私設武装組織 ソレスタルビーイング

登録日:2011/01/16(日) 23:44:38
更新日:2022/06/09 Thu 17:24:49
所要時間:約 16 分で読めます





地球で生まれ育った、全ての人類に報告させて頂きます。

私達はソレスタルビーイング。
機動兵器ガンダムを所有する私設武装組織です。

私達ソレスタルビーイングの活動目的は、この世界から戦争行為を根絶する事にあります。
私達は自らの利益の為に行動はしません。
戦争根絶という大きな目的の為に、私達は立ち上がったのです。

只今を以て、全ての人類に向けて宣言します。

領土・宗教・エネルギー、どの様な理由があろうとも、私達は全ての戦争行為に対して、武力による介入を開始します。
戦争を幇助する国、組織、企業等も、我々の武力介入の対象となります。

私達はソレスタルビーイング。
この世から戦争を根絶させる為に創設された武装組織です。




CELESTIAL BEING



機動戦士ガンダム00』に登場する私設武装組織。

Celestial Beingなので、CBとも略される(SBではない)。

創設者は太陽光発電システムを提唱し、軌道エレベーターの基礎設計を行った希代の天才、イオリア・シュヘンベルグ
西暦2307年に戦争根絶を掲げ、機動兵器ガンダムを用いて全戦争行為への武力介入を開始する。

組織の根幹を成す量子型演算処理システム「ヴェーダ」の恩恵を強く受けており、作戦の立案、武力介入に必要な情報を受けている。

組織の構成員は実動隊として武力介入を行うチームプトレマイオス、後方支援と後処理を担当するフェレシュテ、活動を支援するエージェント、行動の是非を問う監視者等に分かれる。

組織に参加するにあたり、ヴェーダによってプトレマイオスクルーの個人情報はあらゆるデータベースから抹消されており、公的に存在しない人間になっている。
まさに人間の世界から離れた「天上人」(Celestial Being)による組織なのである。


【ガンダム】

ソレスタルビーイングの計画を担う機動兵器。GN粒子も正確には「Gundam Nucleus(ガンダムの中核)」の意味なので、全てがこの「ガンダム」という名称と存在ありき。
下記のヴェーダは22世紀にはロールアウトしたのに対して、雛形完成は23世紀末。相当長い開発期間を要した。
ごく当たり前のようにモビルスーツ(MS)が採用されているが、実際はMSでなければならないという制約は無い。

本格的なガンダム開発の開始時期である22世紀初頭は、軌道エレベーターやステーション建設用ワークローダーの武装化とEカーボン採用による武装の大型化が、兵器運用における転換期を齎し、
「既存兵器と違って、馬鹿でかい武器を取り回し良く扱えて、尚且つそこそこ機動力を維持出来る、高度な作業も可能な機動兵器」が求められた時代だった。

そうした中で、「GNドライヴに対応出来て、その時代に最適な機動兵器」という条件を満たしたのがMSだっただけの事。
この定義さえ満たしていれば、どんな形状でも別段問題無い

ソレスタルビーイングが円滑に計画を推進するためには、少なくとも武力介入の時まで「ガンダム(GNドライヴ)」が絶対的なアドバンテージを有している必要がある。
イオリアが太陽光発電システムやそれの中核たる軌道エレベーターを提唱したのは、その支障になりかねない核兵器を封印する必要があったためであった。

◆第1世代
2290年頃にロールアウト。史上初の太陽炉搭載機のため技術が未成熟で機体構造も煮詰まっておらず、太陽炉の周辺機器も大型で武装は生成された粒子を直接供給する形となっている。
とは言えこの時点で既存兵器との性能差は隔絶のものがあった。
次世代機の完成後は武力介入テストや演習のアグレッサーを務め、予備機として動態保存される。

◆第2世代
2292年より順次ロールアウト。実戦投入に向けての更なる技術向上を目的とした試験機群。第1世代機からより効率的な粒子運用を突き詰めた結果、機体各部や武装へのGNコンデンサーの搭載や粒子供給コードの露出がなされた。
各機運用目的上に特化して設計され、役割分担や連携を前提とした調整が施されている。
次世代機の完成後は改修の後フェレシュテに配備され、後衛での支援に回る。
この世代までは「ガンダム」の存在を世間に知られる訳にはいかず、(第三世代機以後と比較し)ガンダムであることを隠蔽できるような措置なり改修なりが行われている。

