚でロイヤリティなしにしようとしていたという逸話もある*117
なお、スマホアプリでは30%という高率のロイヤリティがアップル・Google両社によって課せられている。

「Royalty」と似た言葉に「Loyalty (忠義・誠実)」という単語がある。
日本語においては、こちらを「ロイヤルティ」と書いて区別する*118ことが多い*119
セガ・バンナム(・サミー)の「All.net」やコナミの「e-amusement」といったネットサービスは、店舗に対してRoyaltyのみならずLoyaltyも要求する。
特にAll.netは厳しく、稼働停止や契約期間中の筐体撤去に違約金を課すなどが行われており*120、ゲームセンターの斜陽化を加速させる遠因になっているとも言われている。

ロケーションテスト(ロケテスト / ロケテ)

ロケーションとはアーケードゲームが稼働する場所(つまりゲーセン)のことで、メーカーがプレイヤーの反応を調べるために行うもの。
プレイヤーにとっては「正式稼働前の新作アーケードゲームを(開発途中=未完成な場合もあるが)お試しで遊べる場」程度の認識で良いか。
大抵はサイトや店側で告知が行われるが、たまに告知なしで突如行われることもある。

開発側にとっては、作品の最終的なブラッシュアップを行うための情報を得る重要なイベントであり、ここでのインカム、客層、そしてプレイヤーの感想が完成品の出来、ひいては開発進行そのものに影響を与えるは場合も多い。
ロケテにはそこそこ目の肥えたゲーマーが集まることが多いが、中にはロケテに参加してはゲーム批判だけを繰り返す、いわゆる「ロケテ荒らし」も混じっていることがあり、そのため的確なブラッシュアップが出来ない場合もある。

かつてはロケテだけやって正式稼動せずお蔵入りというケースも珍しくはなかったが、現在ではそういったケースは減っている*121
中には、ロケテ中に不適切な表現を指摘されて修正される*122例もある。

  • 良い影響の例……『アームドポリス バトライダー』『艦これ アーケード
    • 初期ロケテ版で厳しい評価を下された結果、実稼働版では大幅改善。
  • ロケテが裏目に出てしまった例……『ブラストオフ
    • ゲーム自体の手直しが必要だと開発側が判断したにもかかわらず、ロケテのインカムが良かったので強行で正式リリースしてしまったという事例。
  • 最終ロケテまで行ってお蔵入りした例:『ハイパークラッシュ』『小僧隊ガッチョ』
    • 前者は最終ロケテ実施店舗にそのまま残されたのでしばらくの間プレイ可能だった。後者は直営店でのロケテ後回収されてそれっきり。
      なお、コナミはタイトル未定のままロケテを実施することがあり、『ハイパークラッシュ』の他、『エスケープキッズ』等がタイトルなしでのロケテ実施となった。
  • 国内でロケテしながら正式稼働は海外のみとなった例……『スリルドライブ4』
    • 英語名『CRAZY STREETS THRILL DRIVE』としてのみ稼働。
  • ロケテの影響が都市伝説を生んだ例……『アイドルマスター
    • 製品版では一部の最下位エンディング(通称Zエンド)の出現条件をどうやっても満たさないように変更された(データ上は残っていた)。このことはPSP版でデータが発掘されるまで都市伝説となっていた。

ロストテクノロジー

直訳すると「失われた技術」であり、現代学においては「過去には存在していたが、代替技術の台頭などの色々な理由で次第に使われなくなり、現在では失われた技術」と言う意味である。
ゲーム業界にもロストテクノロジーは多数存在しており、ファミコンや昔のアーケードゲーム等で使われたハードウェアスプライト、ブラウン管テレビ、固定機能シェーダー*123、ラスタースクロール等がロストテクノロジーとして挙げられている。

ROM

Read Only Memory」の略で「書き込み不可・読み出し専用」の記憶媒体のこと。AC基板のROMやROMカートリッジ,CD-ROMなどがある。
PC黎明期においては、本来書き換え可能なメディアであるフロッピーディスクで提供されるPCゲーもあった*124
FC・SFCではセーブできるソフトがあるので書き込み可能ではと勘違いされることもあるが、ROMとは別に書き込み可能なメモリを用意しているためセーブが可能になっている。
かつてはCS機のほとんどのゲームがROMメディアで提供されていたが、本体側に大容量の書き換え可能記憶媒体を搭載してROMメディアのゲームをインストールできる様になったり、そもそもパッケージ販売ではなくダウンロード販売のソフトも増えて、ゲームの記録される領域がもはやROMとは限らなくなっている。それでもROMが絶滅したわけではなく、現在においてもゲーム機やPCの起動には後述のEPROMを使用している。

