登録日:2015/02/25 Wed 16:11:44
更新日:2024/11/04 Mon 00:24:31
所要時間:約 23 分で読めます
世界各国の首脳陣すら畏敬する謎の美青年。
長髪ロン毛で18~19世紀あたりの貴族的な服装をしており、高貴な出で立ちに違わず振る舞いは紳士的。
趣味は読書。ゲーム版では
紅茶も趣味で、他人には任せられないという。
物語の鍵を握る存在としてOP・EDでは最初期から姿を見せていたが、実際に登場したのは12話という折り返し地点。
[[次回予告]]で「出番がない」と愚痴っていた[[サラマンディーネ]]より遅い。
ジルからは並々ならぬ敵意を向けられ「神様」と皮肉を込めて呼ばれているが、本人はチープな表現として気に入っておらず「調律者」を自称している。
以下ネタバレ注意
その正体は、「マナ」という能力を開発し、それを扱える人間を創造した科学者にして、更にはマナを扱える者がノーマを迫害する差別社会のシステムを構築した張本人。言わば世界の創造主で、実質的な世界の支配者。
一見若者の容姿をしているが、ジルやサラの回想に登場した昔の姿と何も変わっておらず、本人いわく1000年は生きてきているらしい。
500年以上昔に新エネルギー源『ドラグニウム』を生み出したが、これが遠因となって“本来の地球”にて文明崩壊を招き起こす程の世界大戦を招いてしまった。
しかし、彼はその事に関して何の責任を感じず、汚染された地球を見捨て、自分に賛同する人類を率いて平行世界のもう一つの世界へ逃れ、新しい地球でマナによる理想郷を築こうとした。
そこで争いや差別の無い理想郷を創る為にあらゆる者を思考で操作できる高度な情報化テクノロジー『マナ』やそれを扱える新人類達を創造した。
しかし、マナのシステムを完成させる為に見捨てた地球に舞い戻ると、ドラゴン化する事で何とか地球を復興させようとしていた残留人類から、
ドラゴンの始祖・アウラを強奪。
ミスルギ皇国の明けの御柱に押し込めてマナの供給源にすることで、表向きはマナを無限の力とする世界の構造を作り上げた(実際はアウラがドラグニウムから発生させているだけなので、無限でも何でもない) 。
マナを扱えない旧人類は既に自らの理想にとって邪魔な存在と見做しており、賛同してついてきた筈の彼らさえ世界から一方的に排除してしまう。
更にはマナを扱える者達の中からもマナを扱えない女性『ノーマ』が生まれる予想外の
バグが発生してしまい、自身の作り上げたシステムの破綻を目にする事になった。
これらの問題の解決手段として「マナを扱えない人間全てを差別の対象にする事でマナを扱える人間達の社会を安定させる」という歪んだ思想を持つに至り、ノーマを反社会的存在と見なす差別意識を世界に植え付ける事で世界を自らの創造した「マナを扱える者達のみが暮らす事を許される」歪んだ社会に作り変えている。
しかも、有限であるアウラのドラグニウムを補給するために、アウラ奪還に来るドラゴンを「防衛」の名目でアルゼナルのノーマたちに狩らせ、凍結したドラゴンの死骸からドラグニウムを抽出するというシステムも構築している。
だが、今度は自分の創造した人類が堕落したと考え愛想を尽かし、再び世界を作り変えるべく行動を開始。
二つの地球を一つにまとめ、そこに新たな理想郷を築こうと目論んでいる。
このように物腰は優雅で知的、一見すると女性に優しいフェミニストだが、本質は恐ろしいほど独善的で傲慢なエセ紳士。
美しい者の絶望を愉しむなど本性は極めて残忍で、ノーマも害虫と認識している。
その一方でノーマの正体が先祖返りを起こしてしまった普通の人間だと知っているからか、意外にも存在自体への差別意識はなく、区別しているに過ぎない。
その為か、アルゼナル襲撃時の虐殺では死んだ子供たちの死屍累々を見て「全く酷いことをする」とジュリオに批判的ですらある(どちらかというと、自分の指示なく勝手な行動に出たことに腹を立てていたと推測される)。
おそらく“自分以外は平等にゴミか実験動物か都合のいいコマか慰み者”くらいにしか思ってないのだろう。
