登録日:2016/08/28 Sun 08:52:22
更新日:2025/05/22 Thu 21:32:39
所要時間:約 8 分で読めます
ここではウルトラシリーズに登場する怪獣「バニラ」について記載する。
【データ】
別名:
赤色火焔怪獣
身長:55m
体重:2万t
出身地:
東京都内の工事現場
武器:赤色火炎
【概要】
遥かな超古代に
地球に出現し、破壊の限りを尽くした怪獣。
全身が
赤い色をしており、
アボラスと対比するかの如く
「赤色火炎怪獣」「赤い悪魔」の異名を持つ。
表皮はタツノオトシゴのような鱗に覆われ、ガッシリ体型の
アボラスに比べると首は比較的長く細面で、腹が樽のようになっている。
下あごが二つに分かれるのが特徴で、その口から火焔を放つ。
細長い尻尾は3又に別れ、ズルズルと引きずり回している。
モチーフはタツノオトシゴ。
名前の由来は、
TCGにおける「バニラ」の元ともなった、アイスの基本風味の香料「バニラ」
…ではなく「紅(べに)」から。
【活躍】
第19話「悪魔は再び」に登場。
都内某所に埋もれていたカプセルに雷が落ちたことで復活した超古代怪獣。
すぐ近くにあった宿敵・アボラスの眠るカプセルは掘り出されて鉱物試験場に持ち込まれたのに対し、
こちらは砂に埋もれ、バニラ復活まで誰にも気づかれていなかった。
ライバルのアボラス同様、3億5000年前(誤記ではない!!)の地球を荒らし回っていた怪獣で、
その時代の文明(!)をアボラスとの戦闘でメチャクチャに破壊してしまった。
超古代文明人(!!)により液体状にされて封印(!!!)されており、「開けると人類は滅ぶ」と記されていた。
だったらトドメを刺してくれよ~!って彼等にも倒すことが出来なかったのかも知れない。
そんなことは露知らず、長すぎる眠りから覚めた
バニラは
アボラスと戦うためか、それとも単なる衝動か、
夜の東京の街を滅茶苦茶に破壊しつつ当てもなくうろつき回る。
出動した
科学特捜隊は徹底攻撃を仕掛けるが、あろうことか
ミサイル切れになるまで撃ち込んだにもかかわらず
痛がりこそすれ
バニラの烈火の如き戦意は一向に収まることなく朝を迎えた。
そのまま、怨嗟骨髄に染みるアボラスと正面衝突。
睨みあうや否や雄叫びを上げてがっぷりと四つに組合い、国立競技場(出来てまだ7年なのに…)を著しく破壊しながら、くんずほぐれつの激戦を繰り広げる。
アボラスの溶解液も
バニラは自らの火炎をぶつけて相殺し合い、互いに一歩も引かない。
このままでは、
東京どころか
日本はおしまいだ。
科学特捜隊は両者を相手にするのをやめ、どちらか一方を集中攻撃することで怪獣をまず1匹まで減らそうと画策。
アラシ隊員が装填した原子弾が飛び、
バニラは右目を潰されてドウと地面に倒れ伏す。
隙有りと見た
アボラスはここぞとばかりに溶解泡を浴びせ続け、遂に
バニラを完全に溶かし去ってしまうのだった…。
ウルトラマンと戦うことなく死んだせいで二流怪獣の印象が強い
バニラではあるが、
アボラスとは完全に互角であり、
しかもその
アボラスが滅茶苦茶強いのもあるため、決して弱い怪獣というわけではないのである。
『ウルトラマン』の派生作品
このように原作ではウルトラマンが出てくる前に命を落とした
バニラだったが、
放映時に『
週刊少年マガジン』で掲載されていた一峰大二による
漫画版では
復活から間もない段階でウルトラマンと激突している。
それどころか火炎をボーボー吐きまくってウルトラマンを火達磨にした挙句、皮膚を溶かしてしまったほど強く、
なんとこの攻撃で
ウルトラマンをカラータイマー切れに追い込んで撤退させている。
その後は
アボラスを見つけて取っ組み合いを開始し、ウルトラマンも巻き込んだ三つ巴の戦いとなる。
アボラスを憎む
