「これがサワダりゅうケンカ殺ぽうだぜ!」
神秘の武士(サムライ)
キャプテン・サワダ
奇抜な技で注目を浴びたい君に適した
ミラクル・ニューファイターだ。
沢田流ケンカ術、忍法神隠しで敵を幻惑したら、
止めは沢田スペシャル三段キックで決めようぜ!
(『ストリートファイター・リアルバトル・オン・フィルム』説明書原文)
身長:175cm
体重:75kg
血液型:O
誕生日:1月28日
出身国:日本
好きな物:乗馬、鍛錬
嫌いな物:言い訳
「キャプテン(Captain)」は米軍の階級で、「
大尉」に相当。
映画『ストリートファイター』におけるキャプテン・サワダ
連合軍部隊を率いる
ウィリアム・F・ガイル大佐の右腕的存在の日本人兵士として登場。
寡黙ながら次々と命令をこなす有能な軍人として描かれており、
シャドルーに拉致された人質を救出する作戦に多大な貢献をする。
本作では
キャミィ・ホワイト中尉及び
T.ホーク軍曹が「ガイル大佐の補佐」という形になっており、
二名とは事実上の同僚関係である。
本作自体が「セコい詐欺師の
リュウと
ケン」や「テレビリポーターの
春麗と撮影クルーの
エドモンド本田」等、
キャラ設定に関して突っ込み所満載なのに対して後述するようなネタ要素は一切無く、
あくまでも地味なサブキャラクター、といった扱いである。
他のキャラクターが『ストリートファイター』シリーズのキャラをベースとしているにも拘らず、
何故か彼だけが「キャプテン・サワダ」というオリジナルキャラクターで、しかも実名出演となっている。
これは、「『
ストリートファイターII』の映画がハリウッドで撮影される」という情報を聞き付けた澤田氏自らハリウッドに出向き、
監督に自らを売り込みに言った結果そのまま採用された事による。
澤田氏の公式サイトによると、元々
「キャプテン・サワダ」というキャラクターは台本に存在しなかったのだが、
氏のために急遽アドリブで用意された役だったとの事。この関係で、話の流れには直接関わらないキャラクターとなっている。
なお、日本人のため日本語吹き替え版は澤田氏本人…と思いきや、
本人の声なのは映画及びDVD版のみで地上波で放送された際には矢崎文也氏による吹き替え音声となっていた。
同じ部隊にいる事はあまりなかったが、ガイル大佐の事を常に尊敬していたらしい。
なお、実写映画版の後日談として制作されたアメリカ版テレビアニメ『Street Fighter』にもちゃっかり登場しているのだが、
こちらでは設定が一部変更されており、ガイルとは当初はやや険悪な関係になっている。詳細は後述。
『ストリートファイターV』では、サワダ本人は直接ゲームに登場しないものの、
当初発表された人物相関図にて「ガイルと同じアメリカ空軍に所属している」という設定になっており、
元は映画オリジナルキャラでありながらシリーズ本編の設定にも正式に組み込まれる事になった。
さらに、公式サイト内の「シャドルー格闘家研究所」のキャラ図鑑にてプロフィールが公開された際には、
誕生日と血液型が澤田氏本人のものと一致している。
後に担当者から「怒られたら消します。「忍法神隠し」の様に。623+PPP」と語られている。
ゲームにおけるキャプテン・サワダ
ストリートファイター ザ・ムービー
1995年に米インクレディブルテクノロジーズ社
*1が発売したアーケード対戦格闘ゲーム、
『ストリートファイター ザ・ムービー』にも当然キャラクターとして登場している。
本作では実写取り込みした俳優の映像に俳優本人の声を使用している。
短めの
ビームサーベルのような刀と蹴り技を主体とした、初心者にも扱いやすい高性能キャラクター。
決勝ラウンドでタイムアップ負け時に切腹する以外のイロモノ的な要素はほぼ一切無く、
どちらかと言えばガイル大佐を尊敬するシリアスなキャラクター
…の筈だった。
本作自体が「
永久コンボだらけ」「ろくに
補正が掛からない」「
必殺技で必殺技を
キャンセル可能」
「
サガットが目からビームを撃つなどの原作無視」等の悪い点が数え切れないほどあったのに加え、
当時アメリカで大流行していた『
モータルコンバット』シリーズの影響かモーコン風のシステム等、
日本ではまるでウケない要素だらけだったためかひっそりと少数設置され、あっという間に撤去されていった。
そのためか日本国内における認知度は非常に低く、この時点ではキャプテン・サワダの認知度もそれほど高いものではなかった。
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アーケード版『ストリートファイター ザ・ムービー』における必殺技 |
- 必殺技
