ヴォルデモート

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"There is no good and evil.
 There is only power, and those too weak to seek it."

(この世に善人と悪人などない。
 力を持つものと、力を求めない弱いものがいるだけだ)

+ 日本語吹替声優(Wikipediaより引用・改変)
江原正士
『賢者の石』『炎のゴブレット』『不死鳥の騎士団』『死の秘宝』
石田彰
『秘密の部屋』(16歳時)
小林翼
『謎のプリンス』(11歳時)
福山潤
『謎のプリンス』(16歳時)
内海賢二
ゲーム『賢者の石』
大塚芳忠
ゲーム『秘密の部屋』
えなりかずき
ゲーム『秘密の部屋』・青年期
堀勝之祐
ゲーム『炎のゴブレット』

J・Kローリング女史の小説『ハリー・ポッター』シリーズに登場するヴィラン。
翻訳版では項目名の表記が使用されているが、ネイティブの発音だとtを発音しない「ヴォルドモール」が近いらしい。
「Lord Voldemort」と表記され「ヴォルデモート」と訳される事が多い。
魔法界史上最強最悪の魔法使いとされている闇の魔法使いであり、
魔法使い一族総純血主義を掲げて反抗する存在を悉く粛清し、魔法界では名前を呼ぶ事すら恐れられていた。
そのため、しばしば「名前を呼んでは(言っては)いけないあの人」「(例の)あの人」などと呼ばれる
一時期は名前を口にするだけで死食い人の襲撃を受ける呪いを張り巡らせ、ガチで名前を呼んではいけない状態になっていた事もある。
なお、本名は「トム・マールヴォロ・リドル」だが、非魔法族の父から継承した名字にトムという名前がありきたりな為本人は嫌悪している。
その結果が現在の自分で考えた通称である
(「Tom Marvolo Riddle」をアナグラムで並べ替えると「I am Lord Voldemort(私はヴォルデモート卿だ)」になる)。

映画版における主な演者は、『007 スカイフォール』でギャレス・マロリー(後のM)を演じるレイフ・ファインズ氏。


設定

ハリーの両親を殺害した張本人であり、その場にいた赤ん坊の頃のハリーも手にかけようとしたが、死の呪文を跳ね返され失敗。
これにより本人は死にこそしなかったものの大きく力を失ってしまい、
物語を通じて自分の復活の画策、そして自分の最強を証明するべく、自分に「まぐれ勝ち」したハリーを執拗に付け狙う事となる。

冷酷無比かつ自分本位な性格で、目的のためなら手段を選ばない。
「魔法使い一族総純血主義」を謳い、選民思想の権化のような言動をしており、
実際非魔法族が嫌いなのは事実だが、魔法族でも赤子だろうが自分の意に反するなら平然と殺害する
(尤も前述の父親の件から判る通り
 彼自身は混血であり、その事実を受け入れられずに拗らせた結果、純血主義(自分こそが真の純血)に奔った人物であり
 言い換えれば自分以外を「純血」とは思っていない)。
自分以外を信用せず、他人の力を借りる事を嫌っており、部下の「死喰い人」ですら駒としか考えておらず、場合によっては八つ当たりで手にかける事も
死喰い人に悪の組織のお約束のような幹部格の称号が無いのもそのためである。
例外的に、ルシウス・マルフォイ、ベラトリックス・レストレンジ、セブルス・スネイプの3名はそれなりに評価しており、
多少の失態や非礼であれば目を瞑る程度には裁量を見せていた。
特に忠誠心の高いベラトリックスは「ベラ」と愛称で呼び、自身の子を産ませているほどである。
とはいえ限度はあり、ルシウスとベラトリックスに預けていた分霊箱を失った際には「2人を信用したのは間違いだった」と吐き捨てている。
死喰い人の方も恐怖心や利害、保身の為に従っている者が大半であり、完全に心酔している者はごくわずかである。
唯一彼が信頼できる存在として見なしているのは、ペットの石化の魔眼猛毒の牙を持つ大蛇「ナギニ」である。

