タキシード仮面

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タキシード仮面 - (2016/08/06 (土) 15:19:13) の編集履歴(バックアップ)






 『私はタキシード仮面。
泣いているばかりでは何も解決しないぞ、
セーラームーン』 

 年齢:17〜20歳(原作) 旧アニメ版は年齢不明、実写版はスペシャルで21歳
 身長:180cm
 誕生日:8月3日
 星座:獅子座
 血液型:A型
 好きな色:黒
 好きな食べ物:チョコレート
 苦手な食べ物:グリンピース(旧アニメ版ではピーマン)
 得意な教科:物理
 苦手な教科:なし
 趣味:読書
 特技:陸上
 苦手な物:うさぎの泣き落とし
 将来の夢:医者



武内直子の少女漫画『美少女戦士セーラームーン』の登場人物。
担当声優は、旧アニメ版(無印~『セーラースターズ』)ではヤムチャアムロ・レイの古谷徹氏、
2014年からの新シリーズ『Crystal』では、遠野志貴/七夜志貴でおなじみの野島健児氏、
実写版では『仮面ライダー響鬼』でイブキを演じた渋江譲二氏。
この他、ミュージカルでは『仮面ライダー剣』で橘朔也を演じた天野浩成氏が演じたこともある。

メディアごとに設定の違いが多い『セーラームーン』でも特に、原作(に準拠した『Crystal』)と旧アニメ版・実写版でかなり設定が異なるが、共通しているのは以下の通り。

その正体は地場衛(ちば まもる)という青年。
幼少期に交通事故で両親を亡くし(このためいずれのメディアでも高級マンションで一人暮らしをしている)、自らも記憶喪失になってしまうが、
「幻の銀水晶を、お願い…」と語りかけてくる女性の夢を見るようになり、それを受けて(本人曰く「気が付けば夢遊病者のように」)タキシードにマントと仮面の服装をして、
「幻の銀水晶」を探し求める怪盗のような行動をとり始めた。
その中で主人公であるセーラームーン/月野うさぎと出会い、自分が太古に存在した地球の王国「ゴールデン・キングダム」の王子プリンス・エンディミオンが転生した姿で、うさぎの前世であるプリンセス・セレニティ(衛に語りかけてきた夢の女性)と恋仲だったことが判明する。
銀水晶の騒動の後は、うさぎと恋人関係から結婚に至り、30世紀の未来ではクリスタルトーキョーの統治者キング・エンディミオンとなる。
その時代ではネオ・クイーンセレニティ(未来のうさぎ)の夫で、セーラーちびムーン/ちびうさの父親ともなっている。

成績優秀で、スポーツも万能、ルックスも良いため男女問わずモテる。
うさぎのみでなく、前世ではクインベリルセーラープルートから想いを寄せられており、現代でもちびうさをはじめうさぎ以外の男女からモテる。
初期は嫌味を言ったり意地が悪い性格だったが、うさぎと恋仲になって以降は温厚な性格にだんだん変化していき、ちびうさ登場以降は彼女に父親としての包容力を見せる場面も多い。

戦闘時の服装は、彼の名前の由来でもあるタキシード(厳密には違うのだが、この辺は後述)と白い仮面。
仮面もメディアごとにデザインが細かく異なり、原作と『Crystal』と実写では眼が見えるデザインだが、旧アニメでは眼が隠れるようにデザインされている(時々眼が透けて見えるシーンがある)。
実写版では青い縁取りがされ、眉間に青い宝石が入っていて、どこぞの仮面の忍者っぽい。
他に彼のトレードマークと言えるのはシルクハットとマント、バラであるが、シルクハットは原作および『Crystal』の2期以降は被っていないことが多い。
なおこの衣装、序盤では普通に着替えていただけだったのだが、後にセーラー戦士のように「変身」するようになっている。

戦闘ではセーラー戦士のサポート役であることが多く、彼が介入したことでセーラー戦士が逆転の手がかりをつかんだり窮地を脱することが多い。
あくまで主役はセーラームーンであるため、セーラームーンを立てるために彼が戦闘で敵を撃破するわけにはいかないなど、彼の強さを表現するにはかなりの制限がある。
とはいえ、美少女戦士のピンチに年上の格好いいお兄さんが駆けつけて助けてくれるという描写が、全国の読者や視聴者の憧れの的となったのは間違いない。
リアルタイム世代で「彼が初恋の相手」という方も多いのではないだろうか。

