対戦格闘ゲームにおいて、通常のCPU戦とCPU戦の間に挟まれる、ボーナス得点を獲得するための特別ステージの事。
ボーナス故に課題を突破出来なくてもゲームオーバーになったり残機が減ったりする事は少ない。
アクション性のあるゲーム(STGを含む)をプレイするには高い集中力が要る。
そのための「息抜き」としてナムコの『
パックマン』では合間に「コーヒーブレイク」と言う寸劇が採用された。
その後同社の『マッピー』や『ラリーX』『ギャプラス』等で「本編と同じルールだが敵が攻撃してこない(マッピーのはそもそも敵がいない)」
「チャレンジングステージ」が登場。ボーナスステージの元祖となった。
こうしたシステムは1987年に稼働開始した初代『
ストリートファイター』でもそのまま取り入れられており、
同作ではCPU戦をすべて勝ち抜くまでの間に瓦割りと板割りのミニゲームがそれぞれ2回ずつ、合計4回挿入されていた
(ただし瓦割りは完全に別ゲーである)。
『
ストリートファイターII』でも当然と言った感じでこういったミニゲームが登場していた。
一方で(当初は『ストリートファイター'89』の予定だった)『ファイナルファイト』に代表されるベルトスクロールアクションにも、
類似したボーナスゲームが登場している。
ただし、ベルトスクロールアクションではスコアを一定まで稼ぐと残機が1増えるという
アクションゲーム譲りの仕様があり、
ハイスコアを狙わない場合でも重要な要素として据えられていた(クリア時の残機はスコアに変換される)。
まぁファイナルファイトの頃になると「無限1UP」なんて出来ないのが普通だが
(「2万点稼ぐ毎に1UP」から「1万点で1UP、3万点で1UP、10万点で1UPしたらおしまい」みたいな感じに変更された)。
格闘ゲームというくくりでは、90年台中期までのタイトルを中心にハイスコアを狙える要素として存在していた。
以下に一例を挙げるが、後発の物では単なるスコア稼ぎのみならず別の意味が付加されたものもある。
「ボーナスステージ」といえば真っ先に連想されるのが、
『ストリートファイターII』や『ファイナルファイト』の自動車を素手や鉄パイプでぶっ壊すというインパクト抜群のアレだが、
これには裏話が存在する。詳しくは
こちらにて。
しかし、メーカーの想定以上に対人戦がヒットした事により、一人プレイよりも対戦が重要視されるようになり、
対戦には直接関わらないボーナスステージはゲーム展開のテンポを崩してしまうものとして排除されるようになった。
また、メーカーの側でも90年台中期に差し掛かるとインカムを重視して対戦の回転率を上げるため、
ゲームスピードを上げる事やデモや戦闘前後のセリフカットなどを推し進めるようになった事も排除の一因に挙げられる。
そして対戦に関係のない要素をさらに排除し、純粋な対戦ツールとしてリリースされた『スーパーストリートファイターIIX』や、
『餓狼伝説スペシャル』が登場して以降は、それに準じてアーケード版にはボーナスゲームを入れないゲームが主流となっていく
(逆に、意識してボーナスステージを入れるゲームも稀にあるにはあった)。
ただし、アーケードから家庭版に移植されたものや、アーケードと家庭版が同時に開発進行されていたゲームの場合、
家庭版のみのおまけ要素としてボーナスステージが追加されるケースもある。
MUGENにおけるボーナスステージ
本来のシステムの柔軟性を利用してボーナスステージを再現するデータが製作、配布されている。
また独自のボーナスステージを製作、得点を競うデータもある。
これをメインとして扱う動画もあり、対戦だけではなくこういった楽しみが出来るといった、MUGENの面白さを伝えるファクターとしても機能している。
MUGENで配布されているボーナスステージの例
- プレイヤーがKOされる事の無いボーナスステージ
- プレイヤーがKOされる恐れがあるボーナスステージ(いわば死亡遊戯)
- 「真・三國無双」:複数登場する雑魚兵を倒していく。
- 「エイリアン無双」:エイリアンクイーンを上手く捌きながら、雑魚エイリアンを倒す
- 「サルタバルタ無双」:『ファイナルファンタジーXI』の敵モンスターをなぎ倒す
- 「ボーナスカンフーマン」:一度に3人出現するKFMを倒し続ける(ただし一定数倒すごとにMPKFMが出現)
- 「Super Mario Bros Stage 1-1」:FC版スーパーマリオブラザーズのステージを模したステージ
- 「バイオハザード」:『マブカプ2』でジルの必殺技に登場したゾンビやケルベロス、そして最終的にタイラントを倒す
- 「ROモンスター」:『ラグナロクオンライン』の敵モンスターをなぎ倒す。
最初はポリンやスポアなどの低レベルモンスターだが、30体倒すごとにランクが上がっていく。
- 「自衛隊」:怪獣になった気分で戦車や戦闘機を攻撃し、制限時間内の撃墜数を競う。
ゴジラ映画に登場した超兵器、スーパーXが最後に出現し、これを倒すとクリア。
- 「にょき」:カルノフを倒して出てくるハートを5個集め、最後に登場する握り拳のボスを倒す。
- 「SNES_Aliens」:左右から襲いかかるSFC版『エイリアンvsプレデター』(非カプコン製)のエイリアン達をなぎ倒す。
1体倒す毎に体力ゲージが一定量減っていき、ゼロにすればクリア。
*1
体力と気力は3回まで増やせるが、ボーナスステージ自体が3回しかないので、全てを取得する事は不可能。
ハイスコア狙いの場合は、体力ボーナスのみならずパーフェクトボーナスまで増える氷柱割り(体力上昇)3回が最適解とされている。
連射装置が無いと厳しいけど