ミルドレッド・アヴァロン






「我は代弁し、代行す。

 神は我と共にあり」


アルカナハート』(および『FULL!』)のラスボス
担当声優は 菊池由起子 女史。シリーズ通してのラウンドコールも担当している。
17歳にして各国の聖霊庁の総本山である英国聖霊庁の長官の座に君臨した聖女。
力が失われることを危惧して自らを聖霊化させることを目論んだ。そして、東京上空に現れた次元の歪みを利用すべく行動を開始する。

 最強と謳われるほどの高い聖霊力を有しており、その力を使って自分の地位を揺るがす相手を捻じ伏せてきた。
 過剰すぎるほどの完璧主義者であり、ある種の独善的で身勝手な考えで自らを聖霊化することを画策し、
 その後に起こる悪影響を知りつつも実行に移そうとする。
 自身の聖霊化を成功させるために、日本聖霊庁のデータベースで「稀代の聖女」と謳われる愛乃はぁとに目を付け、
 リーゼロッテに捕獲・誘拐を依頼。
 更に美凰の製造者である華明芳に対して、希少素材の提供を引き換えに協力を仰ぐ。
 その一方で、不幸な事故から聖霊化してしまったフィオナを不憫に思い、姉のように優しく接する一面もある。
 しかし、フィオナの説得に対しては、
 そもそもこの強硬策を取った背景にミルドレッドには聖霊が徐々に見えなくなりつつあった(=聖女としての力が消失しつつあった*1
 という焦りがあったためか、最後まで応じることは無かった。
 聖霊界のフィオナ宅に度々訪れることがあるらしく、聖霊界の出入りが自由に出来る模様。
『2』『すごカナ』においてはラスボスにして生き別れていた双子の姉、アンジェリアの守護聖霊である「光のアルカナ」となっている。
このことから、前作であのような行動を起こしたのは『アンジェリアに会いたいがため』ということも考えられる。
フィオナのエンディングでは、フィオナに対して彼女の苦しみを理解してやれなかったことに対し、
「辛い思いをさせて、すまなかった」と謝罪するが、フィオナは「お姉さまが無事で何より」と和解できた。

余談だが、かつてはプレイヤーからよくババアとか、*2
あるいは「ミル姉さん」とか年齢からミルドレッドさんじゅうななさい、名字をもじって「オヴァロン」などあんまりな呼ばれ方をされていた。
お前らの血は何色だ!
初代の立ち絵だと17歳にしては外見が老け…大人びていたのが大きな要因だろう。
実際、設定で年齢が発覚した時は「20代だと思ってた」というのが多くのプレイヤーの感想だったとか…。

正真正銘の17歳であり、基本的に格ゲーの女性キャラは大半が彼女と同じくらいか20代の場合が多いし、
寧ろアルカナの平均年齢の低さの方が異常なので不憫な感は否めない。
アルカナではどちらかと言えば、
神依(「生年から何年経過したか」で実年齢をカウントした場合。「起きている間」だけでカウントした場合最高でもミルドと同世代)や、
エルザクラリーチェ、ついでに明芳博士や兵藤アナウンサー(年齢は不明だが社会人)などが彼女より年上である。
……ちなみに明芳博士の方はミルドレッドとは逆の方向で年相応に見えなかったりする。

スタッフによれば最初の製作コンセプトが元々宝塚系だったとか。
恐らくそのコンセプトに沿って立ち絵が描かれたことで他のキャラに比べると容姿が老け…大人びているのかもしれない。
そのためイケメン扱いされたり「宝塚」と呼ばれることもある。
また、ムックには軍服のようなものを着ている没イラストが乗っている。
こちらを採用して欲しかったというプレイヤーの声も多い。

ただし『2』以降ではデモ絵やカットインが一新され、特に『3』では彼女も17歳相応の見た目になっている。もうババァとは呼ばせない!
……単にイラストレーターの画風の違いの気もするが
事実、現在ではもっとそれらしいキャラがいるせいか初代に比べて若干ババァ扱いは減ってきている。
ただニュートラルポーズとボイスが変わっていて威厳が増している。

+ 年齢ネタについて
前述のように彼女が一連の事件を起こしたのは、少女から大人へと成長するにつれて力が失われつつあること*3が大本にある為に、
基本的な行動理念がいわば「年をとることへの恐れ」であるとも言えるわけで、
こういった「年」ネタが振られるようになっているのもある意味必然なのかもしれない。
ちなみに初代『アルカナハート』のキャラの年齢は殆ど10代前半あるいは10歳以下と格ゲーの中でも異常に低い。
後に『2』で登場したドロシー・オルブライト9歳、さらに『3』の新キャラ「えこ」に至っては5歳と、
次々に平均年齢を下げることになるキャラが登場している。なんなんだこのゲーム*4


