「最後の約束の物語」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

最後の約束の物語」(2022/01/04 (火) 10:07:34) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「[[修正依頼]]」が出ています。問題点を追記できる方はご協力よろしくお願いいたします。 ---- *最後の約束の物語 【さいごのやくそくのものがたり】 |ジャンル|RPG|&amazon(B004XUNKS2)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|イメージエポック|~| |発売日|2011年4月28日|~| |定価|UMD版:6,279円&br()チャリティーDL版:5,600円(共に税込)|~| |判定|なし|~| |ポイント|''これがJRPGの代表?''&br()前評判詐欺寸前|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 イメージエポックのパブリッシャー化第1弾タイトルで、同社が掲げる「JRPG」ブランドの一作でもあるRPG。~ 当時蔑称として定着しつつあったJRPGという名をジャンル名として敢えて掲げた作品であり、「国産RPGの良さを改めて見つめ直す」という名目を背負った作品として注目されていた。~ が、出来上がってみればそんな大役を担えるほどの作品には……。 **特徴 -「最後の一日」 --本作で描かれるのは「ある国が滅亡する日」のことであり、どんなにプレイヤーががんばっても滅亡は食い止められない。 --エンディングでは、転移魔法陣を起動して生き残った民を転移させる。 -「敵対心」システム --敵側が「自分にとって不利になる行動をとった相手」を優先して狙うというシステム。敵対心をひきつける技もあり、うまく体力の多い壁役に攻撃を集中させれば格段に楽になる。 --海外のTRPGなどでは一般的で、素早さの高いローグが敵をひきつけている間にメイジが詠唱を行う、という戦術は広く使われている。が、JRPGではあまり使われない要素ではある。 -SPと「イーリアの秘法」 --本作では戦闘不能と死は区別されており、HPが尽きて戦闘不能になってもSPがあれば復活可能。SPがなくなると、強力なスキル「イーリアの秘法」を発動させた後そのキャラはロストしてしまう。 -装備・アイテムについて --時間経過では買えるものは増えず、敵が落とした素材を道具屋か鍛冶屋で解体することで追加されるようになっている。 --ハンティングACTでの素材集めに似た要素とも言える。 **賛否両論点 -難度がかなり高め --そもそも敵が非常に強い。序盤で唯一の回復役であるサーシャは、敵の攻撃が2~3発当たると戦闘不能に陥る。なのに彼女は鞭で戦う前衛キャラ。小柄な容姿からか行動が早い上、回復スキルは敵全体の敵対心をひきつけるので非常に狙われやすい。 --アイテムで復帰した途端に攻撃を受けダウン、というリスポーン・キル状態も珍しくない。 --敵対心を引き付けるスキルを最初から持っているウォルフは行動が遅めで、結局意味がないことも。 --「王国屈指の強者である主人公たちでも苦戦するような連中」が束になって攻めてきたからこそ亡国のときを迎えようとしているわけだから、ストーリー上は間違ってはいないのだが……。 --ランダムエンカウントなのに敵が強すぎる、というのもよく聞く話。戦闘を回避しづらいランダムエンカウントでは、基本的に戦闘難度を抑えるものなのだが。 -シナリオについて --シナリオの評価も宜しくない。ライターは『[[ルミナスアーク3 アイズ]]』で高い評価を受けた岸本みゆき氏なのだが…。 --上記のとおり、亡国は止められない。また、基本的にも応用的にも一本道。 --かなり説明不足が目立ち、続編への引きではないかとさえ言われたほど。しかし現時点では続編の企画はないらしい。 --一応同社から後に発売した『ソールトリガー』と世界観が繋がっているが、本作の物語の謎は説明されていないまま。 --ロスト要素でキャラが足りなくなる可能性もあってか、イベントの質もたいして高くない。悪い、と言うほどでもないのだがどこか薄く物足りない。 **評価点 -ビジュアル面 --各キャラの容姿や担当声優に関してはかなり受けがいい。ツボを抑えている。 --たとえば主人公は声に神谷浩史氏を起用し、設定もいかにもな主人公設定。そういった部分に対する理解は十分なのに、何故ゲーム部分が…。 --むしろそのせいで、JRPGの欠点として挙げられる「ビジュアルばかりで中身が薄い」という面が強まっている感もある。 -スキルの振り直しが可能なため、育成がやりやすい。 --金はかかってしまうが、色々なスキルを習得して楽しむことが出来る。 **総評 糾弾するほどの難点でもなくしかし諸手を挙げて評価する部分もない、一言で言うと「普通のファンタジーRPG」。~ 本作より酷い物も上出来なものもそれこそ山ほどあり、あえてこれを遊ぶという気にはならないかもしれない。~ 本作の最大の不幸は「国産RPGの新代表」などという重すぎる看板を背負わされたことであり、それさえなければ「十把ひとからげの、よくあるゲーム」として扱われていただろう。良くも悪くも。~ 社長の「未完成でも注目されて売り逃げ出来れば勝ち」という趣旨の発言も話題になり、クソゲー扱いされることも多い。~ この後もイメージエポックはJRPGブランドを掲げ『[[ブラック★ロックシューター THE GAME]]』や『ソールトリガー』、スマホやPC向けのゲームをいくつかリリースするも名作の評価を得るには至らず、JRPGブランドは『ソールトリガー』を最後にひっそりと消えていくことになる。~ 後年には海外製オープンワールドRPGのハードルの高さや、JRPGを意識した海外産RPGの登場などでJRPGの再評価の流れが出てきているが、それがJRPGブランド消滅後の話というのは皮肉である。
