登録日:2025/09/17 Wed 00:19:18
更新日:2025/09/20 Sat 23:37:30
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《カードガンナー》とは
遊戯王OCGに登場するカードである。
良く呼ばれる略称は
カーガン。
概要
初登場は「デュエリストパック-十代編2-」のウルトラレア。
足がキャタピラになっている、ブリキのおもちゃの
ロボットのような外見をしている。
効果は以下の通り。
効果モンスター
星3/
地属性/
機械族/攻 400/守 400
(1):1ターンに1度、自分のデッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果を発動するために墓地へ送ったカードの数×500アップする。
(2):自分フィールドのこのカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動する。
自分は1枚ドローする。
素のステータスは非常に貧弱だが悪い事ばかりではなく《
デブリ・ドラゴン》による釣り上げや、機械族のため《機械複製術》に対応し、地属性のため《巨大ネズミ》でリクルートできるなど低ステータス故の利点を活かせる。
(1)の効果は起動効果であり、コストとしてデッキの上から3枚までカードを墓地へ送り、その数に応じて攻撃力を上昇させる効果。
《平和の使者》などでロックされているという事情でもない限りは、基本的に3枚を宣言することになる。
3枚送った場合は下級アタッカーの基準値である1900に到達する。
攻撃力の上昇は自分のターン終了時までしか持続しないため、返しのターンで貧弱なステータスを晒す可能性があることには注意が必要。
また、
墓地肥やしはコストとして送るため
効果によって墓地へ送られると発動する効果には対応しないのが欠点にはなるが、
効果が無効化されていても墓地肥やしだけは行うことができる。
ちなみに枚数を宣言してからコストとしてデッキから墓地へ送るため、3枚送りたかったけれど1枚目で欲しいカードが落ちたから中断するといった事はできない。
(2)の効果は自分フィールド上で破壊されて墓地へ送られた場合に1ドローを行う強制効果。
召喚時に《
激流葬》などを踏んでしまってアタッカーどころか墓地肥やしすらできなかった状況でも、
ドローを行うため枚数的には相手が損していることになる。
《
ライオウ》などの厄介な1900アタッカーとも相打ちを取れ、
相打ちの場合でも墓地肥やしを行った上で1ドローも行うためむしろプラスになる。
《
次元幽閉》の場合は除外されるためドローはできないが、
それでも1:1交換となるため損はしていない。
また、フィールドに出た瞬間は攻撃力が400のため《
奈落の落とし穴》にも落ちずに殴りかかれるのも無視できない強み。
ただし、自分フィールドで破壊されないとドロー効果が発動しないため、送り付けのサンドバッグに使うにはやや向いていない。
このように「墓地肥やし」「下級アタッカー」「ドロー」をこなすデッキの潤滑油となれる器用なカードとなっている。
放っておくと墓地肥やしや戦闘破壊でアドバンテージを稼ぎに来るのに、魔法や罠などの効果破壊で処理しようとすると1ドロー効果のせいで逆に損してしまうという相手からすると処理が面倒。
弱点としては相手ターンでは非常に貧弱なステータスを晒してしまうこと。
カーガンでは戦闘破壊できない大型モンスターがいる状況で、どうしても通常召喚から墓地肥やしをしないといけない状況ではそれなりのダメージは覚悟しなければいけない。
守備表示で出す場合は1ドローがあることもあり一時しのぎの壁としてはそれなりだが、ステータスが貧弱なことには変わりないため貫通効果や表示形式変更には弱い。
また、戦闘破壊や戦闘ダメージを与えると効果を発動するカードにとっては格好の獲物になる。
下級相手でもほぼ確実に殴り倒される程には弱いが、逆に戦闘以外での破壊では損をしやすい性質を持っているため、戦闘破壊を誘いつつ罠などで守る手もある。
(1)の効果がコストでの墓地肥やしかつ(2)の効果は墓地へ送られる必要があるため《
マクロコスモス》や《閃光の追放者》などの無差別除外を行うカードに対しては非常に弱い、というよりもはや何もできない。
機械族のため《
キメラテック・フォートレス・ドラゴン》で問答無用で墓地へ送られてしまうので《
サイバー・ドラゴン》も嫌な相手。
デュエリストパック収録のウルトラレア(1箱1枚封入かつ2種類の内のどちらか)と言うことで、カード自体の強さもあって入手性に難のあるカードだった。
