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*ストリートファイターZERO2 【すとりーとふぁいたー ぜろ つー】 |ジャンル|対戦型格闘ゲーム|~| |対応機種|アーケード(CPシステムII)|~| |販売・開発元|カプコン|~| |稼動開始日|無印:1996年3月25日&br;ALPHA:1996年8月22日|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ストリートファイターシリーズリンク>ストリートファイターシリーズ]]''| ---- **概要 『[[ストリートファイターZERO]]』の続編。~ 操作感などの変化は大きく、前作とまた違った雰囲気が特徴的な作品。 ---- **特徴 -「レベル制スーパーコンボゲージ」「初心者向けのオートモード」など『ZERO』の特徴的な要素はほぼ引き継いでいる。一方、共通システムとしての「ZEROコンボ」は撤廃され、連続技は従来の『[[ストII>ストリートファイターII]]』シリーズに近くなった。 -5人の新キャラクターを追加し、使用可能キャラクターは18体。前作のように選択コマンドが必要な隠しキャラクターはいない(前作の隠しキャラクター3人も普通に使える)。 -''オリジナルコンボ'' --本作の新システム。スーパーコンボゲージがLv1以上ある時に発動でき、一定時間キャンセルの制約が大幅に解除され、通常では不可能なコンボができるようになる。 --発動コマンドはPKを含めたボタン3つ同時押し((Pボタン2つとKボタン1つ、またはPボタン1つとKボタン2つ。))。残り時間は溜まっているスーパーコンボゲージの量に依存し、オリジナルコンボの制限時間が終わるとゲージが空になる。 --オリジナルコンボ中は全ての通常技が通常技及び必殺技で、必殺技は必殺技でキャンセルできるようになる。また、オリジナルコンボ中は自動で相手に向けて前進していく。 -ZEROカウンター --前作にもあったスーパーコンボゲージを消費することでガードをキャンセルして反撃できるというシステムだが、本作ではP版・K版の2種類を全キャラクターが持っている。それぞれ対地攻撃・対空攻撃という性質になっているキャラクターが多いが、中には攻撃せず移動するというものもある。 -ダウン回避 --前作にもあったダウンする直前でコマンドを入力すると転がりながら前進して起き上がるシステムだが、本作ではボタンの強さによって移動距離を変えられるようになった。 -オートモード --オートモード中のオートガードは、回数制限が無くなった代わりに通常技でも体力削りが発生するようになった。 ---- **評価点 -手堅くまとまった全体的な完成度の高さ。 --良好かつ複雑さが無く遊びやすい操作性、相手への対応と間合いの取り合いを重きを置いた読み合いの生きる『ストリートファイター』らしいゲームバランス、個性豊かで性能も練られたキャラクター達と、これまでのカプコンの格闘ゲームにおけるノウハウが存分に活かされた完成度を誇る。 --唯一の実験的要素とも言えるオリジナルコンボも、後年の作品のように複雑なことはできない代わりに単純な操作で派手にダメージを与えられる仕組みになっており扱いやすい。 --新キャラクター5人の人気も好評。どこか物足りないメンツだった前作勢に追加されたことで、全体的な見栄えがよくなった。 ---個性の強いキャラクターであるゆえ『[[ストII>ストリートファイターII]]』シリーズから復活したザンギエフとダルシムや、本作で与えられた性能・設定両面の個性から人気を得た『[[ストI>ストリートファイター]]』から再登場した元と『[[ファイナルファイト]]』のボスキャラクターのロレントは追加キャラクターとしては納得のいくチョイスである。 ---完全新キャラクターの春日野さくらはリュウに憧れる女子高生ファイター。当時は「狙っている」などの批判もあったが、シリーズの人気キャラクターとして活躍している。 --CPU戦の難易度も適度に強い程度で遊びやすい。 -全体的な演出面のパワーアップ。続編の『[[ZERO3>ストリートファイターZERO3]]』は演出面での劣化が目立つため、評価されている。 --グラフィックの雰囲気は前作そのままだが、共通(流用)ステージが多く地味だった前作からステージ背景は全体的に華やかで多彩になった。 ---特にケンのステージはパーティ会場で、カプコンの過去のアーケードゲームの主役級キャラクターが背景に勢ぞろい。ファンにとっては喜べるもの。~ ガイのステージではメトロシティの再現ということかコーディやジェシカ、その他ファイナルファイトの敵キャラの姿が揃っている。また背景には「シルフィーの服屋」なるお店が・・・・。 --乱入してくるCPUの存在。条件は難しいが、相手はこちらのキャラクターごとに異なる上に会話デモも存在する。 ---- **問題点 -ゲーム自体に特に大きな穴は無いが、バランス的な問題点はいくつか存在する。後述する『ALPHA』では修正されている。 --オリジナルコンボに組み込むと大幅に威力が上がる技が存在する。春麗の百裂脚やロレントのジャンプ強キックなど。 ---特に春麗は基本性能の高さとこのオリコンの存在により、本作におけるキャラクターランクでは不動のトップに位置している。 --ZEROカウンターの性能が高いキャラクターについては、ある程度体力リードを取ったらガードからのZEROカウンターに徹するだけでもかなりの脅威となる。 ---ガードされても反撃を受けず威力も高いケンや近くの相手を掴んで投げそこから追撃が可能なローズなどのZEROカウンターが強力。 -コマンドなしの入力のため咄嗟の割り込みに使え、かつヒット時の威力が極めて高いオリジナルコンボを問題視する向きも少なくない。 --キャラクターにもよるが、ボタン連打や同じ技の繰り返しなどのそれほど操作難度が高くないコンボで6~7割(3ゲージ使用時)は削れてしまう。 --ガードで防がれた場合、相手のガードを崩して大ダメージを与えることができない上、こちらのスーパーコンボゲージが空になるというリスクを抱えているため、一応バランスは取れている形とも言える。 --本作ではオリジナルコンボ中にジャンプ出来ず自動的に前進し続ける((いずれも次回作ZERO3で改善。))ため、相手にジャンプで避けられてしまうと「コンボゲージが空の状態で画面端で相手に背を向ける」と言う極めて不利な状態に陥る。 ---- **北米版『STREET FIGHTER ALPHA2』 -本作の北米アーケード版。同作は北米でシリーズ展開するにあたり、『ZERO』はネガティブなイメージが強いため「始まり」を表す『ALPHA』に名称変更されていた。 -基本的に日本版『ZERO2』のそのまんま英訳である(キャラクター名の入れ替え・変更等も北米仕様)が、新たな隠しキャラクターとして『[[ストIIダッシュ>ストリートファイターIIダッシュ]]』風に仕様変更したダルシムとザンギエフ(性能が同作に近くなる他、スーパーコンボゲージ等が存在しない)、そしてリュウの別バージョンである「殺意の波動に目覚めたリュウ」が登場。 --殺意リュウは一部の技が豪鬼のものに近くなり、昇龍拳や竜巻旋風脚が多段ヒットしたり、阿修羅閃空・滅殺豪昇龍・瞬獄殺などを新たに使用可能。 --ただしこの時点では単なるおまけ的なリュウのバージョン違い扱いであったため、殺意リュウ独自のエンディング等は存在しない(通常のリュウと同じ)。 -『ALPHA2』限定の隠しキャラが雑誌等で取り上げられたことで日本でも話題となり、日本国内で輸入基盤をわざわざ稼働させる店舗などもあった。 --この件を受け、日本での後述のマイナーチェンジ版『ZERO2 ALPHA』の発売に繋がった。 ---- **マイナーチェンジ版『ストリートファイターZERO2 ALPHA』 -『ZERO2』の北米版である『STREET FIGHTER ALPHA2』の追加要素を逆輸入+さらに新規追加し、ゲームバランスにも一部調整を加えたバージョン。ALPHAは海外版のタイトルに由来する。 --一目でわかる違いとして、タイトル画面の背景や各種ゲージの色が異なっている(スーパーコンボゲージは色は変わらず、レベルごとにグラデーションが変化する)。 --主な違いとしてオリジナルコンボのコマンド変更(強P+強K((この変更でオートモードでのイージースパコンは弱P+弱K、中P+中Kの2種類となった。)))、ZEROカウンターの消費ゲージがLv1(1/3分)→Lv1.5相当(1/2分)になっている。また全体的に飛び道具の威力が落とされている。 -隠しキャラクターとして殺意の波動に目覚めたリュウ、一部のキャラクターのみストIIダッシュ仕様のキャラクターが使えるようになった。 --海外版『ALPHA2』ではダッシュ仕様キャラクターはザンギエフとダルシムだけだったが、『2ALPHA』ではさらに増加している。