ゼンカイザーブラック/五色田介人

登録日:2022/05/08 Sun 00:00:08
更新日:2025/03/12 Wed 23:06:08
所要時間:約 7 分で読めるというお話


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45 いいよbot ただ者ではない男 エアプ介人 キビ・ポイント クール スターシステム スーパー戦隊シリーズ ゼンカイザーブラック トゥルーヒーロー ヒーローとして生まれ、ヒーローとして戦い、ヒーローであり続ける者 ビームサーベル フォーエバーヒーロー ブラックヒーロー ホワイトヒーロー マイペース マスター モノトーン 並行同位体 二色田介人 五色田介人 俺こそヒーロー 名前は黒なのに姿は白 喫茶どんぶら 喫茶店 寡黙 戦隊個別 暴太郎戦隊ドンブラザーズ 暴次郎戦隊ドラゴンファイヤーズ 正体不明 歴代ブラック 歴代ホワイト 無口 番外戦士 白黒 秘密のパワーブラック 秘密戦隊ゴレンジャー 管理人 素顔の戦士 脚本家のお気に入り 謎が多い 長官 駒木根葵汰 高田将司 黒介人



『全力全開』?……なんだそれ。


五色田介人(ごしきだかいと)とは、スーパー戦隊シリーズ第46作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の登場人物である。

演:駒木根葵汰



概要

鬼頭はるかのアルバイト先である「喫茶どんぶら」のマスターを務める青年。
演者でお分かりかもしれないが、その名前と姿は前作『機界戦隊ゼンカイジャー』の主人公と全く同じものである
そのため、以下この項目では便宜上比較する際には、ゼンカイジャーの介人を『ゼン介人』、この記事で扱う介人を『ドン介人』とする。
しかし、単なる同姓同名のそっくりさんで何の関係もない事が放送開始前から公式で明言されている。
その割には『新・初恋ヒーロー』ではゼンカイジャーの面々がカメオ出演する中を走り抜けたり、ドン26話では自分の活躍に前作をカウントしているので、本当にそっくりさんなのかは怪しいところ。

実は喫茶店のマスターというのは表向きの顔に過ぎず、彼もまたドンブラザーズの関係者であり、
ヒトツ鬼を倒した際にドロップするセンタイギア(アバタロウギア)を集めている他、タロウ以外の4人に適用される「キビ・ポイント」の管理人も務めている。

とはいえ、まだまだその正体や出自には謎が多く、どこまでも秘密ゼンカイな男である。


人物像

明るくしゃかりきだったゼン介人とは正反対の、クールで冷静沈着な性格。
感情の起伏をほとんど見せない上に、必要以上の言葉も発さない寡黙な人物で、基本的に誰か(主にはるか)の問いかけに対して、「いいよ?」の一言*1で済ませている。
そのため、自発的に人と面と向かって会話することはほとんどなく、ほんの数秒画面に映って上記の一言を発しただけでその話の出番が終わる場合もざら。

喫茶店の営業中でもろくに接客せず*2に読書に耽っている他、
盗作疑惑の渦中にあるはるかの漫画『初恋ヒーロー』を本人の前で読んだ上で「これ、盗作?」と本人にド直球に訊くなど、ゼン介人とは別方向にマイペースな言動が多い*3
また、管理人としての仕事でも雉野その副作用を伝えずにポイントを使わせるという胡散臭さも見せている。

総じて、ゼン介人のモットーであった「全力全開」とは程遠いミステリアスながらもどこか冷めた雰囲気の持ち主で、
ドン介人自身、上記の台詞からも分かる通り、その言葉に対して(口にはするものの)どこか冷笑的な態度を取っている。

