神碑(遊戯王OCG)

登録日:2022/04/10 Sun 14:05:14
更新日:2025/04/14 Mon 22:14:02
所要時間:約 11 分で読めます






世界の神秘に『神碑(ルーン)』で挑め!



神碑(ルーン)とは『遊戯王OCG』に登場するカテゴリの1つである。




【概要】

デッキビルドパック「タクティカル・マスターズ」で初登場したテーマ(カテゴリ)。
このテーマの特徴として
  • 現時点でメインデッキに入るモンスターが存在せず、属するモンスターは融合モンスターのみ。
  • 融合モンスターも攻撃力が最高で2000と戦闘するには心許ない、しかも攻撃力持ちの内1体はダメージを与えられないデメリット持ち
  • 属する速攻魔法はその全てに「次の自分のバトルフェイズをスキップする」デメリットを持つ
  • 融合モンスターにも速効魔法にもバーンダメージを与える効果は一切無い
…と、おおよそ相手のライフにダメージを与える手段が一切無い。

ならばどうやって戦うのかと言うと、その戦術はなんとデッキ破壊
属する速攻魔法は全てが「相手のデッキのカードを上から一定数除外する」効果を共通して持っている。
これにより相手のデッキを破壊して「ドローできないこと」による勝利を目指すのが基本戦術なのだ。

遊戯王史上初のデッキ破壊に特化したコンセプトテーマであり、一癖も二癖もあるの中でも飛びぬけて強烈な個性を有する。
デッキ破壊を扱うテーマとしては【C(チェーン)】もあるが、あちらは「ビートダウン」や「バーン」と複合したテーマとなっている。

魔法カードのイラストは全て誰かがのぞき込んでいて魔法を発動したりしているような構図になっている。
いわゆる一人称視点、「FP(ファーストパーソン)」で行うゲームのそれに近い。
メインのモンスターが居ない事と併せると、おそらくデュエリスト自身が魔法を発動するプレイヤー…というイメージだと思われる。

テーマ名の由来はオカルトではおなじみの古代のヨーロッパで使われていた文字「ルーン文字」から。
ルーンは石などに刻む事もあったので、「碑」という漢字もピッタリである。
イラストのいくつかにも実際にルーン文字が描かれている。


【カード一覧】

魔法カード

  • 神碑(ルーン)の泉
フィールド魔法
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分は相手ターンに「神碑」速攻魔法カードを手札から発動できる。
(2):1ターンに1度、自分が「神碑」速攻魔法カードを発動した場合、自分の墓地の「神碑」速攻魔法カードを3枚まで対象として発動できる。
そのカードを好きな順番でデッキの下に戻す。
その後、戻した数だけ自分はデッキからドローする。
謎の石像が守る泉。
相手ターンに「神碑」速攻魔法を手札から発動できる効果と「神碑」速攻魔法発動後に墓地のそれらをデッキボトムに戻してドローする効果を持つ。

このデッキの中核を担うキーカードであり、「タクティカル・マスターズ」のパッケージラストにも採用されている。
設置しているだけで効果によりセットしていなくても「神碑」速攻魔法を発動できるようになる。
伏せ除去で撃てなくなる心配が無くなるほか、魔法・罠ゾーンに囚われないので効果でドローしたものも即使えるようになる。
ドロー効果も最大3枚ドローすることができるため、大きなアドバンテージとなる。
更によく見るとターン1制限はあるが同名制限はないため、張り替えてもう一度ドローする事も可能。

相手ターンでも使えるため、維持すればするだけドローができる。
ただし戻さないとドローできないため、墓地の速効魔法の残弾管理には注意。
回収した魔法はデッキボトムに溜まっていくため、適宜シャッフル効果を持つカードを使っておくと再度使える確率も上がってくる。
しかし23/04/01の改定にて準制限カード、続く23/07/01の改訂で制限カードに指定された。
除去された時のリカバリーが効かなくなったため、なんとしてでも死守する事が重要となった。

モチーフは恐らく「ミーミルの泉」。
世界樹ユグドラシルの3本に分かれた根のうち霜の巨人の国へ伸びた根の根元にある、知恵と知識が隠されている泉とされており、賢者の神ミーミルが所有している。
知識を求めて訪ねてきたオーディンは、泉の水を一口飲みたいとミーミルに頼み、代価に片方の眼球を求められこれに応じた。結果、オーディンは知恵を身に付けて魔術を会得した代償に隻眼となったという。