バニラだったが、戦いの邪魔をしたウルトラマンはもっと腹立たしかったのか一時的に挟撃を開始。
圧倒的な火力と生命力で
スペシウム光線が打てなくなるまでバテバテに追い込んだのだが、最後は
アボラスと同時に襲いかかろうとしたところを、
ウルトラマンが最後の力を振り絞って左右同時に放った
八つ裂き光輪(ウルトラスラッシュ)でドテッ腹を撃ち抜かれ、
大嫌いな宿敵と共に心中することになってしまった。
過去の怪獣が総登場するお祭り回、第27話「怪獣島浮上!!」に登場。
怪獣墓場に眠っていた所を
バラドン星人によって蘇らされるが、なぜかピンク色になっている。
作画崩壊と言ってはいけないよ
(バラドン星人が知らなかったのか)不仲の
アボラスと出くわし戦闘を開始。
他の怪獣たちも勝手に仲間割れを始めたため、業を煮やしたバラドン星人によりガキ大将・
レッドキングが投入されてひとまず沈黙。
レッドキングを倒すために現れたジョーニアスに向かい、ここはひとまず呉越同舟とばかりに
アボラスやゴキネズラと協力して囲むが、
尺の都合上プラニウム光線であっけなく粉砕される。
身長:60m
体重:2万5千t
出身地:洞窟
第9話「激突!二大怪獣」に登場。通称「パワードバニラ」。
原作よりも細身になり、体表も真紅に塗り直されたその姿は、まさに「悪魔」と呼ぶに相応しい程に禍々しい。
こちらでは3000年前の超古代文明に
封印されたということになっており、大学生が掘り出した石棺に封印されていた。
この石棺には
赤い塗料で描かれたバニラの図が刻まれている。
基盤研究所で特定の光を当てられたことにより、
アボラスとほぼ同時期に覚醒を果たす。
アボラスと共に引かれるかのようにスタジアムに向かい、猛然と取っ組み合いを開始。
途中、アボラスの溶解液を受けて完全に溶けてしまうが、それでも死なずに復活を遂げる。
彼らはほぼ「不死身」と言っても差し支えないほど生命力が高く、互いの攻撃を受けても死ぬことなく永久に戦い、周囲に破壊を齎す「悪魔」だった。
カイはパワードに変身し二者の戦いを止めようとするが、戦いを邪魔されたアボラスとバニラは怒り狂い挟撃。
火炎と溶解液で挟み撃ちにされ、パワードのカラータイマーはみるみる点滅していく。
しかし、ここで覚醒させてしまった責任を感じた科学者が、石棺からある特定の超音波が発せられていることに気が付く。
その2万3000Hzの高周波(常人には聞き取れません)が再生を阻害し、封印の鍵を握っていたのだ。
早速W.I.N.Rはその超音波をスピーカーで浴びせる作戦を決行、予想通り
アボラスと
バニラは悶絶し始める。
好機と睨んだパワードはすかさず大背面ジャンプで
アボラスを飛び越える。
苦し紛れに
バニラは火炎を吐くが、パワードは「
近くにいたお前が悪い」とばかりに
アボラスを盾にする。
怒ったアボラスは溶解液をぶっかけてバニラを倒すも、時すでに遅し。すべてはパワードの術中であった。
アボラスが消し飛ばされてから間もなく、地に倒れ伏したバニラにもパワードのメガ・スペシウム光線が炸裂。
紅蓮の豪華に焼かれ、赤い悪魔は完全に消え失せることとなった。
第1話にて
スパークドールズが蘇る形で登場。ロシアで
アボラスと激戦を繰り広げた。
OP映像ではXと戦っているが、本編ではその後登場することは無かった。
スーツはアボラスも同様だが、2014の『
円谷英二 特撮の軌跡展』の時に制作されたもの。
第21話「悪魔がふたたび」にて登場。
初代ウルトラマン同様、
アボラスと共に
3億5千年前にカプセルに封印されていたが、同時に
アボラス共々体内に毒素を抱えているため無策で倒すと周囲を汚染してしまうと言う設定が追加。
アボラスの毒素とは溶解液のことだろうが、
バニラの毒素は燃料か何かなのだろうか。
後付けではあるが彼らを封印出来るほどの技術力を持った古代文明が倒さずにわざわざ封印と言う手段を取った事への補強となっている。