女性に対してはマメに対応しており、おかげで視聴者の間ではすっかり“女たらしの変態ジゴロ”として定着してしまった。
ただ、彼の手駒に落ちた女性が悉く「他人を自分の存在意義としている」という自我の薄い、要はチョロいタイプばかりで、うまくいかないとなると快楽堕ちに切り替えるあたり、ナンパテクは大したことない可能性がある。
【女性関係】
●
アンジュ
計画達成に必要なラグナメイルの操縦者である彼女を手中に収めようとしていたが、
洗脳をはねのけたことで更なる執着を示すように。
紳士的にプロポーズしたかと思えば
エロゲ顔負けの説得方法を試みている。
24話でアンジュがタスクと結ばれたことを知った時には大きなショックを受け、無理矢理にでも奪い取ろうとするが…。
当のアンジュからの第一印象は
「気持ち悪い髪型のナルシスト」。
「キモい髪型でニヤニヤしてて服のセンスもなくていつも斜に構えてる恥知らずのナルシスト」と罵倒され、
「女の扱いも知らない千年引きこもりの変態親父の遺伝子なんて生理的に絶対無理」と拒絶され、
「私を抱こうなんて一千万年早いわ!!」と完全に一蹴され、言葉通り塵に還った。
●
ジル
リベルタスで乗り込んできた彼女を洗脳と
下半身のテクニックでおかしくし、純潔を奪っていいように弄んだ。
正気を取り戻した彼女から根深く恨まれているが、一方で現在も洗脳効果は尾を引いている。
24話で身体を凍結させられるも、「古い女には用はない」とヒステリカで彼女を狙撃し致命傷を負わせる。結果、目を覚ましたサリアに決別されることになった。
●
サリア
下手すれば「アンジュの下半身デブー!!」が断末魔になりかねなかった彼女を救助して籠絡。
大根騎士団ダイヤモンドローズ騎士団の
バイトリーダーナイトリーダーに任命する。
色々とポンコツで元々ちょろかったとはいえ、倒すべき敵として認識されていたにも関わらず虜にしてしまい、 「エンブリヲ様」と執着される。
あのプリティ・サリアンの衣装まで与え、さらに自分も
宝塚歌劇団のような訳の分からない翼のついたタキシードまで着て二人でコスプレに興じていることが発覚している。
事後と思わしきシーンが散見される上、サリアの『男と女がチュッチュする本』に興味津々な願望や彼の変態性を考えると高確率で肉体関係あり。
最終的には前述の通り、ジルを殺害したことにより決別された。
●
エルシャ
可愛がっていた子供たちを虐殺され絶望していた彼女に、子供を蘇生させる奇跡を見せて協力要請。
エンブリヲ
幼稚園のいわば理事長的な存在「エンブリヲさん」として信頼されている。
しかし22話にて戦闘の誤爆に巻き込まれた子供達の再度の蘇生を「新しい世界には連れていけない」からと拒否。
それが原因で心酔から醒めたエルシャに裏切られ、更にレイジアも持ち逃げされた。
●
クリス
瀕死の重傷を負った彼女を回復させ、そのまま味方に引き込んだ。
依存心の強い彼女の本当の友達「エンブリヲ君」として、一緒に映画鑑賞するくらい仲が良い。
しかし24話でターニャ達の特攻で暴走したクリスがロザリーと対話し、彼女とヨリを戻したことで決別されることとなった。
●ターニャ
アルゼナル襲撃時に捕虜にした後、懐柔した。
自らの理想を語って心酔させたとされているが、エルシャに並ぶ腕前とされる彼女の得意料理を褒めたのかは定かでない。
ちなみに料理時には裸エプロンにさせている……が、これはTV放送版のみで、映像ソフトでは普通のエプロン姿。
24話でアンジュの元へ向かうため、「時間稼ぎ」として機体のコントロールを奪い、ドラゴンに特攻させた。
●イルマ
ターニャ同様の経緯で勧誘。
絵を描くことが趣味な彼女に自身の考える未来図を見せたことで忠誠心を得たらしく、絵画にも精通しているのかもしれない。
ターニャ同様、ドラゴンに特攻させた。
●
シルヴィア・斑鳩・ミスルギ
昏睡状態に陥られていた所を救出したことで「エンブリヲおじ様」と慕われるように。
ノーマ蔑視の彼女を
ダイヤモンドローズ騎士団と一緒にしたら軋轢を生みそうなものだが、未だ目的は不明。
源氏計画か
というのも足が既に治っているのを看破していたため、敢えて放置していたようだ。
●
