ライコウ



        
  • 分類:いかずちポケモン
  • 高さ:1.9m
  • 重さ:178.0kg
  • タイプ:でんき
  • 特性:プレッシャー
             (相手が使用した技のPPを1多く減らす(バトル時)
                 先頭にすると自分よりもレベルの高いポケモンが出やすくなる(フィールド時))
  • 隠れ特性:せいしんりょく(怯まない。いかくを受けない)
+ 旧アートワーク

たいないで うずまく ちからを でんげきとして だしながら
だいちを かけめぐる あらあらしい ポケモン。

任天堂の育成RPG『ポケットモンスター』に登場するポケモンの一匹。初出は第二世代(『金・銀』)。
名前の由来は雷神の別名「雷公」という説が有力。中国語でもこちらの表記。
当然ながら『FGO』のサーヴァントではなく(雷使いという共通点はあるが)、こいつの召喚士でもない。

同作における準伝説ポケモンの一角で、エンジュシティのカネの塔が火事になった際に死んでしまい、
それを哀れんだホウオウの力によってエンテイスイクンと共に蘇った経緯を持つ。
背中に雨雲を背負っており、環境問わず雷を撃ち出す事ができる。

エンテイ及びスイクンと同様に、所謂「徘徊系」と呼ばれるポケモンの元祖。
焼けた塔で主人公が近付くと他2体と共に逃亡し、各地の草むらを転々とするため、狙って出会うのが難しい。
その上に出会ってもすぐに逃げられる、逃走を封じても「ほえる」で戦闘を終了させられる、
そもそも捕獲率が非常に低い上にスピードボールの対象外*1の三重苦が待っている。
更にエンテイ及びスイクンと違って「でんこうせっか」を覚えており、
これが選択された場合、こっちがライコウより素早くても先行で逃げられるという
理不尽極まりない仕様があり、3犬の中で更に捕獲しづらくなっている。
全シリーズを通してもトップクラスに捕獲の難しいポケモンと言える。

余談だが、『金・銀』のライコウのドット絵は耳らしき部分がなく頭頂部の黒い部分が大きい、
上画像とは大きく印象の異なるほっかむりを被ったようなデザインであった。


第9世代の『スカーレット・バイオレット』ではライコウに似たパラドックスポケモン「タケルライコ」が登場。
その外見は首が長くなったライコウのようである。

+ メディアミックスにおけるライコウ
『金銀』編時代のアニメSP『ポケットモンスタークリスタル ライコウ雷の伝説』では、メインとして登場。
担当声優は 小西克幸 氏。以降のアニメならびに後述の『スマブラ』シリーズ含めて一貫して担当している。

コミック『ポケットモンスターSPECIAL』の金銀編ではホウオウの眷属である事が他の2体と共に前面に描写されており、
ホウオウを操った仮面の男相手に挑み、一度はホウオウの呪縛を解くも仮面の男に封印されていたが、
イエローの手で封印を解かれ、紆余曲折を経て同じく仮面の男に因縁のあるマチスと共闘した。
また、最終決戦ではダウンしたマチスに代わりゴールドと共闘し、彼のピチュー「ピチュ」に電気エネルギーを分け与え、
強大な必殺技「超ライジングサンダー」*2で仮面の男の氷を再生を上回る威力で破壊した末に、時を捕らえるモンスターボールからセレビィを解放した。

大乱闘スマッシュブラザーズDX』ではモンスターボールから出るポケモンの1体として登場。
自身を中心とした広範囲を「スパーク」で攻撃するが、なぜか足場に接している相手にしか効果が無い。


原作中の性能

HP:90
攻撃:85
防御:75
特攻:115
特防:100
素早さ:115
合計:580

でんき単タイプの中では最高峰の種族値を誇る特殊アタッカー。
高い特攻・素早さとメインウェポン「10まんボルト」「かみなり」に加えて、
でんきタイプには珍しい特攻・特防を強化する積み技「めいそう」を備えているのが特徴。
弱点がじめんしかないでんきタイプの優秀な耐性と素の打たれ強さ故にじめん技以外では決定打を与えにくく、
しかし一度行動を許してしまうと「めいそう」からのゴリ押しで大打撃を与えてくる強力な特殊アタッカーである。
また、耐久力の高さと素早さを兼ね備えている事から、
特性の「プレッシャー」を生かした「まもる」「みがわり」によるPP枯らしの耐久型としても運用できるため、
純粋な特殊アタッカーだと決めてかかるのは危険な時代もあった。

欠点はサブウェポンの範囲が狭く、「じんつうりき」「シグナルビーム」「シャドーボール」程度だった点。
特にじめんへの対抗策が無いのは痛く「めざめるパワー」の厳選はほぼ必須であった。
第8世代では「めざめるパワー」が没収されたが、代わりに「ねっとう」を取得。
元々雨雲を背負っているという設定だったので電熱で沸騰させた雨で攻撃すると考えれば違和感は無いが、
ともかく厳選に拘らずじめんタイプの敵へ対抗できるようになった。