MODを使用する場合もほとんどはROMを書き換えるのではなく、改変データの読み込みをROMより優先させることで反映させている。
直接ROMを書き換える場合はハッキングの範疇に入る。なお、RAMであってもセーブデータの書き換えを行ったことによる逮捕者が出ている。

当初の定義は上記の通りなのだが、技術の進歩や定義の変遷もあり、今では消去・書き込みが可能なROMも存在する。
初期のACのゲーム基板では光消去方式の「EPROM Erasable Programmable Read-Only Memory)」が用いられていた。
現在は電気消去方式の「EEPROM(Electric以下同上)」が主流であり、ゲームのデータを保存するUSBメモリ、メモリースティック、SDカード、SSDなどの中身であるフラッシュメモリーもEEPROMの一種である。
他によく目にするところでは、スマホのスペック表でストレージ容量をROMと書くのもこれが由来。 ROMとRAMの違いは現状「データを保持するために電力を必要とするか否か」で分けられている。 要するに今は電力不要がROM、電力必須がRAMとなっている。

なお某掲示板のスラングに「半年ROMれ」というのがある。こちらは「Read Only Member」の略とされる。
下手に書き込まず、半年は掲示板を見るだけにして場の空気に慣れておけ、ということである。

ロックオンシステム

注目システム


ワールドマップ

一部のRPG(特に昔のJRPGに多い)で採用されているマップシステムで規模を縮小した世界全体(または一部)のマップをプレイヤーが自由自在に移動するもの。
マップ上には町やダンジョンへの入り口があり、そこから町やダンジョンに出入りする事が出来る。
また、基本的には平地しか移動できず海は船に乗らなければ渡れない作品が多い上、山はダンジョン等の例外を除いて登れないことが多い。

ワールドマップの概念を初めて採用したRPGは『ウルティマ』とされている。その後、1986年の初代『ドラゴンクエスト』で採用されたことで次第に他のJRPGにも広まった。
昔のゲームはハード的な制約が大きかったため、当時のRPGではこのシステムを採用するゲームが珍しくなかったが、3D技術が大きく発達した2000年代以降になるとこのシステムを採用した作品が次第に減少した*125
俯瞰視点のRPGや一部のSLG/SRPGではこのシステムを採用することは珍しくないが、3D技術でこのシステムを導入すると膨大なコストがかかる上、処理も大変になりやすいので一人称/三人称視点の3DRPGで採用されることは少ない。

いわゆるオープンワールドゲームは、ワールドマップ全てを実際の縮尺で冒険に出来るようにしたフル3Dゲームならではの発想という表現もできるだろう。

ワゴン

車輪付きの荷台。ここでは、ゲームショップのワゴンコーナー(安価で投売りする品用の簡易ディスプレイ)を指す。
パッとしない凡作、宣伝不足で地味な作品、旬を過ぎたキャラゲー、旧世代機のソフト等々、需要に対する在庫過多に陥るとここによく並ぶ。
在庫が溢れる原因はゲームの面白さと必ずしも一致しないので、掘り出し物の良作や人気作品も意外と存在する。「ワゴン入りだから駄作」なんて思わないことも重要。
逆に実際のゲーム内容も人気のないものは、レジ横のワゴン特価ですら売れず、さらなる値引きで駄菓子のような価格になっている場合も。
あちこちの店でワゴン内での目撃報告が寄せられるゲームは、「ワゴンの主」と呼ばれる。
PS4/One/WiiUの頃からはゲームのダウンロード販売が普及したことによりDL版を購入する人が増えてきたため、ワゴン行きしやすいソフトは価格下落が以前よりも顕著になった。

余談だが、2chでAAになるなどしていじられすぎた『オプーナ』は、「ワゴンの主のイメージがつきつつも、息の長いジワ売れによって実際にはワゴンに残っていない」という状態になったという。

特に、PSソフトはワゴンセールになりやすい。
要因として、PSハードの物理メディアはPSVを除いて全て生産速度の早いディスクメディアのため初週の出荷本数が多くなりやすい、発売されるソフトは大人・マニア向けなどの作品が多く*126、発売前に予約で購入することがほとんどである等が挙げられる。
また、近年は上記のダウンロード販売一般化の弊害もあり、PSソフトは以前よりもワゴンセールに拍車がかかりやすくなった。

