ポプラ(ポケモン)

登録日:2019/12/27 Fri 06:51:46
更新日:2025/04/07 Mon 02:00:14
所要時間:約 7 分で読めます






相棒の ポケモンに
どんな ふるまいを させるのか

ちょいと みせておくれよ


ポプラとは『ポケットモンスター ソード・シールド』(以下『剣盾』)の登場人物である。

CV:鳳芳野(TVアニメ)、長尾歩(『薄明の翼』)*1


概要

ガラル地方アラベスクタウンのジムリーダー
フェアリータイプのエキスパートで、「ファンタスティックシアター」の異名を持つ。
ちなみに、これまでに年配の女性四天王は何人か登場しているが、ジムリーダーではポプラが初となる。

薄ピンクパープルを基調としたドレス(よく見ると、丈を伸ばしたユニフォームの上にファーをくっつけたものだと判る)を着ている老婆。
魔女のように鼻が高く、目じりが下がっているが、若い頃は大きな目をしたタカラジェンヌ風の美人だった。
またミント色の帽子を被り、服と同じカラーリングの日傘を持ち歩いている。これは設定資料集のカットによればキャンディーケインをイメージしているらしい。
杖代わりのようにも見えるが、負けた時には顔芸を披露しながらこれを後ろに放り投げる。割と扱いが雑だが気にしてはいけない。
背番号は「910」で、「キュート」の語呂合わせとなっている。
せやかて工藤ではない。
一人称は「あたし」で、二人称は「あんた」、若い異性には「〜の坊や」(「〜」には相手の名前や特徴を表す言葉が入る)、あるいは呼び捨て。

18歳の頃に母親の後を継ぎ、以来70年間ジムリーダーの職に就いている大ベテラン。
これはトレーナー歴が判明しているヤナギの40年間を30年も上回る記録である。
ガラル地方のジムリーダーで年齢が判明しているのはポプラだけだが、この地方だけではなく歴代全ジムリーダーの中でも最年長クラスであることは間違いないだろう。
DLC第一弾『鎧の孤島』で登場した元チャンピオンのマスタードのレアリーグカードによると、50年前は彼とライバルの関係にあったらしく、ポプラはあと一歩の所で敗北しチャンピオンの座を逃している。
だが「年寄りを軽んじるのはよくないけど年寄りがでしゃばっている世界もよくない」と考え、自分だけの価値観では限界があると憂いたため、現在はオーディションを兼ねたジムチャレンジを通して後継者を探している。

一見落ち着いたマダム……のように見えるが、リーグカードでは後述の理由から「意地の悪い性格」と書かれている。
加えて、ジムチャレンジの内容を見て「根っからの意地悪」と指摘する人もいる。
しかし現にちょっと捻くれてはいるが面倒見が良いところもあり、ビートがジムチャレンジ権限をはく奪されてしまった時には、彼に素質があることを確信したうえで新たな道を指し示している。

また、人にピンクを求めており、過去にインタビューで「「ピンクとなにか?」答えを考え続けてこそ自分の中に正解が生まれる」と答えている。
ここから推察するに、ポプラの考える「ピンク」とは、単なる桃色以上の何か、人生哲学めいたものであると考えられる。
だが彼女が好きな色はパープルらしい。えぇ……。

ジムチャレンジでは5番手を担当。
相手の行動を読んでいるかのようにバトルをすることから「魔術師」と呼ばれている。
またジムチャレンジの内容上、対戦中に場外戦術をしかけてくる珍しいトレーナーでもある(詳しくは後述)。

モンスターボールは他のジムリーダーと同じくハイパーボールを使用。
投げ方は下手投げだが、手持ちをキョダイマックスさせる際は、両手で重そうにボールを抱えて投げる。

ジムチャレンジで勝利するとフェアリーバッジが貰え、Lv45までのポケモンを捕まえられるようになり、Lv70までのポケモンが言うことを聞くようになる。
他にもわざマシン87「ドレインキッス」とフェアリーセットを貰える。
ちなみにバッジの名前が『X・Y』のクノエジムのものと被ってしまっている。

ポプラがジムリーダーを務めるアラベスクスタジアムは、異名の通り劇団の劇場も兼ねている。
ジムミッションを行うフィールドは劇場のようになっており、彼女自身もよく芝居の練習をしている。
また劇団員であるジムトレーナーは、全員がおば……お元気なマダムたちである。


