「あぁ、どーしよー!僕、カネゴンになっちゃったあぁぁぁ~!?」
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担当声優 |
- 麻生みつ子
- 『ウルトラQ』
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白川澄子
- 『ウルトラマンZOFFY』
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つかせのりこ
- 『アニメちゃん』
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小林通孝
- 『ウルトラマングラフィティ』
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千葉繁
- 『超闘士激伝』
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福圓美里
- 『ウルトラマンZ』
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折笠富美子
- 『ウルトラマンアーク』(インターネット・カネゴン)
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円谷プロの特撮作品『ウルトラシリーズ』に登場する
怪獣。
別名「コイン怪獣」。身長2m、体重200kg。
初出は『
ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」。
出自が敢えて曖昧にされているクモ男爵こと
タランチュラを例外として、
シリーズにおいて初めて登場した
「人が変身した怪獣」である。
硬貨や紙幣などといったお金を食べるという性質を持ち、左胸には体内の金額を表すメーターがある。
そしてこれがゼロになると死んでしまうというなんとも不便な特性の持ち主である。
一日に摂取すべき目安は当時のレートでは3510円で、特にオリンピック銀貨が好物だがケネディ銀貨も受け付ける。
元は
強欲でお金にがめつい加根田金男という少年であったが、
ある日、振るとお金の音がする不思議な繭を入手したのがこの騒動の発端となった。
その日も加根田少年は友達の落としたお金をネコババしており、父親から、
「金入れの頭に火星人の身体、お金の方へ向いて飛び出した2本の眼、財布のような大口、
ゴジラのような尻尾に銅貨のごとく赤光りする怪物"カネゴン"になってしまう」
と説教されるも、どこ吹く風であった。
その夜、自宅で巨大に成長した繭が内部に大量の金銭を蓄えているのを見た加根田少年は大喜びで金を掴み出そうと繭に体をうずめた所、
突如まるで加根田少年を食おうとするかの如くその身を吸引し始めた繭に自由を奪われ抵抗虚しく中に飲み込まれてしまう。
翌朝、目が覚めると
加根田少年はカネゴンの姿になってしまっていたのだ。
カネゴンの姿を見た両親も大慌て。
加根田少年の仲間達は、お金を食べなければ生きていけなくなってしまったカネゴンにお金を食べさせるが、
子供の持っている額のお金だけではカネゴンの空腹を満たすには至らず、
見捨てられそうになってしまうが、友達の一人が神様に聞いてみようと思いつき、
彼らの顔見知りの祈祷師のオババに協力を求めた所、儀式の末に、
「子供達の天敵である造成地工事の責任者(通称「ヒゲオヤジ」)を逆立ちさせれば元の人間に戻れる」
というかなり無茶な予言を受けてしまう。
何せこのヒゲオヤジ、怖いだけでなく造成地に勝手に入る子供達を目の敵にしてブルドーザーで追い回すとんでもない人物。
委縮する子供達だったが、紆余曲折を経て逆立ちさせるべくヒゲオヤジと対決に挑み、
カネゴンも後を追いかけるが、地面に空いていた大きな穴にはまって動けなくなってしまう。
子供達はブルドーザーにガラクタを結び付け、怒ったヒゲオヤジはブルドーザーから降りて子供達を追いかける。
その末に、穴にはまって袋を被っていたカネゴンを見つけて引っ張り出すが、
子供が隠れているものと思っていたヒゲオヤジは、袋を外すや否や現れた怪獣を見てびっくり仰天。
ブルドーザーに戻って逃げようとするが、その時ヘビに尻尾を噛まれたカネゴンは取ってもらおうと彼を追いかける。
