登録日:2021/02/15 Mon 00:47:02
更新日:2025/05/07 Wed 19:48:26
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出典:仮面ライダーX/東映/劇場版 五人ライダー対キングダーク/1974年7月25日公開
『五人ライダー対キングダーク』とは、1974年7月25日に公開された『
仮面ライダーX』の劇場用映画作品。それぞれ監督は折田至、脚本は伊上勝が『X』本編に引き続いて担当。
「フィンガー5と遊ぼう!東映まんがまつり」の中の一編として 石森章太郎監督作品『フィンガー5の大冒険』)とアニメ映画『
マジンガーZ対暗黒大将軍』、及び『
イナズマンF』12話・『
ゲッターロボ』6話・『魔女っ子メグちゃん』1話のブローアップ版と共に上映された。
キングダーク率いる「GOD悪人軍団」編の設定だが、制作は丁度「神話怪人」から「悪人軍団」への移行期に行われたため、登場する怪人は殆ど神話怪人である。
【概要】
GOD機関の新怪人「コウモリフランケン」に五人ライダーが立ち向かうという内容だが、残念ながら4人の先輩ライダーは4人中3人の声はオリジナルキャストがあてているものの、
変身した状態でのみの登場になっており、変身シーンは過去作からの流用である。
前作『仮面ライダーV3』で死んだと思われていた
ライダーマンの正式な復帰作であり、これは平山亨プロデューサーの「七夕に子供たちの願いを叶えてもいいだろう」という意向によるもの。
ただし、プルトンロケットの爆発からどのようにして生還したのかは語られず、演じていた
山口暁氏も『
電人ザボーガー』出演で多忙だったこともあり、ライダーマンのみ声が代役になっている。
今作では神敬介がXに変身する時に掛け声は従来の「セタップ」だが、新しい変身ポーズを披露している。
このポーズは当時発売された『テレビマガジン』で「大変身」のポーズとして紹介されていたが、その後没となったらしく、今作でしか見る事ができない。
ストーリー的にはかなり駆け足で、今回GODが企む「東京カラカラ作戦」は
東京の水を全て枯らしてしまうものと説明されるが、どのようにして行うかなどの詳細な説明はない。
また、撮影時は雨天だったためにジャンプアクションのシーンは全て屋内での撮影になってしまっている。
ライダーマンが設定と違う左手にパワーアームを装備していたり、仮面ライダー2号が
ライダーキックを「2号ライダーキック」「ライダー2号キック」と呼称するなど不思議なシーンも多く、
予告編で使用されている映像は前作『
仮面ライダーV3対デストロン怪人』の流用で、登場しないドクトルGのシーンまで使用されている。
しかし、五人ライダーとコウモリフランケン率いる再生怪人軍団の対決は熱く、お祭り的な作品としては十分楽しめる内容である。
なお、タイでは東映からチャイヨー・プロダクションに配給権が与えられたが、何を勘違いしたか
再編集して『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』なる作品に仕立てて
訴訟沙汰になってしまったことは語り草となっている…
当wikiでも何故か本作より先に項目が出来てるし。
【ストーリー】
モトクロスレースのトレーニングをしていた神敬介は、突如としてGODの再生怪人に襲われる。
キングダークはその戦いの様子を記録し、Xの力を越える新怪人を造りだそうとしていたのだ。
しかし、GODの企みを阻止するべく世界各地から仮面ライダー1号、仮面ライダー2号、仮面ライダーV3、そしてライダーマンが集結。
五人ライダーとGODの戦いが幕を開ける!
【登場人物】
●仮面ライダー
モトクロスレースのトレーニング中、
ジンギスカンコンドルと
ガマゴエモンの襲撃を受け、GODの企みを察知する。
その後、COLに現れた再生怪人を退けて先輩ライダーと合流してGODに立ち向かう。
GODの企みを察知し、世界各地から集結した先輩ライダー。
1号はニューヨーク、2号はパリ、V3はモスクワ、ライダーマンはタヒチから駆け付けた。
なお、本作公開後にV3が本編にゲスト出演するが、GODの事を知らない様子だったので、
Xの変身ポーズの変化も併せて『X』TV本編第27話及び第28話の後の時系列になると思われる。
東京各地で暗躍する再生怪人から人々を助け、その後合流して怪人軍団やコウモリフランケンと戦う。
変身シーンは、1号、2号、V3は過去の映画、ライダーマンは『V3』本編の映像を流用しているが、そのせいで1号のベルトが旧1号になってたり、東京にいるはずなのに何故か風見志郎の背景が金閣寺だったりとカオスな事になっている。
あと1号のベルトの風車の音が魔女っ娘っぽい
◆立花藤兵衛
演:小林昭二
COLで再生怪人軍団に襲われるがXに助けられ、ライダー達との再会を果たす。
ライダーとGODの戦いの中、アジトに捕まっていた人達の救出に動く。
◆マコ
演:早田みゆき
◆チコ
演:小板チサ子
COLで藤兵衛と共に再生怪人軍団に襲われる。
気が動転したのか、
コーヒーを勧めていた。
◆マサル
演:小塙謙士
偶然、作戦中のGODの声を聞いた少年。
その情報を五人ライダーに伝える。
◆エツ子
演:水の江じゅん
マサルの姉。
生き血をエネルギーにしているコウモリフランケンのために拉致されてしまう。
