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SDガンダム Gジェネレーション CROSS DRIVE - (2018/11/29 (木) 22:50:08) のソース

*SDガンダム Gジェネレーション CROSS DRIVE
【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん くろすどらいぶ】
|ジャンル|シミュレーション|&image(http://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51To1JphqML.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000RL3E1Y,width=160)|&image(http://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61NXuTEh-aL.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000OQ7AGM,width=160)&br;&image(http://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/312QTAnDaDL.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000QTGH3O,width=160)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|~|
|開発元|ヴァンガード|~|~|
|発売日|2007年8月9日|~|~|
|価格|通常版/通常版特典付き:5,040円&br;限定版:21,840円(税込)|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~|
|ポイント|&color(blue){''2007年クソゲーオブザイヤー携帯機部門次点''}&br()''タッチペンオンリー''&brチュートリアル''一時間''&br()長すぎる原作コピペ&br()[[ダイダル>スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望]]の再来&br()1周目では戦闘アニメカット不可&br()再現系・ギャザビ両方の悪い所の寄せ集め|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧>KOTYゲーム一覧]]''|
|>|>|>|CENTER:''[[SDガンダム Gジェネレーションシリーズ]]''|
//両方の悪い所に似ちゃったんだな →ポイントにドラえもんの台詞だけ載せても意味不明
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#contents(fromhere)
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**概要
-Gジェネシリーズの一作にして、ヴァンガード制作としては現状の最終作。
-本作では諸々のゲームデザインが異なっているものの、作品の枠を越えたクロスオーバーとifシナリオを特徴とするギャザビシリーズに属する(はずの)作品である。
--前作『[[SDガンダム Gジェネレーション DS]]』がシナリオ面で好評だったため、本作にも同様の期待が寄せられたのだが……。

-なおタイトルの「CROSS DRIVE(クロスドライブ)」とは、前作の「チーム攻撃」をベースとした新システムで、特定のキャラ同士で発動可能な連携攻撃のこと。
--誰とでも発動できたチーム攻撃と異なり、発動できるキャラと組み合わせは限られている。また、参加人数によって攻撃範囲が異なるといった違いもある。
--キャラだけでなく、搭乗機体も発動条件に含まれるものもある。それらは専用のクロスドライブ名と派手な攻撃演出が用意されており、本作の見所となっている。

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**理想(パッケージ裏) 
-刻を越え、重なり合う想い──DSで究極の『G』を体感せよ!
-タッチペンだけのシンプル&快適な操作性!
-多彩なカットインアニメーションによる迫力の戦闘シーン!
-原作キャラクターと新作オリジナルキャラクターの夢のコラボレーション! 本作でしか味わえないifのストーリーを楽しもう!

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**現実(問題点)
-タッチペンオンリーの操作をはじめとして数多くの糞要素を詰め込み、前作『GジェネDS』からの期待を見事に裏切るクソゲーに。

***シナリオ
-「刻を越え、重なり合う想い──DSで究極の『G』を体感せよ!」→''全然クロスオーバーしない''
-Gジェネは再現系(トムクリエイト製)とクロスオーバー系(ヴァンガード製)の二つに分かれているのだが、本作にはギャザビシリーズの醍醐味であるクロスオーバーやifシナリオがほとんどない。
--ストーリー構成が『Z』の話が終わったら『ZZ』、それが終わったらオリジナル、そしてそれが終わったら…といった流れになっている。ちなみにその際にオリジナルがらみのストーリーは終わる。
--しかも長い。『Z』の話だけで''20話近くまで''消費する。その間は延々とZガンダム系の敵と闘うだけである。
---一応何話かすると別の話も入るが、1話挟むとすぐに戻る。
--再現系Gジェネでも同じ敵が続けて出る事はあるが、あちらのコンセプトはガンダムシリーズの歴史をたどることであり、後になるごとに自由にステージを選べるため苦痛というわけでは無かった。クロスオーバーがメインの一本道シナリオで、同じシリーズの話を続けてやるのが問題。
--当然ながら、原作での敵キャラは敵対しかしないし、死亡・離脱するキャラクターはほぼ原作通りに死亡・離脱する。ギャザビシリーズならではの所属・作品を越えた共闘や救出劇、和解などの場面はほとんど見られない。
-要するに''再現系シリーズとギャザビシリーズの悪い所が集まった結果''がこれである。
--一応、原作と結末が変わっているキャラもいるが、『逆シャア』のアムロ((原作同様の流れでシャアは行方不明となり、アムロのみが生還する。))、アストナージ、チェーン((ハサウェイが未登場のため、死亡シーンの再現がない。))や、『ポケ戦』のバーニィ((小説版でも最後に奇跡的に生存はしている。))など、生存するのは数名である。