リィザ・ランドッグ
暗躍していた存在を既に見抜いていたらしく、
スパイであった彼女をいつの間にか
全裸で捕らえて計画を逆に利用しドラゴンに甚大な被害を与えた。
それ以降はシルヴィアの奴隷として
マニアックな格好で生かしているが、無粋な真似や喧噪を嫌う割に図書室で繰り広げられるシルヴィアからの
拷問を放置しているあたり、彼の本性が垣間見える。
【能力】
①:瞬間移動
ホログラフのように出現しては消え、しかも任意の人物をも別の場所に飛ばせる。
②:空中浮遊
ラグナメイルの滞空高度よりも高い場所に悠然と浮かぶことが可能。
③:
死者蘇生
死んだ人間を再び蘇らせられる。これは「マナでも不可能」と称される行為だが、原理は不明。
④:異次元干渉
空間を隔てたドラゴンの世界に対して一方的に攻撃を実行。
⑤:分身
同じ時、異なる場所に、複数のエンブリヲが同時出現。
⑥:不死身
撃たれても刺されても次の瞬間には無事な姿でいる。ただし、痛覚はある模様。
⑦:感覚操作
相手の痛覚を50倍に倍増など造作もなく、全感覚を性的快感に変化させられる。これなんてエロゲ
⑧:精神操作
OP映像でアンジュの服を一睨みで破っていた点から巷では「眼力で脱がすマン」と呼ばれていたが、第19話ではこれで相手自身に脱がせるマニアックな嗜好を…
なお、最終話では本当に眼力で脱がした。
【ラグナメイル】
◆
ヒステリカ
エンブリヲ
専用機にして、全ラグナメイルの初号機EM-CBX001。
太古の地球において終末戦争時に製造された絶対兵器で、文明崩壊を引き起こした元凶たる黒い機体。永遠語りにも呼応する。
接近戦用のビームソードや
ビームライフル、ビームシールドを装備している。
エンブリヲによって外部から遠隔操作されているかのような描写となっているが、内部にパイロットが搭乗しているかは不明。
実は次元跳躍の際にエンブリヲの精神と融合しており、彼と同時に倒さなければエンブリヲは死ぬ事は無い。
終始下衆かったパイロットとは反対に、黒と金を基調とした、悪役らしい豪華ながらも邪悪さも感じられるデザインで中々にカッコイイ。
【余談】
その名前から「ブリヲ」や「鰤男」、酷い時には「ブリブリ」などと視聴者から呼ばれている。
登場当初はまだ胡散臭い美形程度で済んでいたが、妙に澄んだ顔で
急に歌いだした時から視聴者の爆笑を誘発。それを皮切りに、ジゴロ且つ変態的な数々の言動のせいで作中屈指の
ネタキャラとして強烈な個性を発揮した。
今では本作の顔としてはアンジュとのツートップと評されている。
もっとも、上記のエロゲチックな能力の数々は説明だけでは一見ギャグに思えるが、実際に劇中の映像では凄まじいゲスさや悪趣味さを醸し出しており、決して愛すべき馬鹿ではない。
人の心の闇につけ込む悪魔的な変態存在感が強く、テレビアニメの表現限界に挑んでいる本作に相応しい、ロボットアニメ史上において色んな意味で金字塔を打ち立てるラスボスと言えるだろう。
PlayStation Vitaで発売されたゲーム『
クロスアンジュ 天使と竜の輪舞tr.』では、オリジナル主人公の
ナオミがエンブリヲの陣営に付いて戦うルートがあり、このルートでのエンブリヲがあまりにもアニメとはかけ離れた人物となっていたため、アニメで行った数々の所業を知るプレイヤーを驚かせた。
アニメに準じたルートでは女性に冷徹で自己中心的な態度をとる我々のよく知る変態なのだが、ナオミが自陣営で戦うルートではなんと彼は改心(!?)し、本当の意味で全ての過ちを正す「世界の修復」のために奔走する。
アニメとの違いは、エンブリヲ側に来たアルゼナルメンバーを蔑ろにしなかったこと。サリアとの関係は比較的健全で、クリスとは互いを尊重する友人となり、エルシャが大切にする子供にも優しい。アニメのように、甘言で唆した後に掌を返すことをしなかった。
加えて最終決戦の前には、世界のリセットというこれから行うことの重大さを全員に話した上で改めて自分に付いてくるか選択肢を与えている。
その結果として彼女たちがエンブリヲの下を離れることも覚悟して。
