登録日:2011/02/25 Fri 22:29:23
更新日:2024/10/18 Fri 18:11:11
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雑魚
ざ-こ【雑魚・雑喉】
①種々入りまじった小魚。
小さい魚。こざかな。
②転じて、(大物に対する)小物。
~広辞苑より引用~
この項目では、主に
ゲームにおける②の意味で説明する。
概要
さて、ゲームにおける「雑魚」といえば、あなたはどんなキャラクターを想像するだろうか。
大抵、最初に出てくる敵キャラをあげる人が多いだろう。
アクションゲームにしろ、RPGにしろ、敵の出てくるゲームなら大抵最初、または最初の方に大量に出てくる敵が該当する。
まぁそりゃいきなり最初から
ラスボスは出んわな。
とはいえゲーム作品での雑魚敵というと、ゲームの最初に限らず量産型の敵キャラすべてを指すことが多いが。
ザコ敵はとにかく弱い存在だが、ゲームにおいてはじつは重要なキャラクターである。
たとえば、ザコ敵を相手に敵を倒す練習をしたり、そのゲームの基本を学べたり、後々大量発生して「またおまえらかww」となったり、
時にはそれらを蹴散らしまくって「うはw 俺TSUEEEEEE!!」と気持ちよくなってもらったり……
プレイヤーを楽しませるエンターテイナーとして、とても重要な役者なのである。
そして、ザコ敵には決して逃れられない運命がある。
それは「プレイヤーに勝つことはできない」ということだ。
ぶっちゃけ、ザコ敵の役目はチュートリアル、プレイヤーにゲームの操作方法を覚えてもらい、
そして最後にはプレイヤーに気持ちよく倒してもらう為の“やられ役”なのだ。
決してプレイヤーに“勝つ”為に生まれてきた訳では無い……。
しかし、そんなザコ敵にも長所はある。
それは、バリエーション豊富なこと。あるいは、とにかく出現数が多い事だ。
前者の場合、例えば「ドラクエ」シリーズの「
スライム」だけでも、
「
メタルスライム」、「ホイミスライム」、「キングスライム」等沢山の種類が存在する。
元がシンプルなだけに派生しやすいのだろう。
時にはボスキャラにだってなれる。
ザコの可能性は計り知れないのだ。
そして、後者の場合。
「またお前かww」
これは先述した通り。
とにかく多い、やたらと多い。
それはまさに数の暴力と言える。
一個体が弱くとも増えれば増えるほど足し算式に強くなる。
ゲームやメディアによっては画面一つ丸々埋まることすらある。
ダメージの蓄積で主人公の体力を大幅に削ることも夢じゃない。
ざこの ちからって すげー!
しかし、これは逆に言えば主人公無双
フラグでもあるので注意。
アクションゲームでは敵配置や仕掛けで新鮮さが出せるため、
雑魚敵のメンツはある程度固定化されていることも少なくないが、
敵との闘いがメインとなるRPGではお馴染みどころを除いて毎回大幅にメンツが変わることが多い。(初代ロックマンシリーズなど、アクションでもメンツが大幅に変わる作品はある。)
まあ、さすがに前作と全く同じ雑魚敵のメンツ、という作品は少ないが。
また、過去作の雑魚敵が最新作で復活、というファンサービス的な形で使われることもある。
ボスと違って「死亡」しても別の個体として難なく登場させられるのも大きい。
その作品から入った人には何の変哲もない雑魚敵でも、長年のファンをニヤリとさせることはできるのである。
主なザコ敵達
アクションゲームにおける代表的なザコキャラ。
「踏め! 上から踏め!」
しかしうっかり横から触れればOh,No!