◆第3世代
2300年代前半に順次ロールアウトされた、武力介入を行い世間に大々的にその存在を知らしめるための機体。
外装面では展開式クラビカルアンテナの導入、システム面ではGNフィールドの全面展開が可能になるなど、基本性能が底上げされている。
第2世代機の直系発展機となる武力介入用実戦投入モデルと、イノベイド用の別系列発展機に大別される。
武力介入の果てに多くの機体が喪失してしまうが、残存した機体はその後何かしらの近代化改修を受け2312年以後も運用されている。

◆第4世代
2312年に順次ロールアウト。第3世代機の後継機に位置するが、正式に第4世代機と言えるのはツインドライヴを実装したダブルオーガンダムのみであり、その他の機体は第3.5世代に相当する。
チームプトレマイオスの機体は、トランザムの最適化やクリスタルセンサー、コンデンサー一体型の共通関節パーツの導入により基本性能、整備性が向上。
フレームの設計は完全に煮詰まり、これ以降大きく変化することは無い。
そもそもの計画では第三世代で十分目的を完遂できるものであり、性能面でもダブルオーガンダムを除けばそれまでの世代と極端な差異はない。

◆第5世代
2314年に順次ロールアウト。ここまで来ると世代での大別は最早困難になっており、第5世代という区分も完全に便宜上のものである。
資金難の影響でフレームや大部分のパーツ設計は第4世代機から流用されており、基本性能も僅かしか上がっていない。
チームプトレマイオスの機体はマイスター(ガンダムのパイロット)すら不足していることから、その穴を埋めるべく過剰とも呼べるほどの重武装でカバーしている。

◆第6世代
設定のみで詳細不明。ガンダムエクシアリペアⅣに第6世代のガンダムに使う予定の技術が組み込まれているという程度。


【ヴェーダ】

ソレスタルビーイングの創立に伴って建造された、組織とイオリア計画の根幹を成す量子型演算処理システム。月の裏側に存在する秘密基地に本体であるメインターミナルが設置され、予備ターミナルも複数存在する。
本体は建造されて200年近く経ち、その間にその時代の最新鋭技術によって改修や整備が秘かに施されてきたので、ヴェーダの外見や性能は実はその時代によって異なる。
例えば作中であげゃの人がターミナルの一基を奪っているが、それは既に主要なデータを逃がした後の「抜け殻」であった。

量子演算による演算処理能力は無論、量子通信によって世界中のあらゆる情報端末にハッキングをかけて情報収集したり、必要があればクラックするくらいは造作も無い。
但し、ネットワークから完全に隔絶された独立端末や、誰も撮影のしようが無い未開の秘境等はヴェーダによる遠隔操作だけでは情報収集が不可能なので、そういった場合はエージェントや調査機に情報収集をさせる。

その桁違いの性能から、人間の思考データを再現して無機物、有機物を問わず端末にデータをインプットし、人造の生命体として運営することさえ可能。
それらヴェーダが用いる生体端末はイノベイドと呼ばれる。

格納されたデータは機密性に基づいて7段階のレベルに大別されており、アクセス権による閲覧制限が設けられている。
但し、最高位閲覧権のレベル7を有する者でも、役職上不適切とヴェーダが判断した場合等は例外的な閲覧制限が発生する。
その逆に低度のアクセス権の者に対し限定的に最高機密の閲覧許可を出すケースもある。GNドライヴの完璧な設計図や方法等もその一つ。

基本的にはイオリアの理想や価値観を最優先するように設計されているが、度重なる改良や構成員等による計画の妨害の影響で徐々に軌道修正した部分もあり、必ずしもイオリアの意に沿った結果をヴェーダが出すとは限らない。
イオリアの希望で「振り幅のある柔軟性を持った計画の進行」が基本理念なので、一構成員でも、進言すればヴェーダが採用してくれる。
劇中で言えばヴェーダはアレルヤ・ハプティズムが襲撃計画を進言するまでは超兵機関の存在を示唆することも無かったが、
実際にはヴェーダはとっくに超兵機関の存在を把握した上で敢えて放置しており、アレルヤの進言を受けて襲撃を許可した、といった次第*1