このルートで行う「世界の修復」はアニメで行ったような「全部壊してリセット」というわけではなく、今生きる人間の存在を残した(現世界での記憶は残らない)上での新しい世界の創造であり、実はこれを行うにはエンブリヲ自身にあるリスクが伴う。
アウラを返還しないことについては、世界修復に必要という理由だけでなく、全世界のエネルギー源が一斉に断たれることで起きる甚大な犠牲を考慮した結果であり、自分が創造してしまった世界とそこに生きる人間に対する責任ともとれる。
アルゼナルの現実にも責任を感じ、彼女たちを「新しい友」として友好と協力を持ちかけたが、当然ジルからは激しく反発されノーマ陣営とはやはり敵対することになる。
彼なりの善意でアルゼナルの面々に接しようとはしたが、生来のその上から目線な言動・態度から毛嫌いされてしまう。
しかしそれでも「言葉だけではなく、行動で示す」と諦めず、ジルとの交渉が決裂するまではアルゼナルの復旧に力を貸した。
リベルタスを「それも一つの生きる道」と肯定しつつ、それに固執しすぎているジルの姿を、自分に責任があることを理解しながらも心苦しく感じており、サリアを勧誘したのも彼女が叶うことのない希望にすがっていることを見かねたため。
僅かではあるが、生前のエンブリヲのことにも触れられる。元々天才児であったようで、幼いころからかなり難しい本を読みふけり、同時に書いていたらしい。
「ドラゴニウムのエネルギー変換における制御方法と実装の基礎」や「プリナムチャンバーの幾何学的形状変化が内燃機関の出力に及ぼす影響について」などはエンブリヲ著であるらしく、やはりこの世界の根幹を作った優秀な人物であることが分かる。
が、自分で「我ながら名著」だと自画自賛したり、子供に読ませる本を選ぶ際に自著の本を推したり、プリティサリアンのことを「あれはなかなか……」と評すなど天然かつ残念な面も見せている。
ナオミについては、ある理由からアンジュと同等かそれ以上に特別視している。
かつてエンブリヲは、初飛行の際に死ぬ運命にあったナオミを静観し見捨てたが、彼女はどういう訳か死の運命を覆し生き残ってしまう。
ナオミの生還はエンブリヲでさえ予想外の結果であり、これが確率上の偶然ではないと感じたエンブリヲは、彼女のように運命というものは変えられるものだと確信する。
これによってエンブリヲのアニメで見せた独善的な部分は鳴りを潜め、彼はこの世界をより良いものとするために動き出すことに。
ナオミとの交流で、自分が存在できる可能性が半々になる(永遠に次元の狭間に取り残される)というリスクを負ってでも、新世界でナオミと共に生きる未来を願うようになり、直前まで迷いながらも最後に彼女の言葉を聞いてこの選択が間違いではないと確信。エンブリヲは最後の戦いに望むことになる。
もしかすると、アニメで彼が言っていた「千年間待った女性」とはアンジュではなく、ナオミのような女性だったのかもしれない。
改心ルートではアニメとは一転してきれいなエンブリヲなわけだが、アレな場面がゲーム上で描かれていないというだけで、アニメと同じことが幾らかは起こっていた可能性も一応ゼロではない。
心を改めたとはいえ、序盤でナオミに興味を持ってから後半のアルゼナルで交流するまではほぼアニメと同じ所業(過去も含めて)を行っていたことは変わらず、すべてリセットされるよりは救いはあるにしても、今生きている人々にとっては一方的に現世界を塗り潰されることになるため、悪行をしたという自覚はあるにしても一概に彼が善人になったとも言い難い。
敵対ルートではほぼアニメと同じ鬼畜であり、ナオミのことも気にかけてはいてもアンジュ以上の存在ではないなど、ぶっちゃけこのルートだけ違和感があるのも確かなので、割り切って楽しむのが良いかもしれない。
外部作品
そして、古今東西の
ロボットアニメのキャラクター達が一堂に会する『
スーパーロボット大戦シリーズ』にも、クロスアンジュ参戦にあたり
ラスボス格として登場。
原作に比べれば超越性は抑えられているものの、ここまでに紹介してきたキャラ性をいかんなく発揮し、そんなのが気にならなくなるぐらいの暗躍を重ね、
