目次
概要
q-類似(
)とは一般に、さまざまな理論や数に対して
で元の理論に戻るようにqを使う拡張である。
q-整数
- nのq-数を
とする。
まずは、現在われわれは数nを
n個
と定義している。
つまり、
である。
そこで、これを別の視点で1の足し算の和ではなく、
n個
つまり、
としたのがq-整数である。
n個
と定義している。
つまり、
そこで、これを別の視点で1の足し算の和ではなく、
n個
つまり、
nのq-数は![]()
負のq-整数
上より、
これを使うと、
q-整数においては常に0。
また、ある正整数mについては
=
となります。
となります。
について
![]()
=![]()
![]()
![]()
q-整数の足し算
q-整数における足し算はどのようになるのでしょうか?
まずは一歩目として通常の足し算を計算してみましょう。
例として
を計算します。
気持ちとしては
になってほしいですが、うまくいきません。
そこで無理やりに作ってみましょう。
ですから、
として計算してみましょう。
上手く計算ができました。
まずは一歩目として通常の足し算を計算してみましょう。
例として
気持ちとしては
そこで無理やりに作ってみましょう。
上手く計算ができました。
| + | ※別の考え方 |
一般に
を計算してみましょう。
が負の整数になることも考慮すると、
つまり、
となります。
これはmとnが対象になっているためmとnを入れ替えても成り立ちます。
そして、q-整数の世界の足し算を特殊な記号で定義し、下のようにすることにします。
これはmとnが対象になっているためmとnを入れ替えても成り立ちます。
そして、q-整数の世界の足し算を特殊な記号で定義し、下のようにすることにします。
q-整数の掛け算
q-整数における掛け算はどのようになるのでしょうか?
まずは足し算同様通常の掛け算を計算してみましょう。
これだと
にはならなさそうです。
そこで、掛け算の逆「割り算」で、掛け算の定義を見出してみましょう。
まず、
です。
次に途中式は省きますが
になります。
よって
であるとわかりました。
実際に計算しても、
になります。
また、一般の場合は
まずは足し算同様通常の掛け算を計算してみましょう。
これだと
そこで、掛け算の逆「割り算」で、掛け算の定義を見出してみましょう。
まず、
次に途中式は省きますが
よって
実際に計算しても、
になります。
また、一般の場合は
と成立し、足し算同様nとmを入れ替えても成り立つことがわかります。
よって以下をq-整数における掛け算の定義として導入することにします。
まとめ
q-整数という概念により数を類似することはこれから紹介するほかの理論の類似でも幅広く使われます。
ここではq-整数のいろんな定理のようなものを紹介しました。
以下にまとめておくことにします。
ここではq-整数のいろんな定理のようなものを紹介しました。
以下にまとめておくことにします。
- 正のq-整数
![]()
- 一般のq-整数
![]()
- q-整数世界の足し算
![]()
- q-整数世界の掛け算
![]()
上の定理は
で通常の定理同様に計算することができます。
ここで使用した
や
は分野によって別々の使われ方をしますので注意してください。
ここで使用した
q-微分
q-整数やq-類似の考え方では、数や構造を「q を導入して一般化」していきました。
ここでは、微分についての q-類似である q-微分(Jackson の q-derivative) を紹介します。
ここでは、微分についての q-類似である q-微分(Jackson の q-derivative) を紹介します。
定義
関数
に対して、q-微分は次の式で定義されます。
これは通常の微分
の q-類似であり、
の q-類似であり、
となり、q→1 で通常の微分に一致します。
書き方
計算例
例えば
のとき、
ここで
だったので、
通常の微分
の自然な q-類似になっています。
の自然な q-類似になっています。
積の法則(q-product rule)
通常の積の法則とは少し異なり、
となります。
右側の第2項に
が現れます。
商の法則(q-quotient rule)
まとめ
q-微分は
で定義される
q-整数と似たようにq→1 で通常の微分に戻る
多項式では
積の法則は通常と少し違い、
が現れる
商の法則では
だったのが
になる
商の法則では
q-積分
q-微分があるので、q-積分もあります。
定義
定積分と不定積分によって違います。
まずは定積分。上限a、下限0で積分する時、
になります。
が適切に収束すれば、上限∞、下限0で積分するすることができます。
その時、
になります。
下限が指定できないのは困るので、ちゃんと下限を指定することもできます。
0<a<b のとき、
になります。
基本性質
● q-微分との関係
これは通常の微積分の基本定理の q-版です。
計算例
●
の場合
等比級数の和
より、
ここで
.
通常の積分
の q-類似になっている。
q→1 の極限では
q-積分は極限で通常の積分に戻る。
まとめ
q-積分は
で定義される。
q→1 で通常の積分に一致。
多項式では
微積分の基本定理の q 版
→