設名新(ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー)

登録日:2025/09/07 Sun 00:00:22
更新日:2025/09/26 Fri 18:04:14
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しつこい しぶとい アイアイザー ウィッシュジェネレーター キラーバトルジャパン クオンAIコンツェルン ジェネボットゴジュウジャー ステイシーザー←ではない センタイリング テガソード ナンバー2 ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー ニューリーダー病 バトルジャパン バトルフィーバーJ メガネ ユニバース戦士 三日天下 休止 会社員 催眠 傲慢 分不相応 卑劣漢 因果応報 小物 強欲 往生際が悪い 悪の戦隊 悪趣味 悪辣 懲りない奴 戦隊悪役 技術者 押切時雨←のそっくりさん 指輪 指輪の戦士 水石亜飛夢 汚いキラメイブルー 洗脳 眼鏡 策士策に溺れる 自業自得 設名新 諦めの悪い男 野心家 開発セクション統括 黒い東映




社長は1週間、フィラデルフィアにて開催されるAI国際会議に出席されます。

代わりに、クオンAIコンツェルン・ナンバー2である私、設名がご案内します。



設名(せつな)(あらた)とは、スーパー戦隊シリーズ第49作『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』の登場人物である。

演:水石亜飛夢



◎概要◎

クオンが社長を務める大手AI企業「クオンAIコンツェルン」の開発セクション統括を務める社員で、本人曰く会社のナンバー2。
それと同時に、とある願いの為に巨神テガソードと契約して銀のテガソードとセンタイリングを授けられたユニバース戦士でもあり、バトルジャパンに変身する。

スーツ姿に眼鏡が特徴で、理知的かつ冷静沈着な雰囲気を漂わせており、『ゴジュウジャー補ジュウ計画 ナンバーワン懺悔室』No.25でもクオンから「彼、確かに男前だよね」と評されている。
どうやら彼自身も一介の技術者らしく、会社の重役を任されるだけあってAIや機械工学にはそれなりに精通している模様。


◎人物像◎


勘違いは困る…。私はクオンを超え、この会社のナンバーワンになる!

……その為に、あなた方をここに呼んだのです。


一人称は「私」
一見した雰囲気は上記の通りだが、その本性はやがてクオンを超えて会社の新たな社長……即ちナンバーワンになろうと目論む野心家。
加えて自身の目的達成の為には手段を選ばず、罠を張っての騙し討ちはもちろん、時には拉致監禁や洗脳といった過激な手段を取る事も辞さない強欲さも併せ持つ。

普段の落ち着いた態度も全て表向きのものでしかなく、内心では自分以外のあらゆる人間を「カスども」と見下し、踏み台または捨て駒としか思っていない強烈な傲慢さも備えており、
特にAIのような機械的な存在が人間的な感情や肩書を有して独立する事が我慢ならず、彼らを自分の支配下に置こうと罵詈雑言を浴びせたり、大切な物を目の前で台無しにするといった狼藉を働くなど、もはや本来の敵役であるブライダンの所業が可愛く見えるレベルの悪行も繰り返す。
一方でゴジュウジャーの前で本性を明かして襲い掛かった際、その場にいた他の社員の退避すらさせていないという明らかに杜撰な部分も垣間見せている。

「市井の一般人から変身者が無作為に選ばれる」というユニバース戦士の性質上、その全員が必ずしも強い正義感を持っているわけではないとはいえ、(かなり特殊な経緯でシンケンレッドに変身したファイヤキャンドルを除けば)それでも明らかな悪事に走る者はいなかった中、
「悪辣さ」という点で言えば間違いなくナンバーワンと言っても差し支えない、正式にセンタイリングに選ばれたユニバース戦士の中では初の「明確な悪役」といえる異質なキャラクターとなっている*1


