ジュアッグ(MS)

登録日:2012/01/29 Sun 00:41:46
更新日:2025/08/30 Sat 21:34:22NEW!
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型式:MSM-04G
全高:17.4m
本体重量:137.3t
出力:2,660kw
武装
320mm3連装ロケットランチャー×2
メガ粒子砲×4(諸説あり)


概要

皆さんご存知萌えMSであるアッガイたんのバリエーションである『アッグシリーズ』の一機。初出はMSV。

早い話が放送当時売れに売れまくるガンプラのラインナップ増強のために引っ張り出されてきたアッガイの没デザインである。
デザインは富野のラフを大河原邦男が加筆修正したもの。


その外見は体型こそアッガイに似ているが

  • どら焼きを平たくしたような頭部から伸びる象の鼻を思わせるノズルのような何か
  • 肘関節から先に備えた指を思わせる3門のロケットランチャー

など、曲者揃いのジオン水泳部の中でも一際目立つ異色さを放っている。
まだ通常のモノアイであるだけ、巨大な複眼のアッグガイよりはマシかもしれないが。
一方でわけのわからない長い鼻の存在感は特にキワモノ感を醸し出している。
でもそれを言ったらアッグガイの触手(ヒートロッド)もどうなのかというわけで…
底辺の争い、団栗の背比べ

本機体はアッガイの試作案を転用し開発された中距離支援用のMSであり、「特務用MS」という特殊な機体。
他のアッグシリーズと連携してジャブロー攻略に使用することを想定されていた。
分類上は水陸両用MSであるが、重装甲化による重量増などが原因で水中でも活動できなくはないが…というお粗末なもの。
実は兵員輸送用でコックピットが頭部に二つあったという説もある。
一方で重装甲の堅牢性はゴッグに匹敵するらしく、地味に320mm3連装ロケットランチャーというのも恐ろしい。

バリエーションとしては右腕をゾゴックと同じマニピュレーターに換装した迷彩カラーの機体が存在している。


MSVであるため本編には当然ながら登場していない。(第30話に登場予定だった)


設定上も
  • 「アッグシリーズが投入される前にジオンはジャブロー攻略に失敗したため、運用されなかった」
  • 「実はアッグシリーズも投入されていたが、任務の関係上データは廃棄された」
ともされ、元が特殊任務用のためか情報が少なく、設計データの存在は確かなものの実際に建造・配備されたかは疑問視されているという有様だった。
なおガンプラでは試作メカと言う肩書き?が付けられていた。




以降、ゲーム作品内における映像(『ギレンの野望 ジオンの系譜』のOPアニメーション)等に登場することはあれど、所詮はMSVが故にマイナーMSの一機。

アッグガイやゾゴックが『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場出来たのに対し、ジュアッグにスポットが当たることなど有り得ず、そして歴史の闇に消えていった・・・










そう、
消えたはずだった






???「ジュアッグ君」
ジュアッグ「はい」
???「君に頼みがあるんだ。」
ジュアッグ「何でしょうか?僕なんかに」
???「君はマイナーなMS扱いで全く知名度がないらしいじゃないか。だから「このアニメ」に出てくれないか?
もしできたら視聴者も君を覚えてくれる人がいるかもしれないよ。どうだ?やってくれないか?」
「!!出ます!出ます!なのでやらせてください!」








そこに救世主が現れた。





機動戦士ガンダムUC


episode4「重力の井戸の底で」に登場。

『ギレンの野望』以来のまさかの登場である。そしてZZに出れなかったジュアッグの初めてのOVA・アニメ初登場である。
このUC4話は連邦・ジオンもトリントン基地、ダカール共にスタッフの暴走と言っていい程にマイナーMSたちが多々登場。
その一体としてジュアッグも登場。しかも冒頭部分である。

320mm三連装ロケット砲×2が多連装小型ロケット砲×6に変化。
胸部には内蔵動力直結式4門メガ粒子砲が備えられ、実際に使用された。

ジオン残党兵*1が搭乗し連邦の首都ダカールへのテロに運用。
カプール*2を相棒に連邦のMSと交戦した。
カプールはあっという間にビームサーベルの餌食になってしまったのに対し、ジュアッグは