科学特捜隊はどうやって後始末したのだろうか…
更に
アボラスの泡はバニラの火炎にて除去出来る設定も追加され、より
アボラスとの宿敵関係が強調されている。
また
アボラスとは宿敵同士ではあるものの、復活した際には
アボラスを一度はスルーして目をパチパチさせながら二度見したり、
アボラスとの戦闘中ではその場でお立ち台ギャルの如くぐるぐる回されるも目を回しながら吐いた炎で
アボラスの
頭部を燃やしたり、
邪魔が入ってきた時は息の合った連携で仲良く障害の排除を優先したり、かと思えば
アボラスに
盾にされたりと
お前ら本当は仲良いだろと言わんばかりにコミカルなシーンが増えており、どちらかと言えば宿敵と言うより喧嘩友達の様な印象を受ける。
彼らが封印されているカプセルをシズマ財団が保管していたが、前話で襲来した
バリガイラーの電撃によって
アボラスと共に活性化を始め、
ナースデッセイ号に移送しようと訪れたケンゴとアキトの目の前で
アボラスが復活してしまう。
更に
バニラも少し遅れて復活、先に復活していた
アボラスを認識するや早速大乱闘を始める。
ケンゴは泡の波に飲み込まれてて無力化、ガッツファルコンはアボラスとの同時攻撃で撃墜、
ナースデッセイ号も先の毒素の関係で迂闊に手を出せない、と言う誰の邪魔も入らない状況で2体の悪魔は存分にぶつかり合い、町は瓦礫の海と化したが、
アキトの独断で拘束を解かれた
イグニスが
トリガーダークに変身した事で状況は一変。
アボラスと結託してトリガーダークを攻撃するも上手くあしらわれ、トリガーダークにヘッドロックされて
無理矢理吐かせられた火炎でケンゴが救出。
遂に
トリガーも復活したことで2対2に持ち込まれ、
本当は青が好きなトリガーダークと戦闘。
最終的にはトリガーダークのダークゼペリオン光線を喰らい爆散し、残った毒素もグリッタートリガーエタニティの手によって浄化された。
ティガ怪獣の裏モチーフは「ウェポナイザー」もしくは「スタンデル星人」と思われる。
まあ、スタンデル星人の赤い方は改心したが。
宇宙警備隊隊長・
ゾフィーが胸の勲章を賜るよりもずっと前、遥かな大昔の地球に登場。
怪獣酋長
ジェロニモンにより
アボラスと共に飼育されており、普段はジェロニモンの宮殿の柱の中に封じ込まれ、侵入者を焼き殺している。
村人がジェロニモンに殺され、「竜の戦士」という
ミイラ兵士に改造されていることを知った族長・ジン(キリヤマ似)は
地球に流れ着いた
ウルトラセブン(
モロボシ・ダン)と、村の仲間5人と共にジェロニモンの宮殿に向かう。
火薬による爆破解体とセブンの活躍により宮殿は破壊されるが、それにより
アボラスと
バニラも目覚めてしまう。
地面を蒸発させる程の爆炎を吐き、暴れ回るバニラ。
全てを溶かす溶解液をまき散らし、怒り狂うアボラス。
2大怪獣が村に来たらおしまいだ。戦士たちは意を決し、天突く巨体の2大怪獣に挑む。
文字通りの嚆矢を放ったのはもやしっ子のイズン(イデ似)。
爆薬を積んだボーガンをバニラの頭部に打ち込むが、城壁すらも打ち崩す程の爆炎が晴れた後には傷一つ残らない。
村一番の
ナイフの使い手・アルコンはイズンを逃がすと二の矢を放ち、今度は
バニラの左目を焼く。
爆薬は傷一つ付けられなかったのに、弓矢は大ダメージを与えた事に戦士たちは疑念を持つが、それが矢に使われていた
超金属オリハルコンによるものと気付く。
村で使われていたオリハルコンには、
太陽やウルトラ戦士の光エネルギーを吸収・増幅する力があったのだ。
それを知ったイズンは筒を繋ぎ合わせ、内部にありったけの爆薬を詰め込むことで即席の迫撃砲を作成。
チャンスは今しかない。戦士たちのオリハルコン武器を全て砲弾とし、
バニラめがけて叩き込むのだ!