○○ゲー

「○○の(な)ゲーム」のこと。「クソゲー」「バカゲー」など様々あるが、用語集の各項目には含まれないものとして以下のようなものがある。

1. 特定のタイトルで、あるキャラクター・特技・システム等のうちの1つだけがやたら印象的であることを示したり、あるいは性能面で異常に優遇されている事を揶揄する際に使われる別名。後者の場合、「○○無双」とも。

2. ある人物やメーカー・開発チームが関わると、シリーズやジャンル等がバラバラでも一定の特徴が表れる時に、その人・団体の持ち味という意味で使う。

    • 「桝田ゲー」……桝田省治氏の関わった作品 → 敵による村人虐殺等、鬱展開の描写が凄惨である
    • 「須田ゲー」……須田剛一氏の関わった作品群 → 理解しがたい世界観を舞台とした奇ゲーが多い
    • 「野田ゲー」……お笑い芸人の野田クリスタルが関わった作品群 → ゲーム的な面白さよりもネタ的な笑いを重視したゲームが多い

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最終更新:2024年03月18日 07:16

*1 複数の半導体チップを1つに統合する等によりコストダウンする場合がある。

*2 このような、ゲームオーバーにならない限り半永久的(理論上)に遊べるものを「ループゲーム」とも呼んだ。

*3 例えば、『CIRCUS』(エキシディ)では、リプレイは1回だけ取得可能で、リプレイの権利で開始したゲームではリプレイを得ることができない。

*4 一部全国大会では「最も良い成績10回分を抜粋」というルールのランキングも存在し、これならマラソンではない。

*5 特に累計ポイントランキングを採用された場合、間違いなく上位争いは無料で遊べる回数では達成不可能となり、回数を増やす有料アイテムの購入・貯蓄が必要となる。

*6 投資額がパーになる事を恐れて増資をした結果、逆に赤字を増やす事。「成果が無くても1万円で撤退=1万円の赤字」「3万円で1万円の成果=還元率0%でこそないが赤字が倍に増えた」等。

*7 販売地域や機種によっては発売日がズレることもよくあるがそれでも概ね1~2週間程度。

*8 一例としてSIEのレースゲーム『グランツーリスモ7』は当初はPS5のみで発売予定だったが、後にPS4版も発売することが告知され、PS5/PS4の縦マルチで発売された。同じナンバリングタイトルが縦マルチで発売されるのは『グランツーリスモ』シリーズではこれが初めてである。

*9 旧世代機から次世代機の移行期に縦マルチが増えた要因として、ハードの性能上昇等によるゲームの開発費高騰、品薄や転売等による入手困難問題、新旧世代両機のハード的な共通点の増加等が挙げられている。PS5本体は2023年頃から入手しやすくなったとはいえ、PS5が高価で購入できないユーザーのためにPS4とのマルチで発売するケースが多い。

*10 性能が低いハードとのマルチの場合、一番性能が低いハードに合わせなければならないので、ハードの性能を目一杯引き出せない。

*11 遊技機やゲーミングマシンとのマルチが行われることはあるが(例:パチスロレボリューション)、サミー自身がリリースするものと違い、大抵の転用機は中古の遊技機を流用するものでありマルチではない。最近では、萌えスロは777TOWN(サミタ)版とのマルチが行われることが増え、アーケードとのマルチは減った。

*12 新規層を多く取り込まなければ需要が先細って売り上げの低迷に繋がり新作制作自体が難しくなる。

*13 シリーズ外の他作品の場合、漫画やアニメ等、ゲーム以外の媒体を原作とする作品も含む。

*14 対岸の街も遠くに見える小島も書割等ではなく全部ポリゴンモデルだった。

*15 ムービーゲーである事をウリとするものは除く。

*16 出典は『A Trekkie's Tale』というタイトルの、ほんの十数行程度の掌編小説。

*17 そういうタイトルでは大抵ダウン追い討ちが実装されていて、起き攻めではなく追い討ちをするか起き上がりを待つかの駆け引きになる。

*18 他の非ネクロディスクは黒対策が半端だったため全滅していた。

*19 相手の白対策の対策として「白のカードに防御されない、白の呪文の対象にならない」の白の部分を他の色に書き換える青い呪文をデッキに入れていたが、それを唱えるための青マナを出せる土地カードを登録用紙に書き忘れていて、実際には唱える事が出来なかった。つまり本当は「白青12Knights」の予定だった。

