ソッド&シルディ(ポケモン)

登録日:2020/02/20 Thu 06:58:46
更新日:2025/06/20 Fri 13:29:16
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高貴な 者として
無礼な 態度は 許せません


ソッドシルディとは『ポケットモンスター ソード・シールド』(以下剣盾)の登場人物である。


概要

かつてガラルを救ったとされる王族の末裔である兄弟。
初登場時やバトル開始時にはボウ・アンド・スクレープというお辞儀をしており、王族であることをアピールしている。
兄のソッドは青のタキシード、弟のシルディは赤のタキシードを着ている。
特筆すべきは特徴的すぎる髪型で、ソッドは髪が剣のように上に伸び、シルディは髪が盾のように広がっている。
シルディの方はまだ似た前例があるからいいが、ソッドは過去に例を見ないレベルの奇抜さである。
顔自体は美形なのに髪型のせいでネタキャラ感全開なのだが、おそらく王族のセンスは一般人に理解しがたいものなのだろう。ポルナレフと例えた人もいる。
ソニアにはシーソーコンビと呼ばれており、プレイヤーからもこう呼ばれる事が多い。

王政が廃止された現代でもそれなりに良い家柄ではあるらしく、ソニアやダンデのセリフからその事情を間接的に読み取ることができる。
このため両者ともプライドが高く、尊大な態度で接してくる。
セレブを自称しており無礼な者が嫌い。他者を勝手に格下だと決めつける事も多い。
一応自分の兄(弟)が(自業自得な経緯ではあるが)命の危機に陥った時には身を呈して間に割って入るなど兄弟愛は確かなようだ。

「かつてガラル地方を救ったのは、自分達の先祖である王族である」という歴史を盲信している。
実際には、2人の英雄とザシアンザマゼンタが力を合わせてブラックナイトことムゲンダイナの脅威からガラル地方を救っていた。
だが時と共に歴史が変わった形で伝承されていき、いつしかザシアンとザマゼンタの存在は抹消されてしまう。
そして2人いた英雄もやがて1人となり、「剣と盾を持った1人の英雄によってガラルが救われた」と今日まで伝わる事となった。
この歴史を葬ったのは彼らの一族であり、彼らは一族によって改ざんされた歴史を信じて今まで育ってきたため、自分達が教わった偽りの歴史こそが真実だと考えていた。

そんな時偶然にもラテラルタウンの壁画が壊され、壁画の裏に隠されていた2人の英雄と2匹のポケモンの像が人目に触れ、ブラックナイト事件でザシアンとザマゼンタの存在が明らかとなると、今まで信じてきた歴史が覆され先祖の名誉が傷つけられたと思うようになる。
またソニアが「ザシアンとザマゼンタがガラルを救った」という内容の本を出版すると、「嘘だらけの不愉快な本」と決めつけネットのレビューで星1つの評価を下している。
王族の末裔の癖にやることが小さい。
ただしザシアンとザマゼンタの復権が目的だったとはいえソニアが2匹と共にブラックナイトを鎮めた英雄についてはおそらく扱いが小さくなっているため、彼ら元王族が怒るのも当然ではある。

自分達が信じている歴史こそが本物と世に知らしめるため、伝説のポケモンをおびき寄せて大量のガラル粒子を注入し、大暴れさせる事で救世主のイメージを崩し歴史を再修正しようと企んだ。


活躍

殿堂入り後のストーリーに登場。
計画には大量のガラル粒子が必要だったので、ローズが集めていた「ねがいぼし」を回収する為に配下の女性をソニアの研究所に助手として潜り込ませていた。
まどろみの森の石碑に主人公ホップが「くちたけん」と「くちたたて」を返しに来ていた時に姿を見せる。
主人公には負けてしまうが、ホップには勝って道具*1を持ち去っていった。
もっともこのときのホップはスランプでなければ勝てた可能性があるのだが、それはまた別の話。

