「おなかすいた!」
同作の黒幕である「お父様」こと「フラスコの中の小人」が
自身の感情を切り離して創り出した ホムンクルスの一体で、
「グラトニー(
Gluttony)」の名が示す通り「暴食」の感情から6番目に作り出された。
見た目は小柄かつ肥満体の男性で、食欲の感情を司るホムンクルス故に
決して満たされることの無い無尽蔵な食欲の持ち主。
常に空腹を訴えあらゆるものを材質・容量関係なく食べる能力を有している。
口癖は「食べていい?」で、見境なく何でも口にしたがり、特に若い女の子が好物らしい。
他のホムンクルスと比較して精神年齢が幼く判断能力も拙いため、特に
ラストと行動する事が多く、
グラトニーもラストの事を慕っていた。
更にグラトニー自身は特に悪意を持って敵対者と戦っている訳でもなく、ある意味では無邪気で素直な性格の持ち主でもある。
ホムンクルスに共通する賢者の石のストックが尽きない限り不死身の再生能力を持つ他、
コンテナ程度なら破壊してしまう程の腕力に、高いジャンプ力や弾丸のように突進する機動性も併せ持つ
動けるデブ。
また、非常に嗅覚が優れており、かすかな臭いも敏感に察知できる。
そして上記の通り固有能力としてなんでも食べる能力を有しているのだが、
実は他のホムンクルスとは製作コンセプトが異なり、その正体は「お父様」が作り損ねた真理の扉の「失敗作」で、
上記の能力はフラスコの中の小人の暴食の感情の化身という理由だけではなく、いわば「疑似・真理の扉」であるが故のものでもある。
真の姿は胴体の真ん中が左右に裂けて内部には心理の扉のような目玉が浮かんでいる非常にグロテスクな姿で、
この状態では胴体の裂け目から肋骨を伸ばしてその範囲にあるものを生物無生物問わず全て丸呑みにしてしまう。
丸呑みにされると、通常の世界とも真理の間とも異なる、無尽蔵に広がる異次元空間に閉じ込められてしまい、
グラトニー本人さえ自分の意志で吐き出すことはできず、無差別広範囲で呑み込む故に加減を間違えれば
仲間が範囲にいても巻き添えにしかねない
(というか実際に作中でやらかしている)。
この現象は「呑む」と形容され、普段の「食べる」は別物であると語られている。
異次元空間に一度呑まれると通常の方法では出られなくなってしまうのだが、一度呑み込まれたエドワードは同じく呑まれた
エンヴィーの賢者の石を通行料に、
(本物の)真理の扉を開けるに等しい、生きた人間の人体錬成を行い真理の間を経由するという手段で脱出した。
その他、明確な弱点としては上記の通り知性が低く主体的に物事を考えるのは不得意な点が挙げられ、
劇中では単独行動する事は無く、ラストやエンヴィーに指示を受けて行動することが多かった。
逆に、前述の性格もあってかグラトニーが仲間からの指示に背いたり反抗するという事もほぼ無く、
満たされない食欲を抱えていても、殆どの場合「相手を食べて良いかどうか」の確認は取っていたりする。
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暴食の報い(ネタバレ注意) |
考え無しの猪突猛進な戦い方が災いして本拠地で傷の男との戦いで賢者の石の再生力を使い果たし回復不能に陥り、
「お父様」に一旦石に戻された上で修復を受けることになり、中盤で一時的に戦線を離脱する。
その後、 グリードと違って記憶は保持されたまま復活して活動を再開。
終盤、「約束の日」を前に行動するエドワード達を抑えるため、アルフォンスの身体を操ったプライドと共にエドワード達に襲いかかるが、
機械鎧を装着し戦線復帰したランファンなど気の流れを読むシン国人達の協力もあり、
突貫で修復されていたのが災いしたのかまたしても賢者の石を大量かつ急速に消耗してしまい再生力が鈍ってしまう。
結果、またグラトニーを修復しようとすると時間がかかりすぎるため、
先の戦いでグラトニーほどではないにせよ大幅に消耗していたプライドは、
自分が手っ取り早く賢者の石を補充するのに好都合なのと能力を取り込み自らを強化する方が得策という判断から、
グラトニーを吸収することを選択。
暴食の感情の化身でありながら、最期は自分が散々食ってきた犠牲者達の如く怯え、
既に死んだラストに助けを求めながらプライドに食われるという皮肉な末路を迎えた。
「いやだ……食べないで……いたいよぉ……」
「たすけて……ラスト……」
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MUGENにおけるグラトニー
Rogue CD氏による、『
JUS』風
ドットを用いた
MUGEN1.0以降専用の
ちびキャラが公開中。
インファイト主体のキャラで、見た目に反して原作通り機動力は高めであり発生の早い突進技が優秀。
超必殺技では真の姿となり敵を吸引して攻撃する。
AIもデフォルトで搭載されている。
「知らない奴のにおいは…食べていいよね」
出場大会
最終更新:2025年01月18日 23:52