◎劇中での動向◎

■第27話「バトルで勝ち取れ!一攫千金!」


ゴジュウジャーへ
クオンAIコンツェルンの見学会へ
招待いたします。
ぜひ皆様でお越しください。
クオン

×
KUON AI KONZERN


ゴジュウジャーが持つセンタイリングを手に入れるべく、熊手真白を除いた5人に対し、当の本人がフィラデルフィアで開かれるAI国際会議に出席する為に会社を1週間留守にしている事をいいことに、
クオンの名前を勝手に使って「会社見学」という形でクオンAIコンツェルンのオフィスに招き入れ、後述するジェネボットを始めとした自社製品をひとしきり紹介した後に本性を現して変身。
前述のようにまだ社内に大勢社員が残っているにもかかわらず、彼らを歯牙にもかけずに戦闘を始め、5対1という圧倒的な人数差の前にしてもほぼ互角に立ち回り、
さらには強化アーマーで自身をキラーバトルジャパンへ強化させると、今度は彼らをいとも簡単に一蹴しつつ、自身の固有能力「休止(スリープ)」で眠らせて行動不能にしてしまった。

だが、それでも飽き足らないとばかりに、今度はクオンの資料を通じて知ったブライダン幹部・ブーケの身柄を狙い、紆余曲折あって記憶喪失に陥り、真白と行動を共にしていた彼女を自身の計画に利用するべく拉致した。


私の為に争ってるの……? 私って……罪深い女なの?

なら、その罪を償わせてあげよう。
これがクオンの資料にあったAI生命体…。私の役に立ってもらう。

イヤァーーーッ!!

ブーケ!!
ブーケ嬢!!


■第28話「愛に踊る!これが私のthe()AI(あい)


すごい…。見た事のないプロンプトで構成されてはいるが、確かにこいつはAIで生成された生命体だ。

クオンめ、こんな逸材を隠していたとは……
こいつがいれば、私はこの会社の───いや、全世界のAI研究者・ナンバーワンだ……!
……フフフフフッ、ハッハハハハハ……


早速捕らえたブーケを自身の発明品「ウィッシュジェネレーター」で眠らせている間に解析し、その高度な仕組みに感銘を受けると共に、もはや自社だけでなく全世界のAI研究者ナンバーワンになろうと目論むほどに欲望を肥大化させる。
途中、同じくウィッシュジェネレーターで眠らせていたゴジュウジャーのうち、皮肉にも叶えたい願いを持っていなかった遠野吠が支配から逃れて目覚めるも、クオンからその事実を聞かされていた事で特に焦った様子も見せず、むしろ自分を倒して仲間達を解放しようとする吠を迎え撃とうと目論んだ。


楽しみにしていろ、クオン。

お前が帰ってくる時には、バカな弟の死体と、最強となった私が出迎えてやる……


そんな中、吠の他にもブーケを奪還しに来た真白とファイヤキャンドルの3人が合流すると、彼らをまとめて排除すべく、
ゴジュウウルフとゴジュウポーラー以外のゴジュウジャーの外見と能力をコピーさせたロボット戦士・ジェネボットゴジュウジャーを差し向けるが、吠と真白がその相手になっている間に駆けつけたファイヤキャンドルに自室にまで迫られる。
当然、見た事のないテクノロジーを宿したブーケを返すつもりは毛頭なく、ウィッシュジェネレーターの効果で彼女を洗脳し、同じ仲間故に下手に手出しができないファイヤキャンドルをいたぶらせた。
そんな中、ファイヤキャンドルの必死の呼びかけや、懐から落ちた百夜陸王のブロマイドを見せつけられた事で洗脳が揺らぎ始め、ブーケの消えていた自我が蘇り始めると、設名はファイヤキャンドルからブロマイドを取り上げ、


そう……その名前だ。
データを調べていて、一つだけ気に入らないところがあった。お前の…名前だ!

“慈愛”のブーケ? ……何が慈愛だ。被造物に過ぎないAI生命の分際で、しかも“アイドルが好き”?

……笑わせるな。


自身の傲慢さに物を言わせた設名は、陸王のブロマイドをブーケの前で破り捨て、さらに文字通り踏み躙るという非道さを見せつけて彼女の全てを否定するが、皮肉にもそれによって呼び起こされた怒りの力でブーケの記憶と自我が復活。


よくも……。よくも! 私の愛する陸王様をォーーーッ!!
フルフルボッコ! 確定ェエエエエエッ!! ウラァアアアアアッ!!