なんだかんだで外せない存在であるため、タキシード仮面を特集したガシャポンが発売された他、
バンダイのアクションフィギュア「S.H.Figuarts」シリーズでも男性キャラで唯一ラインアップされている。
…あ、にせセーラームーンも変装していたのは男性だっけ。

以下、メディアごとの違いと扱いについて分けて解説する。

+ 旧アニメ版の設定や作中の扱い
KO大学所属の大学生(年齢不明)として初登場、後にハーバード大学へ留学。
初期のうさぎが中学生だということを考えると、年齢差が色々きわどい。
セーラームーンたちからは「タキシード仮面さま」と「様」付で呼ばれる

登場時には専用の優雅なBGMが用意されており、非常に耳に残りやすい。
セーラームーンの「月に代わって~」のような決まった口上を持たず、登場時にはややキザな言動で啖呵を切ったりする。
東映特撮のヒーローよろしく、「○○な者は、このタキシード仮面が許さん!」という口上が多め。

戦闘では上述した通りサポート役が基本だが、特に用いるのはバラの花。
これを投げることで敵を攻撃したり、敵の攻撃を受け止めたり、アイテムを弾き飛ばしてセーラームーンに渡したりと万能アイテムである。
というか鋼鉄製の巨大なハサミをバラで切断したことさえあり、「バラが本体」とか言われることも。
他に戦闘で使うのは、伸縮自在のステッキ。これによる突きがメイン攻撃。

+ だが……
ニコニコ動画などでは「変態仮面」「初恋ブレイカー」など、散々なあだ名を頂戴している。

前述したとおり、サポート役・チャンスメイカーとしては活躍するものの、固有の必殺技を有しないため敵を倒せないのが大問題で、
むしろ反撃を食らって大ダメージを受ける描写がそれなりにあることや、中には適当なエール送っただけで帰る回もあることから
ファンからは「役立たず」の烙印を押されてしまうことが多いのである。
能力面は、映像では凄い距離や高さをジャンプしているなど間違いなく常人よりはるかに上であるのだが……。
中には誘拐されたり、洗脳されて敵に回るエピソードや、ガチで死んでしまったことさえ何度かあることなどから、
「セーラームーンシリーズの真のヒロインはタキシード仮面」とか言う人もいたり。
少女バトル漫画で男性が役に立たないということはしばしばあるが、彼はその典型、と言うかそのパターンの代表格と言えるだろう。

だが、彼の散々なあだ名は単純に「役に立たない」とかいうレベルの話ではない。
言動の数々が変態的で危ないのである。

 『赤ちゃんは可愛い。とりわけ、ほっぺにチューしたときの笑顔はたまらん』

中にはセーラームーンに対して「また太ったな」と言いはなったり(直後に非を認めて訂正している)、
ドラマCDでは脳内で他のセーラー戦士たちを嫁や愛人にしているなど、セクハラ寸前の言動まで。
時代がおおらかだったというのもあるだろうが、スタッフによる悪乗りオリジナル展開と担当声優古谷氏のアドリブにより、数々の迷言を生み出したのがアニメ版の彼である。
その迷言をもってして初恋の思い出を壊されたという人々の阿鼻叫喚の声が為したもの、それが「初恋ブレイカー」の称号なのである。

ただ、こうした扱いはあくまで大きな視聴者のネタであり、「変態仮面」「初恋ブレイカー」呼びを嫌う人もいるので、扱いには注意しよう。
+ 月影の騎士
アラビア風の衣装にターバンとマントを着て、口元を隠した謎の男。
タキシード仮面が登場しない旧アニメ版第2期(魔界樹編)の序盤に登場したキャラで、原作には登場しない。
タキシード仮面と同じ声を持ち、白いバラを扱う。彼のようなややキザな啖呵を切って登場してサポート、
去り際には五七五で一句読んだ後アデュー」のセリフと共に去っていく。

その正体は、記憶を失いタキシード仮面に変身出来なくなった衛の「うさぎを守りたい」と思う潜在意識が、分身となって行動したもの。
魔界樹との戦いの中で衛と融合し、消滅している。


+ 原作および『Crystal』のタキシード仮面
基本的な事項はアニメ版と同じだが、こちらは登場当初は私立元麻布高校所属の高校生(後に大学進学)。
セーラームーンたちからは「タキシード仮面」と呼び捨てがデフォ。