6期に入ってから「DUEL TERMINAL -魔轟神復活!!-」でスーパーレアで再録されたのを皮切りに、「ストラクチャーデッキ-ウォリアーズ・ストライク-」でも再録され 入手難易度は落ち着いていった。
E・HEROとは直接関係なく特別シナジーがある訳でもないが、
遊城十代が使ったカードであるため「
ストラクチャーデッキ-HERO's STRIKE-」でも再録されている。
性能の高さや爆発力の高い《機械複製術》とのコンボが危険視されたのか07/09/01の制限改定では
制限カードに指定される。
その後【デブリダンディ】【ジャンクドッペル】などで採用率が上がったはずなのだが、何故か11/03/01の制限改定では
準制限カードに緩和される。
その後は他のデッキを転々とするも9期に入ってのインフレからはこの手のカードが時代に合わなくなり、目立った活躍がなくなったことから15/01/01のリミットレギュレーションでは無制限カードに緩和され現在に至る。
アニメではこの手のカードに良くあるというべきか、《ネクロ・ガードナー》などの墓地効果のカードを的確に落としながら1ドローするため出番は多かった。
また、「墓地肥やし効果は1枚送って攻撃力500アップ」を1ターンに3回使えるものとなっており微妙に異なる。
相性のいいカードや使用されたデッキ
《機械複製術》
カーガンを3体展開できる。
9枚墓地肥やし&1900で3回アタック&破壊されれば3枚ドローとコンボ故に事故要素こそあるが、決まれば破格のリターンを得られる。
釣り上げに対応しておりシンクロ素材になれる。
効果は無効化されるが、前述の通りコストのため墓地肥やしは行える。
戦闘破壊しに来た相手を道連れにできる。
破壊時の1ドローのおかげで枚数的には損せずに使える。
墓地肥やしが命題となるデッキなので相性が良い。
中でも《ライトロード・ビースト ウォルフ》はデッキから墓地にさえ送られれば特殊召喚されるため、1900アタッカーと2100アタッカーの連続攻撃をすることも可能。
墓地に《
ゾンビキャリア》がいて手札に引いてしまった《ライトロード・ビースト ウォルフ》がいれば、《
氷結界の龍 トリシューラ》の
シンクロ召喚も狙える。
墓地肥やしが必要なデッキかつ、天敵となる《ライオウ》を効率よく処理することができる。
上述の《デブリ・ドラゴン》も採用されやすいため、そことのシナジーもある。
これも墓地肥やしが必要なデッキのため。
レベル3のためエクシーズ素材にも転用でき、低ステータスなので《
リミット・リバース》も共有できる。
【
聖刻】の登場からは、フィールドにモンスターを残すと起点にされるため《カードカー・D》の方が使われるようになった。
またこれも墓地肥やしが必要なデッキのため。
最初の規制が緩かったころはカーガンよりも効率的かつ強力なカードが多く使われていなかったが、締め付けが厳しくなった頃に使われるようになった。
地属性のため《巌征竜-レドックス》のコストにもなり、このデッキにも《デブリ・ドラゴン》も採用されやすい。
2024年11月号の最強ジャンプの付属カードとして登場。
デッキに1枚しか入れられないレジェンドカードのモンスター。
事前情報が出た際にはゲームの性質上墓地肥やし以外がゲームの性質とあまり噛み合っていない上に、ラッシュデュエルには破壊された時に発動するモンスター効果がないため再現できないもしされててもメインフェイズ2がなくドローフェズに5枚ドローできるルールのため弱いため、レジェンドカードであることも確定していたこともあり、どう調整が入るか注目されていた。
効果モンスター(LEGEND)
星3/地属性/機械族/攻 400/守 400
【条件】自分のデッキのカードが10枚以上の場合、デッキの上からカードを3まで墓地へ送って発動できる。
【効果】このカードの攻撃力はターン終了時まで、[この効果の条件で墓地へ送ったカードの数]×500アップする。
その後、自分フィールドのこのカードを墓地へ送る事ができる。
この効果で墓地へ送った場合、さらに自分は1ドローする。
発動条件はループ防止のためのテキストと思われる。
最大の特徴は墓地を肥やした後に即座に自身を墓地へ送って1ドローする効果がついたこと。
ただし、OCG版と近い自身の効果以外で墓地へ送られた場合はドローできない。
手札消費なく3枚の墓地肥やしを行う事ができるという、大半のデッキで墓地肥やしを行うラッシュデュエルにおいては非常に汎用性の高いカードとなっている。
墓地へ送られる効果は一見デメリットだが。ラッシュデュエルではOCGよりもライフを守ることを重要視されるため、相手ターンに低ステータスを晒さない利点も大きい