*20 敗北寸前の状況で1枚差しだった制限カードを今引きして盤面をリセット。それでも不利な状況ではあったが、対戦相手は動揺したのか「強くはあるが、残りデッキが少ないほど自滅する可能性が高いカード」を使用してしまい自滅してしまった。

*21 ただしルールに明記されていたわけではないので、(公式リプレイでの)ハウスルールかもしれないが。

*22 今までのストーリーは全て演劇・映画・小説等だったというオチ。

*23 大抵はカード裏面にIDが記載されており、これを利用してカード破損時や紛失時のアカウント再紐付けを行える。

*24 大抵はゲームセンターが法的に営業していないと推測される時間帯、25時~翌7時のどこかに設定されるが、日の出営業などで影響を受けることも。

*25 例えば、サーバ上の活動週数よりも短い活動週数のアイドルのデータが読み込まれた等。

*26 複製されたデータカードや、不本意な戦績の保存回避があった場合に、該当するデータを強制的に活動終了にしたり、ランキングから除外したり、アカウント削除したりといったペナルティを適用する根拠となる

*27 イチから座標入力などで作ろうとすると、膨大な労力になることは想像に難くないだろう。

*28 バニーガールは言ってみればウサギの萌え擬人化である。なお、最近では通常のバニーガールに加え、隠すべき場所(乳房・尻・股間)が全て丸出しになった「逆バニー」というのも存在する。

*29 基本的には擬人化なので人間だが、「精霊」「付喪神」だったり「アンドロイド」「ロボット」だったりと、設定上は人間ではない場合もある。

*30 顔に毛や鱗は生えない(青い肌とかはある)。一応、瞳の模様が違う事もあるが(特に猫科や爬虫類に多い)。顔の内に入れていいかどうかは分からないが、耳の形は違う事の方が多い(アンドロイドに態々ロボ耳を付ける等)。

*31 日本においては古代から存在するジャンルであり、古典においても男神である月讀命(月読壮士)が女性化した『竹取物語』なんて例がある。

*32 『恋姫』では傾国の美女をガチムチハードゲイ化してもいたが、あくまでも萌え美少女化がメインの作品であり、ネタ枠でしかない。

*33 その手の創作では大概美形キャラとして扱われる「源義経」や「沖田総司」も、本物は(当時の目で見ても)美形ではなかったと言う逸話がある。一方、土方歳三は写真が残されており、現代人の目から見てもかなりのイケメンである。

*34 大抵「RTS向け」とか「MOBA向け」で売られているゲーミングマウスはサイドボタンの数が多く設けられているのが特徴。

*35 中にはコンバーターを使用してWiiのヌンチャクでモンゴリアンスタイルをしているプレイヤーも存在するが、ヌンチャクはボタンが通常のコントローラーよりもかなり少ないのでオススメは出来ない。

*36 左右に細かく移動しながら撃つやり方。『天才バカボン』のレレレのおじさんが由来。

*37 Xboxコントローラーが専用のチップ搭載による制限をかけている為。

*38 映像出力に関してはIPS液晶主流の中で低遅延を実現するゲーミングモニター機種が続々と増えているが、有機ELディスプレイは更に高価ながらその仕組み上遅延が起こりづらい。