VBEX3によると、神碑(ルーン)の世界では各地にこのような泉が点在しており、使い続けることで輝きを失ったルーンをこの泉に浸すと輝きを取り戻し、体力が回復するとのこと。要はセーブポイント
「輝きを取り戻す」ことを、「墓地からデッキに戻してドローする=再利用する」という形で表現している。

  • 神碑(ルーン)の誑かし
永続魔法
(1):「神碑の誑かし」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。
(2):自分または相手が速攻魔法カードを発動する度に発動する。相手のデッキの上からカードを1枚除外する。
覆面の人物がこちらに謎のアイテムを与えている。その風貌はどことなく「ジェネレイド」の《王の影 ロプトル》に似ているが…?
速攻魔法が発動するたびに相手のデッキを1枚除外する効果を持つ。

「神碑」速攻魔法の共通効果に合わせて更に除外枚数を増やすことができる。地味ながら積み重なると効いてくる。
速攻魔法ならば「神碑」でなくとも相手のものでも発動する度に反応するので、相手の速攻魔法を牽制することもできる。
ミラーマッチだと特に重要になってくる。

元ネタは恐らく、詩人スノッリ・ストゥルルソンが書いた文学作品『エッダ』を構成する作品の1つ「ギュルヴィたぶらかし」。


速攻魔法

共通して下記のテキストを持つ。
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
このカードの発動後、次の自分バトルフェイズをスキップする。
●(固有効果)
その後、相手のデッキの上からカードをX枚除外する。
●EXデッキから「神碑」モンスター1体をEXモンスターゾーンに特殊召喚する。
相手のデッキ破壊効果が付属した固有効果と、EXデッキから「神碑」モンスターを特殊召喚する効果のどちらか選んで発動できる。
ただし共通して同名ターン1制限がある。《神碑の泉》でデッキに戻したりするので何を発動したかの管理は大変。
可能ならばデッキの横にプロキシなどを置いておき、使ったら向きを変えるなどの工夫をした方が良いだろう。
また「EXモンスターゾーンに」という指定があるため基本的に1体しか出すことができない点にも注意。

なおイラストには北欧に伝わる各種ルーン文字が描かれている。

以下全て固有効果部分のみ記載し共通部分は省略する。

  • 神碑(ルーン)の穂先
●デッキから「神碑の穂先」以外の「神碑」カード1枚を手札に加える。
その後、相手のデッキの上からカードを1枚除外する。
剣を持つ手と、樹状の回路めいたもの。RPGでお馴染みのスキルツリーに似ている。
固有効果は「神碑」カードのサーチ。デッキ破壊枚数は1枚。

サーチ効果は言うまでもなく優秀。状況に応じて好きなカードを引っ張ってこれる。

対応するルーン文字は北欧神話の軍神テュールの他、「勝利」「勇気」「正義」を意味する『テイワズ』のルーン。
公式Twitterではこのカード名義で「神碑」の設定画が公開されている。
「穂先」は《神碑の誑かし》のイラストで渡されていたものであり、「グングニル」のかけらのようだ。
そこから様々なスキルを得ている模様。どうもイラストのプレイヤーはハープ系統に興味が無いらしい。

  • 輝く炎の神碑(ルーン)
●特殊召喚された相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
その後、相手のデッキの上からカードを2枚除外する。
炎を放つ銃。
固有効果は相手の特殊召喚されたモンスターの破壊。デッキ破壊枚数は2枚。

それなりに条件の緩い破壊効果であり、アドバンテージを得られるついでにデッキを2枚除外できる。

対応するルーン文字は「太陽」を意味する『ソウェイル』のルーン。

  • 破壊の神碑(ルーン)
●相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
その後、相手のデッキの上からカードを4枚除外する。
壁すら破壊する拳。
固有効果は相手の魔法・罠カードの破壊。デッキ破壊枚数は4枚。

相手の盤面の厄介なメタカードを崩しつつ、更に4枚も除外することができる。

対応するルーン文字は「破壊」「雹」を意味する『ハガラズ(ハガル)』のルーン。

  • 解呪の神碑(ルーン)
●相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた場合に発動できる。
相手の手札をランダムに1枚選んで捨てる。
その後、相手のデッキの上からカードを2枚除外する。
味方の状態異常の解除。
固有効果は相手が効果でカードをデッキから手札に加えた時に反応するハンデス。デッキ破壊枚数は2枚。