ヘッ、いつものブーケ嬢だ……!

バカな……!? こんな事、ありえない……!


激怒した彼女に殴り飛ばされた挙句、ウィッシュジェネレーターの制御装置である自身のパソコンをカレンデショットの銃撃で破壊された事で、眠らされていたゴジュウジャーも復活してしまう。
理論や理屈を突破したブーケに驚きこそしたが、それでもまだ余裕は失っておらず、ジェネボットゴジュウジャーと共に直々にゴジュウジャーを倒すべく再び変身するが、そのジェネボットゴジュウジャーは全て本物達に倒され、
自身もワイルドゴジュウルフとゴジュウポーラーをまとめて相手取るも、本調子を取り戻した2人に攻撃を全て無効化された挙句、ワイルドゴジュウウルフの「危羅(キラー)(ホエール)ショット」を食らって敗北し、指輪争奪戦から脱落した。

だが、実は設名はブーケの記憶を基にアイアイザーを生成しており、生身のままそれに乗り込んで戦いを再開する。
それに対し、自分のせいで事を大きくしてしまった事に責任を感じたブーケがカレンデウスを駆って出陣し、巨大戦に突入する。


くたばれ、カスどもォ……!

待ちなさい! あなたのような人、陸王様が住む世界には相応しくない!
力を貸して……カレンデウス!


するとそのまま恒例の応援団パートに突入し、名乗りを披露した。


(応援団をシーンごと押しのけながら)違います!

思い出した、これが私の真の愛!

ブライダンテクニカル隊長・慈愛のブーケ! 推しの為なら、何でもできる!!


……“推し”だ? そんなものの何が愛だ! 下らない!

下らなくても、自分の気持ちに嘘はつきたくない!

私は慈愛のブーケ…! 愛の為なら、鬼にもなります!!


この期に及んでブーケの慈愛を認めない設名だったが、そもそも何の改造もされていない量産機と高性能なワンオフ機、巨大ロボットなどまともに操縦した事のない初心者と乗り慣れた熟練者といった具合でありとあらゆる分野で負けており、
挙句怒りに燃えるブーケを制する術などあるわけもなく、その銃捌きに翻弄された上に、乱入した巨神グーデバーンの「俺様鉄拳!ブリザードクラッシャー」とカレンデウスの「慈愛必殺アフェクションダンス」を立て続けに喰らってアイアイザーは大破し、いよいよ自分の戦力の全てを失ってしまった。

だが、この設名新という男はどこまでも往生際が悪かった。
ボロボロになりながらも、ブーケから採取したデータを切り札にして成り上がりを目論み、自室に戻る設名。


まだだ……。AI生命体…貴様のデータで、もう一度───

あ~……そのデータなら消しておいたよ。


……が、そこにはフィラデルフィアへ飛んだはずのクオンがいた。


ク、クオン社長……? どうしてここに……?

いや、人の願いってすごいよね? でも、お前は分不相応に欲張った……
ちょっと“餌”を与えてみたら───フフフフッ…。やっぱり本性現したね?

……す、全て、社長が仕組んで……

どうだった? 一日天下は楽しかったかな?


実は第27話でクオンがブーケを背後から銃撃して記憶喪失に陥らせたのも、彼女を設名が狙う事を見越して仕組んだ計画だった。
全てはクオンが設名の本性を暴く為にお膳立てした舞台であり、設名は最初からクオンの掌の上で踊らされていたに過ぎなかった。
もはやAI研究者ナンバーワンへの成り上がりどころか、今の地位すら危うくなったと悟った設名はすっかり震え上がり、それまでの悠然とした態度をかなぐり捨てて土下座しながら許しを乞う*2も、当然自分への翻意を知ったクオンが見逃すわけはなかった。


……許して下さい…! これからは、社長の忠実な───

お前に罰を下す。消えろ。

二度と俺の前に現れるな……

アア……! アア……!!