*39 Pingと試合通信では通信方式の違いや、通信量に無線LANルーターが対応しきれないため。

*40 これを乱数発生器と呼ばれる計算式(関数)に入れることで乱数テーブルを発生させる。

*41 『ポケモン』を例にとれば、捕獲した日付によっては乱数産を疑われる可能性はあるが、改ざんはしていないので、データ上は正常な数値として認識される。

*42 なお、バグでのコピーやチートと違い、公式からの見解が出たことは無い。

*43 つまり、リセットして同じ行動をやり直しても常に同じ結果になる。

*44 前述の「円周率の各桁の数字」式なら、初期化する度に乱数を「3」からスタートさせる事が出来る。

*45 目押しのタイミングを計るための機械。

*46 Infinity Ward退社 ⇒ Respawn entertainment立ち上げ ⇒ 買収され現在はEA傘下デベロッパー。

*47 基本的には非正規社員がゲームマスターを担当している場合が多い(正社員なら態々プレイヤーから奪わなくても増殖出来るため)。

*48 プレイヤー視点でも、RMT業者を儲けさせるよりは運営を儲けさせたほうが開発費アップに(多少は)繋がると考えることができる。

*49 近年のE3直前におけるリークの常習化は、E3というイベント自体の衰退・終焉を招いたともされている。

*50 「リージョンフリー」と一口に言っても、大まかに言えば「機器側にリージョンチェックの機能が組込まれていないもの」と「ソフト側にリージョンチェックのプログラムが入っていないもの」に分かれている。この場合、どちらかを満たしていれば再生/使用は(基本的に)可能。ただし、例外として「機器側とソフト側のリージョンが一致しないと再生/使用できない」というのもある。

*51 北米地域版なら日本と同じNTSC規格なので問題はないが、欧州地域版の場合は大半がPAL規格なのでこの問題が生じる。

*52 組織の維持や低迷からの建て直しをする為に不必要な部分をそぎ落としたり整理するのが主目的だが、実際はそのいらない部分の多くは人件費であり人員削減による規模縮小が多いせいでこうなっている。

*53 PCEやDS以前の携帯機等、リセットボタンのみならず、後述の「ホーム画面」の概念でさえ搭載されてないゲーム機の場合、本体の電源を切らずにゲームのリセットを行うには特定の操作ボタンを同時に押さなければならない。

*54 さらに言えば、現在のゲーム機ではゲームのフリーズの危険性が高まると、OSがエラーを発生させてゲームを強制終了して即ホーム画面に戻るので、ゲームの重大なフリーズが起きない限り、本体の電源を落とさずに起動中のゲームの直接終了を確実に行える仕様になっているのである。

*55 これには独立したスタッフも含まれる。

*56 例として『ポケットモンスター』シリーズにおけるモンスターや『女神転生』シリーズの仲魔等がある。

*57 ただし、ポケモンの場合は個体差がある上保存数も限られているため、ボックス操作の「にがす」コマンドで任意に狭義の「離脱」させることができる。

*58 厳密には『機動戦士Zガンダム』作中にて、主人公サイドに立っていたクワトロ・バジーナ(シャアの変名)のことで、彼がクワトロ時期にサングラスを着用していたことに由来する。ちなみにシャアは「マスク」か「素顔」である。

*59 落ち着いて編成できる場合でも現行のパーティーに全く追いつけずに「あんた誰?」扱いされる場合も。

*60 これは一時離脱による一時的な持ち逃げでも問題になる。また既定の装備に変更されて再加入する場合、永久離脱と同じく持ち逃げされた装備が帰ってこない。

*61 よく、「HDリメイク」と「HDリマスター」は混同されやすいことも多く曖昧な定義付けをされる。とは言え、大抵は公式がちゃんと明言しているか否かで判断できる。

*62 他にも画面のフラッシュや点滅表現が現在では光過敏性発作を誘発する危険性から、表現自体が改変されるか大幅に抑制されることも含まれる。

*63 PS系の場合は無線LANを標準搭載したPSVからもプレイできた。

*64 非公認ゲーム・懸賞景品・没ゲー等の一般流通に乗らなかったタイトル、発売直後にメーカーによる回収措置があったタイトルに顕著である。

*65 ゲーム機の性能が向上したことにより、リアルな表現が可能になったことが影響している。それにより「ゲームと現実の区別が付かなくなる」等の懸念をする人がいるからである。

*66 15才以上対象と18才以上対象のギャップを無くす目的で2006年以降に新設されたレーティング。これにより従来の18才以上対象のタイトルはD(17才以上対象)かZ(18才以上のみ対象)のどちらかに変更された。

*67 電撃オンラインの2014年6月5日(木)付け『魔都紅色幽撃隊』インタビュー記事にて「金沢:余談ですけど、ブラジャーの取り扱い方についてCEROに説明したのを思い出しました。扱い方を間違えると、レーティングが上がっちゃうんですよ。だから、このブラジャーは装備はできますが、ヘルメット的な役割で…とか、決してグラフィックでは再現しないで想像して楽しむもので…とか、真面目に説明しましたよ(笑)。」との記載がある。