しかし、その光景はヒゲオヤジ視点では怖い怪獣が自分を標的にしているようにしか映らず、
ヒゲオヤジは必死でブルドーザーのエンジンを掛けようとするも慌てているせいで上手く動かせない。
やっとエンジンがかかって動き出したと思ったらパニックのあまり前進とバック走行を操作ミスして、
ブルドーザーは後ろに下がりそのままヒゲオヤジごと崖下に落っこちてしまった。
子供達が崖の方に向かうと、そこにいたのは突起に引っ掛かって逆さ吊りになったヒゲオヤジ。
すると、突然カネゴンの尻からロケットのように火が噴き出て空に打ち上がり、
パラシュートが降りてきて、そこには人間に戻った金男がいた。
全くもって理屈が分からないが祈祷師の預言は嘘ではなかったのである。
かくして大喜びで家に戻った少年であったが、そこにはカネゴンになった両親がいたのだった。
メインキャストの万城目が出ない同作品の異色回にして、
所謂モンスターパニックとは別のベクトルの不条理な怪奇SFであり、
不条理ながらも風刺と教訓を両立させた高クオリティなストーリーから知名度が高い。
何より愛嬌ある外見も相まってその主役であるカネゴンの人気も『Q』怪獣の中では上位で、
このエピソードの人気が怪獣が日常生活にいる『快獣ブースカ』の製作にも繋がっている。
その人気やマスコット的容姿から外部出演や派生キャラなども多いが、一方で「人間が変身した怪獣」という設定が省略され、
特に出自の説明が無かったり、元々そういう生き物であるかのように描写される場合も多い。
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他作品におけるカネゴン |
ウルトラシリーズでの客演では、『 ウルトラマンZ』第13話「メダルいただきます!」にて登場。
映像作品では劇場映画等に登場したくらいで、テレビシリーズへの客演は本作が初。
グルジオライデンとの戦いも経てスランプに拍車がかかったハルキのもとに、空腹に耐えかねてもたれかかった際、
腰にさげていたメダルホルダーをお金と勘違いしてウルトラメダルを食べてしまう。
変身アイテムを取り戻すべく、ハルキはあの手この手で吐き出させようとするがいずれも失敗に終わってしまう。
そんな様子を不思議に思ったカネゴンの問いかけに対し「ゼットさんから貰った大切なものなんだ」と返す。
その時、飲み込んだメダルを通じたものからかカネゴンの脳裏にはゼットや、ゼットに変身するハルキの姿が映り、
そこから各種形態をも交えた思い出話が弾んでいく。
途中、カネゴンのくしゃみによって他の隊員に見つかったり、一時的に空腹を満たすべくハルキの貯金を食べさせるといった事もあれど、
着実にメダルはハルキの元に戻っていく。
そんなカネゴンは、自分もウルトラマンになって怪獣と戦いたいと憧れを抱くも、ハルキは殺めてしまった レッドキングやグルジオライデンの事もあり、
彼自身の迷いや思いをカネゴンにぶつける。
カネゴンはそんなハルキを元気づけるべく、500円玉を食べさせようとしたりした他、
メダルはハルキの事を信頼していて、こんな自分を心配してくれる優しいハルキの元へ戻りたがっている、という思いを伝える。
最後にガンマフューチャーについて語った際、突如としてカネゴンは苦しみ出す。
ハルキの試行錯誤にて行使したヨガ効果が顕れた事で大急ぎでトイレに駆け込み、『Q』さながらに尻から火花が上がり、
コインの散らばる音とハルキの慟哭が響き渡るのだった。
何はともあれお互いにスッキリした事もあり、カネゴンはハルキに迷惑をかけた事を謝罪して去っていった。
このように基本的には善玉・マスコットキャラクターとして扱われる事が多いのだが、
1972年に放送された「おはよう!こどもショー」における5分間コーナー『レッドマン』では 敵怪獣として登場。
着ぐるみの劣化のためか、体色は所々に金色が混じった緑色になっているのが特徴。
登場するなりレッドマンに追い回されており、助けに入った伝説怪獣ウーと共にレッドマンと交戦する。
その巨大な口を使って噛み付こうとするも、レッドマンによって 顎をこじ開けて阻止され投げ飛ばされる。
その後は 口が捻じ曲がった状態で開いた異様な姿で周囲をうろうろしつつ、レッドマンとウーの戦いを見守ったが、
最後は二体揃ってレッドアローで串刺しにされ倒された。