活躍

初登場自体はジムチャレンジの開会式だが、主人公がポプラと初対面を果たすのは6番道路でホップが立ち去った後。
彼女は既に主人公がチャンピオンであるダンデに推薦されたジムチャレンジャーだと知っており、自身のリーグカードを渡した後で「いつかどこかで本気を見せてもらう」と告げて去っていった。

その後はラテラルタウンで再登場。
自分の弱さに悩んでいるホップを見て「兄であるチャンピオンのためでなく、自分自身のために悩むべき」だと呟いた。
また、ラテラルスタジアムでの主人公の試合を観戦したようで、「良い試合を見せてくれたお礼」としてラテラルタウンのジムリーダーのリーグカードをくれる。

いよいよアラベスクスタジアムに主人公がやってくると、オーディションを兼ねたジムチャレンジを行う。
チャレンジ中のリアクションを見て主人公が本気かどうかを見定め、最終試験としてジム戦を行った。
敗れた後は主人公を「悪くはない」と評価するも、自らのお眼鏡にかなわなかったのでオーディションは不合格だと言い渡す。
曰く好みの問題らしく、「心当たりはあるんでね」と言って記念品としてバッジを渡した。

主人公がスタジアムを出ると「ナックルシティに用があるから着いてくるかい?」と主人公を呼び止める(この申し出を受けてもいいが、断るとそらをとぶタクシーなどで移動することとなる)。
ナックルシティに到着し、スタジアム前でラテラルタウンでの一件でジムチャレンジの参加権を剥奪されてもなお再びチャレンジの参加権をもらってチャンピオンになると主人公に息巻いていたビートを見つけるや、彼のまっすぐかつひねくれた性格を気に入り臨時ジムミッションを開始。
普段のゆっくりとした歩き方や表情からは想像できない形相と速さで持っていた傘を放り投げて駆け寄り、「ピンク!」「ピンク!!」「ピンク!!!」と彼を舐めまわすように見た後で合格を言い渡す。
そして「あたしについてくればなんとかしてやらんこともないよ」とビートを誘い、それを受けた彼を伴ってその場を後にした。

その後はビートに厳しい修行を課し、後継ぎとしてピンクに染め上げ更生・再起させる。
なおジムリーダーとして主人公の前に現れたビートは、ポプラとの日々を苦々しく語っていたが、トレーナーとしての実力が相当高まったからか肯定も否定もしていないらしい。

ジムリーダーは引退したものの、その後も毎日ジムスタジアムに顔を出しており、ジムチャレンジに口出ししたり芝居の練習をしたりしている。
前者は劇団員としては未だ現役、後者は後継者の指導をしなければならない*2という立場もあってのことだろう。
まあ、何かと理由を付けてビートを構っていたいだけかもしれないが。
とはいえ、リーグカードは貰えるのでその麗しきお顔をいつでも写真で拝むことができる。
何、横にいるビートの目が死んでいるだと?気にするな。
また、殿堂入り後のシナリオでは、ホップのことを「全問正解の坊や」と呼んでいる。
さすがだぞ!レディの扱い方をばっちり理解しているんだな!

ちなみに一線を退いているため、ポプラのみ殿堂入り後のトーナメントに参戦せず、ヨロイじまで修行するライバルたちの中にもその姿は無い。
しかし、DLC第二弾『冠の雪原』のイベントクリア後に開催されるガラルスタートーナメントには再登場するため、ここでは再戦できる。ただ、現役のジムリーダーたちと比べて手持ちのレベルがやや低くなっているが。
プレイヤーは6回優勝すればポプラをパートナーに選べるようになる。
対戦相手となる場合は、愛弟子のビート、その同期である「全問正解の坊や」ことホップ、往年のライバル同士だった元チャンピオンのマスタード、意外なところではジムチャレンジ開催期間中にジムリーダーを引退した者同士であるネズと組む。
その他、ネズを除く前述の3人と当たるとペアの組み合わせに関係なく掛け合いが見られるほか、プレイヤーがカブと出場している時にポプラ・マスタードのシルバーペアと対戦すると特殊会話が発生する。


ジムチャレンジ

内容はオーディションを兼ねたクイズ
ちなみにジムチャレンジの場でオーディションを行うことについて、本心では困っているジムトレーナーもいる。

過去にもカツラシトロンのように、バトルの前後にクイズを出題するジムリーダーたちはいた*3
その他、ジム戦でもクイズでもないが類似の内容としてはカキの試練も挙げられるか。

