Pokémon HOME

登録日:2023/06/03 Sat 09:18:49
更新日:2024/01/07 Sun 04:00:54
所要時間:約 5 分で読めます




「全てのポケモンが集まる場所」



Pokémon HOME』とは、Nintendo Switchおよびスマートフォン向けに提供されているポケモン管理サービスの名称。
ポケモンHOMEや単純にHOMEと呼ばれる事もある。
Switchとスマホでやれる事が違うため、解説では便宜上「Switch版」「アプリ版」と呼称する。


<概要>


所謂ポケモンの管理ツールであり、『ポケモンボックス』や『ポケモンバンク』をご存じのトレーナーならどういうものかイメージしやすいだろう。
知らないトレーナーなら、ソフト間を跨げる容量が大きく検索が充実しているボックスに見知らぬ人との通信交換機能なども付いてるツールと思っておけば概ね合っている。

無料のフリープランと有料サブスクのプレミアムプランがある。
プレミアムプランに加入することで預けられるポケモンの数が増えたり一度に交換できるポケモンの数が増えたりする。

ポケモンの収集から対戦まで何かと使える便利な管理アプリではあるのだが、アプリ版との連携が前提な所があり、Switch版だけでは使えない機能が多い。
主にSwitch版は本編作品との連携、アプリ版は通信交換を担うこととなる。
またSwitch版とアプリ版でUIも大きく異なる。特に便利なラベル機能などは実質アプリ版専用であり、Switch版では活かすことが出来ないなど、使ってると意外と不便な所もあったりはする。

<対応タイトル>



なお、対応タイトル毎で引き出し先が無いポケモンが存在する。
特に、Switch作品以外から持ってくる場合は一方通行で返せないため、下手すると連れてきたは良いがHOMEの中から出られないポケモンとなってしまう。


<主な機能>



ボックス(ポケモンの預け入れ・引き出し)

Switch版・アプリ版対応
最大6,000匹(フリープランなら30匹)までを同時に預ける事が出来るとにかく大容量のボックス。
一部の自転車にタマゴを沢山載せて爆走するトレーナー待望の"まとめてにがす"機能がある。
検索機能も充実……しているがUIにちょっと癖がある。
例えばSwitch版で同じ種類のポケモンを複数回検索したい場合はHOME側のボックス1の左上にそのポケモンを置くなど、快適に使うためには工夫と小技が必要。
ちなみにプレミアムプランではおなじみのジャッジ機能も使える。基本的に殿堂入りするまでゲーム内では解放されないが、HOMEの中でなら殿堂入り前でもポケモンの強さを確認できるので便利。
アプリ版だとそのポケモンが覚えている技についてのデータも見ることもできる。

少々踏み込んだ話もするとアカウントAで起動しアカウントBのデータからポケモンを出し入れすることもできるためサブロム間とのポケモン移動にも使える。ただし道具を持たせることは不可能なので注意。

また、キュレムネクロズマなど2体のポケモンが合体している状態の場合、そのままでは預け入れは不可能。預けるには当該作品で一度分離させる必要がある。



世代やシリーズを跨いだポケモンの移動

Switch版限定。
世代やシリーズ間を跨いだポケモンの移動が可能。
GBA以降の作品は後の世代への一方通行の移動のみだったが、今回からはSwitchのポケモン作品(『LPLE』を除く)間であれば相互移動が可能。
つまり引き出し先の作品にそのポケモンのデータが存在してさえいれば、『剣盾』・『BDSP』・『アルセウス』・『SV』を自由に行き来させることができるのだ。
異なる世代同士のポケモンの輸送は赤緑青ピカチュウ←→金銀クリスタル以来のこととなる。

例を挙げると、『SV』で捕まえたヒノアラシは『アルセウス』や『BDSP』に連れて行くことが出来るが、『剣盾』には連れて行けないといった感じ。
当然ながら全国図鑑でニャオハ以降の種は『SV』以外に連れて行くことはできない。

これを利用して、本来なら通信交換でしか進化できないゴーストやヒンバスなどを『アルセウス』または『BDSP』へ移動させ、条件を満たしてゲンガーミロカロスなどにしてから再び元の作品に戻す、といった芸当も可能。

かつては3DSのポケモンバンク・ポケムーバーを併用することで過去作のポケモンほぼ全てを連れてくる事ができた(プレミアムプラン限定)。現在は3DS版のニンテンドーeショップのサービス終了につき、上記2つの新規DLができないため実践する事ができるプレイヤーは限られている。