-参戦作品の半数近くが『メモリアルセッション』という本筋と関係ないステージ1~2つで原作再現して終わり、クリア後にキャラだけ自軍に参加するといった形で消化される。外伝系の作品に至っては、メインシナリオでの出番もほとんどない。
--クリア後に自軍で使用可能となるキャラも、主人公+ヒロイン程度で基本的に数名のみ。
--『第08MS小隊』のように、せっかくチームごと参戦しメンバーも生存しているのに、自軍では使用できないケースもある。

***システム
-タッチペンの操作が劣悪
--「タッチペンだけのシンプル&快適な操作性!」→いつもの操作をほぼ全てタッチペンに押し込んだだけ。典型的なDSクソゲーの例である。
--全体的に反応が遅く、タッチでカーソル移動→再度タッチで決定、という操作もあってテンポが悪い。
--一応十字ボタンでスクロールができ、利き手設定を変えればABXYボタンでもスクロール可能、ボタンでユニットへカーソル移動もできる。しかし結局''タッチしないと決定できない''ので意味が無い。

-敵の攻撃に対して普通に''回避・防御ができなくなった''。
--フォーメーションの位置で命中・回避値が増減するので、それに合わせてだと思われる。が、最大で+10%~-10%しか変化しない。
--回避・防御を兼ねた行動はIDコマンドで使用できるが、一部キャラクターしか使えない。使えたところで4枠しかないIDコマンドの一つを潰しており、持っていなければそもそも回避・防御が出来ないためどちらにせよ不便な仕様である。

-戦闘シーンが今までと比べて長いのに、前作同様に一度クリアしないとスキップできない。
//((前作DSも同仕様。しかし戦闘シーンのテンポは段違いに速かった。))
--敵味方毎の画面切り替えや、攻撃に対する被弾・回避モーションなど細かい部分で時間がかかり、総じてテンポが悪い。
--また、本作では間接攻撃や一部の必殺技・クロスドライブでしか全体攻撃を行えなくなっており、この点もテンポの悪さに拍車をかけている。
---結果として、序盤~中盤にかけては間接攻撃でまとめて殲滅するのがもっとも効率のいい戦い方となる。その間接攻撃も、射程が統一化されて個性が薄れており、前作より劣化している始末。

-''チュートリアルが恐ろしく長い''。前述のテンポの悪さもあり、無駄に1時間ぐらいかかる。

-イベント時に入る故障(ショート?)のエフェクトが1回につき数秒かかる上にやたらと多く、イライラする。

***ユニット・キャラクター
-オリキャラの立ち絵のビジュアルがやや崩れ気味。男主人公フィオ・クロフォードとパートナーの頭身が明らかにおかしい事をはじめ他のキャラも体のバランスがどこかおかしい、顔アイコンも''軒並み老け顔''で版権作と比べて浮きすぎている。
--キャラデザの人は本来絵はうまく、公式サイト等でガンダムの絵を結構書いているのだが基本劇画タッチの人である。バンダイ側から子供向け用の注文が出ていたのかもしれないが、人選を間違っていたとしか言えない。
-前作と違いオリジナルの機体は一切登場しないため、オリキャラも既存の機体に搭乗する。
--しかし、女主人公のニケア編において「ゼロシステム」(『W』の戦闘サポートシステム)の上位版が登場するなど、版権を踏み台にしている面すらある。
--かと思えばオリジナルの敵勢力も中盤で壊滅するので最強の敵というわけでもなく、全体的に扱いが中途半端。

-ユニットの特徴がほとんど無い
--ユニットのランクで強さが決まるため、最大値のランク50まで上げればどんなユニットも同等の強さになる。
---前作でも、強化2段目になるとユニットの性能差が薄れるという特徴はあった。しかし本作では、前述のように全体攻撃が減少した上に間接攻撃の劣化、武装枠の削減などもあり、ユニット毎での個性となる要素が乏しくなって問題点と化している。
--そのランクも、ユニット変換パーツを用いてザク化→ザク3まで改造→ザク化…を繰り返すだけですぐに50になる。後は目当ての機体に変換・開発するだけである。
---ただし、一部のワンオフ機体はこの手段が使えないため、地道に強化パーツをつぎ込む必要がある。
---この改造・強化に関しても、''パーツを複数つぎ込めない・改造時の演出が長い・演出をスキップできない''とテンポ面での問題点が目立つ。