  • ジムⅡを両腕のロケットランチャーで蜂の巣に。シールドなんて関係なし。
  • ネモのビームサーベルを右腕の砲身で受け止め、左腕で殴ってコックピットを破壊。
  • さらにカプールを仕留めたネモがこちらに向かってくるのを、胸部メガ粒子砲で返り討ち。

といった具合に、まさかの大活躍を見せる。

残念ながら直後にジムⅢのビームジャベリンによる不意打ちを受け機能停止に至った。

一年戦争の(一応)水陸両用機で、完全に旧式なのにも関わらず、上位機のカプールをしり目に大奮戦。
性能の高いモビルスーツ4機を圧倒し葬ったことから「機能停止?だからどうした」「よく頑張った」と絶賛された。
このことからバイアラン・カスタムと同様に視聴者の記憶に残ったことであろう。

HGUCキットの取説では「彼らがどのような経緯をもって入手したものであるかは定かではないが」とされている。
ジオンが建造したものを保管していたとも、一年戦争終結後に設計データを入手して建造したともとれる。
また一部の好事家がレプリカを作った可能性も指摘されている。
劇中の活躍については「覚悟の差」らしい。くだんの取説には「ジオンの魂で機動し~」などとも書かれている。

漫画版のバンデシネでは、ダカール侵攻時にカークスが搭乗。
連邦への憎悪を隠さず猛攻を繰り広げたが、増援としてやってきたジェスタ部隊相手に機体は大破した。
漫画『機動戦士ガンダム0079』ではジャブローを監視する役割で登場。
巨大な頭部はレドームとしてアレンジされており、レドーム部分は上方に伸びるようになっている。

■ガンプラ


1/144で発売されていたが、1/100ではアッグシリーズの中でなぜかこいつだけハブられる。
当時のカタログや封入チラシではちゃんと予告されていたのに…

しかし後のUCでの活躍を受け、HGUCでプラモ化を達成。定価1,785円と比較的高額だが、そのぶんパーツ分割も多い。
地味に色分けが優秀で、パチ組みしただけでも胸部メガ粒子砲など細かい部分以外は映像通りの配色になる。
またジュアッグの象徴である鼻はバンダイ驚異のメカニズムでよく動く。

取説には何故かお座りしているあざとい画像が掲載されている。
アッガイと同じく萌えMS路線で売り出すつもりなのだろうか?

プレミアムバンダイ限定で、MSV仕様の右腕をゾゴックのマニピュレータに換装したバリエーションが登場。
右腕にはヒートソードなどを持たせることができるほか、左腕の砲身内部の造形もUC版の多連装ロケットランチャーからMSV版の320mm砲弾に改められている。
ただし片手分しか付属したいので、両手ともロケット砲にしたい場合はニコイチしなければならない。
ちなみに成型色はノーマルのイエローをブラウンに、グレーを薄黄土色に変えたもの*3となっており、迷彩再現用のデカールなどは付属しない。
キットの紹介ページには「センスと根気と熱意で迷彩ジュアッグを再現しよう(塗料など塗装に必要なツールは付属しません)」と書かれている。出来るかぁ!



【ゲームでの活躍】


アッガイのアシストの1機として登場。
アッガイの視点正面側に2機が横並びで登場し、ミサイルをばら撒く。
しかもシールド判定があるので、着地やブースト終了時の隙を埋めるアッガイの生命線にもなる。

EXVSMBよりCPU専用で登場したボス機体のシャンブロの武装としても参戦。
こちらは腹部メガ粒子砲を前方に照射する攻撃技で、シャンブロや他アシスト機体の厄介さと比べるとそれほどでもないが厄介。