隠れ特性の個体は第六世代までは正規入手こそ不可能だったもののバトルハウスで「ちくでん」と確定していたが、
第七世代にて入手解禁と同時に「せいしんりょく」に変更されている。


MUGENにおけるライコウ

キヰ氏により製作されたキャラが公開中。
寅年記念という事で2022年1月に夫氏の唯一神エンテイをベースに製作された。
改変元と同じく歩行不可、ジャンプ不可、ガード不可、完全位置固定で、
主に「かみなり」や「はかいこうせん」などの飛び道具を中心に攻撃する性能となっている。
カラーに応じて強さは変わり、11P以上だと狂最上位ランク相当になる。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会



*1
『金・銀』におけるスピードボールは道具説明に「にげあしのはやいポケモンをつかまえやすいボール」と書かれているのだが、
コイル、モンジャラ、ベトベターの3匹にしか適応されていなかった。
なんでこんなことになってしまったのかというと、本作のポケモンには、
  • 毎ターン10%逃げようとするポケモン
  • 毎ターン50%で逃げようとするポケモン
  • 毎ターン100%で逃げようとするポケモン
の逃走に関する3つのテーブルが存在しており、上記のコイルら3匹は10%のテーブルの中の最初の3匹なのである。
つまり本来想定していたチェック方法としては、
  1. 「スピードボールを投げたので3つの逃走テーブルに当てはまるポケモンかを確認しよう」
  2. 「10%逃走テーブルを確認→50%逃走テーブルを確認→100%逃走テーブルを確認」
  3. 「3つのテーブルのいずれかに該当するポケモンのためスピードボールの対象内」or「3つのテーブルのいずれにも該当しなかったためスピードボールの対象外」
という処理をするつもりだったはずが、実際には、
  1. 「スピードボールを投げたので三つの逃走ポケモンに当てはまるかを確認しよう」
  2. 「10%逃走テーブルの中から1番目のポケモン(コイル)確認→同テーブル2番目のポケモン(モンジャラ)を確認
      →同テーブル3番目のポケモン(ベトベター)を確認」
  3. 「3つのポケモンのいずれかに該当するためスピードボールの対象内」or「3つのポケモンのいずれにも該当しなかったためスピードボールの対象外」
という処理をしてしまい、ライコウを含む本来の対象となるべきポケモンの大部分が効果対象から外れているのである。
本作のボールに関するバグはこれに限った話ではなく、
ムーンボールなどは本来「月の石で進化するポケモンを捕まえやすい」という設定のはずが、『金・銀』ではなく『赤・緑』のアイテムコードを参照しており、
やけどなおしで進化するポケモン」という存在しないポケモンを対象にしているせいで単なるモンスターボールであり、
ラブラブボールは「自分のポケモンと性別が違うポケモンを捕まえやすい」という設定のはずが、
「自分のポケモンと種族と性別が同じポケモンを捕まえやすい」という、条件があまりにもズレまくっている上に対象範囲があまりにも狭すぎたりと、
リアルタイムで1日かけて作る割にはがっかりな性能なボールがたくさんある。
そのせいでそれらの製作者のボール職人のガンテツが耄碌・痴呆呼ばわりされたり、
前述のラブラブボールが「ホモホモボール」「レズレズボール」等とネタにされる羽目になってしまった

制作側もこれはまずいと思ったのか、『HGSS』以降は全てのボールが解説通りの効果が発揮できるよう共々修正され、
スピードボールも逃走確率ではなく、素早さが一定値以上の場合補正がかかる様に変更されている。ライコウは問題なく対象内。
でもラブラブボールの同一ポケモン指定はそのままなんですね

さらなる余談となるが、「入手に手間がかかる割にほとんどゲットの役に立たない」と言う金銀の特殊ボールの件で反省したのか、
後の世代で登場したボールは殆どが汎用性が高い上に店舗で購入可能となっている。
前述のように改善された所謂ガンテツボールも後のシリーズでは条件さえ満たせばかなり高い捕獲確率を得ることが出来るようになったのだが、
肝心の入手方法が「ダウンロード版ソフトの早期購入特典」「ゲーム内マネーで数十万円」「ゲーム内ガチャで1%未満で排出」等々で、
性能自体は悪くないのにあまりにもレア過ぎて逆にゲットに使いづらいという、別の意味で扱いづらいアイテムとなってしまっている。

*2
超ライジングサンダーの元ネタはポケモンカード「R団のライコウ」の技だが(『ポケスペ』のマチスはロケット団の幹部)、
後年この技は実はピカチュウ系統の究極技「ボルテッカー」だったと後付けで設定された。


最終更新:2024年01月11日 22:10