- その場で刀を振り下ろす必殺技。
- 刀の部分を当てる事で、飛び道具を跳ね返す事ができる。
- 前方に飛び込みながら刀を振り下ろす、どこかで見たような必殺技。
- 前方に向かってフライングニールキック(脚の側面をぶつけるキック)で突っ込む技。
- 攻撃判定がそこそこ強く、使いやすい。
- 上空に向かって上昇しながらフライングニールキックを繰り出す。
- サマーソルトタイプの対空必殺技。
- スーパーコンボ
- 扇空脚から弧空脚を繰り出すコンビネーション技。
- 連続で殴り付けた後に鬼雷閃のモーションで切り付ける乱舞技。
- コマンドがかなり特殊なのは、『モータルコンバット』シリーズで採用されていたコマンド形式を意識しているからと思われる。
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ストリートファイター リアルバトル・オン・フィルム
1995年にカプコン大阪本社が
何をトチ狂ったか製作した
*2、
1995年発売のセガサターン及びプレイステーション用対戦格闘ゲーム『リアルバトル・オン・フィルム』にも続投。
本作では、俳優本人の映像に声優が
ボイスを付けており、
キャプテン・サワダには
某勇者王等で有名な
檜山修之
氏が声を当てている
(本作では基本的にCVに関する情報を公開していないが、サワダ、ケン、ベガに関しては、
どう聞いても氏本人の声なため、誰が声を当てたか確定している)。
ちなみに、ゲームのEDでは、
作戦時は大部隊を任され、ぐんをぬくリーダーシップをみせたサワダ大尉は、
シャドルー壊滅の かげの こうろう者だった。
ゆうきあふれる軍人のカガミとして 彼はその後も せっきょくてきに 世界の平和に つくしてゆく。
ガイル大佐とおなじ部隊になることはあまりなかったが、彼はつねにガイルをそんけいしていた。
そしてガイルも、たよりになる戦士について たずねられると、いつもこうこたえていた。
「ニッポンのサワダだ」と。
どこか話が壮大に盛られた状態になっている。確かに映画の内容とは全く矛盾していないのだが……。
前作でウケなかった要素を廃し、『
スーパーストリートファイターIIX』風のゲームシステムをベースに、
『
ヴァンパイア』シリーズで言うES必殺技、『
ストリートファイターIII』でいうEX必殺技に当たる、
「スーパー必殺技」を搭載しているため前作よりも落ち着いたゲームバランスとなっているが、
「
ゲージがMAXまで溜まるとゲージを消費せず何度でも使用できる」という仕様のせいで、
キャラクターによってはこのスーパー必殺技を連発する戦法が凶悪極まりない。
前作では比較的シリアスなキャラクターだった事から、そのまま移植されると思いきやなんと必殺技は全て大幅に変更。
「ハラキリ!」の声とともに自分の腹を掻っ捌いて
噴出する血で攻撃する「獄殺自爆陣」や、
「カミカゼ!」と叫んでバンザイして突進する「カミカゼアタック」など突き抜けた必殺技が搭載され、
シリアスな軍人キャラだったのが、
「沢田流ケンカ術」なる謎の格闘技と忍術を使うという謎のキャラになった。
…と色々書きつつも、技の性能を比較するとどうにも『スパIIX』時代の
フェイロンの下位互換という評価が拭えない。
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家庭用版『ストリートファイター リアルバトル・オン・フィルム』における必殺技 |
- 必殺技
- キャプテン・サワダの手が謎の青白いオーラに包まれ、手刀による連打を繰り出す。
- 連打する事で攻撃判定が持続する必殺技だが、連打を止めた瞬間にピタリと止まるという使い勝手の良さに加え、
- 攻撃判定がやたらと強いため連携・連続技のつなぎや牽制に便利。
- 「ハラキリ!」というやたら耳に残るボイスと共に突然正面を向き正座、
- 切腹して迸った血を吹き上げて攻撃するという狂気の必殺技。
- イロモノ臭あふれる技の見た目とは裏腹に、飛び出す血液がキッチリ飛び道具判定で相手の飛び道具を潰せる他、
- キャプテン・サワダの喰らい判定を覆うように攻撃判定のある血液が出現する。
- キャプテン・サワダ自身は正座をしているため姿勢が低くなるため、
- 対空技としては引き付けて使えばそこそこ使える部類である。
- なお、切腹しているが自身がダメージを受けるなどという事は一切無い。
- この技はスーパー必殺技に対応しており、スーパー必殺技では噴出する血液の色が金色になり飛び道具弾き返し属性を持つ。
- 前述のように、ゲージがMAXになるとスーパー必殺技を出し放題になるため、