魔法使いとしての才能は、史上最強の魔法使いの1人であるアルバス・ダンブルドアをして「存命中の魔法使いの誰をも凌ぐ広範な魔法の知識を持っている」、
「いかなる魔法を講じてもヴォルデモートには必ず破られてしまう」と言わしめるほど。
事実かは定かではないが、自身に対抗する「闇の魔術に対する防衛術」の講師は一年以上いられないという、
因果律操作の呪いをホグワーツ魔法学校にかけているとダンブルドアは確信しており、実際に作中では誰一人例外は無かった。
戦闘においては膨大な魔力が必要な許されざる呪文「死の呪い」を連射できるだけでなく、
仮の肉体を創造する魔法や箒を使わない飛行術など、オリジナルの呪文も多数編み出している。
加えて、誰かを殺す事により己の魂を引き裂き、その断片を何らかの物に隠す禁術「分霊箱」により、
「分霊箱」が1つでも無事であれば、本体が致命傷を負ってもその魂を現世に留め、
ゴーストに近い状態で生き永らえる事を可能にしている。
分霊箱は最上級の闇の魔法によって作られ、あらゆる損傷を修復する力を持っているため、
分霊箱が修復不能なほどに強力な力を持つ魔法か、非常に特殊な魔法媒介を用いなければ破壊する事ができない。
ヴォルデモートは魔法界において最強の魔法数字である「7」に拘り、
6回の分割を経る事で、本体と合わせて7つの魂に分割すべく6個の分霊箱を作成した。
このため、ただでさえ破壊困難な分霊箱を6つ破壊した上でチート格の本体を倒さなければ殺せないはずだった
(なお「魔法使いが持ち物に己の魂や心臓を隠し、それを破壊されない限り不死身」というネタ自体は、
 『不死身のコシチェイ』など西洋ファンタジーでは古典の部類である)。

+ ハリー・ポッターとの因縁及び作中の動向(原作ネタバレ注意)
ヴォルデモートがハリーを狙ったのは、自らを滅ぼす可能性を持つ者の出現が予言者によって予言された事を、
たまたまその場に居合わせた部下から知らされた事が原因である。
「闇の帝王を打ち破る力を持った者が3度抗った(遭遇し、逃げ延びた)両親の元に7月の終わりに生まれる」
という条件に該当する赤子が2人おり、ヴォルデモートはその片方、つまりハリーが予言の子だと考え、
ポッター夫妻を狙ったのである。
だが、ハリーの母リリーが自らの自己犠牲により発動した「愛の加護」により、
その結果は先に述べた通り、ヴォルデモートの返り討ちに終わったのだが、
分霊箱が健在だったため完全に死ぬ事は無く、
部下のワームテールとバーテミウス・クラウチ・ジュニアを暗躍させて4巻にて遂に復活。
しかも肉体の復活にハリーの血を用いたため、これまで愛の加護の防御により触れなかったハリーに触れられるようになっており、
かつての敗北はハリーの実力によるものではない事を証明するために「決闘」という名の処刑を試みるが、
ハリーの杖と自分の杖が兄弟杖であったため互いに放った魔法が正常に作用せず、まんまと逃げられる。
またしても不覚を取った事で、配下を呼び寄せ再び組織を固めると共に、
水面下でハリーを倒す手がかりを手に入れようと、魔法省の神秘部に保管されている予言の球を入手しようとするが、ダンブルドアの妨害により失敗。
ただし、その戦いでダンブルドアが全盛期を過ぎている事を実感し、これ以降本格的に活動し始める。
6巻でセブルス・スネイプやドラコ・マルフォイを使って暗躍し、ホグワーツに大量の死喰い人を送り込み、遂に天敵ダンブルドアの殺害に成功する。
平行して幾度となく仕留め損ねたハリーを今度こそ確実に始末するべく、最強の杖と呼ばれる「ニワトコの杖」を捜索させる。
そして杖を手に入れ、一度はハリーに死の呪文を浴びせるが、死なずに済んだハリーとホグワーツの最終決戦で再び対峙。
分割された魂を元に戻す唯一の手段である悔恨のチャンスを与えられるがこれを無視して攻撃するも、
武装解除呪文で死の呪いを跳ね返され、完全に息の根を止められる事になった。