その後、設名はどうなってしまったのか……たった一人を除いて知る者は誰もいない。
ただ、『ナンバーワン懺悔室』No.25におけるクオンの発言が正しければ、少なくとも会社をクビにされたようである……

当然の報いです……。陸王様のブロマイドを、ビリビリに破きやがって!!
あ~ん! おいたわしや、陸王様……!!


◎バトルジャパン(ユニバース戦士)◎



これで、本日の見学は全て終了です。

ハァ~……すごかったなあ! 初めてカラーテレビを見た時と同じくらい心が震えたぞ!

よかった。では、謝礼として……あなた達の指輪をいただきます。

指輪持ち…。やはり罠だったか。


エンゲージ……


センタイリング!

♪♪♪(ヘイ! ヘイ!) ♪♪♪(ヘイ! ヘイ!)


バトルフィーバー!!


指輪:センタイリング バトルフィーバーJ
契約者:設名新
職業:クオンAIコンツェルン・ナンバー2
願い:クオンを超えた世界トップのAI研究者になりたい
固有能力:休止(スリープ)

設名新が銀のテガソードと「センタイリング バトルフィーバーJ」で変身した姿。
全体的な姿は原典『バトルフィーバーJ』における本来の変身者である伝正夫が変身したものとほぼ同じだが、右手には原典にない銀のテガソードが装着され、腰に巻かれたベルトはユニバース戦士共通の「ツメガバックル」になっている。

固有能力は休止(スリープ)
銀のテガソードから催眠効果のある紫色のガスを噴射し、その中にいる相手を眠らせる事ができる。
劇中ではユニバース戦士本来の強さで戦うシーンは少なく、基本的には後述するキラーバトルジャパンの能力や自社製品、設名自身の発明品を用いての盤外戦術がメイン。
その為、本来の実力のほどは不明瞭だが、少なくともゴジュウジャー5人を相手に互角に渡り合えるだけの技量はある模様。


■キラーバトルジャパン



誘い込んだつもりが、残念だったね。指輪はもらうよ。

あげませんよ。


何あれ!?

私が開発した強化アーマーです。

搭載されたAIブレインにより、戦闘能力も飛躍的に向上する……


設名がクオンに極秘で開発していた強化アーマーを装着した、バトルジャパン(ユニバース戦士)の強化形態。
左手首に装着している原典の変身アイテム兼連絡手段の「バトルシーバー」を操作する事でアーマーを召喚する。
全体的なシルエットはほぼ変わっていないが、アーマーによって黒の面積が増えた上に機械的なディテールも追加され、両目部分にバイザー型のゴーグルも装着された結果、どこか機械じみた印象となった。
武器は左腕に出現させたミサイルポッドと、胸部から展開するビーム砲。
内蔵されたAIブレインの恩恵もあってゴジュウジャーをまとめて圧倒し、自身の固有能力「休止」を発動する余裕を稼ぐなどパワーアップは伊達ではないが、流石にワイルドゴジュウルフとゴジュウポーラーというゴジュウジャーサイドの最強タッグには敵わなかった。


◎ジェネボット◎


これは……。五つ子ですか?

「ジェネボット」。我が社が開発したAIロボットです。
最新の生成AIを搭載し、世界トップのドクターのデータを学習した彼らは、多くの医療現場で活躍しています。


クオンAIコンツェルンの製品の1つであるAIロボット。
最新型の生成AIが搭載されており、 人間の見た目はもちろん、知識や動作も完璧にラーニングさせる事で、その技量を限りなく忠実に再現する他、そっくりそのまま量産も可能という万能仕様であり、医療現場などに投入されて既に一定の成果を出し続けている模様。
だが、設名はこのジェネボットを悪用して後述の「ジェネボットゴジュウジャー」を生み出し、自身の私兵代わりとして差し向けた。


■ジェネボットゴジュウジャー


おい! 嘘だろ……!?

ゴジュウジャー? おい、一体どうなってる?

神の俺には分かる。お前ら、偽者だろ?