また、リュウと全く同じだった殺意リュウの会話デモ及びエンディングにも変更が加えられている。 --ストII仕様のキャラクターは見た目は通常キャラクターと同じだが、スーパーコンボゲージが無くZEROシリーズ独自のシステムが一切使えない、通常技が間合いで変化する、ストII独自のテクニック「同時押しスペシャル」が使えるといった特徴がある。 -コイン投入後にボタンを押しながらゲームを始めると隠しモードで遊ぶことができる。2対1でCPUと戦うドラマチックバトルモード、全キャラクターと1本勝負・体力引継ぎで連戦していくサバイバルモード、真・豪鬼と1戦のみ戦う真・豪鬼モードの3つが存在。 ---- **家庭用移植 |ジャンル|対戦格闘アクション|~| |対応機種|プレイステーション&br;セガサターン&br;スーパーファミコン|~| |メディア|【PS/SS】CD-ROM 1枚&br;【SFC】32MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|【PS】1996年8月9日&br;【SS】1996年9月14日&br;【SFC】1996年12月20日|~| //|定価|9,800円|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)((後年配信された際のレーティングに依る。))|~| |配信|ゲームアーカイブス&br;【PS3/PSP/PSV】2014年12月3日((ディスク2で『スーパーストリートファイターII/X』が遊べるため、実質『ストリートファイターコレクション』が配信されている。))&br;バーチャルコンソール&br;【WiiU】2014年8月20日/全て823円(税8%込)|~| //|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| -PS版・SS版は単品で発売されたものに加え、後述の『ZERO2'』がある。 --無印PS版では真・豪鬼が、SS版ではそれに加えて海外版の追加要素であった殺意リュウ・ダッシュ版ザンギエフ&ダッシュ版ダルシム、『ZERO2ALPHA』から先行で色違いさくらが追加されている。 --また、BGMがAC版のQサウンド仕様ではなく独自のアレンジ版となっている。 -特筆すべきは''SFC版''であろう。スペック的にもSFCの遥か上を行く本作の移植はゲーマーに衝撃を与えた。 --ラウンド開始時にロード時間と思しき画面が止まる処理が行われることはプレイヤーの苦笑を買ったが、オリジナル版から欠けている要素はなく格闘ゲームとしての実用性はそこそこ高い程度の完成度は保っており、低スペック機への無茶移植としては高いレベルを誇る。 -PS/SS版では後に『2ALPHA』の移植となる『ZERO2'』が『ストリートファイターコレクション』(『[[スーパーストリートファイターII]](同X)』とのバンドル)の収録作品として登場している。 --PS/SS版ZERO2'では家庭用の追加要素として、使用可能キャラクターとして『[[スーパーストリートファイターII]]』のキャミィが追加されている。 ---グラフィックは『X-MEN VS. ストリートファイター』のものの使い回しであり、BGMもそちらに準拠したものとなっている。 --余談ではあるが、ゲームアーカイブスで配信されているPS版ZERO2'はそのままだと当然ZERO2が起動するが、起動後にPSボタンを押して「ゲームリセット」を選択、ディスク2に入れ替えることで『スーパーストリートファイターII(同X)』を起動することが可能。 -PS2『[[ストリートファイターZERO ファイターズジェネレーション]]』には『ZERO2』『ALPHA2』『2ALPHA』『ZERO2'』の4作とも収録されている。ほぼ完全移植と言える出来。 ---- **総評 現在でも遊ばれている作品、とまでは言い難いが、総合的な完成度は高い。~ オリジナルコンボやキャラクターの追加、クオリティの高い演出などで、当時の格闘ゲームシーンを彩った。~ 当時からも多くの格闘ゲームプレイヤーに好まれている一作。
