ひこうタイプ(ポケモン)

登録日: 2011/04/14(木) 21:04:33
更新日:2020/01/27 Mon 15:09:48
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ポケットモンスターシリーズに登場するタイプの一つ。

『飛行』の名前の通り、羽や翼等を用いて空を飛ぶポケモン達が集うタイプ。
攻撃技に関しては風属性という位置づけの意味合いが強い。

空を飛べるポケモンのほとんどが属するためモチーフは鳥や虫等の普遍的な生き物から、ドラゴン等の特別な存在まで豊富で数もかなり多い。


代表的な飛行タイプのポケモンはピジョットオニドリルムクホークリザードンバタフリーボーマンダ等が挙げられる。

元々サブ専用のタイプとして作られたため第四世代までは飛行単タイプは一切いなかった。
ただし第五世代からまさかの飛行単のトルネロスが登場し、ついにその法則が破られた。

サブ専用だった事もあり複合タイプはとても豊富で、なんと18通り全ての組み合わせに該当するポケモンがいる。
特にノーマルとの複合が多く、序盤に登場するノーマル複合の飛行鳥ポケモン達はコラッタ等の『序盤ノーマル』と同じく『序盤鳥』と呼ばれ、
さながら雑魚キャラ扱いされているが、鍛えようによってはそれぞれ活躍の道がちゃんとあったりする。

そのモチーフの豊富さからゲームでは序盤から終盤にかけて様々な場所で見かける事になる。
秘伝技の「そらをとぶ」を使うためにとりあえず一匹捕まえておく人も多いはず。
戦闘でも「そらをとぶ」や「アクロバット」のデメリットが本編ではあまり目立たないので「ブレイブバード」を覚えなくても活躍しやすい。

全体的な能力値の傾向は数が多い事もあり種ごとに様々で、他のタイプと比べてあまり統一はされていない。
強いて挙げるなら全体的に素早さに優れている。

攻撃面で抜群が取れるタイプは格闘
防御面で抵抗を持つタイプは草、虫、格闘。
無効に出来るのは地面
攻撃が半減されるタイプは電気
無効化されるタイプは無し。
弱点のタイプは電気、岩、

攻撃面に関してはまずメジャーな格闘の弱点を付ける上、半減されることも少ないため優秀。
同じくメジャーな鋼タイプに半減されるものの、サブの技で対処しやすいし、岩複合は弱点の関係上PTに組み込みにくく使用率が低いため一貫性を取りやすい。
ただ高威力で飛行タイプ以外でも習得しやすい技が少ないためサブウェポンとしてはあまり人気が無い。

防御面は地面無効と格闘半減が優秀。
しかし弱点はどれもメジャーばかりで、有利な格闘や地面も大抵岩技を持っているためやや微妙。
ギャラドスボーマンダランドロス等飛行タイプが複合しているせいで4倍弱点を持つポケモンも多い。
しかもこの手のポケモンは有用な飛行技をあまり覚えず、(地面技が無効とはいえ)ハンデを付けるためだけに設定された節がある。
ただし第四世代から追加された「はねやすめ」で一時的に飛行タイプを消す事も出来るため、防御面は使い方次第といったところ。

地面技だけでなく「まきびし/どくびし/ねばねばネット」「フリーフォール」やフィールド技特性「ありじごく」も無効となる。
相手の妨害を防げるが、自分もフィールド技を利用できず、ゴルバットやクロバットどくタイプでありながら毒菱を回収できない。
また「じゅうりょく」や「うちおとす」で地面に下ろされると地面技を含めここに挙げた技が全て通用するようになる。
これらの特徴は特性「ふゆう」や道具「ふうせん」持ちにも共通する(毒菱もマタドガスゴーストでは回収できない)。

その数の多さから強ポケから弱ポケまで幅広く取り揃えており、上は600族のボーマンダやカイリュー、下は埋葬級オニドリルアゲハントまで様々(カモネギはであいがしら等の修得や種族値修正で最底辺を脱した)。
ある意味虫タイプ並の格差社会だが数の多さから仕方ないとも言える。

