仮面ライダージャックリバイス

登録日:2022/02/27 Sun 04:31:58
更新日:2025/01/22 Wed 23:39:47
所要時間:約 6 分で読めます






一輝。俺っちの事、信じてくれるか?

どうせならカッコよく決めろ!

へへっ、あいよ!


俺っち、スイッチ、ワンパンチ!


フン!フハハハハ…!!


Come on! バ・バ・バ・バイス!

Rolling! バイ・バイ・バイ・バイス!


変身…!


バイスアッ


ガッツリ!ノットリ!クロヌリ!

仮面ライダーリ・バーイス!バイス!バイス!バーイス!!


……行くぜ!


仮面ライダージャックリバイスとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーリバイス』に登場する仮面ライダーである。

CV:木村昴、前田拳太郎
スーツアクター:永徳、縄田雄哉


【データ】

身長:204.4cm
体重:94.8kg
パンチ力:58.4t
キック力:117.3t
ジャンプ力:85.1m(ひと跳び)
走力:1.4秒(100m)


【概要】


何だあのスタンプは!?
誰だか知らんが、調子に乗るなよ……!


え?あれ……?俺っち、1人だけ?ん?一輝は……?

……ふぅん。まあ、いいかぁ……!

第22話「ドッタンバッタン…空気階段!?」から登場した仮面ライダーリバイ仮面ライダーバイスの新形態……というよりは、両者が融合して生まれた実質的な新ライダー。

その姿はリバイ レックスゲノムをベースにしつつも、スーツ・各種装甲共にメタリックグレーをベースに黒で塗り潰されたような無機的かつシックなもので、胸部装甲の右側にはリバイと同じ傷のようなターコイズブルーのペイントが施された一方、
左半身からはバイスの生え際を思わせる棘「バイスニードル」が剣山のように生えて並んでいるという、非常に刺々しいものになっている。
特に頭部「ジャッキングゲノヘッド」は右半分がリバイ、左半分が悪魔状態のバイスとほぼ同じ形になっている他、
リバイの口を思わせるマスク「ジャックリバイスクラッシャー」がバイスのサイドにまで伸びているが、その部分に描かれている牙はリバイサイドのそれよりも鋭く描かれており、大きく裂けているようにも見える。
また、この形態になると主人格は五十嵐一輝からバイスに移る。
……のだが、後述する事情で一輝が復活して以降は再び彼が主人格になった。

総じて、悪魔のバイスがリバイを侵食しているかのような印象が強く、その様はカラーリングもあってあの仮面ライダービルド ラビットタンクハザードフォームを彷彿とさせる。
本来であればこれまでにあったよくある暴走フォーム……に分類されるはずだったのであろうが、変身した第22話時点で一輝とバイスの好感度が最高潮に達していたため、歴代暴走フォームとは違って全く暴走していない珍しいフォームとなった。
……はずだったが……(後述)


【装備】

ローリングバイスタンプ以外の装備についてはリバイの項目を参照。

ローリングバイスタンプ


システム音声:藤森慎吾(オリエンタルラジオ)、木村昴

ジャックリバイスに変身する為の専用バイスタンプ
その製作者は毎度お馴染みジョージ・狩崎……ではなく、彼の父親にして地下組織ウィークエンドの代表・狩崎真澄
生みの親を全く異にする為か、その形状はこれまでに登場したどのバイスタンプとも異なるスポンジローラーのようなものであり、もはや一見するとスタンプにすら見えない。

外装「ローリングバイスタンプボディ」のカラーリングは変身形態と同じ漆黒のボディだが、そこには黄色・紫・ピンクのペンキが滴り落ちたような意匠が加えられ、更によく見るとバイスのアクセントカラーである水色も使われたマーブル模様となっている。
また、外装材として使われた「コンポジットエコアモル」は中南米原産の岩石を主原料としており、これによって戦車の8倍にも及ぶ堅牢性を実現している。