やや相手依存ではあるが、ランダムなので相手の手を狂わせることができる。

対応するルーン文字は「人」を意味する『マンナズ』のルーン。

  • 凍てつく呪いの神碑(ルーン)
●相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
その後、相手のデッキの上からカードを3枚除外する。
凍れる矢を放つ
固有効果は相手フィールドのモンスター効果の無効化。デッキ破壊枚数は3枚。

チェーンして撃てる無効化効果は言うまでもなく強力。相手を妨害しつつ3枚も除外することができる。

一方で、《輝く炎の神碑》《破壊の神碑》にも言えることだが、相手の場に対象がいないと発動できず、デッキ破壊もできないというのは地味な欠点。
特にEXゾーンも埋まっていると融合体を出す用途でも使えず、手札で腐らせてしまうので注意。
【神碑】を相手取る側もこいつらを躱すようなプレイングを心がけると幾分か楽に戦えるかもしれない。

対応するルーン文字は「イチイの木」を意味する『ユル』のルーン。

  • まどろみの神碑(ルーン)
●フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターン、そのモンスターは1度だけ戦闘・効果では破壊されず、攻撃できない。
その後、相手のデッキの上からカードを3枚除外する。
眠りの音色を放つハープ。
固有効果はモンスター1体に攻撃不可と1回限りの破壊耐性の付与。デッキ破壊枚数は3枚。

自分のモンスターを守ったり、相手の攻撃を妨害することができる。時間稼ぎをしながら3枚も除外できるため見た目以上に重宝する1枚。

対応するルーン文字は「樺の枝」を意味する『ベルカナ』のルーン。

  • 黄金の雫の神碑(ルーン)
●相手はデッキから1枚ドローする。
その後、相手のデッキの上からカードを4枚除外する。
黄金の腕輪。
固有効果は相手に1枚ドローさせる。デッキ破壊枚数は4枚。

基本的に利敵行為にしかならない効果だが、デッキ破壊と合わせて5枚もデッキを削ることができる。
《解呪の神碑》のハンデスや《神碑の鬣スレイプニル》のトークン生成を能動的に発動させることも可能。

対応するルーン文字は「贈り物」を意味する『ゲーボ』のルーン。

  • 怒れる嵐の神碑(ルーン)
●相手フィールドのカードの数まで相手のデッキの上からカードを除外する。
竜巻を起こすハンマー。
固有効果は相手フィールドのカード数分のデッキ破壊。

相手フィールド次第では大量のデッキ破壊が可能。
先攻1ターン目でもなければ相手の場に何もカードがないということはほぼないはずなので、適当に使って《神碑の泉》のドローを回しに行く目的で使っても良い。
除外枚数は効果解決時に選べるため詰めで使いやすいのも隠れた長所。
ただし、相手を妨害するような効果は一切ない点には注意。

対応するルーン文字は「巨人」「茨」を意味する『ソーン』のルーン。


融合モンスター

素材には「神碑」モンスターが指定されているが、メインデッキのモンスターがいないので融合召喚はまず不可能。
基本的に「神碑」速攻魔法の効果で特殊召喚することになる。
そちらの指定上EXモンスターゾーンに出すことになるため、展開にはあまり向かない。

モンスターは全て北欧神話に登場する神オーディンに関わる動物がモチーフ。

  • 神碑(ルーン)の翼フギン
融合・効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻 0/守 0
「神碑」モンスター×2
(1):このカードがEXデッキからの特殊召喚に成功した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「神碑」フィールド魔法カード1枚を手札に加える。
(2):このカード以外の自分フィールドのカードが効果で破壊される場合、代わりにフィールドのこのカードを除外できる。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動する。
このカードを持ち主のEXデッキに戻す。
黒い翼の妖精その1。女の子の方。
EXデッキからの特殊召喚成功時に手札1枚をコストに「神碑」フィールド魔法をサーチする効果と、破壊された時にEXデッキに戻る効果を持つ。
またフィールドの自身を除外することで自分のカードを破壊から守ることが可能。