物理技の主力は反動ダメージ付きだが高威力の「ブレイブバード」だが、「きあいのタスキ」とは相性が悪い点には注意が必要となる。
「アクロバット」は手ぶらの時にブレバに近い威力を出せるので襷等消費型アイテムとの相性が良いが、ブレバ以上に戦術がかなり制限されてしまう。
特に「ひこうのジュエル」が使えた頃に比べると扱いが難しくなっている。
「つばめがえし」「ついばむ」「つばさでうつ」等はデメリットはないが威力が低いため採用率が高いのはストライクデリバードグライオン程度。
オニドリルのように未だにブレバが使えない鳥ポケの場合、燕返し等よりはマシ程度の火力である「ドリルくちばし」に頼らざるを得ないこともある。
せめて急所ランク+1の効果ぐらいあっても良いのでは…。

上記のタイプ特性の説明でも述べた「フリーフォール」は特殊な仕様で扱いが難しく、主にダブルバトルで力を発揮する。

なお、「ゴッドバード」はマイナー気味だが初代から登場する鳥ポケ向けの技で、20年経っても未だにひこうタイプ最強の物理技の座を維持している。
攻撃に2ターン掛かるものの威力は140と初代初出の技の中ではかなり高く、第3世代からは急所に当たりやすい効果と3割ひるみの効果が追加され、更に非接触技に分類されるなど初代よりも大きく強化されている。
「パワフルハーブ」または「ヒコウZ」を使えば溜めなしで撃てるため更に強力。
(七世代では「ヒコウZ」のほうが主流だが、特性「かるわざ」のルチャブルなど敢えて持ち物を消費したいポケモンは「パワフルハーブ」を使うことがある。)

一方で鳥型以外のポケモンは一致飛行技に恵まれない傾向が強く、特に物理型ではそれが顕著である。
現在では溜め技の「そらをとぶ」や「とびはねる」をZワザとして使うことで多少は補えるが。

特殊技は低火力でたまに外すが3割怯みという強力な追加効果を持つ「エアスラッシュ」が最メジャー。
次いで覚えるポケモンが少ない上に命中不安だが、高火力かつ3割の確率で混乱させるというこれまた強力な大技「ぼうふう」
「エアカッター」は急所ランク+1の代わりに威力はエアスラ以下だが、教え技だった第四世代ではサンダーボーマンダフワライド等が活用していた。
しかし以後は教え技リストから削除され、レートで見かけることもまずなくなっている。
他の特殊飛行技を一切覚えないボルトロスやレートのサンダー、フワライドに特殊飛行技を使わせる際は「めざめるパワー」に頼ることになる。

ちなみにひこう単タイプのポケモンが「はねやすめ」を使った場合、タイプ無しではなくノーマルタイプになる。
バクフーンほのお単タイプが「もえつきる」を使った場合はタイプ無しになるので勘違いしている人も多い。
もっともトルネロス・アルセウスシルヴァディはいずれも羽休めを覚えないので普通に戦ってこの状況になることはまずない。
やろうと思えばファイヤーの燃え尽きるとの併用やカクレオンの「スキルスワップ」、ペラップの「なりきり」等方法は色々とあるが。
などと言われていたが、第八世代でココガラとアオガラスがあっさりできるようになった。

【ひこうタイプの歴史】



第一世代(赤・緑)

序盤鳥はピジョット。二番手としてオニドリル。最初にゲットしたポケモンはポッポという人も多いのでは?
この頃は弱点が突けるタイプが全てマイナーでメジャーな「ふぶき」や電気技を弱点に持つ事から不遇。
一応フリーザーサンダー等、飛行タイプのメジャーポケもそこそこいたが、
どれも飛行タイプのおかげで強いとは言えず複合タイプや基礎能力によるところが大きかった。

一部の「ドリルくちばし」持ちを除いてタイプ一致技のラインナップが酷かったのも特徴。
火力が出るのは溜めが要る「ゴッドバード」や「そらをとぶ」、気軽に使えるのは今以上に威力の低かった「つばさやうつ」や序盤技の「つつく」程度というまさに冬の時代だった…。
対戦界隈では下火であったが、ポケモンリーグ周回でもシバ以外にはさほど有利でなく、タイプ相性で半減できる相手も少ないため、シナリオでも終盤は苦しかった。


●第二世代(金・銀)

序盤鳥はヨルノズク。催眠術を覚えるので捕獲要員としても優秀。
飛行に抵抗を持つ鋼タイプが追加されたが、「ふぶき」の弱体化や格闘、虫タイプの強化、当時流行した「まきびし」の昆布に強い点から相対的に強化されている。
特に高い耐久を持ち吹き飛ばしが使えるエアームドが昆布要員として注目されていた。
(この頃のエアームドは「まきびし」を覚えない)
またパッケージを飾った禁止級伝説ホウオウルギアは共に飛行タイプ持ちである。

