「シュー…」
人間と同じくらいの高さ(内部的には高さ1.8ブロックとして計算されているので、180cm)を持ち、
緑色の一見サボテンにも見える容姿に、
黒い穴が開いたような顔をした生物。
製作者であるNotch氏曰く「カサカサに乾いた植物のような質感」とのことなので、その体表は乾燥した植物のそれに近いことが窺える。
名前は「creep(はいずる)」のer系で「creeper」つまり「這いずる者」という意味で、
他のゲームでは
『邪聖剣ネクロマンサー』のグロいあいつ以外大抵爬虫類系や
芋虫系の敵に付けられている名前であるが、
『minecraft』においてはまっすぐの胴体の下に四本の脚のようなものを持ち、その脚で音も無くこそこそと歩き忍び寄ってくる恐怖の存在となっている。
β版から「サバイバル要素」として暗い所からモンスターが出現するようになり、そのモンスターの中の一体として実装された
(同作では各場所に「明るさ」が設定されており、この「明るさ」が一定以下の場所があり、
なおかつプレイヤーとの距離が条件を満たしている場合、一定確率でその暗い場所にモンスターが出現する)。
このゲームで出現するモンスターは、プレイヤーを見付けると接近して攻撃を行ってくる。
しかし、地上でよく見るモンスター達の多くは基本的に日光に弱く、太陽が昇って日光が降り注ぎ、
日光に晒されると炎上し始めてじきに力尽きたり、攻撃性を失うのものが殆どである。
だが、このクリーパーは日光の下でもダメージを受けない、攻撃性はそのままと、古くから昼間の屋外でプレイヤーを襲ってくる難敵である。
モンスターはブロックを透視してプレイヤーの存在を見付けるため、
自宅や拠点の中で作業をしていると発生したクリーパーが建物の外壁に張り付いており、
朝になって出かけようとすると入り口の前にいたりして出るに出られなくなるなどの事態が、
建物周辺が薄暗い場合だと頻発することになる。
生態
動きはそれほど速くなく、移動方法もプレイヤーよりも遅い歩きのみで、
スケルトン等のように
飛び道具を持っているわけでも、
ファントムやガストのように飛行能力を持つわけでもない。
ジャンプ力も1ブロック分のみであり、
クモのように壁を登る能力も持たない。
基本性能で言えば他の生物に劣るとも言える彼らだが、何よりも恐ろしいのは
その足音の殆どしない特性(草または土の上以外では足音がしない)と、鳴き声を殆ど発しない寡黙な性質だろう。
そのステルス性から、建物を建てているうちに突然隣にいたり、洞窟を探検中に角を曲がったら鉢合わせるなど、
プレイヤーに対してありとあらゆるタイミングで不意打ちを仕掛けてくる。
普段は他のモンスター同様ウロウロと徘徊しているだけだが、
プレイヤーが一定範囲内に入るとプレイヤーを発見し、一直線に近付いてくる。
攻撃手段は一つしか持っておらず、その攻撃手段は
自爆のみという漢らしさ
(英語版wikiでは「
Kamikaze attacker」と表現されている)。
プレイヤーがクリーパーに近付くと、「シュー」という音を発し始め、
約1.5秒のカウントダウン終了時にプレイヤーが近くに居ると起爆、
4×4×4ブロック以内に存在するブロックを吹き飛ばしながら爆発による致命的なダメージを与えてくる。
内部的な「爆発力」(この値を元に破壊されるブロックが決定される)は、
プレイヤーが作成できる「TNT(爆弾)」の50%というある程度良心的な数値に収まっている。
ただし、これは普通の個体のみで後述するパワーアップした個体は50%増しとなる。
カウントダウン中に離れれば、カウントダウンはいったんストップし爆発はキャンセルされる…のだが、
β1.5_01当時はマルチプレイ時に「離れてもカウントダウンがリセットされない」という恐ろしい不具合があり、
誰かが中途半端に相手をしたクリーパーに近付くと突然爆発することがあった
(現在では修正され、カウントダウンは安定しているがラグで突然爆発することはある)。
「爆発」に巻き込まれたブロックは破壊されるが、通常と異なり爆発による破壊の場合には70%の確率でアイテム化せず消滅する
(採取にピッケルの種類指定があるアイテムについては100%消滅)。
また、アイテム化した状態で爆発に巻き込まれても(ネザースター以外)消滅する。
土や砂、木などの素材は爆発に耐性を持たないため、爆発の影響をモロに受ける。
そのため、多数のクリーパーが爆発すると地面がクレーターだらけになる。また、木造建築に大穴が開くので木造建築の大敵である。
ただし、石以上の硬さを持つブロックは爆発に対して耐性があり、爆発の威力を弱めてくれるため、
家を作る際に建材として石を採用するプレイヤーは非常に多い(それでも油断すると破壊される危険はある)。