フィールド魔法サーチは現在《神碑の泉》しかサーチできないが、あって困る効果ではない。
身代わり効果はフィールド魔法や永続魔法を守れるものの、ステータスの低いこのカードを先に狙われるリスクもある。
各種速攻魔法で相手の全体除去に合わせて出すと無駄がない。ちなみに枚数指定が無いので複数枚の破壊でも1回で全て守れる。
EXデッキへの帰還は地味だが、基本正規の融合召喚しないため蘇生制限を満たせない「神碑」融合モンスターの中では使い回しが効きやすくなる。
簡易融合》で自壊してもEXデッキに戻せるので再び特殊召喚が狙える。

名前の由来はオーディンに仕える2体のワタリガラスの内の1体「フギン」から。

 小さい妖精の割にやや太ましい体型。 そして決闘者の怨嗟の声を一身に集める子

  • 神碑(ルーン)の翼ムニン
融合・効果モンスター
星3/光属性/天使族/攻 0/守2000
「神碑」モンスター×2
(1):このカードがEXデッキからの特殊召喚に成功した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
デッキから「神碑」永続魔法カード1枚を手札に加える。
(2):自分フィールドの、「神碑」カードまたはセットされたカードを対象とする魔法・罠・モンスターの効果を相手が発動した時、フィールドのこのカードを除外して発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(3):自分・相手のエンドフェイズに発動する。
自分は1000LP回復する。
黒い羽の妖精その2。男の子の方。
EXデッキからの特殊召喚成功時に手札1枚をコストに「神碑」永続魔法をサーチする効果とエンドフェイズにライフ回復する効果を持つ。
またフィールドの自身を除外することで「神碑」カードかセットカードを対象にする効果を無効にできる。

永続魔法サーチは現在《神碑の誑かし》しかサーチできないものの、こちらもあって困る効果ではない。
無効化効果はセットカードの除去も防ぐことができるが、全体除去には弱いのが難点。
エンドフェイズにライフをそこそこ回復できるため、維持し続けると長期戦にも耐えることができる。

名前の由来はオーディンに仕える2体のワタリガラスの内の1体「ムニン」から。

  • 神碑(ルーン)の牙ゲーリ
融合・効果モンスター
星4/闇属性/獣族/攻 0/守1000
「神碑」モンスター×2
(1):このカードがEXデッキからの特殊召喚に成功した場合、速攻魔法カード以外の自分の墓地の「神碑」魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
(2):フィールドのこのカードは効果では破壊されない。
(3):このカードが戦闘で破壊された時、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
頭部が金色に輝く
EXデッキからの特殊召喚時に墓地の速攻魔法以外の「神碑」魔法カードをサルベージする効果と効果破壊耐性、戦闘破壊された時にカードを1枚破壊する効果を持つ。

サルベージの対象は《神碑の泉》《神碑の誑かし》だけだが、《神碑の泉》でいくらでも回収の効く速攻魔法以外の回収手段は貴重。
また効果破壊耐性を持つが戦闘破壊されると道連れの破壊効果が発動するのも中々厄介。

サルベージ効果以外は「神碑」とは関係ないので他のデッキにも出張可能。
《簡易融合》の自壊デメリットを自身の効果で踏み倒せるのが地味に強力。

モチーフはオーディンに従う狼の内の1体「ゲリ」。
オーディンに捧げられた食べ物や戦死者の肉を喰らうとされている。

  • 神碑(ルーン)の牙フレーキ
融合・効果モンスター
星5/闇属性/獣族/攻2000/守 0
「神碑」モンスター×2
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):EXモンスターゾーンのこのカードが戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
相手のデッキの上からカードを2枚除外する。
(2):このカードの戦闘で発生するお互いの戦闘ダメージは0になる。
(3):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、自分の墓地の「神碑」速攻魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
《神碑の牙ゲーリ》と対になる赤い狼。
「神碑」モンスターで初となる攻撃力を持つモンスターだが、自身の効果で戦闘ダメージが発生しない。
そもそもバトルフェイズは基本スキップされるので使い勝手はあまり変わらないが。
戦闘を行う際にデッキ破壊する効果と、破壊時に墓地の「神碑」速攻魔法を回収する効果を持つ。