-不遇すぎる大型ユニット
--本作ではMAをはじめとした大型ユニットもチームを組めるようになったが、従来の大型ユニットの利点であった全体攻撃の消失に加えて間接攻撃も劣化したため、運用するメリットは皆無である。
--特殊防御込みで打たれ強い利点は残っているものの、大型ユニットを含むチームは最大3体しか組めないため、通常の4体編成に比べてもやはり総合力で劣る。
---加えて目玉システムのクロスドライブに対応していない欠点もあり、実戦では極めて扱い辛い。

-『X』の扱い
--「フリーデン」(『X』の陸上戦艦)…''と言う名前の「ガルダ級戦艦」''(『Z』『ZZ』の大型輸送艦)が登場する。
---あまりに斬新すぎたため「新たな可能性が見つかった!」と皮肉られる事がある。
---ただ、ガンダムシリーズには『X』を除くと『1st』のビッグ・トレーや『SEED』のレセップスなどしか陸上戦艦がなく、シナリオ的にも活躍させ辛いため仕方ないという意見もある。
--ウィッツ、ロアビィがギャザビシリーズに初登場するが、愛機のエアマスターやレオパルドは実装されておらず、最初の乗機はリック・ディアスという有様。その後の強制出撃ではネモに乗り替える。
//--というかそもそもせめてウイングとヘビーアームズに乗せて来いと言いたい。
--今回は『X』の最終シナリオも再現されたにもかかわらず、ヴァサーゴCBとアシュタロンHCがいない((この場面でも、強化前のヴァサーゴとアシュタロンで登場する。))ので、AI制御のダブルエックスが砲台代わりに参加するという残念な演出も。

//-「Nジャマーキャンセラー」の入手が遅くなるため種系MSの開発だけやたらと遅れる。

-デスティニーガンダム
--『SEED Destiny』の後期主人公機体だが、本作では驚くほど扱いが悪い。
--武装がビームソード・ビームライフル・長距離ビーム砲のみ。バルカンやビームブーメランは武装枠の都合上仕方ないとしても、代名詞たるパルマ・フィオキーナ(掌のビーム砲)が未実装という信じられない仕様。
--さらに作中でも印象的な光の翼や残像演出もなし((ストライクフリーダムガンダムなどで光の翼・残像演出はあるため、本作で再現できなかった訳ではない。))。クロスドライブも共通の汎用演出しかない上にハイパー化にも未対応、シナリオ内では原作通りながら敵機として登場するなど、とことん不遇である。

-キャラクターの総数は増えたが、ドモンやシンの時期・制服違いだけで9キャラ食っていたりと詐欺気味。
-ユニットの総数も増えたものの、専用機を別ユニット扱いして総数を無理矢理増やしている。
-事典の説明が普通になる。前作・前々作ではぶっ飛んだ記述が好評だったため、それを望んでいたファンはガッカリした。
//-隠しキャラが最終話のシンだけ。

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**評価点
-OPムービーは、ギャザビシリーズながら本家シリーズと同等のフルCGで構成されており、見応えがある。
--ただしハード性能を考慮していないのか、ムービー中のBGMは音割れ気味。

-BGMは過去作の流用・再録に加えて、一部楽曲は新規で収録。これによってほとんどの参戦作品に主題歌または劇中BGMが用意されている。
--オリジナルの楽曲も流用が多いが、総じて戦闘BGMの評価は高い。

-ギャザビシリーズで''初めて''ガンダムダブルエックスが登場した。
--ツインサテライトキャノンによる殲滅力はもちろんのこと、専用のクロスドライブもあるなど、比較的見所は多い方である。
--今までのシリーズではガロード自体が隠しキャラだったり脇役が一切出なかったり、本作でも上記の通りと『X』の扱いそのものが散々であった。

