個体値

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個体値 - (2023/12/23 (土) 18:37:24) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/12/30(木) 17:41:49
更新日:2024/02/23 Fri 14:51:49
所要時間:約 5 分で読めます




… おとくな けいじばん!

おなじ ポケモン おなじ レベルでも
とるたびに のうりょくが すこし
ちがってて… そだつと
ちがいが おおきく なる!


概要

ポケットモンスター』シリーズにおいてポケモンの個体の能力値を決めているマスクデータの1つ。
公式には「生まれつきの能力」「生まれつきのつよさ」という表現が存在するが、プレイヤーにはこの呼び名で完全に定着している。

努力値(きそポイント)がその名の通り努力によって変動する物であるのに対してこれは変動することのない数値、よく「才能」に例えられる

よく勘違いされるが、努力値種族値共々初代から存在しているステータスである。上記の「おとくな けいじばん!」が初代から存在していることがその証。
初代時代、98カップに向けてケンタロス乱獲していたトレーナーもいる。
そんな彼は一回戦落ちであるが、ポケモンスタジアム2の裏98カップで最強難易度のプレイヤーである。
さらに余談になるが、この大会の優勝者は個体値も努力値も一切知らない上で能力値が一番弱いながらこの廃人を倒して優勝していたりする。
ちなみに完全にこの3値が公知の事実として明らかになるのは97年の公式大会後である為、第一回公式大会の時はポケモンによって能力値が違うので出来るだけ強いのを選ぶぐらいはされていても完全な厳選をしたプレイヤーはいない。
まぁ時は流れてVC版第一世代オフ勢ともなると、合計個体値が2,3ポイント高ければ4Fになる高個体を引き当てた事例も散見されるが。過去にはAが事実上の理想値である1、その他全箇所が最高値の15である特殊理想個体をピカチュウ版の釣り厳選で捕獲したというケースまである。

初代~金銀までは攻撃、防御、特殊、素早さに0~15の16段階が設定されており、特攻と特防は特殊個体値に依存、HPは4つのステータスを元に決定されていた。
なお金銀では攻撃の個体値は性別の決定にも関わっており、攻撃種族値が高いと♂になることを計算して「メロメロ」を採用するプレイヤーもいた。
GBA以降はHP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さに0~31の32段階が設定されており、32進法を用いて個体値31をV、30をUと呼ぶ。
具体的な数値を出すとレベル100のときに個体値0と31だとステータスに31もの差が出る。

対戦においてメジャーな設定のLV50だと個体値だけで15変化し、更に「努力値を4振っても上がらなくなる」。
もっと分かりやすく言うと「個体値が0だと31の時に比べて能力が15~16下がる」。
つまり個体値オール0と31だと全く別のポケモンのような使い勝手になってしまう。
個体値最悪で固定されているRS産ラティやカントー産三犬を厳選できる場合、性格だけ粘って運用してみるとよくわかる。
正規個体値のHGSS産(をちゃんと厳選or乱数調整で理想個体調整した)物と比べて圧倒的に弱いはずである。

対戦において

普通50レベル戦だし大差でねーんじゃねーの1とか2のために何時間も粘るとかバカスwwwなどと思うかも知れないが分かりやすい例だと

ヌケニン 対 ヌケニン
素早さ個体値31  素早さ個体値30
   努力値252    努力値252
(実数値101)    (実数値100)
※性格は素早さ↑の物、レベル50で計算
どちらが勝つかはお分かりだろう(レベルによっては同一の数値になったりするが)。

もっともこれは素早さが他の能力に比べて粘った成果が如実に現れるためであり、個体値厳選の重要度が特に高い。
実のところ、他の数値は1違う程度であれば大差無いこともあるのだが、素早さに関しては1違うだけでも先手と後手の決定に影響してしまう。
素早さだけは妥協してはいけない」とよく言われる理由がおわかりいただけただろうか。

しかし、突き詰めるとと仮想敵を確定一発で倒したいが攻撃個体値がいくつ以上ないと確定一発で倒せず安定性に欠ける、とか
仮想敵からの攻撃を交換で1回受け、先制技を受けたとしてもHPを確定で残し、かつ確定一発で倒すには、という話にもなる。

ガチ対戦では流行りを意識しこのような構想を組んだメタパーティを作ることが多いので努力値振りの意識はもちろん、個体値の厳選は欠かせない。

また、闇雲に6Vを狙うのではなく、特定の能力に関しては敢えて低い数値を狙うこともある。
具体的には、
といったケースがある。

マニアックな所では、「いのちのたま」を持たせるポケモンのHPが無振りで10nの場合に個体値を下げる
ダブルシロデスナの特性「みずがため」を発動させるために「みずしゅりけん」を撃たせるドーブル等の特攻0を狙うことも。