ザコキャラだけど、多くの初心者プレイヤーを葬りさったキャラでもある。
シリーズによっては亜種のクリボーもいろいろおり、中にはちょっと手ごわいものもいたりする。
なお「ペーパーマリオ」シリーズでは敵の情報を調べられる「ものしり」というワザをつかうと、
「ザコの中のザコ キング・オブ・ザコ」というあんまりな説明がされる。説明しているのもクリボーだが。
こちらはRPG代表。
仲間にできる作品では、序盤のモンスターの中では潜在能力が高めなことが多い。
スピンオフ作品である「
トルネコの大冒険シリーズ」でもお馴染み。
「ドラクエ」や「ドルアーガの搭」などの影響からか“
スライム=雑魚”のイメージを持たれやすいが、
他の作品では物理攻撃に異常な耐性を持っていたり、獲物を取り込み溶かして捕食するなど、
かなり危険な魔物として描かれることもある。
ちなみに
ドルアーガの塔製作者である元ナムコの遠藤氏は、自分のことを「スライムを雑魚にした戦犯」と自虐しているが、実はWizの方が先だったりする。
シリーズ皆勤賞。でもマスコットキャラであるチョコボやサボテンダーに比べるとどうもパッとしない。
「不思議のダンジョン」シリーズの雑魚敵としては上記の「スライム」共々息が長い。
ただ、上位種の「どうくつマムル」「ギタンマムル」になると一気に強くなるので、意外と侮れない相手である。
シリーズ皆勤賞。
64では味方キャラ、
ディスカバリーでは救出対象で、雑魚としてはいない。テレビアニメ版ではその数の多さが強調されている。小説版では
とある出来事が起こるまでは1体だけでカービィの友達。
最近では「
バンダナワドルディ」が準レギュラー兼プレイヤーキャラとして活躍するなど、優遇されている。
また、最近のゲームでは最終ステージ付近になると、ハルカンドルディ・セクトルディなどに差し替えられる場合が多い。
3D化してからのキャラクター。
我々の世界で言う所のその辺にいる虫、その辺にいる野良ネコ、その辺にいる野鳥に当たるポケモン。
だが、人によっては大事な「相棒」。
一応これらのタイプに当てはまらない序盤ポケもいる。
いわゆる
種族値は低いが、個性や特徴がない訳ではない。
なお、「
ラッタ」や『
XY』の「
ファイアロー」「
ビビヨン」など、育てれば活躍してくれるポケモンも多く、対戦環境の主役になることもある。
工事現場のヘルメットでこちらの攻撃から身を守り、3WAY弾でダメージを与えてくる地味に嫌な奴。「シリーズを代表する雑魚敵」は大抵シリーズで1番弱い雑魚に当てはまることが多いが、メットールはなかなか厄介である。
なお、厳密にいうと「メットール」は初代に出てきた足がないその場に張り付いたタイプのロボットを指し、一般的にイメージする頭から直接足が生えて歩き回るのは「ネオメットール」である。
初代以外のロックマンシリーズでも色々な改良型が登場する。メットールと聞いて
エグゼの方を思い浮かべた人もいるのでは。そちらは普通に雑魚。ただし強化版は本家よろしくガードをしてくる。流星では「メットリオ」。
「ソルジャー」以上に序盤の雑魚として頻出している、斧を持った荒くれたち。
HPや力は高いが武器や初期値のせいで素早さが低く、遅い事の危険性を身体を張って伝え、主人公や
剣士系の前に散っていく。
ちなみに『聖戦の系譜』のみ珍しいことに「ヴェルダン王国の王子直轄の軍」が序盤の雑魚で、賊軍のほうが後で登場する変則構成となっていたが、
その
「王子直轄軍」のほうが他地方の山賊を下回る強さと規律というのがヴェルダン王国が他国から蛮族呼ばわりされる状況をよく物語っている。
意外と敵として出てくる場面は少ない。取り扱い注意。
所謂足軽。エンジンを流用した作品でも似たポジションが沢山出てくる。
もう雑魚扱いすらされず「草」とか言われる始末。
だが弓兵はいつになっても強雑魚である。
シリーズ、開発会社、搭乗機体によってウザさが変わる。特に『α』の「エゼキエル」とか『EX』の「ギルドーラ」とか。
雑魚な強化兵なんぞに「踏み込みが足りん」とか言われてスーパーイナズマキックが切り払われたら、
思わずハイパーオーラ斬りとかハイメガキャノンをぶっ放したくなるのが道理。
近作では大体ザコはザコらしく軽く倒せるのが常だったが、例外も……?
AIのほうは旧シリーズや第三次Z以降だと、メッセージ欄に表記されない空耳に定評がある。
「聖剣伝説」シリーズ屈指のマスコットキャラ兼雑魚キャラ。
ウサギのような耳と丸っこいしっぽが生え、瞳もつぶらでかわいい。
亜種もいろいろおり、その強さもさまざま。種類によっては地獄を見る。
まさに画面を昆虫やらアダムスキーやら色々と
処理落ちさせる。
あげく死体まで当たり判定があると来る。
ボスも分裂するよ!!
アーマード・コアシリーズに登場する戦闘
ロボット群。基本的に敵のほとんどはMTカテゴリに入ると言ってもよい。
弱いものはひたすら弱く、ライフル弾数発でボボボし始めるなど雑魚の極みが目立つ。
一方作中でもACに比べ戦力評価が低いのは理解しているため、まともな武装勢力はまとまった数を用意してくるため存外侮れなくなる。
…というのがほとんどのMTだが、高級戦闘用のものや特化タイプのMTは準ACクラスの性能を発揮してくるため、数も含めて普通に勝ち負けになることも多い
初代のチュートリアルに出てきたシュトルヒは有名なトラウマ要員。
実はAC自体がMTの下位カテゴリだったりもする。
「ぷよぷよ」シリーズの「ひとりでぷよぷよ」モードで最初の対戦相手として登場することが多い、
日本茶を愛するガイコツのモンスター。
CPUが操作する場合、組ぷよをいっさい回転せず思考ルーチンも弱いことがほとんどなので、
彼を相手に連鎖を練習するもよし、大連鎖をぶっぱなしてストレス解消するもよし。
一方、「ぷよぷよ」シリーズの原作である『魔導物語1-2-3』ではちょっと強い敵キャラとして登場している。
『桃太郎電鉄X』から最弱のCOMキャラとして登場した、初心者向けの対戦相手。
とにかくサイコロをふって目的地を目指すが、止まると持ち金が減る「マイナス駅」にも平気で止まってしまう。物件の買い方もいい加減。
シリーズによっては通常のサイコロが常に小さい目しか出ないという悲しい特性を持っていることもある。
はじめて遊ぶ人は彼と対戦して「桃鉄」の基本ルールを覚えよう。
「ザコ」という名前の雑魚。直球過ぎる。
一応「敵組織の戦闘員」という扱い。
普通の「ザコ」は文字通り最初の敵にふさわしい雑魚だが、物語が進むと様々な強い「ザコ」も登場する様になる。
手ごわい雑魚敵
雑魚敵は基本的に弱いヤツらだが、稀に雑魚なのにボスよりも強い・倒しにくい(と感じる)雑魚もいる。
極端に強いものは「
強い雑魚(ゲーム)」の項に譲るが、そこまでいかなくとも手ごわい雑魚は結構いるものである。
例えば……
一撃死技で殺されたり、行動を阻害されているところを集中攻撃されるパターン。
こちらがいくら強くなっても即死のリスクを消せない作品もある。
単体では大したことがなくても雑魚の特権で大人数による飽和攻撃を仕掛けてくるパターン。
倒しても倒してもきりがなく消耗戦を強いられたり、集団で一人を狙い撃ちにしてこちらの戦力を分断してきたり。
単発だとそこまで脅威ではない攻撃も集団で乱発されると盾役の戦闘不能から一気に戦線が崩壊する危険性がある。また全体攻撃を一斉に撃たれると、耐久力の低い者は耐え切れない事もある。
プレイヤー側は回復の手間から敬遠される。自爆、防御が薄くなる高リスク技を多用するやつ。
デビルロードは
メガンテを唱えた。
ばくだんいわ「先輩に続け。」
クラウンヘッド「オー!」
- 鬼畜なまでの耐性の高さ、防御力の高さ、回復力の高さ
倒しあぐねている間に他の雑魚からの攻撃を受けたり、リソースを喰わされる。
カウンター持ちだったり、ターン制限とかがあると尚の事際立つ。
相手の攻撃を回避しつつ間合いに収めて攻撃しないと倒すことができない。
もしくは障害物を貫通したり、画面全体が射程のような攻撃を使うとか。
こちらが不利なシチュエーションで戦う場合。ドラゴンクエストあたりでは様式美。
「○○は敵の触手に巻き付かれた!」「○○は呑み込まれた!」
仲間の回収がらみで焦ったプレイヤー多数。
逃げるのが割と正攻法な作品でこれやらかすと悲惨なことになる。
ザコキャラが持つ無限の可能性を信じて――
追記・修正よろしくお願いします。
- 雑魚と侮った奴から死んでいく。これは鉄則 -- 名無しさん (2013-10-21 16:47:18)
- そういや、SDガンダム戦国伝にざこって名前のキャラいたな。なかなか可愛らしい姿だった記憶がある -- 名無しさん (2014-08-07 11:37:40)
- ワドルディはプレイアブルや仲間になった回数はかなり多いけどな -- 名無し (2014-08-09 19:42:35)
- ↑2 漢字表記はまんま「雑魚」。見た目はザクⅡの頭部に陣笠を被せて、ボールみたいな腕二本と同じような足四本生やして、刀と盾を持たせた感じ。ちなみにデナン・ゾン風の顔になった「泥駒(デク)」っていうのもいる -- 名無しさん (2015-10-25 22:34:49)
- 強い雑魚の場合、ボスは基本的にMPや道具残量考えずに全力出していけるが、後にボスが控えてる雑魚だとそうはいかない……ってので、より強さが強調されてるパターンがあると思う -- 名無しさん (2016-12-07 10:37:07)
- DQ2のゲームブックでめちゃくちゃな数のドラキーが出てたような 数ゆえの負け確イベントだった -- 名無しさん (2017-03-08 22:34:11)
- パックンフラワーがスマブラで『プレイアブルキャラクター』として参戦したのはすごい。 -- 名無しさん (2019-07-08 14:09:44)
- アクションやシューティングでは雑魚の集団に苦戦するのも珍しくない -- 名無しさん (2020-03-01 15:31:03)
- ロボアニメにはザコタ、ザコットなどという名前のキャラがいたり -- 名無しさん (2020-05-21 07:41:32)
- 記述通り、作品の看板キャラになる場合も多い。 -- 名無しさん (2023-10-09 14:03:16)
- 1-1のクリボーは一番多くマリオを倒した存在って話が好き。始まった途端突っ込んで来てジャンプ出来ることがわからないと回避不能だからね。ゲームに慣れても事故は起きるし当然回数は増える。 -- 名無しさん (2024-10-18 17:47:09)
最終更新:2024年10月18日 18:11