格闘ゲームの進行や号令を行う声の事。ナレーション、システムボイスとも呼ばれる。
意外と「当たり前」で忘れがちな存在であるが、これがあるから試合が始められ、試合終了も解る、縁の下の力持ちな存在。
たとえ
凶悪なキャラでも、はたまた神であっても、アナウンス無くしては闘う事は許されない。
それどころか、1994年に『
X-MEN Children of The Atom』をカプコンが発表するまで、
号令前はあらゆる強者といえど1歩たりとも
初期位置から動く事が許されなかったため、ある意味絶対的な存在でもある。
アナウンスに合わせて文字が画面中央に大きく表示される事が通例となっている。
最も一般的なアナウンス内容は、
- Round○, FIGHT! or Ready Go!(ラウンド○・ファイト!!やレディ・ゴー!!)主に開始前
- KO!(ケイ、オー)主に決着時
というもの。
実際に発せられるコールは各ゲーム様々。
プレイヤーの闘争心を煽るため、そのゲームの特色を反映した工夫が行われており、
中には試合中にキャラクターの動作に合わせてアナウンスボイスが入るといった凝ったものもある。
などなど。
基本的にアナウンスは予算などの都合でスタッフが担当(『
ニトロ+ロワイヤル』のジョイまっくす(ニトロプラス広報)など)したり、
キャラクターを担当する声優が兼任(『
KOF98』の
生駒治美女史や『2002UM』の
小野大輔氏、『
月華二幕』の
大塚明夫氏等)する事が多いが、
専用の担当者(『
CVS2』の浅井博章(DJ)等)やネイティブの人(『
ソウルキャリバー』『
スマブラ』等)を起用する事もある。
初代『
サムスピ』と『真サム』では、背景で審判をしている
黒子がアナウンスを行うという小粋な設定もあった。
また、『
MELTY BLOOD』『
モータルコンバット』シリーズでは、アナウンスの
声が黒幕の正体を示す、というネタも使用された。
初代『
アルカナハート』も
これと似た事をやっていた…が、
当の黒幕が殆どの間昏睡していた(その結果
姉が騒ぎを起こしたので関係者ではある)『2』、
あるいはそもそも事件と無関係である『3』でも
アナウンスの内容が変わったにも拘らず担当している。
……シリーズ化により「あの声」が定着してしまったためだろうか?
尤も、『
ストII』シリーズのように
M・バイソンの声にナレーターのラウンドコール(コンテニュー時の掛け声)や、
コンテニューのカウント(ターンパンチ)を
そのまんま使っておきながら別段深い意味は無かった、というケースもあったりする。
ちなみにMUGENのデフォルトのアナウンスの声もよく聞くと
カンフーマンの声の人と同じ。
ゲームのイメージでの発音もあるが、緊迫感と迫力のある号令がMUGENでは人気が強い。
また、当然ながら「このタイトルならでは」と言えるような特徴的なものも多い。
後述の『
GUILTY GEAR』のようなシリーズ通して同じ言い回しが使われているもの、『
北斗の拳』のように
コピペに組み込まれたものなどが有名だろうか。
MUGENでは、
ライフバー製作者などがセットで付けている事が大半だが、
ちょっとした工夫で自分好みのアナウンスに変える事もでき、中にはラウンドコールを単体で配布しているサイトもある。
試合を盛り上げるアナウンスの声にも一度、耳を傾けてみると面白いかも知れない。
なお、ラウンドコールの組み合わせによってはラウンドが開始してキャラが動けるようになってもアナウンスが言い終わらない場合もあり、
それによって「このキャラ、フライングしてんぞ」といった誤解を招く事も。
付録項:対戦格闘ゲームでのアナウンス
日本語
※この部分はまだ数が少ないため、概要の追加の協力をお願いします
- 月華の剣士
- 真剣勝負
○本目
斬!
- 一閃!
- 決!
- アカツキ電光戦記、エヌアイン完全世界
- 情ヶ無用!戦闘開始!
- 対戦車戦用意!戦闘開始!