持ち手部分「コントローリングリップ」にあるトリガー「ローリングアクティベート」を引く事で起動し、そのまま周囲に大きなXを描くように振りかぶると、ローラー部分「ドロウローラー」が作動。
その場に黒い軌跡を描く事でゲノムパワーを生み出した後、ドロウローラーの側面にある印面「ジャックゲノミックスタンパー」をリバイスドライバーのオーインジェクターに押印・バイスタンプゴースロットに装填してレバー操作を行う事で変身が行われる。

変身アイテムとしてのみならず武器としても使用する事が可能であり、メリケンサックの要領で相手を殴りつける事で相手にダメージを与える他、
ドロウローラーを回転させてゲノムパワーを高速で圧縮する事により、超高密度エネルギーを込めた必殺技を発動出来る。
加えてドロウローラーにはゲノムパワーを様々な物体や空間に付与する力があり、これによってその場に描いたものを象徴する現象を起こす事が可能となる。
劇中では稲妻をその場に描いてラブコフ クジャクゲノムに付与し、放電現象を起こして仮面ライダージャンヌを援護した他、
ローリングバイスタンプを振るって生み出したゲノムパワーで仮面ライダーデモンズが放った「デモンストリング」を打ち消し、更には稲妻の他に竜巻を描いて一体化させ、デモンズ目掛けて撃ち出す攻撃を繰り出している。
他にもバイスのコンディションを常に一定以上に保つ効果もあり、これによってギフの半覚醒以降、頭痛に襲われるなど本調子を発揮出来なかったバイスは元のテンションで戦えるようになった。
また、バイスがこのスタンプを自らに押印する事で同化し、空を飛んで移動出来るようにもなる。

なお、このバイスタンプを使用すると宿主と悪魔の立ち位置が逆転してしまうという謎の現象が起こる上、一度入れ替わると再度使用しても元には戻らない。
そのせいで一輝は実体を無くして#耳から一輝普段のバイスと同じ背後霊のような状態になり、逆にバイスは完全に実体を手に入れた。
しかし、あくまでも変わったのは『立ち位置』だけであり、人間と悪魔というお互いの性質まで変わったわけではない為、一輝が死ねばバイスも消滅するという法則はこの状態でも健在。
しかもそのせいでこのまま放っておいた場合、何も食べられなくなった一輝が餓死してバイスも一緒にお陀仏になり兼ねないところだった。
その仕組み故、ジョージも「あり得ない!!リベラドライバーの時とはワケが違う!普通の人間の頭脳では、これを作る事は不可能だ……!」と驚愕した他、
その様を見た五十嵐さくらは「一輝兄が可哀そう……。これじゃあ動物実験じゃない……!」と零している。

その後、先述のバイスとの同化能力とドロウローラーの効果にインスピレーションを受けたジョージの発想によって、彼らとの相性が一番いいレックスバイスタンプと組み合わせてバイスの体に一輝を「上塗り」する事でその復活に繋がった。


行くぞぉ、一輝!
おう!

レックス!エナジー!

うぉぉっ……!よっしゃ!バイス、入ったぞ!

カリちゃん、これホントに大丈―――
くどい!

何だよ、アイツ……

……フン!一気に―――いや、一輝と行くぜ!!

……のだが、今度は一輝とバイスが完全に同化してしまい、時折バイスの人格が一輝の体に出てくるようになってしまった*1


【戦闘能力】

上記のデータ通り、その身体スペックはリバイ ボルケーノレックスゲノムとバイス バリッドレックスゲノムを上回っている。
主な戦闘スタイルは主人格であるバイスの経験上、仮面ライダーバイス時代と同様に徒手空拳やプロレス技によるアグレッシブな格闘戦がメインであり、時にはローリングバイスタンプを使った強化パンチ技も駆使する。