原作での性能

1ラウンド目では聖霊化前の蛹のような状態で、周辺にある2つの玉が攻撃をするのみ。本体は特に攻撃もガードもしないが、投げることは出来ない。
また玉の攻撃は的確で、潰すのもかわすのも容易ではない反面、遠距離にいると着弾まで時間がかかるので、
舞織愛のアルカナ使用時のように、遠距離からまとまったダメージを与えられる相手には非常に弱い。
遠距離から攻撃できない場合は、危険を覚悟の上でホーミング移動を利用して近付き、接近戦のダメージ量で押し切るしかない。
一応、勝っても負けても2ラウンド目に移行するが、1ラウンド目(蛹)で敗れると相手側のゲージがMAXで開始するのでその点に注意。

2ラウンド目では全ての必殺技が複数のアルカナ超必殺技と同様であるなど、技のスペックは高い。
特にオリジナル同様切り返しとして強力な「消し飛べ。」(轟天焦)、
カウンターと起き攻め潰しを兼ねる「足掻け。苦しめ。絶望しろ。」(ニトルム)、
そして唯一の固有技であり、実質的な0フレーム技である「神の息吹を受けよ。」は飛び抜けて性能が良い。

しかし、いかんせん通常技が一切無く、身長の高さから食らい判定も大きいため、手数で押していけば勝つことは難しくない。
また、上記の3つの技以外は明確な隙や確定反撃があるため、反撃の機会も多い。
そのため対処法さえ体得すれば、「神の息吹を受けよ。」を除けば理不尽な強さではないといえる。
ただ、CPUは「神の息吹を受けよ。」をコンボに組み込み「7割確定おいしいです」などというとんでもない戦法を取ることがある。
この時ばかりは運が悪かったと諦めるしかない。

……が、実は初代では、吹っ飛ばし攻撃や打ち上げ攻撃(前要素+強攻撃、タメ可)に反応してCPUはほぼ確実にガードを行う。
この仕様と、火のアルカナの「タメ成立攻撃がガード不能になる」と言う特典を組み合わせると、
「相手の前に行ってタメる相手ガードその上からガー不吹っ飛ばし攻撃直撃」の繰り返しでハメることが可能だったりする。
(以上、wikipediaより抜粋・一部改変)

『2』以降は装備アルカナとして参戦。結局プレイヤーキャラとして扱うことはできなかった。
詳しくはアンジェリア・アヴァロンの項を参照。
ラスボスのアンジェリアとの再戦時は常時AF展開状態となる。そのため常にミルドレッドが付いて回るため、光のスタンドなどと呼ばれることも。


MUGENにおけるミルドレッド・アヴァロン

現在2体が確認されている。
並キャラでは到底太刀打ち出来ない程に強いキャラだが、MUGENでは別に珍しくも無いので、出場回数も増えてきている。
ちなみにアフロン氏製のストライカーとして登場するが、実は彼女のMUGEN入りはこれが最初だったりする。
周りのカオス過ぎる面々にも引けを取らない派手さは、流石ラスボスと言った所か。どっかの誰かとは大違いである。

+ Ina氏製作
  • Ina氏製作
一時期公開停止されていたが現在は再公開されている他、蜂百合氏のOneDriveでも代理公開されている。
原作通り攻撃手段が各種アルカナによる攻撃しか存在しないため、遠距離からアルカナ技をばらまく弾幕戦法をとってくる。
まあ昨今の格ゲーではボスキャラが弾幕戦法をとってくるのはそう珍しいことではないが。
アルカナ攻撃を優先して行うせいか、ガード行動をあまりとらないという弱点があり、
AI戦はともかくプレイヤー操作ならばさほど無理ゲーではない感じ。
ボスモードが用意されており、このモードになると攻撃力・防御力が格段に上昇する他、
超必殺技の性能も強化されており、強キャラ相手ではほぼ瞬殺レベルの強さ。
また、モード別で防御力を変えるのに特殊な記述を使ってるからなのか『残り体力が少なくなると受けるダメージが増加する』という、
根性値とは正反対なシステムになってるようなので、防御力の高いボスモードだと少々変わったやられ方をすることもある。
隠し設定としてsystem_mode.cnsの[State モード選択]のvar(59) =を3に指定すると、製作者曰く「高次モード」と名付けられた隠しボスモードとなり、
ボスモード以上の火力や耐久の向上に加え、被ダメージ以外HP常時回復という狂中位相当の性能となる。
但し、readmeには一切書かれてないので、このモードで出場している大会は少ない。
最新版では『2』版のカットインが搭載され、オプションで選ぶことが可能。