戦闘ダメージは自分も受けないので壁としては優秀。
速攻魔法の回収は基本受動的な効果ではあるが、《簡易融合》で自壊することで能動的に発動することもできる。

モチーフはオーディンに従う狼の内の1体「フレキ」。
捧げ物を食べるのは「ゲリ」と同じ。

  • 神碑(ルーン)の鬣スレイプニル
融合・効果モンスター
星9/光属性/獣族/攻1500/守1500
「神碑」モンスター×2
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズ及び相手バトルフェイズに、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターとこのカードをエンドフェイズまで除外する。
(2):相手がデッキからカードを手札に加えた場合に発動できる。
自分フィールドに「神碑トークン」(天使族・光・星4・攻/守1500)1体を攻撃表示で特殊召喚する。
『DUELIST NEXUS』で登場した八本脚の白馬。
自分メインフェイズ・相手バトルフェイズに自身と相手モンスター1体をエンドフェイズまで除外する誘発即時効果、相手がデッキからカードを手札に加えた時にトークンを生成する誘発効果を持つ。
何気に神碑融合モンスターの中では現状最高レベルで、攻守のどちらかが0ではない初の神碑融合モンスター。

相手の妨害とEXモンスターゾーンのスペース確保の2つを一度に行うことが可能。邪魔な相手モンスターを除去しつつ後続の神碑融合モンスターを呼び出して展開やデッキ破壊をサポートできる。
トークン生成は相手の通常ドローでも発動できるが、攻撃表示で召喚される手前、相手ターンでのトークン生成は旨味が少ない。《黄金の雫の神碑》とのコンボで能動的にトークン生成を行うのが理想か。

モチーフはオーディンの軍馬「スレイプニル」。
八本の脚で非常に速く走ることができ、空を飛ぶことができたという。


【相性のいいカード】

ご存じお互いのデッキを掘り進めるモンスター達。
デッキ破壊を加速させることが可能。
こちらが削れた分は《神碑の泉》のドロー用に使えたりもできる。

  • 王立魔法図書館
ご存じ魔力カウンターでドローするカード。
「神碑」は速攻魔法を多用するのでカウンターが溜まりやすく、ドローが捗る。雰囲気的にもマッチしている。

  • 天獄の王
ご存じセットカードを守り、セットカード発動で飛び出す大型モンスター。
速攻魔法メインのこのデッキとは相性が良く、《神碑の泉》がない状況でも盤面を守ることができる。

スピリットモンスター以外のモンスターのモンスター効果の発動をお互いに封じる永続効果を持つ下級スピリットモンスター。
立たせておくだけで自身のターンのドローソースや《神碑の泉》への手札誘発による妨害を防ぐことができ、後攻時の相手モンスターによる先攻制圧を捲りやすくなるメリット持ち。
レベル4なのでランク4エクシーズの素材にもできる。

どれも相手の展開を大きく制限するカード。
このデッキは展開に依存していないため、影響を相手に一方的に押し付けることができる。
《神碑の翼フギン》の効果で全体除去から《神碑の泉》共々守れるのも強い。

ご存じ効果モンスター封じのカード。
このデッキは効果モンスターにあまり頼らないので相性は良いが、《神碑の翼フギン》の効果で守れなくなるので不意の全体除去には注意。

  • 平和の使者
攻撃力1500以下のモンスターの攻撃を封じる。
このデッキは能動的に攻撃することはないので実質相手だけ低攻撃力のモンスターでしか攻撃できなくなる。
低攻撃力モンスターで無理矢理ライフを削りに来た場合は《神碑の翼ムニン》や《神碑の牙ゲーリ》を壁にすれば大体の攻撃は止められる。
一応維持コストがあるが、たったのライフ100な上に自分の魔法・罠ゾーンが埋まっていれば自壊して場を開けられるというメリットにもなる。

ご存じ全体除去カード。
このデッキはあまりモンスターを展開しないので、自軍への被害を無視して相手モンスターを一方的に除去できる。

ご存じドローソース。
このデッキはEXデッキや特殊召喚にあまり頼らないのでコストや誓約は基本気にならない。
しかし下2つはドローロック効果が《神碑の泉》と相性が悪い点には注意。
強謙は発動後デッキをシャッフルする点が地味に《神碑の泉》のデッキ回復と相性が良い。

ご存じ相手ライフを回復してドローするカード。
当然デッキ破壊メインのこのデッキには関係ないデメリットである。

ご存じモンスターが出るまでデッキをめくるカード。
このデッキはメインデッキにモンスターをあまり入れないため、大量の魔法カードを墓地に送れる。
その後は《神碑の泉》の効果のドローコストにすることが可能。ついでに少数採用の《王立魔法図書館》などを引っ張ってこれる。
《モンスターゲート》は「神碑」速効魔法でコストを用意しやすいのも好相性。