だが、ポプラ及びこのジムの場合、特筆すべきはバトル中にクイズを出題してくることだろう。
「ピンチで人の本性はまるわかりになる」という持論のもと、たまに意地悪なクイズを出してチャレンジャーを惑わせるのだ。
ジムトレーナーとのバトルは3回行われ、クイズに正解するとポケモンの能力が上がるが、間違えると下がってしまい不利になる。
しかも、ポケモンのとくせいが何であれ貫通する特別仕様になっていて、不正解なら「あまのじゃく」や「クリアボディ」でも普通に能力が下がる。

1人目:コト フェアリータイプの弱点は?

○どく
○はがね

どちらを選んでも正解。攻撃と特攻が1段階ずつ上がる。


2人目:チヨ さっきのトレーナーの名前は?

×ココ
○コト

正解は先述の通りコト。そこまで難しい問題ではない。
正解すると素早さが1段階上がり、不正解だと1段階下がる。


3人目:タチ 私が毎朝食べているものは?

×カレー
○オムレツ

チーズオムレツに目が無いとのこと。
ノーヒントだが、さすがに朝からカレーは……いや、ガラルではカレーが人気だっていうし、現実でも朝にカレーを食べることで有名だった野球選手がいるしな……と悩んだ人もいるかも。
正解すると防御と特防が1段階ずつ上がり、不正解だと1段階ずつ下がる。


使用ポケモン


●ジムチャレンジ


腹を くくったかい?
ちょいと 楽しませて もらうよ


全てフェアリータイプのポケモンだが、共通の弱点は持っていない。
基本的にははがねタイプで弱点を突けるが、クチートのみはがねタイプを等倍に抑えるため対策が必要。種族値が低いためステータスの暴力で突破することも難しくないが。
あるいは、ばつぐんを取れてあちらの攻撃はいまひとつになるほのおタイプも悪くない。
フェアリータイプのもう一つの弱点であるどくタイプはマタドガスに等倍、クチートに無効化されるためやや通りにくい。
また、キョダイマホイップの専用わざ「キョダイダンエン」はダメージを与えた後で自分の最大HPの6分の1を回復するので厄介。

このバトルでもクイズを出題するが、ジムチャレンジの時とは違いかなり意地悪なものとなっている。*4
正解すると能力が2段階上がるが、間違えると逆に2段階下がってしまうので、その場合は相性が有利でもすぐに交代したほうが無難。
「バトルよりもクイズのほうが難しかった」という声も多い。
なお、出題されるタイミングは決まっており、出題ターンよりも前に戦闘を終了した場合は出題されない。

  • クイズの内容

1.あたしのあだ名知ってるかい?【2ターン目】

×魔法使い
○魔術師

鼻が高いこともあって魔女のようにも見えるが、正解は先述の通り「魔術師」。
とはいえこれはまだ序の口で、他と比べると優しいほう。
正解すると素早さが2段階上がり、不正解だと2段階下がる。

2.あたしの好きな色は?【5ターン目】

×ピンク
○パープル

人には求めるが自身は好きではないそうだ。
ここでピンクと即答して不利になったプレイヤーは多数。
一応身に着けているのがユニフォームと揃いの色以外ほぼパープルばかりなので、推理できる範疇ではある。
正解すると防御と特防が2段階上がり、不正解だと2段階下がる。

3.さてと……あたしの年齢は?【9ターン目】

○16歳
×88歳

実際は「88歳」だが、その通りに答えると「合っているけどね。対応として間違いだよ」と言われて不正解になる。
逆に「16歳」と答えると「あんた…良い答えだよ!」と言われて正解になる。
ひねくれたトレーナーほど正解しやすく、正直なトレーナーほど正解しにくいという奇問である。
レディの年齢を正直に答えるのは失礼だということを思い知らされる。やはりレディは幾つになっても若く見てもらいたいのだろう。女心は難しい……。

正解すると攻撃と特攻が2段階上がり、不正解だと攻撃と特攻が2段階下がる。
ちなみに全問正解してもオーディションには合格しない。


あんたらに 足りない ピンク
あたしらが プレゼント してやるよ


●ガラルスタートーナメント(DLC第二弾 クリア後)
  • ガラルマタドガス ♀ Lv.68
  • トゲキッス ♀ Lv.69
  • マホイップ ♀ Lv.70〈キョダイマックス〉