そうか、あの何とかボットってやつか。随分と用意がいいじゃねえか。上等だ!


設名が固有能力「休止」で眠らせた吠と真白以外のゴジュウジャー4人から戦闘データを採取し、それをジェネボットに学習させて生み出したロボット戦士。
見た目は本物とほぼ変わらないが、相違点として首に白いマフラーを巻き、胸部に会社のエンブレムである赤い「×」が描かれている。
4人の戦闘データを利用しているだけあって、彼らの戦い方がほぼ完璧に再現されており、金のテガソードはもちろんの事、ゴジュウレオンのジェネボットはレオンバスター50(ゴー)も使用した。
当然、ゴジュウジャー本人達から嫌悪感を抱かれ、それぞれ吠に「気持ち悪いな…! 確かにあいつらとそっくりだ!」一河角乃からは「あのナンバー2、とことん趣味悪い!」と唾棄されている。
が、「偽者は最終的に本物に負ける」というこの手のお約束には逆らえなかったようで、最終的には本気を出した本物4人の共同戦線の前に敗れ去った。


◎ウィッシュジェネレーター◎


てめぇ、ブーケ嬢に何しやがった!?

説明したところで、分からないと思うが……

彼らが着けているのは、私が開発した願いをAI生成して具現化する装置。
だが、もう一つ別の機能がある。

願いを壊し、空っぽになった隙間に命令を送る事で、完全に私が支配できる。

てめえ……!

こんな風にねぇ…。ハハハハハッ……!


設名が開発した洗脳装置。
ユニバース戦士としての固有能力「休止」で眠らせた対象の頭部に装着して使用し、その人物の夢や願いをAI生成して具現化し、自在に操る事が可能。
例えばその人物にとって最も幸せな夢を見せて幸福感に浸らせる事も、逆にその幸福を否定して心を折る悪夢を見せる事もできる。
また、そうして悪夢を見せて生じた心の隙間を利用してその人物を洗脳する事もできる他、権限を持つ設名の適切な操作も無しに無理矢理外そうとすれば、対象の脳が破壊されてしまう。
ただし、その効果を発揮するのは何かしら執着心を持つほどの夢や願い、目標がある人物に限られ、吠のような「夢や願いを持たない」人間を洗脳する事はできない。


◎アイアイザー◎


まだだ……。まだ、私にはこれ(・・)がある……

これはいい…。カスども、まとめて踏み潰してやる!


全高:不明
重量:不明
装備:なし

設名が拘束したブーケのAI生成能力を悪用し、生成した非正規のアイアイザー。
正規の個体ではない為、他の機体と違い花のコードネームや紋章を持たず、手持ち武器も装備していない上にテレビ朝日公式サイトのロボ紹介ページにも記載が無い

前述した通り、指輪争奪戦から脱落扱いとなった設名が悪あがきで乗り込んでカレンデウスと対峙するも、実力差は明らかで終始劣勢となり、最後はカレンデウスと乱入したグーデバーンによる必殺技の連続攻撃で爆散した。
非正規の個体とはいえ、生み出したアイアイザーを自らの手で破壊してしまった事に対し、ブーケは「ごめんね、アイアイザー……」と謝罪するのであった。

なお、仮に他のアイアイザーと同じ性能の場合、脱出機構は機能していないと思われ、毎回搭乗しているネームドの金アーイーは爆発に巻き込まれて戦死していたが、生身の人間であるはずの設名はボロボロになりながらも生きていた。
また、「アイアイザー」という名称は劇中でこの回が初めての登場となった。