上記の『ウルトラマンZ』でもこの件はネタにされており、ゼットのベータスマッシュ形態を見たカネゴンが、
レッドマンに似たその姿を「 赤いあいつだ……」と評して怖がるという一幕があった。
この他、『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』に登場したデジタルカネゴンや、
『ウルトラQ dark fantasy』に登場したカネゴンヌなどの派生種がいる。
『ウルトラマンアーク』第8話「インターネット・カネゴン」では、 V怪獣インターネット・カネゴンが登場。
その正体は地域限定の電子通貨「ホシペイ」PRを兼ねて開発された完全自立型AIで、主に 動画配信サイトでの配信活動を行っている。
悪意を以て暴れるような存在では無いが、人々の願望に忠実に従う行動を取るため、その可愛さに取り憑かれた人々からの投げ銭が殺到。
ホシペイがカネゴンに一極集中した上、カネゴン自身はホシペイを使わず貯め込むだけなので通貨の循環がストップし、
街が経済的に破綻するという他の怪獣とは異なるベクトルで危険な存在と化してしまった。
そのため、お金を使わせるためのAIアップデート作戦が実施され、その過程で歴代カネゴンの中で初めてウルトラ戦士と戦うことになった。
戦闘能力は低めだが、ウルトラマンアークを電脳世界に引き込んだり、大量の電子通貨を吸収して巨大化するなどの能力を見せている。
『電光超人グリッドマン』の登場怪獣を彷彿とさせる設定だが、同回では実際にグリッドマンを意識した演出や声優ネタも見られた。
ちなみに、カネゴンは 現実でもJCBが展開する電子決済サービス「QUICPay」のマスコットを担当したことがある。
また、『志村けんのバカ殿様』の「第12回便所コント」や、TBS系列のドラマ『うちの子にかぎって…』にも出演している。
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ゲーム作品におけるカネゴン |
『 ヒーロー戦記』ではHPが低い代わりに防御力が高く、
倒すと大量の経験値や資金が手に入る メタルスライム枠のザコ敵として登場。
更に上位種として「シルヴァーカネゴン」「ゴールドカネゴン」という個体もいる。
『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』では通常版とエイプリルフール版が実装されていた。
通常版はリーダースキルに「取得ゴールド 小アップ」、固有スキル2に「取得経験値量 小アップ」、
発動後2ターン運を中アップさせる必殺技「カネゴンの繭」を持ち、強くはないが必殺技の射程が広く、
序盤では使いや水解呪であった。
エイプリルフール版は限定マーケットの怪獣で、運がやたら高いスペックを誇るだけでなく、
取得できる経験値量とゴールド量が超アップする固有スキル「とっておきのへそくり」、
味方のカネゴンとカネゴン(エイプリルフール版)の攻撃力と運を超アップさせる超限定的なリーダースキルを持ち、
継承スキルもほぼカネゴンと『Q』怪獣限定の強化でなお、サービス時『Q』怪獣の総数は決して多くなかった、
必殺技「カネゴンの繭(エイプリルフール)」は攻撃と同時に2ターン運をウルトラアップさせる技で、
カネゴンオンリーかつ運を前面に活用する(誰得な)編成でこそ真価を発揮するユニットとなっていた。
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MUGENにおけるカネゴン
怪獣キャラでお馴染みの
カーベィ氏の製作したキャラが存在。
2023年1月2日に氏曰く「お年玉キャラ」として公開された。
kMIKEj氏による
スプライトをベースに作られており、
相手を引き寄せることができる「ガマ口吸引」や、種類によって威力が変化する「投げ銭」などのトリッキーな技で戦う。
超必殺技は1
ゲージ消費の「必殺カネゴンプレス」と「カネゴンロケット」、
基本は100ダメージだが一定確率で相手をカネゴンに変える
即死技になる(自分の残りライフが少ないほど確率上昇)「カネゴンの繭」の3つ。
AIはデフォルトで搭載されている。
また、defファイルの切り替えで『レッドマン』登場時の口がひしゃげた姿にすることも可能。
「お腹空いちゃってよぉ~もう動けねぇよぉ~…」
出場大会
最終更新:2024年11月15日 21:28