『ガンダムVS.ガンダムNextPlus』にて初参戦。パイロットはもちろんヒイロ。
ウイングゼロのローリングバスターライフルが使えない代わりに翼で上方向に舞い上がる技が追加され、
空中戦に更に特化した機体となった。
ブースト量やダッシュ速度も全機体中最高クラスで、機動性に関しては他の追随を許さない。
バスターライフルは照射系ではなく普通の単発系になったため、通常の万能機のセオリーが通用する。
さらには格闘まで強化され、カット耐性と威力を両立した コンボを少ないブースト量で繰り出せるという強みも持つ。
だが、最大の変更点はローリングバスターライフルに代わり新たにチャージショットとなった「ツインバスターライフル(照射)」。
チャージ段階により性能が変化し、1段階では通常の照射ビーム、2段階目でウイングゼロの特射と同じ着弾点に爆風追加。
3段階目でぶっ放すと威力向上に加え、 原作再現で照射中 スーパーアーマーが付きっぱなしになる。
ここまで聞くと 壊れ機体のように感じるだろうが、大きな弱点として「バスターライフルは弾数4発」という弱点を持つ。
メイン武器であるライフルの弾切れを防ぐために、要所要所でメイン以外の射撃、そして格闘を混ぜられるかがポイントとなる。
しかもチャージショットの仕様上、チャージ中は前述の翼ジャンプが使えない事も頭を悩ませてくれる。
妙な癖がなく敷居こそ低いが、真のポテンシャルを引き出すためには修練を必要とする、一筋縄ではいかない機体に仕上がっている。
余談だが、同作品に登場するボス級のキャラクターに対しては 殆どの相手に有利に戦える。
これは、ゼロカスのバスターライフルのダウン値が「5」、つまり最大値である事に起因する。 *2
これをNDを使って連射する事で、ダウン値上限が「10」のボスをも素早くダウンさせる事が出来るのだ。
ボスにも起き上がり無敵はあるものの、大抵のボスは当たり判定が大きいため、
すぐに隙をついてライフルを二発打ち込まれてしまう。
尤も、ダウンしようがしまいがほぼ攻撃パターンが変わらず、さらに常時動き続けるエルメスとラフレシア相手ではそう簡単にはいかないのだが。
『EXTREME VS.』では「ウイングゼロ(EW版)」としてこちらのデザインのゼロが参戦。
性能的には「前作のゼロをベースに、カスタムのエッセンスを所々足した射撃向き万能機」。
バスターライフルは照射タイプで、ゼロカスからは「飛翔」が受け継がれている。
本機のメインは『NEXT』のゼロと同じ動きながら撃てる照射ビームなのだが、
銃口 補正と弾速に優れるため、普通のBRでは取れない硬直を取りやすい。
こと近距離ではその銃口補正を"押し付ける"ようにメインを撃つ事で、逃げる相手にサクサク刺していく事も可能。
加えて、飛翔を利用した距離調節で一瞬で距離を離す・詰める事ができ、
覚醒を絡めての距離調節能力はかなり良好。
しかし、前作で強かった面はほぼ全面的に下方修正されており、CSの壊れ性能が修正され真正面に強制に向くため最速当てが不可能に。
更にメインの銃口補正と発生速度も落とされたので、至近距離以外では素早く動き回る相手に引っ掛かる事がほぼ無くなった。
特殊射撃や特殊格闘のリロードも低コスト水準レベルで非常に遅く、それを待っていては相手の時限強化持ちには常に不利を背負いかねない。
これらの点に加え、最初期はフワっとゆっくり動く特性のため最凶の初期ケルディムのおやつであり、コスト3000のクレー射撃ゲームと化していた。
……が、その初期ケルディムが下方修正された後事件は起きた。
最初の機体調整の後環境を支配していたのはマスターガンダムであったが、ほとんどの機体がその圧殺に耐え切れず倒されていく中、
本機はそのメインの特性故に、マスターの横格闘や前格闘や石破Lv3を撃つ前に潰しやすかった。
それだけでは結局30程度、最悪一桁しか与えれない少し砂をかけられた程度で済むのだが、
相方にシャア専用ゲルググを選択し、ゼロのメインが引っかかった相手に格闘CSを当てる事によって長時間鈍足+180前後のダメージ、