まずはターフスタジアムでダイマックスの実験を行い、アマージョを暴れさせる。それ以降主人公達にポケモンを蔑ろにしていると見なされ敵対する事となる。
ターフスタジアムでの実験を阻止されると、今度は各地のスタジアムでも同じ事を行い、強制的にポケモンをダイマックスさせて大暴れさせた。
バウスタジアムではギャラドス、エンジンスタジアムではコータスを暴走させる。
研究所ではソニアに「ねがいぼしを渡せ」と迫り、主人公とホップとのマルチバトルで対決した後、予め送り込んでいたスパイ助手を使ってねがいぼしを持ち去った。

更にラテラルスタジアムでローブシン/ヨノワールと他3匹、アラベスクスタジアムで4匹、キルクススタジアムでギガイアス/ユキメノコと他3匹、ナックルスタジアムでオノノクス他3匹の暴走を同時多発的に引き起こす。
主人公がイベント後半で直接戦う暴走ダイマックスポケモンは3匹だが、アラベスクスタジアムではビートが3匹、ポプラが1匹を静めているほか、その他のスタジアムでもホップ、ネズ、各スタジアムのリーダーが主人公と同時に戦って1匹ずつ暴走ダイマックスポケモンを静めている。

その後はナックルスタジアムへ行き、自分達の考えに賛同している人々と共にエネルギープラントを占拠。
スタジアムにあるタワーのてっぺんに誘き寄せていた伝説のポケモン*2にエネルギーを注入し暴走させようとする。
主人公が暴走するポケモンとバトルして一旦は静めるが、それでも伝説のポケモンは苦しみ暴走しそうになる。
元々伝説のポケモンはダイマックスと相反する存在なので、ねがいぼしのエネルギーを無理矢理注入したことで当然のごとく異常を引き起こしたのであった。
だがそこへもう1匹の伝説のポケモン*3が登場して静止を掛けると、苦しんでいたポケモンは辛うじて自我を取り戻し、どこかへ去ってしまう。
その後残ったザシアンorザマゼンタは兄弟に襲い掛かってくるが、主人公とホップがそれを阻止した事で事なきを得る。
そして主人公がザシアンorザマゼンタを本気のバトルの末に捕獲すると、主人公の戦いに感激しようやく自らの行いを反省した。
主人公に感謝した後は罪を償うためにネズに然るべき場所まで連れていってもらう。
…が、まどろみの森の最深部で主人公とホップがバトルをした後でネズに加えてダンデまで連れて再登場。主人公達の話をこっそり聞いていた彼らは感動の涙を流し、「あなたこそ真の王に相応しい」と主人公の功績を称えて去っていった。
態度こそ最後まで尊大であったものの、まだ謝罪行脚が残っているので案内しろとネズに言っており、根っからの悪人ではなかったようだ。


また、その後なんやかんやでスパイ助手は改めてソニアの助手に復帰。
カンムリ雪原に行ったソニア博士とヨロイ島に行ったホップ助手に代わって留守番をすることになった。
シーソーコンビの騒動の詫びとしてボランティアで手伝うと申し出たらしい。
手頃な留守番モブがこの人しかいないかったというメタ的なツッコミは止めて差し上げろ。


肝心のシーソーコンビは話の後行方知れずとなるが、実はジムリーダーや腕利きトレーナーがタッグを組んで戦うガラルスタートーナメントにも登場。
「え?いたっけ?」って思った貴方。トーナメント表の特に右下辺りを見てみよう。
毎回一回戦負けをしている「???」の二人、それがソッド&シルディなのだ!
しかし名前がそれで最初の集合シーンにも影も形もなかったが、パートナーとして組めるトレーナー15人全員と組んで優勝すると優雅に登場する。
実はこの二人、ガラルの人たちに迷惑を掛けたことを償う為、このトーナメントのスポンサーとなっていたのだ!
と同時に自らの力を知らしめる為か毎回スポンサー権限で参加していたのだが、必ず一回戦で負けているのであった
自分達が信じている歴史を否定されてもそれを認める器を持っている彼らだったが、
ポケモン勝負で連敗を重ねたのは流石に辛かったのか、優勝を目指すために遂に兄弟タッグにこだわらず戦うことを決意
以降、兄弟のみならず主人公や他のトレーナーとタッグを組んで勝負を仕掛けてくる。
ネズの扱いは非常に悪いが、本気で見下しているというよりネズの人柄を信頼しているがゆえの悪ノリに近い。
謝罪行脚で良い関係(?)が築かれたのだろう。