新たに登場したタイプ一致技はルギア専用の「エアロブラスト」だけ。
ただしめざパが登場したので 高威力のめざ飛を粘ってメインウェポンにする  という荒業が可能になった。
近親交配による個体値の遺伝ができない時代に粘っていた先人たちは本当の意味で廃人であろう…。

余談ではあるが、金銀発売前小学館の雑誌に『3タイプを持つポケモンが現れるかも』と書かれていたために
ホウオウ及びルギアが3タイプ持ちになるという噂が当時の小学生の間でまことしやかに囁かれていた。
しかし、実際は普通に2タイプで登場したためちょっとガッカリした人も多かったとか。


●第三世代(ルビー・サファイア)

序盤鳥はオオスバメ特性「こんじょう」によって高い素早さから実質A153相当の攻撃を繰り出せる。

シングルでは特性:いかく「りゅうのまい」と「じしん」によって物理面の強化がなされたギャラドスが比較的見られた。
個体値が32段階に変更された事と性格の追加もあって前作と比べるとめざめるパワー(飛行)の厳選難易度は高くなっていたが。

注目どころは「バトンタッチ」によるサポートが優秀なテッカニンやカイリューに続く600族ドラゴンのボーマンダ辺りか。

新技として必中技の「つばめがえし」の技マシンが追加。
威力はつばさでうつと同じ60と控えめだが飛行タイプに限らず多くのポケモンが可能で対戦では飛行4倍のキノガッサが猛威を振るっていた事でピンポイントメタで採用されていた。
そらをとぶを除くとボーマンダの貴重なひこう技でもある。

ダブルバトルにおいては「じしん」とのコンボやメジャーなルンパッパの弱点を突きやすい事からかなり注目される事に。
特に「いかく」持ちのギャラドスやボーマンダがメジャーだった。


●第四世代(ダイヤモンド・パール)

序盤鳥はムクホーク
特性「いかく」を持ちつつサブウェポンにインファイトを持つため長らく序盤鳥最強とされていた。

これまで飛行技は一律物理技扱いだったが、この世代から技毎に物理・特殊が分化。
同時に物理技では「ブレイブバード」、特殊技では「エアスラッシュ」と現在の主軸となる技が登場した。
さらに変化技にも「はねやすめ」や「おいかぜ」といった有用なものが追加。
新規組も上述のムクホーク、白い悪魔ことトゲキッス、実質最速の催眠術使いのメガヤンマ等強豪揃い。
ボーマンダやギャラドス等の既存の強化組も目立つ。
またプラチナから教え技に「とびはねる」が追加。
これによってギャラドスがついに念願の飛行技を手に入れるも主力の水物理技の存在と隙の大きさから使われる事は少なかった。

しかしドラゴン強化による氷技の需要増加や岩技の強化、「ステルスロック」の登場等もあり手放しでは喜べない。
また強化組の影に隠れがちだがアゲハントやカモネギ等の不遇組の不遇は更に加速しており底辺と上部の差は広がるばかりである。


●第五世代(ブラック・ホワイト)

序盤鳥はケンホロウ。シングルだとやや使いにくいがダブル以上ならいかりのつぼコンボの発動要員になりつつサポートもこなせる。
「アクロバット」や「ぼうふう」等の飛行タイプ以外でも覚えやすい強力な飛行技が増え、サブウェポンとしての採用率も上がった。
前者は持ち物を持った状態だと威力が半減するのが難点だが、「きあいのタスキ」や「ひこうのジュエル」持ちとは相性が良かった
(「ジュエル」とはこの時代から登場した、特定のタイプの技を使った時に威力を1.5倍にするアイテムで、全タイプに対応する)。
新規組では悪戯好き雷神ボルトロス、まさかの飛行単である風神トルネロス
砂パの強力なアタッカーである豊穣神ランドロスのいわゆるコピペロス三匹が注目される。
また、カイリューが隠れ特性マルチスケイルを得て一気にメジャー化。他コットンガードを得たチルタリス、物理アタッカーに強いバルジーナ等が注目を集める。
しかしそれ以外の飛行タイプは全体的にやや空気気味。

新たに追加されたトリプルバトルでは飛行タイプのみ端から端に攻撃出来る特性を持ち、トリプルバトルにおけるキーとなる存在として期待されている。
また公式大会で採用されたイッシュ地方限定ダブルバトルでは飛行タイプを半減するポケモンが少ない事から、
ドラゴンタイプ並に汎用性の高い攻撃であった。