本来、天才とはいえ学生レベルのハリーと実戦経験豊富なヴォルデモートの間には絶対的な格の差があった。
にもかかわらずヴォルデモートが負けたのは複数の誤算と不運、そしてそれを利用したダンブルドアの謀略が原因であった。
まず、復元の魔術で自身の肉体を復活させた儀式に用いる材料として「父親の骨」「しもべの肉」「敵の血」の3つを揃える必要があったのだが、
このうち「敵の血」としてハリーの血液を使った。
これにより、ヴォルデモートはリリーの「愛の加護」を克服したと考えていたのだが、
実際にはハリーの中にあった「愛の加護」の防御呪文まで一緒に取り込んでしまったため、
ヴォルデモートの肉体は、生きている限り「愛の加護」を起動しっぱなしにする存在になってしまい、
ハリーを「ヴォルデモートの肉体が生きている限り死なない存在」にしてしまっていた。
また、あくまでもダンブルドアの推測によるものだが、ヴォルデモートの魂は度重なる分霊箱の作成によって非常に不安定な状態になっていたため、
ハリーの両親の殺害時にもヴォルデモートの魂が本人が意図しない形で引き裂かれ、その魂の断片がその場にいたハリーに引っ掛かった。
つまり、ヴォルデモート自身の手で「ハリーを分霊箱にしてしまった」のである
(伏線として、ハリーはヴォルデモートと同じく蛇語を話せたり、ヴォルデモートとの間に精神的な繋がりが生じていた)。
ヴォルデモートは己の魂を魔法界において最強の魔法数字である「7」つに分ける事で、魂分割による弱体化を補う算段でいたのだが、
このせいで分霊箱と本体合わせて8つ存在していたため、補強が正常に機能しなかったばかりか、
分霊箱は強力な魔法特性を持った物でしか破壊できないため、ハリーは「愛の加護」と「分霊箱の守り」の両方に守られる状態と成った。
ヴォルデモートは分霊箱を破壊できる「ニワトコの杖」でハリーに対して「死の呪い」を用いたが、
「愛の加護」の効果が残っていたためハリーを殺害する事はできず、ハリーに宿ったヴォルデモートの魂だけを破壊する結果を生んでいる。

もう1つの敗因は「ニワトコの杖」の真の力を引き出せなかった事にある。
通常の杖は、決闘などで持ち主が変わった場合、新しい持ち主に対する強い忠誠心を持つものの、以前の持ち主への忠誠心も完全には失わない。
しかし、ニワトコの杖は新しい持ち主への忠誠心が非常に強く、それ以外の持ち主は、以前の持ち主も含め真の力を発揮できないという特徴があった。
ヴォルデモートはダンブルドアの墓から盗み出す事によってニワトコの杖を入手したが、杖の忠誠心は得ていなかったため、
「ダンブルドアを殺した」スネイプが杖の忠誠心を得ていると勘違いし、ナギニに命じてスネイプを殺害させたが
(「わざと負ける決闘」では所有権は移らないので、部下であるスネイプ相手では問答無用で殺害しなければ杖に「勝ち」を示せなかった)、
実際にはその直前にドラコ・マルフォイによってダンブルドアが「武装解除」されたため、
杖の忠誠心はドラコに移動しており、さらにその後の決闘でドラコがハリーに武装解除され倒されたため、
ヴォルデモートとハリーが対峙した時点で「杖」の忠誠心はハリーに移動していたのである。
故に、ヴォルデモートがニワトコの杖を用いて放った「死の呪い」は、強固な忠誠心によって「真の所有者」たるハリーに対して効力を発揮する事は無く、
ハリーの放った武装解除呪文によって跳ね返される結果となってしまった。

ちなみに、前述したようにヴォルデモートを滅ぼす可能性のある者として予言された者は、ハリーの他にもう一人いる。
そちらもハリーと同じくホグワーツに入学し、当初はその性格から力を引き出せずにいたが進級と共にたくましく成長。
終盤ではヴォルデモートへの対抗勢力の中心として活躍し、分霊箱の一つでもあったナギニを撃破する事で勝利に貢献している。
彼もまたグリフィンドールの剣に選ばれヴォルデモートの魂を滅ぼしており、ヴォルデモートは結果的に予言の赤子二人に倒されたと言える。
なお作者によると、ヴォルデモートが仮にハリーではなく彼の方を選んだ場合、
ハリーほどの才覚は発揮できないにしてもヴォルデモートを打ち破るのは変わらなかったとの事。