実際に恐ろしいのは、ダメージだけではなくこのブロックを破壊する性質であり、
苦労して建てた家や貴重なアイテムを破壊するという悪夢を見せ付けてくる。
初心者の大敵で、奇襲攻撃の多さから「クリーパー様」、
爆発による斬新な匠流リフォーム方法から
「匠」「先生」とも呼ばれたりする。
まったく、
「なんということをしてくれたんでしょう」(ニコニコ大百科より抜粋)。
昼になっても平気でうろついている上に、建築中に背後から忍び寄ってきたり、
洞窟探索中に鉢合わせして爆発されたり、マグマを弄ってる最中に叩き落されたりと、
そのステルス性を生かした奇襲で犠牲になったプレイヤーは数知れない。
さらに雷雨の際に雷がクリーパーを直撃すると、青い光を纏ったクリーパーに変化する。
この青い光を纏ったクリーパーの場合、爆発力と威力が倍増する。この状態のことを「巨匠」と呼ぶ場合もある。
ただ、天候が雷雨になること自体珍しく、さらに雷がクリーパーに直撃すること自体滅多に無いので、出会うことはほとんど無いと言える。
とはいえ攻撃手段が接近しての自爆しかないため、一対一で正対している状態であれば、
剣によるヒットアンドアウェイで比較的安全に倒すことができる。
また、遠距離攻撃が可能な弓と矢を持っていればほぼ爆発の危険性無しに処理できる。
しかし、何故か一度に数体一緒に出現することが多く、
一匹のクリーパーに集中していると背後から忍び寄ってきたクリーパーに爆破される…という事態になるので、油断は禁物である。
ちなみに猫が苦手でプレイヤーを追いかけていない限り猫から離れていくという特性があるため、
猫を連れていけば危険性は比較的少なくなる。
プレイヤーには恐怖の象徴として恐れられている一方で、何だかんだで『minecraft』という作品の顔的な存在として愛されており、
β1.4版より現在の『minecraft』のタイトルロゴのAの部分にクリーパーの顔が抜擢されるなど、同作を代表する生物となっている。
差し替え用テクスチャにはクリーパーの顔が描かれたベッドが存在していたり、
プレイヤーの姿をクリーパーに差し替えられるスキンや、クリーパーの爆発をさらに凶悪な物にするMOD等、
様々なクリーパーグッズが製作されている。描きやすい顔の形から、ゲーム内で羊毛を使って作るドット絵としての人気も高く、
中には巨大クリーパー像を作るプレイヤーまで出現するなど、ある意味カルト的人気である。
さらに「クリーパーカー」なるキャラクターが生み出されたり(このクリーパーカー、現実で実際に販売されている)、
現実でもクリーパーの顔を大きくデザインした「クリーパーTシャツ」が販売されるなど、
クリーパーの人気ぶりはここでは語り切れないほどである。
倒すと「火薬」を落とすことから、体内には火薬が詰まっており、起爆するとその火薬が炸裂していることが推測される。
この火薬はゲーム内でプレイヤーが使える「TNT」や、お遊びアイテム兼エリトラの推進剤である「ロケット花火」等を作るのに必須のアイテムだが、
ゲーム内で今の所この火薬を入手する手段は、クリーパーやガスト、ウィッチを倒しドロップしたアイテムを拾い集めるか、たまに現れる行商人から買うしかない。
さらに、ウィッチは体力が高くポーションでプレイヤーの行動を妨害してくる上に回復もでき、
ガストはネザー(地獄)と呼ばれる別世界に居たり、常時飛行する、着弾すると爆発する火球を吐いてくると、相当準備しないと手に負えず、
行商人から買うにも希少な鉱石であるエメラルドが必要な上に、商品のラインナップに並ぶかどうかは運次第と安定性に欠けるため、
序盤のうちはこのクリーパーを倒して火薬を集めることになるだろう。
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クリーパーの謎 |
スケルトンとその亜種が放つ矢は対象を問わずにヒットするが、
このスケルトン系列の矢がクリーパーに当たってクリーパーの体力が0になった場合、
なぜかジュークボックスに入れると音楽を聴くことが出来る「レコード」を落とす。
レコードを入手する方法は、モンスターを次々生み出す「モンスタースポナー」がある部屋などのチェスト(アイテムを収納できる箱)から手に入れたり、
地下深くにある古代都市のチェストを開けて手に入るレコードの破片から復元するなど他にもあるが、
一部のレコードはこのクリーパーが同士討ちで死亡した際のドロップでしか入手できない
(ただし、現在はこの方法で入手できないレコードも増えてきている)。
生きた人間がプレイヤーと村人、行商人以外に存在しない世界で(死体と骨はあるが)、
何故か残っている文明の痕跡を何故クリーパーが落とすのか、真相は闇の中である。