*68 幅広い世代をターゲットにしているタイトルの場合、対象年齢が高いと低年齢層には楽しめなくなる等のデメリットが起きてしまうため、レーティングには気を遣う。

*69 基準がまちまちだった旧レーティングでは、暴力シーン等を導入している全年齢対象ソフトも存在していた。

*70 本作の発売後にVCやアーカイブスで配信されたSFC版とPS版(表現も当時のまま)ではCERO:Bに引き上げられている。

*71 DS版(CERO:A)・PSP版(CERO:B)では残酷なシーン等が修正されているのに対し、『PCエンジン mini (CERO:D)』収録版は画面のフラッシュやごく一部のグラフィック、禁止ワードのみ修正されている。

*72 拉致監禁シーンが収録されているインターナショナル版以降はCERO:Bへ引き上げられている。

*73 『ASSASSIN'S CREED VALHALLA』に至ってはメーカーであるUBIジャパンが「表現の規制はCERO審査の為」という趣旨の発表を海外向けに行い、CEROがそれを否定する表明をした。

*74 後者は後述の「ソフ倫」や「映像倫」が担当している。また、CEROレーティングはコンテンツアイコン「セクシャル」のみでZ指定判定されることはないため、2006年のレーティング制度改正後は「セクシャル」のみで18歳以上対象にされていたタイトルは全てCERO:Dに引き下げられた。

*75 オリジナル版はCERO:Aのタイトルが移植・リメイク版ではCERO:Bに上昇しているケースがある。

*76 恋愛系のゲームなのに恋愛がなくセクシャルのみ等。また、格闘ゲームでは暴力がなくセクシャルのみのアイコンである場合がある。対戦格闘による暴力はお咎めなしなのだろうか?

*77 海外のESRB/PEGIの場合、レーティング・コンテンツアイコンの根拠についての詳細が公式サイトに掲載されているため、海外の方が信憑性が高い。

*78 ヨーロッパ圏ではナチス関連は法で規制されている。

*79 CEROは家庭用ゲームを想定しているレーティングなのでアーケードやPC(一部のゲームを除く)、スマートフォンのゲームは最初から対象外。

*80 ただし、ソニーのみ「IARC:18+」レーティングの販売を認めておらず、それに相当する表現のあるゲームをPSストアで販売するにはCEROレーティングを取得する必要がある。

*81 近年のXboxのゲームでは、同じゲームでもパッケージ版はCEROレーティングだがダウンロード版はIARCレーティングという場合もある。また、一部のダウンロード専売ゲームにはXboxストア独自のレーティングが表記されている。なお、パッケージ版がCERO:Zでもダウンロード版がIARC:18+であれば、クレジットカードが無くても購入が可能。

*82 特にポケモンの攻撃力に関しては威力計算でもレベルが絡むのでレベルの二乗分強くなる。

*83 最初の活動を行うとレベル2に必ず上がり、どんなにパラメータが減衰してもレベル1に下がることはない。

*84 そもそも元祖TRPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ(第2版)』のレベルキャップは36である。まぁ「12の倍数」と言う所が欧米人らしいと言うべきかなのかもしれないが。

*85 つまり「ファンタジー北島(魔法陣グルグル)」や『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』は不可能なルール。

*86 このため、滅茶苦茶強いボスのレベルが周りの雑魚と同じ、と言うパターンも多い。

*87 そのくせ上級装備の制作に初級アイテムを要求するMMOまで存在した。トレードを活性化したかったのかもしれないが、初心者が途切れなく現れる事が前提なのでサブ垢を作った方が早い。

*88 ユーザーの評価が低いか人気が無いタイトルは新品でも値崩れする場合がある。

*89 PS4/One/WiiUの頃からパッケージ/ダウンロード版ソフトを並行して販売するのが主流になった。

*90 任天堂側としては、廉価版を発売することは商品の価値を下げてしまうという懸念があるからだと思われる。数少ない例外は、1997年に発売された『スーパーマリオ64』の振動パック対応版と、2016年に発売された3DSの「ハッピープライスセレクション」である。