「セブン、よけてくれーっ!」
掛け声とともに爆音が響き、数多の槍や短剣、刀剣がバニラめがけて飛んでいく。
火薬すらも通さない頑健な皮膚を柔肌の如く突き破った刀剣は、白日の金光を浴び、バニラの巨体をドロドロに溶かし去っていった。
その数千年の後に蘇ったジェロニモンは、再び
バニラをリビング・デッドとして蘇生させるものの、
地球の光を浴びたゾフィーの放つ清浄な
光で
アントラー共々消し飛ばされることとなる。
その他
絵本『ぼくだってウルトラマン』でもアボラスを差し置いて登場。
同じく、原作ではマンと戦えなかった
マグラーと組んで街を滅茶苦茶に破壊し、
新米ウルトラ戦士・ウルトラマンユウキをビビらせ倒して逃走にまで追いやった。
しかし火炎をウルトラマンのリバウンド光線で封じられると、ウルトラアタック光線を胸に受けて倒されてしまう。
うーむ、(いくらウルトラ族の身長11mもあるプロ戦士とはいえ)子供を逃がす片手間で負けてしまった……。
- バーニング+ゴジラ的な意味か -- 名無しさん (2016-08-28 10:00:32)
- なぜかライバルに勝てない人 -- 名無しさん (2016-08-28 10:08:09)
- リメイクキャラであるスタンデル星人レドルは昼夜でライバルとの実力が逆転することでバランスとってる -- 名無しさん (2016-08-28 10:16:56)
- ソフトクリームのバニラ味お願いします -- 名無しさん (2016-08-28 12:40:27)
- 弱く見られるのは、怪獣大百科みたいな特集ものだと人間の映るシーンが根こそぎカットされて、科特隊の横やりのシーンが使われてないせいもあるかも -- 名無しさん (2016-08-28 13:28:47)
- 俺もアボラスの方が強いって思ってたわ -- 名無しさん (2016-08-28 14:53:29)
- 「火焔」じゃなかったっけ? -- 名無しさん (2016-08-28 15:13:44)
- もし原子弾を食らったのがアボラスの方だったら、バニラの炎がアボラスを焼き尽くしたのかな…でもアボラスって、スペシウム2発に耐える頑丈さがあるし… -- 名無しさん (2016-08-28 21:07:42)
- ↑まぁバニラも一晩中ミサイルで集中砲火喰らっても平気だし・・・ -- 名無しさん (2016-08-30 01:41:09)
- 着ぐるみは新造なのに改造怪獣のが目立ってるかわいそうな人。ドラコもだけど -- 名無しさん (2016-08-30 01:46:30)
- ↑10ああっ!(納得) -- 名無しさん (2016-08-30 20:50:43)
- ウルトラマンには相性的にアボラスより分が悪かったろうからこっちが生き残ってたら大惨事だった可能性も。 -- 名無しさん (2016-11-04 22:13:19)
- こんな強い怪獣を2体も封印した古代人って -- 名無しさん (2017-03-02 18:59:55)
- 不遇の強豪。 -- 名無しさん (2021-12-17 11:30:41)
- 互いに戦うことしか興味ないんだから孤島にでも置いておけば無害な気がする -- 名無しさん (2022-01-21 10:31:48)
- ↑暴れてる状態の怪獣を孤島に運ぶのって、ほぼ不可能だろ ゴモラだって、ちょっと空中で暴れただけで、とても運べない状況になったし -- 名無しさん (2023-06-28 20:43:13)
- 赤「なあ、なんか周りが五月蠅いから、一時停戦しない?」青「そうだな。邪魔な奴ら片付けたら思いっきり戦おうぜ」こうなったらヤバかった。 -- 名無しさん (2024-09-22 16:01:57)
- 初代の着ぐるみは改造されて快獣ブースカにイモラという怪獣として出演 -- 名無しさん (2024-09-27 20:54:29)
- ウルトラマンと戦う機会も近年多くなってきた -- 名無しさん (2025-05-22 21:25:50)
最終更新:2025年05月22日 21:32