リバイ レックスゲノムとほぼ同形状の胸部装甲「ジャッキングゲノブレスト」は、バイスの奥底にある本性を呼び覚ましつつ、悪魔としての力を肥大化させる事により、『リバイスシステムを統合した悪魔の力を操る戦士』たる証として機能する。
また、全身を包み込む強化スーツ「ジャッキングゲノミックスーツ」のカラーリングは前述のようにメタリックグレーと黒をメインとしているが、これはバイスに合わせた調整が施された事によるもので、戦えば戦う程バイスの力が増すという特性を持つ。
このスーツから送り込まれるエネルギーと、バイスが元々秘めている特殊能力を還元する事により、腕部「ジャッキングアーム」及び脚部「ジャッキングレッグ」といった各部位に超身体能力をもたらす一方で、
それに伴って破壊衝動もコントロール不能なレベルまで肥大化するという、まさに「禁断の力」と呼ぶに相応しい状態と化している。
実際、あまりにハイパワーなせいでバイス自身も初変身後の戦闘では「ウッヒョー!!気持てぃ~!」異常なまでにハイな状態だった他、第23話では「ごめんね~!俺っちも加減がよく分かんないのよ~!」と零している。

加えて肩部装甲「ジャッキングゲノショルダー」を始めとした各種装甲の素材はこれまでの形態同様に「アストメタルム」というレアメタルをメインとするが、
本形態に関してはバイス自身の意思で装甲の硬度を自由自在に変化させられる他、前述の左半身にある棘「バイスニードル」を全身から生やす事も可能。
他にもグローブ「ジャッキングゲノグローブ」はローリングバイスタンプの使用に特化したチューニングが施された事に加えて、変身前のバイス同様に指先が鋭利な爪で覆われており、これで相手を引き裂く攻撃も行える。

頭部「ジャッキングゲノヘッド」の左側からはバイスの生え際をイメージしたアンテナ「アスチュートバイスヘアー」が生えており、周辺情報を高精度に把握出来るよう、バイスの感覚を極限まで鋭敏化させる機能を持つ。
また、右目はリバイ レックスゲノムの視野の広さと動体視力の精度を高めた「パワーリバイアイ」、左目は通常の「バイスアイ」から視力が(人間換算で)11.2程度まで引き上げられ、以前は視認が困難だった悪魔の察知も容易な左目「パワーバイスアイ」にそれぞれ強化されている。
それ以外では、頭部装甲「ジャックリバイストップ」は全身の装甲同様、バイス自身の意思で相手の攻撃特性に合わせて硬度を自由自在に変えられ、額部分には肥大化したバイスのパワー配分を最適なバランスで調整する「ジャックリバイスシグナル」が設置されている。
他にもマスク部「ジャックリバイスクラッシャー」は高濃度の酸素を取り入れるのみならず、戦闘時においては相手に噛み付いて攻撃する事も可能。

総じて「シンプルに強い」を体現する一方で、これまでのリバイとバイスのようなゲノムチェンジが出来ない上、ジャックリバイスそのものは属性などを持っていないというデメリットも抱えている。
また、リバイ ボルケーノレックスゲノム及びバイス バリッドレックスゲノムに搭載されていたレベル3のギフテクスから人間を分離する機能がオミットされており、人命救助にはあまり役立てないのも事実である*2


【暴走】

ここまで過去作でよく見られた暴走の兆候が見られなかった事から、視聴者達も一安心した……
が、今度はギフの活性化の影響を弟妹以上にダイレクトに受けやすいという新たな欠点が露呈。
ギフが活性化すればする程バイスの理性が奪われていき、その結果凶暴性が大幅に増し、獣のように見境なく周囲を攻撃する暴走状態に陥ってしまう。
実際、本形態に変身する以前からギフが活発になる際にバイスが頭痛に見舞われ、第25話では変身が強制解除されるなどの異変が起こり始め、第27話終盤で遂に暴走。
結局、本形態は時間差の暴走フォームになってしまったのだった。


【必殺技】

  • ローリングスタンピングフィニッシュ


バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!
バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!

ローリングスタンピングフィニッシュ!

ローリングバイスタンプを2回倒して発動。
黒インクのような特殊フィールドを展開してその中を移動し、相手の背後に回り込んでハイキックで宙に吹き飛ばした後、
そのまま漆黒の大波に乗って上昇しつつ、ローリングバイスタンプ型のエフェクトで轢き潰された相手に向けてライダーキックを放つ。

  • ローリングライダーパンチ


ナックルアッ

バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!
バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!

ローリング!ライダーパーンチ!