わざのおもいだし

ポケモンをHOMEからソフトに転送する際に条件を満たした技を覚えさせた状態で転送する事ができる。
ざっくり言ってしまえばそのポケモンがそのLvまでに覚える技と、わざマシンなど何かしらの手段で覚えた事のある技のうちそのソフトで覚える可能性がある技を覚えさせる事ができる。

現状タマゴ技以外で「ボルテッカー」を習得可能な『アルセウス』に送る事で、野生産のピカチュウライチュウが「ボルテッカー」を他作品でも使えるようになったりなど、一部のポケモンにとってはなかなかに重要な要素。
ピカチュウ以外でも作品毎にわざマシンの貴重さはかなり違ったりするので上手い事応用すれば色々と節約することが出来る。『BDSP』では1500円程度で買える「つるぎのまい」や、『剣盾』では何度も使える「まもる」などなど。

一方、世代を越えてタマゴ技やマシン技から剥奪された技はともかく、進化前限定で覚えられる技は覚えさせる事ができない。
この仕様で割を食っているのが優秀な捕獲要員のキノガッサ。『SV』で「キノコのほうし」が進化前しか覚えない技になってしまったため、残念ながら『SV』で新たにキノガッサを育てる必要がある。


ポイント交換

Switch版限定。
ポケモンを預けているうちに毎日少しずつ貯まる「Pokémon HOMEポイント」を各作品内のポイントや通貨へ変換することができる。
交換レートの内訳は下記の通り。
  • 剣盾:BP(バトルポイント)…1BP=30ポイント
  • BDSP:BP(バトルポイント)…1BP=20ポイント
  • アルセウス:FP(フレンドリィポイント)…1FP=1ポイント
  • SV:LP(リーグペイ)…10LP=1ポイント
うまく使えばBPなどの節約にもなるが、『SV』のLPは他作品のポイントとは違い通常プレイでもかなり貯まりやすい部類なので、他作品のポイントの変換に回すのが賢明。


図鑑・ポケモンデータの閲覧

Switch版・アプリ版対応
一度でもHOMEに預けたことのあるポケモンはHOME内で各種プロフィールや『XY』以降の作品の図鑑説明文を確認することができる。『oras』までおなじみだった全国図鑑の発展版といえる。
図鑑説明文はそのポケモンが訪れることができる作品のもののみ確認できる仕様。『XY』から『USUM』の図鑑説明はポケモンバンクを経由させなくても閲覧できる。ただし『アルセウス』の図鑑説明文はソフト内で研究レベルを最大の10にする必要がある。

フシギダネからムゲンダイナまでの890種を図鑑に登録すると「500ねんまえのいろ」のマギアナが貰える。
ゲーム本編では図鑑完成に不要な幻のポケモンまで登録しなければならないため、入手は困難を極める。


ミラクルボックス

アプリ版限定。
1アカウントにつき最大で10匹(フリープランなら3匹)まで同時に預ける事ができるミラクル交換。
従来の1匹ずつ交換するミラクル交換と比べると交換が成立するまで少し時間はかかるが、預けてさえしまえばあとは放っておけば交換が終わっているので非常にお手軽。
ミラクルボックスでやってきたいらないポケモンをミラクルボックスに詰めてたらずっと同じ顔だけ見ることになるのはお約束。使い回しはほどほどに。


GTS

アプリ版限定。
第七世代以前はソフト側にあった不特定多数の相手と通信交換ができる機能。詳しくはGTSのページも参照。
1アカウントに付き同時に3匹(フリープランなら1匹)まで預ける事が出来る。
便利な機能ではあるのだが、Switch単体で交換ができないので少々手間がかかる。
具体的に交換する流れを言うと、
ソフトでポケモンを用意し→Switch版を起動しポケモンを預け入れ→アプリ版を起動しポケモンを交換→再びSwitch版を起動してソフトに引き出す
という流れ。特にSwitch版が顕著なのだが起動時のログイン処理がやたら長いため意外と馬鹿にできない手間がかかる。


グループ交換

アプリ版限定。
3~20人のメンバーで構成されるグループ内でポケモン交換ができる。
誰のポケモンが送られるか、どのポケモンなのかは受け取るまで分からない。
なお、グループの作成はプレミアムプラン限定の機能で、フリープランの場合はグループの参加のみ行える。


フレンド交換

アプリ版限定。
フレンドになった人とのポケモン交換が行える。
GTSでは交換できない幻のポケモンもフレンド交換なら交換に出すことが可能。
ただし1日10回までの制限があることには注意。