◎余談◎

  • 演じる水石氏は『魔進戦隊キラメイジャー』にて押切時雨/キラメイブルーを演じた前歴があり、ユニバース戦士では堤なつめ/クワガタオージャー役の井内悠陽氏、鳥飼翔/レッドバスター役の鈴木浩文氏に続く過去のスーパー戦隊シリーズ作品のレギュラーを演じたキャストとなった。中には第28話にてクオンから罰を宣告された際に「『罰として万力』を連想した」「万力ナンバーワン」という声も。
    なお、原典の『バトルフィーバーJ』においてバトルジャパンに変身する際のターンする動きが織り交ぜられているが、東映公式サイト及び水石氏の公式Xによると、バトルジャパンの変身ポーズがターンだけと非常に簡素な事から、キラメイチェンジの際のポージングや剣士の抜刀を思わせるアクションといったキラメイブルーオマージュのポーズがメインになったとの事。
    ただその関係なのか、銀のテガソードによる拍手はファイヤキャンドルと同じく、最後の2回を除いて手の甲側で裏拍手する形になっている。

  • キラーバトルジャパンの各種装甲は『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場したステイシーザーの一部パーツの流用(頭部は新造)。元々ステイシーザー自体、バトルジャパンがモチーフとなっている為、ある意味では先祖返りとも言える。
    なお、強化アーマーを装着する際に使われたバトルシーバー*3は当時のプロップが流石に現存していなかった為、小道具スタッフの手で新造された。

  • 水石氏の名前の由来は「亜細亜(アジア)を飛ぶ夢」からであり、日本の名を冠するヒーローに相応しいと言える。
    しかし、劇中ではダンスを駆使して戦うバトルフィーバーJの力を得た戦士でありながら、劇中では陸王のブロマイド写真を破り捨てて踏みにじるというブーケの地雷原をタップダンスして踏み抜きつつ、クオンの手の上で踊らされたまま終わるという皮肉な役柄となっている。

  • ユニバース戦士は意図的に原典の変身者と対照的となる要素を入れているとする説もあるが、いかにもチームリーダーでヒーロー然とした人物でもレンタカー料金はツケに回すのでほぼ払えない*4の正夫/本家バトルジャパンに対して、いかにも悪辣で身勝手でお金持ってそうな設名と、分かりやすく「本家バトルジャパンを連想させない」人物になっているのは興味深い。
    • ただし、あのレンタカーは設定上はバトルフィーバー隊の装備である、れっきとした専用の改造車「バトルフィーバーカー」である為、実は正夫が料金を払わないのはむしろ自然だったりする。というかそれを知らないのはレンタカー店主の浜村昭夫だけと思われる*5

  • 第27第と第28話の本放送時点では、奇遇にも東映特撮ニコニコおふぃしゃるで『バトルフィーバーJ』の配信が開始されてすぐの頃であった(バトルフィーバーロボの初陣あたり)。

  • 第27話に登場したジェネボットを演じたのは、双子の俳優である山中健太氏と山中翔太氏。本編では5体登場したが、映像表現を工夫する事で5人に見せている。
    東映公式サイトによれば、同エピソードの演出を担当した渡辺勝也監督から「ご出演いただける双子の方を探してほしい」という要望があり、ひやひやしながらも無事にキャスティングできた事が明かされている。


カスどもが…! まとめて追記・修正してやる!


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最終更新:2025年09月26日 18:04

*1 この辺りは少々ややこしいのだが、ユニバース戦士になる者はセンタイリングが選んでおり、センタイリングの決定権の方がテガソードよりも強い。よっていくらテガソードでもセンタイリングが選んだ戦士はキャンセルできないのである。より詳しい事についてはファイヤキャンドルの項目も参照。

*2 なお、設名への制裁シーンの次のカットでは、テガジューンに謝罪し、彼とは対照的にどんな処罰も受け入れようとするブーケの姿が描かれていた。

*3 前述した通り、バトルフィーバーの変身は簡素である関係であまり変身アイテムとしてクローズアップされず(第24話で汀マリアが新たにミスアメリカに変身した時ぐらい)、連絡手段としての出番の方が多かった。

*4秘密戦隊ゴレンジャー』に登場した店舗責任者・飲食客としての江戸川権八とキレンジャー/大岩大太にも言えるが、当時はまだツケ払い(当人達だけで完結する全額後払い)も一般的だった。

*5 どうも正夫……というかバトルフィーバー隊の事を「暴走族のクセにマイカーを持ってない変な連中」だと思っている様子?