時には本編以上の悪辣な策謀を巡らせ、他作品の悪役達の心情にも決して小さくない影響を与えるなど、悪役としてクロスオーバーを大々的に謳歌するに至った。
予想通り「天才」「
サイズ差補正無視」技能も特殊スキル欄に光っている。
あと何故か「彼が関わると原作で色々拗らせていた
男キャラが浄化される」というジンクスが存在する。
初登場は2017年2月に発売された『
スーパーロボット大戦V』。この頃からすでにあちこち飛び回っており、
予想できない所にもガンガン絡んでいくスタイルである。
①本作ではドラグニウムは
ゲッター線と同一存在とされており、かつてはその力で
ミケーネと戦った。
つまりマナ使いはケン・イシカワの粒子を浴びた事により頭が退化した可能性が…?おかげで終盤モモカが虚無りかける羽目に
これにより昔の文明や大脱走してきた遠い宇宙の人々が大壊滅するわ、エンブリヲも責任は取らず別の世界に旅立つわ、
あるシステムが彼を地球人のサンプルとして観察し、
「愛」について大きな誤解を生む遠因になるわで大迷惑。
そして、エンブリヲの行動原理自体も早乙女のジジイに「科学者失格」「お前に永遠にゲッター線の神髄は理解できない」と駄目出しを貰っている。
後の方でも本編前に死亡していたコーウェン君&スティンガー君を蘇らせてくるあたり、もはや女の敵にしてゲッター線の敵状態に。
②声優ネタもやや黒い方面に発揮。伊東の心の闇に付け込み
真ドラゴンに魔の手を伸ばしたり、
レイの手にかからず生存した
ジブリールを本人に代わって殺害、ジュリオの後を追わせる。
特殊戦闘台詞にも大きく反映されており、ガンダムSEED勢で
あの男を思い出すような言い回しも炸裂。
④通常のルートでは分身能力をシナリオパートでもMAP攻略パートでもいかんなく駆使し、アンジュだけでなく、多くの他作品のヒロインたちをも「花嫁」と称して手駒に納めようとする。さらにその中には人妻も混ざっているなど、原作よりも見境が無くなっている。なお、全員が「元」も含めて「王女」「姫」「令嬢」とかつく相手ばかりだったため、処女厨に加えて姫マニアという属性まで付加された。
なお、もう一方のルートでは時空の狭間から追い出されて超越性を失い、更には(条件次第で)フロンタルが地球艦隊・天駆への味方増援に駆けつけてきた。テキストではそんなことないが、まるで裸の王様を全裸が笑いに来たような流れである。
等々…原作設定を上手く活かす形で大活躍を見せている。これでも自分の領域が原作に比べて大きく縮小しているのだが、代わりに行動力に磨きがかかった形に。
そのイキの良さは、ソフィアをも戦慄させ、レナードに彼自身が言われた「キモい男」がどんなものなのかの客観的実例を見せつけて我に返らせたほど。
また、その最期はアンジュ達のみならず地球艦隊・天駆の女性陣から思いっきり罵倒されるという別方向で原作以上に凄まじい事態となり、『W』や『第2次Z』での下衆皇子や伯爵、情報補佐官が霞んでしまうほどのインパクトをユーザーに見せつけた。ちなみに、アンジュによる罵倒はボイス付き。
そして西暦世界の支配者を気取って物語の黒幕をエンジョイしていても、その死後
西暦世界を訪れてから行ったこれまでの暗躍行為全てが、実は真の西暦世界の支配者であるブラックノワールの掌の上で踊っているに過ぎなかったと明かされ、正真正銘の道化だったことを暴露される死体蹴りをかまされる末路を辿った。
まあ、当のブラックノワール自体も致命的なシステムエラーを起こしたりとアレな有様だが。
しかしその結果、自らが真の支配者と思い込んでいた哀れなプログラムの掌で転がされていたという事となり本人の知らぬ所で更に小者となってしまったワケだが…
綺麗な
フロンタルや出オチのハーデス、暗に協力的だった
メガノイドといった面々に向けられるはずだったヘイトをブラックノワールともども背負うことになった、
ある意味生贄。
通常ルートでこんな奴の前座にされたデスラー総統はデスラー砲をぶっ放しても誰も咎めないと思うよ
ちなみに、原作ではタスクに「アンジュの初めての相手」は自分であったことを告げられてキレるシーンがあるのだが、CERO的にアレだったのか(今更感があるが)このゲーム内ではカットとなった。一応、