レジェンドカードのため数あるレジェンドカードのモンスターの中から1枚しか入れられないが、その枠を争えるだけの性能はあり、《風帝ライザー》などと並び悩んだらとりあえず選んでもいいカードとなっている。
反面OCGと違い下級アタッカーとして使われる場面はあまりない。
関連カード
ラッシュデュエルで新規登場した1枚を除き、全て十代が使用している。
カード名の頭に「カード」とつきステータスもレベル3・地属性・攻守400と共通している。
《カードブロッカー》
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻 400/守 400
このカードは召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、守備表示になる。
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが攻撃対象に選択された時、このカードに攻撃対象を変更する事ができる。
このカードが攻撃対象になった時、自分のデッキのカードを上から3枚まで墓地へ送る事ができる。
墓地へ送ったカード1枚につき、このカードの守備力はエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。
「LIMITED EDITION 10 CHAOS BLACK」で登場した下級ブロッカー。
イラストは盾を構えた小人の兵士。
カーガンとは逆で殴られた時に守備力を上げる効果となっている。
また、他のモンスターが攻撃対象になった時に攻撃対象を自身に変更することができる。
しかし、「能動的に墓地肥やしができず相手依存」「壁しかできない上に守備力が強化しても中途半端」「受動的に墓地肥やししたいなら大体《ライトロード・ハンター ライコウ》でいい」など、カーガンに比べると残念な点が目立ち、関連カードの中では一番影が薄い。
一応《ディメンション・ミラージュ》で連続攻撃を強制し、守備力を強化しながらワンキルを狙うコンボがある。最初の攻撃をどう凌ぐかといった課題はあるが。
LE限定と入手しにくめだが、需要があまりなかったのでシングル価格は安かった。
カーガン含めた関連カードの中では唯一再録経験がなく、唯一の収録がLEのため入手難度的にはレア。
アニメでは攻撃対象を変更する効果を持っていたが、それ以外の効果は不明。
効果モンスター
星3/地属性/魔法使い族/攻 400/守 400
相手の墓地に存在するカード1枚を選択しゲームから除外する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
「アカデミーデュエルディスク オシリスレッドバージョン」で登場した墓地メタ要員。
イラストは幼女の魔法使い。
起動効果で相手の墓地のカード1枚を除外できる効果のみとシンプルな効果。
関連カードで唯一ステータスを上げる方法がなく、場持ちは期待できずアタッカーとしての運用も絶望的。
また、通常召喚から効果を使う場合は攻撃表示になってしまうので反撃も痛い。
場持ちを期待できず1枚しか除外できないのであれば、フリーチェーンで利便性の高い手札誘発の《
D.D.クロウ》で良いという話になってしまい実用性は低い。
とはいえ可愛いイラストから、
《カードブロッカー》と違いアイドルカード方面での需要はある。
そのため、シングル価格は安くはないというか、高額商品の付属カードと言う入手性の悪さもあってむしろ高かった。
再録も「ストラクチャーデッキ-ロード・オブ・マジシャン」の限定版の付属カードだったり、「DUEL TERMINAL -ヴァイロン降臨!!-」の
ノーレアだったりとばら撒きと言えるほどの再録がないのも特徴。
現在は昔に比べると比較的落ち着いたシングル価格にはなっている。
魔法使い族でサポート自体は多いので、ファンデッキは比較的組みやすい。
アニメ本編では1度のみの登場かつ、効果を無効にされると大した活躍はできなかった。
しかし、それ以外では4期OPで目立つ場面で登場するなど好待遇を受けている。
《カードディフェンダー》
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻 400/守 400
【条件】なし
【永続効果】相手ターンの間、自分フィールドの魔法・罠カードは効果では手札・デッキ・EXデッキに戻されない。
自分フィールドに表側表示の通常モンスター(戦士族)またはフュージョンモンスター(戦士族)がいる場合、自分フィールドの表側表示モンスターの攻撃力は1000アップする。
ラッシュデュエルで「悠久のギャラクティカ」にて登場したカード。
《カードブロッカー》を意識したカードで、《カードブロッカー》は剣と盾をそれぞれ持っていたが、盾両持ちとなっている。