アニポケにおいて

新無印編第55話『君とルミナスメイズの森の物語』にて初登場。
コハルとはぐれ、雨宿りのためにアラベスクタウンを訪れたサトシゴウの前に現れる。
「コハルを見なかったか」と訊ねる二人に「クイズに正解したら答えてあげる」と告げ、ゲームと同じクイズを出題。
そして悉く不正解となる彼らに「ピンクが足りない」と言って、手持ちのポケモンともどもピンク色の衣装を着せた
なお、自分がジムリーダーであることはおろか名前すら教えなかったため、この時点でのサトシたちにとってのポプラはクイズお婆さんお姉さん以上の何者でもなかった。

その後第82話『マホイップの甘~いバトル!?』にて再登場。サクラギ研究所に連絡を入れた際、研究員が「アラベスクタウンのジムリーダーから」と言って取り次いで初めてサトシたちはポプラの正体と名前を知ることになった。

なお、ポケモンワールドチャンピオンシップスに参加しているかは現時点では不明。


Webアニメ『薄明の翼』において

第7話『空』にて初登場。
他のジムリーダー同様ダンデについてのコメントを求められ「時々、勝ちたいのか負けたいのかわからない顔をする」と答えていた。
その後配信された『EXPANSION ~星の祭~』では、ガラルスタートーナメントの招待状と、マスタードのレアリーグカードを並べて眺めながら「何年ぶりだろうねぇ」と、どこか嬉しそうに呟いていた。    


余談

  • 名前の由来はヤマナラシ属またはハコヤナギ属の樹木「ポプラ」。花言葉は「勇気」「時間」「悲嘆」など。

  • 攻略本などに掲載されている公式資料にはポプラの若い頃のイラストが載っているが、その姿は一昔前のモデルさん、若しくは宝塚系といった感じのとびっきりの美人である。月日の流れは恐ろしい。

  • 長年ジムリーダーを務めてきたので、当然ダンデとソニアもポプラのジムチャレンジに挑んだ。以下は彼女から見たそれぞれの総評。
    ジムチャレンジ開始前に通る舞台袖のようなスペースに落ちているメモに書かれているものなので、アラベスクスタジアムをクリアするともうここには入れない。
    そのため見落としたままのプレイヤーもいたかもしれない。
    ちなみに二人と同期のはずのルリナについては特にコメントが無い。
    • ダンデ:1問正解。「ポケモン勝負の才能は見てきた中でダントツ。だがよく分からない男」(今こそ精悍な快男児だが昔はまた少し違ったのだろうか)
    • ソニア:3問正解。「優秀だがちょいと諦めやすいかもね」(この後に「あのマグノリアの孫ってのは大変だね」と付け加えられている。)
      呼び捨てにしていることからマグノリア博士とはは旧知の仲なのかもしれない。


  • イギリスをモデルにした地方で長きにわたり(リーダー)を務めてきた年配の女性という点から、かの国の先代女王陛下もモチーフなのかもしれない。



追記・修正は 足りないけれど あんたら
いい トレーナーと ポケモンだよ!


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  • 88歳
  • ファンタスティックシアター
  • 師匠
  • 鳳芳野
  • 新無印
  • クイズ絶対出すウーマン
  • エリザベス女王
  • ダブルピンクタイフーン
  • マダム
  • 最年長
  • 910
  • ピンク!ピンク!ピンク!
  • 長尾歩
最終更新:2025年04月07日 02:00

*1 第7話配信時点ではキャストクレジットが無く不明だったが、その後配信された『EXPANSION ~星の祭~』で明らかになった。ちなみにオリーヴとの兼役。

*2 世間からジムリーダーとしてそれなりに認められているとはいえ、新人なのでサポートはあったほうが望ましい。

*3 ただ厳密に言うと、カツラの場合は機械が、シトロンの場合は彼の妹であるユリーカがそれぞれ担当しているので、ジムリーダーやジムトレーナー本人が直接チャレンジャーに相対してバトル中に出題しているわけではなかったし、また正解か不正解かで能力が上下する仕様でもなかった。

*4 一応ジムトレーナーのクイズも最終問題は「私が毎朝食べているメニュー」をほぼノーヒントで答えるというものがあるが、選択肢がカレーとオムレツなのでそこまで悩むことは無いはず。