改変OKなので音声が若干クリアになるボイスパッチが作られた。
またこのボイスパッチも転載改変宣伝自由である。
比較動画

さらに「神の息吹を受けよ」(ホーリーブレス&ディヴァインブレス)の色もキレイに変わるactパッチも作られた。
このactパッチもまた転載も改変も宣伝も自由である。
この動画の1P側が音声&actパッチ未適用で、2P側が音声&actパッチ適用後である。
聞き比べたり見比べたりして違いを楽しもう

2013年10月27日には蜂百合氏によるAIが公開された。
AI戦でも脅威だった固めの強化に加え永久を容赦なく狙い、デフォルトAI以上に凶悪な強さを発揮する。

+ incurable氏製作
  • incurable氏製作
Ina氏のものより前から存在していたが、一時は公開停止していた。
その後サイト移転に伴う公開停止を経て2013年8月に再公開されたが、その際の更新により姉が乱入してこなくなった(?)模様。
一応フォルダ名が37歳に変更されているので、改めてDLする場合も安心。
こちらは蛹のような第1形態も再現されており、2ラウンド目で天使に変わる、蛹状態で勝利すると次ラウンドでゲージ最大で開始するなどより原作に近い。
また、コンフィグで最初から第2形態で戦うことや、ボタン操作で自由に第1形態や第2形態に変われるようにも変更できる。
蛹形態はハイパーアーマー持ちであることやビットによる射撃など、AI殺し要素が強い。
ビットの数も設定で変更可能。当然ながら増やしすぎれば多くのキャラが詰む。
この他、『2』以降のスタンド化したミルドレッドのようなエフェクトを付けることも可能(特に性能は変化しない)。
第2形態には原作にはないオリジナル技や、すっごい隠しボスが使うものと似た技も追加されている。
こちらも弾幕戦法をとってくるが技の種類が豊富なこともあり、Ina氏のものよりも攻めが激しくなっている。

氏が製作したキャラには動画で使用する際の条件として、
「パートナー及び対戦相手は美少女萌え要素を含んだ女性♀もしくは可愛い系の男の子♂限定」というものがある。
ただしこれは「こうしてくれると嬉しい」という願望の域を出ないもののようで、厳守ではないとのこと。

一時期のサイト消失により入手できなかったことや、
動画使用への条件が「動画で使用する際には、必ず対戦相手は少女キャラにすること」と今より若干厳しめにされていたこと、
公開場所がやや分かりにくいことなどから出ている動画は少なめ。

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止
凍結
削除済み
非表示

出演ストーリー

+ 一覧


*1
PS2版アルカナハート発売記念インタビューより。

*2
エンターブレイン発行の公式ムック内にある設定資料集にて、「ババァっていうな」と書かれている。このやり取りは半ば公式扱いなのかもしれない。

*3
聖女の力は成長していくにつれ、奇異の目でみられることや、周りの偏見の押し付けなどで次第に失われていくものであるようだ。
ただし、はぁとの母親のように成人しても未だ聖女の力を持っている場合もあるため、精神面での問題もあるのかもしれない。
はぁとの母親以外には、ドロシーが母親から鏡のアルカナ「ヘリオガバルス」を譲り受けている他、
ペトラの上司である西欧聖霊庁長官は老齢でありながら聖霊を感知できる。

*4
年齢そのものは美凰3歳が最も若いが、ロボットなので殆ど語り草になることはない。
普通の人間に限定すればえこは格ゲーのプレイヤーキャラで最も年齢が低いキャラである。
幼稚園児の弧空院金田朗(豪血寺一族2)ですら、誕生日を迎えているらしく6歳でえこより年長であるのだから。
なお、ストライカー・CPU専用も含めると一番は恐らく赤ちゃんのフーバーマニッシュ・ボーイであろう。
ちなみにPS3/Xbox360の家庭用『アルカナハート3』(開発会社はエコールではなくアークシステムワークス)は
5歳の幼女をガチ殴りというのは流石にまずいのか、CERO:C(15歳以上推奨)に引き伸ばされている。
……倫理的に考えたら止むを得ないか。


「私は人であることを捨てるぞ!」
ジョジョーッ!!


最終更新:2023年06月21日 22:02