相手ターン中に自分の魔法・罠が破壊以外では除去されなくなるが、本命と言えるのはパンプ効果。
【E・HERO】では比較的緩い条件で攻撃力を1000上げることができる。
《摩天楼 -スカイスクレイパー-》とバニラE・HEROは攻撃力2000上げることができ、下級の《E・HERO スパークマン》ですら攻撃力3600と一部の大型モンスター以外は殴り倒せるようになる。
加えて条件さえ満たしていれば攻撃力が上がるモンスターは自分フィールドのモンスター全てとなっている。
また、攻撃力上昇は相手ターン中も継続するため、このカードを何とかしてからじゃないと横のモンスターを倒しにくくなっている。
公認大会で入手できる「スペシャルビクトリーパック」では赤色の色違い版が登場している。(通常版は青緑色)
- 最後に送られたカードがひどすぎる件について。なお俺が使ったら大体の確率でゴーズが落ちる。 -- 名無しさん (2025-09-17 00:25:17)
- 十代並みの運命力を持ってすれば落とすカード全てが当たりの神カードも同然。アニメだと「デッキトップを1枚墓地に送る効果」を1ターンに3回まで使えるって微妙に違う効果だった記憶 -- 名無しさん (2025-09-17 08:30:02)
- 今は昔…ってカードだよな 大変お世話になったコイツを腐すのも義理に欠けるが、2025年にこんなことしてたら返しで死んじゃうよ -- 名無しさん (2025-09-17 13:09:43)
- コストとして墓地に遅れるからデブリから蘇生させたりして効果が無効になっても墓地肥やしはできたのが偉かった -- 名無しさん (2025-09-17 14:19:41)
- まあ複製術でサンレンダァ!して9枚墓地肥やして素材化なんかは今でも出来たら強いけどマスマティシャンすら使われない以上現役で活躍させるのは流石に厳しいわな。ラドリーなんかはなんだかんだ優秀だしロートルのカードの中ではまだ仕事出来るほうではあるけどね。 -- 名無しさん (2025-09-17 19:35:36)
- ↑3 代わりにラッシュデュエルで活躍してるから。ゲームを変えて活躍するあたりやはりポテンシャルは高い -- 名無しさん (2025-09-17 22:39:24)
- リンクスだと未だに十代のレベル報酬の1枚のみしか貰えない 針虫の巣窟をずっとリミ1指定しているし墓地肥やしを相当警戒している様子 -- 名無しさん (2025-09-18 02:07:58)
- デッキの枚数違うからね。墓地に落としたいカードを落とせる確率が高いからから仕方ないといえば仕方ない -- 名無しさん (2025-09-18 19:37:37)
- ただ、ラッシュデュエルでも大会上位入賞者のレシピでは誰も使ってなかったという。カジュアルでは採用率高いみたいだからガチ勢との温度差なんかもしれない。実際使われていたジュンディーやバルーンバティーアって性能見る限り普通にカーガンより強く見えるのでインフレの結果にも見える -- 名無しさん (2025-09-18 22:53:45)
- ただ調べた限りカーガン案外最近の実装なんか…。バルバティ以外は言うほどカーガンに優位無いしやっぱり意識の違いが大きいのかな、カジュアルなら回転優先で組みたくなるのはとても分かる -- 名無しさん (2025-09-18 23:03:17)
- 次元幽閉の所の後半、要る?除外されたら発動できないまででいいんじゃないの?相手が使ってくれるならモリンフェンだって同じことが言えるのでは。 -- 名無しさん (2025-09-19 03:39:16)
- そりゃ、モリンフェンにはドロー効果はないけど、かといってそれを回避するためにわざわざ使うのかね?太字で言及する必要が感じられない。 -- 名無しさん (2025-09-19 03:47:16)
- むしろデブリドラゴンやリミットリバースあたりで釣り上げることが出来なくなる点を考えると、次元幽閉は一番受けたくないカードじゃない? -- 名無しさん (2025-09-19 20:44:48)
- そういえば、リミットリバースが挙がってないな。 -- 名無しさん (2025-09-19 21:15:20)
- なぜか、十代対遊戯戦で、ミラーフォースで吹き飛ばされるシーンが印象に残ってる -- 名無しさん (2025-09-19 23:22:28)
- 追記修正で落としてるカード、せっかくだしスポーアとバルブの所も十代のカードで固めた方がらしくないかな?(個人的にはネクロ・ガードナーは入ってて欲しい) -- 名無しさん (2025-09-20 23:37:30)
最終更新:2025年09月20日 23:37