「[[修正依頼]]」が出ています。問題点を追記できる方はご協力よろしくお願いいたします。 ---- *最後の約束の物語 【さいごのやくそくのものがたり】 |ジャンル|RPG|&amazon(B004XUNKS2)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|イメージエポック|~| |発売日|2011年4月28日|~| |定価|UMD版:6,279円&br()チャリティーDL版:5,600円(共に税込)|~| |判定|なし|~| |ポイント|''これがJRPGの代表?''&br()前評判詐欺寸前|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 イメージエポックのパブリッシャー化第1弾タイトルで、同社が掲げる「JRPG」ブランドの一作でもあるRPG。~ 当時蔑称として定着しつつあったJRPGという名をジャンル名として敢えて掲げた作品であり、「国産RPGの良さを改めて見つめ直す」という名目を背負った作品として注目されていた。~ が、出来上がってみればそんな大役を担えるほどの作品には……。 **特徴 -「最後の一日」 --本作で描かれるのは「ある国が滅亡する日」のことであり、どんなにプレイヤーががんばっても滅亡は食い止められない。 --エンディングでは、転移魔法陣を起動して生き残った民を転移させる。 -「敵対心」システム --敵側が「自分にとって不利になる行動をとった相手」を優先して狙うというシステム。敵対心をひきつける技もあり、うまく体力の多い壁役に攻撃を集中させれば格段に楽になる。 --海外のTRPGなどでは一般的で、素早さの高いローグが敵をひきつけている間にメイジが詠唱を行う、という戦術は広く使われている。が、JRPGではあまり使われない要素ではある。 -SPと「イーリアの秘法」 --本作では戦闘不能と死は区別されており、HPが尽きて戦闘不能になってもSPがあれば復活可能。SPがなくなると、強力なスキル「イーリアの秘法」を発動させた後そのキャラはロストしてしまう。 -装備・アイテムについて --時間経過では買えるものは増えず、敵が落とした素材を道具屋か鍛冶屋で解体することで追加されるようになっている。 --ハンティングACTでの素材集めに似た要素とも言える。 **賛否両論点 -難度がかなり高め --そもそも敵が非常に強い。序盤で唯一の回復役であるサーシャは、敵の攻撃が2~3発当たると戦闘不能に陥る。なのに彼女は鞭で戦う前衛キャラ。小柄な容姿からか行動が早い上、回復スキルは敵全体の敵対心をひきつけるので非常に狙われやすい。 --アイテムで復帰した途端に攻撃を受けダウン、というリスポーン・キル状態も珍しくない。 --敵対心を引き付けるスキルを最初から持っているウォルフは行動が遅めで、結局意味がないことも。 --「王国屈指の強者である主人公たちでも苦戦するような連中」が束になって攻めてきたからこそ亡国のときを迎えようとしているわけだから、ストーリー上は間違ってはいないのだが……。 --ランダムエンカウントなのに敵が強すぎる、というのもよく聞く話。戦闘を回避しづらいランダムエンカウントでは、基本的に戦闘難度を抑えるものなのだが。 -シナリオについて --シナリオの評価も宜しくない。ライターは『[[ルミナスアーク3 アイズ]]』で高い評価を受けた岸本みゆき氏なのだが…。 --上記のとおり、亡国は止められない。また、基本的にも応用的にも一本道。 --かなり説明不足が目立ち、続編への引きではないかとさえ言われたほど。しかし現時点では続編の企画はないらしい。 --一応同社から後に発売した『ソールトリガー』と世界観が繋がっているが、本作の物語の謎は説明されていないまま。 --ロスト要素でキャラが足りなくなる可能性もあってか、イベントの質もたいして高くない。悪い、と言うほどでもないのだがどこか薄く物足りない。 **評価点 -ビジュアル面 --各キャラの容姿や担当声優に関してはかなり受けがいい。ツボを抑えている。 --たとえば主人公は声に神谷浩史氏を起用し、設定もいかにもな主人公設定。そういった部分に対する理解は十分なのに、何故ゲーム部分が…。 --むしろそのせいで、JRPGの欠点として挙げられる「ビジュアルばかりで中身が薄い」という面が強まっている感もある。 -スキルの振り直しが可能なため、育成がやりやすい。 --金はかかってしまうが、色々なスキルを習得して楽しむことが出来る。 **総評 糾弾するほどの難点でもなくしかし諸手を挙げて評価する部分もない、一言で言うと「普通のファンタジーRPG」。~ 本作より酷い物も上出来なものもそれこそ山ほどあり、あえてこれを遊ぶという気にはならないかもしれない。~ 本作の最大の不幸は「国産RPGの新代表」などという重すぎる看板を背負わされたことであり、それさえなければ「十把ひとからげの、よくあるゲーム」として扱われていただろう。良くも悪くも。~ 社長の「未完成でも注目されて売り逃げ出来れば勝ち」という趣旨の発言も話題になり、クソゲー扱いされることも多い。~ **余談 -この後もイメージエポックはJRPGブランドを掲げ『[[ブラック★ロックシューター THE GAME]]』や『ソールトリガー』、スマホやPC向けのゲームをいくつかリリースするも名作の評価を得るには至らず、JRPGブランドは『ソールトリガー』を最後にひっそりと消えていくことになる。 --後年には海外製オープンワールドRPGのハードルの高さや、JRPGを意識した海外産RPGの登場などでJRPGの再評価の流れが出てきているが、それがJRPGブランド消滅後の話というのは皮肉である。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: