ダーゴン


「我ら、三千万年の時を経て再び相まみえた…いざ尋常に…勝負!!」

特撮作品『ウルトラマントリガー』に登場するメインの敵役「闇の三巨人」の一人。別名「剛力闘士」。
担当声優は真木駿一氏。初代デュナミストの方は「真木舜一」
ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』に登場した「剛力戦士ダーラム」のリメイクキャラだが、
『ティガ』はクトゥルフ神話リスペクト要素が多かった事から、
名前に関しては「大いなるクトゥルフ」の眷属「ダゴン」も入っているのでは?と一部の視聴者からは噂されている*1

3000万年前にエタニティコアを入手してそのエネルギーを用いて人間達を消し去り宇宙を闇の一族だけの世界に作り変えようとしたが、
裏切ったトリガーにカルミラ、ヒュドラムと共に石化される形で封印されてしまい、
現代で封印が解かれて蘇ったことで、再度エタニティコアを手中に収めるべく活動を開始した。

粗暴かつ好戦的な戦闘狂であり、トリガーを「我が好敵手」と呼び戦いを望んでいる。
トリガーを誘き寄せる為なら街1つ吹き飛ばすなど手段を選ばない戦い好きだが、
一方で戦いに対する姿勢は真摯であり、卑怯な戦い方を嫌う正々堂々とした武人肌気質も併せ持つ。
他のメンバーがトリガーが絡むと途端に冷静さを失うカルミラや、怒り狂うと何をしでかすか分からないヒュドラムなため、
もっぱらダーゴンが抑え役として立ち回る描写が目立ち、結果的に三巨人の中で最も常識的な立ち位置にいる。
初登場時はギマイラとの戦いで消耗したトリガーに襲い掛かるという弱みにつけ込むような形で戦いを挑んだが、
これは単純に一刻も早くトリガーと戦いたかったダーゴンがたまたまこのタイミングで現れただけで、疲労した所を追い打ちするつもりは無かった模様。
また、前述の通り卑怯な手段は嫌っているが、トリガーがエタニティ化した際はその危険性を理解し、
信念に反する一対多数の戦いに転じるなど、少なくとも有事においては他の二名よりは柔軟に行動できる。

戦闘では基本的に三巨人の中で最も優れたフィジカルを武器にした肉弾戦を用いて戦い、
そのパワーはトリガーのパワータイプと互角に戦えるほど強力。
地面を叩き地を這う火柱を相手にぶつける「ファイアビートクラッシャー」が必殺技。
加えて、上記の武人気質故にこの手の戦闘狂キャラには珍しく、
弱者と見下していた相手であろうと、自分とは違う強さを持っている事を目の前で証明すれば、
その力を認めて素直に称賛する冷静さも持っている。
劇中でも、当初こそユザレの末裔とだけ見なして覚醒を促す目的で狙っていたユナに対しても、
自分達よりも遥かに格上の相手であると知りながら毅然とダーゴンに立ち向かい、
不意打ち気味のビンタと共に「人間は…貴方達なんかに負けない!絶対に!」と啖呵を切られて以降は、
「エタニティコア入手の道具」という認識以上に彼女個人に関心を抱くようになる。
さらにザラガス出現の際に「何故逃げない?弱き者が何故抗う?」と問うたダーゴンに、
「力の強さは関係無い!」と断言しながら公然と立ち向かうアキトの姿を見て、
単体では力が弱くても「誰かを守りたいという強き心」を武器にする人間が、
自分達闇の一族にはない力を持っている侮れない存在と認めるなど、カルミラやヒュドラムとは対照的に、
敵の中で人間の強さを最も正しく理解・認識するようになっていった。

+ ネタバレ注意
紆余曲折を経てユザレの完全覚醒に成功してエタニティコア奪取の目途は立ったが、
一方でトリガーがグリッターに覚醒した一件をきっかけにカルミラがマナカケンゴへの復讐ばかり優先し始め、
三巨人同士の関係に徐々に歪みが生じ始める。
絆を強める人間達とは間反対の方向に向かっている自分達の現状を嘆きながらも何とか纏めようとするダーゴンだったが、
キリエル人の精神干渉をきっかけについに亀裂は決定的なものとなり、カルミラに愛想をつかしたヒュドラムが抜け駆けに走り、
返り討ちにあった挙句、弱ったところをカルミラに殺され力を奪われてしまう出来事に発展する。
いくらヒュドラムの自業自得の面もあるとはいえ、当初の目的を忘れて仲間を平然と手にかけたカルミラを前についにダーゴンも彼女を見限るが、
カルミラにの闇の呪術によって注入されたことで意志を奪われて狂戦士へと変貌させられてしまう。
カルミラの傀儡とかしたまま町中に送り込まれ無差別に暴れ、アキトの呼びかけにも応じずトリガーを圧倒するが、
ファイアビートクラッシャーの余波で吹っ飛ばされたユナを見るとどうにか正気を取り戻す。
その後の話し合いでダーゴンが人間の強さに惹かれていることを知ったケンゴ達は彼を仲間に誘い、
ダーゴンは散々敵対した自分にまで手を差し伸べる懐の深さに感服するも、その前に今までのケジメを付けなければならないと、
3000万年前からの好敵手であるトリガー=ケンゴに決闘を申し込む。

しかし決闘の最中、カルミラは両者を嘲笑うかのようにダーゴンの体内に残留していた闇に干渉して再び彼を洗脳下に置こうとする。
最後の願いを踏みにじられた怒りと、平気で同胞を駒とする程に落ちぶれたかつての仲間への絶望で、
嘆きの声を上げながらダーゴンは再び狂戦士と化してしまった。
トリガーは何とか止めようとするがカルミラの妨害により難航し、
あわやユナが襲われかけるが、彼女の言葉に一時的に正気付いたダーゴンは何とか強靭な意思でカルミラの支配に抵抗し、
懸命に自らの体を抑え込みながら最後の一線を越える前に自分を倒すよう懇願。
トリガーがカルミラの相手で手一杯の中、その思いを汲んだアキトが彼の最後の願いをかなえるべく、
厳重に保管されていたウルトラマンリブットのガッツハイパーキーによりナースデッセイ号の切り札「マキシマギャラクシウム」を発動させる。
自らの死と引き換えにカルミラの呪縛から解放されたダーゴンは、自分を救済したアキトへの感謝の言葉を叫びながら絶命した。
しかしそれが彼への救済だとは分かっていても、アキトは酷く後味の悪い表情でかつての敵だったはずのダーゴンの死を悼んだ。

しかし、カルミラはなおも死による安息を踏みにじるかのようにダーゴンの力を吸収し、
さらに彼を暴走させて生んだ機を逃さずユナを拉致。
三巨人の闇の力を身に一極化させたカルミラは、ユナを介して干渉したエタニティコアの力により闇の大邪神と化す事となった。
そして、最終回では大邪神となったカルミラの手によってダーゴンの複製が生み出されアキト達に襲いかかるが、
生前の彼の魂は無く単なるカルミラの操り人形と化しており、最終的にはエタニティコアの光によって消滅した。

なお、当初のプロットでは闇の巨人の変身者はユナ、アキト、イグニスの予定だったが、
トリガーを中心とする方針のために没になった。
ダーゴンとアキトの敵対陣営にありながら最終的に絆を結ぶ展開はその名残らしい。

そして、『デッカー』では復活したカルミラがダーゴンの闇の力を手にしており、彼も復活出来る可能性が示唆されている。
願わくば改心したカルミラと共に正しき道を歩んで欲しい物である…。
ヒュドラム?アイツはカルミラ(の声の人)が「ちゃんと再教育する」って言ってるし…。公式設定じゃないけど


MUGENにおけるダーゴン

zektard氏の製作したキャラが公開中。
主に近接戦をメインにして戦う性能をしているが、「ファイアビートクラッシャー」のような広範囲技もある。
超必殺技はユナ・アキトと共に攻撃する「マイフレンズ」。
AIは未搭載だが、IX氏による外部AIが公開されている。


「マイフレェェェェェェェェンド!!!」

出場大会

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*1
ダゴンの外見は半魚人のはずなので、外見の方にダゴン要素は全く採り入れられていない。
というか、続編の『ウルトラマンデッカー』で実際に「半魚の神ダゴン」の存在が言及されたが全く関係無かったようだ
ちなみに古代メソポタミアで信仰された元々のダゴン神は大地の神様だったが「ヘブライ語の魚(ダグ)と似てるから魚の神様だな!」
という誤解から半魚人にされたんだとか。雑解釈で存在を歪められるのは神様あるあるである…


最終更新:2024年08月01日 17:39