*ストリートファイターZERO2 【すとりーとふぁいたー ぜろ つー】 |ジャンル|対戦型格闘ゲーム|~| |対応機種|アーケード(CPシステムII)|~| |販売・開発元|カプコン|~| |稼動開始日|無印:1996年3月25日&br;ALPHA:1996年8月22日|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[ストリートファイターシリーズリンク>ストリートファイターシリーズ]]''| ---- **概要 『[[ストリートファイターZERO]]』の続編。~ 操作感などの変化は大きく、前作とまた違った雰囲気が特徴的な作品。 ---- **特徴 -「レベル制スーパーコンボゲージ」「初心者向けのオートモード」など『ZERO』の特徴的な要素はほぼ引き継いでいる。一方、共通システムとしての「ZEROコンボ」は撤廃され、連続技は従来の『[[ストII>ストリートファイターII]]』シリーズに近くなった。 -5人の新キャラクターを追加し、使用可能キャラクターは18体。前作のように選択コマンドが必要な隠しキャラクターはいない(前作の隠しキャラクター3人も普通に使える)。 -''オリジナルコンボ'' --本作の新システム。スーパーコンボゲージがLv1以上ある時に発動でき、一定時間キャンセルの制約が大幅に解除され、通常では不可能なコンボができるようになる。 --発動コマンドはPKを含めたボタン3つ同時押し((Pボタン2つとKボタン1つ、またはPボタン1つとKボタン2つ。))。残り時間は溜まっているスーパーコンボゲージの量に依存し、オリジナルコンボの制限時間が終わるとゲージが空になる。 --オリジナルコンボ中は全ての通常技が通常技及び必殺技で、必殺技は必殺技でキャンセルできるようになる。また、オリジナルコンボ中は自動で相手に向けて前進していく。 -ZEROカウンター --前作にもあったスーパーコンボゲージを消費することでガードをキャンセルして反撃できるというシステムだが、本作ではP版・K版の2種類を全キャラクターが持っている。それぞれ対地攻撃・対空攻撃という性質になっているキャラクターが多いが、中には攻撃せず移動するというものもある。 -ダウン回避 --前作にもあったダウンする直前でコマンドを入力すると転がりながら前進して起き上がるシステムだが、本作ではボタンの強さによって移動距離を変えられるようになった。 -オートモード --オートモード中のオートガードは、回数制限が無くなった代わりに通常技でも体力削りが発生するようになった。 ---- **評価点 -手堅くまとまった全体的な完成度の高さ。 --良好かつ複雑さが無く遊びやすい操作性、相手への対応と間合いの取り合いを重きを置いた読み合いの生きる『ストリートファイター』らしいゲームバランス、個性豊かで性能も練られたキャラクター達と、これまでのカプコンの格闘ゲームにおけるノウハウが存分に活かされた完成度を誇る。 --唯一の実験的要素とも言えるオリジナルコンボも、後年の作品のように複雑なことはできない代わりに単純な操作で派手にダメージを与えられる仕組みになっており扱いやすい。 --新キャラクター5人の人気も好評。どこか物足りないメンツだった前作勢に追加されたことで、全体的な見栄えがよくなった。 ---個性の強いキャラクターであるゆえ『[[ストII>ストリートファイターII]]』シリーズから復活したザンギエフとダルシムや、本作で与えられた性能・設定両面の個性から人気を得た『[[ストI>ストリートファイター]]』から再登場した元と『[[ファイナルファイト]]』のボスキャラクターのロレントは追加キャラクターとしては納得のいくチョイスである。 ---完全新キャラクターの春日野さくらはリュウに憧れる女子高生ファイター。当時は「狙っている」などの批判もあったが、シリーズの人気キャラクターとして活躍している。 --CPU戦の難易度も適度に強い程度で遊びやすい。 -全体的な演出面のパワーアップ。続編の『[[ZERO3>ストリートファイターZERO3]]』は演出面での劣化が目立つため、評価されている。 --グラフィックの雰囲気は前作そのままだが、共通(流用)ステージが多く地味だった前作からステージ背景は全体的に華やかで多彩になった。 ---特にケンのステージはパーティ会場で、カプコンの過去のアーケードゲームの主役級キャラクターが背景に勢ぞろい。ファンにとっては喜べるもの。~ ガイのステージではメトロシティの再現ということかコーディやジェシカ、その他ファイナルファイトの敵キャラの姿が揃っている。また背景には「シルフィーの服屋」なるお店が・・・・。 --乱入してくるCPUの存在。条件は難しいが、相手はこちらのキャラクターごとに異なる上に会話デモも存在する。 ---- **問題点 -ゲーム自体に特に大きな穴は無いが、バランス的な問題点はいくつか存在する。後述する『ALPHA』では修正されている。 --オリジナルコンボに組み込むと大幅に威力が上がる技が存在する。春麗の百裂脚やロレントのジャンプ強キックなど。 ---特に春麗は基本性能の高さとこのオリコンの存在により、本作におけるキャラクターランクでは不動のトップに位置している。 --ZEROカウンターの性能が高いキャラクターについては、ある程度体力リードを取ったらガードからのZEROカウンターに徹するだけでもかなりの脅威となる。 ---ガードされても反撃を受けず威力も高いケンや近くの相手を掴んで投げそこから追撃が可能なローズなどのZEROカウンターが強力。 -コマンドなしの入力のため咄嗟の割り込みに使え、かつヒット時の威力が極めて高いオリジナルコンボを問題視する向きも少なくない。 --キャラクターにもよるが、ボタン連打や同じ技の繰り返しなどのそれほど操作難度が高くないコンボで6~7割(3ゲージ使用時)は削れてしまう。 --ガードで防がれた場合、相手のガードを崩して大ダメージを与えることができない上、こちらのスーパーコンボゲージが空になるというリスクを抱えているため、一応バランスは取れている形とも言える。 --本作ではオリジナルコンボ中にジャンプ出来ず自動的に前進し続ける((いずれも次回作ZERO3で改善。))ため、相手にジャンプで避けられてしまうと「コンボゲージが空の状態で画面端で相手に背を向ける」と言う極めて不利な状態に陥る。 ---- **北米版『STREET FIGHTER ALPHA2』 -本作の北米アーケード版。同作は北米でシリーズ展開するにあたり、『ZERO』はネガティブなイメージが強いため「始まり」を表す『ALPHA』に名称変更されていた。 -基本的に日本版『ZERO2』のそのまんま英訳である(キャラクター名の入れ替え・変更等も北米仕様)が、新たな隠しキャラクターとして『[[ストIIダッシュ>ストリートファイターIIダッシュ]]』風に仕様変更したダルシムとザンギエフ(性能が同作に近くなる他、スーパーコンボゲージ等が存在しない)、そしてリュウの別バージョンである「殺意の波動に目覚めたリュウ」が登場。 --殺意リュウは一部の技が豪鬼のものに近くなり、昇龍拳や竜巻旋風脚が多段ヒットしたり、阿修羅閃空・滅殺豪昇龍・瞬獄殺などを新たに使用可能。 --ただしこの時点では単なるおまけ的なリュウのバージョン違い扱いであったため、殺意リュウ独自のエンディング等は存在しない(通常のリュウと同じ)。 -『ALPHA2』限定の隠しキャラが雑誌等で取り上げられたことで日本でも話題となり、日本国内で輸入基盤をわざわざ稼働させる店舗などもあった。 --この件を受け、日本での後述のマイナーチェンジ版『ZERO2 ALPHA』の発売に繋がった。 ---- **マイナーチェンジ版『ストリートファイターZERO2 ALPHA』 -『ZERO2』の北米版である『STREET FIGHTER ALPHA2』の追加要素を逆輸入+さらに新規追加し、ゲームバランスにも一部調整を加えたバージョン。ALPHAは海外版のタイトルに由来する。 --一目でわかる違いとして、タイトル画面の背景や各種ゲージの色が異なっている(スーパーコンボゲージは色は変わらず、レベルごとにグラデーションが変化する)。 --主な違いとしてオリジナルコンボのコマンド変更(強P+強K((この変更でオートモードでのイージースパコンは弱P+弱K、中P+中Kの2種類となった。)))、ZEROカウンターの消費ゲージがLv1(1/3分)→Lv1.5相当(1/2分)になっている。また全体的に飛び道具の威力が落とされている。 -隠しキャラクターとして殺意の波動に目覚めたリュウ、一部のキャラクターのみストIIダッシュ仕様のキャラクターが使えるようになった。 --海外版『ALPHA2』ではダッシュ仕様キャラクターはザンギエフとダルシムだけだったが、『2ALPHA』ではさらにリュウ・ケン・春麗・サガット・ベガも対応し、『ZERO2』とダッシュの両方に出場したキャラについては全て揃ったことになった。 ---ストIIダッシュ仕様のキャラクターは見た目は通常キャラクターと同じだが、スーパーコンボゲージが無くZEROシリーズ独自のシステムが一切使えない、通常技が間合いで変化する、II独自のテクニック「同時押しスペシャル」が使えるといった特徴がある。 ---ただし基本的に『ZERO2』からのグラフィック流用でおまけ的に制作されているため完全に再現されていない箇所も多く、例えばサガットはタイガーブロウのままだが性能のみ1ヒットで威力アップ、春麗は服装こそチャイナ服になるがスピニングバードキックではなく同コマンドで旋円蹴が出る、などになっている。 --また、『ALPHA2』ではリュウと全く同じだった殺意リュウの会話デモ及びエンディングは新規追加のものに差し替えられた。 --上記の他、さくらの色違いカラー(性能は通常と変わらない)も追加されている。 -コイン投入後にボタンを押しながらゲームを始めると隠しモードで遊ぶことができる。2対1でCPUと戦うドラマチックバトルモード、全キャラクターと1本勝負・体力引継ぎで連戦していくサバイバルモード、真・豪鬼と1戦のみ戦う真・豪鬼モードの3つが存在。 ---- **家庭用移植 |ジャンル|対戦格闘アクション|~| |対応機種|プレイステーション&br;セガサターン&br;スーパーファミコン|~| |メディア|【PS/SS】CD-ROM 1枚&br;【SFC】32MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|【PS】1996年8月9日&br;【SS】1996年9月14日&br;【SFC】1996年12月20日|~| //|定価|9,800円|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)((後年配信された際のレーティングに依る。))|~| |配信|ゲームアーカイブス&br;【PS3/PSP/PSV】2014年12月3日((ディスク2で『スーパーストリートファイターII/X』が遊べるため、実質『ストリートファイターコレクション』が配信されている。))&br;バーチャルコンソール&br;【WiiU】2014年8月20日/全て823円(税8%込)|~| //|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| -PS版・SS版は単品で発売されたものに加え、後述の『ZERO2'』がある。 --無印PS版では真・豪鬼が、SS版ではそれに加えて海外版の追加要素であった殺意リュウ・ダッシュ版ザンギエフ&ダッシュ版ダルシム、『ZERO2ALPHA』から先行で色違いさくらが追加されている。 --また、BGMがAC版のQサウンド仕様ではなく独自のアレンジ版となっている。 -特筆すべきは''SFC版''であろう。スペック的にもSFCの遥か上を行く本作の移植はゲーマーに衝撃を与えた。 --ラウンド開始時にロード時間と思しき画面が止まる処理が行われることはプレイヤーの苦笑を買ったが、オリジナル版から欠けている要素はなく格闘ゲームとしての実用性はそこそこ高い程度の完成度は保っており、低スペック機への無茶移植としては高いレベルを誇る。 -PS/SS版では後に『2ALPHA』の移植となる『ZERO2'』が『ストリートファイターコレクション』(『[[スーパーストリートファイターII]](同X)』とのバンドル)の収録作品として登場している。 --PS/SS版ZERO2'では家庭用の追加要素として、使用可能キャラクターとして『[[スーパーストリートファイターII]]』のキャミィが追加されている。 ---グラフィックは『X-MEN VS. ストリートファイター』のものの使い回しであり、BGMもそちらに準拠したものとなっている。 --余談ではあるが、ゲームアーカイブスで配信されているPS版ZERO2'はそのままだと当然ZERO2が起動するが、起動後にPSボタンを押して「ゲームリセット」を選択、ディスク2に入れ替えることで『スーパーストリートファイターII(同X)』を起動することが可能。 -PS2『[[ストリートファイターZERO ファイターズジェネレーション]]』には『ZERO2』『ALPHA2』『2ALPHA』『ZERO2'』の4作とも収録されている。ほぼ完全移植と言える出来。 ---- **総評 現在でも遊ばれている作品、とまでは言い難いが、総合的な完成度は高い。~ オリジナルコンボやキャラクターの追加、クオリティの高い演出などで、当時の格闘ゲームシーンを彩った。~ 当時からも多くの格闘ゲームプレイヤーに好まれている一作。

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