提案に対するヴェーダの判断基準は主に三段階。

ヴェーダが必要性が高いと判断し、積極的に情報開示等の支援もしてくれる「推奨」。
計画進行に悪影響は無いと判断して実行は許可するが、あくまでその構成員の裁量でやらせてヴェーダは支援しない「承認」。
そして実行すら許可しない「却下」ないし「禁止」である。

次元の違う性能を持つヴェーダだが、あくまで「超高性能な計算機」でしかないので、人間の機微や感情というものは理解出来ない。
その為、ヴェーダの推奨プランにそのまま従うと人道的には大惨事になるケースも間々ある。

例:
ヴェーダ
  • 「何日の何時に資源衛星が降って相当な死傷者出るけど、計画には関係ないからどうでも良いよね」
  • 「疫病で大量死しそうな集落がある?その疫病の治療薬ならウチに備蓄あるけど……助ける意味無くね?スルーでおk」
  • 「兵器の密輸船を落とせ。大量の民間人も同乗してる?大丈夫。ちゃんとエージェントに事故に見えるように工作させるからCBの仕業だとは気付かないよ」

そうした理由で、スメラギ・李・ノリエガは自ら計画を立案して「承認」を得た後、クリスティナ・シエラや王留美の協力を得て情報収集するケースがよくある。

また、計画を進行する上での最低水準は「人類が滅亡しかけるような事態にならず、恒久平和と言える状態さえ実現すれば後は好きな方法でやれば良い」というもの。
加えて「計画に致命的な支障が出ない」と判断される範疇の行動で、「組織の倫理を裏切ろうと計画進行を続ける気がちゃんとあるなら」離反行為もある程度黙認する。
おまけに恒久平和らしきものさえ実現出来れば、それが典型的ディストピアになろうが、ヴェーダ自体は微塵も問題視しない。

劇中完璧に掌握したと勘違いしてた奴もいたが、単に行動が計画放棄と判断される程に逸脱してはいなかった為に容認されていただけである。
彼は作中で「自分が掌握した後にイオリアの仕掛けていたシステムトラップが発生したことで、それ以降太陽炉の量子通信のデータログ等が消失した」と思い込んでいたが、
実際には「機密レベルが高まったマイスター権限やそれに連動した所有太陽炉の量子通信データを、見せるに値する権限を持たない」とヴェーダが判断して、閲覧不可能にしたに過ぎない。

その他人間にとっての問題点として、ヴェーダは膨大なデータこそ保存しているが、それを活かす発想力や、現状における必要性を見出す感受性、思考力が欠落している。
例えば、後述の通りイノベイター発現の要因足り得る物質として、ヴェーダはGN粒子に関する詳細なデータを保存しており、粒子が人体に悪影響を及ぼしうる条件やその手掛かりもそこには存在した。
しかし、所詮データバンクであるヴェーダには「構成員の健康を守る為に、GN粒子が人体に有害になり得る条件を解消するべくデータを利用する」という発想が存在せず、
閲覧権限レベル7保有者でも閲覧不可能な程の機密情報としてただ寝かされるだけだった。

この関連データが初めてまともに活きたのは2294年。
第二世代ガンダムマイスターが陰謀により事故死した一件を受けて、医師J・B・モレノがGN粒子や関連機器の改良を提案。
ヴェーダはその提案を推奨プランと認定し、日の目を見ないと思われた情報は開示された。
彼がこの提案をしなければ、オリジナル太陽炉のGN粒子も特定条件下では人体に有害な性質を持ったままで、
ガンダムスローネなどの擬似太陽炉搭載型同様、CBのガンダムもまた有害なGN粒子を世界中に撒き散らし、大量の死傷者を出す事態も起こり得た。

このように、ヴェーダは単独ではその持ち得る可能性を全く活かせず、人類への貢献を十分に出来ない。
人間社会とある程度の関わりを持ち、人間の価値観を理解した上でヴェーダをサポート出来るイノベイドを得て、初めて完成するとも言える。