旧アニメ版と大きく違うのは、戦闘でバラを用いないことと、彼自身が特殊能力を複数有していること。
1期でこそ、力が覚醒していなかったために一般人レベルの身体能力しか有していなかった(不意打ち気味に四天王を殴り飛ばしたりしているが)が、
前世の記憶が覚醒した1期終盤と未来の自分のサポートが加わった2期以降は、徐々に強化。
エンディミオンの力である透視やサイコメトリー能力、ヒーリング、肉体をリンクさせて自らを生命維持装置にするなど
数々の超能力を有するようになり、3期では生身で空を飛んでいるなど、能力面は明らかに一般人のレベルから外れている。
何よりも大きいのは、単体での必殺技『タキシード・ラ・スモーキングボンバー』を体得していること。
これにより撃破した敵もいくつかおり、攻撃力面でもセーラー戦士と並ぶ強さとなっている。
というか、下手をするとセーラー戦士より強い。
2期においてはセーラーヴィーナス除く戦士が次々と必殺技を通用させることすらできずに誘拐されていく中、
タキシード仮面とヴィーナスは中盤の主戦力として敵を撃破していた、と言えばどれほどのものかわかるだろう。
(未来世界では「幻の銀水晶」の力が封印され、セーラームーンは必殺技を使えなかった)
まあ、第3期以降はパワーインフレに徐々について行けなくなって、戦闘での活躍は減ってしまうのだが。

旧アニメ版の印象が強すぎるためか、ニコニコ動画で『Crystal』が配信開始した当初は「変態仮面」のコメントも絶えなかったが
暴走気味の言動を繰り広げる旧アニメ版と違い、こちらの衛は比較的まともな言動の常識人である。
……まあ実際、第1期の序盤時点では特に必要もないのにタキシード姿に変装しているコスプレ一般人でしかないわけだし、
うさぎのハンカチのにおいを嗅ぐ、うさぎとちびうさを平然と自分のマンションに泊めている、
必殺技のネーミングセンスなど、色々と怪しい部分がないわけではないのだが。

+ 服装について
割と有名な話だが、彼の代名詞であるにも拘わらず、彼が着ているものは厳密に言うと「タキシード」ではない。

というのも、「タキシード」は本来喫煙服のデザインを取り入れた夜間の礼装であるのだが
(原作における必殺技『タキシード・ラ・スモーキングボンバー』の名前はこれに由来している)
ここで着用するネクタイは黒の蝶ネクタイと決まっているのである。だが彼が着用しているものは白の蝶ネクタイ。
内側に着るベストも本来は上着と同種の黒であるべきだが、彼が着ているのは白。

ではこの着こなし方は何なのかと言うと、ホワイトタイである彼は「燕尾服」にあたるものである。
しかしながら彼が着るジャケットは後ろのすそが短いもので、燕尾服を簡略化した「メスジャケット」と呼ばれるもの。
そして燕尾服なら必要なサスペンダーが見当たらない。
謎だらけの着こなしだが、一番近いのは「メスドレス」だろうか(ブラックタイが原則だが、ホワイトタイの例もある)。

…と、ここまでは原作と旧アニメ版を中心に話したが、『Crystal』では後ろのすそが長いものにデザインされており、
名実ともに彼が着ているのは「燕尾服」ということになった…結局タキシードではないのだが。
イブニング仮面にでも改名したらどうなのか



MUGENにおけるタキシード仮面

彼を操作できるゲームが存在しないなどの事情もあってか、個別キャラクターが長らく存在しなかった。
動画で有名なのはサクラカ氏のセーラームーンが呼び出すストライカーとしての登場だろう。
バラを投げるときに「フィン・ファンネル!」とか叫んでいたのはご愛嬌。

そんな中、way-oh氏による手描きのものが2016年7月に公開された。
ボイスは野島氏で、タキシード・ラ・スモーキングボンバーが使えるなど『Crystal』に準拠しているが、バラを投げる技もある。

同氏製作のセーラーマーキュリーとシステム面では同一に作られており、緊急回避動作と小ジャンプが使える。
ゲージは3本で、ゲージを使うのは攻撃ヒット時のキャンセルで使う緊急回避とガードキャンセル回避(いずれも1ゲージ)、超必殺技(3ゲージ)だけとシンプル。
オーソドックスなタメキャラということだが、タメ時間が短いのでバラを投げて弾幕を張るのが強く、ステッキがあるので通常技リーチが長い。
防御力も高めに設定されている。
一方、足払い以外の下段技がなく、下方向に強いジャンプ攻撃や中段技がないことで、崩しには乏しい。
AIは搭載されていない。

 『運転手は私だ』 

出場大会