アッグシリーズ勢揃いの本作において、鬼畜レヴェルの射撃能力を誇る。
フル改造されたロケットランチャー×6の同時発射×2連発は、恐ろしい程のダメージを叩き出す。
おまけにメイン射撃がこいつしかないわりにリロード速度が凄まじく、真面目に「弾切れ?なにそれおいしいの?」を地でいく。
サブ射撃のメガ粒子砲も4連装なため数値以上の火力を叩き出せ、火力に関しては一年戦争以降も通用するレベル。
難点としては設定通り機動性が劣悪で、水陸両用機は水中だと機動性に補正がかかるのだがそれでも遅い事。

対抗馬は同じく水陸両用重MSのゾックか。
あちらはチートと名高い狙撃ビームを4連装で発射でき、ホバー走行なため少し足周りを改造してやるだけでジュアッグを上回る機動性を発揮できる。
その代わり実弾兵器を持っていないのでIフィールド持ちが苦手なため、差別化はできる。 


  • バトルオペレーションシリーズ
350~500コスト帯の支援機としてリリース。
主兵装に三連装ロケットランチャーとアウターシェルバレルを、副兵装に腹部連装メガ粒子砲を装備する。
同コスト帯では目を見張るほどの体力の多さはあるが、足回りは鈍足で格闘性能も脆弱。
代わりに最大12連射可能なロケットランチャーの弾幕は魅力的なうえ、メガ粒子砲は射程の短さを補って余りある火力がある。
後に三連装ロケットランチャーとの差し替え武装で、速射式小型R・ランチャーも実装され、爆風による当てやすさ重視かマガジン火力重視かで選択できるようになった。
また水中戦が実装され、多くの支援機が水中に入るとレーダー機能低下=味方への敵MS残りHP共有スキルが実質停止する。
だがジュアッグは貴重な水中適正持ち支援として、水中戦でも味方に敵MSのHPを共有できる。
水中戦自体が不人気すぎて出撃機会が少ないのは秘密。


第3次スーパーロボット大戦Z 時獄篇』にて初登場。
episode4を再現したステージ、メリダ島ルート48話『重力の井戸の底』にて、敵ユニットとしてズゴック らに混じって2機だけ出現。
エースパイロットになったアムロで2機とも撃墜すると、このステージクリア後のDトレーダーにて販売される隠し機体でもある。

アムロ曰く「カタログでしか見かけない機体」とのことであり、後で回収できることを期待してわざわざ動力部を避けて撃墜していた。
その甲斐あってAG曰く「綺麗に撃墜された」ため、ニコイチして作ったそうな。
その話を聞いたアムロは大喜びし、他のメカ好きや整備班メンバーを呼んでこようと盛り上がっていた。

敵の時は平凡な雑魚だが、味方になると悪くない性能。
なぜか補給装置が付き、アシスト武器の威力が高めで射程も長いためサポート役としてはなかなか優秀。
この頃にはリ・ガズィリゼルクシャトリヤが余っているので、高めの装甲やサポート性能で差別化したいところ。

難点はP武器を持たないことと、これ以降は宇宙戦が増える中で宇宙適応が低いこと。
一応、少ないながらもこの後もちゃんと水中ステージがあるので、しっかりと活躍させてあげよう。

続く『天獄篇』では25話のDトレーダーでなぜか売られている。
敵としては登場しないため図鑑埋めには購入が必須であり、安価なので、たとえ使わないにしても迷わず購入しておきたい。
ルート次第ではこの直後に翠星のガルガンティアがメインの展開となるため、さっそく海ステージがやってくる。
思う存分活躍させよう。

BX』ではイベント時のユニットアイコンのみの登場で戦うことはない。

V』では残念ながら敵専用。

残念ながらゾゴックはどのシリーズでも登場していない。

3作目にして初参戦したが、一時期は腕部がゲーム中最強のぶっ壊れパーツとして猛威を振るった
本作における水泳部の腕はシステム上は所謂武器腕であり、ジュアッグの場合は装備すると3連装ロケットランチャーが射撃武器として選択可能になる。
だが、何故かカテゴリがバズーカではなくマシンガンであり、本来なら連射が効かないはずのロケット弾をバカスカと連射できるようになる
高い火力とパーツの外しやすさもさることながら、EXアクションや覚醒のゲージ回収力もぶっちぎりトップであり、使いこなせれば無限に覚醒することすら可能。
それでいてマシンガン系特有のリチャージ性能も高さも据え置きなのだから手に負えない。