もちろんヴェーダ自身も「自分は人類の感情や思考の機微が理解できず、そんな機械が計画の最終決定権を握ることは好ましくない」ということはわかっているが、
軽く見積もっても数百年はかかる計画である以上ヴェーダが舵取りをしないと進まないため、ヒトである構成員の意見をなるべく尊重するというスタンスをとっているのである。

他にもヴェーダを人間が制止するブレーキとして監視者というシステムを設けている。
詳細は後述する【監視者】の項目にあるが、本来は人間が不適切と思った場合はヴェーダの案でもそれに優先して止める権限を与えられた監査役である。
ただし、計画やヴェーダを私物化して好きにやりたい人物にとっては一番邪魔な存在であるため、彼らの暗躍により監視者は形骸化→壊滅の末路を辿った。

また、基本的には黙認や看過を許すヴェーダだが、計画を放棄したと見做した離反者には容赦しない。
首輪を爆破された奴もいるが、この世に現存する全てのGNドライヴを量子通信によって監視しており、
ガンダムマイスター達もトランザムシステムを託された後に、イオリアの価値観で容認し難い行為を行っていると判断された場合には、
遠隔操作で強制自爆させられ、罰を受けることになる。


【実働部隊】

最前線の実働部隊。世間にとってこの小隊=ソレスタルビーイングであり、組織の象徴でもある。
実際には根っこや後方支援部隊全てひっくるめてソレスタルビーイングなのだが、この実働部隊のみを指す事もあり、結構紛らわしい。


チームプトレマイオスの支援部隊。通常のエージェントでは難しい戦場での攪乱や回収作業等、MSを要する介入活動のカバーを担当する。

  • チームトリニティ
本来計画には存在しない、ソレスタルビーイングのセカンドチーム。「ヴェーダが異を唱えないなら様子を見よう」という事なかれ主義で監視者達に受け入れられた。
チームプトレマイオスは緊急時(つまりは戦闘時)を除いて武力行使はせず、積極的に非戦闘時の軍事施設を襲撃したり、撤退する兵士を追撃すると言った行動は取らない。
だが彼らはその方針を「温い」と考え、先述の行為も必要な事と捉えており、愛機のガンダムスローネを用いてかなり過激な武力介入を行う。

トリニティはチームプトレマイオスからは異端扱いされたが、実際は上記のように独自プランで事を進めるスメラギの方針こそ異端であり、
トリニティはヴェーダ(誰かさんの意図も幾らか絡んでいる)の推奨プランをただこなしているだけ。
ある意味ではソレスタルビーイング本来の姿とも言えるのだが、それがどのような世論の流れを招いたかは劇中を見ての通り。

◆ヨハン・トリニティ

世界に見せる必要があるのさ。ソレスタルビーイングの本気さをな……

CV:小西克幸
性別:男
誕生日:?
年齢:26歳
身長:188㎝
体重:73㎏
血液型:A型

トリニティ三兄妹の長兄で、ガンダムスローネアインのガンダムマイスター。短パンがすっげぇナウい。
兄妹の中では冷静且つ比較的穏和な性格で、弟妹に比べると遥かに使命感を持って仕事をしており、弟妹も長男のヨハンには頭が上がらずにいる。
だが結局のところ、ヨハンは初期のティエリア同様に使命を果たす為だけの人形のような存在でしかなかった。
最期はサーシェスの銃撃で負傷した状態のままスローネアインでツヴァイと戦うも、一方的に押された末、ネーナの眼前で自分達の存在意義への失意を口にしながら乗機を撃墜され、戦死。
小説版では、ヨハンの心理描写が描かれている為、原作よりは扱いが多少は良くなっている。


◆ミハエル・トリニティ

なぁに、すぐ済むさ。破壊して、蹂躙して、殲滅してやる!

行けよ!ファングゥッ!!

