「ボクは幻! 僕は伝説!
八百万の神の一柱にしてこの世に顕現した奇跡のもちもちボディ!
さあそこのキミたち! 僕を崇め称えるのだー!! 」
ずんだ餅の精とも、ずんだの妖精とも呼ばれる妖精。
小動物のような外見で、耳はずんだの原材料である枝豆の鞘の形をしている。
また、白のブラウスとサスペンダー付きのハーフパンツが特徴の人間形態に変身する事もできる。
性格はやや傲慢かつ尊大で調子に乗りやすく、
不幸体質。
公式小説の初登場時にずんだの香り目当てで東北ずん子に思い切り振り回されるなど、何かと酷い目に遭いがち。
人間形態の容姿や服装が中性的で一人称は「ボク」だが、性別は女性と設定されている、所謂「
ボクっ娘」。
また、語尾は「
なのだ」である事がほとんど。
初登場は公式小説で、
『
ポケモンのアメリカ進出は見事だった。次が続かなかった理由をまず分析するところから始めて欲しい。クールジャパン戦略では。』に名前のみ登場。
この時点では仮想空間のゲーム「もちモンわーるど」に登場する幻のもちモンで、
ゲームのデータに過ぎない存在であった。
その後『新しいメガシンカを発見! その名はずんだもん!』では、北海道めろんと沖縄あわもが互いの神器をぶつけ合ったエネルギーから生命が誕生。
この生命がゲームのデータから外見を構成し、ずん子の武器「ずんだアロー」に憑依する事でこの世への顕現を果たした。
準公式漫画『ずんちゃんといっしょ!』では、人格を持つずんだアローの別形態として登場。
ずんだ狂いのずん子、ずん子狂いの他東北姉妹に囲まれる中で、人外でありながら東北家一の常識人ポジションを確立している。
しかし人間形態を獲得してからはトラブルメーカーを担ったり、妖精パワーによる謎の生態や技能を発揮して周囲を困惑させるなど、ボケ役に回る事も増えた。
自分の手相を気合いで書き換える、耳で逆立ちする、姉妹が欲しいあまりに分裂増殖するなど、訳の分からない能力をさも当然のように使用している。
他ではあまり見ない設定として、こちらでは一人称が「ずんだもん」になっている事が多い。
元々は「萌えキャラを使うのはちょっと……」という場合のマスコット枠として誕生したためデビューからしばらくは妖精形態しかなく、
他キャラと比べると人気はイマイチな状況が続き、ニコニコでも他キャラのついで程度の出番しか無い事が多かった。
しかし、2021年6月17日に特に前置きなく人間形態が発表され
*2、
同年8月1日にリリースされた無料使用可能な音声読み上げソフト「VOICEVOX」のデフォルト音源に採用された事で状況が一変。
ファンアートや動画が爆発的に増加し、一躍人気キャラの仲間入りを果たした。
なお、初出の公式小説のエピソードは2013年6月19日発表なので、そこから人間形態登場までにほぼ
ちょうど丸8年かかっている。
にわかに流行った新キャラかと思いきや、
意外に下積み時代の芸歴は長いのである。
また有料ソフトにおいては、VOICEROIDの後続ソフトの一つ「VOICEPEAK」の東北3姉妹のどれかを購入すると、
フリー素材の如く色んなキャラのオマケとして配布されまくってる青タイツのおっさんもセットで
特典としてVOICEPEAK版ずんだもんが使用可能。逆に青タイツのおっさんことフリモメンと違い単品では入手不可。
つまり姉妹全員購入した人はずんだもんを3人所持してる事に
ちなみに経年(一番期間が短いイタコでも5年のブランクがある)によってボイロ版と結構声色が異なる東北3姉妹に比べると、
ずんだもんはVOICEVOX版にかなり近い声なので、調声がやりやすく安定して使用できる。
ニコニコでは、ゲームの実況を行う「ずんだもん実況プレイ」、解説を行う「ずんだもん解説」、
VOICEVOXやフリーソフトの歌声合成エンジン「NEUTRINO」で歌を歌わせる「AIシンガーずんだもん」といった活動が有名。
上記のような設定はあるが、他の音声合成ソフトと同様、投稿者によって扱いや性格は様々である。
ただきりたんですらかなり盛られやすい東北家の中では、ずんだもんはボクっ娘だからか比較的胸は盛られない傾向がある。
性別について、二次創作で男性と設定するのはOKと公式が発言しているため、
ニコニコ動画においても公式作品の描写から「分裂した個体の中にオスが居る」「妖精パワーで
性別を切り替えられる」といったネタが投稿されている。