また、時間の短縮などを目的に使わない数値は妥協することも多い。
王冠で個体値を疑似的に上げられるようになった7世代以降は、必ずしも理想個体が出るまで厳選する必要がなくなった。
ぶっちゃけ王冠の量産とレベリングがそれまでより楽になった第8世代では、王冠育成の方が楽な事もある。
逆に下げることはできないので最遅等の個体値0が欲しい場合はこの方法には頼れないのが難点だが。

ちなみに個体値の組み合わせは32の6乗通り((25)6=10億7374万1824通り)。
これに望みの性格特性、性別、色違い等々が加わると……。

タマゴから生まれた子供は両親から3つの個体値を引き継ぐが、
第6世代以降は「あかいいと」を持たせると5つ引き継げるようになった。
また性格も「かわらずのいし」で引き継げる。

タマゴから生まれない伝説系に関しては素早さ調整をしたポケモンや「シンクロ」「ちからをすいとる」「ひかるおまもり」等が厳選の助けになる。

第7世代からは「すごいとっくん」によりLv100のポケモンに限りステータスをV相当にまで強化出来るようになった。
あくまでステータスを変更するだけで個体値そのものは変わらないのでめざパのタイプは変動しない上、タマゴを作っても引き継がれない点には注意したい。
ただこれによりめざパのために能力を犠牲にせずに済む上、異常なまでの労力がかかる伝説のポケモン厳選が格段に楽になったりとメリットは大きい。

ちなみにCPUの使うポケモンの個体値はバトル施設では全て6V。
本編でもチャンピオンの6Vをはじめ悪の組織やジムリーダー等ストーリー上の格や立ち位置に応じて数値が設定されている。
そこいらの一般トレーナーは基本的に15程度が相場らしい。

また、第6世代以降は条件付きで高個体値の野生個体を入手できるようになっており、高個体値の野生個体の入手難易度は大きく下がっている。
  • タマゴ未発見グループのポケモンは確定3V、XYではベイビィポケモンも確定3V。
  • XYのフレンドサファリは出現ポケモンが確定2V、1つのサファリごとに3種類のポケモンしか出ない。更に一定確率で隠れ特性出現。
  • ORASの図鑑サーチで連鎖を行い、連続してポケモンを倒してor捕まえていくと、確定3Vのポケモンが出現する。一定確率で隠れ特性出現。
  • SM/USUMで乱入バトルによる連鎖を行うとそのバトルの中で20匹以上倒したときに確定3V、30匹以上倒したときに確定4Vのポケモンが出現する*1。更に一定確率で隠れ特性出現。
  • VC版から連れてきた個体は全て確定3V、隠れ特性固定。
  • 剣盾でマックスレイドバトル産の個体は☆の数が多いほど個体値Vの数も多くなりやすい。運が良ければ6Vが出る場合もある。
  • BDSPは化石から復元するポケモンが確定3V。また、ORASの図鑑サーチ同様の方法でポケトレで連鎖を行っていくと隠れ特性や確定3Vのポケモンが出現する。

「そこまで厳選に時間をかけるよりある程度の個体値で妥協した方が良いのではないか」との見方も強い。
過去作産のポケモンを自由に使えた第5世代以前ならともかく、その世代で新たに厳選・育成をやり直すのが常識となった第6世代以降では特にそうだろう。
無論、Sは最速・最遅狙い等問わず死活問題(同種対決が多いメジャーポケは特に)であり、アタッカーはAかCの使う方、耐久型のHP・B・Dは役割上妥協できない所ではある。
しかしそれ以外、特に混乱や「パワースワップ」対策のAorC個体値0を粘るのは何百回と対戦して何度恩恵に預かれるかレベルであり、「マニアックすぎる」としてスルーされることが非常に多い。
また紙耐久攻速アタッカー等のHP・B・D種族値が極端に低いポケモンは、それらを妥協しても実質的な使い勝手には殆ど影響しないことも多い(確定数を基準に考えるならなおさら)。
そうでなくても「さみしがり」ツンデツンデ等はほどほどで妥協しないと死ねる。色違い狙いならなおさら




やりこみはほどほどにね!


追記・修正は野生から6Vの個体を引き当てた廃人にお願いします。

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