このゲームにおいては同ジャンルのパーツであれば性能差はオプション武装と固有EXアクションの有無くらいであり、同じ強化を施せばパーツ性能も同じとなる。
なので極端に使えないパーツは存在せず、好きなパーツを使って自分だけの機体を心置きなく組める…のだが、
言い換えればジュアッグの腕にも上記の壊れ性能の代償となるスペック上のデメリットが存在しないという、パーツの性能差撤廃が生んだバランスブレイカーとなってしまった。
初期バージョンでは敵が滅茶苦茶固く、1ステージをクリアするのに非常に時間がかかったこともあり、多くのプレイヤーがジュアッグ腕を愛用することとなった。

流石に運営も重く受け止めたのかアップデートで早々に修正され、連射力とそれによるゲージ回収力が低下。
同時に敵の硬さもだいぶ緩和されたため、「ジュアッグの腕に頼れなくなって難易度上昇」といったこともなく、ゲーム自体も常識的なゲームバランスに落ち着いた。
産廃レベルに弱体化したわけではなく、最新バージョンでもしっかり強化すれば普通に使っていける。

マイナーなジュアッグがまさかのバランスブレイカーとなったことは現在でもしばしば話題になっている。
次作「Newガンダムブレイカー」のPVで紹介された前作への改善要求*4の中にも「ジュアッグ腕」のワードが確認できる。
もっとも、当のNewガンダムブレイカーは3のジュアッグの腕が比較にならないくらい問題だらけの出来栄えになってしまったが…



◇余談


当初、腹の赤い4つの穴は文字設定でも触れられておらず、何の用途に使うのか不明でありスラスターやメガ粒子砲等様々な説があった。
しかしゲーム作品などでメガ粒子砲として扱われて以降、その設定に落ち着いたようで、「重力の井戸の底で」では、きっちりジムを葬っていた。
(ただし「元々メガ粒子砲だったかは不明」となっている)


なお、漫画機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』ではスラスターとして描かれていたりする。
パイロットはイケメン

ホーク「変わった逃げ足の象妖怪だな……」


更にこのMSを象徴する鼻に至ってはUC劇中でもこれといって解釈も行われていなかった。
というかこれまでの項目でほとんど触れていないように鼻についての設定はアニメに登場してもなお存在していなかった
漫画などに登場する時はとりあえず排気していたことが多い。まさに鼻。

HGUC開発時にバンダイ開発陣からこの鼻の問い合わせを受けたサンライズスタッフも困り果てた。
そして元のデザイン担当の富野由悠季監督や大河原邦男氏にも確認を取った上で排気ダクトを兼ねる可動肢と設定し、そのように取説には記載されている。
本体の頑丈さを考えるとゾウよろしく振り回して敵を殴打するなども使えそうだが、具体的な使い道などは決まっていない模様。


漫画『機動戦士ガンダム0079』では、他のアッグシリーズが投入され、アッグに到っては悲願のジャブロー岩盤突破を為し遂げるのに対して、
ジュアッグは後方の水中に待機して、頭頂部から特殊なセンサーを伸ばして、ガウ司令機からの通信を受け取り、MS部隊に中継するという役割だった。
派手な活躍こそなかったが、重要な役回りではある。




追記・修正はジュアッグでネモに勝ってからお願いします。

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最終更新:2025年08月30日 21:34

*1 外伝ではキョゴという眼鏡の男性であることがわかっている

*2 第一次ネオ・ジオン抗争中に造られた水陸両用MSで、装甲もガンダリウム合金製。

*3 アッガイを意識したものらしい

*4 これ自体はガンブレシリーズのPVの恒例