ソッドはマリィ、シルディはビートと組んで勝負を仕掛けてくることがある。
また、特定の組み合わせで特殊な会話が発生する。
それぞれ人間的な相性の善し悪しがあり、相性の悪い相手とは相手をけなし合っている。
  • ソッド&マリィ…ソッド「ソッドの応援要りますか?」マリィ「そ、そういうのいらないから///」
  • シルディ&ビート…シルディ「パートナーの寝ぐせ頭」ビート「あなたこそフヨフヨと目障りですよ」
  • ソッド vs クララ…ソッド「ケバケバお召しもの」クララ「その頭…… へしおるぞ?」
  • シルディ vs セイボリー…シルディ「セレブリティさを感じますね」セイボリー「あなたも実にエレガント」
  • ソッド&シルディ…ソッド「恥じぬ戦いを」シルディ「言わずもがなです」
  • ソッド vs シルディ…ソッド「トーナメントであいまみえるとは!」シルディ「素晴らしい奇跡」
  • 主人公&ネズ vs ソッド&シルディ…ソッド「(主人公)さまとお付きのトゲトゲ頭」ネズ「きみたちの失礼さは一生そのままでしょうね」シルディ「心は入れ替えても変わらない味わい!これこそがセレブリティ!」


使用ポケモン

戦闘開始時のカットインでは2人ともお辞儀をした状態で登場する。彼らのお辞儀の仕方は「ボウアンドスクレープ」と呼ばれる、ヨーロッパの高貴な男性が使うものである。

●1回目

当人たち曰く「お散歩用のポケモン」

◇ソッド(ソードのみ)

◇シルディ(シールドのみ)

●2回目(ホップと組んで兄弟とマルチバトル)

当人たち曰く「トレーニング用のポケモン」

◇ソッド
  • グソクムシャ ♂ Lv.62
  • ニダンギル  ♂ Lv.62
  • キリキザン  ♂ Lv.62

◇シルディ
  • ドータクン   Lv.62
  • タイレーツ   Lv.62
  • ギギギアル   Lv.62

●3回目

当人たち曰く「本気勝負のために育てたポケモン」だが、レベルが高いだけで技構成は初戦と変わらない。

◇ソッド(ソードのみ)
  • ネギガナイト ♂ Lv.64
  • グソクムシャ ♂ Lv.64
  • ニダンギル  ♂ Lv.64
  • キリキザン  ♂ Lv.64

◇シルディ(シールドのみ)
  • ネギガナイト ♂ Lv.64
  • ドータクン   Lv.64
  • タイレーツ   Lv.64
  • ギギギアル   Lv.64

●ガラルスタートーナメント

参加者の中では平均レベルが最も低いため彼らを相手にする場合は大したことなく、彼らとタッグを組んだ場合はあまり戦力とならず足手まといとなることも

◇ソッド
  • ネギガナイト ♂ Lv.65
  • グソクムシャ ♂ Lv.65
  • キリキザン  ♂ Lv.65

◇シルディ
  • ネギガナイト ♂ Lv.65
  • ドータクン   Lv.65
  • ギギギアル   Lv.65

ソッドは「つるぎのまい」を積んで攻める攻撃型、シルディは「てっぺき」「ひかりのかべ」「まもる」などを駆使する防御型のパーティーを組んで勝負を挑んでくる。
両者ともシングルバトルではパーティーにネギガナイトを入れているが、覚えている変化技が異なる。
ソッドのポケモンは「とくぼう」が低めで物理アタッカーが多いので、相手の弱点を突けるとくしゅわざや物理に強いポケモンを使うと有利。
シルディのポケモンはダメージを軽減する技を多く覚えるため、高火力で上から殴るか固定ダメージで削ると楽になる。
マルチバトルでは戦いが長引くと不利になるので、どちらか一方のポケモンを集中的に攻撃して2匹対1匹の戦いに持ち込めば有利となる。
はがねタイプのポケモンが多いので、ほのおタイプじめんタイプのわざがあると心強い。
かくとうタイプのわざだとニダンギルかドータクンの弱点が突けないので注意。
なお、ほのおタイプとひこうタイプのわざを使い分ければ、ソッドとシルディ両方の全てのポケモンの弱点を突くことが可能であることを覚えておくとよい。