中断メッセージでそのシーンのパロディがあるが、改変の影響で余計大人げなくなっている。
男二人の大人げない喧嘩を見ていたアンジュがドン引きしていたのは言うまでもない
なので、最大ダメージ
だけは回避した。それ以外の累積ダメージは相当なものだが。
続く2018年3月発売の『
スーパーロボット大戦X』でも登場。
序盤から早々と顔を出した後、物語のメイン舞台であるアル・ワースの古くからの住人であるという立場を背景にこちらでも活躍し、さらに他の参戦作品との驚愕のクロスオーバーまで成し遂げた。
他、アンジュだけでなくナディアまで狙っている。
①さまざまな世界から勢力単位で召喚された異界人であるマリーメイア軍、キャピタル・アーミィ、ゾギリア軍、トワサンガ軍、ジット団を、元の世界への帰還の術を餌に戦力として併合。
結果としてスーパーロボットものの悪役達が集うドアクダー軍団に対し、リアルロボットものの敵役・悪役・黒幕たちを取りまとめる役割を果たす。
②アトランティス文明の遺産への接触を狙って、超科学による世界の支配を企てた
ガーゴイルのバベルの塔復活~クーデターに協力し、タルテソス王国の滅亡に一枚噛む。
予想はされていたことだがナディアにも目を付け、己の実益とガーゴイルへの手土産も兼ねて彼女をアンジュ共々付け狙う。N-ノーチラス号の一同にとっては作品の壁を超えた宿敵に。
③物語と同時に不穏な姿が見え隠れするアル・ワースの真実にもゆくゆくは迫ろうとしていたが、その同志になっていく連中がバイストン・ウェル的には大罪人であり、そのくせ罪の意識もなく知識欲に忠実なショット・ウェポンと、神出鬼没ぶりまで身につけ死してなお不遜なエゴイストである
マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア。類は友を呼ぶというがとんだ面子である。
④ドラグニウムの応用とは別の形で時空に働きかけることで、己の立場を脅かすものとなるカップリングシステムを危険視、それの可能性を閉ざすという「実益」と、
嫉妬心から、青葉と雛の二人に不幸を与え引き裂き続ける「趣味」を兼ねて、時空制御の実験場として
『バディ・コンプレックス』の世界に介入し、無限ループを仕込む。まさかの別作品の戦乱の黒幕となってしまった。
当然のことながら第三の犠牲者である
ビゾンがああなったのもエンブリヲのせいであり、彼からは70年ものの憎しみを向けられる結果に。彼との決戦面ではエンブリヲが作った国というだけでミスルギ皇国をも滅ぼそうとしたほど。
言うまでもなくエクスクロスからは非難の嵐が飛ぶ中、不死身のカラクリにたどり着けていないビゾンをあざ笑う悪魔っぷりである。
⑤真のアルゼナルの決戦では、『V』にはなかったきわどい画像演出でアンジュの危機が演出されたり、
自分の姿だけでジェットストリームばりに会話パート画面を制圧してプレイヤーの腹筋に直接攻撃を加えてきたり、
「道場になる気はないよ」と言わんばかりに、
『V』のラスボスの如く20体のエンブリヲを同時出現させ数の暴力で押しつぶそうとしてくる。(うち1体はイベントで倒されるが)
流石に1体1体は弱いが、二回行動がデフォかつ命中率と回避率が高い上長射程のディスコード・フェイザーが強力なので油断は禁物。
まぁ、大抵の人が幸福か祝福がけ&MAP兵器の餌食にしてそうであるが
ちなみに撃墜する度に、女性陣から彼に対する辛辣なコメントが飛び出す。
このように多彩な活躍でエクスクロスの面子に最大の敵と認識させるほどのエンブリヲだが、44話の両ルートで遂に手痛い反撃を喰らうことになる。
真のアルゼナルでの戦いと同時期に、ガラプーシカの対処に追われていたエクスクロスと対するゾギリア軍の前に堂々と愛憎劇のクライマックスを見物するため出現し、
自らの不死性をいいことに上記の事実に加え、別ルートの味方が今まさに危機であるということを双方に突き付けるも、(フラグを立てていれば)ここでビゾンに倒すべき敵として先制攻撃を喰らう。
