「ご…悟飯…サイヤ人だ…!! サイヤ人をやれーーーっ!!!!」
本項目では漫画『
ドラゴンボール』に登場する宇宙人「サイヤ人」が月を見たときに変身する大猿について解説する。
サイヤ人の本来の姿と語られる事もあり、資料によっては「本来サイヤ人は大猿で知性を得て人間に進化した」という説が唱えられていることもある。
サイヤ人が尻尾を有した状態で満月から発生する「ブルーツ波」という電磁波を目で受信すると変身する。
変身するには出力1700万ゼノが必要で、これは月の大きさに関わらず満月の状態でないと超えることはない。
また、一部のサイヤ人はエネルギーを消費し「パワーボール」を作り酸素を混ぜることで疑似満月を作り出し、
1700万ゼノのブルーツ波を発生させ変身することが可能。
戦闘力は通常時の約10倍に上昇し、身体もさながら
キングコングのように数倍に巨大化する。
そのため、衣服は伸縮自在の素材でなければまず破れてしまう。
ただし、パワーボールの生成は大きなエネルギーの消耗を招くため、
自前のパワーボールで変身したサイヤ人は十全の大猿化の時よりもやや戦闘力が落ちた状態になるらしい。
ラディッツはこの形態をサイヤ人の本領と称している反面、
ベジータは大猿化を「醜くて嫌」と漏らしており、サイヤ人同士でもその評価には個人差がある。
デメリットとしては、下級戦士は
大猿化すると理性を失い本能のまま暴れ回るという点が挙げられる。
大猿化しても理性を失わないのはベジータなどの
エリート戦士のみらしい。
これは先天的な資質らしく、努力や修練で克服できるものではない模様
*1。
実際に神精樹で後天的に高い戦闘力を得ていた
ターレスはエリートにしか扱えないとされる「パワーボール」を習得しながらも、
大猿化すると理性を保つことはできないと発言している。
ただし
一斉に大猿化して侵略する手法が語られているため、下級戦士でも同士討ちしない程度の理性は残るか、
あるいは本能的に同族の大猿は襲わないのだと思われる。
また、作中の描写では、理性を保つ事ができない者は大猿になっている間の記憶は残らない模様
(悟空は何度か大猿になっているが、その時の記憶が無かった)。
例外は地球人とサイヤ人のハーフである
孫悟飯で、
大猿化して本能に呑まれながらも
悟空や
クリリンの呼びかけに僅かながら応じてベジータを標的にしていた
(逆に言うと呼びかけないと悟飯も他の大猿同様に本能的に暴れ回る)。
逆の例外として
ブロリーは
パラガスがエリート戦士の家系と思しき描写がありながら大猿化すると理性を保てないが、
これに関しては逸脱した存在であるブロリーに普遍的なサイヤ人の常識を当てはめる方が間違いと言える。
また、大猿化には尻尾が必要で、これを失うと大猿化は強制解除される上に尻尾が生えるまで大猿化は不可能になる。
この他、かなりの荒業だが大猿化の源となる
満月やパワーボールを破壊されると大猿化できなくなる。
ゲーム作品においては「パワーが大きく増えてアーマーを得る代わりに鈍重になる」というデメリットを付けられがちだが、
原作においては巨大化でスピードが落ちるという事は無く、むしろ戦闘力10倍に合わせて素早さも上がっており、
界王拳を使った悟空を対格差をものともせず容易に捕獲したり、不意打ちの気円斬を身軽にジャンプして回避している。
よって、ゲームでの弱点は基本的にゲームバランスを考慮しての特徴付けと言える。
物語開始後に少年時代の悟空は2回偶発的に変身しており、周囲に被害をまき散らしながらもピンチを脱している。
なお、悟空の育ての親の方の孫悟飯じいちゃんは一度悟空が大猿になるのを見ていたらしく、
悟空に「満月の夜には大猿の化け物が出るから外に出てはいけない」と教えていたが、ある時大猿に変身した悟空に踏み潰されてしまった。
上記の通り大猿になっている間の事は悟空の記憶には残っておらず、
大猿の正体を知ったブルマ達も「育ての親を殺した大猿が自分自身だと知ったらショックだろう」とこの事を黙っておく事にしたため、
ベジータとの対決まで長らく悟空は大猿の正体を知らないままであった。
ちなみにウーロンの有名な宇宙人発言は悟空が大猿に変身した事を指してのもの。変身できる妖怪に言われたくない気もするが…
また、2回目に変身した際には
亀仙人がかめはめ波で月を破壊することでそもそも変身できないように処理されており、
後に神様が月を復活させる際に悟空にシッポが再生しないよう処理することで大猿への変身能力を失わせている。
しかし結局悟飯が満月を見て変身したため、ピッコロによって再度月が破壊された
「!!」
バチッ
「うぁぎゃ―――――――っ!!!!!
「へへ…… イ…イタチの最後っ屁…ってヤツだ……
こ…これでオラにはハナクソをほじる力も残っちゃねえや…」
ス…スキにしろ…」
サイヤ人編ではベジータの奥の手として存在感を見せた一方で、
続くナメック星編でより戦闘力が高く使い勝手の良い強化形態「超サイヤ人」が登場して以降は使用されなくなった。
しかし、アニメ『GT』では超サイヤ人と大猿化を重ね掛けした形態「黄金大猿」と、
黄金大猿の状態で理性のコントロールに成功した者のみなれる超越形態「超サイヤ人4」が登場している。
『GT』では悟空が地球を満月に見立てて変身しており、月以外でもブルーツ波は発生するらしい。
また、(洗脳された)ブルマが人工的により強力なブルーツ波を発生させる「超ブルーツ波発生装置」を開発しており、
科学的なアプローチでも大猿変身は可能な模様。
『ドラゴンボール超 ブロリー』では、本作における
ブロリーに人型のまま大猿化と同様のパワーを発揮できる「怒り」形態が存在する。
MUGENにおける大猿
Mikel8888氏による、『
JUS』風
ドットで製作された
MUGEN1.0以降専用の
ちびキャラが公開中。
ちびキャラと言っても他のJUSキャラよりは頭身は高い。
重量感のある動きに反して機動力は悪くなく、広範囲の飛び道具や突進技も備え、
遠近共に優れたオールラウンダーな性能のキャラとなっている。
超必殺技では岩を投げたり極太の光線を放つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
*1
理性こそ保てるが精神面に全く影響がないという訳でもないらしく、『GT』でベジータに寄生した
ベビーが大猿化した際は、
大猿化したベジータの肉体とは別に寄生しているベビー自身の理性があった状態にもかかわらず、
ベビー自身の凶暴性が増すなど悪影響を受けている描写がある。
最終更新:2025年03月19日 16:26