その一方でヒトツ鬼にされた人間が脳人に消されるのを良しとしておらず、人並み以上の道徳観を持っていることがうかがえる他、
コーヒー代を俳句を読んで払おうとした猿原の提案をすんなり許諾するなど意外にも懐の深い面もあり、決して悪人ではない様子。
あと、特命鬼との戦いでタロウが不調に陥った際に、きびだんごの材料を予め用意しておいたもののそれでは回復できず*4
作り直したきびだんごをもう一度食べさせるも戦闘中に必要数まで一個足りない凡ミスをし、丁寧にラップした最後の1個を持ってくるもその間に戦闘が終了したりと抜けているところもある。
これ以外にもはるかの半ば脅し同然の圧が強すぎる要請に思わず怯んだり、
ジロウの「あっ!UFO!」に騙されたりとギャグ描写も時折挟まれており、
一見するとクールだが、意外とゼン介人と似た部分もあったりする。
はるかとの掛け合いでも、基本的にそのミステリアスさで彼女を困惑させているが、逆に彼女が感情を高ぶらせて何かしらのパワープレイを見せると逆に唖然とすることもあり、
性格・立ち位置共にミステリアスだが、決してシリアス一辺倒のキャラクターではない。

ほとんどの時間店で待機しているが、仕組みは不明ながらドロップしたギアは必ず彼の目の前に現れている。
加えて、ドン3話で見られるように(ソノニの討伐により)ドロップしたギアに触れて「よくないな…」と呟くことから、
そのギアがどのような経緯で生成されたのか読み取れる能力を持っているなど、ギアに関しての何らかの権能があるようだが、詳細は現在不明。

いざという時にドン・キラー起動用のボタンも所持しているが、それを保管している金庫のパスワードがはるか・猿原・つよしの誕生日というザル警備ぶりも見られた。

意外と交友関係は広く、タロウの育ての親の桃井陣とも顔見知り。
彼からは「トゥルーヒーロー」「フォーエバーヒーロー」と呼ばれ、自分に気付いた瞬間襟を正されるなど、尊敬されているのが窺える。
また、サンタクロースとも友人だった模様。

ちなみに、『仮面ライダーリバイス』を視聴していた模様。
ドン26話では『リバイス』の最終回に便乗してドンブラザーズを終わらせようとしたことも。*5


喫茶どんぶら

介人が経営している喫茶店。
店内は全体的にモノトーン調のシックかつレトロ感のあるものであり、制服は黒を基調としたもの(いずれもドン介人の趣味らしい)。
タロウ、はるか、猿原(、正体判明後のつよし、及び後から加わったジロウ)の溜まり場になっており、戦いの際の情報交換や意見交換はほぼここで行われている。
逃亡生活を送る犬塚スーパーヒーロータイムのEDでは五十嵐一輝バイスもここを訪れており、一服することもある。
ドン26話やドン33話、ドン41話では脳人三人衆も出入りするようになり、ドン48話ではソノザが飲食代を稼ぐためにアルバイトに入った。

また、はるかがドンブラザーズに選ばれた場所でもあり、その際の描写から一般人に化けたアノーニも客として出入りしている模様。
基本的なメニューはそれぞれ500円のミックスジュースやアップルジュースといった定番どころが多い一方、
タロウの体質も考慮してか裏メニューとしてきびだんごが時価で提供されている。

なお、その間取りや立地場所はゼン介人が働いていた『駄菓子カフェ カラフル』とほぼ同じで、
それに関連してか裏メニューにはその看板メニューであるオリジナルパフェ「カラフルサンデー」もきびだんご同様に時価で提供されている。
……が、ドン介人自身にとってはそれなりの秘密らしく、はるかがそのメニューを見ようとした際には隠そうとしていた。
また、店内には赤いオウムのポスターも貼られている。

ドン介人曰く、「喫茶どんぶらにないものはない」らしく、車椅子まで常備されている等、やたらと色々な品物が揃っており、
時折突拍子もないものを要求され、他の面々が「そんなものあるわけないじゃん」という態度を取った直後にドン介人が「あるよ」としれっと返すのが定番。
ドン24話では地下にピアノが置いてある広々とした空間、ドン33話ではオペ室まである事が判明した。「オペ室…?」
ドン43話では「喫茶どんぶらにないものはないがゆえにないものもある。」ということも判明。
それ即ち、どんぶらにないものはこの世界に存在しないものであり…。

ドン20話では自身の写真集『俺こそヒーロー』を出版し、続くドン21話からはどんぶらでも販売するようになる。
客からも好評だったのか、ドン24話では既に完売していた。
ドン26話では第2弾となる『素顔の戦士』を出版しており、ドン39話では第3弾の出版のための打ち合わせが行われていた模様。