CV:浪川大輔
性別:男
誕生日:?
年齢:19歳
身長:171㎝
体重:60㎏
血液型:O型

トリニティ三兄妹の次兄で、ガンダムスローネツヴァイのガンダムマイスター。
兄妹以外の相手には非常に好戦的な血の気が多い性格であり、敵と見做したものは徹底的に殲滅する、加虐嗜好溢れるチンピラ。
その性格を表すかのように自分自身も小型のナイフを所持しており、それを見せ付けて相手を威嚇する事もある。
ネーナを溺愛するシスコンで、刹那・F・セイエイが彼女にキスをされて振り払った際には、刹那に対しかなりの殺意を抱いた程。
最期は応援要員を装って現れたサーシェスの銃撃を受け、反撃の機会や断末魔を上げる間もないまま呆気なく死亡。
挙句愛機だったスローネツヴァイまでサーシェスに強奪され、自身の愛機で兄を殺された。



トリニティ三兄妹の末妹で、ガンダムスローネドライのガンダムマイスター。後に留美直属のエージェントとなる。
詳細は該当項目参照。


【エージェント】

情報収集から戦闘・実験の事後処理、暗殺や誘拐等、あらゆる活動によってCBを支援する存在。下記のイノベイドも特務を担当させる形で多数配属されている。

王留美(ワン・リューミン)
財界に名を馳せるソレスタルビーイングの最大手スポンサー、王家の現当主。
チームプトレマイオスの活動に必要な資金、施設を提供する他、彼らと他のエージェントを繋ぐパイプ役として様々な面でバックアップを行う。
詳細は該当項目参照。


◆紅龍(ホンロン)

リュ、留美……生きて……!

CV:高橋研二
性別:男
誕生日:12月26日
年齢:22歳(1st)→27歳(2nd)
身長:185㎝
体重:66㎏
血液型:O型

留美のボディーガード兼執事で、彼女の母違いの兄。
武術の達人でもある。


【監視者】

計画が開始された時点から存在する、理念上は組織の中でも完全中立かつ匿名の役職。
本編では専らガンダムによる武力介入で世界が変革していく様子を、武力介入開始以前は第2世代開発の進捗状況等を監視し、行動の是非を問う。
各方面の権力者や著名人が多く、一族代々監視者であったものや、後からその能力や影響力を見込まれスカウトされる者もいる。
ヴェーダへのレベル3までと比較的高位のアクセス権を持ち、全会一致でヴェーダに対する拒否権や計画の中止の決定権を持つ。

以上がこの役職の前提だが、これは作中時点で既に形骸化している。
組織のエージェントとしても活動して一般のエージェントとも情報交換をしており、監視者同士が互いの素性を探る等している為、匿名性も崩れている。
加えて実際には利害関係の対立等を理由に重要案件が全会一致になることはほぼ有り得ず、実質的にエージェントの功名心を煽る為の名誉職に近い立場でしかない。

2312年の時点では黒幕によって抱き込まれるなり暗殺されるなりして実質壊滅し、機能していなかった。


アレハンドロ・コーナー
表向きはユニオンに属する国連大使。先祖代々監視者で、先祖がイオリア計画を我が物にしようと暗躍。現在当主である彼もまた計画の乗っ取りを企てている。
器は小さいが、便器は大きい『黄金大使』。
詳細は該当項目参照。


◆ラグナ・ハーヴェイ
政界に絶大な影響力を持つリニアトレイン公社総裁。基本不干渉の筈の監視者を務める彼だが、ソレスタルビーイング全体が軌道エレベーターを使用する際には彼の助力があったと思われる。
アレハンドロと結託し、ガンダムスローネを開発した。
最期はアレハンドロから用済みと見做され、アリー・アル・サーシェスに殺害された。


◆クレーエ・リヒカイト
高名な医者。アレハンドロからの依頼でチームトリニティの三人を作り出した。引き籠りで頭の捻子が外れている。


イノベイド

計画遂行の為にヴェーダによって生み出された生体端末。脳量子波を操る事が可能で、ヴェーダと直接リンク出来る。
地上には既に数万人程度存在し、自分がイノベイドである自覚をもってエージェントとして活動している者と、
自分を人間だと刷り込まれ、無自覚のままヴェーダの情報収集要員として働かされている者に大きく二分される。
本来彼らに与えられた役割は人間社会で情報を集め、ヴェーダに還元し、人類の革新を促す事であった。
しかし、一部の戦闘用イノベイドが自らをイノベイターと称し、計画を歪めてしまう。