ドロウローラーを手動で数度回転させた後、X字の軌道を描くと同時に具現化させて敵を拘束。
そのまま目にも止まらぬスピードで相手の懐に飛び込み、水色と漆黒のエネルギーを込めたライダーパンチを見舞う。

  • ロースタンピングストライク

あぁ、いいねえ…。沸騰してきたぜ……!

オーインバスター50にローリングバイスタンプを押印して接続した後、ドロウローラーを数度回転させて発動。
墨汁のような漆黒の光線を放ち、相手を撃ち抜く。

  • ペインティングフィニッシュ


○○!エナジー!

バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!
バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!

ペインティングフィニッシュ!

ローリングバイスタンプの「エナジーバイスキャナー」に各種バイスタンプを読み込ませ、そこから取り出したエナジーを攻撃力に変換して発動。
本来は読み込ませたバイスタンプに応じた必殺技を発動させるが、劇中では上記のようにバイスの体に一輝を「上塗り」する形で使用した。

  • ヌリヌリミックス(正式名称不明)


バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!
バ・バ・バ!バーイス!バババババ・バ!バーイス!

ヌリヌリミックス!

ナックルアッ

必殺!ローリング!ゴーイング!ドローイング!!

ローリングバイスタンプを1回レバー操作してローリングアクティベートを引いた後、再度ローリングバイスタンプをレバー操作するか、リバイスドライバーから取り外してローリングアクティベートを引く事で発動。
劇中未使用のため詳細は不明だが、DX玩具版にて音声が確認可能。


【余談】

  • ローリングバイスタンプのモチーフだが、色味やローラー式という点から個人情報保護スタンプと思われる。

  • DX玩具版のローリングバイスタンプにはバイスの台詞も数種類収録されているが、その中には「お前の体は俺っちのもの!」という中の人ネタ要素を絡めたようなジャイアニズム的な台詞や、第23話で発した「裏切りは、悪魔の得意技だ…!」という台詞も含まれる事から、
    本編登場前の時点では暴走形態用のアイテムと思われたり、中にはようやく打ち解けてきたバイスが裏切ったと思い込んで悲しむファンもいたが、実際のところはその台詞もバイスなりのお節介で、性能的にはそこまで危険な代物ではなかった。「一輝の保護」の名目で遊び回っていたため、一輝の財布には大ダメージを与えたが……*3
    「俺のお金を勝手に使うなよ!」
    「ハハハッ…!なんでだよ?一輝のものは俺っちのものじゃん!?フフン!」
    • 一方、立ち位置的には今までの暴走フォームと酷似しているが、微妙に異なる性質でもある為、東映公式では「乗っ取りフォーム」という新たな呼称が用いられた。

  • スーツアクターの永徳氏が初めて演じた1号ライダー(正確には融合形態だが)であり、氏のかねてからの熱望が叶ったキャラクターでもある。

  • 本作のオープニング映像で「一輝とバイスの立ち位置が入れ替わる」場面があるが、第22話で効果音が付与された上、更にこの描写自体がジャックリバイスの伏線であった事が判明した。

  • 第23話での変身時におけるLINE風の画面上に「一輝、見ててくれ!俺の…活躍!」というメッセージがあるが、これは『仮面ライダークウガ』の主人公・五代雄介の名台詞「見てて下さい!俺の変身!!」オマージュと思われる。



#追記・修正…フフフッ!


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最終更新:2025年01月22日 23:39

*1 この状態では両目が青く光り、側頭部から悪魔のような小さな角、腰からはバイスの尻尾が生えた何ともちぐはぐな姿になる。

*2 ちなみに、この時点でフェーズ3に到達したデッドマンはアギレラのみ。それ以外ではバイスが変調をきたすまでは本来初期形態でも事足りる相手だったシャーク・デッドマンとエレファント・デッドマン、たとえ倒しても生贄となった人間を救えないギフテリアンが出没している。

*3 ちなみにバイスが第23話で遊んでいたのはボウリング、1人卓球、バッティング、太鼓の達人。ただ、バイスの性格からしてこれ以外にも豪遊した可能性も……。