- 「ハラキリ!」と叫んで黄金の血液を噴出しまくる、というシュールな光景が展開される事が多々ある。
- 沢田スペシャル'95:236+K(追1:236+K、追2:2369+K)
- 連続キックを繰り出す必殺技で、2回の追加入力を行うと攻撃回数が増え、
- 3回目のシメにはガイル式のサマーソルトキックを繰り出す。
- 威力はかなり高く、連続技に組み込む事ができるが、
- 追加コマンド入力猶予がやたらシビアな上に、追加入力を失敗するとたとえ当てても反確なため、
- 「確実に出す自信が無い場合は封印推奨」等といわれる。
- この技もスーパー必殺技に対応しており、スーパー必殺技では三回目の追加攻撃まで自動的に出るようになるが、
- 逆に言えば途中で止める事ができず、一回目が当たらなかった場合は通常時よりさらに隙が大きくなる。
- 忍者のように刀印を結び、前方または後方にワープする移動技。
- モーションこそ異なるが、性能自体はシリーズの他キャラの移動技とほぼ同じ。
- ワープするタイミングによっては追撃を受けるため、使い所が難しい。
- この技でもゲージがモリモリ溜まるため、これで逃げ回りながらカミカゼに使うゲージを稼ぐ、という戦法が可能。
- スーパーコンボ
- キャプテン・サワダを象徴するスーパーコンボ。
- 両腕を高く掲げ、所謂バンザイのポーズで「カミカゼ!」という掛け声と共に体当たりを敢行する。
- そのマヌケすぎる見た目とは裏腹に、発生がやたらと早く、モーション中は常にハイパーアーマー状態で5hitする突進技、
- さらにガードされてもガン有利で威力はかなり高い、と最早暴力的とすら言える性能を誇る。
- そのため、割り込みに相打ち覚悟で出しても相打ちどころか一方的に打ち勝ち体力がある状態ならぶっぱでもほぼノーリスク。
- 攻撃判定がキャプテン・サワダの伸ばした腕の当たりまで存在しているため、
- 引き付けて出せば対空代わりにも使えるという、キャプテン・サワダを象徴する技にして彼最大の武器となっている。
- この技であけぼのフィニッシュを決めると「バンザーイ!」という追加ボイスが出るため、
- ますます変に印象に残る技に仕上がっている。
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上記のようなイロモノっぷりから「ゲームは知らないけどキャプテン・サワダは知ってる」
という人を量産するに至っており、仮にキャプテン・サワダで伝わらなくても、
「ハラキリとカミカゼの人」と言えば伝わる場合も多々ある。
余談だが、SNKのFALCOON氏が、
『SNKvsCAPCOMカードファイターズDS』に登録したいキャラとして真っ先にカプコンに掛け合ったキャラに挙げた事がある。
その時は流石に実現はしなかったが、サワダが原作本編に組み込まれた現在なら……?
「やっぱり、銃よりもこっちがいいねえ!」
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アメリカ版アニメ |
アメリカでは映画の後日談という設定(一部設定変更あり)のアニメが製作されており、そこでサワダも登場している。
大佐に昇進しており、国連治安維持軍の指揮官としてエメラルド産出で沸き返る町の治安維持にあたっている。
(当時のアメリカから見た日本人のテンプレとして)非常に真面目で頑固で融通の効かない人物として描写されており、
町にやってきたガイルとも良い雰囲気ではなかった。
と言うのも映画でガイル大佐は「人質の身代金をバイソン将軍に渡して和平交渉をする事にしたから撤退しろ」
と言う腰抜け上層部の命令を無視して独断で攻撃を指示し、結果バイソン将軍を倒して英雄になったのだが、
アニメでは 戦後にサワダはガイル大佐の命令違反を告発したのだ。
こういう堅いことを言い出す奴がいなければ「色々あったけど勝ったから良かったね」で済んだかも知れないのに、
わざわざ蒸し返す奴がいたから軍事裁判にまで行ってしまい、命令違反である事は覆しようのない事実だったため、
ガイルは国連軍をクビになり、秘密結社「ストリートファイター」でヒーロー活動をやる事になって、
代わってサワダが大佐に昇格して指揮官を務めている。
つまりサワダは上官だったガイルを追い出して、その後釜に座ったのである。
サワダとしてはガイルの地位を狙ったわけでは無く、規律を守るべきという信念に則っての告発だったのだが……。
一昔前のクソ頑固なLight-Law属性みたいな奴だ。「嫌いな物:言い訳」というくらいだしなあ……
そんなわけでガイルとの仲は険悪化していたのだが、最後は協力して 悪人をやっつけている。必殺技「鬼雷閃」も披露した。