(電光戦車限定アナウンス(『エヌアイン完全世界』には無い))
- 大打撃!
- 玉砕!
- 散華ェ!
英語
※分かる所で日本語意訳を併記。
- ストリートファイターZERO3
- It's show time.
- Hey c'mon, stand up.
- Face it Straight !
- Beat'em up, guys.
- Nobody blink.
- Triumph or die !
- Let's party.
- It all depends on your skill.
- → 勝つのは真の強者のみ!
もしくは
→ ここからは、君の腕前にかかっている!*1
- Go for broke ! *2
- Get ready, fighters.
- You can't give it up.
- Go for it, man !
- ストリートファイターIII(最後は『2nd』以前のみ、他は『3rd』のみ)
- Fighters're ready? Engage!
- Are you ready? Go!
- Prepare to strike, now!
- Into the heat of battle, go for it!
- Final Round. Go!
- Knock Out!!
- SAフィニッシュ時限定かつケズリでない時(ただし『2nd』までで、『3rd』ではいかなる状況でも「ケイ、オー」のみ)
- サイバーボッツ
- PHASE○○
- PROCEED!!
- TARGET DAMAGE!!
- TARGET DESTROY!!
- UNIT DAMAGE
- CAPCOM VS SNK2
- This BATTLE is about to explode!
- This is gonna be a match to remember!
- Live and let Die!
- Go for broke!
- Finest K.O!!
- GUILTY GEAR
- Heaven or Hell!
Duel○○
Let's Rock!- → 勝てば天国、負ければ地獄。○本目!派手にキメろ!
- GULTY GEAR Xrd
- Duel○○ Turn up the heat!
(Duel2以降)
- Duel○○ Keep on rocking!
(Duel2以降)
- Duel○○ All or Nothing.
(Duel2以降)
- Hell Yeah!!
(覚醒必殺技でKO)
- ○○ WINS STRAIGHT!!
(1ラウンドも取られずに勝利)
- GULTY GEAR STRIVE
- Mankind knew that they cannot change society.
So instead of reflecting on themsleves, they blamed the beasts.
HEAVEN OR HELL
(Duel1のみ)- → 人類は世の中を変えられないことを知っていた。それでも彼らは人間以外のケダモノが悪いせいだと非難する。
※『Xrd』シリーズではアナウンスがキャラクターボイスになるDLCもある
- 北斗の拳
- The Time of Retribution.(ザタイムオブレトビューション)※1ラウンド目のみ
BATLLE ○○(バトー○○)
Decide The Destiny!(デッサイザデスティニー)- → 判決の時は来た… 勝負、○本目! 彼らの命運やいかに?*3
- ソウルキャリバー
- Welcome Back to the Stage of History!
- Welcome to The Stage of History, Retold!
(キャラクターセレクト)
- Stand! Fight till your last breath!
- Victory goes to the last one standing.
- Victory will not come easily. It must be seized.
- The battle is over. Show respect for the fallen who fought so bravely.
- Claim victory and bask in the glory.
- The goddess of victory smiles upon the strong of spirit.
*1
「君」は画面の前のプレイヤーの事を指す。
"It all depends on your skill."はそのまま素直に訳せば「これがどうなるかはあなたの技量次第」という意味になるため。
*2
"broke"は「破産、無一文」という意味。直訳で「破産まで行け」、そこから転じて「全てを賭けろ」「全力でいけ」というような意味になるが、
FINAL ROUNDでのみ聞ける事を踏まえると、「この勝負は賞金なし(≒無一文)が決するまで続く」つまり「これで決着」というダブルミーニングでもある。
*3
「世紀末後とはいえ中国拳法主体で戦う『北斗の拳』でなぜ英語のナレーション(それも珍しい言い回し)なのか?」と思うだろうが、
一応、英訳版『北斗の拳』にほぼ同じ言い回しのナレーションがある(BATTLE ○○が無いだけ)。分かりにくい
原作再現だ…。
最終更新:2024年06月06日 11:22