ちなみに前者のタイプは基本的に性別が設定されておらず(男性的な振舞い、女性的な振舞いをする者はいる)、後者のタイプは人間社会に溶け込むために性別が設定されている。

リボンズ・アルマーク
最古のイノベイドの一人。詳細は該当項目を参照。


リジェネ・レジェッタ
ティエリアと同じ塩基配列パターンを持つイノベイド。
リボンズ側の存在だが、彼に心酔しているという訳ではなく、彼に取って代わる形でイオリア計画の掌握を目論んでいた。


【イオリア計画】

基本的には、イオリアが語る「武力介入による戦争根絶」が目的である事に偽りは無い。が、その計画が第三段階まで練られていることを知る者は組織の中でも少ない。
2ndシーズン終盤のイノベイター勢力との戦いでリボンズに掌握されていたヴェーダをティエリアが奪還し、ヴェーダと完全リンクすることで得られた情報から、イオリア計画の全容が語られた。

リボンズ・アルマークによって計画が歪められたと作中でも言及されているが、彼が行ったのは第一段階を極端に短縮する事であり、基本的に計画の大筋から外れている訳ではない。
その為、見様によってはただ効率的に計画を遂行しようとしただけとも言える。

第一段階は言うまでも無く「ガンダムを投入しての武力介入活動」。
イオリア個人の理想としては「ガンダムの活動を、社会全体が長きに渡って観察し続けることで、自ずと意識改革が起こって恒久平和へと自発的に歩み出す」事だったが、
イオリア自身もそこまでに至るのは所詮夢物語だと捉え、大して期待はしていなかった。
その為、この第一段階は「ガンダムを擁する、組織の象徴たる前線部隊の消滅」を前提としている。
ガンダムを介した武力介入によって世界の仕組みが崩壊し新たな世界が生まれ、その結果としてガンダムを持つ集団は必要とされなくなる、という流れである。

当初はこの割に合わない「世界の敵になり、最後に消される」役回りはイノベイドを軸とするか人間を軸とするかで判断が分かれていた(後者は採用の可能性が低かったという)。
が、リボンズ・アルマークが第一段階の結末を知り「自身が最終的に不要とされる」事を嫌がったため人間を軸とする方向に進むよう暗躍したという経緯がある。

第二段階は「統一政府による人類意思の統一」。
第一段階で恒久平和が実現することが理想で、イオリアからすれば統一された政府があろうがなかろうが恒久和平が実現していればいいのでこれ以降は一応予備という扱い(人間不信のイオリアからすればここからが本番でもあるが)。
第一段階で決着した場合と異なるのはCB(ガンダム)の排斥を伴うか否かのみ。

第三段階が「人類が外宇宙進出の際に“来るべき対話”に備える」。
イオリアの真の目的は単なる戦争根絶ではなく、人類を革新する事で相互理解を促す事。

イオリアは脳量子波とそれを伝播する原初粒子を発見した際に、外宇宙には脳量子波で意志疎通をする生物が存在するケースを視野に入れていた。
勘違いされ易いが、GN粒子はイオリア個人が開発したものではなく、自然界に存在し、何れは人類に発見されるものでしかない。
つまり、イノベイターは遠い未来には自然発生する。
この時点で恒久平和が実現されていない場合、待っているのは革新者たるイノベイターを戦争の道具として使役する未来である。
そして資源確保の為に外宇宙に進出した折に人類間で不和を抱えたまま未知の異種生命体と遭遇すれば、更なる悲劇が人類に襲い来るであろう。
矛盾した存在たるソレスタルビーイングによる武力介入を用い、それを滅ぼすような計画を立ててでも恒久平和を実現しようとしたのはこのような思惑があったためである。

実際にはイオリアの想定よりも数百年早く、西暦2314年のELSの来襲は些細な誤解により戦争へと発展したが、
なんとか「対話」は成功し、共存の道を歩む事となった。
ただ、完全な恒久和平実現よりも少し早くELSが襲来してしまった事もあり、人類の多くがイノベイターへと革新するようになると比較的穏やかになった地球連邦ですら旧人類との格差は広がってしまい、
挙句の果てに、各々の事情で旧人類に与するイノベイターや改造して生み出した疑似イノベイターという存在を擁する反乱軍との間で、再び人類間の戦争が始まる事態にまで陥った。
その辺りを全てクリアするまでに50年もの歳月を要している。