起き上がったマスターガンダムに再度当てに行く…というのを延々ループさせる戦法が確立され、
一般の対戦では全コスト内でも底辺付近にいる状態でありながら、
大会になると自身と相方のたった一つの武装の相性と最強への適正により、トップメタへと上り詰めた。
当然ながらマスターガンダムが下方修正され、追い打ちをかけるようにシャア専用ゲルググの格闘CSも大幅下方修正されたため、
トップメタの地位を失い再び産廃軍団に収まる事になったが、後に上方修正をもらって全コスト内最底辺からは脱出。
コスト3000内で最弱争いまでには収まるようになった。
最終バージョンでの欠点は、 アサルトバスター同様に 壊滅的に火力不足な事。
バスターライフルで相手がすぐ転んでしまうため回転率が低いのも一因だが、格闘のダメージがかなり低く、
同じ3000帯の万能機である νガンダムや ダブルエックスがダメージ210~230以上のコンボを格闘から出せるのに対し、
ゼロカスは 200の壁を超える事さえ難しい。
その上一般のBR機体などと違い、メインの性質から「射撃から始動出来る格闘コンボ」を持たないのもネックで、
加えて実戦ではフルコンを叩き込めるチャンスなど早々来ないので、 ワンチャンスからダメージレースを引っくり返される事も多い。
そのためバスターライフルを的確に叩きこむだけでなく、高威力なCSのローリングバスターや、
特射のツインバスターを要所要所で叩き込んでいかなければ、3000クラスの前衛機体でありながらダメージ負けしてしまう。
更に勘違いされがちだが、メインのバスターライフルは接近戦用の武装であり後衛での仕事がほぼ出来ない。
その接近戦をするのに有効な距離は環境を支配している機体が特に凶悪な距離であり、
直線的な攻撃しかない本機ではそれらの機体の圧殺を通されやすい。
これらの理由から3000帯での機体ランクは ∀ガンダムと共に最低ランク扱いされている。
本作では少数にしか実装されていない覚醒技を所持しており内容はツインバスターライフル3連射。
原作にて核シェルターを攻撃した時の再現技である。 魅せ技の領域であるのは気にしない。
『FULLBOOST』にも続投し、大幅なパワーアップを果たした。大まかには、
- 産廃武装だったサブ射撃のバルカンが照射ビームを撃ってくれるトールギスIII呼び出しに変更
- 「飛翔」が前作では特定の状況が必要だった横への移動が可能になり、覚醒時に使用回数が2回に増えるように
- 各種武装間でのキャンセルルートの大幅増加
と大幅なテコ入れをされた。
そのおかげか、 ターンXはどうしようもないレベルできつかったものの、
新たに環境を支配していたνガンダムやエクストリームガンダムとの相性が非常に良く、
再び相性によるトップメタ機体としてだが、今度は大会以外でもその活躍を見せるようになった。
とは言え流石に良好な成績を残し過ぎていたので、ゼロにも修正がかかったのだがそのタイミングが最悪であった。
後に本作の頂点を取るリボーンズが現れており、更にはジオングがその本領を発揮し始めた時期であり、
そこから環境を焼き尽くすガンダムXやガンダムMk-II等が次々に参戦、追い打ちをかける様に驚異的な性能を誇る TV版が登場。
かなり方向性が異なる機体なので完全な下位互換というわけではなかったが、 一気に影が薄くなった。
この状況から後1ヵ月修正を見送っていたら、確実に初期性能のまま本機は生き残っていたであろうとも語られる。
そして『MAXIBOOST』にも続投、ジムとどっこいだったBD格闘がスタイリッシュな二段斬り抜けに代わり、
チャージショット(ローリングバスターライフル)のタメ時間が短縮されるなど、細かい点でかなりパワーアップ。
だが本作の目玉であるドライブシステムと噛み合いが悪く、火力不足を補えず評価は中堅程度。
後に格闘ダメージが並になりメイン射撃の弾数が増えるなどの微強化を貰ったが、
インフレの影響を大きく受けて現在コスト3000では中堅下位と言った所。
|