上記のとおりキビ・ポイントの管理人という重要位置にいる上に、専用の装備で変身して戦う彼。
逆に言うとそれ以外の情報はまったくもって不明なのである。
本編以前からタロウの協力者として手を貸していたものの、ドン20話において実はタロウもドン介人が何故協力してくれているのか、目的・正体は何なのか一切知らないまま共闘していたことが発覚。
恐らく陣からは彼のなりについて詳しい情報が提供されていなかったのだろう。井上御大のことなので多分(駒木根氏も含めて)まだ誰も知らないと思う。

同話でタロウから正体を問われた時、「ヒーローとして生まれ、ヒーローとして戦い、ヒーローであり続ける者」と意味深な答えを返している。
ジロウが一時リーダーを務めたドラゴンファイヤーズの面々の鼻が高くなった(物理)際には度々警告を発する等、彼なりにヒーローの矜持がある模様。
同話ラストでドラゴンファイヤーズの長官として大臣栄誉賞の授賞式に出席した時にはその言葉と共にしれっと鼻が高くなり、例の写真集を出版していたが

また、ドン26話では『ゼンカイジャー』時代の戦いについて触れていたため、ここに来てゼン介人との同一人物説が再浮上。ますます視聴者が混乱する羽目になった。


結局のところ、その真意はTVシリーズでは最後まで明かされずじまいとなった。


ゼンカイザーブラック



45バーン!


……チェンジ全開。


ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!!!!


ゼ―――ンカイザ―――!


秘密のパワーブラック、ゼンカイザーブラック!
*6


画像出典:暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドン9話『ぼろたろうとロボタロウ』より、(2022年5月1日放送)
©テレビ朝日・東映・東映AG

スーツアクター:高田将司*7

五色田介人がギアトリンガーと「センタイギア45 ゼンカイザー」で変身した姿。
各種変身アイテムについてはこちらを参照。

その姿はゼンカイジャーのゼンカイザーと酷似しているが、体の中央に走るラインとマントの裏の赤が黒に、頭部の45のナンバーや胸部のプロテクターといった金色の装甲が銀色に、
そして胴体の周りにある4色のラインがそのままモノトーン加工を施されたような色合いに変更されており、やはりドン介人同様に落ち着いた雰囲気を醸し出している。
実際変身時の声のトーンも抑えめで、あちらの個別名乗りである「秘密のパワー!ゼンカイザー!」の台詞も発していない。

変身者である介人がバックアップ兼ギア回収用員のため、この姿に変身しても必ず敵と戦うわけではないが、
何らかのトラブルもしくは野暮用でドンブラザーズが出動不可の時には時間稼ぎとして前線に出向くこともある。
なお基本的にピンチにしか加勢しないため、戦った相手が攻撃すり抜けのチート状態だったり、
ドンブラザーズ含めて誰一人手も足もでないぶっちぎりで劇中最強の相手だったりと、戦闘面での活躍は控えめにされている。
ドン33話ではこの姿で手術着を着用し、タロウのオペを行った。

戦闘スタイルはゼンカイザーのようなギアトリンガーによる射撃と格闘に加えて、
独自の能力としてギアトリンガーの銃口から伸ばす青白い光の刃「ギアトリンガーソード」による斬撃も披露する。*8
現状では変身用のギアの他にも「センタイギア16 ゼンカイジュラン」も所持しており、これをギアトリンガーで発動する事によってジュランティラノを召喚・使役することが可能。
ただし、このジュランティラノはあくまでもギアの力で生み出したコピー体であるらしく、ジュラン本人の意思があるわけではない模様。

また、ドン全開合体のオペレーションを出すことも可能らしく、ドン1話にてドンモモタロウのエンヤライドンと合わせてドンゼンカイオーに合体させている。
3分のギアも持っているのか、ゼンカイジュウギアやゼンリョクゼンカイキャノンも装備しているのかはやはり不明。
……というより、そもそもこの変身アイテム群は『ゼンカイジャー』ではゼン介人の両親である五色田功・美都子博士夫妻の発明品であり、
ドン介人が何故それを持っているのか、ドン介人の両親もゼン介人と同じなのかすらも分かっていない。
ドン33話ではタロウ復活のために大食い競争をした(ジロウと犬塚を除く)お供達+脳人三人衆のエネルギーをギアトリンガーを介して回収・液体状に抽出するという離れ業を見せた。
「ギアトリンガーにそんな機能あったチュン?」

身体データは今のところ明かされていないが、恐らくゼンカイザーと同じだと思われる。


余談


  • 無印のゼンカイザーは白に分類されており、ゼンカイザーブラックもどちらかと言えば白の面積が多いのだが、名前には「ブラック」と付いているため、
    一部ファンの間では「色的にはホワイトなのかブラックなのかで論争が起こっている」のだとか。

  • ファンからはゼン介人と区別するべく、その変身形態に沿って「黒色田介人」「無色田介人」などの通称が用いられている。ちなみに製作サイドでは「黒介人」と飛ばれている模様。
    なお、無色田の呼び名は公式も認知しており、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』撮影時にはくらいのテンションでやって」と注文されたという一幕も。

  • 『ゼンカイジャー』から引き続き出演ということで、毎回『ドンブラザーズ』本編でドン介人が絡むシーンの度に、
    Twitterではそちらで共演したステイシー役の世古口凌氏やゾックス役の増子敦貴氏、フリント役の森日菜美氏がキャラになりきって駒木根氏にツイートするのがもはやお約束となっている。
    そしてその度にステイシー(世古口氏)には甘いリプ、フリント(森氏)には優しいリプを返す一方、ゾックス(増子氏)には辛辣なリプを返すという一種の漫才のような一幕も。

  • 本作のメインライターである井上敏樹御大は、ゼン介人との差別化のために『ゼンカイジャー』の視聴を止められており、初期の寡黙さもキャラクター像が手探りであったことに由来する。
    だが、話が進むにつれてそのキャラクター像を井上御大に気に入られ、出番と台詞が増えていった経緯がある。

  • 2023年のVシネクスト『暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー』の予告編では、遂にドン介人とゼン介人の共演が実現するカットが公開され、
    「ついにマスターの秘密が…?」という煽り文と共に介人が2人いる事に驚くゼンカイ組の声も挿入されている。
    ただ、『ドンブラザーズ』のハジケぶりに慣れた視聴者からは「どうせ明かされない」「嘘予告だろ」等の残当な反応も見られた。



マスター、Wiki籠りがマスターの項目を追記・修正させろって……。

……いいよ?


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最終更新:2025年03月12日 23:06

*1 ドン2話で、変装の為に鼻眼鏡を掛けようとしたはるかには「だめ」と言っている。まあ、無視して掛けられた上に介人本人もそれ以上追及しなかったが。

*2 と言っても料理は作っているのではるかに任せっきり……というわけではない。

*3 向こう見ずな所もあったゼン介人だが、ああ見えて他者への配慮は欠かさない部分もあったため、人の地雷を踏んだり逆鱗に触れたりしたことはほとんどなかった。

*4 これに関しては「杵と臼で作ったものでないとダメ」という注意点を伝えられていなかったせいだが

*5 なお、ゼン介人は『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』にてリバイスの先行登場に立ち会っているため、介人…というより駒木根氏は「ひとつの仮面ライダーの先行登場と最終回両方を見届けた史上初の戦隊ヒーロー」ということになる。『ゼンカイジャー』の夏映画の形式も『ドンブラザーズ』の総集編の導入方法も両方が前代未聞な事態だったため、多分これまでもこれからも世界初にして世界唯一。

*6 『暴太郎戦隊ドンブラザーズ ファイナルライブツアー2023』にて初披露となり、後にVシネクスト『王様戦隊キングオージャーVSドンブラザーズ』にて映像作品でも名乗りをあげた。

*7 前作のゼンカイザーと共通、キジブラザーと兼任。

*8 『機界戦隊ゼンカイジャー スピンオフ ゼンカイレッド大紹介!』にてゼンカイレッドが用いていたものに近い