その他、そもそも彼が闇の帝王となる以前の生い立ちやホグワーツ在籍時代については
彼の母である「メローピー・ゴーント」やその実家「ゴーント家」、
一応は血筋上の父の「トム・リドル・シニア」や「救えぬもの」で検索してみると色々分かるので各自調べられたし。

+ おじぎをするのだ
インターネット上で彼を語る上で欠かせないのが『炎のゴブレット』でハリーと決闘する際に発したおじぎをするのだというセリフである。
「魔法使いなら決闘の作法を守れ」という「純血の魔法使い」である事に拘る彼ならではのセリフなのだが、
闇の帝王として恐れられていたヴォルデモート卿が突然「おじぎ」などと言い出したため、一気にネタキャラ化してしまった。

AAも作られており、これまた無駄に再現度が高かったりする。
+ AA

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   γ┘              / │    /   \        | 〈
   〈\ |           /    ヽ   ┘    \      |  |
    }   |         /               |    |  〉    おじぎするのだ!!
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    | δ|            ー――――ー\        |
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       レ                        /
誕生の経緯

これ以外にも一人称が俺様と闇の帝王の威厳が感じられないものに訳される、
どちらかというとコミカルで憎めないタイプの小悪党の演技のイメージが強い江原氏が演じる等、
邦訳版ではヴォルデモート卿のネタキャラ化・小物化に拍車が掛かっている。
とはいえ、おじぎに関しては「『ハリーを見下し、小馬鹿にしている』ニュアンスを込めたと考えれば適訳ではないか」、
「俺様」についても「性格や品格的に考えるとむしろ妥当」という意見もある。ニホンゴはムズカシーから仕方ないね
(そもそも英語の一人称は老若男女問わずに「I,My,Me,Mine」であり、MUGEN的には「私はライデンです」と同類と言えよう。
 逆に日本の「ボクはアルル」「僕…(胸を見る)男か?」みたいなネタは、英語圏の人間には解説が必要だったりする)。

ヴォ卿に限らず、『ハリー・ポッター』シリーズの日本語翻訳は色々と面白い事になっている(真面目なファンからすればたまったものではないが)ので、
興味を持った方は「絵で見るハリー・ポッター日本語版誤訳・珍訳」「誤訳・珍訳 日本語版ハリー・ポッターの不思議 Wiki」も参照されたい。

全くの余談だが、ヴォルデモート日本の漫画吸血鬼との類似性をよく指摘されている。
どちらもイギリス人、父親がろくでなし、人間やめてる、悪のカリスマ、本人の死後も子供を遺して物語に多大な影響を及ぼし続ける等、
確かによく似ている。
先人の残した手順を踏んで不死身になった点や強くなるまで猫を被って本性を隠していた点も共通する。
そして、自分の力に酔い痴れていたがために自身が侮った相手に足元を掬われ、最後は滅ぼされるという点でも共通しており、
やはり洋の東西を問わず悪の帝王は滅ぼされる運命にあるのだと実感させられるものだろう。

トップ画像のコメントにもあるが、素顔のショッキングさのインパクトがアメリカの『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーに匹敵し、
どっちも「~卿」な事、若い頃はイケメンだったのに闇に堕ちてからバケモノ化している事等の共通点から、
「SF界のベイダー」「ファンタジー界のヴォルデモート」という「闇の帝王二大巨頭」として海外ファンの間で人気が高い。
更には『指輪物語』のサウロンや『MARVEL』のDr.ドゥームを加えて飲み屋で一緒に呑んでるファンアートなんかがあったりする。
ただしサウロンとヴォルデモートの顔は「闇に堕ちた」事自体が原因であるのに対し
(厳密には、ヴォ卿は禁呪である分霊箱を複数作った(自らの魂を引き裂き続けた)事による副作用)、
Dr.ドゥームとダース・ベイダーの顔は(自業自得とは言え)事故が原因(特にDr.ドゥームが闇堕ちしたのは事故より後の話)である。


MUGENにおけるヴォルデモート

KlingoftheCastle氏の製作したキャラが某所で公開中。
爆発や光弾などの遠距離攻撃が主体の砲台キャラとなっている。
超必殺技の「アバダ・ケダブラ」は即死技ではないがガード不能である。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

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最終更新:1970年01月01日 09:00