なおイオリアによる広義的な定義に於けるイノベイターは「過去の柵を超え、自ら対話の為に踏み出せる革新を遂げた存在」であり、補助的な能力に過ぎない脳量子波の有無等は本質には余り関係無い。
ソレスタルビーイングの面々は滅びの運命を背負いながらも、現状がイオリアの求めた未来とは異なる方向に進んでいると知り多くの犠牲を払いながらも奮戦。
その過程において「争う事」ではなく「話し合う事」の大切さを知り、イオリアの求めた未来を実現するべく介入を続けていた。


そんなソレスタルビーイングに対する世間の評価は、60年の間に多少なり変化が生じ続けている。

姿を現して一年間、2307年頃は、実際に紛争の件数は減少していたことと人命救助等も複数回行っていたことから、世間は賛否両論を示していた。
前述の「ガンダムの活動を、社会全体が長きに渡って観察し続ける」体制が少しずつ整いつつあったとも言い換えられる。
だが、チームトリニティの過激な武力介入によりソレスタルビーイングに対する敵意が急激に高まることとなる。
その結果として本来の第二段階に相当する「統一政府」つまり地球連邦政府が先に設立され、ソレスタルビーイングの顔は世界の敵として討たれることになった。

2312年の時点では地球連邦はアロウズを利用した弾圧ありきの平和維持組織になってしまっており、更には「イノベイター」を称したリボンズ率いるイノベイド勢力に実質的に支配されている状況にあった。
(これ自体は「過程はどうあれ恒久和平実現のためのプロセス」であり、彼らがヴェーダに反目していた訳ではない)
だが、それを良しとしないソレスタルビーイングとの紛争の結果、大量殺りくすらも公然とやってのけるアロウズに対する反発が連邦軍内でも広まり、
最終的にアロウズを反動勢力として討つための戦力としてソレスタルビーイングを頼ったことで、依然犯罪者として公的に扱いつつも、幾らか保身の為の印象工作にも着手せざるを得なくなった。
この事情とティエリア・アーデによる多くの情報の一般公開が、世間の評価を一変させた。
そして地球連合軍が平和のための軍縮を進めている事を知ったソレスタルビーイングは大規模な武力介入を控えるようになったことも相まって、
2314年の段階では未だ賛否はあれど、より暴力的な組織(アロウズ)を討った集団というある程度肯定的な見解も見られるようになる。

2364年時点では、チームトリニティ等の組織の内部事情も歴史書によって明るみに出ており、世間はソレスタルビーイングに関する事実をより正確かつ客観的に把握出来るようになっている。
そして、外宇宙航行艦の命名のように、世間が有る程度好印象を抱くようになったと受け取れる事象も起こっている。
しかし、実際に複数名の関係者に接触した歴史学者ロベール・スペイシーは、2360年代に著書を出版した際、
「政府が把握していないだろうソレスタルビーイングの構成員や兵器にも半世紀前に接触したが、その体験に著書内で触れたら確実に政府の捜査機関に連行されるから、公開出来ない部分を自身の日記に密かに記す」
といった選択も取っており、ソレスタルビーイングの立ち位置は半世紀経過しても複雑である事が窺える。

なお、物語の最終時間軸である2364年時点でソレスタルビーイングが存続しているのか、役目を終え解体されたのだとしたらそれが何時であったのかは定かではない。
例え世界から見放されようと抑止力として世界と対峙し続けるのが使命である限り、彼らの戦いは永遠に終わらないのかもしれない。


私達はWiki篭り。

このアニヲタWiki(仮)を追記・修正する為に創設された私設編集組織です。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2022年06月09日 17:24
添付ファイル

*1 武力介入開始前の物語である『00P』では、アレルヤの経歴について「脱走者の生存確率がほぼゼロだったことから、『集団脱走発生』という不名誉な事実を隠蔽しようとした超兵機関によって『失敗作と認定されたため自主的廃棄』とされている」と語られており、ヴェーダは機関の存在どころかその内情までしっかり把握していた。