更に、エフゲニーが操るカルキノスのジャミングシステムによりデカップリングを受けていたルクシオンネクスト・ブラディオンネクスト・カルラの3機がサイコミュ技術との出会いもあって完成度を高めたスタンドアローンモードのお陰でこれを打開。
三機がかりのユニゾライズコンバットで見物に来ていたエンブリヲの一体は爆発四散し、その後エクスクロスはエフゲニーを倒しガラプーシカをバディコン原作の流れで無事に処理して事なきを得る。
その最中に特異点が出現し、さきほどエンブリヲの一体から聞かされていた仲間たちの危機を救うために、青葉・ディオ・ヒナは特異点へとダイブ、それを真のアルゼナルに直結させて仲間たちへの激励と帰還への道を送ることに大成功する。
更に時間も意味をなさない特異点を無理やりこじ開けられたことにより、無限の時間を有するはずの真のアルゼナルがその際のダメージで大きく損傷、無数のはずのエンブリヲが20体の貴重なエンブリヲ(原文ママ)にさせられる始末。
…ガラプーシカ自体はエンブリヲを倒すには至らなかったが、三年分のネクトビオリウム結晶の爆発がきっかけで生まれたパワーはこのような形でエンブリヲに致命傷を与えたのであった。
こうして、一気に士気の高まった救世主やN-ノーチラス号を中心とする面子からの猛反撃を受け、20体のエンブリヲとヒステリカは一掃される。
それでも最後の一体と一機はマリアンヌに助けられ生き延びるが、不死身のカラクリが暴かれたエンブリヲは内心見下していたガーゴイルに頭を下げざるを得なくなり、ネオアトランティスのパシリに落ちぶれる。調律者(笑)
ついでにその間のインターミッションでタスクからさらっとドアクダーの事を恐れていたことも明かされてしまう。
46話でガーゴイルの命を受け、遂にエクスクロスとの決着を迎えるが、上記のように前の話で散々な目に遭わされたためアンジュだけでなく青葉に対してもむきだしの怒りをあらわにする有様。
機体が黒くて数は多くてしぶとい様をアルゼナルメンバーからは
ゴキブリ、しつこく足掻き続ける様をタスクからは
「都合の良い夢を見ている裸の王様」呼ばわりされる。
最期を迎えると言う場面ではアンジュになんと憐れみの感情を向けられ、一瞬感動するも…アンジュが彼に同情していたわけもなく、
あれだけ可能性を引っ張り出してまともなエンブリヲが一人も現れなかった。それは更生の余地がないと言う事と徹底的に罵倒される。
それに逆上しヒステリカを暴走させ、最後の悪足掻きをしようとするも、
…と、パイロットでもない女性たちに(『X』の世界観らしく意志の力で)ヒステリカの暴走を抑え込まれた上に、
慈悲深い彼女らにすら全否定され、例のアンジュの罵倒と共にこちらもDVEつきで爆死。
物語の序盤から暗躍を重ね多くの人間、どころか世界すら歪めつづけていた悪魔的な変態は遂にタルテソス王国の空に消え失せる事となった。
更に言えばガーゴイルがエンブリヲをエクスクロスと戦わせたのは用済みとなったエンブリヲを処分するのも兼ねており、仮にエクスクロスに勝利したとしていたとしても、エンブリヲに明日は無かったと思われる。
余談だが、本作はワタル一行が行くルートで死者が極力出ないよう配慮されている。しかしエンブリヲは例外であり、上記の顛末で普通に殺されるのだった。
ワタルからも「悪い奴というより気持ち悪い奴」と率直な感想を言われている。
スパロボシリーズでは他にも、
ソーシャルゲーム『X-Ω』の方で登場しており、イベントでちょくちょく顔を見せている。
帝国華撃団を手籠めにしようと画策したり、ドモンの痛覚を操作したり、生まれたままの姿の女性は美しいと豪語したりと原作以上にゲスい一面を自重していない
『X-Ω』ではユニットとして使用可能になったものの、そういったゲスい一面を存分に発揮したのか、公式から
「スパロボシリーズ札付きの女の敵」と認定された。
そんなエンヴリヲが女の敵モードを完全に取り下げて本気で同情して手を差し伸べようとしたポセイダルは凄いのかお労しいのか……
アマンダラを見たらエンヴリヲでも自己嫌悪で正気に戻るのだろうか
三、項目を追記修正する。全部書き直してリセットする
最終更新:2024年11月04日 00:24