中性的あるいは男性寄りなイメージがあまりにも強くなりすぎて、男性キャラだと思い込んでいた視聴者が本来の公式設定を知って驚いたり、
可愛らしさを強調したり女の子女の子した服装をさせた二次創作が一周回って新鮮で注目されるという現象まで発生している。
2024年12月には、「二次創作の資料にしたくてgoogleAIにずんだもんのスペックを尋ねたら、
『身長198cm、体重160kg、年齢36歳、ご飯の入った桶を抱えて「めしを食うでごわす!!」と怒鳴り散らしながら、
他人の家に勝手に上がり込み冷蔵庫の中身等をおかずに飯を食って帰っていく巨漢の妖怪』という斜め上の回答が返ってきた」
というネタのような本当の話がXで話題となり、何故か既に存在したファンアートの
ハート様じみたインパクト抜群の絵面から、
この突如現れた謎の妖怪は
「ずんだどん」と称された。
そのままだとぬらりひょん
*3の亜種のような単なる
不審人物迷惑系妖怪であるが、
多数のファンアートと共に「上がり込んだ家の家主が病気で臥せっているなどの時は、逆に食事を作って施してくれる」
などの設定が勝手に生えてくるあたりは実に日本のネットミームらしい話である。
その後の追跡調査の結果、ある人物が2024年のエイプリルフールに投稿したネタツイの文面と一致。
話題となったファンアートもそのネタツイに向けて作成された物であった事が判明した。
ずんだもんの具体的な数値を記載しているデータが公式にも存在せず、唯一具体的な数値を提示していたのが件のネタツイだったために、
これが正しい情報だとAIが誤認した結果のインシデントだと推測された。高度化したと言われるAIも未だ発展途上なのが窺い知れる事件である。
なお東北家の一員なので、やはり公式の方が下手な二次創作よりよっぽどぶっとんでいる。
MUGENにおけるずんだもん
確認できる限りでは4キャラ存在。
いずれも基本は人間態、
スプライトにBB素材を使用、強さは狂クラス以上といった共通点がある
(公開当初はニコニコ動画での扱いから「どうせ
サンドバッグだろう」と思われていたが、
蓋を開けてみればその凶悪性能で多くの視聴者の度肝を抜いた)。
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SPADE氏製作 |
2022年7月24日公開。
先述の通りスプライトにBB素材を使用しているが、取り込みの問題なのかグラフィックに粗さが目立つ。
狂クラスを想定しているためか性能は高く、防御面では常時アーマーかつ被ダメージ固定、
攻撃面も一撃死の意味での 即死攻撃こそ無いが強力なものが揃っており、
体を丸めて回転アタック、 サイコパワーを纏っての突進、 止まらない勢いで突撃等どこかで見た技を使いこなす。
イントロで歌っている歌は登場時が電ǂ鯨の「クーネル・エンゲイザー」、勝利時がFREDERICの「oddloop」。
カラー差は4種類あり、高カラーほど受けるダメージが減りパワーゲージの上昇量が増える。
12Pは常に 伝説の超サイヤ人のようなオーラを纏い、ダメージを受けなくなる「ブチ切れずんだもん」。
AIはデフォルトで搭載されている。
強さは1Pで狂中位中堅から狂最上位下層、12Pは論外と思われる。
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Aegis氏製作 |
2022年8月20日(ずんだ餅の日)公開。
ニュートラル状態にSPADE氏版と同じグラフィックを使用しているが、こちらは綺麗なものになっている。
どこかで見た技を多数揃えているのはSPADE氏版と同様で、そちらとほぼ同じ技の他、
相手をワームホールに吸い込む、 歌いながらネギを回すといった新たな技や、
ずんだもんによく似た何かを多数呼び出すオリジナル技を所持している他、『 KOFXIII』風の 勝利デモも搭載。
カラー差は8種類あり、一番弱い1P~3Pは 超必殺技中に アーマーが付与される以外の特筆した性能は無いが、
高カラーほどアーマーや無敵の増加、ダメージカットなど防御面で強化される。
AIはデフォルトで搭載されており、遠距離から飛び道具を連射してゲージを溜め、超必殺技を放つ。
カラー選択により狂クラス全般に対応できる。
2024年1月7日にはFおとこ氏によるAIパッチも公開されており、こちらはAIレベルを10段階で設定可能。