敗北した時に一瞬白目を剝いてショックを受ける姿がどこかユーモラス。
ちなみに戦闘BGMは通常のトレーナー戦と同じ物である。


ポケットモンスターSPECIALでの活躍

第15章で登場。
プライドが高くガラルを救ったとされる王族の末裔という設定は原作と同じだが、本作ではマクロコスモスの協力者という立ち位置であり、
ムゲンダイナを復活させてブラックナイトを起こすことでローズの目的であるガラルを維持するエネルギーを確保した後、それを自分達が鎮めることによって王族として復権することを目的に、マッチポンプを企んでいた。
また、過去に主人公である盾・シルドミリアの所持するポケモンが行方不明になったのは、こいつらがまどろみの森でザシアン・ザマゼンタに代わる英雄となるために「くちたけん」と「くちたたて」を盗んだ場に居合わせてしまったのが原因である。


余談

  • 名前は言うまでもなくゲームのタイトルである「ソード」「シールド」から取られている。
  • 日本語版以外での名前も中国語版と韓国語版を除き*4、各言語で剣と盾を意味する単語のもじりになっている。例えば英語版であれば名前は「Sordward」「Shielbert」である。「エドワード (Edward)」とか「アルバート (Albert)」とかそう言う名前を捩って剣や盾みたいな感じにしてると考えればOK。どの言語でも「随分と変わった名前」という方向で統一されているようだ。
  • 日本語版ではソニアから「シーソーコンビ」というユーモラスなあだ名を付けられているが、英語版ではソニアから「sword and shield weirdos」と呼ばれている。
    日本語版と同様に韻を踏んだ呼称となっており、英語での言いやすさを優先した呼び方だが、「weirdos」=「変人」なので、ニュアンス的には「剣と盾みたいな変人2人組」と言った感じ。更にその後のセリフの対訳も面白いものになっており、日本語版では「ソッドとシルディ。頭の文字取ってシーソー…呼びやすくない?」とシンプルな言い回しだったが、英語版では
    「Sordward and Shielbert might claim to be royalty, with their weid, fancy names. But it's easier to just call them weirdos, don't you think?(超訳:ソッド (Sordward)とシルディ (Shielbert)とか言うおかしな名前で自称王族のなんか派手な人たち。あれもう普通に「変人 (sword and shield weirdos)」って言って良いよね?*5)」とかなりボロクソ気味に貶されている。
  • ソッドの髪型は天に向かって反り立つその形状、さらに顔の動きに合わせて揺れ動く適度な柔軟性も合わさり、一部のプレイヤーから半◯ちチン◯ン呼ばわりされることも。シルディの方は前述の髪型からフラダリ(ガラルのすがた)と呼ばれている。
  • ソッドのニダンギルはギルガルドに進化していない。
    王族である彼ならばやみのいし等簡単に入手出来るはずである。
    だがギルガルドの図鑑説明文を読むと王を選定する能力を所持している事が分かる。
    ゲームではカロス四天王のガンピ、ガラルチャンピオンのダンデ*6や歴代の主人公(XY、ORAS、SM、USUM、剣盾)、アニポケのショータは王となるに相応しいと認められているがソッドは他人を見下すという性格上ニダンギルが王に相応しくないと判断してやみのいしを拒んでるのかもしれない。







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最終更新:2025年06月20日 13:29

*1 剣なら「くちたたて」、盾なら「くちたけん」。

*2 剣ならザマゼンタ、盾ならザシアン。

*3 剣ならザシアン、盾ならザマゼンタ。

*4 この二言語版は日本語名の音転写となっている

*5 そっちのほうが呼びやすくない?…というニュアンスも含む

*6 ポケマスではあのエゴサポケモン…もといパドレックスをして「王にふさわしい」と認めている。