2019年から『ストリートファイターUSA』のタイトルで日本でも字幕付きで配信されており、視聴する事ができる。
元は映画版なのでかなり現行設定と異なる上に、さらに強烈な設定変更が色々加わっているため、視聴時にはSAN値に注意。
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2008年以降 |
上記のように、そのネタ性から「知る人ぞ知る」キャラクターだったキャプテン・サワダだが、
PS3の『まいにちいっしょ』内の番組『トロ・ステーション』第766回「キャプテン・サワダの~護身術入門~」にまさかの登場。
護身術を習いに来ておきながらいつまでもゲームの話を続けるクロに、
「昔の話はそれくらいにしておけと言ってるだろう」「長生きしたければ気をつけることだな」
と釘を刺し、戦いの中に生きる漢のすごみを見せ付ける。
そしてキャプテン流の護身術として、暴漢に襲われにくくする方法を伝授。
- 視線がフラフラしていると絡まれやすいので、前をまっすぐ見つめて自信を持って歩け。
- もし絡まれたら相手の目をまっすぐ見つつ、周囲の様子を把握しろ。
といった心構えから、実際に腕を掴まれた時のふりほどき方まで、意外とガチ。
しかしトロとクロに「キャプテンみたいになりた~い」と褒められると途端にデレる。
上機嫌になった勢いで、
という逸話を披露した。
これが好評だったのか、第886・887回にまさかの再登場。
ラーメン屋見学に行ったら何故かキャプテンが来店。実はキャプテンの弟がラーメン屋の店長だったらしい。
さらに第906回でも映画『新宿インシデント』の宣伝のために登場。
ジャッキー・チェン主演で、キャプテンは ヤクザの中島役で出演している。R-15指定。
週刊となったトロ・ステーションでも登場して健在っぷりをアピールした。
アゴを守れ!
脇腹をしめろ!
スタンスは狭く!
最後は必殺の掌底でトドメをさせ!
※よい子はトドメをささないでね
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MUGENにおけるキャプテン・サワダ
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たまご氏製作 |
infoseek無料HPサービス終了に伴い、現在は入手不可。
AIは搭載されておらず、また同梱のテキストには パッチを含めて改変不可とあるので、
たまご氏の意を汲む限りは外部AIの製作は禁止という事になる。
本体の転載も 事前に連絡があれば許可するだろうが、事後報告は駄目との事。
たまご氏のサイトの掲示板は残されているので、一応連絡は取れる模様だが、
現時点では本体の再アップは行われていない。
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NS氏製作 |
2017年になって製作された新たなサワダ。
原作再現系でAIも搭載済み。
火力は『ストII』の時代なので非常に高く、ごく単純な「飛び込み→通常技キャンセル必殺技」程度で5~6割は軽く持って行く。
ただし、キツめの逆根性値が搭載されており試合の終盤は目に見えて威力が落ちるため、総合的な目線では異常というほどの火力ではない。
攻撃面も防御面も特別なシステムはまだ無かった時代の再現キャラなので、
攻撃面では敵のガードが堅い時に崩す手段に乏しく、防御面では切り返しの手段に乏しい。
21世紀以降の格ゲーのキャラと戦わせるとシステム上の不利が目立つため、
技の振り合いに付き合ってくれるキャラと戦わせないといい試合にならないかもしれない。
空中の相手に技を当てると、相手がやけにふんわりと落下するのだが、これは全技でステートを奪っているのではなく
攻撃の「hitdef」に相手の重力を規定する「yaccel」という項目があり、この数字が小さく設定されている(=体重が軽くなる)ため。
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出場大会
削除済み
出演ストーリー
「とうようのしんぴ、おもいしったか!」
*1
1990年代前半に『モータルコンバット』に影響を受けたような、過激な描写がウリの格ゲーをいくつか制作していた会社。
2020年12月時点でも現存しているが、格ゲーとは無縁な会社になっている。
*2
当時『スパIIX』が3DO専売契約を交わされたため、SSやPSでも『スパIIX』に近い『ストII』を楽しめるよう開発したという経緯がある。
なんで実写版をチョイスしたのかはわしにも分からん・・・・。
最終更新:2022年02月13日 09:24