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余談だが、このクリーパー、製作初期に
ブタの試作として作ったものの、失敗したモデルを基に製作されたという過去を持つモンスターである
(ちなみに当初のモデルは灰色で、プレイヤーの二倍以上の大きさだった。……どんなブタだ)。
後にそのモデルはバージョン0.24においてサバイバルモードの敵として再利用。
この頃は現在よりも暗い色合いをしており、ダメージを受けると明るい緑色にフラッシュするという仕様。
またプレイヤーに対してゾンビ等の他の生物と同様、普段は物理攻撃を行い、
倒されるとカウントダウンが始まり爆発するという、今よりも迷惑な生物であった。
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外部出演 |
『 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では、 スティーブ/アレックス/ゾンビ/エンダーマンの参戦記念動画に登場。
冒頭、いきなり『Mincraft』の世界の放り込まれた マリオがクリーパーの自爆に巻き込まれた所でスティーブの紹介が始まっている。
このマリオが受けた受難はスティーブ達の 「最後の切りふだ:トラップルーム」で本編でも再現可能。
TNT火薬とメシウマアピール付きでPVよりも酷い状況になっている。
対戦後の勝利ポーズの一つにも出現。いつも通り自爆してから、棒立ちのスティーブ達が現れる。
さらに Miiファイターコスチュームとしても登場し、ファイターとしても使用可能。 こちらは自爆出来ないが
原作でも数々のプレイヤーを恐怖におとしいれた緑色のアイツになりきって、ライバルを驚かせよう!(公式の商品紹介文より)
ふく(胴部)は格闘タイプ専用で、デザインは同じく格闘タイプとして参戦した ブタと同様に人型体型にアレンジされている。
ぼうし(頭部)は全タイプ共用なので、クリーパー顔の剣士やガンマンを作る事もできる。
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ニコニコ動画における扱い |
ニコニコ動画では主役のMMD動画シリーズ「毒舌!クリーパー先生」等が代表作だろうか。
主にマインクラフト動画やMMD杯動画、果てはニコニコ動画全体が抱えるアレな問題・話題等にズバズバ歯に衣着せぬ物言いで切りかかるキャラである。
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MUGENにおけるクリーパー
ネタと流行に敏感な
萃香の夫氏が早速このクリーパーを製作した。
原作の通り、基本行動は歩きとジャンプ(一段)のみ。特に動きが早いわけではないのも
原作再現である。
攻撃も原作の通り「自爆」のみ。ただし、この自爆は喰らい中にも可能。
自爆の威力は1000で、この自爆で敵を倒すことができれば内部的にクリーパーが生き残ったことになり、クリーパーの勝利となる。
(ちなみに、この威力1000というのもminecraftでのプレイヤーのライフが10なのに対し、
難易度ノーマルでの爆発中心の威力が10で即死であることを再現した威力である
正式版Ver1.1からは
威力がさらに強化され、イージーですら即死する威力となった)。
逆に言えば、この自爆で倒し切れない相手の場合は敗北が確定するので、
カンフーマンよりも少しでも硬い相手になると、どう足掻いても必ず
10:0を付けられてしまう。
また、それ以下のライフの相手でも飛び道具が強かったり、爆発よりもリーチの長い攻撃で殴られ続けると、
文字通り手も足も出せずに10:0を付けられてしまうという、非常に潔い仕様である。
更新によってパラド氏製作のSFF等と統合してよりクリーパーらしくなり、その後の更なる更新で特殊カラーや
AIも追加された。
特殊カラーは5~8Pは「巨匠」カラーで爆発の範囲と威力が2倍になり、カンフーマンより少し硬いくらいの相手なら倒すことが可能に。
9~12Pは「エンダー匠」カラーで高速で背後に回ってくる時がある…はずだったが、
現状エンダー匠カラーは未完成なので使用は非推奨(爆発に攻撃判定が無くワープも無い)。
余談だが、上述の動画のタイトルにもなっている「You are the Creeper」というタイトルだが、
同名のMODが存在しており、このmodを導入するとプレイヤーがクリーパーになってしまう。
また、この他にXkleitoss氏によりmobtalkerで擬人化したクリーパーのキャラ「Cupa Peleando」も公開されている。
出場大会
最終更新:2025年01月10日 19:26