*91 9,980円(税込)で厳選されたSwitch用ソフトを2本引き換えられるチケット。ソフトを単体で購入するよりお得に手に入る。

*92 マイク機能が省かれているが、2P側パッドの方向ボタン下+Aかセレクトボタン同時押しでマイク機能を代用可能。

*93 従来より小型化されており、サテラビューには非対応。SFCの末期に発売されたため、出回りが少ない。

*94 立体視機能を省いた3DSの廉価モデル。2017年にはNew3DSの廉価モデルであるNew2DSLLが発売。

*95 携帯型に特化したSwitchの廉価モデルであり、TV出力非対応。

*96 2000年に発売された小型PS本体。対戦ケーブルには非対応。

*97 2004年以降に発売された薄型PS2ではHDD非対応。本体の形状が変更されているため、マルチタップは薄型専用のタイプしか使用できない。

*98 従来より薄型化されており、消費電力が低下している。性能は通常のPS4と同等。

*99 XSXと比較すると小型で性能が低いのとディスクドライブが省かれているので、XSXより低価格。

*100 PS5デジタルエディションとXSSではディスクドライブが省かれているため、パッケージソフトが使用不可能でダウンロード販売のソフトしか使用できない。また、1世代前の据置機であるOneにもディスクドライブを省いた廉価モデル「Xbox One S All Digital Edition」がある。2023年11月10日発売の新型PS5本体ではディスクドライブが着脱式に変更されているため、PS5デジタルエディションを購入した場合でも別売りの純正ディスクドライブを取り付けることが可能。

*101 ただし、一部のゲームでは、「人間の限界を超えた連射」を感知して不正扱いとするケースもあった。

*102 NESの場合はPAL仕様だとfpsの関係上25連射が最大となる。

*103 STG以外では連打することが少なかったため。流石に『ハイパーオリンピック』等で連射装置を使ったらゲームが成立しない。

*104 On Onだと押しっぱなし判定になる。

*105 ショットタイミングによりキャプチャーした中ボスの攻撃が出たり出なかったりするため。中ボスが敵を倒すと0点の為、出さない方が使われる。

*106 後継作品では、コマンド入力でソフト連射速度を切替可能になった

*107 ただ同社の虫姫さまは「フルオートボタンを押しつつセミオートボタンをシンクロ連で12連射すると何故かショットの攻撃力が上がる」という物があった、おそらくバグだが。

*108 PS5以降は日本でも×が決定ボタンとなり、世界で決定ボタンの配置が統一された。

*109 これは日本同様に2バイト文字コードを使っている国や地域も含まれる。

*110 例えば、起動ドライブC:を起動ドライブA:に変更させたり、MO(光磁気ディスク)からの起動に対応させる等。

*111 PS5に至っては独自に開発されたSSDが搭載されている。内蔵ストレージの容量が不足した場合、市販のM.2 SSDを取り付けることにより拡張可能。ロード時間は内蔵SSDとほぼ同じ。

*112 本来は「Pre-Rolled Character:能力値決定済キャラクター(古いTRPGでは能力値をダイスロールで決めていたため)」だったが、能力値のみならず性格等も設定されるようになり、「Roll」から「Role」となった。

*113 SNKには、ロイヤル電子という賭博ゲーム用の裏名義があった。

*114 競売でも引き取り手が出ず、事業を引き継いだプレイモア(2016年にSNKに改名)でも扱っていない。

*115 基本、この手の契約はNDA(機密保持契約)を交わすのが通例。

*116 それまでのゲーム機は1台のゲーム機に内蔵されたゲームしか遊べなかった。

*117 ただし、現在のPCゲーム(エロゲーは除く)はパッケージ版がほとんど発売されず、DL配信が主となったため各配信プラットフォームにおけるロイヤリティがパブリッシャーやデベロッパーに課せられている。

*118 日本語では「R」と「L」の聞き分けが難しく、どちらもカタカナ表記では「ロイヤルティ」になってしまうため、こうした区別が用いられる。

*119 こちらも「ロイヤリティ」と書かれることもあるため文脈で判断しよう。

*120 いわゆるエミュ基板などの不法機を稼働したりすると回線停止等のペナルティが課されたりもする。これによる稼働停止も違約金の対象となっている。

*121 これに関しては「お蔵入りすると開発費用と筐体がもったいないので強行発売して少しでも元を取り返す」という側面もあるが。

*122 人身事故の演出が不適切とされて修正された『スリルドライブ』等がある。

*123 固定機能シェーダーを採用したゲームハードは2011年に発売された3DSが最後(厳密には「コンフィギュラブルシェーダー」と言う、特殊な固定機能シェーダーを採用している)である。

*124 ただし、フロッピーディスクの"切り欠き"で一応、書き込み不可に設定されてはいた。

*125 一例として、『ファイナルファンタジーシリーズ』の本編作品では『X』以降、ワールドマップを廃止している。

*126 PSハードは任天堂ハードと比べて対象年齢が高めのソフトが多い傾向がある。