母星を新兵器CS137の実験台にされたクリーン星人が、報復のために地球に送り込んだ怪獣。
「
過去の所業から何も学んでいない」と言いたい所だが、なぜか
モロボシ・ダン/ウルトラセブンは特に大きな反応を見せなかった。
「ウルトラ怪獣大百科」によればクリーン星人は「腹黒いことで有名」らしいので、黙認したのだろうか?
(同回の脚本は『ウルトラセブン』「超兵器R1号」も担当した若槻文三氏)
なお、サタンビートルの出身地はクリーン星本星ではなくクリーン星系にある「惑星ビートル」らしい。
口からレオすら悶絶させる猛毒のガスや有毒物質を放てる他、
強固なツノを用いて相手を貫く「ビートルチャージ」という技を使用するなど近接戦にも強い。
外皮も腹部以外は非常に強固な上に、マッハ8のスピードで飛行可能など機動力も高い。
しかし最大の武器は腹部の発光体を点滅させながら発射孔から矢継ぎ早に放つロケット弾「幻塵弾」。
総合的な戦闘力は非常に高く、単騎で宇宙ステーションV9を壊滅に追い込み、
さらに宇宙ステーションAから出動した戦闘機部隊を瞬く間に殲滅するなど甚大な被害をもたらした。
先んじて二郎という虚弱体質の少年が「毒のゴミが降る」という悪夢を連日見てうなされており、
クリーン星人は二郎少年の夢に干渉して美しいクリーン星の幻覚を見せて少年を連れ去ろうとした。
クリーン星での実験が行われた後、ほどなくして地球へ飛来したサタンビートルは破壊活動を展開するが、
クリーン星人の甘言により次郎少年はサタンビートルをかつて飼っていたカブトムシの生まれ変わりと思い込まされて近付き、
ゲンは二郎少年を守るためにレオに変身しサタンビートルと激突。
一時は
鯖折りでレオを苦戦させるが、足を思いっきり踏まれて脱出を許し、
シューティングビームで口を焼き塞がれ、毒ガスを封じられる。
なおも格闘戦でまともに渡り合うサタンビートルだったが、正面は背中程固くないことをレオに見抜かれ、
ジャイアントスイングを豪快に受け、立ち上がったところでレオキックを真正面から受け、
発射孔から火花を散らしながら爆発四散した。
戦いの余波で気絶して再度幻覚の世界に迷い込んでいた二郎少年も、駆けつけたダンの呼び声で正気付き、
夢でも見た毒のゴミを吐き出すサタンビートルが自分が飼っていたカブトムシではないことを悟り、
身体だけでなく心も弱かったことも認識し、外に出ることを恐れなくなった。
同回は二郎少年の夢の世界と現実が交互に入り乱れつつ環境汚染や兵器の批判が盛り込まれたエピソードだが、
- なぜ二郎少年は予知夢のように毒のゴミが降る悪夢を見たのか
- なぜクリーン星人はハーメルンの笛吹き男のように二郎少年を連れ去ろうとしたのか
- そもそもどこまでが現実でどこまでが虚構の出来事なのか
これらについて劇中で語られることはなく、なんとも不安定な印象の残る回となっている。
一応書籍によれば、クリーン星人は夢にしか登場しないものの、二郎少年の妄想の存在ではなく明確に誘拐未遂を起こしたとされることが多い
(実際に劇中でもダンが近付くのを感知して二郎少年への干渉を中断した描写がある)。
そしてサタンビートルはやられてもクリーン星人は倒されてはいないので地球への復讐が再開される恐れは消えていないのだが、
『レオ』以降クリーン星人の動きは確認されていない。サタンビートルが最後の戦力で、もう再起の力は残されていなかったのだろうか……。
メインを張ったのは『レオ』のみで、以降の映像作品に『
Z』まで登場したことがないマイナー怪獣だが、
如何せん、カブトムシモチーフの怪獣という要素が主な購買層であるキッズ達の心を刺激するため、
サタンビートルのソフビはかなり売れ筋が良いらしく、実写作品の出番の少なさに反して、
『レオ』出身怪獣ではマグマ星人と並んでよくソフビのラインナップに乗る。
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他作品におけるサタンビートル |
『ウルトラマンZ』ではセレブロにより休眠中の個体が デストルドスの材料に使われた。
『大怪獣バトル』ではプレイアブルキャラクターとして参戦している。
必殺技は「ロケット砲連射」「毒ガス攻撃」「ビートルチャージ」の3つがある他、
同じ昆虫型怪獣である アントラーとのタッグ必殺技も持っている。
漫画『大怪獣バトルウルトラアドベンチャー』では、経年劣化していたとはいえ キングジョーを倒せるほどの個体が登場している。
『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』では速属性の怪獣として登場。
通常攻撃に毒属性が乗る珍しい特性があった。
『大怪獣ラッシュ ULTRA FRONTIER』では2ndシーズン第7話で名前のみ登場。
本来のターゲットだった。ちなみに同名のゲームでは影も形も無い。
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MUGENにおけるサタンビートル
カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
サメ竹輪氏提供の
スプライトを用いて製作されている。
強力な
飛び道具の「幻塵弾」や近接攻撃の「ビートルチャージ」を備え、
突進技で距離を詰めるのも得意な、遠近共に隙の無いオールラウンダーな性能となっている。
また、相手のゲージを減らす「毒ガス」など、ユニークな技も備えている。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で、「ロケット砲連射」「密林の黒い悪魔」に加えて、
幻想空間を展開して一定時間飛び道具を無効にしつつ相手にダメージを与える「かぶと虫は宇宙の侵略者!」がある。
AIもデフォルトで搭載されている。
defファイルの登録により、
サンタの
コスプレをした「サンタビートル」を使用することも可能。
出場大会
*1
「カブトムシをモチーフにした怪獣」であれば『
帰ってきたウルトラマン』のノコギリンが挙げられる。
ただし、モチーフこそコーカサスオオカブトだが劇中ではクワガタの怪獣として扱われており、カブトムシの怪獣ではない。
最終更新:2024年09月09日 17:17