演じているのは『
人造人間キカイダー』の光明寺ミツコ役で知られる水の江じゅん氏。
●GOD機関
GODの大幹部。
東京の水を枯らせてしまう「東京カラカラ作戦」を企み、再生怪人軍団やコウモリフランケンを指揮する。
◆コウモリフランケン
出典:同上
身長:180cm
体重:79kg
声:辻村真人
今作の新怪人。
コウモリと
フランケンシュタインの怪物の力を持つ怪人で、Xと再生怪人の戦闘を分析し、キングダークが自ら改造手術を行って誕生した。
武器は背中に備えた巨大な
大砲で、優れた
飛行能力を使って空中から一方的に砲撃する戦法を得意としている。
他には
スパイコウモリを使って情報を集める事も出来るが、Xに逆利用されてアジトを発見されてしまった。
若い女性の生き血をエネルギー源にしており、性格は誕生してすぐに科学陣に向かって大砲の試し撃ちをしようとするなど狂暴。
最初の出撃ではXを空中から砲撃して苦しめるも、クルーザーアタックを受けて墜落し、一時撤退する。
その後、アジトにやって来た五人ライダーを再生怪人軍団と共に迎え撃つが、1号と2号の連続ライダーキックで翼を落とされ、
最期は五人ライダーの
合体技「Xライダースーパーファイブキック」を受けて爆散した。
スペック上ではXを上回る力を持つとされるが、流石に五人ライダーを相手にしてはその力も及ばなかったようだ。
ちなみに平山Pのアイデアによれば、元々は「コウモリラスプーチン」という名前で『X』本編への登場が検討されていたという。
◆
再生怪人軍団
「東京カラカラ作戦」実行のために、東京各地で暗躍している。
モトクロスレースのトレーニングをしていた敬介を襲撃し、戦闘の様子をカメラで撮影して分析させた。
その後、アジトでの決戦にも登場。
Xの戦闘を撮影する部隊を指揮する。
人間に変身して行動していたが、嫌いな
犬に吠えかけられて正体を現し、飼い主の少年を襲うが2号に阻まれて撤退。その後、最終決戦に参加する。
何気にライダーキックを耐えきって撤退するという、凄いタフさを披露している。
川の底で作戦の準備をしていた所を少年に目撃されて始末しようとしたが、現れたライダーマンに阻止される。
ネプチューンとキクロプスは最終決戦に参加する。
- メドウサ
- 鉄腕アトラス
- プロメテス
- キャッティウス
COLを襲撃してXをコウモリフランケンに襲わせようとする。
その時、キャッティウスは藤兵衛に反撃されて目を負傷してしまった。
コウモリフランケンのエネルギー源である生き血を集めるために若い女性を襲った。
ヘラクレスは最終決戦に参加。
マサルとエツ子の知人に変身して近づき、エツ子を拉致した。最終決戦にも参加。
最終決戦に登場。
追記・修正お願いします。
- ライダーマンがタヒチから駆け付けた経緯は漫画の『spirit』にて明かされたね。 -- 名無しさん (2021-02-15 01:20:19)
- 地味にヒトデヒットラーに並ぶくらいヤバイ元設定だったのか…ソビエト的に悪人扱いは良いのか? -- 名無しさん (2021-02-15 04:50:46)
- ↑ジェロニモやナポレオンを悪人扱いしてる時点で深く考えてはいけない -- 名無しさん (2021-02-15 08:09:34)
- 某国では勝手に白猿と共演させられ、某宇宙人も同じ世界にいるという -- 名無しさん (2021-02-15 08:16:52)
- おやっさんの「ライダーマンもどっこい生きていた」で笑ったわ -- 名無しさん (2021-02-15 08:18:00)
- あれこれキングダークと直接対決する訳ではないの…? -- 名無しさん (2021-02-15 11:38:02)
- ライダースーパーファイブキックという理論が謎すぎる技 -- 名無しさん (2021-02-15 11:54:59)
- 尺が短い中で変身シーンだけでも挿入して四人ライダーの存在感を増したのはもっと評価されていい。RX終盤にもこの配慮があれば…… -- 名無しさん (2021-02-15 13:23:37)
- ↑ただ、RX時にバンク映像の変身だと今度は「客演時より若返ってる」とか「なんで老けてないの」とかいう声が少なからず出そう… -- 名無しさん (2021-02-15 15:47:26)
- 何より11人変身するだけで時間かかりそう -- 名無しさん (2021-02-15 16:51:29)
- ハヌマーンなんて知りません。チャイヨーが勝手にフィルム使ってるだけです。 -- 名無しさん (2021-11-19 18:19:59)
- 山口暁さんが来れなかったのは、やっぱりザボーガーとの兼ね合いかねえ… -- 名無しさん (2023-02-22 20:19:03)
- 映像には積水ハウス所有の飛行船レインボー号が大きく映っているぞ。岡本太郎デザインの鮮やかな配色と大きな目玉が印象的。エンディングではミニチュアを飛行させたりと東映の力の入れ方がすごい -- 名無しさん (2023-02-22 21:05:26)
- 好きだけど、ツッコミどころも多いんだよこの映画。変なもの背負ってた再生怪人たちや、ライダースーパーファイブキックとか。今で言う「ライブ感」がよくも悪くも出てた作品だと思う。 -- 名無しさん (2023-07-29 21:40:21)
最終更新:2025年05月07日 19:48