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くらんどーる氏製作 アレンジずんだもん |
2022年10月31日公開。一時期公開停止されていたが、現在は再公開されている。
これまたどこかで見た技を多数揃えており、
ジェノサイドカッター、 閃鞘・八点衝、 ハンバーガー投げ、 神のビッグボディ、 白羅滅精、 瞬獄殺等、
格ゲーのパロディ技が比較的多いのが特徴。
また、 東北三姉妹を ストライカーとして召喚する事も可能。
カラー差は6種類あり、高カラーほどパワーゲージの自動増加量が多くなる。
12Pは ゲジマユかつタイムアップで全回復となり、無敵多めの超必殺技を連発可能。
アーマーや喰らい抜けは持たず、即死耐性も無いため防御は無敵頼りになる。
AIはデフォルトで搭載されており、想定ランクは狂下位~狂最上位程度。
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SAMSARA氏製作 ズンダノフ(枝巻ズンダノフ) |
- SAMSARA氏製作 ズンダノフ(枝巻ズンダノフ)
2023年2月15日公開。
AAキャラの荒巻スカルチノフの如く仰向けになって眠った状態のずんだもん。
基本的には眠ったまま動かないが、時々気まぐれに攻撃を行う他、試合中は周辺に 攻撃判定のある草が生える。
この草が地味に厄介で、ダメージこそ1だが攻撃判定の持続が長く連続ヒットするため、一度嵌ると死ぬまで抜け出せない事も多々ある。
設定で分身や反撃付きのペネトレイトを追加する事も可能。
デフォルトでは分身数はカラー数-1、ペネトレイトは偶数カラーと11Pのみで耐久値はカラー数×10となっている。
さらにランダムで突如赤黒いオーラを放ち、 放牧されるずんだもんへと変身する。
変身中は一切ダメージを受けず、永続ターゲット付きの触手振り回しによる打撃や、掴まれると捕食され即死する投げ技を繰り出してくる。
この際の演出はかなりホラーなので閲覧注意。
一定時間経過で元の姿に戻るが、変身に制限は無くランダムで何度も変身する。
ちなみに倒されると 緑色の液体を撒き散らしながら消滅する。もはやずんだもんの皮を被った何かのような気がしてならない。
分身・ペネトレイト無しの場合、草への対策と運次第で狂クラスなら何とか倒せるが、
分身増加に伴う草の密度増加やペネトレイト付与による反射ダメージが非常に強く、設定次第では狂クラスだと歯が立たないレベルになる。
加えて即死耐性がかなり高く、隔離未満の技術による即死はほぼ不可能。
また、記述の関係で分身を増やすと処理落ちが発生しやすいので注意。
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「ずんだもんの重みは幸せの重み……。
ずんだアローは幸せを運ぶ魔法の弓……!」
出場大会
*1
人間形態発表時と同時に伊藤女史によるずんだもんの音声ソフト用データベースが作成され公開されたのだが、
それ以前からずんだもんの声には一貫して伊藤女史がキャスティングされており、2017年の公式アニメ『ずんだホライずん』などでも聞く事ができる。
*2
なお公式ページや旧Twitter公式アカウント上での発表であり、人間形態を得た経緯は公式媒体での物語や設定は特に無い。
つまり現状
「なんか人化した」としか言いようがない状態である。
*3
一般的に「瓢箪鯰(ひょうたんなまず)のように掴まえ所の無い化け物」とされる、正体不明の妖怪。
「海坊主の亜種」だの「主人の不在中、いかにも知人か賓客のような顔をして上がり込み茶を飲んでいく怪人物」だの諸説あり、
詳細が不明だからと伝承や逸話が好き勝手生えてきている得体の知れない存在である。
挙句、
水木しげる氏等が妖怪の総大将として描いた事で、しれっと日本の大妖怪の地位に居座ってしまった。
この妖怪の親玉設定を使用した『ぬらりひょんの孫』という漫画を知っている人もいるだろう。
こうした素っ頓狂な経緯も実に日本の妖怪らしい話で、何だかんだ人気のある妖怪なのだ。
その他、魔夜峰央氏の『パタリロ!』では、店に客として上がり込んだ後あちこちを粘液でヌルヌルにしてしまう、
物凄く迷惑なナメクジの妖怪として登場している。
最終更新:2025年04月15日 06:50