-オリキャラとオリジナル組織の設定およびオリキャラ同士の人間関係自体はそこまで悪くない(特にニケア編)。版権作品を踏み台にしていなければ評価は変わっていただろう。
//--魅力的であることはもちろん、必要以上に出しゃばらず、版権キャラ(特にキラ・ヤマトとギレン・ザビ)の良さをうまく引き出していた前作のトリエとノーマを越えられたかは微妙だが。

-改造する際にメカニックを選ぶ事ができ、メカニックによって各能力値に補正がかかるという仕様。メカニックにスポットライトが当てられるシステムは珍しい。
--これに関連して、改造によってMSに特殊能力・装備をランダムで付加することもできる。単純なステータスupだけでなく、I・フィールドのような固有装備も追加可能。
--その気になれば、ファンネルやドラグーン、メガ粒子砲といったトンデモ装備すら追加できたりする((ただし、対応する武装枠に空きがある機体でないと使用できない。))。
---もっとも外見には反映されないため、実際には謎の部位からファンネルやビームを射出するシュールな戦闘シーンを拝むことになる。
--また問題点で指摘した通り、ここにもテンポ面での問題を抱えてしまっているのだが。

-前作では宇宙世紀の一部、アナザー作品の大半の非量産機は一機しか保有できなかったが、ほとんどが生産可能になり複数所持できるようになった。

-戦闘面での演出がやや強化された。前作は前々作から退化したと言われるほど戦闘面の演出が駄目すぎたので相対的に良く見える。
--今回はクロスドライブという形で連携攻撃にも力が入っており、「多彩なカットインアニメーションによる迫力の戦闘シーン!」は評価点といって差し支えない。
--ただし前述のように、結果として戦闘シーンのテンポの悪化に繋がっている。また、ファンネル系や一斉射撃系などの一部演出は劣化している面もある。

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**総評
前作が非常に高く評価されていたこともあり本作にも期待していたプレイヤーは多かったが、本作は前作から''良い部分を何故か全て取り払ってしまった''。~
部分的には評価できる要素もあるが、ギャザビシリーズとして期待されていたクロスオーバーやifシナリオは皆無、オリジナル要素も微妙と大きく外してしまっている。~
これらの悪評もあり、結果としてギャザビシリーズに引導を渡す形となってしまった。~
とはいえ下記のシスクードのように機体のみ再登場した例もあるため、今後の復活の機会を待ちたいところではある。

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**余談
-その評価は素直に中古の値段にも表れ、''前作の方が中古相場も買い取りも高い''という状況を生み出した。

-散々な評価であった故か本作以降、所謂ギャザビート系列作品は一切リリースされていない。また責任を取らされる形であるかは定かでないが、開発担当のヴァンガードも本作を最後にGジェネの開発から外されている。
--本作から約4年後にリリースされ、久々の任天堂携帯機系Gジェネとなった『[[SDガンダム Gジェネレーション 3D]]』はトムクリエイトによる開発となっている。また開発元が異なるため、トムクリ製のGジェネにはギャザビ系オリジナルキャラ&機体の参戦は絶望視されている。
--上記のように厳しい現状が続いたが、後に発売された『[[SDガンダム Gジェネレーション GENESIS]]』にて、ギャザビシリーズのオリジナル機体である「シスクード」がDLCで参戦し、ファンを喜ばせた。

-削除された機体について。改造ツールを使用することで、当初はハイパー化仕様があったであろう機体の存在が確認できる。
--該当するのは前述した『デスティニーガンダム』と、『ガンダム試作3号機デンドロビウム(及びステイメン)』の2機。
--ゲーム内で使用できる元機体の武装枠に空きがあることから、おそらく各種必殺技も実装予定であったと考えられるが、ハイパー化ごと削除した理由は不明である。
---余談の余談だが、上記2機はいずれも原作パイロットが本作ではハイパー化可能、元機体が本作内で不遇気味((デスティニーは上記の通りで、試作3号機は大型ユニットというカテゴリ自体が不遇である。))という妙な共通項がある。もし削除されていなければ評価は大きく変わっていたのだが…。

//バンダイナムコは後の『[[スーパーロボット大戦K]]』でも前作の『[[スーパーロボット大戦W]]』と正反対の事をやって多くのプレイヤーに煮え湯を飲ませた。それを考えると前作と本作の関係は色々暗示的である。
//スパロボKはバンプレストレーベルの作品であり、バンナム名義なのは発売時期の問題。よってバンナムとの関係はない。
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