●第六世代(X・Y)

新規ポケモンの少ない今世代でも比較的多くのポケモンが追加される。
特筆すべきは、「あらゆる飛行タイプの技を先制で放てる」特性「はやてのつばさ」をもつ序盤鳥、ファイアローの登場。
威力120のタイプ一致技を先制で放てるという前代未聞の性能により、環境に大きな影響を与え、飛行技の苦手なポケモンは苦汁を味わうこととなった。
他には、相手を眠らせつつ強力な積み技「ちょうのまい」が使えるビビヨンドラゴンタイプ最速のオンバーンなどがいる。

一方で、アクロバットの存在から、特に飛行タイプとの相性の良かったジュエルがノーマルタイプを除いて一斉削除され、
ワタッコ等高威力の飛行技を放てなくなったポケモンも出てしまうことになる。

そして、格闘との複合ルチャブルフェアリー飛行へとタイプを変えたトゲキッスの存在により、
現時点で唯一の、全タイプとの複合タイプを持つタイプとなった
…が、同世代のボルケニオンの登場で水タイプも全タイプ制覇に成功した。

しかし、ボルケニオンは禁止級のために一部ルールでは制限がかかる。
このため、一般ルールでも全ての複合タイプが使えるのは飛行タイプだけという点は変わっていない。


●第七世代(サン・ムーン)

序盤鳥はドデカバシ。特性スキルリンクと豊富なサブウェポンにより攻撃範囲は広い。
この他の新規はフォルムチェンジで4つの複合を持つオドリドリ、リミットシールドによって安全に積めるメテノ、あのエアームドと同タイプながら素早さ以外高水準でまとまっているUBテッカグヤと個性的な三体。
一応御三家の一角モクローも1進化後までは草/飛行だが、最終形態では飛行を捨て複合になる

ファイアローは前作で大暴れした反省からか、体力が満タンの時しかはやてのつばさは発動しなくなってしまい、先制技や状態異常メタが充実したために大幅に使い勝手が劣化。
前世代での活躍っぷりはどこへやらまるで見なくなってしまった。

長らく秘伝技としてシナリオ・クリア後お世話になっていた『そらをとぶ』はポケモンライドのおかげでお役御免となった。
ただし一部の耐久型等が使うことを考慮してか秘伝マシンから技マシンに格下げされた上で存続はしている。
また下記の通り、対戦においての利用価値が大きく上がった。

飛行タイプは今作で登場した新要素「Zワザ」の恩恵を強く受けたタイプの1つ。
特に「そらをとぶ」「とびはねる」「ゴッドバード」等が実用レベルとなったのは大きく、ギャラドスカイリュー等が使うことがある。
「パワフルハーブ」型と違い追加効果こそ使えないものの、いずれも命中100ではなかった点や「ゴッドバード」以外は威力が低めだった点も補える。
またZ「オウムがえし」は攻撃2段階上昇+相手の最後の技をZ技として撃てる、Z「おいかぜ」は「きあいだめ」の効果が加わる等、強力な効果に。
前者は一時期バシャーモが良く使っていたほか、ヤミカラスが「いたずらごころ」により先制で撃てることで注目を集めた。
残念ながらワタッコフワライド等のの「ひこうのジュエル」+「アクロバット」使い達だけは救済されなかったが。

カプ系の登場でフィールド書き換えが頻発しているが、飛行タイプは殆どその恩恵を受けられない。
「エレキフィールド」や「ミストフィールド」の状態でも「ねむる」を使用できるのはメリットか。
回復技は「はねやすめ」で十分とか言ってはいけない。
なお、対応するフィールドが展開されていると自動的に効果を発動する○○シードというアイテムはひこうタイプのポケモンに持たせてもちゃんと発動する。


【ひこうタイプの主な使い手】



・一般トレーナー

とりつかい
パイロット
スカイトレーナー
ゴルファー

・ジムリーダー


・四天王


余談だが地味にネームドキャラの男性でひこう使いはハヤトのみ。
(これはどくタイプキョウフェアリータイプ使いのビートも同様)

ただ第二世代のワタルドラゴン使いのはずが実質ひこう統一になっている。
(ちなみにゴースト使いのはずのキクコも実質どく統一である)


ついき・しゅうせい は そらたかくとびあがった!▼

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