「青い鳥 ~L'Oiseau Bleu~」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
青い鳥 ~L'Oiseau Bleu~」を以下のとおり復元します。
*青い鳥 ~L'Oiseau Bleu~
【あおいとり ろわぞ ぶるー】
|ジャンル|純情青春アドベンチャー(モドキ)|&amazon(B003VQFWDK)|
|対応機種|Windows 95~2000/NT|~|
|メディア|CD-ROM|~|
|発売・開発元|ぱんだはうす|~|
|発売日|2001年1月26日|~|
|定価|8,800円(税別)|~|
|レーティング|ソフ倫:&color(crimson){''18歳未満禁止''}|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''怪作''|~|
|ポイント|摩訶不思議な夢の世界&br世界観にハマれるかどうかが肝心|~|

#center{&big{''日常、でもファンタジー&br平凡、だけどアナーキー''}}
----
#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br;&size(20){''18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}}
----

**概要
-元は別のブランドだった「Cat's Pro」と「Melody」を統合した「有限会社ぱんだはうす」の処女作。
-公式ホームページやパッケージなどから、変なゲームと予想されていた。
 『ゲームのコンセプト』
 ラブ&ピース 
 いつだってのーてんき 
 ノリ 
 テキトーにやってもとりあえずクリア可能  
 とまあ、ここまでは毎度おなじみ  
 狂気 
 つーか楽しい分裂病の世界、 
 つーか夢の世界、 
 つーかシュールな断片、を、ちりばめて 
 キラキラ輝く七色のガラス玉、みたいな 
 (2000年8月30日の開発日誌より)
-出来上がったのはやはり変なゲームであった。

**特徴
-モーリス・メーテルリンク作の童話劇『青い鳥』を意識したと思われる演出が多々ある。
-2択で展開が変わるアドベンチャーなのだが、内容や構成が特殊。
-パロディネタが多め。登場人物の名前もすべてパロディである。

**変なシナリオと変な選択肢
-L'Oiseau Bleu~序章
--名前の入力からスタート。デフォルトだと「河合コマスケ」になる。
---デフォネームでも適当な名前を入力しても「もうチョイましな名前でも良かったんちゃうん?」と言われる。
--コマスケは仕事を放り出して逃亡中。神社に住み着き、適当にぶらついているとヒロインたちと出会う。
--ヒロイン達は全員、矢継早に「わたしの血液型はなーんだ」「わたしと姉さんどっちが美人?」などと質問してくるので答えていく。
---質問の答えは「A型」「新潟」など片方がふざけたものだったりする。
--2人の男とも出会う。いきなり「俺らと一緒にバンドやらねーか?」と誘われて承諾する。
--最後には「はい、オープニング、どうぞ」の台詞の後、オープニングが流れる。
--ここまでプレイ時間にして20分程度。かなり駆け足で強引だが、このノリが『青い鳥』である。

-前半分岐点
--全部で30ある短いイベントを巡っていく。
--すべてのイベントには2択選択肢があり、選択に応じて次のイベントが決定する((始めのイベントは「序章」の選択肢が影響しているが実質ランダムと言ってよい。))。
--イベントは以下のようにバカなものが多く、ほとんどの選択肢に深い意味はない。
 『熱いからどうしようか?』「まったりする」「脱力する」
 『ムラムラしたがどうする?』「開放する(→→大K)」「抑圧する(キャンセル)」
 『本屋で何を読む?』「月刊忍び」「月刊筑前煮」
--同じイベントに2回遭遇するとイチロー(序章でバンドに誘った男)が登場。
---「旅に出ることにしたので、部屋を使ってよい」と言われ、コマスケは部屋に住む。
--このイベントが終わると、全体テキストのうちどれだけを踏破したかがグラフで表示される。ここで前半分岐点が終了。

-インターミッション
--ここで状況が一変。舞台が病院になり、主人公は不治の病を宣告される。
--主人公は旅に出ることを決意して、病院を抜け出す。

-既視感
--学校で寝ているところをヒロインに起こされ、「病院での出来事は夢ではないか?」とヒロインに言われる。
--ヒロイン1人ずつに「一緒に帰ろうか」と誘われるので、一緒に変える相手を決める。
---2人連続で断ると車に轢かれて、章冒頭の起こされるところから再び始まる。
---要は一緒に帰るヒロインを決めないとループする。
--一緒に帰るヒロインを決めると後半が始まる。

-夢の冒険
--前半チャートのように2択を選び続ける。
--「既視感」で一緒に帰ったとのHシーンを見るとエンディングを迎えて終了。
--本作で一番カオスな章。脈略のないイベントが立て続けに起き、以下のように主人公の立場もコロコロ変わる。
--なお主人公が死んだりもするが、次のイベントでは何事もなかったかのように生き返っている。
 カメを助けて竜宮城に連れて行かれるが酸欠で死ぬ
 葬式で自分が死んだことを受けとめる
 死刑囚として最後の食事をする
 宇宙人に地球を侵略されたった2人の生き残りになる

-エンディング
--公園で目覚めた主人公は、これまでの出来事が夢であったと悟る。
--しかし大人になったヒロインに話しかけられて、ただの夢ではなかったことに気付く。
--そして全ヒロイン共通で以下のテキストが流れてED曲が流れる。
 桜の花の満開の下で僕らは出逢った。
 出逢い? それとも再開?
 現実? それとも夢?
 そんなことはどーでもよくて。
 今、ここで出逢えたことがラッキー!
 始まる………
 俺たちふたりはこれから始まるんだ。

**評価点
-本作のノリが合う人にはたまらない、唯一無二のゲームになりえる。
--オリジナリティ溢れるADV
---意味不明なイベントが立て続けに起きる、どうでも良さげな選択肢がほとんどを占めるなど他のADVには見られない構成。
--カオスな世界観
---「月刊筑前煮」が売られている。キャラの名前が大手塾のパロディなどバカゲー的な要素が強い。
---後半はコマスケが死刑囚になったり神になったり、魚になったりと特にカオス。

-世界観に合ったOPとED
--明るいOP「踊ってスカイ、余裕でブルー」は本作の内容とマッチしている。
--しっとりとしたED「あおいとり」はEDの余韻を感じるのに相応しい。

**問題点
-全体的に人を選ぶ
--変な点が多いゲームの為、受け入れられない人もいる。
--そのため人によっては「訳の分からない駄作」にもなりえる。

-バックログがない
--読み返したい部分があっても諦めるしかない。

-一部のイベントを見るのが困難。
--2回同じ選択肢を選んでもインターバルに移行せず、専用のイベントが始まる選択肢が5箇所ある。
--そもそも2回選べる選択肢があることに気付くことが難しい。
--また普通の選択肢は2回選んだ時点でインターバルに移行する。
---普通の選択肢で重複しないように特別な選択肢に2回たどり着くのは困難。
--なお、専用イベントの内容自体は普通の会話である。
---何が問題かというと、専用イベントも踏破率に含まれるため100%にするにはこれらのイベントを見なければならないことである。

**総評
制作者の狙い通り、他にはない雰囲気を持っている作品。~
テキトーなノリの展開やキャラの掛け合い、独特の世界観に馴染めるかどうかで、本作の評価は大きく変わるだろう。~
とはいえ、変なゲームとして宣伝されていたので購入者からはそれなりに好評。少なくとも「騙された」という声は聞かない。~
現在なら安価で手に入るので、変なゲームに手を出したいという人にお勧めしたい。

//検索用 PANDA HOUSE

復元してよろしいですか?