推理ゲートで墓地に行った後自力で蘇る汎用モンスターたち。
特に《BF-精鋭のゼピュロス》は《神碑の泉》をバウンスすることで使い回しが出来るので相性がいい。
効果使用後は《神碑の牙ゲーリ》と一緒にランク4エクシーズになることも出来る。

  • No.60 刻不知のデュガレス
素材2つで2枚ドローして1枚捨てる汎用ランク4。
手札の「神碑」の数が勝利に直結するこのデッキにおいてはドローソースはとにかく重要。
ただし、次のドローフェイズがスキップされるデメリットには気を付けよう。

その他にもいっぱいあるランク4の置物たち。
特に《神碑の翼フギン》の身代わり効果をすり抜けつつ、モンスター効果による展開を強烈に制限する《No.41 泥睡魔獣バグースカ》は相性がいい。
《神碑の牙ゲーリ》を素材にすることでEXモンスターゾーンを開けつつ、盤面を強化することが出来る。

  • 簡易融合
ご存知便利なカップ麺。
「神碑」融合モンスターは全てレベル5以下なのでこのカードにも対応している。
「神碑」速攻魔法の効果をデッキ破壊に使っても展開できるため、戦術が立てやすい。

  • トップ・シェア
お互いのデッキの1番上を操作するカード。
自分は引きたいカードを手に入れやすくしつつ、相手のキーカードを除外しやすくなる。

  • 魂吸収
除外の度にライフを回復するカード。
デッキ破壊方法が除外のこのデッキならば大量のライフが回復できる。

  • D.D.ダイナマイト
相手の除外カードの数だけダメージを与えるカード。
デッキ破壊を完了させずとも、このカードで大ダメージを与えてフィニッシュとすることもできる。

ご存知遊戯王屈指の爆アドカード。効果は個別項目を参照。
魔法カード主体のこのデッキとは相性がよく、大量サーチを狙うことが可能。
ついで感覚で《昇霊術師 ジョウゲン》みたいなのも出せる。

  • 暴君の暴言
自分のモンスター2体をリリースする代わりに、お互いの手札とフィールドで発動するモンスター効果の発動を封じる永続罠。
23/04/01で制限にぶち込まれた《スキルドレイン》の代わりとなりうる制圧カードの1枚。
手札誘発カードにも強い反面、《スキルドレイン》と違って永続効果は無効化できないのが欠点。
発動コストは重めだが、《神碑の鬣スレイプニル》のトークン生成能力と合わせれば比較的発動条件を満たし易い。

新規が出た事で展開力を増したテーマ。
《ナチュル・モルクリケット》の召喚から《ナチュル・ビースト》のS召喚まで繋がるため、《ライトニング・ストーム》や《ハーピィの羽根帚》などの捲り札を封殺して安全に制圧出来る。
《ナチュル・ビースト》の効果でデッキを圧縮しつつ、もし神碑速攻魔法が落ちても《神碑の泉》のドローに繋げられるため安定して神碑速攻魔法を引き込みやすくなっている。
また《ナチュルの神星樹》は墓地に落ちさえすればサーチが発動するため素引きしても《神碑の翼フギン》のコストに出来るのも嬉しい所。
この組み合わせは凄まじく、WCS2023のマスターデュエルの部においてなんと世界一を果たしている。

融合系デッキであれば、基本的にどこにでも現れる奴。
基本的に速攻魔法で相手を妨害するので、モンスター効果・攻撃を厳しく取り締まる《召喚獣カリギュラ》が特に高相性。
《召喚士アレイスター》の《召喚魔術》サーチ効果・《召喚魔術》の墓地効果はどちらもデッキシャッフルを挟む点も嬉しい所。

【余談】

同じデッキビルドパックシリーズ出身で北欧神話モチーフかつ関連するカテゴリに「ジェネレイド」が存在する。
向こうはゲームのボスキャラクターをイメージして作られており、プレイヤーをイメージしたこのカテゴリとは対になっているともいえる。
あちらがレイドボスならこちらはそのレイドを攻略するプレイヤー側と言ったところだろうか。
実際にイラストにも「ジェネレイド」側らしきモンスター達が時折映っている。

ちなみにアニメ遊戯王の「ワルキューレ」や5D'sの「極星」「極神」も北欧神話モチーフなので、現在OCGには4種の北欧神話モチーフテーマが存在することになる。



追記・修正は速攻魔法を自ら放った後にお願いします。

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