バトルデータ

アプリ版限定。
ランクバトルや公式大会、仲間大会でポケモンの使用率などの情報が纏められている機能。
どのポケモンがよく使われるのかはもちろん、ポケモン毎に採用された特性やわざや道具の比率が見られる。
果ては性格やテラスタイプ(SVの場合)まで見られるため強いポケモンを真似したい時に活かせるかもしれない。


実績

アプリ版限定。
特定のポケモンをボックス内に預け入れしたり、特定の条件を満たした交換が成立するなどの特定のアクションを起こすと、アプリ版のプロフィールを飾れる背景やシールが手に入る。
内容も様々で、「エレキブルブーバーンを交換する」のような対となる組み合わせの交換が条件のものもあれば、GBAやDS作品から連れてきたポケモンを預けるといった現在だとかなり困難なものまで様々。


<余談>


"むかし"のポケモンを連れてくる

※ポケモンバンクの新規DLが終了してしまったため現在はできるプレイヤーが限られる点に注意。どうしてもやりたいならお友達にお願いしよう。
世代やシリーズを跨いだポケモンの移動ができる、といったが具体的にその気になればどこまで連れてこられるのかと言うと……

第3世代のGBA作品*2
↓第4世代へパルパークを使い第3世代から転送(要ダブルスロット付きのDS)*3
↓第5世代へポケシフターを使い第4世代から転送(要3DSorDS 合計2台)*4
↓ポケモンバンクへポケムーバーを使い第5世代から転送(要3DS)
↓ポケモンバンクからお引越しするために第6世代or第7世代のソフトでポケモンバンクにログイン(要3DS)*5
↓ポケモンHOMEへポケモンバンクからお引越し(要3DS)
↓ポケモンHOMEから引き出す
『剣盾』『BDSP』『アルセウス』『SV』

と、気合を入れれば20年以上前に発売されたGBA作品のポケモンを現代まで連れてくる事ができる。
残念ながら赤緑~クリスタルまでのソフトには非対応だが、3DSのVC版であればポケムーバー経由で連れてくる事ができた(現在は新規DL不可)。
全てのポケモンが集まる場所、はそこまで大袈裟でも無かった頃があったのである。


少々不便なポケモン達

細かい不具合はいくつかあるのだが、その中でも特にツチニンとパッチールについては特殊なポケモン故、少々おかしな"仕様"になっている。

  • ツチニン
進化する事でテッカニン+ヌケニンの2匹になるという特殊なポケモン。
これが『BDSP』初期の不具合祭りの対策方法の制約により、ツチニンはHOMEに預ける事はできるが引き出せるソフトに制限がかかっている。
具体的には『BDSP』産のツチニンは『BDSP』にのみ引き出せる。
『BDSP』産以外のツチニンは現在は『剣盾』にのみ引き出せる。

個体毎に模様が異なるぶち模様のパンダポケモン。
こちらは模様の処理が特殊なうえ、『GO』や『BDSP』からはHOMEに預けられないという仕様となっている。*6
逆に過去作から連れてきた場合も『BDSP』に送ることができない。全てのポケモンの中にパッチール達は含まれていなかったのか。
現状HOMEからパッチールを連れ出せるソフトが『BDSP』を除くとポケモンバンク経由の第7世代以前の作品しかないので、HOME内の図鑑を埋めるためには一苦労する。これ以降のソフトで引き出せる時にまた事情が変わってくるかもしれないが……。



追記、修正は、Pokémon HOMEの図鑑をコンプリートしてからお願いします。

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最終更新:2024年01月07日 04:00

*1 これらのポケモンはいずれも「キョダイマックス個体は進化不可」という設定がなされており、ダイマックスの概念がない他作品へ送って進化させることを防ぐためとされる。他作品に送るならダイスープを飲ませて通常の個体にする必要がある。

*2 第3世代とはルビー・サファイア・エメラルド・ファイアレッド・リーフグリーンを指す場合が多い。

*3 第4世代とはダイヤモンド・パール・プラチナ・ハートゴールド・ソウルシルバーを指す。

*4 第5世代とはブラック・ホワイト・ブラック2・ホワイト2を指す。

*5 第7世代とはサン・ムーン・ウルトラサン・ウルトラムーンを、第6世代とはX・Y・オメガルビー・アルファサファイアを指す。

*6 『GO』のパッチールの模様は全20種類で固定となっており、一方『BDSP』はパッチールの模様を決める隠しパラメータの参照方法が他の本編作品のものとは異なるため、模様に差異が生じるが故の対策と思われる。